JPH04358043A - 高靱性耐熱鋼及びその製造方法 - Google Patents

高靱性耐熱鋼及びその製造方法

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JPH04358043A
JPH04358043A JP13306891A JP13306891A JPH04358043A JP H04358043 A JPH04358043 A JP H04358043A JP 13306891 A JP13306891 A JP 13306891A JP 13306891 A JP13306891 A JP 13306891A JP H04358043 A JPH04358043 A JP H04358043A
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JP
Japan
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steel
toughness
resistant steel
heat resistant
oxygen
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JP13306891A
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Masamitsu Wakao
昌光 若生
Naoki Tokumitsu
徳光 直樹
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主としてボイラーチュー
ブ等に用いられるフェライト系の高靱性耐熱鋼及びその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近時、火力発電ボイラは大型化と高温、
高圧化が定着してきており、このような操業から、ボイ
ラチューブの材料も耐酸化性や高温強度が要求され、フ
ェライト系の2.25Cr−1Mo鋼から18−8ステ
ンレス鋼のようなオーステナイト系の高級鋼へ飛躍して
使用されているのが現状である。
【0003】しかし、低合金鋼、ステンレス鋼、超合金
鋼と材料が高級化になるに従いコストが上昇し、ボイラ
建設費が高くなる。従って、2.25Cr−1Mo鋼と
オーステナイト系ステンレス鋼の中間を狙った比較的高
くないコストで十分な機械的性質を有する鋼の開発が望
まれている。このような要望に応えるために、Cr量が
9%あるいは13%等のフェライト系合金鋼をボイラ用
チューブに使用するための開発が行われている。実用上
、使用材料によってはボイラ効率を向上するのに、圧力
を高め臨界圧の操業が行われる。そのため、高い材料強
度が要求される。しかし、この種の材料では強度を高め
ると溶接部の靱性が劣化する傾向になる。
【0004】一方、ボイラを製造するための工程として
は、溶接−溶接後熱処理もしくは加工熱処理後溶接−溶
接後熱処理を行う方法が採られている。従って、このよ
うなボイラ用鋼に要求される性能としては、溶接性及び
熱間加工性に優れていることは言うまでもなく、これら
の熱履歴を受けた後においても十分な強度、特に高温ク
リープと共に高い靱性を維持していることが重要である
【0005】鋼の靱性を高めるためには、鋼溶製過程で
の成分調整が必要である。すなわち、靱性に悪影響を及
ぼす硫黄(S)や珪素(Si)を低くすることは勿論の
こと、酸素(O)含有量を下げて、介在物が極めて少な
くなるようにしなければならない。また高温におけるク
リープ特性を上げるためにはアルミニウム(Al)が低
いことが必須となる。
【0006】従来、炭素(C)が低く、低Alでかつ低
酸素の高靱性合金鋼を溶製するに当たり、これを単独の
プロセスで行うことは極めて困難であった。そのため例
えば真空誘導溶解法(VIM)とエレクトロスラグ再溶
解法(ESR)の2段溶解法を採用し、製造していた。 しかし、この方法は、プロセスが複雑であり、且つ設備
費、操業費が高すぎるという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は高靱性合金鋼
に関する上記した特性上及び製造上の問題点を解消しよ
うとするものであって、鋼中にジルコニウム(Zr)を
添加し、主としてこれにより脱酸を行って鋼中の酸素を
除去するか固定無害化して、ボイラチューブ等に使用す
る靱性の優れた耐熱鋼を提供すること、及び、この高靱
性耐熱鋼を従来行われている再溶解工程を省略した安価
なプロセスによって製造する方法を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の要旨とするところは下記のとおりである。 (1)  重量%として C  :0.01〜0.30%、 Si:0.01〜0.80%、 Mn:0.10〜1.50%、 Cr:8.00〜13.00%、 W  :0.20〜3.00%、 Mo:0.005〜1.00%、 V  :0.05〜0.50%、 Nb:0.02〜0.12%、 B  :0.0003〜0.008%、Zr:0.00
