JPH04356451A - ジエタノールアミン誘導体 - Google Patents

ジエタノールアミン誘導体

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JPH04356451A
JPH04356451A JP3219958A JP21995891A JPH04356451A JP H04356451 A JPH04356451 A JP H04356451A JP 3219958 A JP3219958 A JP 3219958A JP 21995891 A JP21995891 A JP 21995891A JP H04356451 A JPH04356451 A JP H04356451A
Authority
JP
Japan
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bis
compound
formula
aminoacetonitrile
diethanolamine
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Pending
Application number
JP3219958A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Mizuno
水野 行雄
Miichiro Arita
有田 巳一郎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication of JPH04356451A publication Critical patent/JPH04356451A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗不整脈剤として有用
な置換アミン誘導体の製造法およびその製造法に用いら
れるジエタノールアミン誘導体に関する。さらに具体的
には、式
【化1】 [式中、R1はアルキルカルバモイル基を示す。]で表
わされるジエタノールアミン誘導体およびその酸付加塩
の工業的に有利な製造法ならびに同製造法に有用な中間
体の式
【化2】 [式中、Rは水素またはアルキルカルバモイル基を示す
。]で表わされるジエタノールアミン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】不整脈は、特に高齢者にあってしばしば
見られる病態の一つであり、重篤な場合には、生命の危
険を伴う。最近は冠動脈疾患が急激に増加しており、該
疾患に伴う致死的な不整脈に対する対策が重大な関心事
となっている。そこで、不整脈治療剤として種々の医薬
品が開発され臨床に供されているが、不整脈発生因子が
複雑多様であるため病態により有効性に差が認められて
いるとの理由から、より多くのタイプの不整脈に対して
有効であり、かつ副作用の少ない抗不整脈剤が求められ
ている。そうした研究の一環としてユニークな構造を有
するジエタノールアミン誘導体(I)およびその酸付加
塩が見い出され報告されている(特開平2−22259
号)。化合物(I)は、第三級アミンの窒素原子に対し
て対称構造を有することから、ジエタノールアミンのN
−アルキル化反応および2つの水酸基のカルバモイル化
反応によって合成され得る。そのため特開平2−222
59号においては、ジエタノールアミンの本質的2つの
反応点、第二級アミノ基および2つの水酸基を区別する
ため、第二級アミノ基をt−ブチルオキシカルボニル基
(Boc基)で保護し、2つの水酸基をカルバモイル化
した後、Boc基を除去し、代わってフタルイミドアル
キル鎖をN−アルキル化反応によって導入した後、フタ
ロイル基を除去することによるジエタノールアミン誘導
体(I)の製造法が記載されている。しかし、これに記
載された方法は、第二級アミノ基および第一級アミノ基
の保護基として用いられるBoc基およびフタロイル基
がいずれも高価なものであり、また保護、脱保護反応が
あるため工程数も長くなるため、ジエタノールアミン誘
導体(I)の合成法として工業的有利な製造法とは言い
難い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は抗不整脈剤と
