JPH04368384A - カルバゾール誘導体および免疫抑制剤 - Google Patents

カルバゾール誘導体および免疫抑制剤

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JPH04368384A
JPH04368384A JP14494091A JP14494091A JPH04368384A JP H04368384 A JPH04368384 A JP H04368384A JP 14494091 A JP14494091 A JP 14494091A JP 14494091 A JP14494091 A JP 14494091A JP H04368384 A JPH04368384 A JP H04368384A
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acid
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carbazole
octahydro
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博 長瀬
Yoshifumi Imamura
今村 芳文
Koji Kawai
孝治 河合
Osamu Matsumoto
修 松本
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカルバゾール誘導体また
はそれらの薬理学的に許容される塩を有効成分とする免
疫抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】免疫抑制剤は、臓器移植や自己免疫疾患
、免疫学的機序が関与する様々な疾患で広くその有効性
が認められている。現在数多く使用されている免疫抑制
剤のなかで、シクロスポリンAは特異な細胞レベルでの
作用を持つことが知られ、特に臓器移植の分野で貢献し
てきた。また1984年、シクロスポリンAより約10
0倍強力な免疫抑制剤としてFK−506が登場し、シ
クロスポリンAの短所を補うものとして期待されている
。しかし、これらの免疫抑制剤には副作用があることが
明らかになり、シクロスポリンAでは腎毒性、FK−5
06では食欲不振による体重減少や血管病変が認められ
ている。また、これらの免疫抑制剤は体液性免疫も抑制
するため、依然として移植手術後の感染症の問題は未解
決のままである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】既存または開発中の免
疫抑制剤の持つ上記のような副作用、術後感染症の問題
を解決するため、低毒性かつ臓器選択性の高い薬剤が求
められている。本発明は、毒性が低く、経口剤としても
十分な免疫抑制活性を有し、アルカロイド構造をした新
規で理想的な免疫抑制剤を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
鋭意研究した結果、新規な免疫抑制剤を発見するに至っ
た。すなわち、本発明は一般式(I)
【0005】
【化3】
【0006】[式中、R1 は炭素数4〜7のシクロア
ルキルアルキル、炭素数5〜7のシクロアルケニルアル
キル、炭素数4〜5のアルケニル、またはアリルを表し
、一般式(I)は(+)体,(−)体,(±)体を含む
]カルバゾール誘導体またはその薬理学的に許容される
塩および一般式(II)
【0007】
【化4】
【0008】[式中、R1’は水素、炭素数1〜5のア
ルキル、炭素数4〜7のシクロアルキルアルキル、炭素
数5〜7のシクロアルケニルアルキル、炭素数6〜10
のアリール、炭素数7〜15のアラルキル、炭素数1〜
5のアルケニル、フラニル−2−イルアルキル、チエニ
ル−2−イルアルキル、または炭素数1〜5のアルカノ
イルを表し、R2 は水素、炭素数1〜5のアルキル、
フェニル、またはベンジルを表し、R3 、R4 は独
立して水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ニ
トロ、炭素数1〜5のアルキル、炭素数1〜5のハロゲ
ノアルキル、炭素数1〜5のアルコキシ、アミノ、炭素
数1〜5のアルキルアミノ、カルボキシ、または炭素数
1〜5のアルコキシカルボニルを表す、一般式(II)
は(+)体,(−)体,(±)体を含む]で示されるカ
ルバゾール誘導体またはその薬理学的に許容される塩を
有効成分とする免疫抑制剤である。
【0009】薬理学的に好ましい塩としては塩酸塩、硫
酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩などの無機酸塩、酢酸塩
、乳酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、グルタル酸塩、リ
ンゴ酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、安息
香酸塩、フタル酸塩などの有機カルボン酸塩、メタンス
ルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスル
ホン酸塩などの有機スルホン酸塩が挙げられ、なかでも
塩酸塩、リン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩が好
まれるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
【0010】具体的には、一般式(II)で表される本
発明の免疫抑制剤の有効成分であるカルバゾール誘導体
のうち、R1’としては水素、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、ペンチル、シクロプロピルメチル、シクロ
ブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシル
メチル、シクロブテニルメチル、シクロペンテニルメチ
ル、シクロヘキセニルメチル、フェニル、ナフチル、ベ
ンジル、フェニルエチル、アリル、プロペニル、ブテニ
ル、ペンテニル、フラニル−2−イルアルキル、チエニ
ル−2−イルアルキル、シクロプロピルカルボニル、R
2 としては水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル
、ペンチル、フェニル、ベンジル、R3 、R4 とし
ては水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ニト
ロ、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ト
リフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、
ブトキシ、ペントキシ、アミノ、ジメチルアミノ、カル
ボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プ
ロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペントキシ
カルボニルなどが挙げられる。これらのなかでも、特に
R1 としてはシクロプロピルメチル、シクロブチルメ
チル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、
シクロブテニルメチル、シクロペンテニルメチル、シク
ロヘキセニルメチル、アリル、ブテニル、ペンテニル、
R2 、R3 、R4 としては水素のものが好ましい
【0011】本発明の一般式(I)の化合物のうちR1
 がアリルである化合物  1
【0012】
【化5】
【0013】を、2−アリル−1,2,3,4,4aα
,5,11,11aβ−オクタヒドロ−6H−ピリド[
4,3−b]カルバゾールと命名する。この命名法に従
って本発明の新規化合物を具体的に挙げるならば、2−
シクロプロピルメチル−1,2,3,4,4aα,5,
11,11aβ−オクタヒドロ−6H−ピリド[4,3
−b]カルバゾール、2−シクロブチルメチル−1,2
,3,4,4aα,5,11,11aβ−オクタヒドロ
−6H−ピリド[4,3−b]カルバゾール、2−シク
ロペンチルメチル−1,2,3,4,4aα,5,11
