JP3310765B2 - 再処理施設の高レベル廃液処理方法 - Google Patents

再処理施設の高レベル廃液処理方法

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JP3310765B2
JP3310765B2 JP5283594A JP5283594A JP3310765B2 JP 3310765 B2 JP3310765 B2 JP 3310765B2 JP 5283594 A JP5283594 A JP 5283594A JP 5283594 A JP5283594 A JP 5283594A JP 3310765 B2 JP3310765 B2 JP 3310765B2
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、再処理施設の高レベル
廃液処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来ベースの再処理施設の高レベル廃液
処理方法を図2の流れ図に示す。この図2に示すよう
に、従来は使用済燃料を90〜110℃程度の高温下、
硝酸にて溶解させた溶解液は、Purex法の抽出設備
にて分離、精製、転換処理してウラン(Uと略称する。
この明細書において同じ)、プルトニウム(Puと略称
する。この明細書において同じ)を回収し、回収した
U、Puは、U、Pu、UまたはPuの酸化物の製品と
し、燃料加工施設により燃料として製造され、再び原子
力発電所において使用される。
【0003】Purex法の抽出設備の分離工程(共除
染抽出工程)では、溶解液をU、Puと核分裂生成物
(FPと略称する。この明細書において同じ)に分離
し、このFPを含む高レベル廃液(ラフィネートと略称
する。この明細書において同じ)は、ラフィネート蒸発
缶にて濃縮し、貯槽にて一時貯留し、ガラス固化され
る。しかし、このラフィネートの中には、残留U、Pu
のほかに長半減期のネプツニウム(Npと略称する。こ
の明細書において同じ)、アメリシウム(Amと略称す
る。この明細書において同じ)、キュリウム(Cmと略
称する。この明細書において同じ)の超ウラン元素(T
RUと略称する。この明細書において同じ)が含まれて
いる。そこで、これらの元素を、次の目的で、それぞれ
分離回収する設備が望まれている。すなわち、 a.TRUは、消滅処理するために b.セシウム(Csと略称する。この明細書において同
じ)、ストロンチウム(Srと略称する。この明細書に
おいて同じ)は、熱源、線源として有効利用のためにま
たは廃棄のために c.白金族元素は、資源利用のために d.テクネチウム(Tcと略称する。この明細書におい
て同じ)は、資源利用または消滅処理するために、それ
ぞれ分離回収することが望まれている。そこで現在、改
良したラフィネート処理方法が提案されている。この新
たに提案された処理方法は米国DOE研究のCUREプ
ロセスを利用したラフィネート処理方法であって、これ
は図3の流れ図に示す内容のものである。このCURE
プロセスを利用したラフィネート処理方法では、(1)
Np、Pu、U、 (2)Am、Cm、 (3)Tc、
(4)Sr、 (5)Cs、 (6)その他元素群
[希土類元素(REと略称する。この明細書において同
じ)、鉄(Feと略称する。この明細書において同じ)
等]の6区分の分離、回収等のプロセスとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、米国D
OEのCUREプロセスを利用した高レベル廃液処理方
法による処理設備では、 a.前処理にて、濃縮工程を設けない場合(オプション
扱いとなっている)、ラフィネートは、濃縮されていな
いので、その分、ラフィネート量が大きく(現行の濃縮
工程では〜20倍程度に濃縮される)、処理容量が増加
するために、設備容量が大きくなるとともに、処理後の
FPを含む廃液量も増加する。 b.ラフィネート中の残留U、Puが、最終段の処理設
備まで、混入してくるので、取扱いに注意が必要とな
る。 c.(1)Np、Pu、U、 (2)Am、Cm、
(3)Tc、 (4)Sr、 (5)Cs、 (6)そ
の他元素群(RE、Fe等)の6区分の分離の複雑なプ
ロセスで、上記(1)〜(6)の元素を分離するための
