JPH04348873A - 高圧噴射ノズル - Google Patents

高圧噴射ノズル

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JPH04348873A
JPH04348873A JP3165252A JP16525291A JPH04348873A JP H04348873 A JPH04348873 A JP H04348873A JP 3165252 A JP3165252 A JP 3165252A JP 16525291 A JP16525291 A JP 16525291A JP H04348873 A JPH04348873 A JP H04348873A
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carbide
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water jet
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Shigetomo Matsui
繁朋 松井
Hiroyuki Matsumura
裕之 松村
Kiwa Ikemoto
喜和 池本
Yasuhiro Kimikado
公門 泰博
Nobuhiro Kuribayashi
伸碩 栗林
Kenichi Wakana
若菜 謙一
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KYORITSU GOKIN SEISAKUSHO KK
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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KYORITSU GOKIN SEISAKUSHO KK
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】開示技術は、主として高耐摩耗性
を有する焼結材料の硬質材料から成るアブレイシブウォ
ータジェット用ノズル等の加工用高圧ノズルの材料構造
の技術の分野に属する。
【0002】
【従来の技術】周知の如く、近代社会はさまざまな機械
,電気等の各種機械器具装置に負うところが大であり、
これらの装置等はさまざまの研究改良が加えられて、ま
すます複雑、且つ、精密化されており、したがって、そ
れらの製造,組立ても多くの工程を有するようになって
きている。
【0003】又、これらの器具,装置設備の製造時は勿
論のこと、稼動中の保守点検整備はそれらの機能が経時
的に変らず、所定に維持されるようにされねばならない
ことから、その精密さの度合は、ますます厳しく求めら
れるようになってきている。
【0004】そして、これらの器具,機械設備等のユニ
ットや部品は複数種の切断面,切削加工面を有しており
、しかも、それらの耐久性が大きく求められていること
からそれらの立体曲面等の加工面,切削面の複雑さ,精
密さ,高強度はより一層強く求められてきている。
【0005】一方、これらの要求に応えるために新素材
の研究開発も強力に求められ、これに伴って、切削加工
,切断剥離等の技術も新しい局面を迎えようとしている
【0006】而して、旧来技術における切断,剥離,穴
明け,切削等の加工手段はカッター等による機械的な切
削やガスバーナー,アーク等による熱溶断、更には、プ
ラズマ等による物理的切断技術等も種々の新技術が開発
されているが、要求される立体曲面等複雑形状部分の切
削切断や分子結合状態での剥離切削等の要求条件のオー
ダーが厳しくなり、加工中の母材変質を避けるために、
又、加工に伴う所謂バリやカエリ等が生じないように機
械的に非接触的な加工が求められる等の点から、上述旧
来的な切削等の技術手段はさまざまなネックがあって、
産業界のニーズにマッチングせず、実使用にそぐわない
面が出てきており、これを対処するに数百キロ、数千キ
ロに及ぶような高圧のビーム状のウォータジェットを用
いて、その動圧を用いて塗装の切削剥離,材料の切断加
工,穴明け加工等を行う所謂ウォータジェットによる切
断技術がクローズアップされ、木材,合成樹脂材は勿論
のこと、金属材料に対する使用も可能になるようになり
、加えて、さまざまな研究開発改良がなされ、例えば、
