JP2961277B2 - 製紙用ニードルフエルト - Google Patents

製紙用ニードルフエルト

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JP2961277B2
JP2961277B2 JP13403790A JP13403790A JP2961277B2 JP 2961277 B2 JP2961277 B2 JP 2961277B2 JP 13403790 A JP13403790 A JP 13403790A JP 13403790 A JP13403790 A JP 13403790A JP 2961277 B2 JP2961277 B2 JP 2961277B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は製紙用ニードルフエルトに関し、詳しくは、
特定の曲げ弾性率と永久伸びを有するポリアミド系樹脂
またはポリエステル系樹脂を用いた製紙用のニードルパ
ンチされたフエルトに関する。
[従来の技術]および[その解決課題] 紙を製造する一般的原理は、ワイヤーパート(濾網
部)から、フエルトで水を含んだ紙料を受けとり、プレ
スパート(圧搾部)において水を絞ってから、ドライパ
ート(乾燥部)に送って紙として仕上げる。従って、か
かる抄紙工程において、フエルトは、ワイヤーパートで
脱水された湿紙を受けとって、プレスパートに運び、プ
レスロールの間を通して更に水を絞り、同時にまた湿紙
の表面を平滑にして、ドライパートに送るという重要な
役割を果している。それ故、フエルトは、単に湿紙を運
ぶコンベアーとしての機能のみならず、湿紙からできる
だけ水を絞り取る機能すなわち搾水性や湿紙の面を平滑
にする機能を持っていなければならないし、製紙機械の
プレスパートにおいて優れた圧縮弾性回復性を有し、数
十万回にも及ぶプレス後でも厚みを維持し、圧力分布の
均一性を保持し、しかも、フエルトマーク(水分斑や厚
さ斑によるマーク)の発生を防止しなければならず、さ
らに、近時は増々製紙機における抄速が高速化されてお
り、フエルトもこの高速運転に耐えて走行しなければな
らず、フエルトに要求される性質というものがより一層
高度に、より一層精密になってきている。
製紙用フエルトは、かっての羊毛よりなる織フエルト
から、合成繊維を用いたニードルフエルトに移り変って
きており、各種合成繊維がフエルト素材として使用さ
れ、中でも、ナイロン6,ナイロン66などの曲げ弾性率が
20000Kg/cm2以上のポリアミド系繊維は、その弾性回復
性が良いことなどから、フエルトの繊維バット層や基布
に用いることが行われている。
しかし、このような繊維のみを用いて得られるニード
ルフエルトは、フエルトを構成する繊維の弾性率が高い
ために、圧縮下においてそのフエルトに内在する厚さの
不均一が大きな圧力差となって表われ、そのため圧縮時
に紙面に対して圧力差を生じ易く、紙の平滑性が低下す
ることなどの問題がある。
一方、ゴム状弾性を示す繊維は、ポリウレタン系弾性
繊維のように、古くから知られているが、弾性繊維はフ
エルト素材としては一般に使用し難く、カードにおける
カーデングに難があったり、ニードリングでの締りに難
があったりし、ゴム状弾性があるために、ニードルパン
チしたときに、機械的な応力を受けた局所部分のみが弾
性的に強い変形を受けるだけで、応力が除かれると、元
の繊維配列状態に戻り、十分な立体的絡み合いが生じな
い。強いて絡み合せんとすると、繊維の切断・損傷を伴
ったりし、また、フエルトを形成せしめんとすると、こ
の時に発生する張力が不均一となり、均一なフエルトの
形成を妨げ、従来の一般的な繊維からなるフエルトのよ
うな、繊維の配列が均斉でむらがなく、安定した品質お
よび、性能を有する弾性繊維からなるフエルトの製造は
難しいものとされていた。
本発明は、かかる技術的背景の下、フエルトとしての
優れた性能を維持しながら、その製造工程における問題
