JPH04350486A - 消音装置 - Google Patents

消音装置

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JPH04350486A
JPH04350486A JP3041083A JP4108391A JPH04350486A JP H04350486 A JPH04350486 A JP H04350486A JP 3041083 A JP3041083 A JP 3041083A JP 4108391 A JP4108391 A JP 4108391A JP H04350486 A JPH04350486 A JP H04350486A
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JP
Japan
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sound
frequency
noise
rotational
noise source
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JP3041083A
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Yasuyuki Sekiguchi
関口 康幸
Keiji Nakanishi
啓二 中西
Susumu Saruta
猿田 進
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2500/00Problems to be solved
    • F25B2500/12Sound

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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】[発明の目的]
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、ダクト状をなす空間領
域内に配置され回転駆動部を有する騒音源からの音を能
動的に打消すようにした消音装置に関する。
【0003】
【従来の技術】モータのような回転駆動部を有するコン
プレッサが配設された装置、例えば冷蔵庫にあっては、
一般家庭の居室空間内に設置されることが多く、しかも
、季節を問わず連続的に使用されるものであるため、そ
の騒音低減が一つの課題となっている。この場合、冷蔵
庫の騒音源として最も問題になるのは、コンプレッサ及
びこれに接続された配管系が収納された機械室からの騒
音である。
【0004】即ち、上記機械室内では、コンプレッサ自
体が比較的大きな騒音(コンプレッサモータの運転音,
被圧縮ガスによる流体音,圧縮機構部分の可動機械要素
における機械音等)を発生すると共に、コンプレッサに
接続された配管系もその振動によって騒音を発生するも
のであり、このような機械室騒音が冷蔵庫騒音の大部分
を占める。このため、機械室からの騒音を制御すること
が冷蔵庫全体の騒音低減に大きく寄与することになる。
【0005】そこで、従来においては、機械室からの騒
音低減対策として、コンプレッサそのものの低騒音化(
例えば、ロータリ形コンプレッサの採用)の他に、コン
プレッサの防振支持構造の改良、並びに配管系の形状改
善等を行なうことによって振動伝達経路での振動減衰を
図ったり、或は、コンプレッサ及び配管系の周囲に吸音
部材を及び遮音部材を配置することにより、機械室内で
の吸音量の増加及び騒音の透過損失の増大を図ることが
行なわれている。
【0006】ところが、一般的に冷蔵庫の機械室には、
コンプレッサの駆動に伴なう発熱を外部に逃がす必要上
から放熱用の開口部が複数箇所に設けられており、これ
らの開口部から外部に騒音が漏れ出ることになる。この
ため、前述したような従来の騒音対策には自ずと限度が
あり、騒音レベルの低減効果は、精々2dB(A)程度
しか期待できない。
【0007】これに対して、近年においては、エレクト
ロニクス応用技術、中でも音響データの処理回路及び音
響制御技術等の発展に伴ない、音波の干渉を利用して騒
音低減を図ろうとする騒音の能動制御技術の応用が注目
されている。この能動制御は、基本的には、騒音源から
の音を特定位置に設けたマイクロホン等の検知手段によ
