JPH04366799A - 放射性液体廃棄物の処理方法 - Google Patents

放射性液体廃棄物の処理方法

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JPH04366799A
JPH04366799A JP14317491A JP14317491A JPH04366799A JP H04366799 A JPH04366799 A JP H04366799A JP 14317491 A JP14317491 A JP 14317491A JP 14317491 A JP14317491 A JP 14317491A JP H04366799 A JPH04366799 A JP H04366799A
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nitric acid
liquid waste
radioactive liquid
radioactive
free nitric
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Yutaka Hasegawa
裕 長谷川
Masami Toda
正見 遠田
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は使用済み核燃料の再処理
施設などの原子力施設で発生する放射性液体廃棄物の処
理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】使用済み核燃料の再処理施設では、硝酸
水溶液と有機溶媒の間の液液抽出により、使用済み核燃
料中の核分裂生成物及び超ウラン元素を分離して高レベ
ル液体廃棄物とし、ウラン及びプルトニウムを製品とし
て回収する。このような使用済み核燃料の再処理施設か
らは、高レベル液体廃棄物以外にも遊離硝酸を含有した
さまざまな低レベルの放射性液体廃棄物が発生する。こ
れらの放射性液体廃棄物の中には有機溶媒再生などで発
生した硝酸ナトリウムを含有しているものがある。また
、これらの放射性液体廃棄物は核分裂生成物、放射化生
成物、腐食生成物、超ウラン元素、ウラン、プルトニウ
ムなどの放射性元素を極微量含有している。核分裂生成
物の一つとしてテクネチウムが存在し、放射化生成物及
び腐食生成物の一つとしてクロム及びマンガンが存在す
る。このようにこれらの放射性液体廃棄物は低レベルで
はあっても放射性であり、かつ遊離硝酸を含有し腐食性
であるため、中和して固化するなどの安定化を図る必要
がある。
【0003】放射性液体廃棄物の処理方法の従来例を、
図4に示すブロックフローチャートを用いて説明する。 まず、受入工程2に受入れた放射性液体廃棄物中1の遊
離硝酸を中和工程7において水酸化ナトリウム水溶液で
中和し硝酸ナトリウムとする。次に、この中和処理した
放射性液体廃棄物を濃縮工程8で濃縮し、さらに固化工
程9で固化処理して固化体を得て、これを放射性固体廃
棄物10として貯蔵する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の放射性液体廃棄
物の処理方法では、放射性液体廃棄物中の遊離硝酸を中
和するので、もともと含有していた硝酸ナトリウム以外
に中和で発生した硝酸ナトリウムも放射性固体廃棄物と
なる課題がある。
【0005】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、放射性液体廃棄物中の遊離硝酸を回収するこ
とにより、中和で発生する硝酸ナトリウムの量を抑え、
放射性固体廃棄物の発生量を抑えた放射性液体廃棄物の
処理方法を提供することにある。また、ここで回収した
遊離硝酸に核分裂生成物、放射化生成物、腐食生成物、
超ウラン元素、ウラン、プルトニウムなどの放射性元素
が混入することのない放射性液体廃棄物の処理方法を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明は放射性液体
廃棄物中の遊離硝酸を陰イオン交換膜により分離し、次
に遊離硝酸濃度の低くなった放射性液体廃棄物を中和、
濃縮、固化して放射性固体廃棄物にすることを特徴とす
る。
【0007】第2の発明は放射性液体廃棄物を還元処理
した後に、この放射性液体廃棄物中の遊離硝酸を陰イオ
ン交換膜により分離し、次に遊離硝酸濃度の低くなった
放射性液体廃棄物を中和、濃縮、固化して放射性固体廃
棄物にすることを特徴とする。また、前記還元処理は電
解還元により行うことを特徴とする。
【0008】
【作用】第1の発明に係る放射性液体廃棄物の処理方法
は、放射性液体廃棄物中の遊離硝酸を分離し、遊離硝酸
濃度を低くしてからその放射性液体廃棄物を中和、濃縮
、固化して放射性固体廃棄物とするため、放射性液体廃
棄物中の遊離硝酸を中和した場合に発生する硝酸ナトリ
ウム相当の放射性固体廃棄物の発生を低減することがで
きる。また、遊離硝酸の分離に陰イオン交換膜を用いる
ため、陽イオンを形成している核分裂生成物、放射化生
成物、腐食生成物、超ウラン元素、ウラン、プルトニウ
ムなどの放射性元素は回収硝酸溶液側には混入せず、非
放射性または極めて放射能レベルの低い回収硝酸溶液が
得られる。したがって回収硝酸溶液の濃縮などが容易に
でき、回収硝酸溶液の再利用が容易なものとなる。
【0009】第2の発明は放射性液体廃棄物を還元処理
した後に、放射性液体廃棄物中の遊離硝酸を分離し、遊