ガーネットサンド等の微粒状の研摩材料を高圧のウォー
タジェット水に混在させてジェットエネルギーによる加
工力を向上させた所謂アブレイシブタイプのウォータジ
ェットノズルも案出されているが、高圧のウォータジェ
ットを用いるために、猶ハードウエアやソフトウエアに
さまざまな解決されるべき問題が多く生じているのが現
状である。
【0007】かかるウォータジェットによる切断加工等
は、加工時に熱の発生等がほとんどないため、被切断材
の変質や変形を伴うことなく、平滑な切断面が設計通り
に得られる利点がある。
【0008】したがって、所謂ネットシェイプ、或いは
、ニアネットシェイプの加工等にとっては非常に有望な
切断加手段であり、旧くから各種の研究,開発,改良が
なされ、一部かなりの程度までの実用化に至っている。
【0009】しかしながら、実状においてはウォータジ
ェットによる切断、就中、アブレイシブタイプのウォー
タジェットによる切断等にはさまざまなニーズがあって
、しかも、極めて高精度を要求されるようになり、これ
に応える技術の開発が望まれている。
【0010】ところで、一般に切削加工等の工具に用い
られている旧来の硬質材料の特性は当業者にとり、周知
の如く結合相の量,炭化物の種類,粒径、及び、材料中
の炭素量等によって決定されるものとされており、した
がって、用途による当該硬質材料の硬度,耐摩耗性,靭
性,耐蝕性,高温強度等の要求される特性によって、こ
れらの結合相の量,炭化物の種類,粒径,炭素量等が決
定されてきた。
【0011】さりながら、工具等に於いてもさまざまな
特性が潜在的に望ましくは求められるものであるが、要
求される複数の特性を1つの素材によって全て同時に満
足させることは材料製造上に難かしいため、どの特性を
最も重視するかによって上述した各種の条件が異なって
くる。
【0012】ところで、一般に硬さと靭性は硬質相の粒
子に対して、又、結合相の量に対して相反する関係にあ
り、硬度に関しては該結合相の量が少く、硬質相の粒径
が小さいほど高くなるが、靭性は逆に結合相の添加量の
増加に比例して高くなる性質がある。
【0013】而して、硬質材料はこれまで主に前述した
如く、切削工具や耐摩耗工具に用いられており、これら
の工具の性質により、例えば、超微粒超硬合金等基本的
に耐摩耗性と耐衝撃性の双方を重視する設計となってお
り、折損やチッピング防止の観点からある程度、靭性も
考慮した合金設計となっている。
【0014】そして、通常、これまでの、アブレイシブ
ウォータジェット用のノズル等の材料はかかる切削工具
用等の在来の硬質材料の中から選定されているが、これ
らの材料は靭性を考慮して硬度を可能な限りの最高硬さ
に比較して低めに設定されているため、経時的な摩耗が
著しく、アブレイシブウォータジェット用のノズル等の
材料としての耐久性は実用上数時間程度であり、数10
時間等希望される現段階での用途,条件に対して耐久性
が非常に乏しいものである。
【0015】蓋し、該種アブレイシブウォータジェット
用ノズル等のノズルの苛酷な摩耗の大きな原因として、
噴流中のガーネットサンド等の金属微粒子の粉末による
ノズル材料の超硬合金に対するエロージョンがあるから
である。
【0016】一方、特殊な焼結材料として、耐蝕性等を
図るべく結合相Coを含有しない(即ち、0wt%の)
硬質物質だけの、例えば、WC−TaC−TiC合金等
の所謂バインダレス合金があるが、該種硬質焼結体合金
は耐蝕性を重視され、硬度も上昇し、HRA 93.5
前後のものが実用化されてはいる。
【0017】しかしながら、かかる材料のアブレイシブ
ウォータジェット用のノズル等のノズルは、硬度が高い
分だけ上記一般の切削工具用硬質材料に比較して耐摩耗
性は向上しはするものの、まだ、耐久性において、実用
上数10時間等の目標値,要求値に対してかなりの隔た
りがある点があって充分に満足するものとはされていな
いものである。
【0018】したがって、これまでの硬質材料は、いず
れも、アブレイシブウォータジェット用のノズル等のノ
ズル材料として、最適な硬度と靭性の組合せ範囲にある
とは言い難い難点があり、より以上の改良,開発の余地
が多く残されているのが現状である。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記アブレイシブウォ