,11aβ−オクタヒドロ−6H−ピリド[4,3−b
]カルバゾール、2−シクロヘキシルメチル−1,2,
3,4,4aα,5,11,11aβ−オクタヒドロ−
6H−ピリド[4,3−b]カルバゾール、2−(1−
シクロブテニルメチル)−1,2,3,4,4aα,5
,11,11aβ−オクタヒドロ−6H−ピリド[4,
3−b]カルバゾール、2−(3−シクロブテニルメチ
ル)−1,2,3,4,4aα,5,11,11aβ−
オクタヒドロ−6H−ピリド[4,3−b]カルバゾー
ル、2−(1−シクロペンテニルメチル)−1,2,3
,4,4aα,5,11,11aβ−オクタヒドロ−6
H−ピリド[4,3−b]カルバゾール、2−(3−シ
クロペンテニルメチル)−1,2,3,4,4aα,5
,11,11aβ−オクタヒドロ−6H−ピリド[4,
3−b]カルバゾール、2−(4−シクロペンテニルメ
チル)−1,2,3,4,4aα,5,11,11aβ
−オクタヒドロ−6H−ピリド[4,3−b]カルバゾ
ール、2−(1−シクロヘキセニルメチル)−1,2,
3,4,4aα,5,11,11aβ−オクタヒドロ−
6H−ピリド[4,3−b]カルバゾール、2−(3−
シクロヘキセニルメチル)−1,2,3,4,4aα,
5,11,11aβ−オクタヒドロ−6H−ピリド[4
,3−b]カルバゾール、2−(4−シクロヘキセニル
メチル)−1,2,3,4,4aα,5,11,11a
β−オクタヒドロ−6H−ピリド[4,3−b]カルバ
ゾール、2−(1−ブテニル)−1,2,3,4,4a
α,5,11,11aβ−オクタヒドロ−6H−ピリド
[4,3−b]カルバゾール、2−(2−ブテニル)−
1,2,3,4,4aα,5,11,11aβ−オクタ
ヒドロ−6H−ピリド[4,3−b]カルバゾール、2
−(3−ブテニル)−1,2,3,4,4aα,5,1
1,11aβ−オクタヒドロ−6H−ピリド[4,3−
b]カルバゾール、2−(1−ペンテニル)−1,2,
3,4,4aα,5,11,11aβ−オクタヒドロ−
6H−ピリド[4,3−b]カルバゾール、2−(2−
ペンテニル)−1,2,3,4,4aα,5,11,1
1aβ−オクタヒドロ−6H−ピリド[4,3−b]カ
ルバゾール、2−(3−ペンテニル)−1,2,3,4
,4aα,5,11,11aβ−オクタヒドロ−6H−
ピリド[4,3−b]カルバゾール、2−(4−ペンテ
ニル)−1,2,3,4,4aα,5,11,11aβ
−オクタヒドロ−6H−ピリド[4,3−b]カルバゾ
ールなどが挙げられるが、もちろんこれらに限られるも
のではない。
【0014】なお、本発明の一般式(I),(II)に
示される化合物は(+)体、(−)体、および(±)体
を包含する。
【0015】本発明の一般式(II)の化合物は、具体
的にはチャート1に示すような以下の方法によって得る
ことができる。
【0016】
【化6】
【0017】第1工程は、一般式(III )で示され
る化合物を溶媒に溶解し、塩基及びハロゲン化物(IV
)を加えて反応させ、二級アミンをアルキル化する工程
である。原料として用いる化合物(III )のうち、
R5 として炭素数1〜5のアルキル、及びベンジルの
ものが使用可能であるが、なかでもメチル、エチルのも
のが好まれ、特にエチルのものは市販されている。ハロ
ゲン化物(IV)のR1’は前記定義と同じであり、X
としては塩素、臭素、ヨウ素が用いられる。塩基として
は、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム
、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウ
ム、水酸化バリウムなどの無機塩が用いられるが、なか
でも炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムが好まれる
。溶媒としては、DMF、DMSO、HMPAなどの双
極性アプロティック系溶媒や、メタノール、エタノール
、プロパノール、ブタノールなどのアルコール系溶媒が
用いられ、なかでもDMF、DMSO、HMPAなどの
双極性アプロティック系溶媒が好ましく、特にDMFが
望ましい。 添加物としてヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムなどの
金属ヨウ化物を用いると、より良い結果が得られる。反
応温度としては、−50〜100℃の範囲で実行可能で
あるが、特に−20〜50℃で満足すべき結果が得られ
る。
【0018】第2工程は、一般式(V)で示される化合
物のメチルビニルケトンとの1,4−付加反応、それに
続く Robinson 環化反応と、同時に起こるエ
ステルの加水分解、脱炭酸の工程である。最初の1,4
−付加反応は、塩基存在下、一般式(V)で示される化
合物を溶媒に溶解し、メチルビニルケトンを加えて攪拌
することで行われる。塩基としては、水素化ナトリウム
、水素化カリウムなどの水素化金属類、あるいはナトリ
ウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメト
キシド、カリウムメトキシドなどの金属アルコキシドな
どが用いられるが、通常は水素化ナトリウムで満足すべ
き結果が得られる。溶媒はベンゼン、トルエン、キシレ
ンなどの芳香族炭化水素系溶媒や、エーテル、THF、
DME、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、メタノール
、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコ
ール系溶媒が用いられるが、なかでもベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどがの芳香族炭化水素系溶媒が好ましく
用いられ、特にトルエンが望ましい。反応温度は−50
〜100℃の範囲で実行可能であるが、特に0〜50℃
で満足すべき結果が得られる。次の Robinson
 環化反応と、同時に起こるエステルの加水分解、脱炭
酸の工程は、前工程で得られた1,4−付加物を溶媒に
溶解し、塩基を加えて加熱撹拌することで行われる。塩
基及び溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレンな
どの芳香族炭化水素系溶媒や、エーテル、THF、DM
E、ジオキサンなどのエーテル系溶媒中、あるいは水溶
液中、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カル
シウム、水酸化バリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウムなどの無機塩が用いられるか、ま
たはメタノール、エタノールなどのアルコール系溶媒中
、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリ
ウムメトキシド、カリウムエトキシドなどの金属アルコ
キシドが用いられるが、中でも水溶液中、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム
、炭酸バリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ムなどの無機塩が好ましく用いられ、通常は水酸化ナト
リウム、水酸化カリウムで満足すべき結果が得られる。 反応温度は0〜150℃の範囲で実行可能であるが、特
に80〜120℃で満足すべき結果が得られる。
【0019】第3工程は、一般式(VI)で示される化
合物の共役エノン部に対する1,4−還元によるトラン
ス−デカヒドロイソキノリン骨格構築の工程である。二
重結合の還元法としては、触媒存在下、水素添加する方
法も考えられるが、高立体選択的にトランス体を得るた
めに液体アンモニア溶液中、溶解金属による  Bir
ch 還元の条件が好ましく用いられる。具体的には、
金属を溶解した液体アンモニア中に、下記のような共溶
媒として用いるエーテル系溶媒に溶解した基質を加えて
撹拌することで得られる。用いられる金属としては、リ
チウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムなどが挙げ
られるが、なかでもリチウム、ナトリウムが好ましく、
特にリチウムが望ましい。液体アンモニアに加えて共溶