点も解消することができる製紙用のニードルフエルトを
提供することを目的としたものである。
本発明の他の目的や新規な特徴は本明細書全体の記載
および添付図面からも明らかとなるであろう。
[課題を解決するための手段] 本発明では、基布の片面または両面に繊維バット層を
積層し、当該基布と繊維バット層とをニードリングによ
り一体化してなる製紙用ニードルフエルトにおいて、当
該製紙用ニードルフエルト繊維素材としてのポリアミド
系樹脂、ポリエステル系樹脂について検討したところ、
その曲げ弾性率が500〜10000Kg/cm2で、100%伸長後の
永久伸びが15%以上であるポリアミド系樹脂またはポリ
エステル系樹脂を用い、特に、ポリアミド系樹脂とし
て、ポリアミド成分からなるハードセグメントとポリエ
ーテル成分からなるソフトセグメントとを有するポリエ
ーテルポリアミドブロックコポリマーを用い、また、ポ
リエステル系樹脂として、ポリエーテルポリエステルブ
ロック共重合体および/またはポリエステルポリエステ
ルブロック共重合体を用いることにより、平滑性が良好
で、搾水性に優れるために、数十万回のプレス後でも厚
みを維持し、変形に対するエネルギー吸収が大きく、耐
久性に富み、フエルトの圧力分布の均一性が保持され、
フエルトマークの発生が防止され、フエルト素材として
優れたものであることを知った。
そして、このようなフエルトとしての優れた特性を維
持しつつ、従来の弾性繊維にあったような、ニードリン
グ工程における難点などのその製造上の難点をも解消す
ることができた。
そして、本発明では上記本発明に係る繊維の使用によ
り、次のような予期していなかった効果も得られた。
すなわち、フエルトは使用中、摩擦を受けて摩耗して
いくが、特に、最近、炭酸カルシウムを紙原材料中に混
入した中性抄紙において、その傾向が顕著となってい
る。
ところが、本発明に係る繊維を用いた場合、ポリアミ
ド系樹脂又はポリエステル系樹脂のソフトセグメント部
のエネルギー吸収効果によりその摩耗の程度が著しく抑
制され、フエルトの長寿命化が達成されるという予期し
ていなかった効果が得られた。
本発明では、第1図および第2図で例示するような製
紙用ニードルフエルト1において、例えば、その繊維バ
ット層2を、曲げ弾性率が500〜10000Kg/cm2で、100%
伸長後の永久伸びが15%以上のポリアミド成分からなる
ハードセグメントとポリエーテル成分からなるソフトセ
グメントとを有するポリエーテルポリアミドブロック共
重合体のポリアミド系樹脂またはポリエステル系樹脂繊
維により構成する。特に当該ポリエステル系繊維を、ポ
リエーテルポリエステルブロック共重合体もしくはポリ
エステルポリエステルブロック共重合体からなる繊維で
構成する。尚、これら図中、符号3はニードリング用
針、4は基布である。
本発明に係るポリアミド系樹脂およびポリエステル系
樹脂は、その曲げ弾性率が、500〜10000Kg/cm2、好まし
くはポリアミド系樹脂では1500〜7000Kg/cm2,ポリエス
テル系樹脂では2000〜8000Kg/cm2であることが適当であ
る。
曲げ弾性率が、500Kg/cm2未満であるときには、プレ
スパートにおける圧縮時の歪み量が大きくなり過ぎ、フ
エルトの目を狭めてしまい、本発明所望の目的を達成し
難いし、一方、10000Kg/cm2を越えるときには、その歪
み量が逆に小さくなり過ぎ、フエルトの湿紙に対する接
触面積が不十分となり、圧力の均一性も得られ難くな
り、本発明所望の目的を達成し難くなる。
また、当該ポリアミド系樹脂およびポリエステル系樹
脂は、100%伸長後の永久伸びが15%以上、好ましく
は、ポリアミド系樹脂では40%以上,ポリエステル系樹
脂では50%以上であることが適当である。
本来のゴム状弾性を示すエラストマーは、100%伸長
(2倍伸長)すると、直ちに元に戻ってしまう。スパン
デックス系で代表される弾性繊維はかかるゴム状弾性を
示す。一方、従来の繊維の中には、100%伸長後に元に
