JPH04333971A - 医用画像保管通信システム - Google Patents

医用画像保管通信システム

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JPH04333971A
JPH04333971A JP3105851A JP10585191A JPH04333971A JP H04333971 A JPH04333971 A JP H04333971A JP 3105851 A JP3105851 A JP 3105851A JP 10585191 A JP10585191 A JP 10585191A JP H04333971 A JPH04333971 A JP H04333971A
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Takehiro Ema
武博 江馬
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Toshiba Corp
Toshiba Medical Systems Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の目的〕
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、医師の医用画像読影の
効率を上げることができる医用画像保管通信システムに
関する。
【0003】
【従来の技術】これまでのところ、多くの医療機関にお
ける医用画像(医用検査デ−タの一つ)診断は次のよう
な手順で行われている。
【0004】(1) 検査依頼科(例えば内科)の医師
が、例えば放射線科に患者の検査(X線、CTなど医用
画像の撮影)を依頼する。この依頼は検査依頼書の発行
によってなされ、検査依頼書には、 a)患者の情報;患者のID番号(認識番号)、氏名、
生年月日、性別、 b)検査依頼者の情報;検査依頼科名、検査依頼医の氏
名、 c)検査の内容;検査のモダリティ(X線撮影、CT撮
影などの種別)、部位、方法、 d)その他;検査目的、臨床情報、 などが記載される。
【0005】(2) 放射線科の検査技師が、検査依頼
書の記載内容に従って患者の検査を行い、撮影フィルム
を現像する。
【0006】(3) 読影医(例えば放射線科医)が現
像されたフィルムを読影する。このとき、その患者の過
去の検査の画像を参照することがしばしば行われ、これ
は読影の質を高める上で重要である。読影医は、画像を
読み終えると読影レポートを作成する。読影医が読影レ
ポートに記載する情報は、画像を読んでの所見、結論、
読影医の氏名、読影年月日などである。
【0007】(4) 読影レポートが検査依頼医に送ら
れる。
【0008】ところで、画像のデジタル化の進行に伴い
、最近では医用画像保管通信システム(PACS:Pi
cture Archiving and Commu
nication System)を用いてこの画像診
断を行えるようになってきている。PACSは、病院内
で作成される医用画像(X線画像、CT画像、MR画像
などのデジタル画像)を保管、通信、表示することによ
り、医師が医用画像を見る業務を支援するシステムであ
る。
【0009】PACSは、X線撮影装置、CT撮影装置
、MRI装置などの画像収集装置から送られてきた医用
画像の画像データをデータベースに保管し、画像が必要
とされる時にデータベースから画像ワークステーション
に画像データを転送する。画像ワークステーションは、
送られてきた画像をを陰極線管(CRT:Cathod
eRay Tube)などに表示させる。そして医師は
、この画像ワークステーションに表示された画像を見て
診断を行い、また読影レポートを作成する。読影レポー
トもPACS上で作成し、保管することができる。
【0010】このシステムにより、医用画像のフィルム
(アナログ画像)を探す、フィルムを持ち運ぶ、フィル
ムをシャーカステンに掛けたり外したりするなどの作業
が不要になった。
【0011】PACSのシステム構成や機能については
、多くの技術が開示されており、 (1) 特開昭62−121576 (2) 特開昭63−10269 (3) 特開昭64−13837 (4) 特開昭64−17154 (5) 特開平2−103668 (6) 特開平2−119840 などに詳しく記述されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のPA
CSにおいては、ワークステーションで過去の画像との
比較を行いながら画像を読影するとき、過去の画像のう
ちどれを優先的にワークステーションに準備するかにつ
いては考慮されていなかった。このため、患者について
過去に多くの画像がある場合は、これらの画像をワーク
ステーションに準備するためワークステーションに大容
量の記憶装置が必要となってシステムが高価になったり
、記憶装置の容量が足りずに参照したい過去の画像がワ
ークステーションに準備されないなどの困難な事態が発
生していた。
【0013】さらに、読影すべき画像は、医師が読影に
当たって検査のID番号や患者のID番号をワークステ
ーションに入力して画像をワークステーションに準備す
るという方法がとられており、読影前に画像を自動的に
ワークステーションに準備することはできず、画像の準
備に時間がとられていた。
【0014】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
、読影時に参照されるべき画像を優先的に、かつ自動的
にワークステーションに準備して医師の画像読影の効率
を上げることができる医用画像保管通信システムを提供
することを目的とする。 〔発明の構成〕
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、読影対象となる画像の属性に係る情報と、
種々の属性の画像の読影時に参照される可能性の大きさ
についての情報とを有し、これら2つの情報から読影対
象となる画像とともに参照される可能性の高い画像を選
び出す手段を備える医用画像保管通信システムを提供す
る。
【0016】
【作用】本発明の医用画像保管通信システムは、様々な
検査において作成される医用画像について、その医用画
像とともに、検査のID番号、検査年月日、検査部位、
モダリティなど、その画像の種々の属性に係る情報も保
管する。そこで、読影対象の画像について、例えばその
患者の過去の検査における画像を参照する場合は、検査
年月日の新しい順に同一部位、同一モダリティの画像を
参照する可能性が高いため、このような可能性を盛り込
んだ、読影対象となる画像とともに参照される可能性の
高い画像を選び出す手段を備えることにより、ワークス
テーションには、  読影時に参照されるべき画像を優
先的に、かつ自動的に準備させることが可能になる。
【0017】
【実施例】以下添付の図面を参照して本発明の実施例を
説明する。
【0018】本発明の一実施例においては、PACSを
利用してCAD(Computer−AidedDia
gnosis ;「コンピュータ支援診断」。デジタル