媒を用いてもよく、通常はエーテル、THF、DME、
ジオキサンなどのエーテル系溶媒が用いられるが、なか
でもTHFが望ましい。また、プロトン源として、1〜
3当量のメタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノールなどのアルコールを加えてもよい。反応温度とし
ては−100〜−33℃の範囲で実行可能であるが、特
に−80〜−33℃で満足すべき結果が得られる。
【0020】第4工程は、一般式(VII )で示され
る化合物に対して、酸触媒存在下、フェニルヒドラジン
誘導体(VIII)を用いた  Fischer イン
ドール合成の工程である。一般式(VIII)において
、R2 、R3 、R4 は前記定義と同じである。具
体的には、一般式(VII )で示される化合物をフェ
ニルヒドラジン誘導体(VIII)と共に溶媒に溶解し
、酸を加えて加熱攪拌しながら反応を行い、反応混合物
を放冷し、析出した結晶を濾過することにより一般式(
II)で示される化合物が塩として得られる。酸として
は通常、塩酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、ベン
ゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファー
スルホン酸などのプロトン酸、または塩化亜鉛などの 
 Lewis 酸が用いられ、特に塩酸、メタンスルホ
ン酸が望ましいが、もちろんこれらに限定されるもので
はない。溶媒としては、メタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノールなどのアルコール系溶媒、酢酸、
プロピオン酸などの脂肪酸系溶媒、DMF、DMSO、
HMPAなどの双極性アプロティック系溶媒が挙げられ
るが、なかでもメタノール、エタノール、プロパノール
、ブタノールなどのアルコール系溶媒が好ましく、特に
エタノールが望ましい。反応温度は0〜250℃の範囲
が考えられるが、なかでも20〜150℃の範囲で実行
可能であり、特に60〜120℃で満足すべき良い結果
が得られる。一般式(II)で示される化合物の塩フリ
ーのアミンは、得られた塩を有機溶媒に懸濁して塩基の
水溶液で中和後、有機溶媒で抽出することによって得ら
れる。また、この塩フリーのアミンを有機溶媒に溶解し
て酸を加えることにより、再び塩を得ることができる。 ここで得られる塩としては、薬理学的に好ましい塩とし
て塩酸塩、硫酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩などの無機
酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、グル
タル酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マレイ
ン酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩などの有機カルボン酸
塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−
トルエンスルホン酸塩などの有機スルホン酸塩が挙げら
れ、なかでも塩酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩が
好まれるが、もちろんこれらに限定されるものではない
【0021】以上のような4工程によって一般式(II
)で示される化合物が得られるが、第1工程において、
一般式(III )で示される化合物とハロゲン化物(
IV)との反応性が低い場合には、チャート2に示すよ
うに以下に記す別法によって一般式(II´)で示され
る化合物を得ることができる。すなわち、一般式(VI
I )で示される化合物のうち、R1’がアリルまたは
メチルである化合物を用いてR1’をR7 −メチル基
に変換することができる。
【0022】
【化7】
【0023】第1工程は一般式(VII)で示される化
合物のうち、R1’がアリルまたはメチル基である化合
物のケトン部をアセタールとして保護する工程である。 ここでR6 ,R6’はメチル、エチル等の鎖状アルキ
ル基を示すか、またはR6 ,R6’が互いに結合して
R6 ,R6’とでエチレン(−CH2CH2 −)、
トリメチレン(−CH2 CH2 CH2 −)を示す
。アセタール保護基としてはジメチルアセタール(R6
 がメチル)、ジエチルアセタール(R6 がエチル)
などの非環状アセタール、あるいはエチレンアセタール
(R6 がエチレン)、トリメチレンアセタール(R6
 がトリメチレン)などの環状アセタールのいずれでも
よいが、なかでもエチレンアセタール、トリメチレンア
セタールなどの環状アセタールが好ましく、特にエチレ
ンアセタールが望ましい。具体的には、メタノ−ル、エ
タノ−ル、エチレングリコ−ル、トリメチレングリコ−
ルなどのアルコ−ルと共に、ベンゼン、トルエン、キシ
レンなどの芳香族炭化水素系溶媒に一般式(VII )
で示される化合物を溶解後、酸触媒を加え、生じる水を
共沸留去しながら加熱攪拌することで得られる。非環状
アセタ−ルの場合には、酸触媒存在下、メタノール、エ
タノールなどのアルコール系溶媒中、オルトギ酸メチル
、オルトギ酸エチル、オルト酢酸メチル、オルト酢酸メ
チルなどのオルトエステルを用いて加熱攪拌しても得る
ことができる。これらの場合に用いる酸触媒としては通
常、塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸、メタンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カ
ンファースルホン酸などの有機酸が用いられるが、なか
でも塩酸、p−トルエンスルホン酸が好ましく、特にp
−トルエンスルホン酸が望ましい。反応温度としては2
0〜150℃の範囲が考えられるが、なかでも60〜1
30℃で満足すべき結果が得られる。
【0024】第2工程は、一般式(IX)で示される化
合物の窒素置換基R1 がアリルまたはメチルである場
合にこれを除去し、塩基の存在下、ウレタンに変換する
工程である。具体的には、一般式(IX)で示される化
合物を溶媒に溶解し、塩基及びクロロギ酸2,2,2−
トリクロロエチルを加えて攪拌することで行われる。塩
基としては、クロロギ酸エステルと反応しないような立
体障害の大きい置換基を有するアミン、あるいは炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウ
ムのような無機塩が用いられる。なかでも立体障害の大
きい置換基を有するアミンとして、トリエチルアミン、
エチルジイソプロピルアミン、コリジン(2,4,6−
トリメチルピリジン)、プロトンスポンジ[1,8−ビ
ス(ジメチルアミノ)ナフタレン]などが好ましく用い
られ、特にプロトンスポンジが望ましい。溶媒としては
、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2
−ジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒や、エーテル、
THF、DME、ジオキサンなどのエーテル系溶媒が用
いられ、なかでもジクロロメタン、クロロホルム、四塩
化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒
が好ましいが、特に1,2−ジクロロエタンが望ましい
。反応温度は−80〜80℃の範囲で実行可能であるが
、特に−10〜30℃で満足すべき結果が得られる。
【0025】第3工程は、一般式(X)で示されるウレ
タンの窒素置換基を還元的に除去して二級アミンに変換
し、続いて塩基存在下、一般式(XI)で示される酸ハ
ロゲン化物と反応させ、一般式(XII )で示される
アミドに変換する工程である。ここでR7 は炭素数1
〜4のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル、炭素
数4〜6のシクロアルケニル、炭素数6〜14のアリー
ル、炭素数1〜4のアルケニル、2−フラニル、2−チ
エニルを表し、Xは塩素、臭素、ヨウ素を表す。最初の
ウレタン(X)の窒素置換基の除去は、酸触媒存在下、