り検知して電気信号に変換すると共に、この電気信号を
演算器により加工した信号に基づいてスピーカ等の制御
用発音器を動作させることにより、その発音器から原音
(騒音源からの音)とは制御対象点で逆位相で且つ同一
波長及び同一振幅となる人工音を発生させ、この人工音
と原音とを干渉させることによって原音を減衰させよう
というものである。
【0008】即ち、能動制御においては、騒音源として
のコンプレッサ近傍にマイクロホンを設置し、コンプレ
ッサの駆動により発生する音を検出してこれを打消すよ
うに演算器により電気信号を加工してスピーカを動作さ
せることにより、両者の音が干渉されて外部に出る音が
減衰されるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような能動制御を実用化するにあたっては、騒音源から
の音を直接マイクロホン等により検知する場合に、制御
対象である騒音源のコンプレッサのみの音を検出できれ
ば良いが、マイクロホンにスピーカから発せられる制御
音が入ると、所謂ハウリングを起こしてしまうことがあ
り、逆に消音できなくなる虞がある。
【0010】このような不具合を解決すべく、制御対象
であるコンプレッサ等の騒音源のみの音を忠実に検出す
るために、騒音源となる回転駆動部の振動を振動センサ
により検出することが考えられている。
【0011】即ち、圧電素子等からなる振動ピックアッ
プセンサをコンプレッサに直接取付け、その振動を検出
することにより、コンプレッサの振動に起因して発生す
る騒音のみを検出する構成とし、この検出信号に基づい
て消音用信号を生成することにより、スピーカから発せ
られる消音用制御音を検出してハウリングを起こすこと
なくコンプレッサ音を消音しようとするものである。
【0012】しかしながら、上述のように振動ピックア
ップセンサをコンプレッサに直接取付ける場合に、次の
ような不具合がある。即ち、まず、コンプレッサは使用
するに従って温度が上昇するため、ピックアップセンサ
としてその高温に耐え得るような物を用いる必要があり
、耐熱性を考慮するとコストが上昇するという不具合で
ある。また、ピックアップセンサを用いる場合には、そ
の検出信号の増幅にチャージアンプを用いるのが通常で
あるが、そのチャージアンプをコンプレッサ近傍に配置
することが困難であるために、微弱な信号をケーブルで
引き回す結果、ノイズが重畳し易くなり、耐電気ノイズ
性が低下する不具合がある。
【0013】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
、その目的は、簡単な構成でハウリング等を起こすこと
なく、安定した消音制御を行うことができる消音装置を
提供するにある。
【0014】[発明の構成]
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、ダクト状をな
す音響的に閉じられた空間領域内に配置され回転駆動部
を有する騒音源からの音を検出して電気信号に変換する
と共にその電気信号を加工した信号に基づいて制御用発
音器を動作させることにより、前記空間領域から外部に
放射される音を能動的に打消すようにした消音装置を対
象としており、前記騒音源から発生される音を検出する
マイクロホンと、このマイクロホンによる検出音のうち
同騒音源の回転駆動部の回転数に相当する周波数を抽出
する回転周波数検出手段と、同回転駆動部に与えられる
電源の周波数を検出する電源周波数検出手段と、前記回
転周波数検出手段からの回転周波数信号に基づいて前記
騒音源の回転周波数に起因して発生する機械騒音のうち
その回転周波数成分を除いた機械騒音を打消す消去音信
号を生成すると共に前記電源周波数検出手段からの電源
周波数信号に基づいて前記騒音源の電源周波数に起因し
て発生する電磁騒音を打消す消去音信号を生成してこれ
らの消去音信号の合成出力により前記制御用発音器を動
作させる制御手段とを具備したところに特徴を有する。
【0016】
【作用】一般に、人間の耳に聞こえる音の周波数帯域は
十数Hzから2万Hz程度とされているが、その周波数
領域内の音は同一音圧に対して全て均一に聞こえるので
はなく、例えば100Hz以下程度の低音領域では、周
波数が低くなるにしたがって感度が低下し、聞こえ難く
なる特性を持っている。
【0017】いま、電源周波数が50Hz或は60Hz
である場合に、騒音源の回転駆動部がその近傍の周波数