離硝酸濃度を低くしてからその放射性液体廃棄物を中和
、濃縮、固化して放射性固体廃棄物とするため、放射性
液体廃棄物中の遊離硝酸を中和した場合に発生する硝酸
ナトリウム相当の放射性固体廃棄物の発生を低減するこ
とができる。また、放射性液体廃棄物をあらかじめ還元
処理しているため、過テクネチウム酸イオン、重クロム
酸イオン、過マンガン酸イオンなどの陰イオンは還元さ
れてそれぞれ電気的に中性な酸化テクネチウムあるいは
クロムイオン、マンガンイオンなどの陽イオンになり、
その後にこの放射性液体廃棄物中の遊離硝酸を陰イオン
交換膜により分離する。そのため、もともと陽イオンを
形成していた核分裂生成物、放射化生成物、腐食生成物
、超ウラン元素、ウラン、プルトニウムなどの放射性元
素も、還元されて生成した酸化テクネチウム、クロムイ
オン、マンガンイオンなどの放射性元素も共に回収硝酸
溶液側には混入せず、非放射性または極めて放射能レベ
ルの低い回収硝酸溶液が得られる。したがって回収硝酸
溶液の濃縮などが容易にでき、回収硝酸溶液の再利用が
容易なものとなる。また、還元性薬品などの物質を使わ
ず電解還元により還元処理を行うため、還元処理に伴う
余計な廃棄物が発生することがない。
【0010】
【実施例】第1の発明を第1の実施例として図面により
説明する。図1は第1の実施例の放射性液体廃棄物の処
理方法を示すブロックフローチャートである。使用済み
核燃料の再処理施設で発生した遊離硝酸と硝酸ナトリウ
ム及び極微量の核分裂生成物、放射化生成物、腐食生成
物、超ウラン元素、ウラン、プルトニウムなどの放射性
元素を含有した低レベルの放射性液体廃棄物1は、受入
工程2で受け入れ、分離工程3に送られる。分離工程3
では、放射性液体廃棄物1中の遊離硝酸が陰イオン交換
膜4により分離される。
【0011】図2に陰イオン交換膜により放射性液体廃
棄物中の遊離硝酸を分離する原理を模式的に示す。鉛直
方向に設置された陰イオン交換膜4により隔離された2
つのセルの内、一方のセルの下部から遊離硝酸を含有し
た放射性液体廃棄物1を流入させて上昇流とし、もう一
方のセルの上部から回収水5を流入させて下降流とする
。すると放射性液体廃棄物1中の遊離硝酸は、陰イオン
交換膜4を透過して遊離硝酸濃度の高い放射性液体廃棄
物1側から遊離硝酸濃度の低い回収水5側へ移動する。 陽イオンを形成しているナトリウムイオン及び極微量の
核分裂生成物、放射性生成物、腐食生成物、超ウラン元
素、ウラン、プルトニウムなどの放射性元素のイオンは
陰イオン交換膜4を透過することができず、放射性液体
廃棄物1側に残る。下部から流入した放射性液体廃棄物
1は、上昇するに従いその遊離硝酸濃度を低下させ、ま
た硝酸ナトリウム及び放射性元素は含有したまま上部に
至る。上部から流入した回収水5は、次第に硝酸濃度を
高めて回収硝酸溶液6となって下部に至る。この回収硝
酸溶液6側に硝酸ナトリウムあるいは放射性元素が混入
することはなく、非放射性まはたは極めて放射能レベル
の低い純度の高い回収硝酸溶液6が得られる。
【0012】このようにして得られた遊離硝酸濃度の低
くなった放射性液体廃棄物1は、図1に示した様に中和
7、濃縮8、固化9して放射性固体廃棄物10にする。 得られた一方の回収硝酸溶液6は、必要なら濃縮などを
して再利用に供する。
【0013】つぎに表1に示す10Lの処理前の溶液を
10Lの回収水を用いて処理した例について説明する。 第1の実施例に従い処理した場合の処理後の溶液の組成
を表2に、得られた回収硝酸溶液の組成を表3に示す。 また、第1の実施例に従い処理した場合と従来の処理方
法に従い処理した場合について、中和に使用した水酸化
ナトリウム水溶液の量及び発生した固化体の量を比較し
て表4に示す。
【0014】すなわち、遊離硝酸濃度が1.0mol/
L、硝酸ナトリウム濃度が1.0mol/Lで核分裂生
成物の代表としてセシウム及びストロンチウムを含有し
た処理前の溶液10.0Lを10.0Lの回収水を用い
て第1の実施例に従い処理したところ、遊離硝酸濃度が
1/10の0.1mol/Lでナトリウムイオン濃度、
セシウムイオン濃度及びストロンチウムイオン濃度は変
わらない溶液10.0Lが得られた。また、硝酸濃度が
0.9mol/Lでナトリウムイオン、セシウムイオン
及びストロンチウムイオンをほとんど含有しない回収硝
酸溶液10.0Lが得られた。
【0015】中和には濃度5mol /Lの水酸化ナト
リウム水溶液を使用した。第1の実施例に従い処理した
場合、処理後の溶液の中和には、遊離硝酸濃度0.1m
ol/L、溶液量10.0Lに対応して0.2 Lの水
酸化ナトリウム水溶液を必要としてた。従来の処理方法
に従い処理した場合は、遊離硝酸濃度1.0mol/L
、溶液量10.0Lに対応して2.0Lの水酸化ナトリ
ウム水溶液を必要とした。
【0016】発生した固化体の量は、従来の処理方法に
従い処理した場合が2100gであったのに対して、本
発明による放射性液体廃棄物の処理方法に従い処理した
場合1340gに減少した。以下の計算でも示される通
り、第1の実施例によれば溶液中の遊離硝酸を回収すめ
ため、中和で発生する硝酸ナトリウムが減少すめために
、固化体の発生量も抑えられるのである。
【0017】 (1)第1の実施例に従い処理した場合      (
中和で発生するNaNO3 )      =0.1m
ol/L×10.0L               
                         