ータジェット用のノズル等のノズルは、その使用状態に
おいて、前述した如く、高圧力水噴流中のガーネットサ
ンド等の研摩材の微粉末によるノズル材料に対するエロ
ージョンを介しての苛酷な噴射摩耗を受けるため、材料
の摩耗が非常に激しく、特に、ウォータジェットの入口
部や出口部分では極めて著しく摩耗作用が生じ、経時的
に内径が広がることにより、本来の目的とする機能に沿
うワークに対する切断精度や切断性能が低下する虞があ
るという不都合さがあった。
【0020】このため、これに対処するに実用に際して
は比較的短い時間毎に新しいノズルと交換する必要があ
り、稼動効率の減少,能率低下をきたし、結果的にコス
トアップにつながるという不利点があった。
【0021】
【発明の目的】この出願の発明の目的は上述従来技術に
基づくアブレイシブウォータジェット用やサンドブラス
ト用のノズル等の加工用のノズルの耐久性の問題点を解
決すべき技術的課題とし、該種アブレイシブウォータジ
ェット用のノズル等の加工用ノズル専用に靭性を若干犠
牲にしても耐摩耗性を重視した新たな高耐摩耗性硬質焼
結体の材料を開発することによって、ワークに対する加
工稼動時のノズルの摩耗を飛躍的に減少させ、更に、粉
体やスラリー噴射ノズル等に耐しても波及効果が及ぶよ
うにし、一本のノズルの使用時間をかなり長時間化させ
て耐久性を著しく向上させることにより、従来困難であ
ったワークの高精度な加工可能性の現出と能率の一層の
向上,ランニングコストの低減とを可能とし、又、粉体
やスラリー噴射ノズル等に対しても波及効果が及ぶよう
にするようにして機械製造産業における加工技術利用分
野に益する優れた高圧噴射ノズルを提供せんとするもの
である。
【0022】
【課題を解決するための手段・作用】上述目的に沿い先
述特許請求の範囲を要旨とするこの出願の発明の構成は
前述課題を解決するために、アブレイシブウォータジェ
ット用やサンドブラスト用のノズル等の加工用のノズル
の硬質焼結体合金材料として、主成分の微粒状のW の
炭化物粒径を 1.0μm 以下として超微粒化し、併
せて、Ti,Ta,V ,Cr,Nb,Mo,Hf,Z
rの一種、或いは、二種以上の炭化物(設計によっては
窒化物)、もしくは、炭化物固溶体(設計によっては炭
窒化物固溶体)を10.0wt%以下含有し、これに対
し、結合材として鉄族金属(Co,Ni,Fe),Au
,Ag,Cu合金,Al合金の一種、又は、二種以上を
2.0 wt%以下に抑えた量で添加して、HRA 9
4.0以上の高硬度を有するようにし、硬度と靭性の組
合せを従来材料と比較してかなり高硬度、低靭性領域に
設定し、従来材料と比較し、アブレイシブ粒子と材料壁
面との衝突角度が低い場合における耐摩耗性が飛躍的に
向上し、耐衝撃性もある程度有し、アブレイシブウォー
タジェット用ノズル等のノズルで、低衝突角度で苛酷な
噴射摩耗を受ける部材へ適用した場合に、極めて耐久性
が良く、ワークの加工精度が著しく向上し、作業能率ア
ップし、結果的に著しくコストダウンが図れるようにし
た技術的手段を講じたものである。
【0023】
【発明の背景】アブレイシブウォータジェットノズル用
のノズル等の加工用のノズルの苛酷な摩耗の大きな原因
として、前述した如く、高圧水噴流中に混入されたガー
ネットサンド等の研摩材粉末によるノズル材料のエロー
ジョンがあり、該研摩材粉末による硬質材料のエロージ
ョン特性を著しく向上するため、ノズル中に於ける摩耗
状態を再現し得る摩耗テスト方法(超高圧噴射摩耗テス
ト)を案出し、試作材料を含む種々な硬質材料に対して
その特性を実験した。
【0024】図1,2,3はかかる実験結果のデータを
示すものである。
【0025】そして、図1は衝突角度θが15°での各
種材料(この出願の発明は黒丸,従来態様は白丸)の硬
度と摩耗減量の関係(噴射圧: 3500kgf/cm
2 ,研摩材:ガーネットサンド#80,その供給量:
 0.4kg/min)であり、図2は硬度と抗折力の
関係(この出願の発明は黒丸,従来態様は白丸)を示し
ている。
【0026】当該図1、及び、図2に見られるように、
抗折力、即ち、靭性は材料硬度の上昇と共に低下する傾
向が認められるものの、摩耗減量は硬度の上昇に伴って
単調に減少し、耐摩耗性が顕著に向上することが分る。
【0027】即ち、ノズルの摩耗に対してはW の炭化
物を主成分とする限り、高硬度な材料ほど良く、靭性は
