JPH04361149A - 湿度センサ - Google Patents

湿度センサ

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JPH04361149A
JPH04361149A JP16088791A JP16088791A JPH04361149A JP H04361149 A JPH04361149 A JP H04361149A JP 16088791 A JP16088791 A JP 16088791A JP 16088791 A JP16088791 A JP 16088791A JP H04361149 A JPH04361149 A JP H04361149A
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oxide
metal
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humidity sensor
moisture
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Toshimi Mori
森 聡美
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家庭用の空調機、加・
除湿器を始め、各種の工業、農業における環境制御を目
的とする湿度検出手段として利用される湿度センサに関
し、特に電界効果型トランジスタを用いた湿度センサに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の湿度センサには、物質の膨脹収縮
を利用したもの、電気抵抗の変化を利用したもの、およ
び静電容量の変化を利用したものなどがある。また湿度
検出材料としてはマグネシウムスピネル(MgCr2 
O4−TiO2 )や水酸アパタイトを始めとするセラ
ミック、高分子固体電解質や誘電性高分子に代表される
高分子フィルムがある。一方、電界効果型トランジスタ
のゲート絶縁層に樹脂を用いた感湿体層を積層し、湿度
に応じて変化する静電容量変化を検出する湿度センサも
知られている。さらにこの感湿体層として樹脂の代わり
にゲート絶縁膜として用いられる酸化シリコンや酸化ア
ルミニウムを用いたセンサも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の湿度センサ
のうち、物質の膨脹収縮を利用したものは機械的な変量
を測定しなければならないことに加え、応答速度も遅く
ヒステリシスや精度に難がある。電気抵抗を利用したも
のでは、特に出力特性に問題があり、直線性を改善した
ものであっても抵抗の変化が相対湿度に対しログスケー
ルで比例関係を持つため、対数変換回路が必要になる。 これに対して静電容量の変化を利用したものでは、容量
の変化が相対湿度に対しリニアスケールで比例関係を持
つため、対数変換などの後処理が不要という利点を持つ
。しかし従来から静電容量型のセンサが主流とならなか
った理由は高価で耐候性が悪く、出力も小さく感度が低
いなど、優れた感湿材料が見出だされなかったためであ
る。
【0004】湿度センサを材料の面からみると、セラミ
ック焼結体と高分子フィルム(高分子固体電解質、誘電
性高分子など)に大別できる。セラミック焼結体センサ
は耐候性に優れる反面、水分子の化学吸着による劣化が
起こるため、再生用ヒータを使用したものが多い。ヒー
タが不要と言われているセンサでも、長期間の使用によ
り特性劣化が生じ、吸着した水分の除去が必要となって
いる。他方、高分子材料では一般にセラミックセンサに
比べて耐熱性を始め耐候性が悪く、種々の材料を用いて
もヒステリシス、応答性、感湿感度、経時安定性などの
諸特性のいずれかに問題がある。
【0005】ゲート絶縁層に樹脂を用いた電界効果型ト
ランジスタ湿度センサは、このセンサにおいてはゲート
電極に直流電圧を印加すると樹脂に分極劣化を生ずるた
め、直流駆動型の電界効果型トランジスタには適さない
。また、感湿体層として樹脂の代わりにゲート絶縁膜と
して用いられる酸化シリコンや酸化アルミニウムを用い
たセンサにおいては、高湿度における感度が悪く、感湿
体層に不純物やイオンが混入し易いと言う欠点があった
。従って本発明は、上記従来の欠点を除去し、小型で高