戻らず完全な塑性的変形を維持するものもある。
本発明にあっては、100%伸長後に永久伸びが15%以
上とある程度の塑性的変形を維持し、かつ、上記したゴ
ム状弾性を示すエラストマーのごとき弾性はないが、従
来のポリアミド系樹脂などに比しては弾性のあるもの
が、フエルトにおいて圧縮下における厚みの均一性を良
好に保持できるなどフェルトの性能に好影響を与えるこ
とを考慮したものである。
本発明に使用されるポリアミド系樹脂としては、ポリ
エーテルポリアミドブロックコポリマーが適当である。
かかるポリエーテルポリアミドブロックコポリマーは、
ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−11、ナイロン
−12等のポリアミド成分からなるハードセグメントと、
後で述べるようなポリエーテル成分からなるソフトセグ
メントとを持つブロック共重合体である。
ハードセグメントをなすポリアミドは、例えば、テレ
フタール酸、イソフタール酸、シュウ酸、アジピン酸、
セバシン酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸の如き
ジカルボン酸とエチレンジアミン、ペンタメチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミ
ン、1,4−シクロヘキシルジアミン、m−キシリレンジ
アミンの如きジアミンの重縮合;カプロラクタム、ラウ
ロラクタムの如き環状ラクタムの重合;アミノエナント
酸、アミノノナン酸、アミノウンデカン酸の如きアミノ
カルボン酸の重縮合、あるいは上記環状ラクタムとジカ
ルボン酸とジアミンとの共重合等により得られるもので
ある。
また、ソフトセグメントであるポリエーテル成分は、
出発物質として一般式 H2NCH2−O(CH2−O(CH2−OCH2−NH2 (式中、a,b、dおよびfは少なくとも2の整数、好ま
しくは2〜4の整数、eは2〜30の整数、Cは0または
2〜30の整数である。)で示されるジアミンが使用され
る。
例えば、一般式 H2NCH2−O(CH2−OCH2−NH
2 (式中、eは2〜30の整数、好ましくは6〜30の整数で
ある。)のビス(3−アミノプロピル)−ポリテトラヒ
ドロフランの混合物、 H2NCH2−OCH2−OCH2−NH
2 (式中、eは2〜30の整数である。)のビス−(3−ア
ミノプロピル)−ポリプロピレンオキサイド等が例示さ
れる。また、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオ
キシテトラメチレングリコール等のポリエーテルグリコ
ールも使用できる。
かかるポリエーテルポリアミドブロックコポリマー
は、通常、前記ポリアミド成分形成化合物と前記ポリエ
ーテル含有ジアミンおよびジカルボン酸との縮合反応に
よって製造され、前記ポリエーテルブロックの重量割合
が、8〜60重量%になるものが望ましい。このポリエー
テルブロックの重量割合が8%未満では、フエルトの弾
性変形量が小さくなり、本発明の目的が達成され難くな
る。一方、この割合が60重量%を超えると、フエルトの
剛性が小さくなり、また、この場合には弾性変形量が大
きくなり過ぎて、繊維にクリンプ加工(繊維を屈曲させ
てカーディングなどが行ない易くする加工)を施し難く
なり、フエルトの製造が困難となり易い。
上記のポリエーテルポリアミドブロックコポリマーに
使用されるジカルボン酸は、前記ポリアミドの成分の原
料として例示したジカルボン酸、36個の炭素原子を有す
る二酸化脂肪酸、該二量化脂肪酸を主成分とする重合脂
肪酸の混合物、 で示される化合物等が使用される。
本発明に使用されるポリエステル系樹脂としては、ポ
リエーテルポリエステルブロック共重合体および/また
はポリエステルポリエステルブロック共重合体が好まし
い。かかるポリエーテルポリエステルブロック共重合体
やポリエステルポリエステルブロック共重合体は、アル
キレンフタレート単位を主体とする高融点ハードセグメ