の回転数で回転すると、回転数に相当する周波数を含ん
でその整数倍の周波数の振動に基づく機械騒音が発生す
ると共に、電源周波数に基づいてその偶数倍の周波数の
電磁騒音が発生する。従って、この場合には、回転数の
周波数に相当する騒音成分が一番低い周波数となり、実
際に騒音成分のうち回転周波数に相当する音は殆ど認識
できない程度となっている。
【0018】従って、騒音源の回転駆動部から発生する
騒音のうち、この回転周波数成分を除いた他の周波数成
分について消音するための消音信号を生成して制御用発
音器から発生させれば、消音されないで残る音は、人間
にとってあまり騒音として気にならない回転周波数成分
の音であり、実質的に騒音源の音を消音していることに
なるのである。
【0019】さて、本発明の消音装置によれば、騒音源
からの音は、機械騒音成分と電磁騒音成分とを夫々別々
に検出され、制御手段により、消去音信号として合成し
制御用発音器を動作させることにより空間領域から外部
に放射される騒音源からの騒音と干渉させて消音する。
【0020】即ち、マイクロホンにより騒音源の回転駆
動部から発せられる騒音が検出されると、その検出音の
うち回転駆動部の回転数に相当する周波数成分が回転周
波数検出手段により検出される。一方、電源周波数検出
手段により電源周波数が検出される。
【0021】次に、制御手段は、回転周波数検出手段か
ら与えられた回転駆動部の回転周波数に基づいて、その
回転周波数成分を除いて発生している機械的騒音の成分
を演算により求めて機械騒音に対する消去音信号を生成
し、また、電源周波数検出手段から与えられた電源周波
数に基づいて電源周波数に起因して発生する電磁騒音に
対する消去音信号を生成する。そして、制御手段は、こ
れらの生成した消去音信号を合成した信号により制御用
発音器を動作させる。
【0022】これにより、騒音源から発せられた騒音は
空間領域から外部に放射される前に制御用発音器からの
音と干渉し合って消音される。この場合、上述したよう
に、消去音信号には回転周波数成分が除去されているた
め、騒音源の回転周波数の音は干渉されず外部に放射さ
れることになるが、人間の耳にとっては聞こえにくいた
め耳障りとなることはない。また、消去音信号からこの
回転周波数の成分を除去することにより、マイクロホン
で回転駆動部の音を検出する際にハウリングを起こすこ
とがなくなる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を冷蔵庫のコンプレッサからの
騒音を消音するために適用した場合の一実施例について
、図1乃至図7を参照しながら説明する。まず、冷蔵庫
の全体構成を示す図2において、冷蔵庫本体1の内部に
は、上方より順に冷凍室2,冷蔵室3及び野菜室4が設
けられている。そして、冷蔵庫内部には冷却システムが
設けられており、以下、これらの構成要素を説明する。
【0024】即ち、冷凍室2の後部には冷却器5が配設
され、この冷却器5により生成される冷気はファン6に
より冷凍室2及び冷蔵室3に供給される。冷蔵庫本体1
の背面側下部には機械室7が配設されており、これの内
部にはロータリ形のコンプレッサ8,コンデンサパイプ
9及び所謂セラミックフィンを利用した除霜水蒸発装置
10が収納されている。そして、コンプレッサ8の駆動
状態では、コンプレッサ8からの冷媒が図示しない冷媒
通路を通じて冷却器5に供給されてこれが冷却されると
共に、ファン6が駆動されて冷却器5と庫内との間で熱
交換が行われるようになっている。
【0025】さて、機械室7は、その背面のみが矩形状
に開口された形状となっており、この開口部分は機械室
カバー11により閉鎖され、ダクト状の空間領域が形成
される。このとき、機械室カバー11は、その周縁部が
機械室7の開口縁部に対し気密に装着されるものであり
、その左部分には上下方向に延びる細長矩形状の放熱用
開口部11a(図1参照)が形成されている。つまり、
機械室11の装着状態では、機械室7は放熱用開口部1
1aを残して閉じられた状態を呈する。尚、機械室カバ
ー11は、熱伝導性に優れ且つ音の透過損失が大きい材
質(例えば鉄のような金属)にて形成されている。 これにより、機械室7は、コンプレッサ8から発生され
る騒音が一次元の平面進行波として放熱用開口部11a
に伝達され、前述のように放熱用開口部11aは平面進
行波の進行方向に対して垂直な方向に開口されているの
