JPH0434095A - 製紙用ニードルフエルト - Google Patents

製紙用ニードルフエルト

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JPH0434095A
JPH0434095A JP13403790A JP13403790A JPH0434095A JP H0434095 A JPH0434095 A JP H0434095A JP 13403790 A JP13403790 A JP 13403790A JP 13403790 A JP13403790 A JP 13403790A JP H0434095 A JPH0434095 A JP H0434095A
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純一 金子
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は製紙用ニードルフェルトに関し、詳しくは、特
定の曲げ弾性率と永久伸びを有するポリアミド系樹脂お
よび/またはポリエステル系樹脂を用いた製紙用のニー
ドルパンチされたフェルトに関する。
[従来の技術]および[その解決課題1紙を製造する一
般的原理は、ワイヤーパート(濾網部)から、フェルト
で水を含んだ紙料を受けとり、プレスパート(圧搾部)
において水を絞ってから、ドライパート(乾燥部)に送
って紙として仕上げる。従って、かかる抄紙工程におい
て、フェルトは、ワイヤーパートで脱水された湿紙を受
けとって、プレスパートに運び、プレスロールの間を通
して更に水を絞り、同時にまた湿紙の表面を平滑にして
、ドライパートに送るという重要な役割を果している。
それ故、フェルトは、単に湿紙を運ぶコンベアーとして
の機能のみならず、湿紙からできるだけ水を絞り取る機
能すなわち搾水性や湿紙の面を平滑にする機能を持って
いなければならないし、製紙機械のプレスパートにおい
て優れた圧縮弾性回復性を有し、数十ガロにも及ぶプレ
ス後でも厚みを維持し、圧力分布の均一性を保持し、し
かも、フェルトマーク(水分斑や厚さ斑によるマーク)
の発生を防止しなければならず、さらに、近時は増々製
紙機における抄速が高速化されており、フェルトもこの
高速運転に耐えて走行しなければならず、フェルトに要
求される性質というものがより一層高度に、より一層精
密になってきている。
製紙用フェルトは、かっての羊毛よりなる織フェルトか
ら、合成繊維を用いたニードルフェルトに移り変ってき
ており、各種合成繊維がフェルト素材として使用され、
中でも、ナイロン6、ナイロン66などの曲げ弾性率が
20000 Kg/crn”以上のポリアミド系繊維は
、その弾性回復性が良いことなどから、フェルトの繊維
パット層や基布に用いることが行われている。
しかし、このような繊維のみを用いて得られるニードル
フェルトは、フェルトを構成する繊維の弾性率が高いた
めに、圧縮下においてそのフェルトに内在する厚さの不
均一が大きな圧力差となって表われ、そのため圧縮時に
紙面に対して圧力差を生じ易く、紙の平滑性が低下する
ことなどの問題がある。
一方、ゴム状弾性を示す繊維は、ポリウレタン系弾性繊
維のように、古(から知られているが、弾性繊維はフェ
ルト素材としては一般に使用し難(、カードにおけるカ
ーデングに難があったり、ニードリングでの締りに難が
あったりし、ゴム状弾性があるために、ニードルパンチ
したときに、機械的な応力を受けた局所部分のみが弾性
的に強い変形を受けるだけで、応力が除かれると、元の
繊維配列状態に戻り、十分な立体的絡み合いが生じない
。強いて絡み合せんとすると、繊維の切断・損傷を伴っ
たりし、また、フェルトを形成せしめんとすると、この
時に発生する張力が不均一となり、均一なフェルトの形
成を妨げ、従来の一般的な繊維からなるフェルトのよう
な、繊維の配列が均斉でむらがな(、安定した品質およ
び、性能を有する弾性繊維からなるフェルトの製造は難
しいものとされていた。
本発明は、かかる技術的背景の下、フェルトとしての優
れた性能を維持しながら、その製造工程における問題点
も解消することができる製紙用のニードルフェルトを提
供することを目的としたものである。
