JPH0434826Y2 - - Google Patents

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JPH0434826Y2
JPH0434826Y2 JP1987043489U JP4348987U JPH0434826Y2 JP H0434826 Y2 JPH0434826 Y2 JP H0434826Y2 JP 1987043489 U JP1987043489 U JP 1987043489U JP 4348987 U JP4348987 U JP 4348987U JP H0434826 Y2 JPH0434826 Y2 JP H0434826Y2
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は使い捨て可能な吸収性物品、特に紙お
むつ、生理用ナプキン等の使用される表面材に関
するものである。
[従来の技術] 使い捨て可能な吸収性物品たとえば一般に紙お
むつは、第2図(展開平面図)及び第3図(第2
図のA−A′線断面図)に示すように、綿状パル
プ31を主体としたパルプを吸収紙32で被覆し
た吸収体3の上方(肌に接する側)を表面材2で
被覆し、下方は装着衣を、吸収した排尿等で汚さ
ないように防漏性を有するポリエチレンフイルム
等の裏面材1から成つている。
表面材2は吸収体3及び裏面材1とホツトメル
ト等の接着剤の複数本のビード5により、接着、
一体化され、これにより吸収体3の固定及び表面
材2と吸収体3とが常に密着することにより、排
尿の速やかな透過、移行が達成される。吸収体3
の両端には、排尿の股部からの漏れを防ぐため
に、ゴム糸等1本〜複数本の弾性部材4及び装着
後の紙おむつの固定をするための粘着剤を塗布し
たテープ6が設けられている。
このような紙おむつの表面材の性能としては、 (1) 排尿を速やかに透過させ、吸収体へ吸収させ
ること(透過性) (2) 漏れにつながる表面の液流れを抑え、表面材
を透過する部分の面積が極力小さいこと(スポ
ツト吸収性) (3) 一度吸収体に吸収させた排尿を逆戻りさせな
いこと(ウエツトバツク量が少ないこと) (4) 肌に接触する感触が良いこと 等が要求される。
これらは紙おむつ以外の吸収性物品、たとえば
生理用ナプキン、出産直後に使用する産婦用ナプ
キン等に用いられる表面材においても、経血等の
体液に対して、上記性能がそのまま要求される。
このような要求に応じた表面材の提案として
は、たとえば特開昭54−107191号、同57−210002
号、同61−31155号、同61−186504号の公報があ
る。
特開昭54−107191号公報には、表面材として木
綿、レーヨン、ビニロン等の親水性繊維60〜90%
とポリエステル、ポリオレフイン、ポリオレフイ
ン複合繊維などの疎水性繊維40〜10%を混合した
繊維組成を有し、さらに用いる親水性繊維の太さ
の異なる2種の繊維を含有する1層構造の不織布
を用いることが開示されている。また特開昭57−
210002号公報には、表面材の不織布がレーヨン繊
維30〜60%、ポリエステル繊維5〜40%、熱融着
型ポリオレフイン複合繊維65〜30%の割合で均一
に分散された繊維組成の1層構造の不織布からな
ることを提案している。更に特開昭61−31155号
公報は、表面材として少なくとも90〜140℃で溶
融する繊維を有する熱溶融繊維のみからなる不織
布を用いることが提案され、その不織布は肌に接
する第1の層(表層)と肌に接しない第2の層
(裏層)からなる2層構造で、両層とも立体捲縮
を付与されていない第1の繊維(複合繊維)と立
体捲縮を付与されている第2の繊維(複合繊維)
から構成され、第1の繊維と第2の繊維の重量比
が表層は100〜30:0〜70であり、表層は50〜
0.50〜100であることを開示している。また特開
昭61−186504号公報には、表面材が表層、中層、
裏層の3層構造であり、表層、裏層の繊維は繊維
長25mm以上の疎水性合成繊維を50%以上含有し、
