JPH04339230A - 密閉合成樹脂製容器のリーク検査方法とその装置 - Google Patents

密閉合成樹脂製容器のリーク検査方法とその装置

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JPH04339230A
JPH04339230A JP40994890A JP40994890A JPH04339230A JP H04339230 A JPH04339230 A JP H04339230A JP 40994890 A JP40994890 A JP 40994890A JP 40994890 A JP40994890 A JP 40994890A JP H04339230 A JPH04339230 A JP H04339230A
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sheet
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vessel
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱調理された内容物
を充填してシート製蓋体で密閉し、高温殺菌処理である
レトルト処理が施される密閉合成樹脂製容器のリーク検
査方法およびこの検査方法を実施する検査装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の密閉容器のリーク検査手段は、図
11に示すように、下面を金属製缶容器18の筒壁部上
端縁に密接触させる押さえ片21により容器18の天壁
19部分だけを負圧雰囲気内に位置させ、この天壁19
だけに作用する負圧による天壁19の膨らみ変形量を、
押さえ片21に組付けられた測定片20を、その下端が
天壁19の上面に接触するまで下降変位させ、この測定
片20の変位量により、缶容器18下端から天壁19中
央部までの高さをを測定することにより検出し、この測
定値を予め定められている基準値と比較して検査するも
のとか、図12に示すように、缶容器18全体をバキュ
ーム槽22内において、このバキューム槽22内の空気
を吸気口23を通して排気することにより、缶容器18
を一定の負圧雰囲気内に位置させ、一定時間経過後のバ
キューム槽22内の圧力の変化により検査をするもの等
がある。
【0003】図11に示した検査手段は、リークの生じ
ている缶容器18は、天壁19部分に対する負圧の作用
によりこの天壁19が大きく膨らみ、この天壁19の膨
らみ具合および程度によりリークの有無を検知すること
ができ、また図12に示した検査手段は、缶容器18に
リークが生じている場合には、缶容器18内の空気がバ
キューム槽22内に漏出し、この缶容器18内から漏出
した空気によりバキューム槽22内の一定負圧値に保た
れている圧力値が上昇変化し、この圧力値の上昇変化に
よりリークの有無を検知することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術によって密閉合成樹脂製容器、特に有底筒形
状に成形された合成樹脂製容体に、加熱調理した内容物
を充填してからシート製蓋体で密閉した密閉合成樹脂製
容器のリークを検査することは不可能であると云う問題
があった。
【0004】すなわち、基本的には、密閉合成樹脂製容
器は、金属製の缶容器に比べて、容器自体の剛性が低い
ため、容器に作用させることのできる圧力変化程度を大
きくすることができず、このため検出できる変化量が小
さいこと、またリークの有無に関わらず、圧力変化に従
った容器壁部分の変形量が大きく、このため変形量の大
小によるリークの有無の判定が困難であること等の理由
による。
【0005】例えば、図11に示した検査手段にあって
は、容器の天壁、具体的にはシート製蓋体が負圧の作用
によりリークの有無に関わらず大きく膨らみ変形し、こ
のため容器の下端から天壁までの距離を測定したのでは
、リーク有りの場合とリーク無しの場合との差を得るこ
とができない。