で、機械室7は音響的に密閉された状態となっている。
【0026】さて、次に、機械室7部分と電気的構成を
模式的に示した図1を参照しながら消音装置の構成につ
いて説明する。機械室7において、放熱用開口部11a
には消音量モニタ用の補助マイクロホン12が配設され
ており、外部に放射される騒音をモニタする。また、コ
ンプレッサ8の近傍には騒音検出用のマイクロホン13
が配置され、コンプレッサ8の回転に伴なう騒音を検出
する。マイクロホン13の検出出力は回転周波数検出手
段たるバンドパスフィルタ14を介して制御手段たる制
御回路15に入力されるようになっており、このバンド
パスフィルタ14は、回転周波数が含まれる電源周波数
を中心としたその近傍の周波数の音の入力信号のみを通
過させて出力するようになっている。
【0027】コンプレッサ8に印加される電源の周波数
は周波数検出手段たる周波数検出回路15aにより検出
される。そして、この周波数検出回路15aの検出出力
は制御回路15に入力される。制御回路15は、後述す
るように、その電源周波数とバンドパスフィルタ14か
ら与えられる回転周波数とに基づいて消去音信号を生成
する。制御用発音器たるスピーカ16は機械室7の放熱
用開口部11aと対向する位置に配置固定され、消去音
信号が与えられると機械室7内に消去音を発生するよう
になっている。
【0028】次に、本実施例の作用について説明するに
、まず、図7を参照しながら能動制御による消音原理に
ついて概略的に説明する。
【0029】いま、騒音源であるコンプレッサ8が発生
する音をS1、スピーカ16が発する音をS2、マイク
ロホン13が検出する音をR1、制御対象点である放熱
用開口部11aに設けられた補助マイクロホン12が受
ける音をR2とし、さらに上記のような音の出力及び入
力点の各間の音響伝達関数をT11,T21,T12,
T22としたとき、2入力2出力系として次式が成立す
る。
【0030】
【数1】
【0031】従って、スピーカ16が発生すべき音は、
上式から、   S2=(−T12・R1+T11・R2)    
            /(T11・T22−T12
・T21)      …(2)として得られる。そし
て、この場合には放熱用開口部11aでの音響レベルを
零にすることを目標としているので、R2=0とおくこ
とができ、これを代入すると上記(2)式は、   S2=R1・T12/(T12・T21−T11・
T22)  …(3)となる。この式から理解できるよ
うに、放熱用開口部11aで受ける音R2を零にするた
めには、マイクロホン13で受けた音R1に、   F=T12/(T12・T21−T11・T22)
          …(4)なるフィルタをかけて加
工した音S2をスピーカ16から発生させれば、放熱用
開口部11aでの音響レベルを理論上において零にする
ことができることがわかる。そして、制御部14は、こ
のような音の加工(演算)を高速度で行ないながらスピ
ーカ16に対して消去音信号を与えるように構成されて
いる。
【0032】一方、上記のように構成された冷蔵庫の場
合、コンプレッサ8の駆動に応じて機械室7内で発生す
る騒音レベルは、700Hz程度以下の帯域並びに1.
5〜5kHzの帯域で夫々大きくなる性質を有した状態
となる。これら各帯域に対応した騒音のうち、高周波数
側の騒音は、機械室カバー11等での透過損失により減
衰させることができ、また機械室7内に適宜の吸音部材
を設置することによって容易に消音できるものであるか
ら、前述のようなマイクロホン13,スピーカ16及び
制御部14による騒音の能動制御は、700Hz以下を
ターゲット周波数として行なえば良い。
【0033】また、上述のような騒音の能動制御を行な
う場合には、機械室7内での騒音が一次元の平面進行波
となるように構成することが、その制御を理論上におい
ても技術上においても容易且つ精度良く行なうために重
要になってくる。そこで、本実施例においては、機械室
7内の三次元方向である奥行き,幅及び高さ方向の各寸
法D,W及びHのうち、例えば幅方向の寸法Wを他の寸
法D,Hより大きく設定(具体的には、W=600mm
、D=H=200mmに設定)することによって、機械
室7内での音の定在波が一次モードでのみ成立つように
構成している。つまり、例えば機械室7を矩形の空洞と
想定した場合には、次式が成立する。
【0034】
【数2】