基質を溶媒に溶解し、活性亜鉛末を加えて撹拌すること
で還元的に除去できる。酸としては塩酸、硫酸、リン酸
、硝酸などの無機酸、酢酸、プロピオン酸、メタンスル
ホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸
、カンファースルホン酸などの有機酸が用いられ、溶媒
としてはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノールなどのアルコール系溶媒、酢酸、プロピオン酸な
どの脂肪酸系溶媒、エーテル、THF、DME、ジオキ
サンなどのエーテル系溶媒、DMF、DMSO、HMP
Aなどの双極性アプロティック系溶媒が用いられるが、
なかでも酢酸、プロピオン酸などの脂肪酸系溶媒が好ま
しく、通常は酢酸を溶媒と酸触媒とを兼ねて用いること
により十分満足すべき結果が得られる。反応温度は0〜
50℃の範囲で実行可能であるが、通常は室温で満足す
べき結果が得られる。次のアミド化の反応は、前工程で
得られた二級アミンを溶媒に溶解し、塩基及び一般式(
XI)で示される酸ハロゲン化物を加えて攪拌すること
で行われる。塩基としては、トリエチルアミン、エチル
ジイソプロピルアミン、プロトンスポンジなどの三級ア
ミン、ピルジン、コリジン、イミダゾールなどの芳香族
アミンなどが用いられるが、通常はトリエチルアミンで
十分満足すべき結果が得られる。溶媒としては、ジクロ
ロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロ
ロエタンなどのハロゲン系溶媒や、エーテル、THF、
DME、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、トリエチル
アミン、ピリジンなどの塩基を兼ねたアミン系溶媒など
が用いられるが、なかでもジクロロメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲ
ン系溶媒が好ましく、特にジクロロメタンが望ましい。 反応温度は−50〜80℃の範囲で実行可能であるが、
通常は0〜30℃の範囲で満足すべき結果が得られる。
【0026】第4工程は、一般式(XII )で示され
る化合物を還元し、一般式(XIII)で示されるアミ
ンに変換する工程である。具体的には、一般式(XII
 )で示される化合物を溶媒に溶解し、還元剤を加えて
攪拌することで行われる。還元剤としては、通常用いら
れる水素化金属類が挙げられるが、なかでも水素化アル
ミニウムリチウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、
水素化ホウ素リチウム、水素化ビス(2−メトキシエト
キシ)アルミニウムナトリウムが好ましく用いられるが
、特に水素化アルミニウムリチウムが望ましい。溶媒と
しては、エーテル、THF,DME,ジオキサンなどの
エーテル系の溶媒が用いられるが、なかでもTHFが好
ましい。また、水素化ジイソブチルアルミニウムなどを
用いた場合には、上記エーテル系の溶媒に加えて、ヘキ
サン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン
などの炭化水素系溶媒や、ジクロロメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲ
ン系溶媒も好ましく用いられるが、なかでもヘキサン、
シクロヘキサン、トルエン、ジクロロメタンが望ましい
。反応温度は−100〜100℃の範囲で実行可能であ
るが、通常は−80〜30℃の範囲で満足すべき結果が
得られる。
【0027】第5工程は、一般式(XIII)で示され
る化合物を酸触媒と共に溶媒に溶解後、攪拌し、アセタ
ール保護基を脱保護する工程である。酸触媒としては、
塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸、メタンスルホン酸、
ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンフ
ァースルホン酸などの有機スルホン酸、酢酸、プロピオ
ン酸などの有機カルボン酸などが挙げられるが、通常は
塩酸で十分満足すべき結果が得られる。溶媒としては、
エーテル、THF、DME、ジオキサンなどのエーテル
系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、
1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒などと水
との混合溶媒系が用いられるが,通常はTHF−水、ジ
オキサン−水の混合溶媒系で十分満足すべき結果が得ら
れる。反応温度は−50〜100℃の範囲で実行可能で
あるが、通常は0〜50℃の範囲で満足すべき結果が得
られる。
【0028】第6工程は、一般式(VII ´)で示さ
れる化合物に対して、酸触媒存在下、フェニルヒドラジ
ン誘導体(VIII)を用いた  Fischer イ
ンドール合成の工程である。一般式(VIII)におい
て、R2 、R3 、R4 は前記定義と同じである。 反応条件は、前記チャート1の第4工程と同じである。
【0029】一般式(II)で表される本発明の化合物
は、in vitro、in vivo における免疫
抑制活性試験の結果、臓器移植、皮膚移植、自己免疫疾
患などに使用できる免疫抑制剤として期待できることが
明らかとなった。 本発明の免疫抑制剤を臨床に使用する際には、フリーの
塩基またはその塩自体でもよく、また安定剤、緩衝剤、
希釈剤、等張剤、防腐剤などの賦形剤を適宜混合しても
よい。剤型としては注射剤、カプセル剤、座薬、経口剤
など、種々の形態のものが用いられる。本発明の免疫抑
制剤は、上記有効成分を 1〜90重量%、より好まし
くは  30〜70重量%含有することが望ましい。ま
た、本発明の免疫抑制剤の投与量は、投与対象、投与方
法、症状などに応じて適宜選択されるが、有効成分とし
て、注射剤の場合には0.001〜1 g/日の範囲で
、経口剤の場合には 0.01 〜 10 g/日の範
囲で投与される。
【0030】
【実施例】以下、参考例、実施例を挙げて本発明の化合
物の製造法及び薬理作用を更に具体的に説明するが、も
ちろん本発明の製造法は、これらに限られるものではな
い。
【0031】 参考例1 1−アリル−3−エトキシカルボニル−4−ピペリドン
  2
【0032】
【化8】
【0033】3−エトキシカルボニル−4−ピペリドン
 4.46 g (26.1 mmol) を無水DM
F30 ml  に溶解し、臭化アリル 2.37 m
l (27.4 mmol)、炭酸水素ナトリウム 3
.28 g (39.1 mmol) を加え、室温で
1時間攪拌した。 水 100 ml を加えてエーテル300 ml で
抽出し、有機層を水 2×50 ml で洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた油状物を
カラムクロマトグラフィー[シリカゲル 200 g;
クロロホルム]で分離精製すると、標題化合物 2.1
3 g (収率39%)が得られた。
【0034】NMR (90 MHz, CDCl3)
δ  1.28 (3H, t, J=7.3 Hz)
, 2.7−3.6 (8.3H, m), 4.22
 (2H, q, J=7.3 Hz),6.2 (1
H, m), 12.00 (0.7H, br s)
IR(液膜)λ  3082, 1737, 1720
, 1661, 1624, 1307, 1230,
 996, 922  cm−1
【0035】 参考例2 2−アリル−6−オキソ−1,2,3,4,6,7,8
,8a−オクタヒドロイソキノリン  3
【0036】
【化9】
【0037】アルゴン気流下、1−アリル−3−エトキ
シカルボニル−4−ピペリドン 2.13 g (10
.1 mmol) を無水トルエン 15 mlに溶解
し、60%水素化ナトリウム 20.2mg (0.5
0mmol),  メチルビニルケトン 0.99 m
l (12 mmol)を加え、室温で 15 分間攪
拌した。反応混合物を飽和食塩水で洗浄し、有機層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。
【0038】こうして得られた粗1,4−付加体 2.