【0006】また、図12に示した検査手段にあっては
、剛性の低い密閉合成樹脂製容器全体を負圧雰囲気内に
置くことにより、特に剛性の低い部分、具体的には底壁
とシート製蓋体とが大きく膨出変形し、これによって容
器内が減圧状態となり、例えリークの生じている容器で
あっても、内部の空気が漏出し難くなり、かつ容器自体
の大きな膨らみ変形によってバキューム槽22内の一定
負圧値も変化するので、例えリークによる空気の漏出が
あっても、このリークによる圧力変化と容器自体の膨ら
み変形による圧力変化とを区別することができず、もっ
てリークの検査は不可能となる。
【0007】そこで、本発明は、上記した従来技術にお
ける問題点を解消すべく創案されたもので、リークの有
る容器とリークの無い容器との間に内圧の差を生じさせ
、内圧の作用により最も大きな変位量を生じるシート製
蓋体の変位量を測定することを技術的課題とし、もって
剛性の低いシード製蓋体で密閉された合成樹脂製の容器
をリークを有無を支障なくかつ正確に検査することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
る本発明の手段は、有底筒形状に成形された合成樹脂製
容体に加熱調理された内容物を充填収納してからシート
製蓋体で密閉し、次いでレトルト処理される密閉合成樹
脂製容器のリーク検査方法であること、容器に対して、
加熱、加圧の条件下でレトルト処理を施す工程と、冷却
する工程と、高圧雰囲気内で加圧してから大気圧雰囲気
内に戻す工程と、そして容器の筒壁部上端縁を基準とし
てシート製蓋体の高さ位置を測定する工程とを順に行う
こと、このシート製蓋体の高さ位置の測定値によって容
器のリークの有無を判定すること、にある。
【0009】加熱、加圧の条件下でのレトルト処理は、
高温の温液で行い、このレトルト処理後の冷却は、冷却
液で行うのが良い。
【0010】多数の容器のリーク検査を連続して行うべ
く、大気圧雰囲気内に戻された多数の容器を整列した状
態で搬送コンベアで搬送し、この搬送コンベアによる搬
送の途中でシート製蓋体の高さ位置を測定する工程を行
うのが良い。
【0011】上記した検査方法を実施する検査装置を構
成する手段としては、有底筒形状に成形された合成樹脂
製容体に加熱調理された内容物を充填収納してからシー
ト製蓋体で密閉した密閉合成樹脂製容器を、加熱、加圧
の条件下でレトルト処理すると共に、このレトルト処理
後、高圧雰囲気内で加圧するレトルト処理槽を有するこ
と、このレトルト処理槽内から大気圧雰囲気内に取り出
された多数の前記容器を整列した状態で搬送する搬送コ
ンベアを有すること、この搬送コンベアで搬送中の容器
に対して上方から下降変位して、この容器の筒壁部上端
縁を基準としてシート製蓋体の高さ位置を測定する昇降
変位自在に設けられた測定器を有すること、にある。
【0012】シート製蓋体の主体であるシート体をアル
ミ箔の積層シート製とした場合は、測定器を、容器の筒
壁部上端縁に下面を当接させる支持ベースに、電磁誘導
作用を利用した渦電流式変位センサを、シート製蓋体の
シート体に上方から対向すべく、かつ支持ベースの下面
に対して一定高さ位置に不動に取付けた構成のものを使
用するのが良い。
【0013】搬送コンベアが形成する搬送路の測定器に
よる測定位置よりも下流側に、測定器の測定値に従って
不良容器を搬送路外に排出すべく、搬送路外から搬送路
内に侵入する仕分け機を設けるのが良い。
【0014】容器に対する測定器の測定動作を正確に達
成させるべく、測定器の下方に、搬送コンベアで搬送さ
れて来る容器を測定器の直下に停止させる停止片を設け
ると共に、搬送コンベアが形成する搬送路に沿った測定
器による測定位置よりも上流側に、停止片と同期して搬
送中の容器をを停止させる待機片を設けるのが良い。
【0015】
【作用】加熱調理された内容物を密閉収納した容器を、
加熱、加圧の条件下でレトルト処理すると、容器は加圧
条件下にあるので、加熱により内部圧力が上昇しても、
容器の壁部分、特に剛性の最も低いシート製蓋体の主体
部分であるシート体が大きく膨らむことがなく、この機