多くの処理設備を設けることになる。 d.ラフィネート中のPuが、最終段の処理設備まで、
混入してくるので、取扱いに注意が必要となる。 e.ラフィネート中のFe等による機器の腐食防止対策
を考慮する必要がある場合が生じる。 f.高発熱体で、高線量のSr,Csを回収しても取扱
いが厄介である、等の問題がある。
【0005】この発明は上記の如き事情に鑑みてなされ
たものであって、抽出設備の分離工程(共除染抽出工
程)からのラフイネートの種々元素のなかで、長半減期
核種であるAm、Cmを消滅処理するために、Am、C
mを分離回収(Am,Cmとその他のFP等の分離)す
ることを目的としたプロセスと無用の成分の分離回収を
省くことで、単純で、合理的な設備となり、併せて、ラ
フィネート中の残留Pu、U含有量を削減することによ
って処理操作を容易にすることを可能とするラフィネー
ト分離回収処理方法を提供することを目的とするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的に対応して、こ
の発明の再処理施設のラフィネート処理方法は、使用済
燃料を溶解する溶解工程と、前記溶解工程から供給され
た溶液をU、Puとラフィネートとに分離するU、Pu
抽出工程と前記ラフィネートからラフィネート成分を分
離するラフィネート成分抽出分離工程を含む再処理施設
の高レベル廃液処理方法であって、前記U、Pu抽出工
程を経て前記ラフィネート成分抽出分離工程に供給され
る前の前記ラフィネートに前処理を施す前処理工程を含
み、前記処理工程は前記ラフィネートに残留するU、P
u及び前記ラフィネートに含有されるNp及びTcの原
子価をそれぞれVI価、IVまたはVI価、VI価、V
II価に調整する原子価調整工程と、前記原子価調整工
程から供給される前記ラフィネートからU、Pu、N
p、Tcを抽出分離し、かつ前記ラフィネートからFe
を分離するFe分離工程を含む前処理抽出分離工程とを
含むことを特徴としている。
【0007】
【作用】本発明の再処理施設のラフィネート処理方法で
は、 1)処理対象溶液中の含有物をAm、Cmとその他FP
等に分離し、Am、Cmを回収する。特に、高発熱体
で、高線量Sr,Csは、FPとともに固化廃棄物とす
る。 2)前処理として、Pu、U、Np、Tcと、下流の設
備の腐食に悪影響を及ぼすFeを除去する。 (i)前処理用に電解槽を設け、濃縮ラフィネートを電
解槽により酸化し、液濃度の調整を行う構成とする。 (ii)前処理用に必要に応じて電磁フィルタを設け、
電磁フィルタ(Fe除去装置)によって、ラフィネート
中のFe等を除去する構成とし、ここで回収したFeは
(iv)の抽出にてFPを除染するために使用する。 (iii)前処理用にPu、U、Np、Tc抽出設備を
設け、溶媒リン酸トリブチル(TBPと略称する。この
明細書において同じ)を使用し、抽出部、洗浄部、逆抽
出部からなる抽出構成にて、(ii)のラフィネート中
のPu、U、Np、Tcを抽出除去する。 3)Pu、U、Np、Tc、Fe等を除去した(ii
i)のラフィネートは、溶媒カルバーモイルホスフィン
オキサイド(CMPOと略称する。この明細書において
同じ)、TBPを使用し、抽出部、スクラブ部、ストリ
ップ部からなる抽出構成にて、次の2つに、抽出分離す
る。 (A)FP成分の廃液 (B)Am、Cm、RE(ガドリニウム(Gdと略称す
る。この明細書において同じ)を含む)成分の液 ストリップ部からの使用溶媒(CMPO、TBP)は、
洗浄し、再使用する構成とする。(シュウ酸処理は、モ
リブデン(Moと略称する。この明細書において同
じ)、ジルコニウム(Zrと略称する。この明細書にお
いて同じ)の抽出を抑制するために行う) 4)(B)のAm、Cm、RE(Gdを含む)成分の液
はAm、CmとRE(Gdを含む)とに抽出分離する。 5)分離処理の最終段階においては、次の構成とする。
FP成分とRE成分の廃液は、濃縮した後、ガラス固化
体等の固化廃棄物とする。Gd含むREは、臨界安全の
ために溶解工程等で添加する可溶性中性子吸収材Gdと
して、リサイクル使用する。Am、Cm成分は、消滅用
に、酸化物等とする。 6)濃縮工程(専用または既設設備利用も可能)は、分
離処理後のFPまたはREを含む廃液を濃縮し、固化処
理設備に送る。この場合、プラント定期検査時は分離処