本発明の他の目的や新規な特徴は本明細書全体の記載お
よび添付図面からも明らかとなるであろう。
[課題を解決するための手段] 本発明では、基布の片面または両面に繊維パット層を積
層し、当該基布と繊維パット層とをニドリングにより一
体化してなる製紙用ニードルフェルトにおいて、当該製
紙用ニードルフェルト繊維素材としてのポリアミド系樹
脂、ポリエステル系樹脂について検討したところ、その
曲げ弾性率が500〜10000Kg/cm”で、10
0%伸長後の永久伸びが15%以上であるポリアミド系
樹脂および/またはポリエステル系樹脂を用い、特に、
ポリアミド系樹脂として、ポリアミド成分からなるハー
ドセグメントとポリエーテル成分からなるソフトセグメ
ントとを有するポリエーテルボリアミドブロックコボリ
マーを用い、また、ポリエステル系樹脂として、ポリエ
ーテルポリエステルブロック共重合体および/またはポ
リエステルポリエステルブロック共重合体を用いること
により、平滑性が良好で、搾水性に優れるために、数十
ガロのプレス後でも厚みを維持し、変形に対するエネル
ギー吸収が大きく、耐久性に冨み、フェルトの圧力分布
の均一性が保持され、フェルトマークの発生が防止され
、フェルト素材として優れたものであることを知った。
そして、このようなフェルトとしての優れた特性を維持
しつつ、従来の弾性繊維にあったような、ニードリング
工程における難点などのその製造上の難点をも解消する
ことができた。
そして、本発明では上記本発明に係る繊維の使用により
、次のような予期していなかった効果も得られた。
すなわち、フェルトは使用中、摩擦を受けて摩耗してい
くが、特に、最近、炭酸カルシウムを紙原材料中に混入
した中性抄紙において、その傾向が顕著となっている。
ところが、本発明に係る繊維を用いた場合、ポリアミド
系樹脂又はポリエステル系樹脂のソフトセグメント部の
エネルギー吸収効果によりその摩耗の程度が著しく抑制
され、フェルトの長寿命化が達成されるという予期して
いなかった効果が得られた。
本発明では、第1図および第2図で例示するような製紙
用ニードルフェルト1において、例えば、その繊維パッ
ト層2を、曲げ弾性率が500〜10000 Kg/c
m2で、100%伸長後の永久伸びが15%以上である
ポリアミド系樹脂および/またはポリエステル系樹脂繊
維により構成する。
特に、当該繊維を、ポリエーテルボリアミドブロックコ
ボリマーからなる繊維、および/またはポリエーテルポ
リエステルブロック共重合体もしくはポリエステルポリ
エステルブロック共重合体からなる繊維で構成する。尚
、これら図中、符号3はニードリング用針、4は基布で
ある。
本発明に係るポリアミド系樹脂および/またはポリエス
テル系樹脂は、その曲げ弾性率が、500〜10000
Kg/am”、好ましくはポリアミド系樹脂では150
 C1〜7000Kg/cm2.ポリエステル系樹脂で
は200 C)−8000Kg/cm”であることが適
当である。
曲げ弾性率が、500 Kg/Cm2未満であるときに
は、プレスパートにおける圧縮時の歪み量が大きくなり
過ぎ、フェルトの目を狭めてしまい、本発明所望の目的
を達成し難いし、一方、10000Kg/cm2を越え
るときには、その歪み量が逆に小さくなり過ぎ、フェル
トの湿紙に対する接触面積が不十分となり、圧力の均一
性も得られ難くなり、本発明所望の目的を達成し難くな
る。
また、当該ポリアミド系樹脂および/またはポリエステ
ル系樹脂は、100%伸長後の永久伸びが15%以上、
好ましくは、ポリアミド系樹脂では40%以上、ポリエ
ステル系樹脂では50%以上であることが適当である。
本来のゴム状弾性を示すエラストマーは、100%伸長
(2倍伸長)すると、直ちに元に戻ってしまう。スパン
デックス糸で代表される弾性繊維はかかるゴム状弾性を
示す。一方、従来の繊維の中には、100%伸長後に元
に戻らず完全な塑性的変形を維持するものもある。
本発明にあっては、100%伸長後に永久伸びが15%
以上とある程度の塑性的変形を維持し、かつ、上記した
ゴム状弾性を示すエラストマーのごとき弾性はないが、
従来のポリアミド系樹脂などに比しては弾性のあるもの
が、フェルトにおいて圧縮下における厚みの均一性を良