中層は繊維長15mm以下の疎水性合成繊維100%か
らなることを提供している。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながら、これらの内、レーヨン、ポリエ
ステルなどの非熱融着繊維を一部に用いた表面材
は、新生児、乳児のような動きの激しい装着者の
場合、毛羽抜けが著しく多くなり、肌の感触を不
快にし、また表面材と吸収体が離れて吸収性能が
大きく低下する。また、一方熱融着性繊維100%
で構成されているものは、毛羽抜けは発生しない
ものの、すべての繊維が完全に接着されているた
め、非熱融着性繊維を一部用いたものに比べて、
不織布全体が硬くなり、肌の感触が悪いという問
題がある。感触を改善するには、不織布ウエブの
熱接着時に加える熱量を低下させ、繊維の接着力
を弱くすることが考えられるが、毛羽抜けが発生
するのが好ましい方法ではない。
[問題点を解決するための手段] 本考案者等は、上記のような従来の吸収性物品
の表面材として使用される不織布の問題点を解消
すべく鋭意研究の結果、表面材不織布を表層、中
層、裏層の3層構造とし、表層、裏層には熱接着
性の複合繊維のみを使用し、中層には熱接着性の
複合繊維と高融点の疎水性合成繊維を用いること
により、毛羽抜けを防ぎ、吸収性能及び肌に接す
る感触がきわめて良好となるとの知見を得て、本
考案を完成するに至つた。
本考案の目的は、上記の問題点を解消し、毛羽
抜けがなく、肌の感触がきわめて良好で、なお、
かつ吸収性能が良い吸収性物品用表面材を提供す
ることにある。
本考案は使い捨て可能な吸収性物品に用いる表
層、中層、裏層の3層構造の不織布からなる表面
材において、表層及び裏層の繊維組成が熱接着性
複合繊維100%、中層の繊維組成が熱接着性複合
繊維80〜40重量%と高融点の疎水性合成繊維20〜
60重量%からなる吸収性能物品用表面材である。
本考案の吸収性物品用表面材は、第1図に示す
実施例のように、肌に接する表層7及び中層8な
らびに裏層9の3層構造よりなつている。
表層7及び裏層9の繊維組成は、低融点(90〜
140℃)部分を有するポリオレフイン系複合繊維
10からなる。低融点部分を有するポリオレフイ
ン系複合繊維は、一般に鞘芯型複合繊維と呼ばれ
る熱接着性複合繊維の一種で代表的には、例えば
ポリエチレンとポリプロピレンの組合せのように
融点の異なる2種類のポリオレフイン樹脂を鞘
(ポリエチレン)、芯(ポリプロピレン)の2重構
造に溶融紡糸した低融点部分(上記の例ではポリ
エチレン)を有するポリオレフイン系複合繊維が
用いられる。低融点成分としては、ポリエチレ
ン、エチレン−酢ビ共重合体、アイオノマーある
いはこれらの混合体などが、また高融点成分とし
ては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチ
レン−プロピレン共重合体あるいはこれらの混合
体などが使用できる。
本考案で用いられる熱接着性複合繊維として
は、前記ポリオレフイン系複合繊維のほか、低融
点ポリエステル−高融点ポリプロピレン系複合繊
維、低融点ポリエステル−高融点ポリエステル系
複合繊維、ポリアミド系複合繊維等があげられる
が、本考案者等の研究によれば、感触などの特性
及び経済性からポリオレフイン系複合繊維が最も
好ましい。
図示の実施例では、殊に表層は毛羽抜けを発生
させないで、肌に対する感触が良いポリオレフイ
ン系複合繊維100%とすることが好ましい。中層
8の繊維構成は前記の低融点部分を有するポリオ
レフイン系複合繊維10を80〜40重量%と高融点
の疎水性合成繊維11を20〜60重量%からなる。
高融点の疎水性合成繊維としてはポリプロピレ
ン、ポリエステル、ポリアミド、アクリル等の繊
維が用いられる。中層に、これら非接着性繊維と
して疎水性の合成繊維を使用するのは、レーヨ
ン、アセテート等の親水性繊維を使用すると、中
層における保水量が増加してウエツトバツク量が
大幅に増加してしまうため、いわゆるべたつきが
