JPH043604A - 缶封止型マイクロ波発振器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は缶封止型マイクロ波発振器、特に衛星放送の受
信機内の局部発振器などに用いられ、誘電体共振器が缶
内に配設された缶封止型マイクロ波発振器の構成に関す
る。

［従来の技術］ 従来から、衛星アンテナの受信機内のＬＮＢ（Ｌｏｗ　
Ｎｏ１ｓｅ　Ｂｌｏｃｋ　Ｃｏｎｖｅｒｔｅｒ　）に組
み込まれている局部発振器にマイクロ波発振器が用いら
れており、このマイクロ波発振器として、第３図に示さ
れるように、誘電体共振器を内蔵した缶封止型マイクロ
波発振器がある。

第３図（ａ）において、缶１内には基板２上に組み付け
られたセラミック等からなる誘電体共振器３が配設され
ており、この誘電体共振器３の上部には缶上面板１ａか
らネジ体４が突出して設けられている。このネジ体４は
、缶１の上面板１ａに螺合しており、ネジ体４を回して
誘電体共振器３とネジ体４との間を所定の間隔に保った
状態で固定する。そして、上記ネジ体４の固定は接着剤
等で行われ、缶１は気密構造とされる。

このような缶封止型マイクロ波発振器では、上記ネジ体
４と誘電体共振器３０間隔りにより発振周波数が決定さ
れることになり、上記間隔りを調整することにより所望
の発振周波数に設定することができる。

また、図（ｂ）に示される例では、ネジ体４の先端に円
板５を取付けて、ネジ体４側の誘電体共振器３との対向
面が広く設定され、一方ネジ体４は六角ナツト１６で固
定しており、これによれば発振器の発振周波数を安定さ
せることができる。

第４図には、衛星放送の受信機内のＬＮＢ回路が示され
ており、図示されるように、ＬＮＢ回路２０はアンテナ
２１から電波信号を入力し、その内部にＭ　Ｉ　Ｃ（Ｍ
ｉｃｒｏｗａｖｅ　Ｉｎｔｅｇｒａｔｅｄ　Ｃ１ｒｃｕ
ｉｔ）２２、ＩＦ（中間周波数）変換器２３、局部発振
器（Ｌ　Ｏ−Ｌｏｃａｌ　０ｓｃｉｌｌａｔｏｒ）　２
４及び電源２５を有し、上記局部発振器２４に上述した
封止型マイクロ波発振器が用いられている。

このＬＮＢ回路２０によれば、例えば周波数１１〜１２
ＧＨｚの電波を入力し、この周波数を局部発振器２４を
用いてＩＦ変換器２３によって中間中間周波数、例えば
周波数Ｉ　ＧＨｚの信号に変換することができる。そし
て、上記変換された中間周波数の信号は不図示の回路に
より増幅された後に検波されて、受信信号が取り出され
ることになる。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、従来の缶封止型マイクロ波発振器では、
上述のように発振周波数の設定・調整をネジ機構により
行っているので、発振器の気密性を十分に維持すること
ができなかった。このため、外界の温度変化により誘電
体共振器４の外表面などに結露が生じ、発振を妨げると
いう問題があった。

また、振動や衝撃等の機械的変動あるいは経年変化によ
りネジ体４が緩み易（、誘電体共振器３とネジ体４（又
は円板５）との間隔りが変化し、設定した発振周波数が
変動するという問題があった。

本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その
目的は、十分な気密性を保つことができ、かつ機械的変
動や経年変化による発振周波数の変動を防止できる缶封
止型マイクロ波発振器を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本発明は、基板上に組み付
けられた誘電体共振器が缶内に配設され、気密状態で缶
が封止される缶封止型マイクロ波発振器において、缶の
上面板における上記誘電体共振器との対向面の周囲をベ
ローズ状に形成し、上記対向面と誘電体共振器との間隔
を調整することにより発振周波数を設定することを特徴
とする。

［作用］ 上記の構成によれば、母上面板の誘電体共振器との対向
面を外側から押すと、ベローズ部分の伸張により対向面
部分が押し込まれることになり、この対向面と缶内の誘
電体共振器との間隔が変化する。この対向面と誘電体共
振器の間隔は、発振周波数を決定するので、対向面へ与
える力を加減して上記間隔を調整することにより、発振
器の発振周波数を所定の値に設定することができる。