好に保持できるなどフェルトの性能に好影響を与えるこ
とを考慮したものである。
本発明に使用されるポリアミド系樹脂としては、ポリエ
ーテルポリアミドブロックコボリマーが好ましい。かか
るポリエーテルポリアミドブロックコボリマーは、ナイ
ロン−6、ナイロン−66、ナイロン−11、ナイロン
−12等のポリアミド成分からなるハードセグメントと
、後で述べるようなポリエーテル成分からなるソフトセ
グメントとを持つブロック共重合体である。
ハードセグメントをなすポリアミドは、例えば、テレフ
タール酸、イソフタール酸、シュウ酸、アジピン酸、セ
バシン酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸の如き
ジカルボン酸とエチレンジアミン、ペンタメチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミン
、1,4−シクロへキシルジアミン、m−キシリレンジ
アミンの如きジアミンの重縮合;カブロラククム、ラウ
ロラクタムの如き環状ラクタムの重合;アミノノナン酸
、アミノノナン酸、アミノウンデカン酸の如きアミノカ
ルボン酸の重縮合、あるいは上記環状ラクタムとジカル
ボン酸とジアミンとの共重合等により得られるものであ
る。
また、ソフトセグメントであるポリエーテル成分は、出
発物質として一般式 %式%) C式中、a、b、dおよびfは少なくとも2の整数、好
ましくは2〜4の整数、eは2〜3oの整数、Cは0ま
たは2〜3oの整数である。)で示されるジアミンが使
用される。
例えば、一般式 %式% (式中、eは2〜30の整数、好ましくは6〜30の整
数である。)のビス(3−アミノプロピル)−ポリテト
ラヒドロフランの混合物、H2N−f−CH,l 、 
−0+−fc:H2+ 、 −0eH21m−Nl2(
式中、eは2〜30の整数である。)のビス−(3−ア
ミノプロピル)−ポリプロピレンオキサイド等が例示さ
れる。また、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオ
キシテトラメチレングリコール等のポリエーテルグリコ
ールも使用できる。
かかるポリエーテルボリアミドブロックコボリマーは、
通常、前記ポリアミド成分形成化合物と前記ポリエーテ
ル含有ジアミンおよびジカルボン酸との縮合反応によっ
て製造され、前記ポリエーテルブロックの重量割合が、
8〜60重量%になるものが望ましい。このポリエーテ
ルブロックの重量割合が8%未満では、フェルトの弾性
変形量が小さくなり、本発明の目的が達成され難(なる
。一方、この割合が60重量%を超えると、フェルトの
剛性が小さくなり、また、この場合には弾性変形量が大
きくなり過ぎて、繊維にクリンプ加工(繊維を屈曲させ
てカーデイングなどが行ない易くする加工)を施し難く
なり、フェルトの製造が困難となり易い。
上記のポリエーテルボリアミドブロックコボリマーに使
用されるジカルボン酸は、前記ポリアミド成分の原料と
して例示したジカルボン酸、36個の炭素原子を有する
三量化脂肪酸、該三量化脂肪酸を主成分とする重合脂肪
酸の混合物、CH,−CH,−CH,−CH,−CH,
−CH。
0OH −CH−−CH2−CH*  −CH2OOH で示される化合物等が使用される。
本発明では、ソフトセグメントとしてポリエーテル成分
に枕えであるいはこれに加えてポリエステル成分などを
有する同様のポリアミド系ブロックコポリマーであって
もよい。
本発明に係るポリアミド系樹脂としては、上記したポリ
エーテルボリアミドブロックコボリマーに他のポリアミ
ド樹脂(硬質ポリアミド樹脂)を混合してもよい。当該
硬質ポリアミド樹脂は、例えばテレフタール酸、インフ
タール酸、シュウ酸アジピン酸、セバシン酸、1.4−
シクロへキシルジカルボン酸、デカンジカルボン酸の如
きジカルボン酸とエチレンジアミン、ペンタメチレンジ
アミン、ヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミ
ン、1,4−シクロへキシルジアミン、m−キシリレン
ジアミンの如きジアミンの重縮合;カプロラクタム、ラ
ウロラクタムの如き環状ラクタムの重合;アミノカルン
酸、アミノノナン酸アミノウンデカン酸の如きアミノカ