83 g に、アルゴン気流下、水酸化カリウム   
 0.33 g  の水 (3 ml) 溶液を加え、
1.5 時間還流した後、更に水酸化カリウム 0.7
5 g の水 (3 ml) 溶液を加え、2.5 時
間還流した。室温に放冷後、クロロホルム 2×30 
ml で抽出し、有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄し
、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた油
状物をカラムクロマトグラフィー[シリカゲル 150
 g;クロロホルム→クロロホルム−メタノール(50
:1) ]で分離精製すると、標題化合物 1.21 
g (収率  63%)が得られた。
【0039】n−ペンタンより再結晶するとプリズム状
晶190mg(収率10%)が得られた。
【0040】mp  24.5〜26.0℃(ペンタン
)NMR (400 MHz, CDCl3)δ  1
.54−1.66 (1H, m), 1.73 (1
H, dd, J=11.0, 11.0 Hz), 
1.96−2.08 (2H,m), 2.28−2.
47 (3H, m), 2.53−2.67 (2H
, m), 2.99−3.14 (4H, m), 
5.15−5.25 (2H,m), 5.84−5.
87 (1H, m), 5.88 (1H, ddd
d, J=17.0, 10.3,6.6, 6.6H
z)IR(液膜)λ  3080, 1673, 16
28, 1129, 926 cm−1Mass (E
I)m/z 191 (M+ )元素分析値    C
14H17N1 O1 として計算値      C,
75.35;      H,8.96;      
 N,7.32実測値      C,75.21; 
     H,8.93;       N,7.32
【0041】参考例3 2−アリル−6−オキソ−1,2,3,4,4aα,5
,6,7,8,8aβ−デカヒドロイソキノリン  4
【0042】
【化10】
【0043】窒素気流下、−78℃で溜めた液体アンモ
ニア約 120 ml に金属リチウム 435 mg
 (6.26 mmol) を加え、−33℃に昇温し
て還流させた後、2−アリル−6−オキソ−1,2,3
,4,6,7,8,8a−オクタヒドロイソキノリン 
3.02 g (1.58 mmol) の無水THF
  15 ml 溶液を加え、還流下、1時間攪拌した
。−78℃に冷却後、塩化アンモニウム 16.7 g
 (31.2 mmol) をゆっくりと加え、室温ま
で昇温して液体アンモニアを留去した。反応残査に飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液100 ml,  水 30
 ml  を加えてクロロホルム 3×100 ml 
 で抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃
縮した。 得られた油状物 3.3 gをカラムクロマトグラフィ
ー[シリカゲル 250g;ベンゼン−アセトン(2:
1 → 1:3)→アセトン]で分離精製すると、標題
化合物 2.23 g (収率  73%)が得られた
【0044】mp  <25℃(ペンタン)NMR (
400 MHz, CDCl3)δ  1.26−1.
52 (3H, m), 1.59−1.74 (3H
, m), 1.88−1.95 (2H, m), 
2.10 (1H,dd, J= 13.3, 13.
3 Hz), 2.31−2.45 (3H, m),
 2.94−3.07 (4H, m), 5.14−
5.22 (2H, m),5.89 (1H, dd
dd, J=16.8,10.4, 6.7, 6.7
 Hz)IR(液膜)λ  3080, 1715, 
1644, 1203, 998, 922  cm−
1Mass (EI)m/z 190 (M+ ), 
166
【0045】実施例1 2−アリル−1,2,3,4,4aα,5,11,11
aβ−オクタヒドロ−6H−ピリド[4,3−b]カル
バゾール  1
【0046】
【化11】
【0047】2−アリル−6−オキソ−1,2,3,4
,4aα,5,6,7,8,8aβ−デカヒドロイソキ
ノリン 144 mg (0.743 mmol)  
をエタノール 2.9 ml に溶解し、フェニルヒド
ラジン 0.077 ml (0.78 mmol),
  メタンスルホン酸 0.12 ml (1.9 m
mol) を加え、1.2 時間還流した。室温まで放
冷し、析出した結晶を濾過してエタノールで洗浄した後
、得られた粗結晶 228 mg をエタノールより再
結晶すると、標題化合物のメタンスルホン酸塩 191
mg(収率  71%)が得られた。
【0048】mp  >263 ℃(分解,エタノール
)NMR (400 MHz, DMSO−d6)δ 
 1.54−1.68 (1H, m), 1.73−
1.83 (1H, m), 1.84−1.98 (
1H, m), 2.10 (1H,br d,J=1
2.7 Hz), 2.25 (1H, br dd,
 J=13.7, 12.2 Hz), 2.32 (
3H, s), 2.42 (1H, dd,J=16
.1, 11.2 Hz), 2.79 (1H, d
d, J=14.7, 4.9 Hz), 2.84−
3.03 (3H, m), 3.50(1H, br
 d, J=12.2 Hz), 3.57 (1H,
 br d, J=10.7 Hz), 3.76−3
.80 (2H, m), 5.53−5.59 (2
H, m), 5.93 (1H, m), 6.93
 (1H, dd, J=7.8, 6.8 Hz),
 7.00 (1H,dd, J=7.3, 6.8 
Hz), 7.26 (1H, d, J=7.8 H
z), 7.32 (1H, d, J=7.3 Hz
), 9.53(1H,br s), 10.74 (
1H, s)IR (KBr)λ  3230 (br
), 2704 (br), 1626, 1466,
 1210, 1040, 966 cm−1Mass
 (FAB)m/z267 ((M+H)+ )元素分
析値C18H22N2 ・CH3 SO3 Hとしての
計算値:  C,62.96;    H,7.23;
     N,7.73;     S,8.85実測
値:  C,62.84;    H,7.24;  
   N,7.75;     S,8.91
【004
9】参考例4 2−アリル−6,6−エチレンジオキシ−1,2,3,
4,4aα,5,6,7,8,8aβ−デカヒドロイソ
キノリン  5
【0050】
【化12】
【0051】2−アリル−6−オキソ−1,2,3,4
,4aα,5,6,7,8,8aβ−デカヒドロイソキ
ノリン 1.86 g (9.60 mmol) をベ
ンゼン 40 ml  に溶解し、エチレングリコール
 0.80 ml (14 mmol)、p−トルエン
スルホン酸一水和物 2.10 g (11.0 mm
ol) を加え、生じる水を共沸留去しながら  1.
