JPH04335040A - ガラス繊維強化ポリオレフイン系樹脂複合体 - Google Patents

ガラス繊維強化ポリオレフイン系樹脂複合体

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JPH04335040A
JPH04335040A JP10563291A JP10563291A JPH04335040A JP H04335040 A JPH04335040 A JP H04335040A JP 10563291 A JP10563291 A JP 10563291A JP 10563291 A JP10563291 A JP 10563291A JP H04335040 A JPH04335040 A JP H04335040A
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JP
Japan
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polyolefin resin
glass
resin
roving
composite
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Application number
JP10563291A
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English (en)
Inventor
Masami Nakada
中田 雅己
Kiyoyasu Fujii
藤井 清康
Masahiro Ishii
正裕 石居
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建材、構造材等として
使用される繊維強化ポリオレフイン系樹脂複合体の成形
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフイン系樹脂中に、ガラ
ス繊維を含有させ、樹脂成形品の機械的強度、耐久性等
の品質を向上させた成形品はよく知られている。
【0003】しかしながら、一般にポリオレフイン系樹
脂は、ポリ塩化ビニル系樹脂等その他の合成樹脂と異な
り、極性に乏しいので他の材料との接着性が劣るという
問題がある。従って、ガラス繊維とポリオレフイン系樹
脂との密着性が必ずしも十分ではないので、他の樹脂の
場合のように強力な補強効果が得られなかった。
【0004】そこで、従来は例えば特開昭62−574
28号公報記載のように、有機シラン化合物もしくは不
飽和カルボン酸等で変性されたポリプロピレン樹脂を含
むポリプロピレン樹脂を用いることによりこの点を改善
しようとした技術が開示されている。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来
技術では、変性されたポリプロピレン樹脂を含まない場
合に比べて、確かに機械的強度や耐久性等はある程度改
善されるが、結晶性ポリプロピレン樹脂中に占める変性
ポリプロピレン樹脂の割合は10〜70重量%であり、
この変性ポリプロピレン樹脂が強化繊維に対して100
%接するわけではないので、その改善程度には限界があ
り、所期の品質を具備したものが得られるとは限らなか
った。
【0006】又、上記の変性されたポリプロピレン樹脂
は、通常のポリプロピレンに比し高価であり、これがマ
トリックス中で均一に且つ高密度で分散している状態で
は、この変性ポリプロピレン樹脂が相当無駄に使用され
ていることになり、コスト的に引き合わないのが現状で
あった。
【0007】本発明は、叙上の如き従来技術の欠点を解
消し、変性ポリプロピレン樹脂の本来の役割を損なうこ
となく企業化可能な繊維強化ポリオレフイン系樹脂複合