画像をコンピュータで解析し、患者の異常を検出する技
術)を行うことができる。 診断対象としては胸部単純X線像を取り上げる。
【0019】まず、PACSの基本的なシステム構成の
例を図1に示す。このシステムは、 1)システムマネージャ(SM)1、 2)画像収集装置(IA)2A,2B(集合的意味では
符号2で引用する)、 3)データベース(DB)3、 4)ワークステーション(WS)4A,4B(集合的意
味では符号4で引用する)、 5)ネットワーク(NW)5 の各装置(サブシステム)から構成される。
【0020】ネットワーク(NW)5は、各装置間の通
信のためのコマンドとデータの伝送路であり、伝送媒体
としては光ファイバーなどが用いられる。図1のネット
ワークは、リング型のローカルエリアネットワークであ
るが、スター型など他の型であってもよい。
【0021】システムマネージャ(SM)1、画像収集
装置(IA)2A,2B、データベース(DB)3およ
びワークステーション(WS)4A,4Bの各装置は、
ネットワーク(NW)に接続されるが、これらの装置は
通信プロトコルを持っており、ネットワーク(NW)5
を介して互いに通信することができる。
【0022】PACSのネットワーク(NW)5は、ゲ
ートウェイ6を介して検査依頼情報を作成する検査オー
ダーシステム7と接続され、検査依頼情報は検査オーダ
ーシステム7からゲートウィイ6を介してPACSのシ
ステムマネージャ(SM)1に送られる。
【0023】画像収集装置(IA)2A,2Bは、X線
診断装置、X線CT装置、MRI装置、フィルムデジタ
イザなど、PACSにとっての医用画像収集装置で、1
つのネットワーク(NW)5に複数(同種の装置でも異
種の装置でもよい)接続することができる。
【0024】データベース(DB)3は、画像収集装置
(IA)2A,2Bで作成されたデジタル画像の記憶装
置で、低速媒体(光ディスクなど)や高速媒体(磁気デ
ィスクなど)を備える。
【0025】次に、ネットワーク(NW)1を除く各サ
ブシステムについて、サブシステムを構成する要素とそ
の機能を説明する。画像収集装置2としてはフィルムデ
ジタイザを取り上げる。
【0026】まず、システムマネージャ1について、主
な機能を説明する。
【0027】○検査オーダーシステム7から検査依頼情
報を受け取り、検査ID番号を発行する。検査オーダー
システム7から受け取る検査依頼情報に含まれるデータ
の種類を表形式にまとめて下記表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】○検査依頼情報と検査ID番号を保管する
【0030】○患者の検査歴を作成・保管する。
【0031】○読影レポートを保管する。
【0032】○後述の読影参照画像準備規則情報を保管
し、その情報に基づいて、データベースに対して、画像
の準備(低速媒体から高速媒体への画像の読み出し)を
指示する。
【0033】○どのワークステーション(WS)4でど
んな検査の画像が読影されるかについての情報を保管し
、各ワークステーション(WS)にそこで読影される予
定の検査が何かを通知する。
【0034】つぎにシステムマネージャ1について、構
成要素とその機能を説明する。図2はシステムマネージ
ャ1の構成例であり、各構成要素は以下の機能を有する
【0035】●制御装置(SM−CTRL)1a中央処
理装置(CPU)やシステムメモリ(半導体メモリであ
る)などを含み、システムマネージャ全体の動作を制御
する。
【0036】●システムディスク(SM−SD)1bシ
ステムディスク1bは磁気ディスクであり、(a) シ
ステムマネージャ1を動作させるためのプログラム (b) 読影参照画像準備規則情報 (c) WS−読影対象検査種類情報 などのプログラムやデータを記憶する。これらのプログ
ラムやデータは、システムマネージャの電源投入時に読
み出され、制御装置1a内のシステムメモリに書き込ま
れる。
【0037】(b) の読影参照画像準備規則情報とは
、読影時にはどんな過去の検査の画像が参照されるかに
ついての規則を示す情報である。この情報は、システム
マネージャ1がデータベース(DB)3に対して、特定
の患者の過去の画像の準備を指示する場合に用いられる
。読影参照画像準備規則情報に含まれる一般的なデータ
の種類を表形式にして下記表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】表中、優先順位が小さい属性をもつ画像は
、読影時に参照される可能性が大きい。
【0040】また、この情報は随時書換え可能である。 本実施例における読影参照画像準備規則情報の具体的デ
ータを、表形式にして表3に示す。
【0041】
【表3】
【0042】表3のデータは、次の規則を表している。
【0043】(a) 読影対象検査と同一検査部位・同
一モダリティ・検査日付の新しい検査が第1優先。
【0044】(b) 読影対象検査と同一検査部位・同
一モダリティ・検査日付の古い検査が第2優先。
【0045】(c) 読影対象検査と同一検査部位・異
なるモダリティ・新しい検査日付の検査が第3優先。
【0046】(d) 読影対象検査と同一検査部位・異
なるモダリティ・古い検査日付の検査が第4優先。
【0047】(e) 読影対象検査と異なる検査部位・
同一モダリティ・新しい検査日付の検査が第5優先。
【0048】(f) 読影対象検査と異なる検査部位・
同一モダリティ・古い検査日付の検査が第6優先。
【0049】(g) 読影対象検査と異なる検査部位・
異なるモダリティ・新しい検査日付の検査が第7優先。
【0050】(h) 読影対象検査と異なる検査部位・
異なるモダリティ・古い検査日付の検査が第8優先。
【0051】(c) のWS−読影対象検査種類情報と
は、どのワークステーション(WS)でどんな検査の画
像が読影されるかについての情報であり、表4に示す形
式で記憶される。
【0052】
【表4】
【0053】本実施例では、表4に示されるように、各
ワークステーションは、特定のモダリティの検査画像の
み読影のため表示する。すなわち、WS−1というID
を持つワークステーションのおいては、未読影画像につ
いてはX線モダリティのものだけ表示される。但し、そ
の患者の過去の画像については、どんなモダリティの画
像でも参照することができる。この情報も書換え可能で
ある。
【0054】●検査ID番号発行装置(SM−EIDI
)1c 新しい検査依頼情報の受付に対応して、その検査の検査
ID番号を発行する装置である。検査ID番号は、シス
テム内で互いに異なるように発行される。検査ID番号
の初期値は0であり、制御装置(SM−CTRL)1a
から検査ID番号の発行を指示されると、その時点での
検査ID番号を1だけ増加させ、新しい検査ID番号を
制御装置(SM−CTRL)1aに返す。従って、検査
ID番号は1から始まる。
【0055】●検査依頼情報記憶装置(SM−EOIM
)1d 検査オーダーシステムから送られてきた検査依頼情報を
検査ID番号とともに記憶する装置(例えば磁気ディス
ク)である。
【0056】検査依頼情報記憶装置1dに記憶されるデ
