JPH04340013A - 焼却炉の空気量調整方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、都市ごみ焼却炉や廃棄
物焼却炉においてダイオキシン類の発生を抑制するため
の焼却炉の空気量調整方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、都市ごみ焼却炉や廃棄物焼却炉か
ら発生するダイオキシン類による環境汚染が問題となっ
ている。このダイオキシン類を焼却炉において抑制する
ためには下記の要素が重要である。

【０００３】■．高い燃焼ガス温度を維持する。 ■．高温域における燃焼ガスの十分に長い滞留時間を確
保する。 ■．燃焼ガス中の未燃ガスと空気とを良好に混合する。

【０００４】しかし、ダイオキシン類の直接の分析には
高価な分析装置と高度な技術が必要であり、連続分析に
は不向きであった。このために、未燃ガスの代表的指標
であってダイオキシン類との間に強い相関がある一酸化
炭素（ＣＯ）をモニタリングすることが考えられている
。

【０００５】そして、従来は焼却炉の煙道の途中にＣＯ
計を設け、ＣＯ計によって燃焼排ガスのＣＯ濃度を測定
し、測定した値に基づいて主燃焼空気量および二次空気
量を調節するなどフィードバック制御により焼却炉の燃
焼状態を調整してＣＯ制御を行っていた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の構成においては、ＣＯ濃度の検出に時間遅が生じるの
で、ＣＯ計で検出するＣＯ濃度の高まりに応じて燃焼用
空気量を増加させ、ＣＯ計においてＣＯ濃度の適正値を
検出するまで燃焼用空気量を維持すると、焼却炉におい
て燃焼用空気量が過剰となり、燃焼室温度が低下し、Ｃ
Ｏ濃度も増加してダイオキシン類生成を進める問題があ
った。

【０００７】本発明は上記課題を解決するもので、ＣＯ
濃度をリアルタイムに調整して焼却炉における適正な酸
素濃度範囲を維持してダイオキシン類の生成を抑制する
ことができる焼却炉の空気量調整方法を提供することを
目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の焼却炉の空気量調整方法は、焼却炉の二次
燃焼室における燃焼ガス気流の流速を気流の周方向およ
び流れ方向に沿った複数地点で測定して流速分布を算出
し、二次燃焼室の気流周囲に位置して設けられた複数の
空気吹出口から噴出する二次空気量の配分割合を前記気
流の流速分布に基づいて調整する構成としたものである
。

【０００９】

【作用】上記した構成により、燃焼ガスは焼却炉の主燃
焼室から二次燃焼室に上向流で流入し、気流ガイドの空
気吹出口から噴出する二次空気と混合される。このとき
、燃焼ガス気流の流速は流路断面の各部位で異なり、流
速が速い部位の燃焼ガス気流は二次燃焼室における滞留
時間が短くなることによって燃焼ガスと二次空気との接
触時間が短くなるので混合状態が悪くなり、ＣＯ濃度が
高くなる。また、流速が遅い部位の燃焼ガスは二次燃焼
室における滞留時間が長くなることによって燃焼ガスと
二次空気との接触時間が長くなるので混合状態が良くな
り、時として酸素過剰状態となり結果としてＣＯ濃度が
高くなる。

【００１０】このため、流速が速い部位の燃焼ガス気流
に対応する空気吹出口から噴出する二次空気量を増加さ
せ、流速が遅い部位の燃焼ガス気流に対応する空気吹出
口から噴出する二次空気量を減少させるように、空気吹
出口から噴出する二次空気量の配分割合を調整すること
により、燃焼ガスと二次空気の混合状態が適切なものと
なってＣＯ濃度が低減される。このことにより、炉内雰
囲気温度の低下を防止し、ダイオキシン類の前駆体物質
の発生を抑えてダイオキシン類の生成を抑制する。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図１〜図２において、焼却炉１は複数段の燃焼
帯２で構成される主燃焼室３と、主燃焼室３の上方に形
成される二次燃焼室４とを有している。また、各燃焼滞
２の下方にはそれぞれ送風ダクト５が開口しており、送
風ダクト５の基端側には燃焼空気送風機６と主ダンパ装
置７を介装している。さらに、各送風ダクト５の途中に
はダンパ装置７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄ，７ｅを介装して
いる。