して有用なジエタノールアミン誘導体(I)およびその
酸付加塩の製造法であって保護基の導入工程及び脱保護
工程を必要とせず、かつ従来法に比べ工程数の少ない工
業的に有利な製造法ならびにその製造法の有用な中間体
として用いられるジエタノールアミン誘導体(VI)を
提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)式
【化
3】 [式中、R1はアルキルカルバモイル基を示す。]で表
わされる化合物(V)を接触還元反応に付すことを特徴
とする、ジエタノールアミン誘導体(I)またはその酸
付加塩の製造法、(2)式
【化4】 で表わされる化合物とアルキルイソシアネートを反応さ
せ、得られる化合物(V)を接触還元反応に付すことを
特徴とする、ジエタノールアミン誘導体(I)またはそ
の酸付加塩の製造法、(3)式
【化5】 で表わされるジエタノールアミンと式 XCH2CN                   
    (III)[式中、Xは脱離し得る基を示す。 ]で表わされるアセトニトリル誘導体を反応させ、得ら
れる化合物(IV)とアルキルイソシアネートを反応さ
せ、得られる化合物(V)を接触還元反応に付すことを
特徴とする、ジエタノールアミン誘導体(I)またはそ
の酸付加塩の製造法、(4)化合物(IV)および(V
)、(5)化合物(II)と化合物(III)を反応さ
せることを特徴とする、化合物(IV)の製造法、(6
)化合物(IV)とアルキルイソシアネートを反応させ
ることを特徴とする、化合物(V)の製造法、(7)化
合物(II)と化合物(III)を反応させ、得られる
化合物(IV)とアルキルイソシアネートを反応させる
ことを特徴とする化合物(V)の製造法を提供するもの
である。
【0005】R1、Rで示されるアルキルカルバモイル
基としては、たとえば、メチルカルバモイル基、エチル
カルバモイル基、n−プロピルカルバモイル基、イソプ
ロピルカルバモイル基、n−ブチルカルバモイル基、イ
ソブチルカルバモイル基、sec−ブチルカルバモイル
基、tert−ブチルカルバモイル基、n−ペンチルカ
ルバモイル基、イソペンチルカルバモイル基、ネオペン
チルカルバモイル基、tert−ペンチルカルバモイル
基、n−ヘキシルカルバモイル基、イソヘキシルカルバ
モイル基、ネオヘキシルカルバモイル基、tert−ヘ
キシルカルバモイルなどのアルキル部の炭素数が1〜6
程度のN−低級アルキルカルバモイル基が用いられ、な
かでもn−ブチルカルバモイル基が好ましい。Xで示さ
れる脱離し得る基としては、たとえばフルオロ,クロロ
,ブロモ,ヨードなどのハロゲンや、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブト
キシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシなどの低
級(C1−4)アルコキシ基が用いられ、ハロゲンが好
ましい。なかでもクロロおよびブロモが好ましい。アル
キルイソシアネートとしては、たとえば、メチルイソシ
アネート、エチルイソシアネート、n−プロピルイソシ
アネート、イソプロピルイソシアネート、n−ブチルイ
ソシアネート、イソブチルイソシアネート、sec−ブ
チルイソシアネート、tert−ブチルイソシアネート
、n−ペンチルイソシアネート、イソペンチルイソシア
ネート、ネオペンチルイソシアネート、tert−ペン
チルイソシアネート、n−ヘキシルイソシアネート、イ
ソヘキシルイソシアネート、ネオヘキシルイソシアネー
ト、tert−ヘキシルイソシアネートなどのアルキル
部の炭素数が1〜6程度の低級アルキルイソシアネート
が用いられ、たとえばn−ブチルイソシアネートが好ま
しい。ジエタノールアミン誘導体(I)の酸付加塩とし
ては、薬理学的に許容されうる塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩
、リン酸塩などの無機酸塩およびカルボン酸、スルホン
酸、スルフィン酸などの有機酸塩が用いられ、なかでも
たとえば塩酸塩(二塩酸塩)などが好ましい。
【0006】以下に、本発明の製造法を詳述する。まず
