JPH04342621A - チャイルドシート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は成人用の車両用シートに
対し成人用シートベルトにより取付け保持され幼児等を
着座させて拘束保護するために用いて好適なチャイルド
シートに関し、特にこのチャイルドシートをリクライニ
ング動作させ得るようにしたチャイルドシートの改良に
関する。

【０００２】

【従来の技術】この種のチャイルドシートとしては、例
えば実公昭５７−２１９７号公報、実公昭６０−２７０
６５号公報等を始めとして従来から種々の構成が提案さ
れている。すなわち、この種のチャイルドシートは、一
般に、腰掛け部と背もたれ部からなる略バケット形状に
形成された樹脂製のシート本体を備えている。そして、
このシート本体は、腰掛け部の両サイド部後方で背もた
れ部の背面側下方等に穿設したベルト挿通用穴部を備え
ており、これらのベルト挿通用穴部に、成人用シートベ
ルトを挿通させて引掛けることで、成人用の車両用シー
ト上に載置して保持し得るように構成されている。

【０００３】ところで、近年この種のチャイルドシート
を、成人用の車両用シート上でシート本体全体を揺動さ
せ、いわゆるリクライニング状態とし得る構成とするこ
とが望まれており、このため上述したシート本体とは別
に、このシート本体を揺動可能に支持するベース部材を
用い、このベース部材を成人用シート側に載置するよう
にした構成によるものが提案されるようになっている。 そして、このような構成によれば、チャイルドシートを
リクライニング状態とすることによって、幼児を上向き
状態で着座させることが可能となり、幼児の安定した着
座状態を確保できると共に、運転者が幼児の着座状況を
把握することも、より適切且つ確実に行える等の利点を
奏するものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来のリクライニング可能なチャイルドシート
にあっては、ベース部材上にシート本体の後端側を回動
可能に軸支すると共に、前端側をカム機構や支持位置調
整機構等を利用してベース部材側に連結することによっ
て、揺動動作させ得るような構成としているもので、該
機構部品等が多くなり、構造が複雑化する等の問題を生
じていた。さらに、このような従来構造では、リクライ
ニングさせた場合に、シート本体がシート背面側に大き
く張り出すことになり、このチャイルドシートを載せた
成人用シートのシートバックをもリクライニング動作さ
せて背面側に倒さなければならないといった問題も生じ
ており、これらの問題点を解決し得る何らかの対策を講
じることが望まれている。また、上述した従来構造では
、該チャイルドシートを成人用シートベルトにより成人
用シート側に取付け保持させる為に、ベース部材側に引
掛け部を設け、これを引掛け保持しているに過ぎないも
ので、シート本体側を安定して固定するうえで問題を避
けられず、このような点をも考慮することも望まれてい
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明に係るチャイルドシートは、成人用の車両
用シートのシートクッション上に載置されるベース部材
と、このベース部材上に可動可能に配設され且つ腰掛け
部と背もたれ部からなるシート本体を備え、このシート
本体を、前、後二対のリンクレバーによってベース部材
に対しシート前後方向に揺動動作可能に連結支持し、且
つこのシート本体の左、右両側に、該シート本体に設け
た支軸に対し一端側が長溝を介して連結されると共に他
端側が腰掛け部とベース部材との間で連結軸により連結
される左、右一対の係止レバーを設け、ベース部材上に
、この連結軸が選択的に係入される複数の係止溝をシー
ト前後方向に沿って形成しており、連結軸を任意の係止
溝に係入させた状態で係止レバーに、成人用シートベル
トを引掛けることで、成人用の車両用シート側に取付け
保持させるように構成したものである。

【０００６】

【作用】本発明によれば、成人用シート側に設置したベ
ース部材上でチャイルドシートのシート本体を、リンク
レバーにより揺動動作させ、これにより所要の状態でリ
クライニングさせ得ると共に、該リクライニング動作状
態でシート本体をベース部材側に係止する係止レバーを
、成人用シートベルトの引掛け係止手段としても利用す
ることにより、安定性の面等で優れ、しかも従来のよう
な成人用シート側でのシートバックの背面側への傾動調
整等も不要である。