ルボン酸の重縮合、あるいは上記環状ラクタムとジカル
ボン酸とジアミンとの共重合等により得られたものであ
る。これらのポリアミドのうち好適なものをナイロンの
呼称で例示すると、ナイロン6、ナイロン66、ナイロ
ン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン61
2、ナイロン6/610゜ナイロン6/66等が挙げら
れるが、ナイロン12を使用することが好ましい。
当該ポリアミドにおけるナイロン12は、化学H−[N
H−(CH,]、、−CO] □ −OHで示される。
本発明に使用されるポリエステル系樹脂としては、ポリ
エーテルポリエステルブロック共重合体および/または
ポリエステルポリエステルブロック共重合体が好ましい
。かかるポリエーテルポリエステルブロック共重合体や
ポリエステルポリエステルブロック共重合体は、アルキ
レンフタレート単位を主体とする高融点ハードセグメン
トと、脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエ
ステルからなる低融点ソフトセグメントとのブロック共
重合体である。
このアルキレンテレフタレート単位を主体とする高融点
ハードセグメントとしては、テレフタル酸もしくはその
ジメチルエステルと、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレ
ングリコール、 1゜2−ジメチル−トリメチレングリ
コール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリ
コールなどのアルキレングリコールとからなる単位を主
体とするものが挙げられるが、場合によって、ジカルボ
ン酸としてイソフタル酸、無水フタル酸、1、5−ナフ
タレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸
、ジフェニルジカルボン酸、ビス(P−カルボキシフェ
ニル)メタン、4,4−スルホニルジ安息香酸などの芳
香族ジカルボン酸、炭素数2〜12の脂肪族ジカルボン
酸、グリコールとしてP−キシリレングリコール、シク
ロヘキサンジメタツールなどのジオール、オキシ酸とし
てP−オキシ安息香酸、P−(β−ヒドロキシエトキシ
)安息香酸などを成分として含んでいても差し支えない
また、脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエ
ステルからなる低融点ソフトセグメントとしては、ポリ
(エチレンオキサイド)グリコール、ポリ(プロピレン
オキサイド)グリコール、ポリ (テトラメチレンオキ
サイド)グリコールなどのポリエーテルグリコール、こ
れらポリエーテルグリコール類の混合物もしくは共重合
体、ポリ−カプロラクトン、炭素数2〜12の脂肪族グ
リコールから製造されるポリエステル、例えばポリエチ
レンアジペート、ポリテトラメチレンアジペート、ポリ
エチレンセバケート、ポリネオペンチルセパゲート、ポ
リテトラメチレンドデカネート、ポリテトラメチレンア
セテート、ポリへキサメチレンアセテートなど、また上
記脂肪族ポリエステルと脂肪族ポリエーテルを組み合わ
せたポリエステルポリオール共重合体などが挙げられる
この低融点ソフトセグメントブロックの分子量としては
、通常400〜6000の範囲内であり、好ましくは4
00〜3000の範囲内である。
この低融点ソフトセグメントブロックのブロック共重合
体中に占める割合としては、通常5〜80重量%であり
、好ましくは20〜70重量%の範囲内である。本発明
では、ポリアミド系樹脂および/またはポリエステル系
樹脂に、他の熱可塑性エラストマーを併用しても良い。
当該熱可塑性エラストマーの例としては、オレフィン系
エラストマー、無水マレイン酸などの酸変性オレフィン
系エラストマー ウレタン系エラストマー、スチレン系
エラストマー、塩化ビニル系エラストマ等が挙げられる
本発明では、その曲げ弾性率が500〜10000 K
g/cm2で、100%伸長後の永久伸びが15%以上
であるポリアミド系樹脂および/またはポリエステル系
樹脂よりなる繊維のみを使用することができるが、他の
硬質ポリアミド樹脂、例えば、ナイロン66、ナイロン