械的に最も弱いシート製蓋体がレトルト処理時に破壊す
ることがない。
【0016】レトルト処理された容器を冷却すると、容
器内は、そのシート製蓋体による密閉時の条件、すなわ
ち加熱調理された内容物を容体内に収納した後、直ちに
シート製蓋体で密閉したと云う条件により負圧状態とな
っている。
【0017】冷却されて内部を負圧状態としている容器
を、高圧雰囲気内に置いて加圧すると、容器内と雰囲気
との間に大きな圧力差が発生することになり、リークの
無い良好な容器は、その内部の負圧程度を維持するが、
リークの有る不良容器は、雰囲気と容器内部との圧力差
により、容器無いに空気が侵入してその内部の負圧程度
が軽減し、容器内部圧力が上昇する。
【0018】容器を、高圧雰囲気内から大気圧雰囲気内
に取り戻すと、リークの無い良好な容器は、その内部の
負圧程度を維持しているので、大気圧に対して容器の内
圧が低く、このため最も剛性の低いシート製蓋体のシー
ト体が内方に湾曲陥没した姿勢となるのに対して、リー
クの有る不良容器は、その内部の負圧程度が低下してい
るので、大気圧に対して容器の内圧が殆ど同じかまたは
大気圧よりも大きく、このため最も剛性の低いシート製
蓋体のシート体が内方に陥没変形することなしに、殆ど
平らかまたは外方に湾曲膨出した姿勢となる。
【0019】シート製蓋体は、容体の上端開口部に取付
けられるものであり、かつ容器の内圧と大気圧との差に
よるシート製蓋体の変形変位は、容器の高さ方向に沿っ
て発生するものであり、さらに例え容器自体に、容器の
内圧と大気圧との差により変形が発生したとしても、容
器の筒壁部上端縁とシート製蓋体のシート体周縁部との
位置関係は不変であるので、容器の筒壁部上端縁を基準
にしてシート製蓋体の高さ方向に沿った変位量を測定す
ることにより、シート製蓋体の変位量の測定は正確なも
のとなる。
【0020】また、容器の筒壁部上端縁は、シート製蓋
体に最も近い容器の変形し難い部分であるので、この容
器の筒壁部上端縁を基準としてシート製蓋体の変形量を
測定することにより、シート製蓋体に発生した変形量を
、最も大きな測定値として測定することになる。
【0021】この容器の筒壁部上端縁を基準としたシー
ト製蓋体の高さ位置の測定により、その測定された値が
予め設定された範囲内であれば、その容器は良品と判定
し、測定値が設定された範囲外であれば、その容器はリ
ークが有り不良品であると判定する。
【0022】次に、レトルト処理槽と、搬送コンベアと
、測定器とを有して構成される本発明によるリーク検査
装置による容器のリーク検査を順に説明する。
【0023】加熱調理された内容物を密封収納した容器
をレトルト処理槽内に収納した状態で、レトルト処理槽
内に高温の温液を満たすと共に、レトルト処理槽内を加
圧して、容器を加熱、加圧の条件下でレトルト処理する
【0024】この容器の加熱、加圧の条件下でのレトル
ト処理に際して、予め高温に加熱した温液をレトルト処
理槽内に注入し、次いでこのレトルト処理槽内を加圧し
ても良いし、またより高温で容器をレトルト処理したい
場合には、加圧状態下で温液をさらに急速加熱するのが
良い。
【0025】レトルト処理完了後、レトルト処理槽内を
大気圧に戻すと共に、レトルト処理槽内の温液を冷却液
と置換して、レトルト処理の完了した容器を冷却する。
【0026】冷却液による容器の冷却が完了したならば
、レトルト処理槽内から冷却液を排出し、次いでレトル
ト処理槽内に大気を加圧導入して容器を加圧する。
【0027】このレトルト処理槽内で、冷却された容器
を高圧雰囲気中に置いての加圧が完了したならば、容器
をレトルト処理槽外に取り出して大気雰囲気内に戻し、
そのまま搬送コンベア上に整列させて搭載して測定器直
下まで搬送する。
【0028】搬送コンベアで搬送されてきた容器が測定
器の直下に位置したならば、測定器を下降させてその下
端面を容器の筒壁部上端縁に当接させ、この下端面が容
器の筒壁部上端縁に当接した状態で、容器の筒壁部上端
縁を基準としたシート製蓋体の変位量を測定器で測定す
る。
【0029】この測定器によるシート製蓋体の変位量測
