JPH04364330A - 配電線路の切替え・切戻し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、変圧器の取替工事等に
よって電力の供給が停止される負荷に、他の電源から電
力を供給するように切替え、工事等が終了したとき切戻
す配電線路の切替え・切戻し装置に関し、特に、構造の
簡素化，および形状の小型化を図り、かつ、無停電で切
戻すことができる配電線路の切替え・切戻し装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】一般に、現在の配電系統は、１２０°ず
つ位相を異にするＵ，Ｖ，Ｗ相の高圧配電線と、その線
間電圧（通常、６０００Ｖ）を１００Ｖ／２００Ｖの低
圧配電電圧に降圧する柱上変圧器と、当該柱上変圧器か
ら需要家（負荷）へ電力を供給するための低圧配電線か
ら構成されており、各需要家の負荷はＵ，Ｖ，Ｗ各相に
より略均等に分担させる必要があるため、隣接する柱上
変圧器はそれぞれ異なる相（例えば、一方がＵ相とＶ相
間に、他方がＶ相とＷ相間に）接続されることが多い。

【０００３】ここで、例えば、柱上変圧器の交換、また
は保守点検のために、一時的に高圧配電線から切り離す
必要が生じた場合には、その分担負荷の停電を防止する
ために、これらの負荷を前記作業が完了するまでの間、
隣接柱上変圧器の低圧配電線へ切替接続することが必要
となる。隣接変圧器は、多くの場合、異なる相から給電
を受けるため、これら柱上変圧器の低圧配電線の連系点
においては、対向する線路導体間に電圧ベクトル差が存
在し、切替作業を活線のまま行うことは危険、かつ、困
難である。このため、柱上変圧器を高圧配電線から完全
に切り離した後、負荷の切替接続作業を行うのが普通で
あり、従って、取替側変圧器の負荷の一時停電は不可避
であった。電力利用態様が多用化、かつ、高度化し、社
会の末端にまで浸透している現在、一時的停電であって
も需要者に不測の損害を与える恐れがあり、また、電力
事業者の立場からみても、停電に先立ち、全需要者に事
前に周知せしめ、また事前の諒承を得る必要があるため
、工事の円滑進行の面から重大な障害となり、無停電切
替え，或いは切戻しの開発・実用化の要望が高まりつつ
ある。

【０００４】従来の配電線路の切替方式として、例えば
、特願昭６０−１５１７９９号に示されるものがある。 この切替方式によると、低圧配電線の線路導体間にバラ
ンサを接続し、負荷切替え時には一時的に連系点に第１
絶縁変圧器を介して取替側および供給側柱上変圧器を同
時接続し、かつ、当該絶縁変圧器の３次巻線に適当な値
のインピーダンスを挿入することによって、取替側柱上
変圧器に若干の増分循環電流を重畳させ、これを検出し
て取替側柱上変圧器を切り離し、更に、前記インピーダ
ンスの両端を短絡するようにしている。このため、負荷
切替えの際、取替側柱上変圧器の負荷の電力供給に瞬停
を生ずることなく、また、負荷切替え時に線路を一時的
に流れる循環電流の大きさを許容限度以内に抑制するこ
とができ、更に、全操作を通じバランサの電圧平衡作用
により負荷供給電圧の変動を最小限度に抑えることがで
きる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の配電線
路の切替方式によると、低圧配電線の連系点に構成の複
雑な第１絶縁変圧器を挿入し、かつ、取替側変圧器の低
圧側に構成の複雑な増分電流検出継電器を設けなければ
ならないため、切替作業装置のコストアップを招き、ま
た、切替作業を煩雑なものにしている。

