JPH04368399A - 抗体の分離方法 - Google Patents

抗体の分離方法

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JPH04368399A
JPH04368399A JP3167593A JP16759391A JPH04368399A JP H04368399 A JPH04368399 A JP H04368399A JP 3167593 A JP3167593 A JP 3167593A JP 16759391 A JP16759391 A JP 16759391A JP H04368399 A JPH04368399 A JP H04368399A
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JP
Japan
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column
antibody
hydroxyapatite
pore volume
solution
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Pending
Application number
JP3167593A
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English (en)
Inventor
Yukari Kato
ゆかり 加藤
Osamu Takagi
修 高木
Hidetake Inoue
井上 英武
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Publication date
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  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は大量の抗体含有液を処理
して、抗体含有液中の抗体を高純度で分離する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、抗体含有液中の抗体を分離す
る方法として、硫安分画、透析、プロテインA−セファ
ロースや抗Ig−アガロースによるアフィニティークロ
マトグラフィー及びDEAEセファロースによるイオン
交換等があった。1985年に、スタンカーらがヒドロ
キシアパタイト凝集体を充填剤としたクロマトグラフィ
ーでモノクローナル抗体を高純度に分離し〔ジャーナル
  オブ  イムノロジカルメソッヅ、76巻、157
−169ページ、(1985年)〕、その後ヒドロキシ
アパタイト凝集体による抗体の分離も行われるようにな
った。
【0003】しかし、スタンカーらが使用した、板状ヒ
ドロキシアパタイト凝集体は、通液性が不十分であるた
め、加圧して流速を高くして行う高速液体クロマトグラ
フィーでのみ使用可能であり、以下の理由により、高速
液体クロマトグラフィーでは大量に抗体含有液を処理す
ることが出来なかった。■抗体含有液としては細胞培養
の上清及びマウスの腹水などがあり、これらのうち、マ
ウスの腹水は抗体以外のタンパク質等の物質を多く含む
ので、粘度が高い。これを直接カラムに注入すると通液
性能が低下し、カラムの劣化が著しいため、硫安分画な
どの前処理をしなければならない。■高速液体クロマト
グラフィーでは大量の試料を通液すると、カラムの圧損
が高くなる場合がある。また、分離効率を向上させるた
めに、高充填率のカラムを用いる方法(特開昭63−1
46896)も提案されているが、この方法においては
加圧下で通液することが必要であり、常圧で大量の抗体
含有液を処理して、抗体含有液中の抗体を分離する方法
は開発されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高速液体ク
ロマトグラフィーでは処理できない大量の抗体含有液中
から、短時間で高純度の抗体を分離する方法を提供する
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、抗体以外
のタンパク質等を多数含む場合であっても、抗体含有液
より抗体を大量に効率よく分離する方法としてヒドロキ
シアパタイトカラムについて鋭意検討した結果、特定の
ヒドロキシアパタイト凝集体で構成されるカラムを用い
ることが抗体の分離に非常に有効であることを見出し、
本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、六角柱状
または針状のヒドロキシアパタイトからなり、細孔容積
が1〜5ml/gであるヒドロキシアパタイト凝集体を
充填したカラムを用いて、クロマトグラフィー法により
抗体含有液中から抗体を分離することを特徴とする抗体
の分離方法に関するものである。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
分離方法に用いるカラムに充填するヒドロキシアパタイ
ト凝集体は、六角柱状または針状ヒドロキシアパタイト
からなる凝集体である。板状または燐片状のヒドロキシ
アパタイトからなる凝集体は、通液性が不十分であり、
十分な流速を得る為には加圧が必要になり、分離操作が
煩雑になる。
【0007】又、本発明におけるヒドロキシアパタイト