性能かつ多機能・複合化の要請にも答えられる湿度セン
サを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明によれば、水
分の吸脱着により静電容量が変化する感湿体を電界効果
型トランジスタ素子のゲート絶縁膜上に積層して一体構
造に結合した湿度センサにおいて、第1層に金属酸化物
、第2層に半導体性金属酸化物、第3層に透湿性電極を
順次積層してなる材料を用い、前記第3層の透湿性電極
が前記電界効果型トランジスタ素子のゲートの機能を兼
ねるようにしたことを特徴とする湿度センサが提供され
る。
【0007】第2の発明によれば、水分の吸脱着により
静電容量が変化する感湿体を電界効果型トランジスタ素
子のゲート絶縁膜上に積層して一体構造に結合した湿度
センサにおいて、前記感湿体は第1層に金属窒化物の酸
化物(MNXOY )(但し、Mは金属、X、Yはそれ
ぞれ任意の数)、第2層に半導体性金属酸化物、第3層
に透湿性電極を順次積層してなる材料を用い、前記第3
層の透湿性電極が前記電界効果型トランジスタ素子のゲ
ートの機能を兼ねるようにしたことを特徴とする湿度セ
ンサが提供される。
【0008】第3の発明によれば、第1層に金属酸化物
または金属窒化物の酸化物(MNX OY )(但し、
Mは金属、X、Yはそれぞれ任意の数)、第2層に半導
体性金属酸化物、第3層に透湿性電極を順次積層してな
る材料を感湿体とし、前記電界効果型トランジスタ素子
のゲート絶縁膜上に前記透湿性電極がゲート電極として
機能するように積層してなる湿度センサであって、前記
感湿体中の金属酸化物または金属窒化物の酸化物を反応
性スパッタリング、CVD等の金属の酸化数を調整でき
る手法によってつくることにより、前記ゲート絶縁膜に
接する側では酸化物としての化学量論比を満足し、前記
半導体性金属酸化物層に接する側の薄い部分で酸素過剰
組成となるようにしたことを特徴とする湿度センサが提
供される。
【0009】
【作用】本発明の湿度センサにおいて、電界効果型トラ
ンジスタ素子のゲート電極に一定の電圧を印加するとゲ
ート絶縁膜直下の半導体基板表面にソース領域およびド
レイン領域を結んでチャンネルが形成され、ゲート電極
とチャンネルが形成された半導体基板表面間には感湿体
層およびゲート絶縁層を挟んで静電容量が形成される。 このような湿度センサの前記感湿体層に湿度に応じて水
蒸気あるいは水分が吸着すると、静電容量を構成する電
極の有効面積が拡大し、あるいは電極間距離が実質的に
減少して静電容量が増加する。この静電容量の変化は電
界効果型トランジスタの出力電圧の変化として取り出す
ことができる。
【0010】金属酸化物層は高誘電率を有する誘電性の
感湿膜であり、大気中の水分を高い応答速度で可逆的に
吸着する性質を有している。またこの金属酸化物層は電
圧を印加した時においては、酸化物層に欠陥が生じても
酸素を吸収して自己修復する性質を有している。他方、
半導体性金属酸化物層は大気中の水分が金属酸化物層表
面に吸脱着するのを促進し、金属酸化物層の感湿機能を
補助する役割を担っている。
【0011】また、半導体性金属酸化物層は半導体的な
性質を有する層であるため、金属酸化物層に対する電極
として電子を注入する機能や、金属酸化物層にイオン電
流および熱作用を及ぼすことにより、金属酸化物層の膜
欠陥の自己修復機能を促進し、その絶縁耐圧を向上させ
る機能を有している。
【0012】
【実施例】以下に図1〜図6により本発明の実施例を説
明する。図1は本発明の電界効果型トランジスタを用い
た湿度センサの構造を示す断面図、図2は図1に示す湿
度センサのゲート電極部分の拡大図である。本発明の湿
度センサは図に示されるように、p型のシリコン基板1
1上にn型のソース領域12およびドレイン領域13が
形成され、これらの2つの領域間のシリコン基板11表
面上にはゲート絶縁膜14が設けられている。ゲート絶
縁膜14上には金属酸化膜である酸化タンタル膜15が
形成され、さらにその上には半導体性金属酸化膜である
二酸化マンガン膜16が形成されている。酸化タンタル
膜15および二酸化マンガン膜16は大気中の水蒸気あ
るいは水分を吸着する感湿体層を構成している。二酸化
マンガン膜16の表面にはゲート電極17が設けられて
いる。ソース領域12にはフィールド絶縁膜18を一部
除去してソース電極19が設けられ、またドレイン領域