ジエタノールアミン(II)と式(III)で表わされ
る化合物とを反応させることにより、化合物(IV)を
製造する。ジエタノールアミン(II)は、反応点とし
て第二級アミノ基と2つの水酸基を有するが、第二級ア
ミノ基の方が求核攻撃性にすぐれていることは既知のこ
とである。一方、式(III)で示されるアセトニトリ
ル誘導体は、CNと脱離基(たとえばハロゲン,アルコ
キシ等)という2つの電子吸引基に囲まれた酸性度の強
い炭素を有することから、アミン類による求核攻撃を受
けやすく、公知文献として既に、N−シアノメチル化反
応に応用された例も存在する[ヘミシエ・ベリィヒテ(
Chemische Berichte),119,2
815(1986)]。この場合、(II)と(III
)は、容易に反応すると考えられ、得られた化合物(I
V)は、CNによる隣接基効果によって、さらにN−シ
アノメチル化がおこり四級化することはないと推測され
る。このシアノメチル基は、還元により化合物(I)の
アミノエチル基へ誘導可能なことから、アミノエチル基
の前駆体であると同時に、水酸基を次に修飾するにあた
り、第二級アミノ基の保護基的意味あいをもった官能基
でもある。
【0007】本反応は通常脱酸剤の存在下で行うのがよ
く、この様な脱酸剤としては、たとえばトリエチルアミ
ン,N,N−ジイソプロピルエチルアミン,トリ−n−
プロピルアミン,トリ−n−ブチルアミンなどの第三級
アミン類、ピリジンなどの芳香族アミン類、アンモニア
水,水酸化ナトリウム,重炭酸ナトリウム,炭酸ナトリ
ウムなどの無機塩基あるいは、塩基性イオン交換樹脂な
どの塩基などが用いられる。また反応は溶媒中で行うの
がよく、この様な溶媒としては、たとえばジクロロメタ
ン,ジクロロエタン,クロロホルムなどの脂肪族ハロゲ
ン化炭化水素類、メタノール,エタノールなどのアルコ
ール類、ジオキサン,テトラヒドロフランなどのエーテ
ル類の他、アセトン,アセトニトリル,N,N−ジメチ
ルホルムアミドなどが用いられるが、なかでもアセトニ
トリルを用いることが最も望ましい。通常、ジエタノー
ルアミン(II)に対して脱酸剤を1〜10倍モル、望
ましくは2〜3倍モルの割合で用いる。脱酸剤は反応溶
媒に前もって溶解して用いることもできる。(II)に
対してアセトニトリル誘導体(III)を1〜5倍モル
、望ましくは1〜3倍モル用いる。反応温度は通常−7
0〜100℃、好ましくは0〜80℃である。反応時間
は通常1〜24時間、好ましくは1〜5時間である。具
体的には、たとえば化合物(II)に(III)を通常
−50〜80℃、望ましくは0〜30℃でたとえば滴下
して加え、滴下後1〜5時間、30〜80℃望ましくは
30〜50℃で反応させると、好結果が得られる。反応
液を公知の方法(たとえば、不溶物のろ去、溶媒留去な
ど)により処理し、アルミナカラムクロマトグラフィー
で化合物(IV)を単離精製後、次反応に付すこともで
きるが、化合物(IV)を単離することなく、反応液に
連続的にアルキルイソシアネートを加え、one−po
tで次の反応を進めることもできる。一方、ジエタノー
ルアミン(II)を反応基質、溶媒、脱酸剤として使用
する方法もある。その場合、反応は、アセトニトリル誘
導体(III)に対して2〜10倍量(重量)望ましく
は2〜3倍量(重量)のジエタノールアミン(II)を
用いる。反応温度は通常−70〜100℃、好ましくは
0〜80℃である。反応時間は通常1〜24時間、好ま
しくは1〜5時間である。具体的には、たとえば(II
)に(III)を−50〜80℃、望ましくは0〜50
℃でたとえば滴下して加え、滴下後1〜5時間、30〜
80℃望ましくは30〜50℃で反応させることにより
行なわれる。得られた反応液にたとえばジクロロメタン
,ジクロロエタン,クロロホルムなどの脂肪族ハロゲン
化炭化水素類あるいはジオキサン,テトラヒドロフラン
などのエーテル類を加え、化合物(IV)を抽出単離す
ることもできる。
【0008】化合物(IV)とアルキルイソシアネート
から化合物(V)を得る反応は、通常アルコール類以外
の溶媒、たとえば、ジクロロメタン,ジクロロエタン,
クロロホルムなどの脂肪族ハロゲン化炭化水素、ジオキ
サン,テトラヒドロフランなどのエーテル類の他アセト