体を提供することを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決する為の手段】本発明は、ポリオレフイン
系樹脂中に、ガラス繊維が含有されてなるガラス繊維強
化ポリオレフイン系樹脂複合体において、ガラス繊維が
、有機シラン化合物もしくは不飽和カルボン酸で変性さ
れたポリオレフイン系樹脂で被覆されていることを特徴
とするガラス繊維強化ポリオレフイン系樹脂複合体をそ
の要旨とするものである。
【0009】即ち、本発明においては、通常のポリオレ
フイン系樹脂に比べて、ガラス繊維との接着性に富む変
性ポリオレフイン系樹脂を、ガラス繊維との界面のみに
存在させることにより本来の目的である接着性の改善を
図ることを狙いとしたものである。
【0010】本発明に於いて、主体となる樹脂或いは変
性樹脂として用いるポリオレフイン系樹脂としては、オ
レフイン系重合体の全般を指し、塩化ビニルやアクリロ
ニトリルのように極性基を持ったビニル系化合物は含ま
ない。
【0011】しかして、具体的には、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル1−ペ
ンテン等が挙げられ、これらは、結晶性ポリマー、非晶
性ポリマーの如何を問わず、又ホモポリマーのみならず
、上記ポリオレフイン系樹脂の複数成分を含むランダム
コポリマー、ブロックコポリマーも含まれる。
【0012】本発明において、有機シラン化合物もしく
は不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフイン系樹脂
は、上記のポリオレフイン系樹脂を、有機過酸化物等の
触媒の存在下で有機シラン化合物、或いは不飽和カルボ
ン酸化合物等の変性剤を用い、熱処理することによって
得られる。これら変性剤のグラフト率は通常0.01〜
10重量%が好適である。
【0013】しかして、上記変性剤を具体的に挙げると
、ビニルトリエトキシシラン、メタアクリロイルオキシ
トリエトキシシラン、メタアクリロイルオキシトリメト
キシシラン等の有機シラン化合物、アクリル酸、マレイ
ン酸、フマール酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸
等の不飽和カルボン酸等が挙げられる。
【0014】その他これら不飽和カルボン酸の無水物、
酸ハライド、アミド、イミド、エステル及び金属塩等も
挙げられ、具体的には無水マレイン酸、マレイミド、ア
クリル酸ナトリウム等があり、特にジカルボン酸の無水
物が好適である。
【0015】又、触媒として用いられる上記有機過酸化
物としては、アルキルパーオキサイド、アリールパーオ
キサイド、ケトンパーオキサイド、パーオキシカーボネ
イト、パーオキシカルボネイト等が挙げられる。
【0016】具体的には第三ブチルパーオキシイソプロ
ピルカーボネイト、ジ第三ブチルジパーオキシフタレー
ト、第三ブチルジパーオキシアセテート、メチルエチル
ケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド等が挙げられる。
【0017】上記のポリオレフイン系樹脂を、上記変性
剤及び上記触媒を用いて変性する場合の各成分の配合割
合は、通常、ポリオレフイン系樹脂100重量部に対し
て、変性剤が0.01〜10重量部、変性剤100重量
部に対して有機過酸化物5〜80重量部とするのが好ま
しい。
【0018】本発明では、強化繊維としてガラス繊維を
用いるのであって、合成樹脂の補強に用いられるガラス
繊維であれば全て採用可能である。又、その繊維の直径
は5〜30μmのものが好適である。
【0019】又、予めこのガラス繊維をビニルシラン、
置換されたアルキルシラン、ジアミノアルキルシラン等