それほど要求されないことが分った。
【0028】これは、超音速の水噴流によって相当な高
速に加速された噴流水に混在されるガーネットサンド等
の研摩材微粒子が壁面を衝撃的に摩耗する現象からは容
易に推定し得なかった新たな事実である。
【0029】以上のデータにより、アブレイシブウォー
タジェット用のノズル等の高耐摩耗性の加工ノズルは、
硬質材料の設計における硬度と靭性の組合せを従来材料
と比較してかなり高硬度,低靭性領域に設定する(本来
的には靭性値は高い方が望ましいが、現実的には高硬度
にすると抗折力、即ち、靭性は相反して低下する傾向が
見られる。)と共に、衝突角度が低角度となるようなノ
ズル設計にする必要があることが分った。
【0030】
【発明の基礎】次に、この出願の発明の根拠を説明する
と次の通りである。
【0031】まず、焼結材料硬度についてはWCの粒度
:一般に硬質材料は同じ量の結合相であれば、WCが均
一に微粒である程高い硬度が得られる。
【0032】実験の結果、産業界で強く望まれている安
定したHRA 94.0以上の硬度を得るためには、W
Cの粒径は 1.0μm 以下のものを用いる必要があ
ることが分った。
【0033】次に結合相において:同じ粒径のWCであ
れば、結合相量が少いほど、合金は硬くなる。
【0034】実験によると、2.0 %以上では目的と
するHRA94.0 以上の高硬度が得られないことが
分った。
【0035】又、異種炭化物(又は、炭化物固溶体、或
いは、窒化物、炭窒化物固溶体)の添加においては:焼
結中にW の炭化物が粒子成長を起こさないように異種
炭化物の添加が一般に行われるが、W 炭化物が微粒で
、異種炭化物を含まず、しかも、2.0 %以下の低結
合相量ではその適正な焼結温度は1650℃程度になる
が、当該条件で焼結を行えば、微粒のW 炭化物粒子成
長を起こし、粗大なW 炭化物粒となってしまい、所定
の硬度は達成されない。
【0036】又、W 炭化物と結合相だけの組織の場合
であると、健全相域の幅(C %)が狭く、機械的強度
に悪影響を及ぼす有害相(η相,遊離炭素)を生じる。
【0037】したがって、これらを防止する手段として
、N ,Ti,Ta,V ,Cr,Nb,Mo,Hf,
Zr、設計によっては一種、或いは、二種以上の炭化物
(窒化物)、又、炭化物固溶体(或いは、炭窒化物固溶
体)を添加することにより、WCの粒状成長抑制、及び
、健全相域の幅(C %)を拡大する効果を持たせてい
る。
【0038】但し、これらを多量に添加すると耐摩耗性
の低下を招き好ましくないことも実験的に判明し、実験
データからは異種炭化物(窒化物、或いは、或いは炭窒
化物固溶体等)の添加は10.0%添加が上限であるこ
とが分った。
【0039】而して、ノズル形状について:図3はアブ
レイシブウォータジェット用のノズルヘッド内の研摩材
の挙動を模式的に示したものであり、アブレイシブウォ
ータジェット用ノズルヘッド 1には図示する様に、高
圧力水噴流3(図示の都合上1本)に吸引されたガーネ
ットサンド等研摩材粒子 4をアブレイシブノズル 7
内に円滑に導入するために、通常、混合室 5を介して
漏斗状のノズル入口部 6が設けられている。
【0040】該入口部 6は、空気流と共にアブレイシ
ブノズル 7内に流れ込む研摩材粒子 4、及び、ノズ
ル軸心近傍に於いて超音速の水噴流 3によって反発さ
れた研摩材粒子 4等の衝突、並びに、研摩作用によっ
て摩耗を受ける。
【0041】特に、高圧力水噴流 3によって反発,加
速された粒子 4は高速で入口部 6の壁面を叩くこと
によって、該入口部 6に著しい摩耗を生じさせる原因
となる。
【0042】このような入口部 6の摩耗は、漏斗状の
該入口部 6の壁面の水噴流に対する角度が大きいほど
、或いは、ノズル材料の硬度が高いほど、前述した特性
によって、それが助長される傾向にある。
【0043】したがって、ノズル摩耗の観点からは漏斗
状入口部 6の角度は出来るだけ低角度に形成した方が
良く、この点を勘案し、例えば、±15°以内(但し、
種々の条件により若干変動する)とする必要がある。
【0044】一方、ノズル 7内部に於いて、投入され
た研摩材粒子 4は図示する様に、壁面7’ と水噴流
 3の間で反発を繰り返しながら加速され、下流に向う
に従って壁面7’ に平行な向きに整流されはする。
【0045】しかしながら、ノズル 7の内壁面 7’