定に際して、測定の基準位置が容器の筒壁部上端縁であ
るので、測定器を容器に対して上方から下降させて、そ
の下端面を容器の筒壁部上端縁に当接させるだけで、測
定器はシート製蓋体の変位量を測定する姿勢に正確に位
置することになる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照しなが
ら説明する。図1は、本発明の検査対象となる容器1の
容体2を示すもので、有底筒形状に成形された合成樹脂
製の容体2内に、70℃〜85℃で加熱調理された内容
物4を充填収納した状態を示しており、容体2は、ポリ
プロピレン樹脂製の肉薄容体で、圧空成形、真空成形、
ブロー成形、さらには射出成形等の適当な成形手段で成
形される。
【0031】図2は、図1に示された内容物4を収納し
た容体2の開口部に、アルミ箔の両面に合成樹脂被膜を
被覆積層したシート体を主体として構成されたシート製
蓋体3を、高周波誘導加熱等の溶着シール手段で密に溶
着固定し、もって内容物4を密封収納した密閉合成樹脂
製容器1を示したもので、シート製蓋体3を容体2に溶
着固定した当初においては、内容物4がまだ高温であり
、かつ容器1内の内容物4上にヘッドスペースが形成さ
れていることにより容器1の内圧が上昇して、図2に示
すように、容体2の底壁およびシート製蓋体のシート体
に膨れ変形が発生することがある。
【0032】図3は、レトルト処理槽5内での容器1の
レトルト処理を示したもので、加圧による液圧制御でレ
トルト処理槽5内に注入した温液16を120 ℃まで
加熱し、この加圧状態にある温度120 ℃の温液16
内で容器1を約30分間殺菌処理する。
【0033】このレトルト処理槽5内におけるレトルト
処理時に、容器1は内容物4と一緒に加熱されて内部の
圧力が上昇することになるが、レトルト処理槽5内の圧
力の方が大きいので、容器1はこのレトルト処理槽5内
の圧力により押されて各部がやや陥没変形した状態とな
る。
【0034】図4は、レトルト処理完了後に、レトルト
処理槽5内の温液16を冷却液17と入れ替えて容器1
を冷却する冷却処理を示したもので、この冷却液17に
より容器1は、内容物4が約50℃となるまで徐冷され
る。
【0035】この徐冷が完了した時点で、容器1内には
水蒸気の凝結により負圧が発生しており、この負圧によ
り容器1は図示のごとく、各部がやや陥没変形した状態
となる。
【0036】図5は、冷却処理完了後に、レトルト処理
槽5内の冷却液17を排出してから、レトルト処理槽5
内に加圧大気を圧入して容器1を加圧する加圧処理を示
したもので、この容器1に対する加圧処理は、4〜5K
g/cm2 程度の圧力で30〜120 秒間行う。加
圧程度を4〜5Kg/cm2 に設定したのは、圧力の
作用によりシート製蓋体3のシート部に破壊を生じさせ
ないためである。
【0037】この容器1に対する高圧雰囲気内での加圧
処理に先立って、容器1を高速回転させる等の手段によ
り、シート製蓋体3上等の容器1表面に付着している冷
却液17を除去しておくのが良い。これは、容器1表面
に付着した液体が、容器1に生じている微細なリーク孔
を塞いで、このリーク孔を通して加圧空気が容器1内に
侵入するのを妨害する恐れがあるからである。
【0038】図6は、加圧処理完了後に、レトルト処理
槽5内の加圧空気を排気して、レトルト処理槽5内を大
気圧に戻した状態を示したもので、レトルト処理槽5内
を大気圧に戻してから容器1をレトルト処理槽5外に取
り出し、搬送コンベア6上に整列して搭載し、測定器7
側に搬送する。
【0039】この容器1を大気圧雰囲気内に戻すことに
より、図6に示すように、リークの無い正常容器1は、
加圧処理による空気の容器1内への侵入が無いので、そ
の内部が負圧状態のままであり、このためシート製蓋体
3のシート部は内方に湾曲して陥没した状態となってお
り、反対にリークの有る不良容器1は、加圧処理による
空気の容器1内への侵入が有るので、その内部が加圧処
理の圧力と同程度の高い圧力となっており、このためシ
ート製蓋体3のシート部は外方に湾曲して膨出した状態