の接着助剤を添加した適当な表面処理剤によって前処理
をしたものを使用するのが好ましい。繊維の形状として
は、ロービングやチョップドストランドマット、クロス
マット、ラミマットなどが挙げられ、これらのロービン
グやマットをそれぞれ単独で或いは複数枚を重ねて用い
ることが出来る。
【0020】本発明において、ガラス繊維の表面を変性
ポリオレフイン樹脂で被覆する方法としては、変性ポリ
オレフイン樹脂の粉末を分散媒に均一に分散して懸濁液
とし、この中にガラス繊維を連続的に通過させる方法、
変性ポリオレフイン樹脂の粉末をタンクの中に入れ、空
気等の圧力気体を用いて流動化させ、所謂流動床を形成
し、この流動床内を通過させる方法、押出機により変性
ポリオレフイン樹脂を溶融混練しつつ押し出す際に、押
出被覆方法を用いて、ガラス繊維に被覆する方法等が挙
げられる。
【0021】次に、叙上の本発明ガラス繊維強化ポリオ
レフイン系樹脂複合体を製造する方法について述べる。 先ず、主体となる合成樹脂のガラス繊維による補強構造
としては、種々のものが挙げられる。
【0022】フイラメントを粉砕して得られた短繊維を
、三次元の方向に均一に複合体内に分散させたもの、連
続繊維が互いに交絡して形成したマットに主体となる合
成樹脂を含浸させたもの、連続繊維を一方向に並設し、
これに主体となる合成樹脂を含浸させたもの、ガラスク
ロスのように、複数の方向に連続繊維を配置したシート
、織物等に主体となる合成樹脂を含浸させたもの等の他
、これらのものの複数例を併用したものなどが挙げられ
る。
【0023】次に、上記のような補強構造のものを得る
には、変性ポリオレフイン樹脂を被覆したガラス繊維か
らなるシート或いはマットに、主体となる合成樹脂シー
トを加熱加圧して積層する方法、変性ポリオレフイン樹
脂を被覆したガラス繊維からなるシート或いはマットに
対して、主体となる合成樹脂であるポリオレフイン系樹
脂製粉粒体を付着し、これをプレス機を用いて加熱加圧
して一体化する方法、変性ポリオレフイン樹脂を被覆し
たガラス短繊維と、上記粉粒状のポリオレフイン樹脂と
を、空気中もしくは液体中で混合したものを加熱加圧し
て一体化する方法、変性ポリオレフイン樹脂を被覆した
ガラス繊維と、主体となるポリオレフイン樹脂製繊維と
を混織したものを、加熱加圧して一体化する方法、変性
ポリオレフイン樹脂を被覆したガラス繊維に対して、溶
融したポリオレフイン樹脂を含浸させる方法等が挙げら
れる。
【0024】
【作用】本発明は、ポリオレフイン系樹脂中に、強化繊
維としてガラス繊維が含有されてなるガラス繊維強化ポ
リオレフイン系樹脂複合体において、ガラス繊維が、有
機シラン化合物もしくは不飽和カルボン酸で変性された
ポリオレフイン系樹脂で被覆されていることを特徴とす
るガラス繊維強化ポリオレフイン系樹脂複合体であるか
ら、主体となる合成樹脂であるポリオレフイン系樹脂と
、強化繊維であるガラス繊維とは、ガラス繊維を被覆し
ている有機シラン化合物もしくは不飽和カルボン酸で変
性されたポリオレフイン系樹脂を介して接するので、主
体となる合成樹脂とガラス繊維とは強固に接着する。
【0025】従って、性能的には強化繊維の本来の利点
が発揮され、高い機械的特性、耐久性を有する複合体が
得られる。
【0026】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照しながら詳
細に説明する。図1は、本発明ガラス繊維強化合成樹脂
複合体を製造する為の製造装置の一例を示す概略説明図
、図2は、同上の他の一例を示す概略説明図である。 実施例1 図1において、F1はガラスロービングであって巻重し
たボビンから連続的に逐次巻き戻される。1は粉粒状の
マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂の流動層2を形成す