13にはフィールド絶縁膜18を一部除去してドレイン
電極20が設けられている。これらのソース電極19お
よびドレイン電極の表面は絶縁保護膜である窒化膜21
で被覆されている。
【0013】二酸化マンガン膜16は図2に示されるよ
うに、非常にポーラスな膜であり、酸化タンタル膜15
とはa部分で接触しているがb部分では非接触となって
いる。ゲート電極17はポーラスな二酸化マンガン膜1
6上に白金膜を蒸着により膜状に形成することによりポ
ーラス状として透湿性の電極を構成している。
【0014】このように構成された本発明の電界効果型
トランジスタを用いた湿度センサの動作は次の通りであ
る。先ず、このセンサを水分の全く存在しない雰囲気中
に置いた場合には、ゲート電極17の下側に形成された
二酸化マンガン膜16による水分吸収はないので、ゲー
ト電極17の有効面積は二酸化マンガン膜16と酸化タ
ンタル膜15との接触部分aだけとなり、小さくなる。 次に、このセンサを水分が存在する雰囲気中すなわち相
対湿度(RH)が0%よりも大きい雰囲気中に置いた場
合には、大気中の水分はポーラスな二酸化マンガン膜1
6を透過して酸化タンタル膜15表面に達し、二酸化マ
ンガン膜16と酸化タンタル膜15との非接触部分bに
も吸着される。これによりゲート電極17の有効面積は
拡大するが、この非接触部分bに対する有効面積の拡大
の度合いはセンサが置かれた雰囲気中の相対湿度に比例
する。しかもこの有効面積は雰囲気中の相対湿度の変化
に応じて素早く可逆的に変化する。
【0015】ここで、MOS型電界効果型トランジスタ
(以下ではMOSFETという)の動作を考えてみる。 MOSFETにおいてはシリコン基板11とゲート電極
17に挟まれたゲート絶縁膜14とでコンデンサを構成
している。ゲート電極17にVG なるゲート電圧が印
加されると、ゲート絶縁膜14内で分極が生じ、ゲート
絶縁膜14の直下のソース領域12とドレイン領域13
間のシリコン基板11表面に電荷が誘起され、チャンネ
ルが形成される。ここで形成されるチャンネルの幅は誘
起される電荷の量で変化し、電荷の量はコンデンサにお
ける電圧の大きさに比例する。したがってコンデンサに
おける電荷の量Qは下記の式により示される。 Q=C・V
【0016】通常,MOSFETにおいてはQを変化さ
せる、すなわち,チャンネル幅を変化させるためにV(
=VG )を変化させるが、コンデンサの容量Cを変化
させることによってもQを変化させることができること
は上記式からも明らかである。本発明の湿度センサはこ
の点に着目し、VG を一定に維持した状態で湿度によ
り容量Cが変化し、それによってFETの出力を変化さ
せるものである。ところでコンデンサの容量Cは一般に
下記の式で表される。 ε=ε0 ・εS/d ここで、εは絶縁膜の比誘電率、ε0 は空気の比誘電
率、Sは電極面積、dは電極間距離である。この式から
容量Cを変化させるためには絶縁膜の比誘電率ε、電極
面積S、電極間距離dのいずれかを変化させればよいこ
とが明らかであるが、本発明のセンサでは湿度に応じて
電極の有効面積Sを変化させることで目的を達している
【0017】次に、図1に示した本発明の湿度センサに
おいて容量Cが相対湿度により変化することを以下に説
明する。図1に示した本発明の湿度センサにおいては、
コンデンサを構成する電極間絶縁層はゲート絶縁膜14
と酸化タンタル膜15であるため、これらの比比誘電率
をそれぞれε1 、ε2 とし、またこれらの導電率を
それぞれσ1 、σ2 とする。また、電極間距離dは
ゲート絶縁膜14と酸化タンタル膜15のそれぞれの厚
さの合計である。次に、酸化タンタル膜15と二酸化マ
ンガン膜16との接触部aの面積をSa、これらの非接
触部の面積bをSb、Sbのうち水分で覆われている比
率をα、相対湿度をRH(%)で表すと、αおよび電極
の有効面積Sは数式1および下記の式で表される。
【0018】
【数1】
【0019】S=Sa+αSb また、二層の誘電体であるゲート絶縁膜14と酸化タン
タル膜15を含むコンデンサの容量Cは数式2で表され
る。
【0020】
【数2】
【0021】この数式2の第2項はσ1 、σ2 が十
分小さいので数式3で近似される。
【0022】
【数3】
【0023】上記の各数式から数式4が得られる。
【0024】
【数4】
【0025】この数式4から容量Cは相対湿度RHに応