となる。
【0040】図7は、測定器7による容器1の良品、不
良品の判定動作形態を示すもので、支持ベース9に、電
磁誘導作用を利用した渦電流式変位センサ8を不動に固
定して構成された測定器7を、直下の搬送コンベア6上
に停止している容器1に対して下降させ、その支持ベー
ス9の下端面を、この容器1の筒壁部上端縁に当接させ
た位置で、変位センサ8によるシート製蓋体3のシート
部の高さ位置を無接触で測定する。
【0041】図8は、図7に示した測定器7による測定
結果による容器1の良否の判定例を示すもので、図8に
示した表の各数値は、変位センサ8の下端面からシート
製蓋体3のシート部までの距離を測定し、この測定値を
、変位センサ8の測定最大値である10.08から減算
して得たものである。すなわち、リークの無い正常容器
1の場合は、シート製蓋体3のシート部が陥没した状態
となっているので、変位センサ8の下端面からシート製
蓋体3のシート部までの距離が大きく、このため減算値
は小さくなり、良品と判定され、反対にリークの有る不
良容器1の場合は、シート製蓋体3のシート部が膨出し
た状態となっているので、変位センサ8の下端面からシ
ート製蓋体3のシート部までの距離が小さく、このため
減算値は大きくなり、不良品と判定されるのである。
【0042】なお、図8において、良品の判定範囲とし
て、1.99〜2.21mmの範囲を設けたのは、合成
樹脂製枠体にアルミ箔シートを張設して構成されるシー
ト製蓋体3におけるシート部の張設程度のバラツキ、容
器1の熱処理により発生するシート製蓋体3の合成樹脂
製枠および容体2の熱収縮変形の程度の差、密閉された
容器1内に形成されるヘッドスペースのバラツキ等によ
り生じるもので、この良品の判定範囲は、容体2の寸法
、収納される内容物4の物性、熱処理の温度値等に応じ
て別個に設定する必要がある。ちなみに、図8に示した
実施例の場合は、容体2の容量は220cc、内容物4
は比重1で200cc収納され、容器1密閉状態でのヘ
ッドスペースの高さ幅は約10mmのものである。
【0043】図9および図10は、本発明装置の一実施
例を示すもので、図示省略したレトルト処理槽5加圧後
、大気圧に戻されて取り出された容器1は、搬送コンベ
ア6に一列に整列された状態で搭載されて搬送されてく
る。容器1が測定器7の直下に位置すると、容器搬送路
に対して進退動自在に設けられた停止片13が搬送路を
遮断する形態で前進して容器1を測定器7直下に停止さ
せる。この際、上流側に容器搬送路に対して進退動自在
に設けられた待機片14も搬送路を遮断する形態で同期
して前進し、以下の容器1を搬送移動を停止させる。
【0044】搬送コンベア6が形成する搬送路の側近に
は、ガイドバー15が搬送路に沿って設けられており、
待機片14で搬送コンベア6上に停止させられた容器1
が、搬送コンベア6上から落ちたり、搬送コンベア6上
の設定された位置からずれたりするのを防止している。
【0045】測定器7の直下に容器1が停止したならば
、取付け柱体11を介して取付けられている測定器7が
シリンダ10の稼働により下降し、その支持ベース9の
下端面を容器1の筒壁部上端縁に当接させて、容器1の
シート製蓋体3のシート部を測定し、測定完了後、直ち
にシリンダ10を稼働させて上昇復帰する。
【0046】この測定器7が上昇復帰すると、停止片1
3が後退復帰して搬送コンベア6による測定済みの容器
1の搬送が再開され、同時に待機片14も後退復帰して
搬送コンベア6による未測定の容器1の搬送が再開され
る。
【0047】測定器7での測定結果は、図示省略した判
定部に入力されてその良否が判定され、搬送路の下流側
に配置された仕分け機12に判定部からの判定結果に基
づく駆動信号が出力される。仕分け機12では、判定部
からの信号が“良”である場合には、稼働せずに搬送コ
ンベア6による容器1の搬送を見逃し、判定部からの信
号が“不良”である場合には、稼働して搬送路を遮断し
、搬送コンベア6で搬送されてくる容器1を側方に排出
する。
【0048】
【発明の効果】本発明は、上記した構成となっているの