【０００７】

【実施例】図１乃至図３は本発明に係るチャイルドシー
トの一実施例を示すものであり、これらの図において、
まず、全体を符号１で示すチャイルドシートは、腰掛け
部２と背もたれ部３からなる略バケット形状に形成され
た樹脂製のシート本体４を備えている。ここで、図３中
４ａはシート本体４上に被せられるパッド材、４ｂはそ
の表面を覆う表皮材で、シート本体４と略同形状に形成
されるが、その詳細は周知の通りであり、以下の説明は
シート本体４として総称して説明する。また、前記シー
ト本体４の底部には緊急ロック式リトラクタ５が配設さ
れるとともに、このリトラクタ５から引出されるリトラ
クタベルト６，６先端には幼児拘束用の安全ベルトとし
て一対をなす肩掛けベルト７，７が背もたれ部３に穿設
した左、右複数段の挿通孔７ａ，７ａの一つから本体４
前面側に引出され、かつこれら左、右の肩掛けベルト７
，７は略Ｙ字状に合流され、該合流部に幼児を保護する
胸当てパッド８等が包み込むように付設されるとともに
、腰掛け部２前面側に設けられたバックル９に対し脱着
可能に差込まれるタング９ａ等を付設する等といった構
成とされている。尚、図３中８ａは胸当てパッド８を覆
うカバーである。

【０００８】さらに、図１および図２中１０は成人用の
車両用シートで、シートクッション１１とシートバック
１２等からなり、また１３は後述する状態でチャイルド
シート１を引掛け保持する成人用のシートベルトである
。

【０００９】さて、本発明に係るチャイルドシート１に
よれば、図１及び図２、更には図３から明らかなように
、成人用の車両用シート１０であるシートクッション１
１上に載置されるベース部材２０と、このベース部材２
０上に可動可能に配設され且つ腰掛け部２と背もたれ部
３からなるシート本体４を備えてなり、このシート本体
４を、前、後二対のリンクレバー２１，２１；２２，２
２によってベース部材２０に対しシート１前後方向に揺
動動作可能に連結支持し、且つこのシート本体４の左、
右両側に、該シート本体４を貫通させた支軸２３に対し
一端側が長溝２４ａを介して連結されると共に他端側が
腰掛け部２とベース部材２０との間で連結軸２５により
連結される左、右一対の係止レバー２４，２４を設け、
ベース部材２０上に、この連結軸２５が選択的に係入さ
れる複数の係止溝２６，２６をシート１前後方向に沿っ
て形成しており、連結軸２５を任意の係止溝２６に係入
させた状態で係止レバー２４に、成人用シートベルト１
３を引掛けることで、成人用シート１０側に取付け保持
させるようにしたところに特徴を有している。

【００１０】尚、図３において２７，２７はベース部材
２０上で前記係止溝２６内に連結軸２５が選択的に係入
可能な状態で抜け出しを防ぐためにねじ止めされている
押えプレートで、また２８は前記支軸２３に嵌装される
カラー、２９は支軸２３端部に長溝２４ａを介して連結
される止めねじ、さらに３０は連結軸２５端部に設けら
れ外部から該軸２５を任意の係止溝２６に係入させるよ
うに操作するための操作用取っ手である。また、上述し
た係止溝２６は連結軸２５が簡単には外れないように上
向きに開口している垂直溝形状にて形成されている。

【００１１】以上の構成によれば、成人用シート１０側
に設置したベース部材２０上でチャイルドシート１のシ
ート本体４を、図１及び図２から明らかなように、リン
クレバー２１，２２によりスイング揺動動作させ、これ
により所要の状態でリクライニングさせ得るものである
。即ち、係止レバー２４の係止溝２６への係止端である
連結軸２５の係入位置を、取っ手３０により所定の位置
にずらして係入させることで、シート本体４を、ベース
部材２０上でスイング動作させ、通常状態からリクライ
ニング状態へと姿勢を変更させ得るものである。さらに
、このリクライニング動作状態でシート本体４をベース
部材２０側に係止する係止レバー２４を、成人用シート
ベルト１３の引掛け係止手段としても利用して成人用シ
ート１０側に取付け保持させることで、該チャイルドシ
ート１を安定して適切且つ確実に固定し得ると共に、前
記係止レバー２４の係止溝２６への係止ロック状態をも
確実に確保して固定することが可能で、その利点は大き
い。ここで、上述した係止レバー２４の長溝２４ａは、
上述した係止溝２６からロック解除して他の係止溝２６
へ移動させる際の逃がし溝となる部分である。