ン,アセトニトリル,N,N−ジメチルホルムアミドな
どの適当な溶媒を用いて行なわれるか、あるいは、場合
によっては無溶媒下で行なわれることもある。通常、ア
ルコール類とイソシアネート類の反応には、塩基の存在
はいらないが、たとえばトリエチルアミン,N,N−ジ
イソプロピルエチルアミン,トリ−n−プロピルアミン
,トリ−n−ブチルアミンなどの第三級アミン類、ピリ
ジン等の芳香族アミン類、アンモニア水,水酸化ナトリ
ウム,重炭酸ナトリウム,炭酸ナトリウムなどの無機塩
基あるいは、塩基性イオン交換樹脂などの塩基を触媒量
もしくは、化学量論以上加えることにより、本反応を有
利に進行することができる。本反応においては、化合物
(IV)とアルキルイソシアネートの反応速度が遅いた
め、適当な塩基を適当量添加することが好ましい。反応
温度は通常−70〜100℃、好ましくは0〜80℃で
ある。反応時間は、通常1〜24時間、好ましくは1〜
5時間である。 具体的には、たとえば反応は化合物(IV)と塩基存在
溶液中にアルキルイソシアネートを化合物(IV)に対
して2〜5倍モル、望ましくは2〜2.5倍モルを、−
20〜80℃望ましくは0〜50℃でたとえば滴下して
加え、1〜50時間、0〜60℃、望ましくは30〜5
0℃で行なうことができる。反応液を公知の方法(たと
えば、分液など)により処理して化合物(V)を単離で
きるが、必要あらばたとえばアルミナカラムクロマトグ
ラフィーあるいはシリカゲルカラムクロマトグラフィー
などにより精製することもできる。また、化合物(V)
を単離することなく、反応混合物のまま次の工程の原料
として供してもよい。
【0009】化合物(V)を接触還元反応に付すことに
より化合物(I)を製造する。ニトリルのアミンへの還
元方法としては、水素化リチウムアルミニウムによる方
法[ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソ
サイェティ(J. Am. Chem. Soc.),
73,242(1951)]、ラネーニッケルを用いた
接触還元方法[ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサイェティ(J. Am. Chem. S
oc.),66,876(1944)]、電解還元方法
[特公昭61−31192号]およびジボラン還元法な
どが知られている。化合物(V)の化合物(I)への還
元は、接触還元方法が有利に用いられる。接触還元溶媒
としては、たとえばメタノール,エタノール,プロパノ
ールなどの低級(C1−4)アルコール類、ジオキサン
,テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン,ト
ルエン,キシレンなどの芳香族炭化水素、酢酸エチル,
酢酸,N,N−ジメチルホルムアミドなど、これらの混
合溶媒を用いることもできるが、望ましくは、低級(C
1−4)アルコール類と芳香族炭化水素の混合溶媒など
が用いられる。触媒としてはたとえばラネーニッケル,
ラネーコバルトなどでよいが、たとえば、鉄,クロム,
鉛,マンガンなどの金属をニッケルあるいはコバルトに
対して原子比で約0.01〜3%添加したラネーニッケ
ルあるいはラネーコバルト合金を水酸化カリウムまたは
水酸化ナトリウムなどによって展開した変性ラネーニッ
ケルあるいは変性ラネーコバルトなども用いられる。触
媒量は、化合物(V)に対して約0.5〜60重量%望
ましくは10〜40重量%使用するのが好ましい。本反
応では、触媒のほかアルカリ金属またはアルカリ土類金
属の水酸化物またはアルコラートを加える。水酸化物と
しては、たとえば水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,
水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物、水酸化カ
ルシウム,水酸化バリウム,水酸化マグネシウムなどの
アルカリ土類金属水酸化物などが用いられる。添加量は
化合物(V)100gに対し、金属としては約50〜1
000mg当量,好ましくは100〜500mg当量で
ある。ニトリルを水素化する際の水素圧は、一般的に常