5 時間還流した。 室温に放冷後、1.5 Nアンモニア水45 ml を
加えて分液し、水層をクロロホルム2×40 ml で
抽出し、有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し
、濃縮した。得られた油状物 2.4 g  をカラム
クロマトグラフィー[シリカゲル 60 g ; 酢酸
エチル−メタノール−アンモニア水(300:5:1 
→ 100: 5:1)]で分離精製すると、標題化合
物 2.18 g(収率  95%)が得られた。ペン
タンより再結晶すると、針状晶 1.09 g (収率
  48%)が得られた。
【0052】mp  39.0−40.0 ℃(ペンタ
ン)NMR (400 MHz, CDCl3)δ  
1.16−1.48 (5H, m), 1.52−1
.62 (3H, m), 1.68−1.81 (3
H, m), 1.90 (1H,ddd, J=11
.7, 11.7, 2.4 Hz), 2.85 (
1H, br d, J=11.2 Hz), 2.9
2−3.07 (3H, m), 3.92− 3.9
8 (4H, m), 5.11−5.19 (2H,
 m), 5.88 (1H, dddd, J=16
.6, 10.3, 6.8, 6.8 Hz)IR 
(KBr)λ  3082, 1640, 1096,
 919 cm−1Mass (EI)m/z 237
 (M+ ), 210,192元素分析値C14H2
3N1 O2   としての計算値:C,70.60;
 H,9.77; N,5.90実測値:C,70.6
0; H,9.68; N,6.00
【0053】参考例5 6,6−エチレンジオキシ−2−(2,2,2−トリク
ロロエトキシカルボニル)−1,2,3,4,4aα,
5,6,7,8,8aβ−デカヒドロイソキノリン  
【0054】
【化13】
【0055】アルゴン気流下、2−アリル−6,6−エ
チレンジオキシ−1,2,3,4,4aα,5,6,7
,8,8aβ−デカヒドロイソキノリン 1.94 g
 (8.18 mmol) 、プロトンスポンジ 2.
63 g (12.3 mmol) を無水1,2−ジ
クロロエタン 40ml  に溶解し、クロロギ酸2,
2,2−トリクロロエチル 1.25 ml (9.0
5 mmol)を加え、室温で 40 分間攪拌した。 1N塩酸 40 ml  を加えて分液し、水層をジク
ロロエタン 2×40 ml で抽出し、有機層を合わ
せて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた
油状物 3.6 g  をカラムクロマトグラフィー[
シリカゲル 70 g ; ヘキサン−酢酸エチル(4
:1 → 2:1)]で精製すると、標題化合物2.9
4 g (収率  97%)が得られた。エーテルより
再結晶すると、板状晶2.29 g(収率 75%)が
得られた。
【0056】mp  113.5−115.0 ℃(エ
−テル)NMR (400 MHz, CDCl3)δ
  1.12−1.34 (4H, m), 1.40
−1.68 (4H, m), 1.72 (1H, 
ddd,J=12.7, 2.9,2.9 Hz),1
.81 (1H, br dd, J=13.2, 2
.9 Hz), 2.44 (0.5H, br dd
, J=12.2,12.2 Hz),2.53 (0
.5H, br dd, J=12.2, 12.2 
Hz), 2.77 (0.5H, brdd, J=
13.2, 13.2 Hz), 2.85 (0.5
H, br dd, J=13.2, 13.2 Hz
), 3.92−3.99 (4H,m), 4.15
 (1H, ddd, J= 13.2, 3.9, 
2.0 Hz), 4.26 (1H, br d, 
J=13.2 Hz), 4.68−4.80 (2H
, m)IR (KBr)λ  1709, 1433
, 1212, 1125, 843, 716  c
m−1Mass (EI)m/z 375 (M+ +
4),  373 (M+ +2),  371 (M
+ ), 99元素分析値C14H20Cl3 N1 
O4 としての計算値:  C,45.12;    
H,5.41;     Cl,28.54;    
N,3.76実測値:  C,45.10;    H
,5.43;     Cl,28.50;    N
,3.80
【0057】参考例6 2−シクロプロピルカルボニル−6,6−エチレンジオ
キシ−1,2,3,4,4aα,5,6,7,8,8a
β−デカヒドロイソキノリン  7
【0058】
【化14】
【0059】6,6−エチレンジオキシ−2−(2,2
,2−トリクロロエトキシカルボニル)−1,2,3,
4,4aα,5,6,7,8,8aβ−デカヒドロイソ
キノリン 2.66 g (7.14 mmol) を
酢酸 50ml  に溶解し、活性亜鉛末 2.34 
g (35.8mmol) を加え、室温で 1.7 
 時間激しく攪拌した。反応混合物をハイフロスーパー
セルを用いて濾過し、残査をクロロホルム−エタノール
(3:1)混合液で洗浄した。濾液、洗液を合わせて濃
縮し、得られた残査に3Nアンモニア水 30 mlを
加えてクロロホルム−エタノール(3:1)  混合液
 3×30 ml で抽出し、有機層を合わせて無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。
【0060】こうして得られた粗二級アミン 1.54
 g を、アルゴン気流下、無水ジクロロメタン 30
 ml  に溶解し、トリエチルアミン 1.49 m
l (10.7 mmol)  を加えた後、氷冷下、
塩化シクロプロピルカルボニル 0.77 ml (8
.5 mmol) を加え、室温で 35 分間攪拌し
た。1N塩酸30 ml を加えて分液し、水層をジク
ロロメタン 2×30ml で抽出し、有機層を合わせ
て無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた粗
結晶 2.0 g  をカラムクロマトグラフィー[シ
リカゲル 60 g ; ヘキサン−酢酸エチル(2:
1 →1:1 → 1:2)]で分離精製すると、標題
化合物 1.70 g (収率  90%)が得られた
。酢酸エチル−ヘキサンより再結晶すると、針状晶 1
.61 g (収率  85%)が得られた。
【0061】mp  110.5−111.5 ℃(酢
酸エチル−ヘキサン)NMR (400 MHz, C
DCl3)δ  0.72−0.75 (2H, m)
, 0.94−0.98 (2H, m), 1.06
−1.38 (4H, m), 1.45−1.85(
7H, m), 2.20 (0.5H, br dd
, J=12.2, 12.2 Hz), 2.51(
0.5H, br dd, J=12.7, 12.7
Hz), 2.73 (0.5H, br dd, J
=12.2, 12.2 Hz), 3.06 (0.
5H, br dd, J=12.7, 12.7 H
z), 3.95−3.99 (4H, m), 4.
12 (0.5H, br d, J=12.2 Hz
), 4.24 (0.5H, br d, J=12
.7 Hz), 4.58 (0.5H, br d,
 J=12.2 Hz), 4.68 (0.5H, 
br d, J=12.7 Hz)IR (KBr)λ
  3084, 1618, 1454, 1224,
 1085  cm−1Mass (EI)m/z 3
65 (M+ ), 220元素分析値C15H23N
1 O3   としての計算値:C,67.90;H,
8.74; N,5.28実測値:C,67.70;H
,8.63; N,5.22
【0062】参考例7 2−シクロプロピルメチル−6,6−エチレンジオキシ
−1,2,3,4,4aα,5,6,7,8,8aβ−
デカヒドロイソキノリン  8
【0063】
【化15】
【0064】アルゴン気流下、水素化アルミニウムリチ
ウム 714 mg (18.8 mmol) を無水
THF 45 ml  に懸濁させ、氷冷下、2−シク
ロプロピルカルボニル−6,6−エチレンジオキシ−1
,2,3,4,4aα,5,6,7,8,8aβ−デカ
ヒドロイソキノリン 1.67 g   (6.28 
mmol) の無水THF 15 ml  溶液を滴下
し、室温で 35 分間攪拌した。フッ化ナトリウム 
7.89 g (188 mmol)  を加え、氷冷
下、THF−水(10:1)混合液 37.0 ml 
 をゆっくりと滴下した後、室温で約1時間攪拌した。 反応混合物をハイフロスーパーセルを用いて濾過し、残
査を酢酸エチルで洗浄し、濾液、洗液を合わせて濃縮し
た。得られた油状物 1.6 g  をカラムクロマト
グラフィー[シリカゲル 40 g ; 酢酸エチル−
メタノール−アンモニア水(100:5:1 → 50
:5:1)]で精製すると、標題化合物 1.39 g
 (収率  88%)が得られた。
【0065】NMR (400 MHz, CDCl3
)δ  0.07−0.12 (2H, m), 0.