で、以下に示す効果を奏する。高圧雰囲気内で容器を加
圧した後、この容器を大気圧雰囲気内に戻し、容器の筒
壁部上端縁を基準としてシート製蓋体のシート部の変位
量を測定するので、容器内圧の違いによるシート製蓋体
のシート部の変位を確実にかつ正確に測定することがで
き、もって容器のリークの有無を正確にかつ確実に検査
することができると共に、わずかなリークを検出するこ
とができる。
【0049】測定器によるシート製蓋体のシート部の変
位量測定は、容器の筒壁部上端縁を基準として達成され
るので、容器に対して測定器を昇降変位させるだけで測
定可能な状態とすることができ、もって個々の容器に対
する測定操作が極めて簡単で容易となる。
【0050】測定器を電磁誘導作用を利用した渦電流式
変位センサで構成した場合には、測定対象物であるシー
ト製蓋体のシート部に無接触で測定を達成できるので、
極めて剛性の低いシート部に測定操作による変位を発生
させる恐れが全くなく、もって極めて正確な測定を得る
ことができる。
【0051】測定器による容器のリーク検査は、この測
定器を搬送コンベアに対して昇降変位自在に取付け、こ
の測定器を直下の容器に対して当接するまで下降変位さ
せるだけで良いので、装置全体の構成を簡単なものとす
ることができると共に、その取扱が容易である。
【0052】搬送コンベアで搬送されている容器を一時
的に停止させた状態のまま、測定器の単純な昇降変位に
より容器の検査を達成するので、多数の容器のリーク検
査を連続して達成でき、もって容器のリーク検査を効率
良くかつ速やかに達成して高品質の容器の生産性を向上
させることができる。
【0053】
【図面の簡単な説明】
図1ないし図7は、本発明の一実施例を示す操作状態を
示すもので、図1は容体に加熱調理された内容物を充填
収納した状態を示す縦断面図、図2は図1に示した容体
をシート製蓋体で密閉して容器を構成した状態を示す縦
断面図、図3は図2に示した容器をレトルト処理してい
る状態を示す縦断面図、図4はレトルト処理後に容器を
冷却している状態を示す縦断面図、図5は冷却後の容器
をレトルト処理槽内で加圧している状態を示す縦断面図
、図6は加圧された容器を大気雰囲気内に戻した状態を
示す縦断面図、図7は測定器によるシート製蓋体のシー
ト部の変位量測定状態を示す縦断面図である。
【0054】図8は、本発明方法により測定されたシー
ト製蓋体のシート部の変位量測定結果と、リークの有無
との判定基準例を示す測定結果線図である。
【0055】図9および図10は、本発明によるリーク
検査装置の一実施例を示すもので、図9は平面図、図1
0は正面図である。
【0056】図11および図12は、容器のリーク検査
技術の従来例を示すもので、図11は容器の天壁部分だ
けに減圧を作用させて、天壁の変形量の大小によりリー
クの有無を判定する手段を、図12は容器全体を一定減
圧雰囲気内に置き、この一定減圧雰囲気の圧力変化によ
り容器のリークを有無を判定する手段を示す全体縦断面
図である。
【0057】
【符号の説明】
1;容器、2;容体、3;シート製蓋体、4;内容物、
5;レトルト処理槽、 6;搬送コンベア、7;測定器、8;変位センサ、9;
支持ベース、 10;シリンダ、11;取付け柱体、12;仕分け機、
13;停止片、 14;待機片、15;ガイドバー、16;温液、17;
冷却液、18;缶容器、 19;天壁、20;測定片、21;押さえ片、22;バ
キューム槽、 23;吸気口。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  有底筒形状に成形された合成樹脂製容
    体(2) に加熱調理された内容物(4) を充填収納
    してからシート製蓋体(3) で密閉し、次いでレトル
    ト処理される密閉合成樹脂製容器(1) のリーク検査
    方法であって、前記容器(1) に対して、加熱、加圧
    の条件下でレトルト処理を施す工程と、冷却する工程と
    、高圧雰囲気内で加圧してから大気圧雰囲気内に戻す工
    程と、そして前記容器(1) の筒壁部上端縁を基準と