理後のFPまたはREを含む廃液の濃縮用プラント運転
時は別のラフィネートの濃縮用として使用する。
【0008】
【実施例】以下、この発明の詳細を一実施例を示す図面
について説明する。図1はこの発明の方法を示す流れ図
である。この図1に示すように、この発明の再処理施設
のラフィネート処理方法は、溶解工程2、Purex法
抽出工程3、前処理工程4、ラフィネート成分抽出分離
工程5とからなっている。前処理工程4は第1の前処理
工程6及び前処理抽出分離工程7とからなっている。ラ
フィネート成分抽出分離工程5は、FP−Am等抽出分
離工程8及びRE−Am等抽出分離工程11とから成っ
ている。
【0009】再処理の対象である使用済燃料は溶解工程
2においてせん断され、溶解され、清澄給液調整がなさ
れる。清澄給液調整がなされた処理対象溶液(溶液A
2)はPurex法抽出工程3に供給される。
【0010】Purex法抽出工程3では分離工程(共
除染抽出工程12において処理対象液をU、PuとFP
とに分離する。分離されたU、PuはさらにU/Pu分
配工程13で分離された後、精製工程14で精製され、
転換工程15で転換され、U、Pu、UまたはPu酸化
物の燃料の原料として燃料工場で利用される。FPを含
むラフィネートは、さらに処理対象溶液(溶液A3)は
前処理工程4のうちの第1の前処理工程6に供給され
る。
【0011】溶液A2の流量に対する供給すべき溶液A
3の流量比は約2.0で操作される。溶液A3は、硝酸
濃度約3M、Purex法抽出工程3の共除染抽出工程
12で回収できなかったU、Puを含有している。ま
た、Purex法抽出工程3の共除染抽出工程12では
通常回収しないNp、Tc、Am、Cmを含有してい
る。また、FPおよびPurex法抽出工程3内で添加
されたRE、Feを含有している。
【0012】第1の前処理工程6は溶液調整のための工
程であり、溶液A3は酸回収濃縮工程16の酸回収濃縮
器を通過することにより、硝酸の回収と含有元素の濃縮
が行われ、通過後の処理対象溶液(溶液B1)の硝酸濃
度は約5M、溶液B1の溶液A3に対する溶液流量比は
3から15の間の一定の値に調整される。
【0013】溶液B1は原子価調整工程17の電解調整
装置を通過することにより、含有されるU、Pu、N
p、Tcの原子価がそれぞれ、VI価、IVまたはVI
価、VI価、VII価に調整される。この工程により、
含有されるU、Pu、Np、TcはTBPを主体とする
溶媒で全量を抽出可能な調整が行われる。また、鉄除去
工程18の電磁フィルタを通過することにより、処理対
象溶液(溶液B1)に含有された鉄が50%以上除去さ
れ、処理対象溶液(溶液B2)となる。処理対象溶液
(溶液B2)は前処理抽出分離工程7に供給される。
【0014】前処理抽出分離工程7は元素の分離工程で
あり、この点ではラフィネート成分抽出分離工程5と同
じであって分離装置としては向流溶媒抽出装置を用い
る。溶媒抽出装置の抽出段数は、必要に応じて選択され
るものであるが、例えば図1に示された段数をもってこ
れを構成する。各々の抽出分離工程すなわち前処理抽出
分離工程7、FP−Am等抽出分離工程8、RE−Am
等抽出分離工程11は、溶液A2供給の流量を1とする
ときの供給すべき各溶液の流量を以下の如くにして操作
する。 C1 0.07 C2 0.06 C4 0.08 D1 0.20〜0.40 D2 0.05〜0.10 D3 0.20〜0.40 E2 0.20〜0.40 E3 0.04〜0.08 E4 0.04〜0.09 E5 0.04〜0.09 E6 0.02〜0.05
【0015】前処理抽出分離工程7では、公知の抽出溶
媒TBPを希釈して用い(溶液C1)、U、Pu、N
p、Tcを抽出する。溶液B2に含有されるこれらの元
素は、TBPに対する抽出割合が最も高くなるように、
その原子価を原子価調整工程17で調整されているた
め、ほぼ全量がTBPで抽出される。また、U、Pu、
Np、Tcの抽出を完全にするために、工程温度を45
〜55℃とし、また溶液B2の硝酸濃度は4〜6Mとし
て操作する。他の元素は抽出されずに残り、溶液C6は
ラフィネート成分抽出分離工程5のFP−Am等抽出分
離工程8に送られる。抽出されたU、Pu、Np、Tc
を含む溶液は、洗浄剤である硝酸を含む溶液C2で洗浄