【０００６】従って、本発明の目的は瞬停で切替えが、
無停電で切戻しが行えるとともに、コストアップおよび
作業の煩雑化を抑えることができる配電線路の切替え・
切戻し装置を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は瞬停で切替えが
、無停電で切戻しが行えるとともに、コストアップおよ
び作業の煩雑化を抑えるため、第１および第２の電源に
接続された第１および第２の配電線路の連系点に設けら
れた開閉手段と；前記開閉手段と並列に配置され、前記
開閉手段をオン・オフさせる投入・開放制御手段と；前
記投入・開放制御手段と並列に設けられ、前記投入・開
放制御手段に前記開閉手段の開放動作を行わせた後遮断
する遮断手段と；前記第１あるいは第２の電源が前記第
１あるいは第２の負荷に単相給電を行うときに、この単
相給電に基づいて前記第１あるいは第２の負荷に多相給
電を行うバランサを備え；前記第１の電源の前記配電機
器の取替工事等を行うとき、前記第１の電源の電源側開
閉部を開放し、この開放を検出して前記投入・開放制御
手段が前記開閉手段の投入を行うことにより、前記第２
の電源から前記第１の負荷へ供給される単相給電に基づ
いて前記バランサにより前記第１の負荷へ多相給電を行
わせ、前記第１の電源の前記配電機器の取替工事等が終
了したとき、前記第１の電源の電源側開閉部を投入し、
前記遮断手段を投入して前記投入・開放制御手段を開放
することにより、前記第２の電源から前記第１の負荷へ
供給される単相給電に基づいて前記バランサにより前記
第１の負荷へ多相給電を行わせ、前記第１の電源の負荷
側開閉部を投入することにより、前記第１の負荷へ前記
第１の電源から給電するとともに、前記遮断手段を開放
して前記第２の電源からの前記第１の負荷への給電を停
止するように構成した配電線路の切替え・切戻し装置を
提供するものである。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の配電線路の切替え・切戻し装
置を詳細に説明する。図１は異相・単相３線式１００Ｖ
／２００Ｖの配電線路の切替え・切戻し装置を示し、６
０００Ｖの高圧配電線１００が取替側変圧器２００およ
び供給側変圧器３００に引下線１１０，１２０を介して
接続されており、取替側および供給側変圧器２００，３
００は低圧開閉器２１０Ａ，２１０Ｂ，および３１０Ａ
，３１０Ｂを介して負荷側幹線４００，５００に接続さ
れている。負荷側幹線４００，５００の連系点６００に
はバランサ７００に接続された切替え・切戻し装置８０
０が挿入されている。

【０００９】図２は図１の切替え・切戻し装置を回路図
的に示しており、同一の引用数字は同一の部分を示して
いるので重複する説明は省略するが、取替側および供給
側変圧器２００，３００の一次側に高圧カットアウト２
２０Ａ，２２０Ｂ，および３２０Ａ，３２０Ｂが設けら
れ、また、負荷側幹線４００，５００には第１および第
２の負荷９１０，９２０が接続されている。負荷側幹線
４００，５００の連系点６００に挿入された切替え・切
戻し装置８００は、負荷側幹線４００の無電圧を検出し
てオンするトライアックＴＡと、トライアックＴＡの閉
路後に自動投入されるトライアック分路電磁接触器ＭＶ
およびＵ相側バイパス用電磁接触器ＭＵと、トライアッ
クＴＡと並列に設けられた配電用遮断器ＭＣＣＢと、切
替え時および切戻し時に操作されることにより切替え・
切戻し装置８００を動作状態にセットする切替え待機ス
イッチＢＳＣおよび切戻し待機スイッチＢＳＲを有し、
端子ＵＬ，ＶＬおよびＵＳ，ＮＶＳを介して負荷側幹線
４００，５００と接続されている。

【００１０】以下、図３の（ａ），（ｂ）に基づいて動
作を説明する。 （１）切替え動作（図３の（ａ）） 取替側変圧器２００を取り替えるために第１の負荷９１
０に対する電力の供給を供給側変圧器３００から負荷側
幹線５００を介して行なう。まず、配電用遮断器ＭＣＣ
Ｂのオフを確認した後、切替え・切戻し装置８００をバ
ランサ７００とともに連系点６００に挿入する。切替え
待機スイッチＢＳＣをオンにし、取替側変圧器２００の
カットアウト２２０Ａ，２２０Ｂを順に開放する。これ
によって取替側変圧器２００の負荷側が無電圧になり、
トライアックＴＡはこれを検出してオンし、供給側変圧
器３００から第１の負荷９１０に電力が供給される。こ
のとき、トライアックＴＡを介するＶ相による単相給電
になるが、バランサ７００によってＵ相の負荷に対して
も給電される。トライアックＴＡがオンした後、トライ
アック分岐回路およびＵ相側バイパス用の電磁接触器Ｍ
Ｖ，ＭＵが自動投入され、この状態を機械的にロックす
る。このときトライアックＴＡはオフである。この後、
取替側変圧器２００の低圧開閉器２１０Ａ，２１０Ｂを
順に開放して切替え動作を終了する。この状態で、取替
側変圧器２００が取り替えられる。