6、ナイロン11、ナイロン12、共重合ナイロンなど
よりなる、他のポリアミド系繊維も併用することができ
る。この場合、例えば、ポリアミド系ブロックコポリマ
ーまたはポリエステル系ブロックコポリマーの繊維を主
体とし、例えば70重量%とし、これに、30重量%の
上記のポリアミド系繊維を混合したパットとする。
本発明では、さらに、ポリアミド系ブロックコポリマー
またはポリエステル系ブロックコボリマ−繊維を主体と
し、これに上記のポリアミド系繊維や当業界でパット構
成繊維として使用されるその他の繊維を混合したパット
でもよい。
本発明に係る当該曲げ弾性率が500〜10000 K
g/cm”で、100%伸長後の永久伸びが15%以上
であるポリアミド系樹脂および/またはポリエステル系
樹脂よりなる繊維は、繊維切断に要するエネルギーを考
慮し、ニードリングにより締り(立体的繊維の絡み会い
)を良好にし、圧縮弾性回復性を大きくし、圧力分布の
均一性や回復性の良さにより厚みを維持し、耐久性を良
くし、印刷時の紙へのマーク障害を回避し、本発明の目
的を達成するためには、その繊度は、4〜50デニール
(d)の範囲内にあることが適当である。他のポリアミ
ド系繊維などを混合したパットとする時も同様である。
本発明では、第2図に示すような繊維パット層2の積層
構造において、最外層(表層、片面のみに限らない)を
、曲げ弾性率が500〜10000 Kg/cm”で1
00%伸長後の永久伸びが15%以上であるポリアミド
系樹脂および/またはポリエステル系樹脂繊維ウェッブ
または当該ポリアミド系樹脂と他のポリアミド系繊維な
どとの混合ウェッブとし、その内層を、当該他のポリア
ミド系繊維などの通常繊維ウェッブとするとよい。全層
が上に記載した混合ウェッブにより構成されてもよい。
本発明の上記した曲げ弾性率が500〜10000 K
g/cm”で100%伸長後の永久伸びが15%以上で
あるポリアミド系樹脂および/またはポリエステル系樹
脂繊維は、スパンデックス基稈には弾性を示さないが、
一般のポリアミド系繊維などに比しては弾性を有し、こ
の繊維を用いたフェルトとしての弾性は大きくなり、種
々の効果が得られるが、一方、そのフェルトの製造工程
にあっては20%程度以上に伸びを強いられるニードリ
ング工程等では、通常のポリアミド繊維に近い塑性を示
すために、従来のポリウレタン系弾性繊維等の弾性繊維
に於いてみられる不都合、すなわち、ニードリング中、
針によってその進行方向に押し下げられる単動に伴って
繊維が引き伸ばされても父兄に戻ってしまい、従ってニ
ードリングによって締まり難いという不都合を生じない
のである。
尚、フェルトは、基布部に於いては繊維が平面方向に配
列しているために、繊維の直径方向の圧縮に対する弾性
が必要であるが、本発明に係る曲げ弾性率が500〜1
0000Kg/cm”で100%伸長後の永久伸びが1
5%以上であるポリアミド系樹脂および/またはポリエ
ステル系樹脂繊維は、この場合にあっても抄紙中のプレ
スロール間で受ける加圧領域にあっては著しく大きな弾
性を示す。
伸長時並びに加圧時に於けるこれらの特異な性質は、本
発明の曲げ弾性率が500〜10000Kg7cm2で
100%伸長後の永久伸びが15%以上であるポリアミ
ド系樹脂および/またはポリエステル系樹脂繊維の反発
弾性がショアー・D硬度(JIS  K6301)68
°の場合的60%であり、通常のエステル系又はラクト
ン系のポリウレタンエラストマーのショアー・D硬度6
5±3°の場合の35〜40%に比べ著しく大きいこと
にも基づくものと考えられる。
本発明における基布4は、合成繊維のモノフィラメント
、マルチフィラメントの如き糸の−または二辺上を経糸
および/または緯糸として一重あるいは多重に構成して
なる。
従来、当該糸としてスパン糸と称されるポリウレタン弾
性繊維(スパンデックス)糸が、使用されることもあっ
たが、本発明では、当該基布4を曲げ弾性率が500〜
10000Kg/cm2で100%系長後の永久伸びが
15%以上であるポリアミド系樹脂および/またはポリ
エステル系樹脂繊維よりなる糸により構成してもよい。
当該基布4の曲げ弾性率が500〜10000Kg/c
m”で100%伸長後の永久伸びが15%以上であるポ