=1.0mol                  
                      =85
g      (もともと含有していたNaNO3 )
=1.0mol/L×10.0L          
                         
     =10.0mol            
                         
    =850 g      (CsNO3 ) 
                   =0.1mo
l/L×10.0L                
                        =
1.0mol                   
                     =195
 g      (Sr(NO3 )2 )     
           =0.1mol/L×10.0
L                        
                =1.0mol  
                         
             =212 g      
(合計)                     
     =1342g(2)従来の処理方法に従い処
理した場合      (中和で発生するNaNO3 
)      =0.1mol/L×10.0L   
                         
            =10.0mol     
                         
           =850 g      (も
ともと含有していたNaNO3 )=1.0mol/L
×10.0L                   
                     =10.
0mol                     
                    =850 
g      (CsNO3 )          
          =0.1mol/L×10.0L
                         
               =1.0mol   
                         
            =195 g      (
Sr(NO3 )2 )              
=0.1mol/L×10.0L          
                         
     =1.0mol             
                         
  =212 g      (合計)       
                   =2107g
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】つぎに第2の発明を第2の実施例として図
3により説明する。図3は第2の実施例における放射性
液体廃棄物の処理方法を示すブロックフローチャートで
ある。使用済み核燃料の再処理施設で発生した遊離硝酸
と硝酸ナトリウム及び極微量の核分裂生成物、超ウラン
元素、ウラン、プルトニウムなどの放射性元素を含有し
た低レベルの放射性液体廃棄物1は、受入工程2で受け
入れ、還元工程11に送られる。
【0023】還元工程11では、放射性液体廃棄物1中
に挿入された2本の電極間に直流電圧を引加して、電解
還元反応を起こさせ、過テクネチウム酸イオン、重クロ
ム酸イオン、過マンガン酸イオンなどの陰イオンをそれ
ぞれ電気的に中性な酸化テクネチウムあるいはクロムイ
オン、マンガンイオンなどの陽イオンに変換する。見掛
けの電解還元反応式を以下に示す。 TcO4 − +8H+ +7e− →TcO2 +4
H2 OCr2 O7 2−+14H+ +6e− →
2Cr3++7H2 OMnO4 − +8H+ +5
e− →Mn2++4H2 O還元工程11で還元処理
された放射性液体廃棄物1は分離工程3に送られる。分
離工程3では、放射性液体廃棄物1中の遊離硝酸が陰イ
オン交換膜4により分離される。
【0024】この第2の実施例においても前記第1の実
施例と同様の原理で陰イオン交換膜により放射性液体廃
棄物中の遊離硝酸を分離する。すなわち、図2に示した
ように鉛直方向に設置された陰イオン交換膜4により隔
離された2つのセルの内、一方のセルの下部から遊離硝
酸を含有した放射性液体廃棄物1を流入させて上昇流と
し、もう一方のセルの上部から回収水5を流入させて下
降流とする。すると放射性液体廃棄物1中の遊離硝酸は
、陰イオン交換膜4を透過して遊離硝酸濃度の高い放射
性液体廃棄物1側から遊離硝酸濃度の低い回収水5側へ