ントと、脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリ
エステルからなる低融点ソフトセグメントとのブロック
共重合体である。
このアルキレンテレフタレート単位を主体とする高融
点ハードセグメントとしては、テレフタル酸もしくはそ
のジメチルエステルと、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチ
レングリコール、1,2−ジメチル−トリメチレングリコ
ール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコ
ールなどのアルキレングリコールとからなる単位を主体
とするものが挙げられるが、場合によって、ジカルボン
酸としてイソフタル酸、無水フタル酸、1,5−ナフタレ
ンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフ
エニルジカルボン酸、ビス(P−カルボキシフエニル)
メタン、4,4−スルホニルジ安息香酸などの芳香族ジカ
ルボン酸、炭素数2〜12の脂肪族ジカルボン酸、グリコ
ールとしてP−キシリレングリコール、シクロヘキサン
ジメタノールなどのジオール、オキシ酸としてP−オキ
シ安息香酸、P−(β−ヒドロキシエトキシ)安息香酸
などを成分として含んでいても差し支えない。
また、脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリ
エステルからなる低融点ソフトセグメントとしては、ポ
リ(エチレンオキサイド)グリコール、ポリ(プロピレ
ンオキサイド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキ
サイド)グリコールなどのポリエーテルグリコール、こ
れらポリエーテルグリコール類の混合物もしくは共重合
体、ポリ−カプロラクトン、炭素数2〜12の脂肪族グリ
コールから製造されるポリエステル、例えばポリエチレ
ンアジペート、ポリテトラメチレンアジペート、ポリエ
チレンセバケート、ポリネオペンチルセバゲート、ポリ
テトラメチレンドデカネート、ポリテトラメチレンアセ
テート、ポリヘキサメチレンアセテートなど、また上記
脂肪族ポリエステルと脂肪族ポリエーテルを組み合わせ
たポリエステルポリオール共重合体などが挙げられる。
この低融点ソフトセグメントブロックの分子量として
は、通常400〜6000の範囲内であり、好ましくは400〜30
00の範囲内である。
この低融点ソフトセグメントブロックのブロック共重
合体中に占める割合としては、通常5〜80重量%であ
り、好ましくは20〜70重量%の範囲内である。本発明で
は、ポリアミド系樹脂またはポリエステル系樹脂に、他
の熱可塑性エラストマーを併用しても良い。当該熱可塑
性エラストマーの例としては、オレフィン系エラストマ
ー、無水マレイン酸などの酸変性オレフィン系エラスト
マー、ウレタン系エラストマー、スチレン系エラストマ
ー、塩化ビニル系エラストマー等が挙げられる。
本発明では、その曲げ弾性率が500〜10000Kg/cm2で、
100%伸長後の永久伸びが15%以上のポリアミド成分か
らなるハードセグメントとポリエーテル成分からなるソ
フトセグメントとを有するポリエーテルポリアミドブロ
ック共重合体のポリアミド系樹脂またはポリエステル系
樹脂よりなる繊維のみを使用することができるが、他の
硬質ポリアミド樹脂、例えば、ナイロン66、ナイロン
6、ナイロン11、ナイロン12、共重合ナイロンなどより
なる、他のポリアミド系樹脂も併用することができる。
この場合、例えば、ポリアミド系ブロックコポリマーま
たはポリエステル系ブロックコポリマーの繊維を主体と
し、例えば70重量%とし、これに、30重量%の上記のポ
リアミド系繊維を混合したバットとする。
本発明では、さらに、ポリアミド系ブロックコポリマ
ーまたはポリエステル系ブロックコポリマー繊維を主体