る為のタンクであって、底部には、底壁に近接して多く
の気体噴出孔3を穿設した流動層2を支持する中仕切板
4が設けられている。
【0027】5は気体流入孔である。6は振動バー、F
2は表面にマレイン酸変性ポリプロピレン樹脂粉粒体が
付着したロービング、7、7・・は加熱ロールであって
、上下に配置されたものを一組とし、これを成形材料の
流れ方向に2組並設している。
【0028】この加熱ロール7、7・・は変性ポリプロ
ピレン樹脂粉粒体が付着したガラスロービングF2を、
加熱、加圧し、以てガラス繊維間に変性ポリプロピレン
樹脂を含浸させる為のものである。
【0029】8、8は上下に配置された一対の冷却・引
き取りロール、9、9は加熱ロール7、7・・の手前に
上下に配置され、加熱ロール7、7・・によって、ガラ
スロービングF2を上下からサンドイッチするポリプロ
ピレン製シートである。
【0030】そして、叙上の成形装置を用い、次のよう
にして本発明複合体を製造した。F1としては、繊維径
23μm、番手4400g/Kmのガラスロービングを
、有機シラン化合物により表面処理をなし、更にこれを
ポリエステル系化合物で収束処理したものを用い、流動
層2を形成する樹脂は、市販の成形用結晶性プロピレン
ホモポリマー(MFR=30g/10min)100重
量部に対して、無水マレイン酸5重量部とシクロヘキサ
ノンパーオキサイド1重量部とを配合し、これを約22
0℃で混練処理して変性ポリプロピレン樹脂とし、次に
、このマレイン酸変性ポリプロピレン樹脂を、液体窒素
の存在下で最大粒径が約400μm、平均粒径が約20
0μmの微粉体となるように冷凍粉砕し、常温下のタン
ク1の中に投入した。
【0031】一方、気体流入孔5から空気を圧送し、中
仕切板4の気体噴出孔3より空気を噴出させ、マレイン
酸変性ポリプロピレン樹脂微粉体の流動層2を形成、次
にこの流動層2の中に、F1を連続的に導入しつつロー
ビング状のものを帯状に開繊し、且つその表面にマレイ
ン酸変性ポリプロピレン樹脂の粉粒体を付着させた。冷
凍粉砕されたマレイン酸変性ポリプロピレン樹脂微粉体
は、常温下のタンク内では、僅かに粘着性を帯びている
ので、この粘着性を利用して付着することができる。
【0032】このときの付着量は、振動バー6等で振る
い落とす操作を行うことにより、ガラス繊維100gに
対して5g程度になるようにした。次に、かくして得ら
れたF2を、ポリプロピレン製シート9、9でサンドイ
ッチしながら、それぞれ180℃に温度設定されている
加熱ロール7、7間に送入し、加熱と加圧を行い、樹脂
成分をガラスフイラメント間に充分含浸させた状態で積
層した。
【0033】このときのポリプロピレン製シート9、9
は、市販の成形用ポリプロピレンホモポリマー(MFR
=5g/10min)を材料とし、押出機を用いて厚み
0.1mmのシートに成形したものを用いた。
【0034】次いで、冷却ロール8、8で冷却しつつ引
き取り、厚み0.2mm、幅200mmの複合シートの
長尺ものを製造した。次に、このシートから、200m
m四方の正方形に切断した切断片を作り、その複数枚を
繊維方向を揃えて重合わせ、平板用金型内に装入し、プ
レス機を用いて190℃、面圧20Kg/cm2 の条
件でプレス成形し、最終的に厚さ3mmの複合シートS
1を得た。 比較例1 ガラスロービングF1をタンク2の中に導入しなかった
こと、及びサンドイッチするポリプロピレン製シート9
、9として、実施例1で使用したマレイン酸変性ポリプ
ロピレン樹脂と、同じく実施例1で使用した市販の成形
用ポリプロピレンホモポリマーとを、重量比で1:9の
混合割合で配合した材料を用いて成形されたものである
こと以外は、実施例1と同様にして複合シートS2を得