［実施例コ 以下、本発明の実施例について図面を参照しながら詳細
に説明する。

第１図には、実施例に係る缶封止型マイクロ波発振器の
構成断面図［図（ａ）］と上面図［図（ｂ）］が示され
ており、図示されるように、缶７は底面板７ａと箱体７
ｂにより構成され、底面板７ａには基板８が配設される
。そして、上記基板８上には、セニミック等の誘電体共
振器３や負性抵抗９を含み、マイクロストリップライン
で構成される発振回路が形成され、基板８には外部との
電機的接続のためにビン１０が接続されており、これら
の発振回路に箱体７ｂを被せ、この箱体７ｂは溶接等に
て底面板７ａに接着される。この場合、上記溶接等で製
作される缶７は気密構造とされており、缶７内は真空状
態とした後に所定量の窒素を入れて封止する構成となっ
ている。

このような本発明の実施例によれば、従来装置のように
ネジ機構が存在しないので、簡単に気密構造とすること
ができ、高い気密性を維持することができる。

また、缶７ｂの上面板７Ｃには、上記誘電体共振器３に
対向する対向面１００の周囲に、図（ｂ）にも示される
ように、上面板７Ｃを屈曲形成した円環状のベローズ部
７ｄを形成しており、このベローズ部７ｄにより上記対
向面１００が上下するように構成される。なお、実施例
では缶７は鉄にニッケルメッキを施した金属板を用いて
いる。

以上のような実施例の構成によれば、上記対向面１００
の部分を缶７の外側から押し込むことにより、対向面１
００の高さを変化させることができ、これにより誘電体
共振器３と間隔りを任意の値に設定することが可能とな
る。実施例では、数ｍｍ程度の変化を与えることができ
、周波数でいえば使用周波数１０ＧＨｚで２００　ＭＨ
ｚ程度を調整することが可能である。

第２図には、上記対向面１００と誘電体共振器３の間隔
りとこの間隔りにより設定される発振周波数ｆとの関係
が示されており、実施例では間隔Ｌ０で周波数でわが設
定されるが、間隔りが大きくなると周波数は低くなり、
間隔りが小さくなると周波数は高く設定されることにな
る。

また、上記実施例のように、本発明は気密性を高（する
ことができるので、上記負性抵抗９や電界効果トランジ
スタ、その他のトランジスタ等、発振器に必要な能動素
子をモールドを省略したペアチップとして利用すること
が可能となる。このモールドが不必要なベアチップ構成
によれば、チップ上の回路構成を著しく小さ（すること
ができるという利点がある。

［発明の効果コ 以上説明したように、本発明によれば、缶上面での誘電
体共振器との対向面の周囲をベローズ状に形成し、上記
対向面と誘電体共振器との間隔を調整して発振周波数を
設定できるようにしたので、マイクロ波発振器の気密性
を高くすることができ、従来のように結露などにより発
振を妨げることはない。

また、マイクロ波発振器に必要な他の能動素子をペアチ
ップで利用することができ、マイクロ波発振器自体の大
きさを著しく小さくすることが可能となる。従って、パ
ラボラアンテナの受信機内のＬＮＢに組み込まれる場合
にも、従来に比べて装置を小型化できるという利点があ
る。

更に、ネジ機構を用いていないので、振動や衝撃等に強
い発振器を得ることができ、機械的変動や経年変化によ
る発振周波数の変動を防止可能となり、安定した発振動
作を維持することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例に係る缶封止型マイクロ波
発振器を示す構成図であり、図（ａ）は図（ｂ）のＡ−
Ａ断面図、図（ｂ）は上面図、第２図は実施例の発振器
で設定される発振周波数を示すグラフ図、第３図は従来
の缶封止型マイクロ波発振器の各構成例を示す断面図、
第４図は受信機内のＬ　Ｎ　Ｂ　（Ｌｏｗ　Ｎｏ１ｓｅ
　Ｂｌｏｃｋ　Ｃｏｎｖｅｒｔｅｒ　）回路を示すブロ
ック図である。 １．７・・・缶、２．８−・一基板、 ３・・・誘電体共振器、４−・・ネジ体、５・・−円板
、６−ナツト、７ａ・・・底面板、７　ｂ−・・箱体、
７ａ上面板、 ７ｄ・・・ベローズ部、　９・・・負性抵抗、２０−・
・ＬＮＢ回路、２４−・・局部発振器（ＬＯ）、１００
−・・対向面。 特許出願人　新日本無線株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）基板上に組み付けられた誘電体共振器が缶内に配
   設され、気密状態で缶が封止される缶封止型マイクロ波
   発振器において、缶の上面板における上記誘電体共振器
   との対向面の周囲をベローズ状に形成し、上記対向面と
   誘電体共振器との間隔を調整することにより発振周波数
   を設定することを特徴とする缶封止型マイクロ波発振器
   。