1〜0.05%、 N  :0.01〜0.10% を含有し、さらに P  :0.050%以下、 S  :0.010%以下、 O  :0.020%以下 に制限し、残部がFe及び不可避的不純物からなること
を特徴とする高靱性耐熱鋼。
【0009】(2)  真空溶解炉または雰囲気を減圧
することが可能な二次精錬炉において、成分を調整した
溶鋼に、減圧下または不活性雰囲気下でZr含有物を添
加して脱酸し、鋳造することを特徴とする請求項1記載
の高靱性耐熱鋼の製造方法。以下に本発明を詳細に説明
する。本発明の実施に当たっては、ボイラチューブ等に
用いられる高靱性耐熱鋼を製造するのに真空誘導溶解(
VIM)法、あるいは転炉と雰囲気減圧の可能な二次精
錬炉とを組合せた工程により溶製する。真空炉に装入さ
れる原料は、転炉で精錬された溶鋼を用いることが真空
処理前の脱硫などの前処理ができて便利である。真空炉
内または減圧下で溶解し、あるいは装入された溶鋼は、
所定時間減圧下に保持されるので、C−O反応による脱
酸が進行し、低酸素にすることができるが、この処理だ
けで目標の酸素量に下げるには、かなりの時間を要し、
生産性を阻害すると共に不経済である。本発明において
は、溶鋼の含有酸素量を目標値に低減するために、真空
処理にひき続いて雰囲気をArガス等の非酸化性に置換
し、必要あれば溶鋼をAr等の不活性ガスで攪拌しなが
ら、Zrを添加する。
【0010】添加したZrは、溶鋼中の靱性に対して有
害な酸素と反応し、これを完全に固定し微細な酸化物を
形成して分散する。そのために、Zr添加量は溶鋼酸素
量の3倍以下にすることが好ましい。このような観点か
ら鋼中Zrは0.001%以上は必要であり、また余り
過剰になると却って靱性に有害となるので0.05%以
下とすべきである。さらに、真空炉内または減圧下の取
鍋内で、C−O反応により溶鋼中の酸素量を0.005
%以下とし、Zr濃度を0.001〜0.015%とす
ることが望ましい。Zr添加方法については特に限定し
ないが、Zr単体を投入したり、ワイヤに加工して投入
したり、あるいは他の金属との合金の形で供給すること
ができる。
【0011】このようにZrによる脱酸が十分に行われ
るため、本発明においてはAlによる脱酸をする必要が
ない。従って、脱酸にAlを多量に添加した場合に形成
される粗大酸化物に起因する特性(クリープ強度)の劣
化を防ぐことができる。脱酸処理した溶鋼は、必要な成
分調整をした後、速やかに出鋼し、鋳造する。この結果
、低C、低Alで且つ低酸素という目標を十分に満たす
ことができる。
【0012】以下に本発明鋼の成分を限定した理由を説
明する。Cは強度を付与するために少なくとも0.01
%必要である。しかし多量に添加すると、溶接熱影響部
が著しく硬化するのでボイラチューブ材として不適にな
る。そのため0.30%を上限とする。Siは通常脱酸
のために用いるが、本発明では強度確保、耐酸化性付与
のために、0.01%以上添加するが、靱性に悪影響を
及ぼす元素でもあり、この点から0.80%以下とする
【0013】Mnは脱酸及び強度保持上0.1%以上必
要であるが、1.50%を超えると靱性の点から好まし
くない。Crは耐酸化性付与に不可欠の元素であり、ま
たM23C6 、M6 C(但しMは金属元素を示す)
のマトリックス中への微細析出により高温強度を高めて
いる。 これらの効果を顕著にするために少なくとも8.00%
は必要であり、一方多くなると溶接性及び靱性に影響す
るため13.00%以下とする。
【0014】Wは固溶強化及び析出強化(炭化物)によ
り高温強度を顕著に高める元素であり、特に600℃を
超えて長時間側の強化に有効である。しかし3.00%
を超えると溶接性、耐酸化性を損なう。またMoとの共
存で効果を発揮させるため0.20%を下限とした。M
oは固溶強化により高温強度を顕著に高める元素である
。しかし多量に添加した場合に溶接性、耐酸化性を損な
うので1.00%以下とした。またWとの共存でクリー
プ強度の向上効果を発揮させるため0.005%を下限
とした。
【0015】VはWと同様にマトリックスに固溶しても
、あるいは析出物として析出しても高温強度を著しく高
める元素である。特に析出物として析出した場合には、
V4 C3 として他のM23C6 、M6 Cの析出
核となり、析出物の微細分散に顕著な効果を示す。クリ
ープ強度の向上に効果を発揮させるために0.05%以
上必要であり、また0.5%を超えると強度が低下する
【0016】NbはNb(CN)の析出によって高温強
度を高め、また初期の微細な分散析出が後続するM23
C6 、M6 C、M2 C等の析出状態を微細にコン
トロールするために長時間クリープ強度の向上にも効果
を発揮する。そのために0.02%以上添加する。0.
