JPH04355613A - 送電線の自走式損傷検出装置の測位方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、送電線の損傷部を検出
する自走式損傷検出装置の位置測定方法に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】一般に、架空送電線に沿って走行する自
走機に損傷センサを搭載し、この損傷センサにより架空
送電線の損傷部を検出する自走式損傷検出装置において
は、検出された送電線の損傷部の位置評定、つまり自走
式検出装置の位置測定が必要となる。従来、この種の自
走式検出装置の位置測定方法としては、自走機に取り付
けたプーリの回転数等を走行スタート地点からカウント
して走行距離を算出する方法によっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の位置測
定方法には、次のような問題点がある。

【０００４】■走行距離が長い場合、走行開始点からの
プーリ回転数等を積算していたのでは、長距離に及ぶ走
行中に演算の際生ずる誤差が累積されて、位置標定の大
きな誤差となるおそれがある。

【０００５】■また最近では、鉄塔を乗り越え数径間に
わたって走行する自走機の開発が進められており、この
自走機へのセンサの搭載も可能であるが、この場合、装
置の現在位置を一方向の走行距離からのみ求めていたの
では、その位置を把握しにくい。

【０００６】そこで、本発明の目的は、上記課題の自走
機の位置測定法の欠点を解決し、容易且つ正確に装置の
現在位置を標定できる自走式損傷検出装置の測位方法を
提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の測位方法は、架
空送電線に沿って走行する自走機に送電線の損傷部を検
出する損傷センサを設けた自走式損傷検出装置において
、上記自走機にＧＰＳアンテナ，ＧＰＳ受信器及び無線
送信器を搭載し、ＧＰＳ受信器で複数の人工衛星との距
離をそれらの時刻信号電波に基づき測定して自走機の現
在位置を算出し、その現在位置情報と上記損傷センサが
損傷部を検出したときの損傷情報とを無線送信器にて地
上局へ送り処理装置で自走機の距離位置を標定するもの
である。

【０００８】

【作用】人工衛星からの電波を受け自己の位置を知る測
位システムＧＰＳ（Ｇｌｏｂａｌ　Ｐｏｓｉｔｉｏｎｉ
ｎｇ　Ｓｙｓｔｅｍ：汎地球側位システム）を送電線の
探傷検出装置にて構成し、これにより自走機の距離位置
を標定するものであるため、従来の走行開始点からのプ
ーリ回転数等を積算する方法に比べ、自走式装置の位置
評定精度が大幅に向上する。 また自走機の走行位置を正確に標定しつつ無人で多径間
にわたり連続的に損傷検出ができる。尚、一般にＧＰＳ
は、視野のきかない２点間の測量に有効に使用されるが
、ここで使用するものは、車や船舶のナビゲーションに
用いる単一のＧＰＳ受信器による通常の航法装置である
。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。

【００１０】図１において、架空送電線１には自走機２
が駆動部３の一対のプーリにより懸架され、架空送電線
１に沿って走行するようになっている。この自走機２に
は、架空送電線１の径間途中にある断素線部のような損
傷を検出する損傷センサ４とＧＰＳアンテナ５とが搭載
され、更に、そのコントロール用のＣＰＵを主体とした
制御回路６，無線送信器７，ＧＰＳ受信器８、電源９も
搭載されている。

【００１１】図の下方に示すのは地上局であり、受信器
１０，変換器１１，コンピュータ１２，メモリ１３及び
テレビモニタ１４で構成されている。

【００１２】損傷センサ４は、架空送電線１の表面に光
をあて、形状に変化があると乱反射する性質を利用して
素線切れの有無を推定するものである。しかし、公知の
他の検出装置を用いることもできる。

【００１３】上記損傷センサ４が損傷部有りの検出信号
を発した場合、その損傷の程度を示す情報と損傷部の位
置を示す情報とが、無線送信器７により地上局へ送られ
る。この損傷部の位置、つまり自走機２の現在位置は、
自走機２に搭載された人工衛星測位システムにより、人
工衛星１５からの電波１７と人工衛星１６からの時刻信
号電波１８との２つの電波を、ＧＰＳアンテナ５及びＧ
ＰＳ受信器８で受信することにより特定される。