 は噴流 3の軸線に対して平行、或いは、ほぼ平行な
面を有しているため、ノズル 7内部に於いて研摩材粒
子 4が壁面 7’を叩く角度は本質的に小さく、適切
な高硬度材料を使用すれば異常摩耗を生じるようなこと
は少い。
【0046】これは実験によっても裏付けられている。
【0047】以上の検討によって、低角度の衝突に対し
て良好な耐摩耗性を発揮する高硬度材料と摩耗特性と、
本質的に低角度の衝突角を与えるノズル摩耗の特性とが
有効に作用して、極めて良好な耐久性向上がもたらされ
ることが分った。
【0048】
【実施例】次に、この出願の発明の実施例を説明すれば
以下の通りである。
【0049】この出願の発明のアブレイシブウォータジ
ェット用のノズルの材料の硬質材料の実施例について、
硬度( HRA),抗折力(kgf/mm2 ) 、及
び、摩耗試験(圧力: 3500 kgf/cm2 ,
研摩材:ガーネットサンド,噴射時間:15 sec)
における摩耗量(mg)の各データを比較例として従来
態様の硬質材料と併せて、次の表1に示す。
【0050】
【表1】 摩耗量:所定の噴射摩耗条件における材料の重量減少量
(mg) 噴射摩耗条件:噴射圧力=3500 kg/cm2 噴
射時間=15 sec 研摩材  =ガーネットサンド#80 研摩材供給量=0.4 kg/min 当該表1よりこの出願の発明の材料が従来材に比較して
約4倍以上もの著しい耐摩耗性,耐久性を示すことが分
る。
【0051】上述実施例(試料No. 4〜9、及び、
11〜15)の硬質焼結材料の製造については粒子径 
1.0μm 以下のWCを主成分とし、粒子径 1.5
μm 以下の結合金属(Co,Ni等)を重量割合で2
%以下、粒子径 1.5μm の異種金属の炭化物を重
量割合で10%以下配合し、アルコール中でボールミル
を用いて72時間湿式混合を行い、乾燥後、粉末を 1
000 kgf/cm2 の圧力でプレスを行い、 8
00℃の真空中で予備焼結を行った。
【0052】焼結は、 0.1から 10 Torrの
真空度で1600℃−60分保持の条件で行った後、1
450℃−60分、1500 kgf/cm2 Arガ
スを用いてHIP 処理を行った。
【0053】上述実施例(試料 No.10)の硬質焼
結材料の製造については、粒子径1.0 μm 以下の
WCを主成分とし、結合金属として粒子径1.5 μm
 以下のCoを重量割合で1%、粒子径1.5 μm 
のTi(C ,N )固溶体を重量割合で5.7 %添
加し、アルコール中でボールミルを用いて72時間湿式
混合を行い、乾燥後、粉末を1000 kgf/cm2
 の圧力でプレスを行い、800 ℃の真空中で予備焼
結を行った。
【0054】焼結は、真空排気しながら、窒素ガスを流
して圧力を20〜150Torr とし、1600℃−
60分保持の条件で行った後、1450℃−60分、1
500 kgf/cm2 、Ar雰囲気中の条件でHI
P 処理を行った。
【0055】図4,6は、この出願の発明の材料を用い
て製作した、アブレイシブウォータジェット用のノズル
の1態様を示し、又、図5,7はノズル周囲に補強、並
びに、外径等の仕上げ加工を容易にするための金属被覆
チューブ 8を取り付けたアブレイシブウォータジェッ
ト用のノズルの別の態様を示す。
【0056】又、図8,9はそれぞれ、この出願の発明
の材料を用いて製作した、ウォータノズルの2つの態様
を示す。
【0057】而して、この出願の発明の基本的な特徴は
材料設計における硬度と靭性の組合せを切削工具等に用
いられた従来材料と比較してかなり高硬度で切削等には
不適な低靭性領域に設定したことである。
【0058】そして、実施態様としてはアブレイシブウ
ォータジェット用のノズルに限らず、例えば、ブラスト
用ノズル等これと類似の摩耗形態を示す耐摩耗性硬質材
料を必要とするノズルへの適用が考えられ、いずれもこ
の出願の発明の特許請求の範囲に含まれるものであり、
又、設計変更的には、例えば、ノズル先端の外径を細く
した態様のノズル、或いは、ノズル穴を角穴にする等種
々の態様が採用可能であることは勿論のことである。
【0059】そして、適用対象の加工ノズルの応用態様
として、例えば、粉体やスラリー噴射用のノズル等が挙
げられる。
【0060】
【発明の効果】以上、この出願の発明によれば、基本的
に低Co等低結合相量の硬質焼結材料を用いたことによ