た。 実施例2 図2において、F3はガラスロービングであって巻重し
たボビンから連続的に逐次巻き戻される。
【0035】10は粉粒状のシラン変性ポリプロピレン
樹脂を分散してなる懸濁液11が満たされたタンクであ
って、ガラスロービングF3を導入しつつこれを帯状に
広げ、ガラスフイラメント間に懸濁液11が含浸し易い
ようにする為のローラー12が配置されている。
【0036】F4はこのようにして懸濁液11が含浸し
たガラス繊維束、13は熱風式加熱炉であって、ガラス
繊維束F4に熱風を吹きつけることにより懸濁液11の
分散媒を蒸発させると共に、ガラス繊維束F4をモノフ
ィラメントに開繊する。14はロータリカッターであっ
て、矢印方向に回転してモノフィラメントを引き取りな
がら、これを約10mmの長さに切断し、短繊維F5と
するものである。
【0037】15は熱風加熱加圧炉であって、その内部
及び前方には、成形材料が通過する為の成形通路に沿っ
て、上下一組の加圧ローラー16、16が多数組並設さ
れており、又、この成形通路に上記短繊維F5とこれを
サンドイッチするポリプロピレン製シート17、17と
からなる成形材料を移送する為の、ポリテトラフルオロ
エチレン強化ガラス布製のエンドレスダブルベルト18
、18が配設されている。
【0038】ポリプロピレン製シート17、17は、エ
ンドレスダブルベルト18、18の入り口の上下に配置
されたボビンから連続的に繰り出され、成形通路に送り
込まれる。短繊維F5は、エンドレスダブルベルト18
、18の入り口に形成された段部19上に、下部のポリ
プロピレン製シート17を介して落下するようになされ
ている。
【0039】20、20・・は冷却用ブロアー、21、
21・・・はエンドレスダブルベルト18、18の駆動
用ローラーである。しかして、叙上の成形装置を用い、
次の通りにして本発明複合体を製造した。F3としては
、繊維径17μm、番手2200g/Kmのガラスロー
ビングを有機シラン化合物により表面処理をなし、更に
これをポリエステル系化合物で収束処理したものを用い
、このF3をタンク10内に導入して、懸濁液11を含
浸させた。
【0040】この懸濁液11の中に分散する粉粒状のシ
ラン変性ポリプロピレン樹脂としては、市販の成形用結
晶性エチレン−プロピレンランダムコポリマー(MFR
=50g/10min)100重量部に対して、メタア
クリロイルオキシトリエトキシシラン1重量部と、シク
ロヘキサノンパーオキサイド0.25重量部とを配合し
、これを約220℃で混練処理して変性ポリプロピレン
樹脂を製造し、次いで、このシラン変性ポリプロピレン
樹脂を、液体窒素の存在下で最大粒径が300μm、平
均粒径が200μmの微粉体となるように冷凍粉砕した
ものを用いた。
【0041】しかして、シラン変性ポリプロピレン樹脂
を含浸したガラス繊維束F4は、200℃の熱風が噴出
する熱風式加熱炉13に送り込まれ、分散媒が蒸発せし
められ且つそのときの風圧で開繊させられる。そして開
繊させられたガラス繊維束F4は、熱風式加熱炉13を
出ると、ロータリーカッター14により切断されて長さ
約10mmの短繊維F5となる。
【0042】このときの短繊維F5に付着しているシラ
ン変性ポリプロピレン樹脂のガラス繊維に対する割合は
、ガラス繊維100gに対して5gの割合であった(こ
の付着量の調整は、懸濁液11の濃度による)。次に短
繊維F5は、段部19上にランダム層状になるように落
下集積され、エンドレスダブルベルト18、18によっ
て、ポリプロピレン製シート17、17を介して挾持さ
れつつ、炉内温度が200℃に設定された熱風加熱加圧
炉15の成形通路に導かれる。
【0043】ポリプロピレン製シート17は、市販の成
形用結晶性エチレン−プロピレンプロックコポリマー(
MFR=5g/10min)を押出機を用いて厚み0.