【００１４】人工衛星測位システムの人工衛星には原子
時計が搭載されていて、その人工衛星からは、約１．２
ＧＨｚと約１．５ＧＨｚの周波数により極めて正確な時
刻信号が発信されており、民間に解放されていて地球上
で自由に受信できるシステムとなっている。ＧＰＳ受信
器８は、そのような人工衛星１５，１６から発信されて
いる時刻信号電波１７，１８を受信して現在位置を算出
する。

【００１５】今、図２のＰ点に自走機２が位置していた
場合、衛星１５，１６からの時刻信号電波１７，１８に
同期しているＧＰＳ受信器８は、Ｐ点における受信電波
の時刻信号（位相）を自己の時計を基準にして計測し、
これによって得られるＰ点と衛星１５間，Ｐ点と衛星１
６間の距離から自走機２の現在位置（Ｐ点）を算出する
。次に、ＧＰＳ受信器８は、例えば１秒後に初期状態に
この測定結果をリセットして、同様に受信時刻信号電波
１７，１８に基づきＰ点と衛星１５間，Ｐ点と衛星１６
間の距離を測定し、自走機２の現在位置（Ｑ点）を算出
する。このようにしてＧＰＳ受信器８は自走機２の移動
に伴って連続的に逐次現在位置の情報を出力し、自走機
２が図２のＱ点に移動した位置ではその現在位置（Ｑ点
）の情報を出力する。

【００１６】自走機３の走行中にセンサ５で架空送電線
１の損傷検出が行われ、その損傷部が検出されたときは
、この検出結果が無線信号に変換されて上記ＧＰＳ受信
器８で算出される現在位置情報と一緒に送信器７で地上
局へ送信され、地上局の処理装置で自走機の距離位置が
標定される。

【００１７】この実施例の場合、地上局では、上記無線
信号を受信器１０で受信し、損傷検出情報及び現在位置
情報を変換器１１でデジタル信号に変換した後、コンピ
ュータ１２へ入力する。ここでコンピュータ１２に属す
るメモリ１３には、予め送電線の経路地図情報がデジタ
ル化して記憶されている。コンピュータ１２は、メモリ
１３からこの送電線の経路地図情報を読み出し、この経
路地図上における自走機３の位置を算出し、その結果を
テレビモニタ１４に表示する。図１は経路地図上にブリ
ンク点として現在位置を示す場合を例示している。尚、
テレビモニタ１４には、同時に、当該損傷部の損傷程度
を示す等級数値等も表示される。

【００１８】上記により、検出装置の現在位置及びその
地点での電線の損傷程度が、送電線路図と共にディスプ
レイ上に表示され、自走機の距離位置が標定される。

【００１９】

【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果が得られる。

【００２０】（１）自走式の電線の損傷検出にＧＰＳを
利用することで、検出装置の測定が何時でも何処でも可
能になる。このことから、実施例に示したように装置の
現在位置と検出結果をディスプレイにより一目瞭然に可
視化することも可能であり、点検作業がしやすくなる。

【００２１】（２）従来のように、位置測定をスタート
地点からの実走距離の積算として表すことがなくなり、
ある瞬間の位置をＧＰＳで算出できることから、測位の
ミスを大幅に減少できる。

【００２２】（３）自走式検出器の位置を３次元で求め
ることにより、多径間にわたる走行でもその位置を正確
に評定しつつ、連続的に送電線の損傷を検出することが
可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すシステム構成図

【図２
】図１の検出装置が走行する経路を示す図

【符号の説明】

１　　架空送電線 ２　　自走機 ３　　駆動部 ４　　損傷センサ ５　　ＧＰＳアンテナ ６　　制御回路 ７　　無線送信器 ８　　ＧＰＳ受信器 ９　　電源 １０　　受信器 １１　　変換器 １２　　コンピュータ １３　　メモリ １４　　テレビモニタ １５，１６　　人工衛星 １７，１８　　時刻信号電波

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　架空送電線に沿って走行する自走機に
   送電線の損傷部を検出する損傷センサを設けた自走式損
   傷検出装置において、上記自走機にＧＰＳアンテナ，Ｇ
   ＰＳ受信器及び無線送信器を搭載し、ＧＰＳ受信器で複
   数の人工衛星との距離をそれらの時刻信号電波に基づき
   測定して自走機の現在位置を算出し、その現在位置情報
   と上記損傷センサが損傷部を検出したときの損傷情報と
   を無線送信器にて地上局へ送り処理装置で自走機の距離
   位置を標定することを特徴とする送電線の自走式損傷検
   出装置の測位方法。