リアミド系樹脂および/またはポリエステル系樹脂繊維
は、4〜50デニールの単繊維よりなる紡毛糸あるいは
マルチフィラメント糸、または直径0.1〜0.8mm
のモノフィラメント(糸)により構成する。ポリアミド
系ブロックコポリマーまたはボリエステル系ブロックコ
ポリマー繊維と、前記他のポリアミド系繊維や当該基布
を構成するために使用される通常繊維との混撚、交織と
してもよけ。
使用するフィラメントの直径は抄紙機の幅、抄紙速度、
ニップ圧、紙の種類、ピッチなどによる汚れなどを考慮
して選択すればよいが、モノフィラメントの場合、最小
直径が0.1mmより細いと、柔軟になり過ぎ、フェル
ト使用時の形態的な安定性が小さ(なってしまい、また
、糸が細くなり糸密度を大きくするとフェルトが汚れ易
くなる。
方、直径が0.81より太い場合には織られた基布が粗
くなり便用時に紙にマークを付は易くなる。
従ってモノフィラメントの直径は0.1〜0.8+nm
の範囲内にあることが必要である。
尚、本発明に基づくモノフィラメント糸は伸び易いので
、形態的な安定性を確保するためには、基布の幅方向の
糸として用いることが望ましい。
形態的安定性の確保という点では、2重または3重等の
多重基布になっている場合、平滑性の要求される最上層
に本発明に係る上記繊維を、下層面に通常繊維を用いる
ことができる。尚、多重基布の場合の最上層としては伸
びの心配がいらないので、進行方向、幅方向ともに本発
明に係る上記繊維を用いることも可能である。
本発明では、以上述べたような維維パット層および/ま
たは基布の形成において、ポリアミド系樹脂の場合には
前記した特性の他に特に耐摩耗性に於いて優れており、
ポリエステル系樹脂の場合にはフェルトの使用時に要求
される瞬発弾性に於いて優れており、従ってフェルトの
使用条件に合わせてその何れかを選択して用い得る。
[実施例] 次に、本発明の実施例を示す。
尚、例中の%は、重量%である。
番 ゛  の1 法: ASTM  D−790による。
100%   の永  びの測定法: JIS  K−6301に準じて1号ダンベル状試験片
を用い、2倍に、すなわち100%伸長し10分間保持
した後除重解放した時の残留伸び率で表示した。
実施例1゜ 内層が、ナイロン66繊維(15d)70%と、曲げ弾
性率が2000 Kg/cm”で100%伸長後の永久
伸びが50%であるポリアミド系樹脂繊維(15d)3
0%とよりなる混合繊維を用いた目付け400 g/m
”のパット層で、外層が、ナイロン6繊維(10d)を
用いた目付け200 g/m2のパット層の繊維パット
を、2重織りメツシュタイプの基布(700g/m)両
面にニードリングにより一体化させて目付け1300 
g/m”、厚さ3.3mmの製紙用ニードルフェルトを
作成した。
これを、ナイロン66よりなる繊維パット層を有するフ
ェルト(比較例)と、高速抄紙機において対比したとこ
ろ、本発明例では、50万回でのプレス後でも、フェル
トは柔軟なものであった。
これに対し、比較例では、50万回以下のプレスで、そ
のプレス回数の増加と共に次第に柔軟性が失われた。
紙の平滑度(JIS  P8119)(一定圧をかけた
紙とガラスの間隙を一定量の空気が通過する時間で表わ
される)を測定したところ、その値が従来のフェルトの
場合に比べ約2倍となった。
又、紙が抄造される時にロールに接する面側とフェルト
に接する面側との平滑度の差を見たところ、従来のフェ
ルトを用いた場合の約届に減少した。
実施例2゜ ポリアミド系樹脂繊維に代えて、曲げ弾性率が4000
 Kg/cm2で永久伸びが60%のポリエステル系樹
脂繊維とした以外は、実施例1と同様にして製紙用ニー
ドルフェルトを作成した。同様の結果が得られた。
[発明の効果コ 本発明による製紙用ニードルフェルトは、平滑性が良好
で、搾水性に優れ、製紙機械のプレスパートにおける圧
縮弾性回復性に優れ、弾性回(す性が良いために数十ガ
ロのプレス後でも厚みを維持し、変形に対するエネルギ
ー吸収が大きく、耐久性に冨み、圧縮下におけるフェル
トの圧力分布の均一性が保持され、フェルトマークの発
生が防止された。
上記フェルトの表面の平滑性は即、フェルトと重ねてプ
レスされて抄造される紙の平滑性に寄与することとなる