ータの種類を表形式にまとめて表5に示す。
【0057】
【表5】
【0058】このデ−タの種類は、表1に示した検査依
頼情報に検査ID番号を付したものになる。
【0059】●検査歴記憶装置(SM−EHM)1e患
者の検査歴を記憶する装置(例えば磁気ディスク)であ
る。
【0060】1人の患者の検査歴に含まれるデータの種
類を表形式にまとめて表6に示す。
【0061】
【表6】
【0062】●読影レポート記憶装置(SM−IDRM
)1f 読影レポートに記憶する装置(例えば磁気ディスク)で
ある。
【0063】読影レポートに含まれるデータの種類を表
形式にまとめて表7に示す。
【0064】
【表7】
【0065】●情報検索装置(SM−SRCH)1g制
御装置(SM−CTRL)1aからの指示により、与え
られたキーワードによって、各情報記憶装置が記憶して
いる情報を検索し、検索結果を制御装置(SM−CTR
L)1a内のメモリに書き込む機能を有する装置である
【0066】●ネットワーク・インターフェース(SM
−NWIF)1h ネットワーク5とインターフェースであり、これを経由
して、他のサブシステムとの通信を行う。
【0067】●制御バス(SM−CBUS)1iシステ
ムマネージャ内での各種制御情報とデータの伝送路であ
る。
【0068】ついで画像収集装置(IA)としてのフィ
ルムデジタイザ(FDG)2(以下参照符号2を転用す
る)について、まず主な機能を説明する。
【0069】○フィルムデジタイザ(FDG)は、例え
ばX線フィルムのフィルム濃度を読み取り、デジタイズ
(デジタル化)し、デジタル画像を生成する。
【0070】○フィルムデジタイザ(FDG)は、シス
テムマネージャ(SM)1に検査依頼情報の転送を要求
し、システムマネージャ(SM)1から送られてきた検
査依頼情報を受け取る。
【0071】○フィルムデジタイザ(FDG)は、検査
や画像に付随する情報を入力・表示する。
【0072】○フィルムデジタイザ(FDG)は、画像
データ、検査や画像に付随する情報をデータベース3に
転送する。
【0073】つぎにフィルムデジタイザ(FDG)につ
いて、構成要素とその機能を説明する。フィルムデジタ
イザ(FDG)の構成を図3に示す。
【0074】●制御装置(FDG−CTRL)2a中央
処理装置(CPU)やシステムメモリ(半導体メモリで
ある)などを含み、フィルムデジタイザ2全体の動作を
制御する。
【0075】●システムディスク(FDG−SD)2b
システムディスクは磁気ディスクであり、フィルムデジ
タイザ2を動作させるためのプログラム等を記憶してい
る。プログラム等は、フィルムデジタイザ2の電源投入
時に読み出され、制御装置2a内のシステムメモリに書
き込まれる。
【0076】●フィルム濃度読み取り装置(FDG−F
R)2c フィルムに写っている画像の濃度を光学的に読み取り、
デジタル化する装置である。1枚のフィルムは1枚の画
像としてデジタル化される。デジタル化された画像のマ
トリクスサイズは2,048×2,048ピクセルであ
り、1ピクセルのビット長は10ビットである。
【0077】フィルム濃度読み取り装置2cは、フィル
ムの大きさを自動的に検出する機構を備えており、フィ
ルムの大きさに応じて自動的にピクセルのサイズが選択
される。例えば14インチ×14インチ(35.56c
m×35.56cm)の大きさのフィルムの場合、1ピ
クセルの大きさは0.016cm×0.016cmに設
定される。ピクセルのサイズ(0.016cm)とマト
リクスのサイズ(2,048)の積はフィルムの大きさ
(35.56cm)と一致しないが、これは、図4に示
すように、フィルム20の端の方に濃度を読み取らない
領域20aがあるためである(斜線部20bがフィルム
濃度読み取り対象領域)。
【0078】●入力装置(FDG−INPUT)2dオ
ペレータが情報を入力するための手段であり、キーボー
ド、タッチスクリーンなどが用いられる。
【0079】●表示装置(FDG−DISP)2eフィ
ルムデジタイザ2に入力された情報やデジタイズされた
画像を表示するための装置であり、CRTディスプレイ
、液晶パネルディスプレイなどが用いられる。最大で2
,048×2,048ピクセルの画像が表示できる。
【0080】●検査情報・画像付随情報記憶装置(FD
G−EIIM)2f 検査情報と画像付随情報を一時的に記憶する装置(例え
ば半導体メモリ)である。ここで、検査情報とは、検査
を記述する情報で、各検査に対して付される。検査情報
に含まれるデータの種類を表形式にまとめて表8に示す
【0081】
【表8】
【0082】他方、画像付随情報とは、画像を記述する
情報で、各画像に対して付される。画像付随情報に含ま
れるデータの種類を表形式にまとめて表9に示す。
【0083】
【表9】
【0084】なお、画像とピクセルの関係、および表9
中のピクセルサイズ1とピクセルサイズ2の意味は、そ
れぞれ図5と図6に示す通りである。すなわち、図5の
画像22は縦横に配列された複数個のピクセル23から
なり、ピクセル23の横方向の長さをピクセルサイズ1
、縦方向の長さをピクセルサイズ2とする。
【0085】この画像付随情報の一部のデータは、フィ
ルムデジタイザ2によって自動的に作成される。そのデ
ータの種類とデータ値の決定方法は、次の通りである。
【0086】(1) 画像番号 デジタイズした順序で決める。N枚目のフィルムをデジ
タイズして得られた画像の画像番号はNである。
【0087】(2) 画像のピクセルサイズ1と画像の
ピクセルサイズ2 前述のように、デジタイズ時に適切な値が選択される。 本実施例では0.016cmである。
【0088】(3) 画像のマトリクスサイズ1と画像
のマトリクスサイズ2 前述の通り、本実施例では2,048が選択される。
【0089】(4) 画像のピクセルのビット長前述の
ごとく、本実施例では10が選択される。
【0090】(5) 画像のデータ量 画像のマトリクスサイズ1と画像のマトリクスサイズ2
と画像のピクセルのビット長の積であり、本実施例では
約40Mbit(=5MB)となる。
【0091】●画像データ記憶装置(FDG−IM)2
g フィルム濃度読み取り装置2cによってデジタイズされ
た画像を一時的に記憶する装置(例えば半導体メモリ)
である。
【0092】●画像縮小装置(FDG−IMIN)2h
デジタル化された画像のマトリクスサイズを縮小する装
置である。X線フィルムは2,048×2,048のマ
トリクスサイズとしてデジタイズされるが、表示装置(
FDG−DISP)2eに表示する場合は、複数の画像
を1つの画面に表示させるために、画像のマトリクスサ
イズを512×512程度に縮小するのである。縮小は
データの間引きによって行う。
【0093】●ネットワーク・インターフェース(FD
G−NWIF)2i ネットワーク5とのインターフェースであり、これを経
由して、他のサブシステムとの通信を行う。
【0094】●制御バス(FDG−CBUS)2jフィ
ルムデジタイザ2内での各種制御情報の伝送路である。
【0095】●画像バス(FDG−IBUS)2kフィ
ルムデジタイザ2内での画像データの伝送路である。