【0035】但し、fは共鳴周波数(Hz)、Nx ,
Ny ,Nzは、X,Y,Z各方向の番目モード、Lx
 ,Ly ,Lz は機械室7内のX,Y,Z各方向の
寸法(つまりD,W,H)、Cは音速である。従って、
上式から、X,Y,Z各方向に対する1番目の定在波の
周波数fx ,fy ,fz を求めることができる。
【0036】即ち、前述したように、奥行き寸法D=2
00mm、幅寸法W=600mm、高さ寸法H=200
mmに設定されていた場合には、X方向に対する1番目
の定在波の周波数fx は、Ny =Nz =0、音速
340m/秒として求めると、次式のようになる。
【0037】
【数3】
【0038】同様に、Y,Z方向に対する1番目の定在
波の周波数fy ,fz は、次式のように算出される
【0039】
【数4】
【0040】この結果、前記ターゲット周波数(=70
0Hz)以下では機械室7内の騒音の定在波は、Y方向
(幅方向)のモードについてのみ成立つものであり、機
械室7内での騒音を一次元の平面進行波と見なすことが
できる。このため、前記スピーカ16等を利用した騒音
の能動制御による消音時において、その波面の理論上の
取扱いが容易となり消音制御を容易且つ精度良く行ない
得るようになる。
【0041】さて、上述の消音原理に基づいた制御を行
なうにあたって、コンプレッサ8から発生する騒音の強
さ(パワースペクトル)を例えば、500Hzまでの範
囲で周波数分析をすると、図5に示すような結果が得ら
れている。この場合、交流電源の周波数が50Hzであ
ることを考慮すると、電源周波数に起因して発生する電
磁騒音は電源周波数の偶数倍の周波数にピークを有して
おり(図中、丸印で示す)、一方、電源周波数よりも回
転部分のすべりによる分だけ小さい周波数となる回転周
波数に起因して発生する機械騒音は、その整数倍の周波
数にピークを有している(図中、三角印で示す)。また
、その他の騒音成分としては、上述のピークの間に現わ
れる変調音がある。このことから、前記二者の騒音成分
を抑制することにより、騒音のレベルを実用上問題ない
程度に十分消音できることがわかる。
【0042】そこで、本実施例においては、図3,4に
も示すように、これらの騒音成分を確実に検出するため
に、コンプレッサ8の回転に伴う騒音をマイクロホン1
3により検出して(図3(a)参照)その検出音をバン
ドパスフィルタ14を通すことにより(図3(b)参照
)、コンプレッサ8の回転周波数f1を抽出しており、
また、電源周波数f0を周波数検出回路15aにより検
出している(図3(d)参照)。つまり、上述した騒音
のうちで消音の対象となる成分に対して、回転周波数f
1と電源周波数f0(例えば50Hzとする)との二つ
の基本周波数のみを個々に検出しているのであり、制御
回路15はこれらの検出結果の基づいて次のような演算
処理を行なっている。
【0043】即ち、制御回路15は、まず、回転周波数
f1に対して、その整数倍の周波数を求めて回転周波数
f1と合成してゆく(図3(c)参照)。また、電源周
波数f0に対しては、その偶数倍の周波数を求めて合成
する(図3(e)参照)。そして、(c)及び(e)で
示される出力をさらに合成して模擬音とする(図3(f
)参照)。次に、この模擬音に前述した消音原理に基づ
いて生成されている消音用伝達関数(図3(g)参照)
を掛算して消音信号を生成する(図3(h)参照)。最
後に、前記基本周波数f0及びf1の成分がカットされ
るようなフィルタ(伝達関数、図3(i)参照)により
消音信号を加工して最終的な消去音信号を生成する(図
3(j)参照)。そして、この消去音信号はスピーカ1
6に出力されて消去音として機械室7内に放射される。
【0044】これにより、コンプレッサ8から発生する
騒音は、回転周波数の機械騒音成分を除いて、放熱用開
口部11aにおいてスピーカ16からの音と干渉して大
きく減衰し、回転周波数の機会騒音成分のみが消音され
ずに外部に放射されることになる。そして、この回転周
波数成分は、この場合50Hzよりも少し小さい周波数
の音であるので、外部に放射された場合でも実質上殆ど
耳障りな騒音とならない。
【0045】一方、このとき放熱用開口部11aに達す
る音は消音量モニタとしての補助マイクロホン12によ
り検出されており、そのときの回転周波数成分を除いた
騒音モニタ量が所定レベルよりも大きいとき、つまり消
音効果が小さいときには、制御回路15により、スピー