されて溶液C3となった後、公知の逆抽出液である希硝
酸にヒドラジンおよび硝酸ヒドロキシルアミンをU、P
u、Np、Tcの合計当量の2〜10倍程度加えた溶液
C4で逆抽出する。これにより、U、Pu、Np、Tc
のほぼ全量を溶液C7に回収する。この溶液C7は超ウ
ラン元素を含む製品溶液の一部になる。これらの元素が
除去された抽出溶媒C5は再び前処理抽出分離工程7で
使用するために再生される。
【0016】FP−Am等抽出分離工程8では、公知の
抽出溶媒CMPOとTBPの混合物をパラフィンで希釈
して用いる(溶液D1)。それぞれの濃度は、CMPO
は0.2M、TBPは1.0Mである。溶液C6に含ま
れるAmおよびCmは、抽出溶媒である溶液D1によっ
てほぼ全量が抽出される。この抽出液は公知の洗浄液で
ある鉄を含む逆抽出剤溶液D2により洗浄し、公知の洗
浄液D3で洗浄後、溶液D4中にAmおよびCmが回収
される。ここで必要な鉄は鉄除去工程18で回収された
ものの一部を利用するので、外部より添加する必要はな
い。AmやCmと化学的性質が類似する元素群(主とし
てネオジム等のランタニド)も溶液D6中に回収され
る。FP−Am等抽出分離工程8において抽出溶媒で抽
出されなかった元素群は溶液D5に残留する。
【0017】RE−Am等抽出分離工程11では、溶液
D6のpHを3程度にするために、pH調整剤としてギ
酸などのカルボン酸(溶液E1)を添加する。pH調整
後の溶液は公知の抽出溶媒であるHDEHPとTBPの
混合物をパラフィンで希釈して用いる(溶液E2)。そ
れぞれの濃度は、HDEHPは0.3M、TBPは0.
2Mである。AmおよびCmは化学的性質の類似する元
素群と共に全量が抽出溶媒によって抽出されて溶液E8
となる。抽出溶媒はシュウ酸を含む洗浄液(溶液E3)
で洗浄する。洗浄後の抽出溶媒は錯形成剤DTPAを含
む溶液E5と接触することにより、AmおよびCmの全
量を選択的に水溶液E9中に回収する。この溶液E9は
超ウラン元素を含む製品溶液の一部となる。溶液E9に
含有されるランタニドの量をできるだけ減じるために、
抽出溶媒と同組成の溶液E4によって洗浄する。逆抽出
後の溶液は、硝酸を含む逆抽出液E6により、ランタニ
ドを主成分とする元素を溶液E10中に逆抽出する。ラ
ンタニド等を抽出された後の溶液E7はガラス固化され
て固体廃棄物となる。
【0018】以上、説明したように、この発明の再処理
施設のラフィネート処理方法は、請求項1に記載したも
のに対して次のような実施態様がある。 (1)請求項1記載の前記Purex法抽出工程におい
て分離されたU、Puを精製、転換処理し、U、Pu、
UまたはPuの酸化物の燃料の原料として使用すること
を特徴とする再処理施設のラフィネート処理方法。 (2)請求項1記載のPurex法抽出工程における前
記FPを含むラフィネートの硝酸濃度は約3Mであるこ
とを特徴とする再処理施設のラフィネート処理方法。 (3)請求項1記載の前記第1の前処理工程は酸回収濃
縮工程と原子価調整工程と鉄除去工程とを含み、前記酸
回収濃縮工程を経過した後の溶液の硝酸濃度は約4〜6
Mであり、前記原子価調整工程により前記原子価の調整
が行なわれ、前記鉄除去工程は溶液を電磁フィルターを
通過させて含有する鉄を50%以上除去することを特徴
とする再処理施設のラフィネート処理方法。 (4)請求項1記載の前処理抽出分離工程はU、Pu、
Np、及びTcの抽出分離を向流溶媒抽出装置を用いて
工程温度45℃〜55℃で行い、抽出されたU、Pu、
Np、及びTcを硝酸を含む洗浄剤で洗浄した後に希硝
酸にヒドラジン及び硝酸ヒドロキシルアミンをU、P
u、Np及びTcの合計当量の2〜10倍程度に加えた
溶液で逆抽出することを特徴とする再処理施設のラフィ
ネート処理方法。
【0019】
【発明の効果】この発明の再処理施設のラフィネート処
理方法では、次の効果が生ずる。 1)濃縮ラフィネートを酸化し、原子価調整することに
より、下流の溶媒TBPによる抽出処理において、P
u、U、Np、Tcを高効率に抽出可能とするととも
に、Feは磁性の強い酸化鉄となるので下流の電磁フィ
ルタによるFe除去を容易にする。また、抽出したP
u、U、Np、Tcは、転換工程に回収し、MOX燃料
として取り扱うことになるので、核不拡散の観点からも