【0096】また、図3には示していないが、フィルム
デジタイザ(FDG)2には、デジタイズ時の日時を参
照するため、時計が内蔵される。
【0097】次いでデータベース(DB)3について、
まず主な機能を説明する。
【0098】○データベース(DB)3は、画像データ
、検査情報、画像付随情報を保管する。
【0099】○システムマネージャ(SM)1からの指
示によって、指定された検査の画像を低速媒体(本実施
例では光ディスク)から高速媒体(本実施例では磁気デ
ィスク)に読み出す。
【0100】○他の装置からの要求に応じて、データを
供給する。
【0101】次にデータベース(DB)3の構成要素と
その機能を説明する。図7は、データベース(DB)3
の構成図である。
【0102】●制御装置(DB−CTRL)3a中央処
理装置(CPU)やシステムメモリ(半導体メモリ)な
どを含み、データベース全体の動作を制御する。
【0103】●システムディスク(DB−SD)3bシ
ステムディスクは磁気ディスクであり、データベース3
を動作させるためのプログラムなどを記憶している。 プログラムなどは、データベース3の電源投入時に読み
出され、制御装置3a内のシステムメモリに書き込まれ
る。
【0104】●検査ディレクトリ記憶装置(DB−DI
R)3c 検査ディレクトリを記憶する記憶装置(例えば磁気ディ
スク)である。検査ディレクトリに含まれる検査1件分
のディレクトリ情報に掛かるデータの種類を表形式にま
とめて表10に示す。
【0105】
【表10】
【0106】表中、最上段(第1段)の「検査ID番号
」から「1枚目の画像の画像付随情報の記憶アドレス(
低速媒体)」の段までは、先に表8で説明した検査情報
と同じである。また表中のNは、この検査に含まれる画
像の枚数である。
【0107】●情報検索装置(DB−SRCH)3d制
御装置(DB−CTRL)3aからの指示により、与え
られたキーワードによって、検査ディレクトリ記憶装置
(DB−DIR)3cが記憶している情報を検索し、検
索結果を制御装置(DB−CTRL)3aのシステムメ
モリに書き込む機能を有する装置である。
【0108】●画像記憶用光ディスク装置(DB−IO
D)3e 画像記憶用光ディスク装置3eは、画像データと画像付
随情報および画像についてのオーバーレイデータを、長
期にわたって記憶する記憶装置であり、記憶媒体は光デ
ィスクである。
【0109】●画像記憶用磁気ディスク装置(DB−I
HD)3f 画像記憶用磁気ディスク装置3fは、画像データと画像
付随情報を、一時的に記憶する記憶装置であり、記憶媒
体は磁気ディスクである。この画像記憶用磁気ディスク
装置3fが記憶するデータの種類は、画像記憶用光ディ
スク装置3eが記憶しているデータの種類と同じである
。画像記憶用磁気ディスク装置3fの中にどんなデータ
が記憶されているかを表わす管理情報(各データの記憶
アドレス、データ量は、検査ID番号と関連づけられて
画像記憶用磁気ディスク装置3f自体に記憶される。
【0110】画像収集装置(IA)2から送られてきた
画像は、まずこの画像記憶用磁気ディスク装置3fに記
憶される。一方、画像記憶用光ディスク装置3eから読
み出された、読影時に参照される過去の画像は、画像記
憶用磁気ディスク装置3fに書き込まれ、ワークステー
ション(WS)4からの要求に従って転送されるまで保
管される。
【0111】●ブロックメモリ(DB−BLKM)3g
半導体メモリで構成され、画像データ、画像付随情報な
どを一時的に記憶する記憶装置である。
【0112】●ネットワーク・インターフェース(DB
−NWIF)3h ネットワーク5とのインターフェースであり、これを経
由して他のサブシステムとの通信を行う。
【0113】●制御バス(DB−CBUS)3iデータ
ベース3内での各種制御情報の伝送路である。
【0114】●画像バス(DB−IBUS)3jデータ
ベース3内での画像データの伝送路である。
【0115】ついで、ワークステーション(WS)4に
ついて、まず主な機能を説明する。
【0116】○検査依頼情報、検査歴、画像、読影レポ
ートなどを表示できる。
【0117】○読影レポートを入力する。
【0118】○コンピュータ支援診断(CAD)のため
の処理を行う。以降、この処理をCAD処理と呼ぶ。
【0119】○CAD処理の結果を記憶しておき、読影
ポイントごとに、入力された読影レポートの所見との比
較を行う。
【0120】○CAD処理の結果と入力された読影レポ
ートの所見の意味するところが異なる場合、その旨を出
力する。
【0121】○ある読影ポイントについて、CAD処理
の結果が異常であることを示しており、その読影ポイン
トについて読影レポートの所見の入力がなかった場合、
CAD処理の結果を出力する。
【0122】○医師の要求に従って、CAD処理結果を
出力する。
【0123】つぎにワークステーション4の構成要素と
その機能を説明する。図8は、ワークステーション4の
構成図である。
【0124】●制御装置(WS−CTRL)4a中央処
理装置(CPU)やシステムメモリ(半導体メモリであ
る)などを含み、ワークステーション全体の動作を制御
する。
【0125】●システムディスク(WS−SD)4bシ
ステムディスクは磁気ディスクであり、(a) ワーク
ステーションを動作させるためのプログラム(b) 異
常検出手段選択情報 (c) 異常の経時変化と表示色の関係情報(d) 胸
部単純X線像の画像の撮影方向と相対的な表示位置との
関係情報 (e) 読影医情報表 などのプログラムやデータを記憶している。これらのプ
ログラムやデータは、ワークステーション4の電源投入
時に読み出され、制御装置4a内のシステムメモリに書
き込まれる。
【0126】(b) の異常検出手段選択情報とは、画
像の種類(検査部位、モダリティ、検査方法、読影方向
)とその画像において検出できる異常の種類との対応表
であって、具体的には下記表11に示すデータである。
【0127】
【表11】
【0128】この表に示した検出できる異常の種類を示
すデータ(「肺間質性疾患」、「肺小結節」、「微小石
灰化」)は、CAD処理装置4eに対して異常検出手段
を指示するデータとして使用される。異常検出手段選択
情報は書き換え可能である。
【0129】(c) の異常の経時変化と表示色の関係
情報とは、異常の経時変化を画像に重ねて表示する場合
、どの色で表示するかを示す情報であり、一例を下記表
12に示す。
【0130】
【表12】
【0131】表中の経時変化の名称の意味は後述する。 この異常の経時変化と表示色の関係情報も書き換え可能
である。
【0132】(d) の胸部単純X線像の画像の撮影方
向と相対的な表示位置との関係情報は、画像の表示位置
を自動的に決定するための情報であり、一例を下記表1
3に示す。
【0133】
【表13】
【0134】この表の記載の意味は、次の通りである。
【0135】「P→A」;X線が患者の背中から入射し
たことを示す。この場合は正面像になる。
【0136】「L→R」;X線が患者の左側から入射し
たことを示す。この場合は右側面像になる。
【0137】「R→L」;X線が患者の右側から入射し