生じ、装着者に不快感を与えてしまうからであ
る。
一般に中層に不織布全体の感触と、吸収性能に
大きく寄与する。肌に対する感触は嵩高で柔軟な
もの程良好であり、吸収性能、特にスポツト吸収
性、ウエツトバツク量が少ないことは嵩高なもの
程良好である。従つて、中層を構成する繊維は熱
接着性複合繊維の比率を極力少なくし、これより
も高融点の非接着性繊維を多くした方が接着力が
弱くなるため、不織布全体が柔軟となり、感触も
良好なものとなる。しかしながら、熱接着性複合
繊維が40%未満となると、接着力が弱くなり過
ぎ、新生児、乳児のような動きの激しい装着者に
対しては、中層において層間剥離が発生し、表層
と裏層が遊離してしまい、表面材の機能を消失し
てしまう恐れがある。また、熱接着性複合繊維が
80%を超えると感触が硬くなるので好ましくな
い。
次に本考案の表層、中層、裏層の目付は、表層
が7〜15g/m2、中層が7〜25g/m2、裏層が4
〜10g/m2の範囲が好ましい。
本考案の不織布の肌に対する感触は、直接肌に
接する表層と嵩高で柔軟な中層との双方の感触が
複合されたものである。従つて、表層の目付けは
極力少ない方が良好な中層の感触を生かして効果
を発揮するのであるが、表面の毛羽抜けを抑える
ためには7g/m2以上が必要である。又表層の目
付けが15g/m2を超えるようになると、ほとんど
表層だけの硬い感触と大差がなくなつてしまう。
中層の目付けとしては7g/m2以上であれば、良
好な感触となり、目付けが増加すれば、それだけ
感触、吸収性能もより向上する。しかしながら、
25g/m2を超えると感触、吸収性能はほとんど変
化しなくなり、むしろコスト的には好ましくな
い。
裏層の目付けは、4g/m2以上であれば、表面
材の遊離を防止できる。しかし、10g/m2を超え
る目付けになると、表層の目付けとの絡みもある
が、不織布全体が剛直になる傾向があり、好まし
くない。
本考案の表面材に使用する熱接着性複合繊維の繊
度(太さ)は、1〜3デニールが好ましく、高融
点の疎水性合成繊維の繊度は2〜6デニールが好
ましい。表層及び中層の熱接着性複合繊維の繊度
は3デニール以下の細ければ細い程肌に対する物
理的刺激も少なく感触が良好であり、しかも繊維
本数が多くなるため、中層の補強効果が大きくな
り、表層においては、低目付けで毛羽抜けを防止
することができる。中層においては低配合量で層
間剥離を防止できる。しかし、1デニール未満の
繊維を使用した場合、表層の平滑性が高くなり過
ぎ、いわゆるフイルムライクとなつてしまい、表
面の液流れを発生しやすくなり、スポツト吸収性
が悪化し、又毛細管現象が強くなり、いつまでも
表層に保水し表面のベタツキが発生する傾向にあ
る。中層の高融点の疎水性合成繊維は、嵩高とす
るためには、2デニール以上の太ければ太い程好
ましいが、6デニールを超えると、いわゆるごわ
ごわした感触となる。裏層は直接肌に接しないた
め、表層ほどの毛羽抜け、感触性は要求されない
が、表層同様中層の補強効果を得るために、使用
する繊維の繊度は1〜3デニール程度が適当であ
る。
裏層は、表層同様中層の補強を目的とし、肌に
接する感触にはほとんど寄与しない。一般に、こ
のような不織布に使用される繊維の長さは30〜64
mm程度であり、これらの繊維が単に平面的に積層
されて不織布を形成しているのではなく、各層の
繊維は厚さ方向にも複雑に入り組んだ構造となつ
て不織布を形成している。従つて、中層の繊維の
一部は、表層及び裏層との界面により、共に接着
されているので、このことが層間剥離の防止に大
きく寄与することとなる。又裏層は第3図に示す
如く、径1mm前後の細いビード5により吸収体3
と接着され、表面材2と吸収体3の遊離を防止し
ている。もし、裏層を有しないで、本考案におけ
る表層、中層の2層構造で、本考案のような繊維
配合の不織布を表面材として使用した場合、中層
と吸収体とをビードで接着することとなるが、装
着者の動きによりビードの部分で中層の繊維の毛
羽抜けが発生し、簡単に表面材と吸収体及び表面