じて変化することがわかる。ところで、ゲート絶縁膜1
4と酸化タンタル膜15に蓄えられる電荷の量Qcoは
次の式 Qco=CVG  で表され、シリコン基板内に誘起される電荷Qchは数
式5
【0026】
【数5】
【0027】で表されるように、Qcoに比例するため
、Qchは数式6
【0028】
【数6】
【0029】のように表される。この数式6からMOS
FETのチャンネル幅が相対湿度RHにより変化するこ
とが示され、従ってこの相対湿度の変化はMOSFET
の出力変化から読み取ることができることがわかる。
【0030】図3は図1に示した本発明の湿度センサの
製造方法を示す断面図である。先ず図3(A)に示すよ
うに、p型のシリコン基板11の表面に熱酸化法により
5000Aの厚さで酸化シリコン膜を形成し、フィール
ド絶縁膜部分18を残して酸化膜を除去して新たにゲー
ト酸化膜15を約500A(オングストローム、以下A
と略記する)の厚さで形成する。このゲート酸化膜15
上に図3(B)に示すように、酸化タンタル(Ta2 
O5 )膜15をプラズマCVD法により形成する。こ
の時の条件は次の通りである。 生成温度;350℃ 反応ガス;塩化タンタル、水素、二酸化炭素の混合ガス
(TaCl5 −H2 −CO2 ) 圧力    ;0.2Torr パワー/周波数;60W/13.6MHz生成速度(膜
厚);30A(300A)成膜後、膜質向上のため真空
中800℃で熱処理を行った。
【0031】次いで、酸化タンタル膜15の不要部分除
去と、ゲート酸化膜15の窓開けを行い、図3(C)に
示すように、イオン注入法により燐を注入してソース・
ドレイン領域12、13を形成する。そして、これらの
領域を含むフィールド酸化膜18上にアルミニウムを蒸
着してソース電極19、ドレイン電極20を形成する。 その後、図3(D)に示すように、酸化タンタル膜15
形成部分を残して2μm厚の窒化シリコン膜21で全体
を覆う。酸化タンタル膜15の上には二酸化マンガン膜
16がRFスパッタリング法により形成される。この時
、膜をポーラスにするため下記の条件でスパッタリング
を行う。 基板温度  ;120℃以下 Arガス圧;3×10−2Torr RFパワー;1.5kW 膜厚      ;6μm 次いで透湿性、導電性をともに損なわないように150
Aの厚みで白金を蒸着して、ゲート電極17を形成する
【0032】上記の第1の実施例では感湿体層として金
属酸化物層を用いたが、金属酸化物層の代わりに金属窒
化物の酸化物層を用いることができる。以下では感湿体
層として金属窒化物の酸化物層を用いた本発明の第2の
実施例について説明する。すなわち、金属窒化物の酸化
物はMNX OY (M;金属、N;窒素、O;酸素、
X,Y;任意の数)なる組成を備えている。この組成中
の金属(M)としては、IVa族の金属、バナジウムを
除くVa族の金属、アルミニウムまたはタングステンあ
るいはこれらの合金である。ここではMに当たる金属を
タンタルとしてTaNX OY 膜を下記の条件でのプ
ラズマCVD法により形成した。 生成温度;400℃ 反応ガス;塩化タンタル、水素、二酸化炭素、アンモニ
アの混合ガス(TaCl5 −H2 −CO2 −NH
3 )圧力    ;0.2Torr パワー/周波数;60W/13.6MHz生成速度(膜
厚);30A(300A)本実施例では感湿体層として
金属窒化物の酸化物層を用いること以外は第1の実施例
と構造および製造方法ともに同じであるため、これらに
ついての説明は省略する。
【0033】上記第2の実施例では感湿体層として金属
酸化物層の代わりに金属窒化物の酸化物層を用いること
により、感湿体層を構成する誘電体膜の温度依存性を低
くすることができた。図4は本発明の温度センサの温度
依存性を示すグラフであり、横軸に温度を、縦軸にセン
サ出力をそれぞれ示している。同図中の実線イは本発明
の第2の実施例として示したセンサ、破線ロは本発明の
第1の実施例として示したセンサの場合をそれぞれ示し
ている。これから判るように本発明の第2の実施例によ
り、センサの温度依存性がより改善される。センサの温
度依存性を低くすることにより、相対湿度を得るための
温度補償回路が簡易化されあるいは不要になるという効
果が得られる。
【0034】図5は本発明の第3の実施例である湿度セ
ンサの要部を示す断面図である。この実施例では感湿体
層は第1および第2の実施例で示した金属酸化物層ある