たことを示す。この場合は左側面像になる。  C;中
心に表示することを示す。
【0138】L;P→Aの画像(正面像)の左側に表示
することを示す。
【0139】R;P→Aの画像(正面像)の右側に表示
することを示す。
【0140】なお、いうまでもないが、この表13に示
した情報は書換え可能である。
【0141】(e) の読影医情報表は、読影医ID番
号と読影医氏名の対応表であり、一例を表14に示す。
【0142】
【表14】
【0143】この読影医情報表も書換え可能である。
【0144】なお、上述の書き換え可能な各データを変
更したい場合は、そのデ−タに掛かる表を文字表示装置
(WS−CDISP)4dに表示させ、入力装置(WS
−INPUT)4cから新しいデータを入力し、更新さ
れたデータを更新前のデータにオーバーライト(重ね書
き)することにより書き換えることができる。
【0145】●入力装置(WS−INPUT)4cオペ
レータがコマンドや読影レポートなどの情報を入力する
ための手段であり、キーボード、タッチスクリーンなど
が用いられる。
【0146】●文字表示装置(WS−CDISP)4d
検査依頼情報、検査歴、読影レポートなど、主として文
字を表示するための装置であり、CRTディスプレイ、
液晶パネルディスプレイなどが用いられる。
【0147】●CAD処理装置(WS−CADP)4e
指定された画像について、指定された種類の異常が存在
する位置とその異常度を求めるための画像処理手段と、
CAD処理によって得られた結果を記憶する記憶手段を
含む装置である。制御装置4aは、CAD処理によって
得られた結果を読み出すことができる。
【0148】CAD処理装置4eは、複数種類の異常検
出手段を含む。すなわち本実施例においては、(a) 
胸部単純X線画像の正面像において、肺の間質性疾患の
陰影を検出する手段 (b) 胸部単純X線画像の正面像において、肺の小結
節の陰影を検出する手段 (c) 乳房X線画像において、乳房の微小石灰化の陰
影を検出する手段 である。これらの検出手段については、特開平2−18
5240号公報、特開平2−152443号公報および
特開平1−125675号公報に技術が開示されている
【0149】CAD処理装置4eは、 (a) 検出する異常の種類を示すデータ(b) 画像
データ の2種類のデータを入力されると、指定された検出手段
によって画像データを解析し、異常があれば、その画像
上の位置と異常度を求め、それらを内部の記憶手段に記
憶する。
【0150】また、正常解剖構造や画像診断上の領域に
ついても、制御装置4aの指示により、一部については
、その位置または領域を内部の記憶手段に記憶する。 この正常解剖構造または画像診断上の領域の認識は、異
常を検出する領域を決定するために必要なものであり、
例えば特開平1−125675に開示されている技術を
用いることにより、縦隔の縦方向の中心線や、左右の肺
のそれぞれについて、鎖骨の下縁、横隔膜の上縁、肋骨
の位置を認識することができる。
【0151】上述の特開平1−125675によれば、
CAD処理装置4eは、鎖骨下縁と横隔膜上縁の画像上
の座標を基に、上肺野、中肺野および下肺野の領域を求
める。上肺野、中肺野および下肺野の領域は、本来は肋
骨の先端の位置との関係で決められるが、肋骨の先端の
位置がまだ正確に決定できないため、図9に示すように
、鎖骨下縁24aと横隔膜上縁25aの位置から決める
。符号24は鎖骨である。
【0152】すなわち、肺野上縁から肺野下縁を結ぶ線
をほぼ3等分する位置が、上肺野26と中肺野27の境
界および中肺野27と下肺野28の境界である。鎖骨下
縁24aは、上肺野26のほぼ中央にある。よって、次
の手順により決定する。
【0153】(a) X線フィルム29中において、縦
隔30の縦方向の中心線の位置(横方向の座標)を求め
る。
【0154】(b) 左右の肺31a,31bのそれぞ
れについて、鎖骨下縁24aと横隔膜上縁25aの位置
を求める。
【0155】(c) 左右の肺31a,31bの鎖骨下
縁24aの位置(縦方向の座標)の平均値を求め、肺全
体の鎖骨下縁25aの位置とする。
【0156】(d) 左右の肺31a,31bの横隔膜
上縁25aの位置(縦方向の座標)の平均値を求め、肺
全体の横隔膜上縁25aの位置とする。
【0157】(e) 鎖骨下縁24aと横隔膜上縁25
aの位置を結ぶ線の上で、鎖骨下縁24aから6分の1
の位置を上肺野26と中肺野27の境界位置とする。
【0158】(f) 鎖骨下縁24aと横隔膜上縁25
aの位置を結ぶ線の上で、鎖骨下縁24aから6分の3
(1/2)の位置を中肺野27と下肺野28の境界とす
る。
【0159】●画像等記憶装置(WS−IM)4f(a
) 読影参照優先順位情報 (b) 検査依頼情報 (c) 検査歴 (d) 読影レポート (e) 画像付随情報 (f) 画像データ (g) オーバーレイ表示情報 (h) 異常データ表 (i) 異常の経時変化データ表 などを一時的に記憶する装置であり、磁気ディスクであ
る。
【0160】●画像用フレームメモリ(WS−IFM)
4g 多数枚の画像データを一時的に記憶する装置であり、半
導体メモリである。
【0161】●画像表示マネージャ(WS−IDM)4
h 画像およびオーバーレイ像を表示するための動作を司る
。図10は、画像表示マネージャ4hの構成図である。
【0162】画像表示マネージャ4hは、次のものを含
む。
【0163】a) 制御部40。以下に説明する画像表
示マネージャ4hの各構成部全体を制御する。
【0164】b) 後述するオーバレイ表示情報からオ
ーバレイデータ(カラーである)を作成するオーバレイ
データ作成部41。このオーバレイデータ作成部41は
、オーバレイ表示情報のうちの指定されたデータについ
て、点滅して表示させるための手段も含む。
【0165】c) 画像データを記憶する画像メモリ4
2。画像メモリ42は、画像1枚分(マトリクスサイズ
は2,048×2,048)のメモリを持つ。
【0166】d) オーバーレイデータを記憶するオー
バーレイメモリ43。オーバーレイデータはカラー表示
されるため、1画面分のオーバーレイメモリ43は、図
11に示すように、赤色用、緑色用、青色用の3枚のオ
ーバーレイメモリ43a,43b,43cから構成され
る。そして、各色用のオーバーレイメモリ43a,43
b,43cは、マトリクスサイズが2,048×2,0
48ピクセルであり、1ピクセルのビット長は1ビット
である。
【0167】また、表示色と各ピクセルのビットの値と
の関係を表15に示す。
【0168】
【表15】
【0169】例えば、この表の第2段に示すように、赤
色用のオーバーレイメモリのピクセル座標(X,Y)の
ピクセル値(ピクセルのビットの値)が1であり、緑色
用と青色用のオーバーレイメモリの同じ座標のピクセル
値がどちらも0であると、その座標については赤色が表
示される。一方、表示色が黒色とは、色が何も表示され
ないことを意味しており、画像と重ねて表示される場合
は画像のみが表示されることになる。
【0170】e) 画像データとオーバーレイデータを
重ね合わせるオーバーレイ部44。