48−0.53 (2H, m), 0.82−0.9
2 (1H, m), 1.16−1.42(5H, 
m), 1.52−1.65 (4H, m), 1.
71 (1H, ddd, J=12.2, 2.9,
 2.9 Hz), 1.76−1.81 (1H,m
), 1.92 (1H, ddd, J=11.7,
 11.7, 2.9Hz), 2.18−2.27 
(2H,m), 2.99 (1H, br d, J
=10.7 Hz), 3.06−3.11 (1H,
 m), 3.92−3.98 (4H, m)IR(
液膜)λ  3080,1098, 1083  cm
−1Mass (EI)m/z 251 (M+ ),
 210, 206
【0066】参考例8 2−シクロプロピルメチル−6−オキソ−1,2,3,
4,4aα,5,6,7,8,8aβ−デカヒドロイソ
キノリン  9
【0067】
【化16】
【0068】2−シクロプロピルメチル−6,6−エチ
レンジオキシ−1,2,3,4,4aα,5,6,7,
8,8aβ−デカヒドロイソキノリン 1.36 g 
(5.39 mmol)を1,4−ジオキサン 21 
ml  に溶解し、3N塩酸 7.0 ml を加え、
室温で  6.0 時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液 80 ml  を加えてクロロホルム−エ
タノール(3:1)  混合液 3×80  ml で
抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し
た。得られた油状物 1.2 gをカラムクロマトグラ
フィー[シリカゲル 60 g ; 酢酸エチル−メタ
ノール−アンモニア水(100:5:1 → 40:5
:1)]で分離精製すると、標題化合物 1.11 g
 (収率  99%)が得られた。
【0069】NMR (400 MHz, CDCl3
)δ  0.09−0.13 (2H, m), 0.
50−0.55 (2H, m), 0.84−0.9
3 (1H, m), 1.28−1.55(3H, 
m), 1.62−1.77 (2H, m), 1.
89−1.98 (3H, m), 2.11 (1H
, dd, J=13.7, 13.7 Hz), 2
.24−2.30 (2H, m), 2.31−2.
46 (3H, m), 3.08−3.13 (2H
, m)IR(液膜)λ  3080,1717, 1
210, 1102  cm−1Mass (EI)m
/z 207 (M+ ), 179, 166
【0070】実施例2 2−シクロプロピルメチル−1,2,3,4,4aα,
5,11,11aβ−オクタヒドロ−6H−ピリド[4
,3−b]カルバゾール  10
【0071】
【化17】
【0072】2−シクロプロピルメチル−6−オキソ−
1,2,3,4,4aα,5,6,7,8,8aβ−デ
カヒドロイソキノリン 786 mg (3.79 m
mol) をエタノール 14 ml  に溶解し、フ
ェニルヒドラジン 0.39 ml (3.8 mmo
l) ,メタンスルホン酸0.52 ml (8.0 
mmol) を加え、1.5 時間還流した。室温まで
放冷し、析出した結晶を濾過してエタノールで洗浄した
後、得られた粗結晶 1.15 g をエタノールより
再結晶すると、標題化合物のメタンスルホン酸塩 92
7 mg (収率  65%)が得られた。
【0073】mp  >240 ℃(分解,エタノール
)NMR (400 MHz, DMSO−d6)δ 
 0.39−0.44 (2H, m), 0.65−
0.71 (2H, m), 1.09−1.17 (
1H, m), 1.63−1.72(1H, m),
 1.75−1.83 (1H, m), 1.93−
2.02 (1H, m), 2.08−2.12 (
1H, m), 2.26 (1H, br dd, 
J=12.8, 12.8 Hz), 2.32 (3
H, s), 2.42 (1H, br dd, J
=16.5, 10.9 Hz),2.80 (1H,
 dd, J=15.3, 4.9 Hz), 2.8
9−2.95 (1H, m), 2.88(1H, 
dd, J=16.5, 4.9 Hz), 2.99
−3.06 (3H, m), 3.62 (1H, 
br d, J=11.6Hz), 3.70 (1H
, br d, J=12.2 Hz), 6.94 
(1H, dd, J=7.9, 7.9 Hz), 
7.00(1H, dd, J=7.9, 7.9 H
z), 7.26(1H, d, J=7.9 Hz)
, 7.33 (1H, d, J=7.9Hz), 
9.28 (1H, br s), 10.74 (1
H, s)IR (KBr)λ  3230 (br)
, 2712 (br), 1638, 1460, 
1218, 1166, 1042  cm−1Mas
s (FAB)m/z 281 ((M+H)+ )元
素分析値    C19H24N2 ・CH3 SO3
 H  としての計算値:    C,63.80; 
   H,7.50;     N,7.44;   
  S,8.52実測値:    C,63.62; 
   H,7.51;     N,7.54;   
  S,8.52
【0074】実施例3 Con A 刺激によるマウスT細胞増殖抑制試験無菌
的にマウスより脾臓を摘出し、メッシュを通して単細胞
浮遊液とした。この浮遊液を 5×106 /ml に
調製し、その 100μl を 96 穴プレートの各
 Well にまいた。脾細胞をまいたプレートにマイ
トージェンのコンカナバリンA(Con A)[ファル
マシア社製](1 μg/ml)を 50 μg/  
well  及び各濃度の被験化合物を 50 μg/
 well 加え、37℃の  CO2 インキュベー
ター内で 48 時間培養した。培養終了  8 時間
前に[ 3H]−チミジン 2μCi/10 μg/w
ell  を添加した。培養終了後、セルハーベスター
で濾紙上に細胞を捕集し、乾燥後トルエン系シンチレー
ターを加え、液体シンチレーションカウンターで細胞に
取り込まれた[ 3H]−チミジンの放射能を測定した
。T細胞増殖抑制率は、次式に従って算出した。
【0075】
【数1】
【0076】表1に本発明の主な化合物、2−アリル−
1,2,3,4,4aα,5,11,11aβ−オクタ
ヒドロ−6H−ピリド[4,3−b]カルバゾール:1
、2−シクロプロピルメチル−1,2,3,4,4aα
,5,11,11aβ−オクタヒドロ−6H−ピリド[
4,3−b]カルバゾール:10の  Con A 刺
激によるマウスT細胞増殖抑制率を記載した。
【0077】
【表1】
【0078】表1に示すように、本発明の化合物、2−