り従来態様のアブレイシブウォータジェット用ノズル等
の加工ノズルの数時間程度の耐久性の耐摩耗材と比べて
、例えば、50時間以上の耐久性を有する等優れた耐摩
耗性を有しているため、アブレイシブウォータジェット
用ノズル等の低角度の粉体衝突によるアブレイシブ摩耗
を受ける加工ノズルの材料に使用することによって、精
度の高い優れた加工特性や耐久性、並びに、コストダウ
ンから経済性を高めることが出来るという優れた効果が
奏される。
【0061】又、加工作業において、摩耗によるノズル
の高頻度の交換等をしなくて済むために作業能率が向上
し、稼動効率のアップが図れるという効果が奏される。
【0062】そして、製品の加工精度が向上することか
ら装置自体の機能促進が図れ、信頼性が高まるという効
果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】W 炭化物を主成分とする硬質材料製のアブレ
イシノズルの従来材料とこの出願の発明の材料とを噴射
圧力 3500 kgf/cm2 の条件での摩耗テス
トを実施した結果を、摩耗減量と硬度との関係をプロッ
トしたグラフ図である。
【図2】同じくW 炭化物を主成分とする硬質材料の抗
折力と硬度の関係を示したグラフ図である。
【図3】アブレイシブウォータジェットノズルヘッド内
の研摩材の挙動模式断面図である。
【図4】この出願の発明の材料を用いて製作したアブレ
イシブウォータジェットノズルの1実施例の透視側面図
である。
【図5】同各平面図である。
【図6】この出願の発明の材料を用いて製作したアブレ
イシブウォータジェットノズルの別の実施例の透視側面
図である。
【図7】同各平面図である。
【図8】この出願の材料の合金を用いて製作したウォー
タノズル(オリフィス)の実施例の側面図である。
【図9】この出願の発明の材料を用いて製作したウォー
タノズル(オリフィス)の他の実施例の側面図である。
【符号の説明】
1 …ノズルヘッド 2 …ウォータノズル 3 …水噴流 4 …研摩粒子 5 …混合室 6 …ノズル入口部 7 …アブレイシブウォータジェットノズル7’…アブ
レイシブウォータジェットノズル壁面8 …金属被覆チ
ューブ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】W (タングステン)を主成分とした炭化
    物系硬質材料により形成された高圧噴射ノズルにおいて
    、上記主成分のW の炭化物粒子径が1.0 μm 以
    下であり、更にTi,Ta,V ,Cr,Nb,Mo,
    Hf,Zrの、一種、或いは、二種以上の炭化物、もし
    くは炭化物固溶体を合計10.0wt%以下含有し、こ
    れに結合材としてCo,Ni,Fe,Au,Ag,Cu
    合金、Al合金の少くとも一種を2.0wt %以下で
    添加し、且つHRA94.0 以上の高硬度を有する高
    耐摩耗性の硬質焼結体により形成したことを特徴とする
    高圧噴射ノズル。
  2. 【請求項2】W (タングステン)を主成分とした炭窒
    化物系硬質材料により形成された高圧噴射ノズルにおい
    て、上記主成分のW の炭化物粒子径が1.0 μm 
    以下であり、更にTi,Ta,V ,Cr,Nb,Mo
    ,Hf,Zrの、一種、或いは、二種以上の炭化物(或
    いは窒化物)、もしくは炭化物固溶体(或いは炭窒化物
    固溶体)を合計10.0wt%以下含有し、これに結合
    材としてCo,Ni,Fe,Au,Ag,Cu合金、A
    l合金の少くとも一種を2.0wt %以下で添加し、
    且つHRA94.0 以上の高硬度を有する高耐摩耗性
    の硬質焼結体により形成したことを特徴とする高圧噴射
    ノズル。
  3. 【請求項3】上記ノズルがアブレイシブウォータジェッ
    ト用のノズルにされていることを特徴とする特許請求の
    範囲第1,2項いずれか記載の高圧噴射ノズル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010248561A (ja) * 2009-04-14 2010-11-04 Sumitomo Electric Hardmetal Corp 超硬合金

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