移動する。もともと陽イオンを形成していたナトリウム
イオン及び極微量の核分裂生成物、放射化生成物、腐食
生成物、超ウラン元素、ウラン、プルトニウムなどの放
射性元素のイオンも、還元工程11で還元されてできた
酸化テクネチウム、クロムイオン、マンガンイオンなど
の放射性元素も共に陰イオン交換膜4を透過することが
できず、放射性液体廃棄物1側に残る。下部から流入し
た放射性液体廃棄物1は、上昇するに従いその遊離硝酸
濃度を低下させ、また硝酸ナトリウム及び放射性元素は
含有したまま上部に至る。上部から流入した回収水5は
、次第に硝酸濃度を高めて回収硝酸溶液6となって下部
に至る。この回収硝酸溶液6側に硝酸ナトリウムあるい
は放射性元素が混入することはなく、非放射性または極
めて放射能レベルの低い純度の高い回収硝酸溶液6が得
られる。
【0025】このようにして得られた遊離硝酸濃度の低
くなった放射性液体廃棄物1は、図3に示した様に中和
7、濃縮8、固化9工程を経て放射性固体廃棄物10に
する。得られた一方の回収硝酸溶液6は、必要なら濃縮
などをして再利用に供する。
【0026】つぎに表5に示す1Lの処理前の溶液を1
Lの回収水を用いて処理した例について説明する。テク
ネチウムとしては、99m Tc(準安定核種、半減期
6.04時間)を用いた。表5から表8までに示すテク
ネチウムの放射能濃度は減衰を考慮した基準時刻換算の
値である。第2の実施例に従い処理した場合の処理後の
溶液の組成を表6に、得られた回収硝酸溶液の組成を表
7に示す。また、第2の実施例に従い処理した場合と従
来の処理方法に従い処理した場合について、中和に使用
した水酸化ナトリウム水溶液の量及び発生した固化体の
量を比較して表8に示す。
【0027】すなわち、遊離硝酸濃度が1.0mol/
L、硝酸ナトリウム濃度が1.0mol/Lで核分裂生
成物の代表としてセシウム、ストロンチウム及びテクネ
チウム、放射化生成物及び腐食生成物の一つとしてクロ
ム及びマンガンを含有した溶液1.0 Lを1.0 L
の回収水を用いて第2の実施例に従い処理したところ、
遊離硝酸濃度が1/10の0.1mol/Lでナトリウ
ムイオン濃度、セシウムイオン濃度、ストロンチウムイ
オン濃度、テクネチウム放射能濃度、クロムイオン濃度
及びマンガンイオン濃度は変わらない溶液1.0 Lが
得られた。また、硝酸濃度が0.9mol/Lでナトリ
ウムイオン、セシウムイオン、ストロンチウムイオン、
テクネチウム、クロムイオン及びマンガンイオンをほと
んど含有しない回収硝酸溶液1.0Lが得られた。
【0028】中和には濃度5mol /Lの水酸化ナト
リウム水溶液を使用した。第2の実施例に従い処理した
場合、処理後の溶液の中和には、遊離硝酸濃度0.1m
ol/L、溶液量1.0 Lに対応して0.02Lの水
酸化ナトリウム水溶液を必要とした。従来の処理方法に
従い処理した場合は、遊離硝酸濃度1.0mol/L、
溶液量10.0Lに対応して0.2 Lの水酸化ナトリ
ウム水溶液を必要とした。
【0029】発生した固化体の量は、従来の処理方法に
従い処理した場合が 223gであったのに対して、第
2の実施例に従い処理した場合 146gに減少した。 以下の計算でも示される通り、第2の実施例によれば溶
液中の遊離硝酸を回収するため、中和で発生する硝酸ナ
トリウムが減少するために、固化体の発生量も抑えられ
るのである。
【0030】 (1)第2の実施例に従い処理した場合      (
中和で発生するNaNO3 )      =0.1m
ol/L×1.0 L               
                         
=0.1mol                  
                      =8.
5 g      (もともと含有していたNaNO3
 )=1.0mol/L×1.0 L        
                         
       =1.0mol           
                         
    =85g      (CsNO3 )   
                 =0.1mol/
L×1.0 L                  
                      =0.
1mol                     
                   =19.5g
      (Sr(NO3 )2 )       
       =0.1mol/L×1.0 L   
                         