凝集体は、細孔容積が1〜5ml/gである必要がある
。より好ましい細孔容積は、1.5〜3ml/gである
。ここで細孔容積とは、ヒドロキシアパタイト凝集体に
含まれる細孔の全容積のことをいい、水銀接触角を13
0゜とし、表面張力を484dyn/cmとする条件下
で、水銀圧入法により、測定される値である。細孔容積
が1ml/g未満のものは、十分な流速が得られ難いほ
か、目詰まりを起こし易く、又抗体の吸着量も十分では
ない。他方、細孔容積が5ml/gを越えるものは、凝
集体の強度が長時間使用するには充分ではない。
【0008】また、本発明におけるヒドロキシアパタイ
ト凝集体の好ましい平均粒子径は、60〜100μmで
あり、ヒドロキシアパタイト凝集体のうち、粒径10μ
m未満の微小凝集体の割合が1vol%以下であること
が好ましい。粒径10μm未満の微小凝集体の割合が1
vol%を越えると、これらの微小凝集体が細孔に入り
込み、目詰まりを起こし易く、分離性能が低下する原因
となり、さらに、カラムにヒドロキシアパタイト凝集体
を充填する際、上澄みに存在する微粒子をデカンテーシ
ョンで除去する必要性が生じることがある。
【0009】本発明におけるヒドロキシアパタイト凝集
体は、例えばモネタイトの六角柱状または針状結晶を合
成し、しかる後にアルカリ添加によりヒドロキシル化し
て製造することが出来るが、1〜5ml/gの好ましい
細孔容積を持つヒドロキシアパタイト凝集体を得るには
、六角柱状または針状のモネタイト結晶を加熱下アルカ
リ処理する際に、使用するアルカリとしてKOH又はL
iOHを選択することが好ましい。
【0010】本発明の抗体分離方法では、カラムの充填
率を10%以下にすることが好ましく、より好ましくは
カラムの充填率を2〜8%、更により好ましくは3〜5
%にする。充填率が10%を越えると、常圧下で充分な
流速が得られ難い。ここで、充填率(A)は下式で算出
される値である。
【0011】充填率は、ヒドロキシアパタイト凝集体の
粒度分布及び細孔容積等により容易に制御することがで
きる。このように低い充填率を有するカラムを調製する
には、前記のヒドロキシアパタイト凝集体を溶媒中に分
散させ、適当な濃度のスラリー状になったものをカラム
に充填すればよい。分散させる溶媒としては、液体クロ
マトグラフィーを行う際に用いる溶液、例えば、5〜1
0mM燐酸緩衝液でよい。
【0012】抗体含有液としては、細胞培養の上清及び
マウスの腹水などがあり、本発明においては、抗体の種
類には全く制限がなく、IgG、IgM、IgA、Ig
E及びIgDに分類されるいずれの抗体でもよく、広範
囲にわたる例えば、大きさ、電荷、アミノ酸組成、エフ
ェクター作用等が異なる種々の抗体を含有する液から、
それらを分離することができる。
【0013】本発明の分離方法は、液体クロマトグラフ
ィー法により抗体含有液中から抗体を分離するものであ
り、具体的には例えば以下の操作により分離することが
できる。即ち、固定相充填剤をカラムに詰め、抗体含有
液をカラムに注入することにより、固定相充填剤に抗体
を吸着させる。その後、適当な移動相液を供給すること
により、固定相充填剤に吸着させた抗体を、固定相への
分配の小さいものから順次溶出させる。分配が大きい抗
体を分離する場合は、移動相液の組成を変化させて固定
相への分配を小さくして溶出させることが好ましい。本
発明の分離方法は、常圧下で充分に実施することができ
るが、必要に応じて加圧下で実施することもできる。そ
の他の分離操作については、一般的な液体クロマトグラ
フィー法の操作に従えば良いが、好ましい条件としては
、例えば以下のものがある。 流速:一般にカラムの大きさにより違うが、分析用では
0.5〜1ml/min、分取用では3〜5ml/mi
nが適当であり、例えば内径12.5mm、長さ40c
mのガラス製オープンカラムでは、2〜3ml/min
が適当である。 移動相液の通液量:カラムに充填したヒドロキシアパタ
イト凝集体の約10倍の体積量。 移動相液の組成:燐酸緩衝液、より好ましくは燐酸カリ
ウム緩衝液。 溶出条件:1〜10mMから300mMまでの勾配溶出
。 カラム温度:室温。抗体の変質を防止するため、より好
ましくは4℃。 抗体含有液の負荷量:最大吸着量の約10分の1。
【0014】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。 実施例1. 先ず、針状ヒドロキシアパタイト凝集体を以下のように
して合成した。即ち、撹拌機及び冷却管を取りつけた3
l フラスコに純水1l を仕込み、95℃に加熱した
後、0.5モル/l の塩化カルシウム水溶液と0.5
モル/l のリン酸2ナトリウム水溶液各1l を5時
間かけて滴下し、針状結晶のモネタイトからなる凝集体
を得た。引き続き同温度で、1モル/l の水酸化カリ
ウム水溶液300mlを1時間かけて滴下し、針状ヒド
ロキシアパタイト凝集体を得た。
【0015】上記のようにして得た針状ヒドロキシアパ
タイト凝集体について、以下のようにして細孔容積、粒
度分布及び通液性に関する評価を行った。 (細孔容積)水銀接触角を130゜とし、表面張力を4
84dyn/cmとする条件下で、水銀圧入法により、
ヒドロキシアパタイト凝集体の細孔容積を測定した。 (粒度分布)堀場製作所製レーザー回折式粒度分布測定
装置LA−500を用いて、粒度分布を測定し、平均粒
径を求めた。 (通液性試験)内径12.5mm、長さ40cmのガラ
