JPH0434785Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、家庭の台所、洗面所、トイレ、浴室
等の清掃、洗浄に使用される不織布クリーナーお
よび、主に浴室にてボデイークリーナーとして使
用される不織布クリーナーの改良に関するもので
ある。

〔従来の技術及びその課題〕

従来より、家庭の台所、洗面所、トイレ、浴室
等の清掃、洗浄または、浴室での身体の摺擦、洗
浄に当つては、ナイロン繊維等よりなる嵩高繊維
層を研摩材粒子を含有する熱硬化性樹脂結合剤で
一体的に固着してなるものや、研摩材粒子を含有
せず弾性の樹脂結合剤のみで固定した不織布クリ
ーナーが多く見うけられ、それらの装飾性、意匠
性に関しては、原着繊維、後染繊維を使用した
り、あるいは、樹脂結合剤中へ顔料を混入させる
ことにより、色相を変化させたり、濃色から淡色
のものまで、様々な色が付与されている。

また、一般家庭の台所もシステムキツチンの導
入や、浴室、洗面所など新素材が採用され、より
装飾性、快適性が重視され、それらに用いられる
日用雑貨、クリーナーもそのニーズにマツチした
新規な外観、風合、機能を有する差別化された付
加価値の高い商品が求められている。

しかるにかかるクリーナーは、上記の如くホー
ロー、プラスチツクなど傷つきやすいものゝ洗浄
に用いるソフトクリーナーと、鉄器、フライパン
などの汚れ落としに効力を発揮する研摩材粒子を
含有するハードタイプクリーナーに大別され、か
かる二つの区別は多種の似かよつた色で形成され
ており、色彩のみでは素人には判別困難であり、
包装紙を脱して使用をすれば殆ど判別はむつかし
く、使い方を誤つて品物を傷つけたり、光沢がな
くなつたりし、大切な備品、食器等を傷つけると
いう問題点がある。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は上記課題を解決するに当り、意匠性を
有する鱗片状物が優れた装飾性を持つ点に着目
し、合成繊維より構成される嵩高繊維層に、合成
樹脂結合剤および意匠性を有する鱗片状物を表面
凹凸を有する繊維層の表面から内部へ向い、種々
の角度で付着せしめることにより、光の乱反射に
よつてきらめきが鮮やかで視認し易く、非常に優
れた意匠性、装飾性を有する新規な不織布クリー
ナーを提供することにより解決したものである。

本考案に用いられる合成繊維としては、ポリエ
チレン、ナイロン、ポリプロピレン、塩化ビニリ
デン、アクリル繊維等よりなり、それぞれ単独ま
たはその混合物繊維のランダム又はクロスウエブ
が用いられる。

また、意匠性を有する鱗片状物としては、銀
色、金色の金属箔あるいはポリエステル、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、塩化ビニル等の合成樹
脂フイルムにアルミ、銅等との金属を蒸着又は着
色したフイルムを種々の形状に切断または打抜い
たもの等があり、それぞれ単独または複数種混合
して使用される。

次に本考案の不織布クリーナーに用いられる合
成樹脂結合剤としては、アクリル酸エステル、
SBR，NBR，PVA，EVA、フエノール、エポ
キシ、尿素、メラミン、ウレタン樹脂等があり、
それぞれ単独または複数種混合して使用される。

また、樹脂結合剤中へ水酸化アルミニウム、酸
化アルミニウム、炭化ケイ素、ガーネツトサン
ド、ガラス粒、等の研摩材粒子を単独または複数
種混合し使用してもよい。

〔作用〕

本考案による不織布クリーナーは、図面に示す
如く、意匠性を有する鱗片状物が混合繊維よりな
る嵩高繊維層の内部または表面層に均一に合成樹
脂結合剤によつて固着されたものとなり、表面が
凹凸性で繊維相互が交差接触する多空隙の繊維間
に任意の角度で固着した鱗片状物は乱反射により
きらめきに深みを有し、非常に優れた視認性を有
し、研摩材粒子を含有する同色のクリーナーとは
つきり区別することが可能となつた。

〔実施例〕

以下本考案の１実施例を詳細に説明する。

繊維太さ14デニール、繊維長51mmのナイロン繊
維からなり、繊維重量120ｇ／m²の嵩高ランダム
ウエブの繊維表面を、NBRのスプレーにより被
覆してメーキングコート層を形成し、さらに、そ
の表面にアルミ粉を蒸着したポリエステルフイル
ムからなる0.5mm四角片の鱗片状物と緑色顔料を
添化したSBR樹脂を浸漬によりサイズコート層
として被覆せしめ、不織布クリーナーを形成し
た。尚上記実施例に用いる鱗片状物は多角形又は
円形が用いられ、その大きさは一辺の寸法が0.2
〜２mm好ましくは0.3〜1.0mm、直径0.2〜２mmで、
その個数は上方からの視認により一平方cm当り１
〜140個好ましくは10〜80個であるとが望ましい。

得られた本考案の不織布クリーナー１は、図面
に示す様にナイロン、ポリエステル等の合成繊維
２で形成するランダムウエブよりなる嵩高繊維層
の内外に、意匠性を有する鱗片状物３が種々の傾
斜角度でSBR樹脂を結合剤４として、均一に固
着され構成され、緑色を呈する不織布クリーナー
中の均一に点在する銀色のポリエステルフイルム
片が光の乱反射により深みのあるきらめきを呈
し、非常に視認性にすぐれたものが得られた。

〔考案の効果〕

本考案は上記の如く構成したことにより、嵩高
繊維層の内外層に、合成樹脂結合剤により固着さ
れた鱗片状物が、深みのあるきらめきを呈し、同
色又は異色の研摩材含有クリーナーとの区別が一
目瞭然となり、誤つて使用することにより、被洗
浄物の表面を傷つけることなく、汚れを落すこと
が可能となる。又、台所の近代化システンム化に
対応して、色彩にマツチしたクリーナーを提供す
ることができるなどの実用効果を有する考案であ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案による不織布クリーナーの斜視図
である。 １……不織布クリーナー、２……合成繊維、３
……鱗片状物、４……樹脂結合剤。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ナイロン、ポリエステル等の合成繊維より構成
   される嵩高繊維層の表層部又は全体に、金属箔又
   は金属蒸着フイルム又は着色フイルムよりなる鱗
   片状物を樹脂結合剤により分散付着せしめたこと
   を特徴とする不織布クリーナー。