            =0.1mol      
                         
         =21.2g      (TcO
2 )                      
=無視小      (Cr2 O3 )      
              =0.05mol /L
×1.0 L                   
                     =0.0
5mol                     
                    =7.6 
g      (MnO2 )           
           =0.1mol/L×1.0 
L                        
                =0.1mol  
                         
             =4.4 g      
(合計)                     
     =146.2 g(2)従来の処理方法に従
い処理した場合      (中和で発生するNaNO
3 )      =1.0mol/L×1.0 L 
                         
              =1.0mol    
                         
           =85g      (もとも
と含有していたNaNO3 )=1.0mol/L×1
.0 L                     
                   =1.0mo
l                        
                =85g     
 (CsNO3 )                
    =0.1mol/L×1.0 L      
                         
         =0.1mol         
                         
      =19.5g      (Sr(NO3
 )2 )              =0.1mo
l/L×1.0 L                
                        =
0.1mol                   
                     =21.
2g      (TcO2 )          
            =無視小      (Cr
2 O3 )                   
 =0.05mol /L×1.0 L       
                         
        =0.05mol         
                         
       =7.6 g      (MnO2 
)                      =0
.1mol/L×1.0 L            
                         
   =0.1mol               
                         
=4.4 g      (合計)         
                 =222.7 g
【0031】
【表5】
【0032】
【表6】
【0033】
【表7】
【0034】
【表8】
【0035】
【発明の効果】第1の発明によれば、放射性液体廃棄物
中の遊離硝酸を中和した場合に発生する硝酸ナトリウム
相当の放射性固体廃棄物の発生を低減することができる
。また、遊離硝酸の分離に陰イオン交換膜を用いるため
、陽イオンを形成している核分裂生成物、放射化生成物
、腐食生成物、超ウラン元素、ウラン、プルトニウムな
どの放射性元素は回収硝酸溶液側には混入せず、非放射
性または極めて放射能レベルの低い回収硝酸溶液が得ら
れる。したがって回収硝酸溶液の濃縮などが容易にでき
、回収硝酸溶液の再利用が容易なものとなる。
【0036】第2の発明によれば放射性液体廃棄物をあ
らかじめ還元処理するため、過テクネチウム酸イオン、
重クロム酸イオン、過マンガン酸イオンなどの陰イオン
は還元されてそれぞれ電気的に中性な酸化テクネチウム
あるいはクロムイオン、マンガンイオンなどの陽イオン
になり、その後にこの放射性液体廃棄物中の遊離硝酸を
陰イオン交換膜により分離するため、もともと陽イオン
を形成していた核分裂生成物、放射化生成物、腐食生成
物、超ウラン元素、ウラン、プルトニウムなどの放射性
元素も、還元されてできた酸化テクネチウム、クロムイ
オン、マンガンイオンなどの放射性元素も共に回収硝酸
溶液側には混入せず、非放射性または極めて放射能レベ
ルの低い回収硝酸溶液が得られる。したがって回収硝酸
溶液の濃縮などが容易にでき、回収硝酸溶液の再利用が
容易なものとなる。また、還元性薬品などの物質を使わ
ず電解還元により還元処理を行うため、還元処理に伴う
余計な廃棄物が発生することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放射性液体廃棄物の処理方法の第
1の実施例を示すブロックフローチャート図。
【図2】図1における陰イオン交換膜により放射性液体
廃棄物中の遊離硝酸を分離する原理を示す模式図。
【図3】本発明に係る放射性液体廃棄物の処理方法の第
2の実施例を示すブロックフローチャート図。
【図4】従来の放射性液体廃棄物の処理方法を示すブロ
ックフローチャート図。
【符号の説明】 1…放射性液体廃棄物、2…受入工程、3…分離工程、
4…陰イオン交換膜、5…回収水、6…回収硝酸溶液、
7…中和工程、8…濃縮工程、9…固化工程、10…放
射性固体廃棄物、11…還元工程。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  放射性液体廃棄物中の遊離硝酸を陰イ
    オン交換膜により分離し、次に遊離硝酸濃度の低くなっ
    た放射性液体廃棄物を中和、濃縮、固化して放射性液体
    廃棄物にすることを特徴とする放射性液体廃棄物の処理
    方法。
  2. 【請求項2】  放射性液体廃棄物を還元処理した後に
    、この放射性液体廃棄物中の遊離硝酸を陰イオン交換膜
    により分離し、次に遊離硝酸濃度の低くなった放射性液
    体廃棄物を中和、濃縮、固化して放射性固体廃棄物にす
    ることを特徴とする放射性液体廃棄物の処理方法。
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