カ16からの出力レベルを調整して伝達関数の修正が行
われるようにフィードバック制御を行なう。この結果、
コンプレッサ8から発生する騒音は、放熱用開口部11
aにおいて実用上略問題のない程度に消音される。
【0046】このように、本実施例は、コンプレッサ8
から発生する騒音のうち、機械騒音に対しては、回転周
波数をマイクロホン13及びバンドパスフィルタ14に
より検出し、電磁騒音に対しては、電源周波数を周波数
検出回路15aにより検出し、それらの検出信号を制御
回路15において夫々別々に演算処理を行なって消去音
信号を生成するようにした。
【0047】そして、この場合、コンプレッサ8の回転
周波数の成分を消去音信号として出力しないようにして
いるので、スピーカ16からの消去音がマイクロホン1
3により検出されても、バンドパスフィルタ14を通過
する時点でスピーカ16からの消去音はカットされ、結
局、コンプレッサ8の回転周波数成分のみを検出するこ
とになり、マイクロホン13とスピーカ16とによるハ
ウリングがおこることがなくなる。
【0048】つまり、このような構成とすることにより
、振動センサをコンプレッサ8に取り付ける場合に比べ
て、マイクロホン13を用いる簡単且つ安価な構成で、
コンプレッサ8から発生する騒音が機械室7の外部に放
射するのを確実に防止することができるのである。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の消音装置
によれば、騒音源の回転駆動部により発生される騒音に
対して、回転周波数に起因して発生する機械騒音を、マ
イクロホンと回転周波数検出手段により検出し、電源周
波数に起因して発生する電磁騒音を、電源周波数検出手
段により検出し、制御手段により、騒音源からの騒音の
うち回転周波数を除いた騒音成分を打消すような消音信
号を生成して制御用発音器を動作させるようにしたので
、マイクロホンを用いて騒音源の騒音を検出する場合で
も、簡単且つ安価な構成で、しかも制御用発音器とマイ
クロホンとの間でのハウリングを起こすことなく確実に
消音することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック構成図。
【図2】冷蔵庫本体の縦断側面図。
【図3】各部における信号の周波数分布図。
【図4】各部における信号の周波数分布図及び伝達関数
【図5】コンプレッサが発生する騒音の周波数分布図。
【図6】騒音レベルを人間の聴感に対応させる周波数補
正曲線図。
【図7】消音原理を説明する概念図。
【符号の説明】
図面中、1は冷蔵庫本体、5は冷却器、7は機械室(空
間領域)、8はコンプレッサ(騒音源)、11は機械室
カバー、11aは放熱用開口部、12は補助マイクロホ
ン、13はマイクロホン、14はバンドパスフィルタ(
回転周波数検出手段)、15は制御回路(制御手段、電
源周波数検出手段)、16はスピーカ(制御用発音器)
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ダクト状をなす音響的に閉じられた空
    間領域内に配置され回転駆動部を有する騒音源からの音
    を検出して電気信号に変換すると共にその電気信号を加
    工した信号に基づいて制御用発音器を動作させることに
    より、前記空間領域から外部に放射される音を能動的に
    打消すようにした消音装置において、前記騒音源から発
    生される音を検出するマイクロホンと、このマイクロホ
    ンによる検出音のうち同騒音源の回転駆動部の回転数に
    相当する周波数を抽出する回転周波数検出手段と、同回
    転駆動部に与えられる電源の周波数を検出する電源周波
    数検出手段と、前記回転周波数検出手段からの回転周波
    数信号に基づいて前記騒音源の回転周波数に起因して発
    生する機械騒音のうちその回転周波数成分を除いた機械
    騒音を打消す消去音信号を生成すると共に前記電源周波
    数検出手段からの電源周波数信号に基づいて前記騒音源
    の電源周波数に起因して発生する電磁騒音を打消す消去
    音信号を生成してこれらの消去音信号の合成出力により
    前記制御用発音器を動作させる制御手段とを具備したこ
    とを特徴とする消音装置。
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