とし、これに上記のポリアミド系繊維や当業界でバット
構成繊維として使用されるその他の繊維を混合したバッ
トでもよい。
本発明に係る当該曲げ弾性率が500〜10000Kg/cm2で、
100%伸長後の永久伸びが15%以上であるポリアミド系
樹脂またはポリエステル系樹脂よりなる繊維は、繊維切
断に要するエネルギーを考慮し、ニードリングにより締
り(立体的繊維の絡み会い)を良好にし、圧縮弾性回復
性を大きくし、圧力分布の均一性や回復性の良さにより
厚みを維持し、耐久性を良くし、印刷時の紙へのマーク
障害を回避し、本発明の目的を達成するためには、その
繊度は、4〜50デニール(d)の範囲内にあることが適
当である。他のポリアミド系繊維などを混合したバット
とする時も同様である。
本発明では、第2図に示すような繊維バット層2の積
層構造において、最外層(表層、片面のみに限らない)
を、曲げ弾性率が500〜10000Kg/cm2で100%伸長後の永
久伸びが15%以上であるポリアミド系樹脂またはポリエ
ステル系樹脂繊維ウェッブまたは当該ポリアミド系樹脂
と他のポリアミド系繊維などとの混合ウエッブとし、そ
の内層を、当該他のポリアミド系繊維などの通常繊維ウ
ェッブとするとよい。全層が上に記載した混合ウエッブ
により構成されてもよい。
本発明の上記した曲げ弾性率が500〜10000Kg/cm2で10
0%伸長後の永久伸びが15%以上であるポリアミド系樹
脂またはポリエステル系樹脂繊維は、スパンデックス糸
程には弾性を示さないが、一般のポリアミド系繊維など
に比しては弾性を有し、この繊維を用いたフエルトとし
ての弾性は大きくなり、種々の効果が得られるが、一
方、そのフェルトの製造工程にあっては20%程度以上に
伸びを強いられるニードリング工程等では、通常のポリ
アミド繊維に近い塑性を示すために、従来のポリウレタ
ン系弾性繊維等の弾性繊維に於いてみられる不都合、す
なわち、ニードリング中、針によってその進行方向に押
し下げられる挙動に伴って繊維が引き伸ばされても又元
に戻ってしまい、従ってニードリングによって締まり難
いという不都合を生じないのである。
尚、フェルトは、基布部に於いては繊維が平面方向に
配列しているために、繊維の直径方向の圧縮に対する弾
性が必要であるが、本発明に係る曲げ弾性率が500〜100
00Kg/cm2で100%伸長後の永久伸び15%以上であるポリ
アミド系樹脂またはポリエステル系樹脂繊維は、この場
合にあっても抄紙中のプレスロール間で受ける加圧領域
にあっては著しく大きな弾性を示す。
伸長時並びに加圧時に於けるこれらの特異な性質は、
本発明の曲げ弾性率が500〜10000Kg/cm2で100%伸長後
の永久伸びが15%以上であるポリアミド系樹脂またはポ
リエステル系樹脂繊維の反発弾性がショアー・D硬度
(JIS K6301)68゜の場合約60%であり、通常のエステ
ル系又はラクトン系のポリウレタンエラストマーのショ
アー・D硬度65±3゜の場合の35〜40%に比べ著しく大
きいことにも基づくものと考えられる。
本発明における基布4は、合成繊維のモノフィラメン
ト、マルチフィラメントの如き糸の一または二以上を経
糸および/または緯糸として一重あるいは多重に構成し
てなる。
従来、当該糸としてスパン糸と称されるポリウレタン
弾性繊維(スパンデックス)糸が、使用されることもあ
ったが、本発明では、当該基布4を曲げ弾性率が500〜1
0000Kg/cm2で100%系長後の永久伸びが15%以上である
ポリアミド系樹脂またはポリエステル系樹脂繊維よりな
る糸により構成してもよい。当該基布4の曲げ弾性率が
500〜10000Kg/cm2で100%伸長後の永久伸びが15%以上
であるポリアミド系樹脂およびポリエステル系樹脂繊維
は、4〜50デニールの単繊維よりなる紡毛糸あるいはマ
ルチフィラメント糸、または直径0.1〜0.8mmのモノフィ
ラメント(糸)により構成する。ポリアミド系ブロック
コポリマーまたはポリエステル系ブロックコポリマー繊