【0171】f) 表示データを記憶する表示用メモリ
45。図10においては、画像1枚分(マトリスクサイ
ズは2,048×2,048ピクセル)の表示用メモリ
45を4枚分有する。これは画像表示装置4iの台数と
同じである。表示用メモリ45と各画像表示装置4iと
対応づけられている。
【0172】g) 表示データをデジタルデータからア
ナログデータに変換するためのD/Aコンバータ46。 画像表示装置4iの台数と同じ数だけ備えられる。
【0173】そして、画像表示マネージャ4hは、次の
情報を受け取ることができる。
【0174】(a) 表示するデータの種類。画像デ−
タのみ、オーバーレイデ−タのみ、画像デ−タとオーバ
ーレイデ−タの3種類のうちのどれかである。
【0175】(b) データを表示する画像表示装置4
iの指定情報。
【0176】(c) オーバレイ表示情報。
【0177】図形1つにつき、 1)図形の種類 2)図形の大きさ 3)座標 4)表示色 5)点滅制御情報 の5つである。
【0178】(d) 画像データ。
【0179】そこで、オーバーレイを重ねた画像を表示
する場合は、次のように動作する。
【0180】(1) 画像表示マネージャ4hの制御部
40は、ワークステーション4の制御装置4aから次の
3つの情報を受け取る。
【0181】(a) 表示するデータの種類として“画
像とオーバーレイ”。
【0182】(b) データを表示する画像表示装置の
画像表示装置番号。
【0183】(c) オーバーレイ表示情報。
【0184】(2) 画像表示マネージャ4hは、画像
データを受取り、画像メモリ42に書き込む。
【0185】(3) 制御部40の指示により、オーバ
ーレイデータ作成部41は、オーバーレイ表示情報をも
とにオーバーレイデータを作成する。そして、指定され
た図形を、指定された座標に、指定された色データで作
成する。
【0186】(4) 制御部40の指示により、画像デ
ータとオーバーレイデータが読み出されて、オーバーレ
イ部44に入力され、データの合成が行われる。
【0187】(5) 合成されたデータが、指定された
画像表示装置番号の表示用メモリ45に書き込まれる。
【0188】(6) 合成されたデータがD/Aコンバ
ータ46によってアナログデータに変換される。
【0189】上述の動作(4) から(6) は、表示
中は常に繰り返される。
【0190】ある座標の図形について、点滅制御情報が
“点滅あり”を示している場合は、オーバーレイデータ
作成部41が、ある一定の時間間隔(0.5〜1秒)で
、その図形をオーバーレイメモリ43に書き込んだり消
去したりすることによって、点滅表示を行う。
【0191】他方、画像の表示のみを行う場合は、上記
の動作(1) において、 (a) 表示するデータの種類として“画像のみ”(b
) データを表示する表示装置の表示装置番号を受け取
り、オーバーレイ表示情報は送られてこない。 そして、上述の動作(4)においてオーバーレイデータ
の読み出しは行わず、従って画像デ−タとオーバーレイ
データの重ね合わせも行わない。
【0192】なお、オーバーレイ表示情報における2)
図形の大きさは、図形の種類によって意味が異なる。例
えば図形の種類が「矢印」である場合は、図形の大きさ
は矢印の長さを意味する。
【0193】●画像表示装置(WS−IDISP)4i
主として画像を表示するための装置であり、カラーCR
Tディスプレイである。
【0194】2,40×2,048ピクセルまでのマト
リクスサイズの画像を表示できる。本実施例においては
4台ある。
【0195】●ネットワーク・インターフェース(WS
−NWIF)4j ネットワーク5とのインターフェースであり、これを経
由して他のサブシステムとの通信を行う。
【0196】●制御バス(WS−CBUS)4kワーク
ステーション4内での各種制御情報の伝送路である。
【0197】●画像バス(WS−IBUS)4lワーク
ステーション4内での画像データとオーバーレイデータ
の伝送路である。
【0198】なお、上述のワークステーション4には日
時の参照用に時計(図示せず)が内蔵される。
【0199】さて、つぎに、このように構成されたPA
CSを用いて読影を行うための一連のシステム動作の流
れを記述する。例として胸部X線画像の読影を取り上げ
る。システム動作は例えば以下の順序で行われる。
【0200】1.検査依頼情報の受付 2.画像の収集と保管 3.読影のための画像の準備 4.CAD処理と診断情報の作成 5.読影医による画像の読影と読影レポートの入力6.
診断情報の比較と読影医への注意の喚起7.読影医によ
るCAD処理結果の参照8.読影レポートの完成と保管 ところで、胸部単純X線画像の場合、1つの検査におい
て2枚以上の画像が撮影されることはよくある。例えば
、 a)正面像  1枚 b)右側面像1枚 c)左側面像1枚 の3枚が撮影される。
【0201】ここで、図12(A),(B),(C)に
それぞれ示すように、正面像は患者Pの背中から入射し
たX線を患者Pの前面に置いたX線フィルム51で検出
した像、右側面像は患者Pの左側面から入射したX線を
、患者Pの右側面に置いたX線フィルム51で検出した
像、そして左側面像は患者Pの右側面から入射したX線
を、患者Pの左側面に置いたX線フィルム51で検出し
た像であると約束する。なお、図12(A),(B),
(C)において、符号50はX線発生器を示す。
【0202】さて、画像を読影する医師が、画像を見る
ためにシャーカステンにフィルムを並べる場合は、通常
図13に示す配置が取られる。すなわち、(1) 画像
を読影する医師は、撮影時のフィルムの位置からX線源
を見るように、フィルムを並べる。
【0203】(2) 上記3種類の画像を並べる場合、
正面像53を中心に置き、右側面像54を正面像53の
左側に、左側面像55を正面像53の右側に置く。
【0204】図中、符号56はシャーカステンである。
【0205】以下、前述した一連のシステム動作のそれ
ぞれを詳細に記述する。
【0206】1.検査依頼書の受付 (1) 検査オーダーシステム7からの検査依頼情報の
受取り 1−1−1)  検査オーダーシステム7で作成された
検査依頼情報がシステムマネージャ1のネットワーク・
インターフェース(SM−NWIF)1hに到着する。
【0207】1−1−2)  制御装置(SM−CTR
L)1aは、検査依頼情報をネットワーク・インターフ
ェース(SM−NWIF)1hから取り出して制御装置
(SM−CTRL)1a内のシステムメモリに転送する
【0208】(2) 検査ID番号の発行と検査依頼情
報の保管 1−2−1)  制御装置(SM−CTRL)1aは、
検査ID番号発行装置(SM−EIDI)1cに対して
、検査ID番号の発行を指示する。
【0209】1−2−2)  検査ID番号発行装置(
SM−EIDI)1cは現在の検査ID番号を1つ増加
させ、新しい番号を制御装置(SM−CTRL)1aに
返す。この検査ID番号はこの検査に固有なものである
【0210】1−2−3)  制御装置(SM−CTR
L)1aは、発行させた検査ID番号と検査依頼情報を
結合させ、検査依頼情報記憶装置(SM−EOIM)1