1mmのシートに成形したものを用いた。熱風加熱加圧
炉15では、一定のクリアランスを保った加圧ローラー
16、・・・によりガラスフイラメント間に充分に樹脂
成分を含浸させられ、引き続き冷却用ブロアー20で冷
却しつつ引き取られ、厚み約1mm、幅200mmの複
合シートの長尺ものを製造した。
【0044】次に、このシートから、200mm四方の
正方形に切断した切断片を作り、その2枚を繊維方向を
揃えて重合わせ、平板用金型内に装入し、プレス機を用
いて190℃、面圧20Kg/cm2 の条件でプレス
成形し、最終的に厚さ3mmの複合シートS3を得た。 比較例2 シラン変性ポリプロピレン樹脂の付着したガラス繊維短
繊維F5の代わりに、目付け量600g/m2 のガラ
スチョップドストランドマットを用いたこと、及びサン
ドイッチするポリプロピレン製シート17、17として
、実施例2で使用したシラン変性ポリプロピレン樹脂と
、同じく実施例2で使用した市販の成形用結晶性エチレ
ン−プロピレンランダムコポリマーとを、重量比で1:
9の混合割合で配合した材料を押出成形したものを用い
たこと以外は、実施例2と同様にして複合シートS4を
得た。
【0045】叙上の各実施例及び比較例において得られ
た試験試料S1〜4について、以下の評価を行った。 ■.シートの任意の位置から10mm四方のサンプルを
5片切り出し、300℃の電気炉内で約3時間熱処理し
、樹脂成分を完全に燃焼させてシートのガラス含有率を
測定した。
【0046】■.シートより幅20mm、長さ120m
mの曲げ試験片を切り出し、支点間距離100mmで3
点曲げ試験を行い、曲げ強度およびまげ弾性率を測定し
た。但し、曲げ試験は繊維強化方向で実施した。
【0047】■.■と同様の曲げ試験において、試験片
に10Kg/mm2 の応力が発生する曲げ荷重の負荷
−除去を50回繰り返した後、試験片の状態を観察した
。 上記各試験の測定結果を表1に示す。
【0048】(以下空白)
【0049】
【表1】
【0050】(注)表1において「白化発生」とは、ガ
ラスとポリオレフイン樹脂との界面の剥離が多数発生す
ることにより観察される現象である。
【0051】
【発明の効果】本発明は、ガラス繊維が、有機シラン化
合物もしくは不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフ
イン系樹脂で被覆されていることを特徴とするガラス繊
維強化ポリオレフイン系樹脂複合体であるから、主体と
なる合成樹脂であるポリオレフイン系樹脂と、強化繊維
であるガラス繊維とは、ガラス繊維を被覆している有機
シラン化合物もしくは不飽和カルボン酸で変性されたポ
リオレフイン系樹脂を介して接するので、主体となる合
成樹脂とガラス繊維とは強固に接着する。
【0052】従って、性能的には強化繊維の本来の利点
が発揮され、高い機械的特性、耐久性を有する複合体が
得られる。又、有機シラン化合物もしくは不飽和カルボ
ン酸で変性されたポリオレフイン系樹脂は、ガラス繊維
の表面のみに採用されているから、経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明繊維強化樹脂複合体を製造する為の装置
の一例を示す説明図である。
【図2】同上における他の装置の一例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1  タンク 2  マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂の流動層7 
 加熱ロール 8  冷却・引き取りロール 9  ポリプロピレン製シート 10  タンク 11  懸濁液 14  ロータリカッター 15  熱風加熱加圧炉 16  加圧ローラー 17  ポリプロピレン製シート 18  エンドレスダブルベルト 19  段部 20  冷却用ブロアー 21  エンドレスダブルベルト18、18の駆動用ロ
ーラー F1  ガラスロービング F2  マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂微粉体が付
着したロービング F3  ガラスロービング F4  ガラス繊維束 F5  短繊維

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ポリオレフイン系樹脂中に、ガラス繊
    維が含有されてなるガラス繊維強化ポリオレフイン系樹
    脂複合体において、ガラス繊維が、有機シラン化合物も
    しくは不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフイン系
    樹脂で被覆されていることを特徴とするガラス繊維強化
    ポリオレフイン系樹脂複合体。
JP10563291A 1991-05-10 1991-05-10 ガラス繊維強化ポリオレフイン系樹脂複合体 Pending JPH04335040A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002128078A (ja) * 2000-10-20 2002-05-09 Dainippon Ink & Chem Inc 補強テープ
JP2012149120A (ja) * 2011-01-17 2012-08-09 Mitsubishi Chemicals Corp エマルジョン、ガラス繊維用集束剤、ガラス繊維、及びガラス繊維強化ポリオレフィン樹脂組成物
US10711110B2 (en) 2015-04-22 2020-07-14 Ineos Styrolution Group Gmbh Method for producing a fibre-composite made from amorphous, chemically modified polymers with reinforcement fibres

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