ス製オープンカラムにベッドボリューム15mlとなる
ようにヒドロキシアパタイト凝集体を充填し、さらに1
0mM燐酸緩衝液(pH6.8)を加えて全量が30m
lとなるよう調製した。前記緩衝液を常圧下で通液し、
単位時間当りの流出量(ml/Hr)を測定した。細孔
容積、平均粒径、通液性試験及び充填率の結果を以下に
記す。 細孔容積:1.8ml/g 平均粒径:89μm(10μm以下の割合:0.3%)
充填率  :4.8% 通液性  :240ml
【0016】又、以下のようにして抗体の分離に関する
評価を行った。 (抗体の分離)モノクローナル抗体について試験を行っ
た。モノクローナル抗体はコーラーとミルスタインによ
り最初に開発された方法により行った〔ネイチャー、2
56巻、495−497ページ(1975年)、ヨーロ
ピアン・ジャーナル・オブ・イムノロジー、6巻、51
1−519ページ(1976年)〕。マウス腹水は10
mM燐酸緩衝液(pH6.8)で10倍に希釈して試料
とした。紫外線吸光度計により280nm波長の吸光度
を測定し、試料中のタンパク質濃度を測定した。カラム
は通液性試験と同じのものを用い、予め10mM燐酸緩
衝液(pH6.8)で平衡化し、5mlの試料を負荷し
た。試料に濁りがある場合には、試料を0.45μmの
ミリポアメンブレンで濾過して、濁りを取り除いてから
負荷した。
【0017】このカラムに10mM燐酸緩衝液を十分流
し、未吸着のタンパク質を取り除く。次いで、10mM
から300mMまで燐酸緩衝液の濃度を直線的に上げな
がら通液していき、その時の全通液量がヒドロキシアパ
タイトのベッドボリュームの10倍量(この試験では1
50ml)になるようにした。前記のヒドロキシアパタ
イトで試験を行ったところ、150mlの燐酸緩衝液の
全量を通液する操作は45分で終了した。溶出の際、試
験管1本当たり5mlづつフラクションコレクターで溶
出液を回収し、合計30本の試験管に溶出液を回収した
【0018】抗体活性素免疫吸着測定法により抗体活性
を評価するため、試験管に回収した溶出液5ml毎に、
所定の方法により着色した抗体の吸光度を測定した。又
、溶出液中のタンパク質の吸光度は、燐酸緩衝液の濃度
変化と共にタンパク質の吸光度の測定結果を自動的に記
録させた。図1及び図2において、横軸を通液時間とし
て、又縦軸にタンパク質の吸光度及び抗体の吸光度を、
各々実線及び点線として表すことにより、上記のように
して得たクロマトグラムの結果を示した。図1は燐酸ナ
トリウム緩衝液を用いた場合であり、図2は燐酸カリウ
ム緩衝液を用いた場合である。なお、280nmはタン
パク質の吸光度を示し、490nmは抗体活性の吸光度
を示す。
【0019】比較例1. 板状ヒドロキシアパタイト凝集体について、実施例1と
同様の方法により測定した、細孔容積、平均粒径、通液
性試験及び充填率の結果を以下に記す。 細孔容積:0.5ml/g 平均粒径:63μm(10μm以下の割合:4.0%)
充填率  :15.8% 通液性  :70ml
【0020】上記の結果から、本発明における針状ヒド
ロキシアパタイト凝集体は、従来より使用されている板
状ヒドロキシアパタイト凝集体に比較して、細孔容積が
大きいため、小さな充填率でカラムに充填することがで
き、通液性が極めて大きいことが分かる。
【0021】
【発明の効果】本発明の分離方法は、カラムの目詰まり
を起こし難く、工業的規模で大量の抗体を分離するのに
好適なものであり、通常のカラム充填剤で分離・精製で
きないタンパク質等の高分子物質を含有する場合でも、
常圧下で十分な高流速が得られ、長時間の処理も可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】燐酸ナトリウム緩衝液を用いたときの、クロマ
トグラムを示す。
【図2】燐酸カリウム緩衝液を用いたときの、クロマト
グラムを示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】六角柱状または針状のヒドロキシアパタイ
    トからなり、細孔容積が1〜5ml/gであるヒドロキ
    シアパタイト凝集体を充填したカラムを用いて、液体ク
    ロマトグラフィー法により抗体含有液中から抗体を分離
    することを特徴とする抗体の分離方法。
JP3167593A 1991-06-12 1991-06-12 抗体の分離方法 Pending JPH04368399A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7122641B2 (en) 2001-12-21 2006-10-17 Immunex Corporation Methods for purifying protein

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7122641B2 (en) 2001-12-21 2006-10-17 Immunex Corporation Methods for purifying protein
US7476722B2 (en) 2001-12-21 2009-01-13 Immunex Corporation Methods for purifying protein

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