いは金属窒化物の酸化物層から構成される第1層15´
と、同じく第1および第2の実施例で示した半導体性金
属酸化物層16から構成されるが、第1層15´膜の構
造に次のような特徴を有している。すなわち、この第1
層15´膜はゲート絶縁膜14に接する側のe層では酸
化物としての化学量論比を満足し、半導体性金属酸化物
層16に接する側のf層では酸素過剰組成となるように
、金属の酸化数が調整されている。例えばこの第1層1
5´膜として酸化タンタルTaO2 を用いる場合、e
層は化学量論比TaO2 を満足したp型半導体層であ
り、f層は酸素過剰組成TaOn(n>2.5)を有す
るp型半導体層となっている。この構造で誘電体として
作用するのは化学量論比を満足しているe層であり、f
層は静電容量には関与しない。従って先に示した数式4
において容量Cは次の数式7で表される。
【0035】
【数7】
【0036】数式7のdは本発明の第3の実施例におい
てはゲート絶縁膜の厚さおよびe層の厚さを示している
ことになる。ところでp型半導体であるf層は水分に対
し非常に活発な層である。電圧印加時において透湿性ゲ
ート電極17、半導体性金属酸化物層16を透過してき
た水分がこのf層に吸着するとH2 Oからの酸素イオ
ンがf層からe層に向かって拡散し、f層の厚みが増す
。 これとは逆にf層に吸着していた水分が脱着すると酸素
イオンの供給がなくなり、e層に向かっていた拡散が次
第に減少してf層の厚さは減少し、最終的には水分吸着
のない状態に減少していく。換言すれば、相対湿度の増
加により、e層の厚さが減少し、相対湿度の減少によっ
てe層の厚さが増加することになる。ここでdG ;ケ
ート絶縁膜の厚さ de;e層の厚さ β  ;相対湿度の変化によりdeの減少する比率とす
ると、βは次式8で表され、
【0037】
【数8】
【0038】dは次の式 d=dG +de−βde で表されるから、数式4を書き換えると、Cは次式9の
ように書き替えられる。
【0039】
【数9】
【0040】そして、Qcoと数式5とにより、Qch
は数式10で表される。
【0041】
【数10】
【0042】このように本発明の第3の実施例によれば
、第1の実施例と同様な電極の有効面積の変化に加え、
電極間距離の変化も伴うため、より高感度に湿度変化を
検出することができる。
【0043】図6に本発明の湿度センサの複合化の実施
例として、温度センサを同一チップ上に形成した装置を
示す。湿度センサ部分は図1のセンサと同一構造のため
、各構成部分には同一符号を付して説明は省略する。 複合化される温度センサは、半導体基板11上に形成さ
れたn型領域31とフィールド絶縁膜18に設けられた
窓を介してn型領域31に接続される電極配線32から
構成されるダイオードにより構成される。この電極配線
32の表面は窒化シリコン膜21により覆われる。この
温度センサ部分の製造は湿度センサの製造プロセスに組
み込み同一のプロセスにより製造が可能である。これは
湿度センサをMOSFETにより構成したことによる効
果である。
【0044】
【発明の効果】以上説明した本発明の湿度センサにおい
ては、小型で高感度、耐候性および経時安定性に優れ、
かつ多機能・複合化の要請にも答えられる電界効果型ト
ランジスタを用いた湿度センサが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電界効果型トランジスタを用いた湿度
センサの構造を示す断面図である。
【図2】図1に示す湿度センサのゲート電極部分の拡大
図である。
【図3】図1に示した本発明の湿度センサの製造方法を
示す断面図である。
【図4】本発明の温度センサの温度依存性を示すグラフ
である。
【図5】本発明の第3の実施例である湿度センサの要部
を示す断面図である。
【図6】本発明の湿度センサの複合化の実施例を示す断
面図である。
【符号の説明】
11  半導体基板 12  ソース領域 13  ドレイン領域 14  ゲート絶縁膜 15  酸化タンタル膜 16  二酸化マンガン膜 17  ゲート電極 18  フィールド絶縁膜 19  ソース電極 20  ドレイン電極 21  窒化膜 31  n型領域 32  電極配線

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  水分の吸脱着により静電容量が変化す