12%を超えると析出物の凝集粗大化を生じ強度を低下
する。Bは焼き入れ性向上元素であるが、微量添加でク
リープ強度が向上する。この効果を発揮させるために0
.0003%以上含有させることが必要であり、また熱
間加工性、溶接性を損なわないように上限を0.008
%とする。
【0017】Zrは本発明の最も特徴とする成分であり
、溶鋼中に添加し脱酸剤として作用させる。即ち、酸素
と反応して一部は浮上し、一部は鋼中に残留して酸化物
として微細に分散する。この結果、鋼中酸素を著しく低
減して鋼の靱性を向上することができ、そのために少な
くとも0.001%含有させる必要がある。しかし、0
.05%を超えると靱性を劣化させる。
【0018】Nはマトリックスに固溶するか、あるいは
窒化、炭窒化物として析出し、クリープ強度を高める。 そのため0.01%以上含有させる。しかし鋳造時ブロ
ーホールの発生を避け健全な鋼塊を得るために0.10
%以下とする。P、S、は不純物元素として少ない方が
よく、それぞれ0.050%、0.010%、を許容上
限とした。またO(酸素)は鋼靱性に悪影響を及ぼすの
で低い方がよい。図1は、600℃×1000時間の時
効後の鋼中酸素量と衝撃エネルギー(vEo)の関係を
示したものであって、これより酸素を低減することによ
って鋼の靱性が向上することが分かる。
【0019】
【実施例】表1に示す化学成分の鋼を本発明法および従
来法によって溶解処理し、インゴットに鋳造した。本発
明法では真空溶解炉で上記鋼100kgを真空溶解し、
真空度10−2torrに維持した炉内に10分間保持
して成分調整した後、Zr金属を添加した。この時、添
加量を濃度が0.005%から0.062%となるよう
に変化させた。夫々の脱酸後直ちに出鋼し、鋳造した。 ここでの酸素量は10〜20ppmであった。一方、比
較法として、上記真空溶解炉によりZrを添加しないで
製造したインゴットと、同様のインゴット3本を電極と
してESR再溶解−鋳造したものの二通りのサンプルを
準備した。なおESRのフラックスはCaF2 −Ca
O−Al2 O3 系を使用した。ここでの酸素量はい
ずれも23ppmであった。
【0020】上記各インゴットを12mm厚さの材料に
熱間圧延し、その後熱処理(1100℃で1hr焼準後
空冷し、780℃で1hr焼戻した後、再度空冷する)
を施した各材料より試片を切り出した。これらの試片に
更に600℃×1000時間の時効後、シャルピー衝撃
試験を実施した。表2にそれらの結果を示した。表2か
ら明らかなように、真空溶解でZr脱酸を行わない試片
1、およびZr脱酸を行ったが本発明範囲を越えて多量
にZrを含む試片4は、ともに吸収エネルギーが低い。 しかし、本発明試片2、3は適正な脱酸が行われ、吸収
エネルギー値も高い。真空溶解−ESRの再溶解処理を
した試片5は、衝撃値は高いが、処理工程が複雑になる
ため、処理コストが本発明の約2倍かかった。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、Zrで
脱酸し、これを含有させることにより、Alを用いるこ
となく低酸素の合金鋼を低炭素域で製造することができ
、また本発明の鋼は高温クリープ強度が高く、靱性が極
めて優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】時効後の鋼の靱性におよぼす鋼中酸素の影響を
示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  重量%として C  :0.01〜0.30%、 Si:0.01〜0.80%、 Mn:0.10〜1.50%、 Cr:8.00〜13.00%、 W  :0.20〜3.00%、 Mo:0.005〜1.00%、 V  :0.05〜0.50%、 Nb:0.02〜0.12%、 B  :0.0003〜0.008%、Zr:0.00
    1〜0.05%、 N  :0.01〜0.10% を含有し、さらに P  :0.050%以下、 S  :0.010%以下、 O  :0.020%以下 に制限し、残部がFe及び不可避的不純物からなること
    を特徴とする高靱性耐熱鋼。
  2. 【請求項2】  真空溶解炉または雰囲気を減圧するこ
    とが可能な二次精錬炉において、成分を調整した溶鋼に
    、減圧下または不活性雰囲気下でZr含有物を添加して
    脱酸し、鋳造することを特徴とする請求項1記載の高靱
    性耐熱鋼の製造方法。
JP13306891A 1991-06-04 1991-06-04 高靱性耐熱鋼及びその製造方法 Withdrawn JPH04358043A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014069467A1 (ja) 2012-10-30 2014-05-08 株式会社神戸製鋼所 オーステナイト系ステンレス鋼

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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