維と、前記他のポリアミド系樹脂や当該基布を構成する
ために使用される通常繊維との混撚、交織としてもよ
い。
使用するフィラメントの直径は抄紙機の幅、抄紙速
度、ニップ圧、紙の種類、ピッチなどによる汚れなどを
考慮して選択すればよいが、モノフィラメントの場合、
最小直径が0.1mmより細いと、柔軟になり過ぎ、フエル
ト使用時の形態的な安定性が小さくなってしまい、ま
た、糸が細くなり糸密度を大きくするとフエルトが汚れ
易くなる。一方、直径が0.8mmより太い場合には織られ
た基布が粗くなり使用時に紙にマークを付け易くなる。
従ってモノフィラメントの直径は0.1〜0.8mmの範囲内に
あることが必要である。
尚、本発明に基づくモノフィラメント糸は伸び易いの
で、形態的な安定性を確保するためには、基布の幅方向
の糸として用いることが望ましい。形態的安定性の確保
という点では、2重または3重等の多重基布になってい
る場合、平滑性の要求される最上層に本発明に係る上記
繊維を、下層面に通常繊維を用いることができる。尚、
多重基布の場合の最上層としては伸びの心配がいらない
ので、進行方向、幅方向ともに本発明に係る上記繊維を
用いることも可能である。
本発明では、以上述べたような繊維バット層および/
または基布の形成において、ポリアミド系樹脂の場合に
は前記した特性の他に特に耐摩耗性に於いて優れてお
り、ポリエステル系樹脂の場合にはフエルトの使用時に
要求される瞬発弾性に於いて優れており、従ってフエル
トの使用条件に合わせてその何れかを選択して用い得
る。
[実施例] 次に、本発明の実施例を示す。
尚、例中の%は、重量%である。
曲げ弾性率の測定法: ASTM D−790による。
100%伸長後の永久伸びの測定法: JIS K−6301に準じて1号ダンベル状試験片を用い、
2倍に、すなわち100%伸長し10分間保持した後除重解
放した時の残留伸び率で表示した。
実施例1. 内層が、ナイロン66繊維(15d)70%と、曲げ弾性率
が2000Kg/cm2で100%伸長後の永久伸びが50%であるポ
リアミド系樹脂繊維(15d)30%とよりなる混合繊維を
用いた目付け400g/m2のバット層で、外層が、ナイロン
6繊維(10d)を用いた目付け200g/m2のバット層の繊維
バットを、2重織りメッシュタイプの基布(700g/m)両
面にニードリングにより一体化させて目付け1300g/m2,
厚さ3.3mmの製紙用ニードルフエルトを作成した。
これを、ナイロン66よりなる繊維バット層を有するフ
エルト(比較例)と、高速抄紙機において対比したとこ
ろ、本発明例では、50万回でのプレス後でも、フエルト
は柔軟なものであった。これに対し、比較例では、50万
回以下のプレスで、そのプレス回数の増加と共に次第に
柔軟性が失われた。
紙の平滑度(JIS P8119)(一定圧をかけた紙とガラ
スの間隙を一定量の空気が通過する時間で表わされる)
を測定したところ、その値が従来のフエルトの場合に比
べ約2倍となった。
又、紙が抄造される時にロールに接する面側とフエル
トに接する面側との平滑度の差を見たところ、従来のフ
エルトを用いた場合の約1/3に減少した。
実施例2. ポリアミド系樹脂繊維に代えて、曲げ弾性率が4000Kg
/cm2で永久伸びが60%のポリエステル系樹脂繊維とした
以外は、実施例1と同様にして製紙用ニードルフエルト
を作成した。同様の結果が得られた。
[発明の効果] 本発明による製紙用ニードルフエルトは、平滑性が良
好で、搾水性に優れ、製紙機械のプレスパートにおける
圧縮弾性回復性に優れ、弾性回復性が良いために数十万
回のプレス後でも厚みを維持し、変形に対するエネルギ
ー吸収が大きく、耐久性に富み、圧縮下におけるフエル
トの圧力分布の均一性が保持され、フエルトマークの発
生が防止された。
上記フエルトの表面の平滑性は即、フエルトと重ねて
プレスされて抄造される紙の平滑性に寄与することとな
る。この紙の平滑度(JIS P8119)は、一定圧をかけら
れた紙とガラスの間隙を一定量の空気が通過する時間で