アリル−1,2,3,4,4aα,5,11,11aβ
−オクタヒドロ−6H−ピリド[4,3−b]カルバゾ
ール:1、2−シクロプロピルメチル−1,2,3,4
,4aα,5,11,11aβ−オクタヒドロ−6H−
ピリド[4,3−b]カルバゾール:10  は、Co
nA 刺激によるマウスT細胞増殖抑制作用を有するこ
とが明らかとなった。
【0079】実施例4 マウスリンパ球混合反応(MLR)  におけるT細胞
増殖抑制試験無菌的に Balb/c マウスより脾臓
を摘出し、単細胞浮遊液とした。この浮遊液にマイトマ
イシンC(MMC)(協和醗酵工業株式会社製)を添加
し(終濃度 50 μg/ml)、37℃で 30 分
間培養した。培養後、3回洗浄を行い、 1×107 
cells/mlに調製した。 96 穴マイクロプレ
ートの各Well にC57BL/6 マウスの脾細胞
浮遊液 100μl (5×105 cells 含有
)、 Balb/c マウスの脾細胞浮遊液  50μ
l (5×105 cells 含有)、及び各濃度の
被験化合物溶液  50μl を添加し、37℃のCO
2 インキュベーター内で 72 時間培養した。培養
終了  8 時間前に[ 3H]−チミジン 2μCi
 を添加した。培養終了後、セルハーベスターで濾紙上
に細胞を捕集し、乾燥後トルエン系シンチレーターを加
え、液体シンチレーションカウンターで細胞に取り込ま
れた[ 3H]−チミジンの放射能を測定した。T細胞
増殖抑制率は、次式に従って算出した。
【0080】
【数2】
【0081】表2に本発明の主な化合物、2−アリル−
1,2,3,4,4aα,5,11,11aβ−オクタ
ヒドロ−6H−ピリド[4,3−b]カルバゾール:1
、2−シクロプロピルメチル−1,2,3,4,4aα
,5,11,11aβ−オクタヒドロ−6H−ピリド[
4,3−b]カルバゾール:10の  MLR におけ
るマウスT細胞増殖抑制率を記載した。
【0082】
【表2】
【0083】表2に示すように、本発明の化合物、2−
アリル−1,2,3,4,4aα,5,11,11aβ
−オクタヒドロ−6H−ピリド[4,3−b]カルバゾ
ール:1、2−シクロプロピルメチル−1,2,3,4
,4aα,5,11,11aβ−オクタヒドロ−6H−
ピリド[4,3−b]カルバゾール:10  は、ML
RにおけるマウスT細胞増殖抑制作用を有することが明
らかとなった。
【0084】実施例5 マウス遅延型過敏症(DTH)  反応抑制試験BDF
1  マウス(雌性、8 週齢)に、メチル化ウシ血清
アルブミン(MBSA)水溶液(販売元  シグマ社)
(2 mg/ml)  及び Freund 不完全ア
ジュバントの等量混合エマルジョン(2mg/mlMB
SA水溶液とFreund不完全アジュバンド(DIF
CO社製)を等量混合し、撹拌してエマルジョンとした
もの) 0.1 ml を、背部皮下投与することによ
り抗原感作を行い(day 1)、同日から被検化合物
を 10 mg/kg/day の用量により1日1回
、8 日間連続経口投与を行った。対照群として、基剤
として用いた  10%DMSO  液を同様に投与し
た。比較のため、シクロスポリンA(サンド社製)を6
0 mg/kg/day の用量により1日1回、8 
日間連続経口投与を行った。この場合の対照群として、
基剤として用いたオリーブ油を同様に投与した。 Day 8 に MBSA 水溶液(1 mg/ml)
  の  20μl を左側後肢足底に皮下投与し、D
TH 反応を惹起させた。右側後肢足底には水溶液のみ
を同量、皮下投与した。Day 9 にマウスの左右後
肢膝窩リンパ節を摘出し、その質重量を測定した。DT
H反応抑制率は、次式によって算出した。
【0085】
【数3】
【0086】表3に本発明の主な化合物、2−シクロプ
ロピルメチル−1,2,3,4,4aα,5,11,1
1aβ−オクタヒドロ−6H−ピリド[4,3−b]カ
ルバゾール:10  とシクロスポリンAのマウス  
DTH 反応抑制率を記載した。
【0087】
【表3】
【0088】表3に示すように、本発明の化合物、2−
シクロプロピルメチル−1,2,3,4,4aα,5,
11,11aβ−オクタヒドロ−6H−ピリド[4,3
−b]カルバゾール:10  は、シクロスポリンAと
同等以上のマウス  DTH 反応抑制作用を有するこ
とが明らかとなった。
【0089】
【発明の効果】本発明の化合物は、in vitro、
in vivo における免疫抑制活性試験において優
れた活性を示し、臓器移植、皮膚移植の際の拒絶反応を
抑制するための免疫抑制剤として大いに期待できる。ま
た、本発明の化合物の製造方法によれば、安価、簡単な
操作かつ高収率で免疫抑制剤を提供することが可能であ
り、工業的な大量生産を行うことができるようになる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  一般式(I) 【化1】 [式中、R1 は炭素数4〜7のシクロアルキルアルキ
    ル、炭素数5〜7のシクロアルケニルアルキル、炭素数
    4〜5のアルケニル、またはアリルを表し、一般式(I
    )は(+)体,(−)体,(±)体を含む]カルバゾー
    ル誘導体またはその薬理学的に許容される塩。
  2. 【請求項2】  一般式(II) 【化2】 [式中、R1’は水素、炭素数1〜5のアルキル、炭素
    数4〜7のシクロアルキルアルキル、炭素数5〜7のシ
    クロアルケニルアルキル、炭素数6〜10のアリール、
    炭素数7〜15のアラルキル、炭素数1〜5のアルケニ
    ル、フラニル−2−イルアルキル、チエニル−2−イル
    アルキル、または炭素数1〜5のアルカノイルを表し、
    R2 は水素、炭素数1〜5のアルキル、フェニル、ま
    たはベンジルを表し、R3 、R4 は独立して水素、
    フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ニトロ、炭素数
    1〜5のアルキル、炭素数1〜5のハロゲノアルキル、
    炭素数1〜5のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜5のア
    ルキルアミノ、カルボキシ、または炭素数1〜5のアル
    コキシカルボニルを表し、一般式(II)は(+)体,
    (−)体,(±)体を含む]で示されるカルバゾール誘
    導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とす
    る免疫抑制剤。
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