圧以上であれば如何なる圧でもよいが、工業的には2〜
150kg/cm2程度が好まれる。反応温度は、一般
的に約20℃以上であれば如何なる温度でもよいが、3
0〜150℃、特に50〜100℃が好ましい。反応時
間は、触媒量,水素圧,反応温度によって異なるが約1
〜10時間程度である。このようにして得られる化合物
(I)は、たとえば、分液、シリカゲルカラムクロマト
グラフィーなどの公知の分離精製手段により、容易に単
離精製できる。化合物(I)の酸付加塩は化合物(I)
に酸を添加することによって調製できる。 この様な酸としては、たとえば塩酸,硫酸,硝酸,リン
酸などの無機酸およびカルボン酸,スルホン酸,スルフ
ィン酸などの有機酸などが用いられる。具体的には、た
とえば化合物(I)にエタノール塩酸溶液、あるいはイ
ソプロパノール塩酸溶液を添加することにより化合物(
I)の塩酸塩(二塩酸塩)が高品質の結晶体として得ら
れる。 本発明を用いて製造された化合物(I)及びその酸付加
塩は、ヒトなどの哺乳動物の不整脈治療剤として用いら
れる。投与方法としては、一般に用いられている方法の
いずれのものでもよく、たとえば静脈注射、腹腔内注射
、皮下注射、筋肉内注射、経口投与などが用いられる。
【0010】
【実施例】以下に実施例をあげ本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるべきものではない。 実施例中、室温とは20〜25℃を意味する。 実施例1  N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ア
ミノアセトニトリル(IV)の 製造 a)  ジエタノールアミン(II)2.5gとトリエ
チルアミン7mlをメタノール15mlに溶解した。冷
却撹拌下ブロモアセトニトリル3.9gを滴下して加え
、室温で3時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣
にジクロロメタン15mlを加えて不溶物をろ去した。 ろ液を減圧下濃縮後、残渣をアルミナカラムクロマトグ
ラフィーに積層し、ジクロロメタンで展開溶出した。目
的物フラクションを合併、減圧下溶媒を留去し、無色澄
明の油状物(IV)3.3g(96%収率)を得た。 IR(Neat)cm−1: 3400, 2250(
w)NMR(90MHz,DMSO−d6)δ: 2.
56(4H,t,J=6Hz), 3.48(4H,t
,J=6Hz),3.79(2H,s)b)  ジエタ
ノールアミン(II)70gにクロロアセトニトリル2
4gを撹拌下50℃以下で1時間かけてゆっくり滴下し
て加え、滴下後50℃で1時間撹拌した。冷後、反応液
にテトラヒドロフラン200mlを加え抽出した。 下層油状部にテトラヒドロフラン70mlを加え再抽出
を2回行なった。抽出テトラヒドロフラン層を合併し、
無水硫酸ナトリウムおよび無水炭酸カリウムで乾燥した
後、減圧下溶媒を留去し、淡黄色透明油状物(IV)4
5.6gを得た。(見かけ収率99.6%,含量90%
【0011】実施例2  N,N−ビス(n−ブチル
カルバモイルオキシエチル)アミノアセト ニトリル(
V’)の製造a)  実施例1−a)で得られた化合物
(IV)8gとトリエチルアミン19mlをアセトニト
リル50mlに溶解し、n−ブチルイソシアネート13
.8gを加えて室温12時間撹拌した。反応液を減圧下
濃縮し、残渣を酢酸エチル200mlに溶解して水10
0mlで洗浄した。1N−NaOH水溶液100ml、
1N−HCl水溶液100mlで洗浄後、水100ml
で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒
を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトクラフ
ィーに積層しジクロロメタンで展開溶出した。目的物フ
ラクションを合併した後、減圧下溶媒を留去し無色澄明
油状物(V’)17.1g(90%収率)を得た。 IR(Neat)cm−1: 2240(w), 17
10NMR(90MHz,CDCl3)δ: 0.92
(6H,t,J=7Hz), 1.10〜1.96(8
H,m), 2.86(4H,t,J=6Hz),3.