    して前記シート製蓋体(3) の高さ位置を測定する工
    程とを順に行い、該シート製蓋体(3) の高さ位置の
    測定値によって前記容器(1) のリークの有無を判定
    する密閉合成樹脂製容器のリーク検査方法。
  2. 【請求項2】  加熱、加圧の条件下でのレトルト処理
    を、高温の温液(16)で行い、該レトルト処理後の冷
    却を冷却液(17)で行う請求項1に記載の密閉合成樹
    脂製容器のリーク検査方法。
  3. 【請求項3】  大気圧雰囲気内に戻された多数の容器
    (1) を整列した状態で搬送コンベア(6) で搬送
    し、該搬送コンベア(6) による搬送の途中でシート
    製蓋体(3) の高さ位置を測定する工程を行う請求項
    1または2に記載の密閉合成樹脂製容器のリーク検査方
    法。
  4. 【請求項4】  有底筒形状に成形された合成樹脂製容
    体(2) に加熱調理された内容物(4) を充填収納
    してからシート製蓋体(3) で密閉した密閉合成樹脂
    製容器(1) を、加熱、加圧の条件下でレトルト処理
    すると共に、該レトルト処理後、高圧雰囲気内で加圧す
    るレトルト処理槽(5) と、該レトルト処理槽(5)
     内から大気圧雰囲気内に取り出された多数の前記容器
    (1) を整列した状態で搬送する搬送コンベア(6)
     と、該搬送コンベア(6) で搬送中の前記容器(1
    ) に対して上方から下降変位して、該容器(1) の
    筒壁部上端縁を基準として前記シート製蓋体(3) の
    高さ位置を測定する昇降変位自在に設けられた測定器(
    7) と、から成る密閉合成樹脂製容器のリーク検査装
    置。
  5. 【請求項5】  シート製蓋体(3) の主体であるシ
    ート体をアルミ箔の積層シート製とし、測定器(7) 
    を、容器(1) の筒壁部上端縁に下面を当接させる支
    持ベース(9) に、電磁誘導作用を利用した渦電流式
    変位センサ(8) を、前記シート製蓋体(3) のシ
    ート体に上方から対向すべく、かつ前記支持ベース(9
    ) の下面に対して一定高さ位置に不動に取付けて構成
    した請求項4に記載の密閉合成樹脂製容器のリーク検査
    装置。
  6. 【請求項6】  搬送コンベア(6) が形成する搬送
    路の測定器(7) による測定位置よりも下流側に、前
    記測定器(7) の測定値に従って不良容器(1) を
    搬送路外に排出すべく、搬送路外から搬送路内に侵入す
    る仕分け機(12)を設けた請求項4または5に記載の
    密閉合成樹脂製容器のリーク検査装置。
  7. 【請求項7】  測定器(7) の下方に、搬送コンベ
    ア(6) で搬送されて来る容器(1) を前記測定器
    (7) の直下に停止させる停止片(13)を設けると
    共に、前記搬送コンベア(6) が形成する搬送路に沿
    った前記測定器(7) による測定位置よりも上流側に
    、前記停止片(13)と同期して搬送中の前記容器(1
    ) をを停止させる待機片(14)を設けた請求項4ま
    たは5または6に記載の密閉合成樹脂製容器のリーク検
    査装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010132298A (ja) * 2008-12-03 2010-06-17 Nihon Tetra Pak Kk 合成樹脂製スパウト及び合成樹脂製スパウトの製造方法
JP2012159365A (ja) * 2011-01-31 2012-08-23 Yoshino Kogyosho Co Ltd キャップシール検査方法
JP2020196144A (ja) * 2019-05-31 2020-12-10 キョーラク株式会社 成形体の検査方法

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