有利となる。 2)前処理として、ラフィネート中の鉄Fe等を除去す
る場合は、下流の設備の腐食を抑えることが出来るとと
もに下流の抽出処理における回収効率低下の悪影響をお
さえることができる。 3)本分離処理設備は、Am、CmとFP、その他元素
群に分離する単純なプロセスで、より合理化された設備
となる。 4)本発明のPu、U、Np、Tc除去プロセスは、処
理前のラフィネートの原子価調整がなされており、溶媒
30%程度のTBPを使用しているために、抽出部、洗
浄部、逆抽出部からなる抽出構成にて、ラフィネート中
のPu、U、Np、Tcを高効率に抽出除去でき、F
P、Am、Cm、REをほぼ完全に分離できる。抽出さ
れたPu、U、Np、Tcは、分離・精製工程または転
換工程へ回収でき、特にPu、Uの製品回収率が上が
る。 5)FP−Am、Cm、RE等の分離プロセスは、予
め、Pu、U、Np、Tcをほとんど除去しているの
で、これらの分離を考慮する必要がなく、現行の米国D
OEの複雑なTRUEXプロセスの系統構成より大幅に
簡素化できる。 6)Am、Cm−REの分離プロセスは、予め、Puを
ほとんど除去しているので、pH3程度の範囲でPuポ
リマー発生もなく、抽出運転が可能となり、効率良く分
離抽出できるので、現行の複雑な3段階の抽出系のTa
lspeakプロセスの系統構成より大幅に簡素化でき
る。 7)分離したREの中には、溶解工程等で可溶性中性子
吸収材に添加されるGdも含まれており、このGdの溶
解工程等での再使用も可能となる。 8)分離された長半減期で、毒性の強いAm、Cmは、
原子燃料用として利用できる。 9)最終段階のラフィネートは、TRUがほとんど除去
され、FP、REが主成分のものであり、このガラス固
化体等の固化廃棄物は、長半減期のTRUがほとんどな
いために、廃棄物処分上より短い管理でよく、廃棄物処
分が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の再処理施設の高レベル廃液処理方法
を示す流れ図。
【図2】従来の再処理工程を示す流れ図。
【図3】米国DOEのCUREプロセスを利用した高レ
ベル廃液処理方法を示す流れ図。
【符号の説明】
2 溶解工程 3 Purex法抽出工程 4 前処理工程 5 ラフィネート成分抽出分離工程 6 第1の前処理工程 7 前処理抽出分離工程 8 FP−Am等抽出分離工程 11 RE−Am等抽出分離工程 12 共除染抽出工程 13 U/Pu分配工程 14 精製工程 15 転換工程 16 酸回収濃縮工程 17 原子価調整工程 18 鉄除去工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−3494(JP,A) 特開 昭62−3694(JP,A) 特開 昭48−38297(JP,A) 特開 平7−55992(JP,A) 特公 昭49−15549(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21F 9/06 581 G21C 19/46

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用済燃料を溶解する溶解工程と、前記
    溶解工程から供給された溶液をU、Puとラフィネート
    とに分離するU、Pu抽出工程と前記ラフィネートから
    ラフィネート成分を分離するラフィネート成分抽出分離
    工程を含む再処理施設の高レベル廃液処理方法であっ
    て、前記U、Pu抽出工程を経て前記ラフィネート成分
    抽出分離工程に供給される前の前記ラフィネートに前処
    理を施す前処理工程を含み、前記処理工程は前記ラフィ
    ネートに残留するU、Pu及び前記ラフィネートに含有
    されるNp及びTcの原子価をそれぞれVI価、IVま
    たはVI価、VI価、VII価に調整する原子価調整工
    程と、前記原子価調整工程から供給される前記ラフィネ
    ートからU、Pu、Np、Tcを抽出分離し、かつ前記
    ラフィネートからFeを分離するFe分離工程を含む
    処理抽出分離工程とを含むことを特徴とする再処理施設
    の高レベル廃液処理方法。
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