表わされるが、本発明によれば、実施例にも示すよう
に、その値が従来のフエルトの場合に比べ約2倍となっ
た。
又、紙が抄造される時にロールに接する面側とフエル
トに接する面側との平滑度の差は従来のフエルトを用い
た場合の約1/3に減少した。
本発明フエルトに於いては、フエルト平面内の目付す
なわち質量の斑が比較的大きい場合でも当該繊維の持つ
特異な可塑的性質のためにプレスロール間で加圧された
時先ず質量の大きい、すなわち多くの場合には厚みも大
きい箇所が先に圧縮され易く、従って目付の斑が吸収さ
れ易くなり、従って加圧時の厚みが均一に維持され易く
なった。
このことは必然的に平面内での搾水性の均一性につな
がるものとなった。
この弾性特性にあわせて備わっている可塑性に基づく
均一性への効果は、特に、基布の経糸とが交差するナッ
クル部近辺、すなわち質量差の大きくなる箇所に於いて
顕著にあらわれ、ナックル部箇所とナックル部から外れ
た箇所との厚さの差を小さくし、搾水性の均一性が得ら
れた。
本発明による製紙用ニードルフエルトは、プレスパー
トでの使用に際し、圧縮弾性回復性が良好で、厚みを長
期にわたり保持でき、プレスロールでのプレス回数の増
加によっても、各圧下でのフエルトの厚みの変形量が大
で、回復性が良いために、柔軟性を長期にわたり保持
し、圧力分布を均一なものとすることができる。
この圧縮弾性回復性が大きいという点では、羊毛を用
いた織フエルトに似ている。本発明では、繊維としての
強度は羊毛の強度(デニール当り1.5g程度)の2倍位あ
り、伸度も3倍以上なので、変形に対するエネルギー吸
収が大きく、従って耐久性に優れている。即ち、性能は
羊毛に似ており、そのライフは著しく長いものになる。
本発明によれば、このようなフエルトとしての優れた
特性を維持しつつ、従来の弾性繊維にあったような、ニ
ードリング工程における難点などのその製造上の難点を
も解消することができた。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はそれぞれ本発明の実施例を示す製
紙用ニードルフエルトの説明図である。 1……フエルト 2……繊維バット層 3……針 4……基布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D01F 6/82,6/86 D21F 7/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基布の片面または両面に維維バット層を積
    層し、当該基布と繊維バット層とをニードリングにより
    一体化してなる製紙用ニードルフエルトにおいて、当該
    維維バット層および/または基布が、 (a)その曲げ弾性率が500〜10000Kg/cm2で、100%伸
    長後の永久伸びが15%以上のポリアミド成分からなるハ
    ードセグメントとポリエーテル成分からなるソフトセグ
    メントとを有するポリエーテルポリアミドブロック共重
    合体のポリアミド系樹脂、または、 (b)その曲げ弾性率が500〜10000Kg/cm2で、100%伸
    長後の永久伸びが15%以上のポリエステル系樹脂 からなる繊維よりなることを特徴とする製紙用ニードル
    フエルト。
  2. 【請求項2】ポリエステル系樹脂が、ポリエーテルポリ
    エステルブロック共重合体および/またはポリエステル
    ポリエステルブロック共重合体である、請求項1に記載
    の製紙用ニードルフエルト。
  3. 【請求項3】繊維が、請求項1に記載のポリエーテルポ
    リアミドブロック共重合体からなるポリアミド系樹脂繊
    維と当該共重合体を除く他のポリアミド系樹脂からなる
    ポリアミド系樹脂繊維との混合繊維である、請求項1に
    記載の製紙用ニードルフエルト。
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