材と裏面材とが遊離してしまい、吸収性物品とし
ての用をなさなくなつてしまう。これを防止する
ためには、ビードの本数を極めて多くしたり(ビ
ードの間隔を極端に狭くする)、ビードの太さを
太くして中層の表層に相当近い部分まで接着しな
ければならないが、こうした場合にはビードの硬
さが肌に感じられるようになり、せつかくの不織
布の感触の良さが損なわれる。これに対し、本考
案の場合熱接着性複合繊維100%で裏層を構成し
ているため、ビード部での毛羽抜けは発生せず、
裏層と中層の界面全面積でビードの接着力を分担
しているのであり、表面材と吸収体及び表面材と
裏面材との遊離を防止することが可能である。
[考案の効果] 本考案は吸収性物品用表面材に使用される不織
布について、従来良好な吸収性能と肌に対する感
触及び装着者の動きによる毛羽抜け等をすべて満
足するものがなく、特に感触を良くすれば毛羽抜
けが発生し、毛羽抜けを抑えると感触が低下する
という相反する問題点があつたのを、表層、中
層、裏層からなる3層構造の表面材の各層の繊維
組成を前記のように特定することにより、紙おむ
つの表面材、生理用ナプキン、産婦用ナプキン等
の吸収性物品の表面材に使用して、尿、経血等の
体液に対する優れた吸収性能と肌に対する感触が
きわめて良好で、しかも毛羽抜けを発生しないた
め、装着者の不快感を解消した吸収性物品用表面
材を得ることができたものである。更に、表面材
各層の目付、使用する繊維の繊度等の範囲を選択
すれば、繊維組成と相俟つて表面材としての前記
性能を一層向上することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の吸収性物品用表面材の実施例
を示す部分拡大断面図、第2図は一般的な紙おむ
つの構造を示す展開平面図、第3図は第2図のA
−A′線部分拡大断面図である。 1……裏面材、2……表面材、3……吸収体、
4……弾性部材、5……ビード、6……テープ、
7……表層、8……中層、9……裏層、10……
ポリオレフイン系複合繊維、11……疎水性合成
繊維、31……綿状パイプ、32……吸収紙。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 使い捨て可能な吸収性物品に用いる表層、中
    層、裏層の3層構造の不織布からなる表面材にお
    いて、表層及び裏層の繊維組成が熱接着性複合繊
    維100%、中層の繊維組成が熱接着性複合繊維80
    〜40重量%と高融点の疎水性合成繊維20〜60重量
    %からなる吸収性物品用表面材。
JP1987043489U 1987-03-26 1987-03-26 Expired JPH0434826Y2 (ja)

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JP1987043489U JPH0434826Y2 (ja) 1987-03-26 1987-03-26

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JPS63151130U JPS63151130U (ja) 1988-10-04
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59223350A (ja) * 1983-05-26 1984-12-15 株式会社クラレ 不織布およびその製法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59223350A (ja) * 1983-05-26 1984-12-15 株式会社クラレ 不織布およびその製法

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JPS63151130U (ja) 1988-10-04

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