【００１１】（２）切戻し動作（図３の（ｂ））変圧器
２００を取り替えた後、配電用遮断器ＭＣＣＢをオンに
する。切戻し待機スイッチＢＳＲをオンにして切戻し待
機状態にセットすると、トライアック分路用電磁接触器
ＭＶがオフになる。このときＵ相は抵抗Ｒによる電圧低
下の影響がなく、バランサ７００により給電される。次
に、取替側変圧器２００のカットアウト２２０Ａ，２２
０Ｂを順に投入し、続いて低圧開閉器２１０Ａを投入す
る。低圧開閉器２１０Ａの投入によりＶ相とＮ相間に閉
回路が構成され、その結果、配電用遮断器ＭＣＣＢがそ
の循環電流によって遮断する。このとき、循環電流は配
電用遮断器ＭＣＣＢに直列に接続された抵抗Ｒによって
所定の値に制限される。また、バランサ７００はＵ相と
Ｖ相に接続された負荷９１０に対する給電を負荷の大き
さに応じてバランスさせる。続いて、Ｕ相側にバイパス
用電磁接触器ＭＵが自動開路すると、負荷９１０は供給
側変圧器３００から切り離される。この後、取替側変圧
器２００のＶ相の低圧開閉器２１０Ｂを投入することに
より切戻し動作が終了する。最後に、切替え・切戻し装
置８００およびバランサ７００が取り外される。

【００１２】図３（ａ），（ｂ）において、切替え動作
においては、カットアウト２２０Ａ，２２０Ｂの開放順
序および低圧開閉器２１０Ａ，２１０Ｂの開放順序はど
ちらでも良く、切戻し動作においては、カットアウト２
２０Ａ，２２０Ｂの投入順序はどちらでも良いが、低圧
開閉器２１０Ａの投入は低圧開閉器２１０Ｂより先行し
なければならない。

【００１３】

【発明の効果】以上説明した通り、絶縁変圧器，増分電
流検出継電器等に代えてトライアック，電磁接触器等に
よって切替え・切戻し装置を構成するため、コストアッ
プ，作業の煩雑化を抑え、信頼性の高い切替え・切戻し
作業を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の一実施例における装柱状態を
示す説明図。

【図２】図２は、本発明の一実施例の回路図。

【図３】図３（ａ），（ｂ）は、本発明の一実施例の動
作を説明する説明図。

【符号の説明】

１００　　　　　　　　　　　　高圧配電線１１０，１
２０　　　　引下線 ２００　　　　　　　　　　　　取替側変圧器３００　
　　　　　　　　　　　供給側変圧器４００，５００　
　　　負荷側幹線 ６００　　　　　　　　　　　　連系点７００　　　　
　　　　　　　　バランサ８００　　　　　　　　　　
　　切替え・切戻し装置９１０，９２０　　　　負荷

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　第１および第２の負荷に電力を供給す
   る第１および第２の電源を備え、前記第１の電源の配電
   機器の取替工事等によって、前記第１の電源からの電力
   の供給を停止したとき、前記第１の負荷に前記第２の電
   源から電力を供給するように切替え、前記取替工事等が
   終了したとき、前記第１の負荷に前記第１の電源から電
   力を供給するように切戻す配電線路の切替え・切戻し装
   置において、前記第１および第２の電源に接続された第
   １および第２の配電線路の連系点に設けられた開閉手段
   と、前記開閉手段と並列に配置され、前記開閉手段をオ
   ン・オフさせる投入・開放制御手段と、前記投入・開放
   制御手段と並列に設けられ、前記投入・開放制御手段に
   前記開閉手段の開放動作を行わせた後任意の一相と接地
   相を流れる循環電流を遮断する遮断手段と、前記第１あ
   るいは第２の電源が前記第１あるいは第２の負荷に単相
   給電を行うときに、この単相給電に基づいて前記第１あ
   るいは第２の負荷に異相給電を行うバランサを備え、前
   記第１の電源の前記配電機器の取替工事等を行うとき、
   前記第１の電源の電源側開閉部を開放し、この開放を検
   出して前記投入・開放制御手段が前記開閉手段の投入を
   行うことにより、前記第２の電源から前記第１の負荷へ
   供給される単相給電に基づいて前記バランサにより前記
   第１の負荷へ異相給電を行わせ、前記第１の電源の前記
   配電機器の取替工事等が終了したとき、前記遮断手段を
   投入して前記第１の電源からの単相給電に基づいて前記
   投入・開放制御手段により前記開放手段を開放した後、
   前記第１の電源から前記第１の負荷へ給電するとともに
   、前記遮断手段を開放して前記第２の電源からの前記第
   １の負荷への給電を停止するように構成されていること
   を特徴とする配電線路の切替え・切戻し装置。