dに書き込む。書き込まれた検査ID番号と検査依頼情
報を結合したデータの例を、表形式にまとめて下記表1
6に示す。
【0211】
【表16】
【0212】なお、検査室には先の図1に示したネット
ワーク(NW)5に接続される端末(図1に示していな
い)が配置されており、検査技師は、端末で表16に示
した検査依頼情報(検査ID番号を含む)を表示させる
ことができる。
【0213】2.画像の収集と保管 (1) デジタル画像の収集 2−1−1)  オペレータは、撮影後現像された1検
査分のX線フィルムを、フィルムデジタイザ2のフィル
ム濃度読み取り装置(FDG−FR)2cにセットし、
入力装置(FDG−INPUT)2dからデジタイズ・
コマンドを入力する。
【0214】本実施例では、正面像と左側面像の2枚の
胸部単純X線写真がセットされたものとする。
【0215】2−1−2)  フィルムデジタイザ2の
制御装置(FDG−CTRL)2aは、フィルム濃度読
み取り装置(FDG−FR)2cにフィルム濃度をデジ
タイズするよう指示する。
【0216】2−1−3)  フィルム濃度読み取り装
置(FDG−FR)2cはセットされた各フィルムの濃
度を読み取り、デジタイズし、フィルム1枚について2
,048ピクセル×2,048ピクセル×10ビットの
画像にデジタル化する。デジタル化された画像は、画像
データ記憶装置(FDG−IM)2gに書き込む。
【0217】フィルム濃度のデジタル化と画像データ記
憶装置(FDG−IM)2gへのデジタル画像の書き込
みはフィルムごとに行い、セットされたフィルムの枚数
だけ、この2つの動作が繰り返される。この場合、繰り
返し回数は2回である。
【0218】2−1−4)  フィルムデジタイザ2の
制御装置(FDG−CTRL)2aは、2枚の画像の各
々について、自動的に画像付随情報の一部を作成し、検
査情報・画像付随情報記憶装置(FDG−EIIM)2
fに書き込む。2枚目のフィルムから得られた画像の画
像付随情報に含まれるデータの種類と自動的に作成され
たデータの値を、表形式にまとめて下記表17に示す。
【0219】
【表17】
【0220】データ値が空欄であるデータの種類は、デ
ータ値を自動的に決定できないデータであることを示す
【0221】(2) 検査情報と画像付随情報の入力2
−2−1)  フィルムデジタイザ2の制御装置(FD
G−CTRL)2aは、フィルムデジタイザ2の表示装
置(FDG−DISP)2eの画面に、必要な検査情報
の項目を表示させる。
【0222】2−2−2)  フィルムデジタイザ2の
制御装置(FDG−CTRL)2aの指示により、デジ
タイズされた2枚の画像が画像データ記憶装置(FDG
−IM)2gから読み出され、画像縮小装置(FDG−
IMIN)2hに入力され、画像縮小装置(FDG−I
MIN)2hによって縮小され、表示装置(FDG−D
ISP)2eに表示される。
【0223】2−2−3)  フィルムデジタイザ2の
制御装置(FDG−CTRL)2aは、必要な画像付随
情報の項目を、画像と対応づけて表示装置(FDG−D
ISP)2eの画面に表示する。このときの表示画面の
例を図14に示す。符号58は、表示装置(FDG−D
ISP)2eの表示画面である。
【0224】多くの検査は検査当日にデジタイズされる
ため、フィルムデジタイザ(FDG)2に内蔵されてい
る時計から日付を読み取り、検査年月日は自動的に表示
される。また、デジタイズしたフィルムは2枚であるた
め、画像枚数には“2”と表示される。
【0225】2−2−4)  オペレータはまず、入力
装置(FDG−INPUT)2dから検査ID番号を入
力する。 制御装置(FDG−CTRL)2aは、入力された検査
ID番号を検査情報・画像付随情報記憶装置(FDG−
EIIM)2fに書き込み、さらに表示装置(FDG−
DISP)2eに表示する。
【0226】2−2−5)  続いて、フィルムデジタ
イザ2の制御装置(FDG−CTRL)2aは、ネット
ワーク・インターフェース(FDG−NWIF)2iを
介してシステムマネージャ(SM)1と通信を行い、シ
ステムマネージャ(SM)1に対して、入力された検査
ID番号を送り、検査依頼情報の転送を要求する。
【0227】2−2−6)  フィルムデジタイザ2か
らの要求を受け取ったシステムマネージャ(SM)1は
、情報検索装置(SM−SRCH)1gに、送られてき
た検査ID番号を渡し、検査依頼情報の検索を指示する
【0228】2−2−7)  システムマネージャ(S
M)1の情報検索装置(SM−SRCH)1gは、検査
依頼情報記憶装置(SM−EOIM)1dにアクセスし
、渡された検査ID番号と同じ検査ID番号を持つ検査
依頼情報を検索し、該当する検査依頼情報を読み出して
、システムマネージャ(SM)1の制御装置(SM−C
TRL)1a内のシステムメモリに書き込む。
【0229】2−2−8)  システムマネージャ(S
M)1の制御装置(SM−CTRL)1aは、読み出さ
れた検査依頼情報を、ネットワーク・インターフェース
(SM−NWIF)1hに転送し、ネットワーク・イン
ターフェース(SM−NWIF)1hにフィルムデジタ
イザ2へのデータ転送を指示する。ネットワーク・イン
ターフェース(SM−NWIF)1hは検査依頼情報を
フィルムデジタイザ(FDG)2宛に送り出す。
【0230】2−2−9)  フィルムデジタイザ2の
ネットワーク・インターフェース(FDG−NWIF)
2iがシステムマネージャ(SM)1から検査依頼情報
を受取ると、フィルムデジタイザ2の制御装置(FDG
−CTRL)2aは、転送されてきた検査依頼情報をネ
ットワーク・インターフェース(FDG−NWIF)2
iから読み出し、制御装置(FDG−CTRL)2a内
のシステムメモリに書き込む。
【0231】2−2−10)   フィルムデジタイザ
2の制御装置(FDG−CTRL)2aは、いまシステ
ムメモリに書き込んだ検査依頼情報の中から表示すべき
項目、すなわち患者の氏名、患者ID番号、患者の生年
月日、患者の性別、検査モダリティ名、検査部位名、検
査方法、検査依頼科名、および検査依頼医師名について
、データを表示装置(FDG−DISP)2eの所定の
位置に表示する。
【0232】2−2−11)   オペレータは、表示
されている患者と検査の情報を見て正しいことを確認す
る。間違いがあれば正しいデータを入力装置(FDG−
INPUT)2dから入力する。制御装置(FDG−C
TRL)2aは検査情報・画像付随情報記憶装置(FD
G−EIIM)2fに記憶されている該当項目のデータ
を書き換え、訂正されたデータを表示装置(FDG−D
ISP)2eの所定の位置に表示する。
【0233】2−2−12)   オペレータは、画像
付随情報を入力する。この場合、入力装置(FDG−I
NPUT)2dから、2枚の画像の各々についての“撮
影方向”を入力する。制御装置(FDG−CTRL)2
aは、入力された撮影方向データを検査情報・画像付随
情報記憶装置(FDG−EIIM)2fに書き込み、さ
らに表示装置(FDG−DISP)2eの所定の位置に
表示する。
【0234】2−2−13)   オペレータは必要な