【００１２】また、上述した構成によれば、ベース部材
２０上でスイング揺動動作されるシート本体４が、ベー
ス部材２０よりも必要以上に背面側に張り出すといった
問題は生ぜず、これにより従来のような成人用シート１
０側でのシートバック１２の背面側への傾動調整等も全
く不要で、取扱い等の面でも有利となる等の利点もある
。

【００１３】なお、本発明は上述した実施例構造に限定
されず、チャイルドシート１各部の形状、構造等を、必
要に応じて適宜変形、変更することは自由で、種々の変
形例が考えられよう。例えば上述した実施例では、ベー
ス部材２０上に係止溝２６を前、後二個所に形成した場
合を例示したが、これに限定されず、複数個所に形成し
、複数段のリクライニング姿勢を選択し得るように構成
することは自由である。また、支軸２３を、シート本体
４を貫通させずに背もたれ部３に設けたブラケット等に
取付けてもよい。更に上述した実施例では、チャイルド
シート１を成人用シート１０に前向きに載せた場合を例
示したが、後向きに載せても同様のリクライニング動作
は可能で、その作用効果も同様である。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係るチャイ
ルドシートによれば、成人用シート側に載置されるベー
ス部材と、その上部に可動可能に配設され且つ腰掛け部
と背もたれ部によるシート本体を備え、このシート本体
を、前、後二対のリンクレバーにてベース部材に対しシ
ート前後方向に揺動動作可能に連結支持し、且つこのシ
ート本体の左、右両側に、該シート本体を貫通させた支
軸に対し一端側が長溝を介して連結されると共に他端側
が腰掛け部とベース部材との間で連結軸により連結され
る左、右一対の係止レバーを設ける一方、ベース部材上
に、この連結軸が選択的に係入される複数の係止溝をシ
ート前後方向に沿って形成し、さらに連結軸を任意の係
止溝に係入させる係止レバーに、成人用シートベルトを
引掛けることで、成人用シート側に取付け保持させるよ
うにしたので、必要最小限の構成部品点数による簡単且
つ安価な構成にもかかわらず、成人用シート側に設置し
たベース部材上でチャイルドシートのシート本体を、リ
ンクレバーによりスイング動作させ、これにより所要の
状態でリクライニングさせ得ると共に、該リクライニン
グ動作状態でシート本体をベース部材側に係止する係止
レバーを、成人用シートベルトの引掛け係止手段として
も利用することで、安定性等の面で優れ、しかも従来の
ような成人用シート側でのシートバックの背面側への傾
動調整等も全く不要で、取扱いの面でも有利である等の
種々優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るチャイルドシートの一実施例を示
す概略側面図。

【図２】図１におけるチャイルドシートをリクライニン
グさせた場合の概略側面図。

【図３】本発明に係るチャイルドシート全体の概略構成
を示す分解斜視図。

【符号の説明】

１　　　　　　チャイルドシート ２　　　　　　腰掛け部 ３　　　　　　背もたれ部 ４　　　　　　シート本体 １０　　　　成人用の車両用シート １１　　　　シートクッション １２　　　　シートバック １３　　　　成人用シートベルト ２０　　　　ベース部材 ２１　　　　リンクレバー ２２　　　　リンクレバー ２３　　　　支軸 ２４　　　　係止レバー ２４ａ　　長溝 ２５　　　　連結軸 ２６　　　　係止溝 ３０　　　　取っ手

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　成人用の車両用シートのシートクッシ
   ョン上に載置され且つ成人用シートベルトにより取付け
   保持されるチャイルドシートにおいて、前記成人用シー
   トのシートクッション上に載置されるベース部材と、こ
   のベース部材上に可動可能な状態で配設され且つ腰掛け
   部と背もたれ部からなるシート本体とを備えてなり、こ
   のシート本体は、前、後二対のリンクレバーにより前記
   ベース部材に対しシートの前後方向に揺動動作可能に連
   結支持され、且つこのシート本体の左、右両側部には、
   該シート本体に設けられた支軸に対し一端側に形成した
   長溝を介して連結されると共に他端側が腰掛け部と前記
   ベース部材との間で連結軸により連結されている左、右
   一対の係止レバーが設けられ、前記ベース部材上には、
   この連結軸が選択的に係入される複数の係止溝がシート
   の前後方向に沿って形成されており、前記連結軸を任意
   の係止溝に係入させた状態で前記係止レバーに、成人用
   シートベルトを引掛けることにより、成人用の車両用シ
   ート側に保持されるように構成されていることを特徴と
   するチャイルドシート。