。この紙の平滑度(JIS  P8119)は、一定圧
をかけられた紙とガラスの間隙を一定量の空気が通過す
る時間で表わされるが、本発明によれば、実施例にも示
すように、その値が従来のフェルトの場合に比べ約2倍
となった。
又、紙が抄造される時にロールに接する面側とフェルト
に接する面側との平滑度の差は従来のフェルトを用いた
場合の約%に減少した。
本発明フェルトに於いては、フェルト平面内の目付すな
わち質量の斑が比較的大きい場合でも当該繊維の持つ特
異な可塑的性質のためにプレスロール間で加圧された時
先ず質量の大きい、すなわち多くの場合には厚みも大き
い箇所が先に圧縮され易く、従って目付の斑が吸収され
易くなり、従って加圧時の厚みが均一に維持され易くな
った。
このことは必然的に平面内での搾水性の均一性につなが
るものとなった。
この弾性特性にあわせて備わっている可塑性に基づ(均
一性への効果は、特に、基布の経糸とが交差するナック
ル部近辺、すなわち質量差の大きくなる箇所に於いて顕
著にあられれ、ナックル部箇所とナックル部から外れた
箇所との厚さの差を小さくし、搾水性の均一性が得られ
た。
本発明による製紙用ニードルフェルトは、プレスパート
での使用に際し、圧縮弾性回復性が良好で、厚みを長期
にわたり保持でき、プレスロールでのプレス回数の増加
によっても、加圧下でのフェルトの厚みの変形量が大で
、回復性が良いために、柔軟性を長期にわたり保持し、
圧力分布を均一なものとすることができる。
この圧縮弾性回復性が大きいという点では、羊毛を用い
た織フェルトに似ている。本発明では、繊維としての強
度は羊毛の強度(デニール当91.5g程度)の2倍位
あり、伸度も3倍以上なので、変形に対するエネルギー
吸収が太き(、従って耐久性に優れている。即ち、性能
は羊毛に似ており、そのライフは著しく長いものになる
本発明によれば、このようなフェルトとしての優れた特
性を維持しつつ、従来の弾性繊維にあったような、ニー
ドリング工程における難点などのその製造上の難点をも
解消することができた。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はそれぞれ本発明の実施例を示す製
紙用ニードルフェルトの説明図である。 図面の浄書 FIG、1 1・・・フェルト 2・・・繊維パット層 3・・・針 4・・・基 布 FIG、2 特許出願人 日本フェルト株式会社 大日本インキ化学工業株式会社 仕理人弁理士  佐 藤 良  博 手続補正書 (方式) %式% 事件の表示 製紙用ニードルフェルト 日本 フェル ト株式会社 大日本インキ化学工業株式会社 4゜ 代 理 人 6゜ 補正の対象

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、基布の片面または両面に維維パット層を積層し、当
    該基布と繊維パット層とをニードリングにより一体化し
    てなる製紙用ニードルフェルトにおいて、当該維維パッ
    ト層および/または基布が、その曲げ弾性率が500〜
    10000Kg/cm^2で、100%伸長後の永久伸
    びが15%以上であるポリアミド系樹脂および/または
    ポリエステル系樹脂からなる繊維よりなることを特徴と
    する製紙用ニードルフェルト。 2、ポリアミド系樹脂が、ポリアミド成分からなるハー
    ドセグメントと、ポリエーテル成分からなるソフトセグ
    メントとを有するポリエーテルポリアミドブロック共重
    合体である、請求項1に記載の製紙用ニードルフェルト
    。 3、ポリアミド系樹脂が、ポリアミド12と請求項2に
    記載のポリエーテルポリアミドブロック共重合体とから
    なる、請求項1に記載の製紙用ニードルフェルト。 4、ポリエステル系樹脂が、ポリエーテルポリエステル
    ブロック共重合体および/またはポリエステルポリエス
    テルブロック共重合体である、請求項1に記載の製紙用
    ニードルフェルト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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