17(4H,t,J=6Hz), 3.70(2H,s
), 4.17(4H,t,J=6Hz)b)  実施
例1−b)で得られた化合物(IV)45.6g(含量
90%)にトリエチルアミン80gを加えて撹拌した。 n−ブチルイソシアネート78.6gを50℃以下でゆ
っくり滴下して加え、滴下後50℃で3時間撹拌した。 反応液を減圧下濃縮し、トリエチルアミンを留去後、残
渣にイソプロピルエーテル1.2リットルを加えて溶解
した。1N−NaOH水溶液200mlで2回、1N−
HCl水溶液200mlで2回洗浄後、水200mlで
洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を
留去し、淡黄色澄明油状物(V’)102.5g(見か
け収率94.6%,含量85%)を得た。
【0012】実施例3  ジエタノールアミン(II)
からN,N−ビス(n−ブチルカルバモイルオキシエチ
ル)アミノアセトニトリル(V’)に至るone−po
t製造法a)  ジエタノールアミン(II)2.5g
とトリエチルアミン6.6mlをジクロロメタン15m
lに溶解した。撹拌下5〜10℃でブロモアセトニトリ
ル4.5gを滴下して加え、同温度で1.5時間、室温
で1時間撹拌した。反応液にn−ブチルイソシアネート
5.9gを加え12時間還流した。反応液にジクロロメ
タン100mlおよび水50mlを加えて分液した。水
層をジクロロメタン50mlで再抽出し、抽出ジクロロ
メタン層を合併し、水50mlで洗浄後、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、赤褐色油状物
(V’)9.0g(見かけ収率111%,含量69%)
を得た。 b)  ジエタノールアミン(II)2.5gとトリエ
チルアミン6.6mlをアセトニトリル15mlに溶解
した。撹拌下5〜10℃でブロモアセトニトリル4.5
gを滴下して加え、同温度で1.5時間、室温で1時間
撹拌した。反応液にn−ブチルイソシアネート5.9g
を加え、室温で2日間静置した。反応液を減圧下濃縮し
、残渣にジクロロメタン100mlおよび水50mlを
加えて分液した。水層をジクロロメタンで再抽出し、抽
出ジクロロメタン層を合併し、飽和重炭酸ナトリウム水
50mlおよび水50mlで洗浄後、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、赤褐色油状物(V
’)8.9g(見かけ収率109%,含量75%)を得
た。 c)  ジエタノールアミン(II)2.5gとトリエ
チルアミン6.6mlをアセトニトリル15mlに溶解
した。撹拌下5〜10℃でクロロアセトニトリル2.7
gを滴下して加え、室温で5時間撹拌後、室温にて2日
間静置した。反応液にn−ブチルイソシアネート5.9
gを加え、室温で12時間撹拌し、一夜静置した。反応
液を減圧下濃縮し残渣にジクロロメタン100mlおよ
び水50mlを加えて分液した。水層をジクロロメタン
で再抽出し、抽出ジクロロメタン層を合併し、水50m
lで洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶
媒を留去し、赤褐色油状物(V’)9.1g(見かけ収
率112%,含量71%)を得た。
【0013】実施例4  2,2’−[(2−アミノエ
チル)イミノ]ジエタノール  ビス(n−ブチルカル
バメート)(I’)およびその2塩酸塩の製造法 a)  実施例3−a)で得られた化合物(V’)9.
0gのトルエン40ml溶液、水酸化ナトリウム80m
gのメタノール80ml溶液、およびラネーニッケル3
gを200mlオートクレーブの中に入れ、水素圧10
0kg/cm2,温度80℃の条件下30分反応した。 反応液をろ過し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣にジクロ
ロメタン100mlを加え、1N−HCl水溶液100
mlで2回抽出後、抽出水層を合併し酢酸エチル100
mlで分液洗浄した。水層を濃アンモニア水でアルカリ
性(pH約10)とし、析出物をジクロロメタン100
mlで抽出した。飽和食塩水50mlで洗浄後、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、化合物
(I’)約7gを得た。本品をイソプロパノール70m
lに溶解後イソプロパノール塩酸(7mol HCl/
1リットルイソプロパノール)15mlを加え室温で一
夜放置した。晶出した結晶を減圧下ろ取し、アセトン5
0mlで洗浄後減圧下40℃で乾燥して化合物(I’)
の2塩酸塩6.83g[ジエタノールアミン(II)か
らの一貫収率68.5%]を得た。元素分析値  C1
6H36Cl2N4O4として 計算値  C,45.82;  H,8.65;  N
,13.36実測値  C,46.07;  H,8.