【００１２】そして、焼却炉１の二次燃焼室４には燃焼
ガスの気流周囲に位置して複数の空気吹出口８が設けら
れており、各空気吹出口８には二次送風ダクト９が連通
している。また、二次送風ダクト９は二次ダンパ装置１
０を介して二次送風機１１に連通している。さらに、焼
却炉１の二次燃焼室４には気流の周方向および流れ方向
に沿った複数地点に流速計１２が設けられており、流速
計１２は信号ラインを介して制御装置１３に接続してい
る。さらに、制御装置１３には燃焼送風機６と主ダンパ
装置７とダンパ装置７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄ，７ｅと二
次空気送風機１１と二次ダンパ装置１０を接続している
。

【００１３】以下、上記構成における作用を説明する。 主燃焼室３には燃焼空気送風機６から送風ダクト５を通
して燃焼空気を供給し、燃焼空気をうけて各燃焼帯２上
のごみを焼却する。また、燃焼ガスは主燃焼室３から二
次燃焼室４に上向流で流入し、二次空気送風機１１から
二次送風ダクト９を通って空気吹出口８から噴出する二
次空気と混じり合って二次燃焼する。

【００１４】このとき、燃焼ガス気流の流速は流路断面
の各部位で異なり、流速が速い部位の燃焼ガス気流は二
次燃焼室４における滞留時間が短くなることによって燃
焼ガスと二次空気との接触時間が短くなるので混合状態
が悪くなり、ＣＯ濃度が高くなる。また、流速が遅い部
位の燃焼ガスは二次燃焼室４における滞留時間が長くな
ることによって燃焼ガスと二次空気との接触時間が長く
なるので混合状態が良くなり、時として酸素過剰状態と
なり結果としてＣＯ濃度が高くなる。

【００１５】このため、焼却炉１の二次燃焼室４におけ
る燃焼ガス気流の流速を各流速計１２で計測し、計測値
を制御装置１３に送って燃焼ガス気流の流速分布を算出
する。そして、気流の流速分布に基づいて制御装置１３
により、燃焼送風機６と主ダンパ装置７とダンパ装置７
ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄ，７ｅと二次空気送風機１１と二
次ダンパ装置１０を適宜に制御して空気量の配分割合を
調整する。

【００１６】つまり、流速が速い部位の燃焼ガス気流に
対応する空気吹出口８から噴出する二次空気量を増加さ
せ、流速が遅い部位の燃焼ガス気流に対応する空気吹出
口８から噴出する二次空気量を減少させるように、空気
吹出口８から噴出する二次空気量の配分割合を調整する
ことにより、燃焼ガスと二次空気の混合状態が適切なも
のとなってＣＯ濃度が低減される。このことにより、炉
内雰囲気温度の低下を防止し、ダイオキシン類の前駆体
物質の発生を抑えてダイオキシン類の生成を抑制する。

【００１７】また、各送風ダクト５から主燃焼室３に供
給する燃焼空気量の配分割合を調整し、主燃焼室３にお
ける燃焼状態を制御する。尚、二次空気の総量と主燃焼
室３に供給する燃焼空気の総量の和は一定に維持されて
いるので、二次空気の総量の主燃焼室３に供給する燃焼
空気の総量との配分割合を調整した後に、各空気吹出口
８から噴き出す二次空気の配分割合を調整する。

【００１８】

【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、流速
が速い部位の燃焼ガス気流に対応する空気吹出口から噴
出する二次空気量を増加させ、流速が遅い部位の燃焼ガ
ス気流に対応する空気吹出口から噴出する二次空気量を
減少させるように、空気吹出口から噴出する二次空気量
の配分割合を調整することにより、燃焼ガスと二次空気
の混合状態を適切なものにしてＣＯ濃度を低減すること
ができ、炉内雰囲気温度の低下を防止し、ダイオキシン
類の前駆体物質の発生を抑えてダイオキシン類の生成を
抑制することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における焼却炉の全体構成図
である。

【図２】同実施例における二次燃焼室の拡大縦断面図で
ある。

【符号の説明】

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　焼却炉の二次燃焼室における燃焼ガス
   気流の流速を気流の周方向および流れ方向に沿った複数
   地点で測定して流速分布を算出し、二次燃焼室の気流周
   囲に位置して設けられた複数の空気吹出口から噴出する
   二次空気量の配分割合を前記気流の流速分布に基づいて
   調整することを特徴とする焼却炉の空気量調整方法。