JPH0434023Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、防虫性と吸湿性の両特性を有する
シートに関するものである。

〔従来の技術〕

従来から防虫性及び吸湿性を単独に有するシー
トは各種存在するが、両特性を同時に兼ね備えた
シートは存在しなかつた。防虫性を有するシート
は、防虫剤を保持させたものであるが、シートの
材質により防虫剤を保持させ難い場合があつた。
また、吸湿性を有するシートは、用途によつては
その吸湿効果が不充分である場合があつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

そこで、この考案は、上記従来品が同時に有す
ることのできなかつた防虫性及び吸湿性の両特性
を有すると共に、防虫剤の保持力が強く、吸湿効
果及び外気の湿度を遮断する目的で考え出された
シートを提供しようとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

そのため、この考案の防虫・吸湿シートは高吸
水性ポリマーと防虫剤の混合粉粒状物を保持した
綿状シートに、合成樹脂フイルムを接着してい
る。

〔作用〕

上記手段を施こしたため、この考案の防虫・吸
湿シートは、防虫性と吸湿性の両特性を同時に有
すると共に、防虫剤の保持力が強くなり、充分な
吸湿作用を発揮するようになつた。

〔実施例〕

以下、この考案の構成を実施例として示した図
面に従つて説明する。

(1)は複数枚の脱脂綿を重合して圧縮しつつ必要
とあれば同時にエンボス加工を施した綿状シート
であり、以下に述べる高吸水性ポリマーと防虫剤
の混合粉粒状物を効率よく保持するものであり、
この粗毛フエルト１自体も若干の吸湿性を有して
いる。

(2)は綿状シート１内に保持された高吸水性ポリ
マーと防虫剤の混合粉粒状物である。高吸水性ポ
リマーとしては、デンプン、架橋ポリエチレンオ
キシド、デンプン−ポリアクリロニトリル共重合
体の加水分解物、部分架橋デンプン−ポリアクリ
ル酸共重合物及びその親水塩、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルトルエン−スルホン酸塩等の部分
架橋反応物の粉末又は粒状物等があげられ、その
吸水能力は自重の数十倍から数百倍に達するもの
である。防虫剤としては、硼砂、硼酸、弗化ソー
ダ等の粉末又は粒状物があげられ、蚊、しらみ、
のみ等の衛生害虫に対し優れた忌避効果を有する
ものである。

(3)は前記綿状シート１に接着した合成樹脂フイ
ルムであり、湿気を遮断するために設けられたも
のであり、その例として、ポリエチレンフイル
ム、ポリプロピレンフイルム、ポリ塩化ビニルフ
イルム等の防湿性、耐水性フイルムがあげられ
る。

〔考案の効果〕

上記構成としたこの考案の防虫・吸湿シート
は、衣裳箱の底に敷いたり、書棚内の本敷、靴箱
内の靴敷、食器棚内の食器敷、布団袋等の密閉さ
れた袋物、及び結露材シート等として使用すれ
ば、水分や湿気を吸収すると共に衛生害虫からの
被害を防ぐものであり、優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案に係る防虫・吸湿シートの一実
施例を示すもので、第１図は合成樹脂フイルムか
ら綿状シートの一部を剥がした状態を示す斜視
図、第２図は防虫・吸湿シートの一部断面図であ
る。 １……綿状シート、２……高吸水性ポリマーと
防虫剤の混合粉粒状物、３……合成樹脂フイル
ム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高吸水性ポリマーと防虫剤の混合粉粒状物２を
   保持した綿状シート１に、合成樹脂フイルム３を
   接着したことを特徴とする防虫・吸湿シート。