79;  N,13.45IR(KBr−disc)c
m−1: 2400, 1685NMR(90MHz,
D2O)δ: 0.86(6H,t,J=7 Hz),
 1.05〜1.65(8H,m), 3.07(4H
,t,J=6.5Hz), 3.25〜3.75(8H
,m), 4.35(4H,t,J=4.5Hz)b)
  実施例3−b)で得られた化合物(V’)8.9g
を上記 a)と同様に行なって化合物(I’)の2塩酸
塩7.07g[ジエタノールアミン(II)からの一貫
収率70.9%]を得た。 c)  実施例2−b)と同様にして得られた化合物(
V’)20g(含量82%)のトルエン90ml溶液、
水酸化ナトリウム540mgのメタノール180ml溶
液およびラネーニッケル6.7gを500mlオートク
レーブの中に入れ、水素圧9kg/cm2,温度60℃
の条件下3時間反応した。反応液をろ過し、ろ液を減圧
下濃縮した。残渣に1N−HCl水溶液100mlおよ
び酢酸エチル100mlを加え分液した。酢酸エチル層
を1N−HCl水溶液100mlで再抽出し抽出水層を
合併した。水層に1N−NaOH水溶液110mlを加
えアルカリ性(pH約12)とした後、析出物を酢酸エ
チル150mlで抽出した。酢酸エチル層を水50ml
で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を
留去し、化合物(I’)17.1gを得た。本品をイソ
プロパノールに溶解後、イソプロパノール塩酸(7mo
l HCl/1リットルイソプロパノール)35mlを
加え室温で一夜放置した。晶出した結晶を減圧下ろ取し
、アセトンで洗浄後、減圧下40℃で乾燥して化合物(
I’)の2塩酸塩16.7g[化 合物(V’)からの
純分換算収率82.1%]を得た。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、保護基導入工程及び脱
保護工程を用いることなく、公知の方法に比べ工程数が
少なく、製造コストも安価で、かつ短時間で収率よく化
合物(II)から化合物(I)およびその酸付加塩を製
造することができ、工業的に極めて有利な方法である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 (R−OCH2CH2)2N−CH2−CN[式中、R
    は水素またはアルキルカルバモイル基を示す。]で表わ
    される化合物。
  2. 【請求項2】N,N−ビス(アルキルカルバモイルオキ
    シエチル)アミノアセトニトリルを接触還元反応に付す
    ことを特徴とする、2,2’−[(2−アミノエチル)
    イミノ]ジエタノール  ビス(アルキルカルバメート
    )またはその酸付加塩の製造法。
  3. 【請求項3】N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ア
    ミノアセトニトリルとアルキルイソシアネートを反応さ
    せ、得られるN,N−ビス(アルキルカルバモイルオキ
    シエチル)アミノアセトニトリルを接触還元反応に付す
    ことを特徴とする、2,2’−[(2−アミノエチル)
    イミノ]ジエタノール  ビス(アルキルカルバメート
    )またはその酸付加塩の製造法。
  4. 【請求項4】ジエタノールアミンと式 XCH2CN [式中、Xは脱離し得る基を示す。]で表わされる化合
    物を反応させ、得られるN,N−ビス(2−ヒドロキシ
    エチル)アミノアセトニトリルとアルキルイソシアネー
    トを反応させ、得られるN,N−ビス(アルキルカルバ
    モイルオキシエチル)アミノアセトニトリルを接触還元
    反応に付すことを特徴とする、2,2’−[(2−アミ
    ノエチル)イミノ]ジエタノール  ビス(アルキルカ
    ルバメート)またはその酸付加塩の製造法。
  5. 【請求項5】ジエタノールアミンと式 XCH2CN [式中、Xは脱離し得る基を示す。]で表わされる化合
    物を反応させることを特徴とする、N,N−ビス(2−
    ヒドロキシエチル)アミノアセトニトリルの製造法。
  6. 【請求項6】N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ア
    ミノアセトニトリルとアルキルイソシアネートを反応さ
    せることを特徴とする、N,N−ビス(アルキルカルバ
    モイルオキシエチル)アミノアセトニトリルの製造法。
  7. 【請求項7】ジエタノールと式 XCH2CN [式中、Xは脱離し得る基を示す。]で表わされる化合
    物を反応させ、得られるN,N−ビス(2−ヒドロキシ
    エチル)アミノアセトニトリルとアルキルイソシアネー
    トを反応させることを特徴とする、N,N−ビス(アル
    キルカルバモイルオキシエチル)アミノアセトニトリル
    の製造法。
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