    る感湿体を電界効果型トランジスタ素子のゲート絶縁膜
    上に積層して一体構造に結合した湿度センサにおいて、
    第1層に金属酸化物、第2層に半導体性金属酸化物、第
    3層に透湿性電極を順次積層してなる材料を用い、前記
    第3層の透湿性電極が前記電界効果型トランジスタ素子
    のゲートの機能を兼ねるようにしたことを特徴とする湿
    度センサ。
  2. 【請求項2】  前記感湿体層を構成する金属酸化物は
    、IVa族の金属、バナジウムを除くVa族の金属、ア
    ルミニウムまたはタングステンあるいはこれらの合金の
    酸化物を含んでいることを特徴とする請求項1記載の湿
    度センサ。
  3. 【請求項3】  前記感湿体層を構成する半導体性金属
    酸化物は、二酸化マンガン、酸化錫、酸化ニッケル、酸
    化ルテニウム、酸化ビスマス、酸化モリブデンのうちの
    いずれか1つまたは複数を含んでいることを特徴とする
    請求項1記載の湿度センサ。
  4. 【請求項4】  水分の吸脱着により静電容量が変化す
    る感湿体を電界効果型トランジスタ素子のゲート絶縁膜
    上に積層して一体構造に結合した湿度センサにおいて、
    前記感湿体は第1層に金属窒化物の酸化物(MNx O
    y )(但し、Mは金属、X、Yはそれぞれ任意の数)
    、第2層に半導体性金属酸化物、第3層に透湿性電極を
    順次積層してなる材料を用い、前記第3層の透湿性電極
    が前記電界効果型トランジスタ素子のゲートの機能を兼
    ねるようにしたことを特徴とする湿度センサ。
  5. 【請求項5】  前記感湿体層を構成する金属窒化物の
    酸化物(MNx Oy )に含まれる金属(M)は、I
    Va族の金属、バナジウムを除くVa族の金属、アルミ
    ニウムまたはタングステンあるいはこれらの合金のうち
    のいずれか1つまたは複数を含んでいることを特徴とす
    る請求項4記載の湿度センサ。
  6. 【請求項6】  前記感湿体層を構成する半導体性金属
    酸化物は、二酸化マンガン、酸化錫、酸化ニッケル、酸
    化ルテニウム、酸化ビスマス、酸化モリブデンのうちの
    いずれか1つまたは複数を含んでいることを特徴とする
    請求項4記載の湿度センサ。
  7. 【請求項7】  第1層に金属酸化物または金属窒化物
    の酸化物(MNx Oy )(但し、Mは金属、X、Y
    はそれぞれ任意の数)、第2層に半導体性金属酸化物、
    第3層に透湿性電極を順次積層してなる材料を感湿体と
    し、前記電界効果型トランジスタ素子のゲート絶縁膜上
    に前記透湿性電極がゲート電極として機能するように積
    層してなる湿度センサであって、前記感湿体中の金属酸
    化物または金属窒化物の酸化物を反応性スパッタリング
    、CVD等の金属の酸化数を調整できる手法によってつ
    くることにより、前記ゲート絶縁膜に接する側では酸化
    物としての化学量論比を満足し、前記半導体性金属酸化
    物層に接する側の薄い部分で酸素過剰組成となるように
    したことを特徴とする湿度センサ。
  8. 【請求項8】  前記感湿体を構成する金属酸化物は、
    IVa族の金属、バナジウムを除くVa族の金属、アル
    ミニウムまたはタングステンあるいはこれらの合金の酸
    化物を含んでいることを特徴とする請求項7記載の湿度
    センサ。
  9. 【請求項9】  前記感湿体層を構成する金属窒化物の
    酸化物(MNx Oy )に含まれる金属(M)は、I
    Va族の金属、バナジウムを除くVa族の金属、アルミ
    ニウムまたはタングステンあるいはこれらの合金のうち
    のいずれか1つまたは複数を含んでいることを特徴とす
    る請求項7記載の湿度センサ。
  10. 【請求項10】  前記感湿体層を構成する半導体性金
    属酸化物は、二酸化マンガン、酸化錫、酸化ニッケル、
    酸化ルテニウム、酸化ビスマス、酸化モリブデンのうち
    のいずれか1つまたは複数を含んでいることを特徴とす
    る請求項7記載の湿度センサ。
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