データの入力が終わると、フィルムデジタイザ2の入力
装置(FDG−INPUT)2dから入力終了コマンド
を入力する。
【0235】この時点での表示装置(FDG−DISP
)2eの画面に表示されている情報を図15に示す。 符号58は、表示装置(FDG−DISP)2eの表示
画面である。また図中のP→A、R→Lの意味は先に表
13で説明した通りであり、これらの撮影方向によれば
それぞれ正面像と左側面像が得られる。
【0236】また、この時点で検査情報・画像付随情報
記憶装置(FDG−EIIM)2fに書き込まれている
検査情報のデータと画像付随情報のデータをそれぞれ下
記表18と表19に示す。
【0237】
【表18】
【0238】
【表19】
【0239】(3) データベースへのデータ転送2−
3−1)  制御装置(FDG−CTRL)2aは、入
力終了コマンドが入力されると、検査情報・画像付随情
報記憶装置(FDG−EIIM)2fに書き込まれてい
るその検査の検査情報(患者の情報と検査ID番号も含
む)と各画像の画像付随情報、および画像データ記憶装
置(FDG−IM)2gに記憶されている画像データを
読み出し、ネットワーク・インターフェース(FDG−
NWIF)2iに転送する。すなわち、画像デ−タと上
記表18と表19に示した検査情報のデータおよび画像
付随情報のデータが結合され、ネットワーク・インター
フェース(FDG−NWIF)2iに送られる。制御装
置(FDG−CTRL)2aは、ネットワーク・インタ
ーフェース(FDG−NWIF)2iに対して、データ
ベース3にそれらのデータを送るよう指示する。
【0240】2−3−2)  ネットワーク・インター
フェース(FDG−NWIF)2iは、与えられたデー
タをデータベース3に転送する。
【0241】(4) 検査情報・画像付随情報・画像デ
ータの登録と保管 2−4−1)  データベース3のネットワーク・イン
ターフェース(DB−NWIF)3hにフィルムデジタ
イザ2からのデータが到着すると、データベース3の制
御装置(DB−CTRL)3aは、転送されてきたデー
タをネットワーク・インターフェース(DB−NWIF
)3hから読み出し、ブロックメモリ(DB−BLKM
)3gに書き込む。
【0242】2−4−2)  制御装置(DB−CTR
L)3aは、ブロックメモリ(DB−BLKM)3gに
書き込まれている画像データと画像付随情報を、画像記
憶用磁気ディスク装置(DB−IHD)3fに書き込む
【0243】2−4−3)  制御装置(DB−CTR
L)3aは、ブロックメモリ(DB−BLKM)3gに
書き込まれている画像データと画像付随情報を、画像記
憶用光ディスク装置(DB−IOD)3fに書き込む。 そして、各画像(この場合2枚分)について、画像付随
情報の記憶アドレスと画像データの記憶アドレスを得る
。また、各画像について、画像付随情報のデータ量を求
める。
【0244】2−4−4)  制御装置(DB−CTR
L)3aは、さらに、検査ディレクトリ記憶装置(DB
−DIR)3c内にある検査ディレクトリにその検査の
ディレクトリ情報を書き込む。検査ディレクトリに含ま
れる情報の種類はすでに表10に示した。各画像につい
ての画像付随情報の記憶アドレスと画像データと画像付
随情報のデータ量は、この動作で得たデータから書き込
まれる。その他のデータは検査情報と画像付随情報に含
まれているので、その中から必要なデータをコピーすれ
ばよい。
【0245】2−4−5)  制御装置(DB−CTR
L)3aは、ブロックメモリ(DB−BLKM)3gか
らその検査の検査情報を読み出し、ネットワーク・イン
ターフェース(DB−NWIF)3hを介してシステム
マネージャ(SM)1に転送する。
【0246】(5) 検査歴の追加 2−5−1)  システムマネージャ(SM)1のネッ
トワーク・インターフェース(SM−NWIF)1hに
データベース3から検査情報が到着すると、システムマ
ネージャ(SM)1の制御装置(SM−CTRL)1a
はネットワーク・インターフェース(SM−NWIF)
1hから検査情報を読みだし、制御装置(SM−CTR
L)1a内のシステムメモリに書き込む。
【0247】2−5−2)  制御装置(SM−CTR
L)1aは、システムメモリに読み込んだ検査情報の中
から患者ID番号を取り出し、情報検索装置(SM−S
RCH)1gに送り、その患者ID番号を持つ患者の検
査歴の検索を指示する。
【0248】2−5−3)  情報検索装置(SM−S
RCH)1gは、検査歴記憶装置(SM−EHM)1e
にアクセスして指示された検索を行い、制御装置(SM
−CTRL)1aから与えられた患者ID番号を持つ患
者の検査歴を読み出して、制御装置(SM−CTRL)
1a内のシステムメモリに書き込む。
【0249】2−5−4)  制御装置(SM−CTR
L)1aは、データベース3から転送されてきた検査情
報の中から検査歴データとして必要なものだけを取り出
し、システムメモリに読み出されている検査歴データに
追加する。制御装置(SM−CTRL)1aは、新しい
データを追加された検査歴を検査歴記憶装置(SM−E
HM)1eに書き込む。これでその患者の検査歴に最新
の検査が追加された。
【0250】本実施例における、この患者の検査歴(新
しいデータを追加されたもの)データを下記表20に示
す。
【0251】
【表20】
【0252】3.読影のための画像の準備(1) デー
タベースへの過去の画像の準備の指示3−1−1)  
システムマネージャ1の制御装置(SM−CTRL)1
aは、制御装置(SM−CTRL)1aのシステムメモ
リにあるその患者の検査歴データの中の検査部位名、モ
ダリティ名、検査年月日のデータを各検査について調べ
、各検査に読影参照優先順位を与える。そして、各検査
の検査ID番号と対応づけて、読影参照優先順位情報と
して記憶する。読影参照優先順位情報データを下記表2
1に示す。なお表中、読影参照優先順位が0である検査
は、読影対象検査を意味する。
【0253】
【表21】
【0254】3−1−2)  システムマネージャ1の
制御装置(SM−CTRL)1aは、読影参照優先順位
情報データをシステムメモリから読み出してネットワー
ク・インターフェース(SM−NWIF)1hに転送し
、ネットワーク・インターフェース(SM−NWIF)
1hにデータをデータベース(DB)3に送るよう指示
する。ネットワーク・インターフェース(SM−NWI
F)1hは、読影参照優先順位情報データをデータベー
ス(DB)3に向けて送り出す。
【0255】(2) データベース内部での低速媒体か
ら高速媒体への過去の画像の読み出し 3−2−1)  データベース3のネットワーク・イン
ターフェース(DB−NWIF)3hに読影参照優先順
位情報データが到着すると、データベース3の制御装置
(DB−CTRL)3aは、読影参照優先順位情報デー
タをネットワーク・インターフェース(DB−NWIF
)3hから読み出し、制御装置(DB−CTRL)3a
内のシステムメモリに書き込む。
【0256】3−2−2)  データベース3の制御装
置(DB−CTRL)3aは、読影参照優先順位情報デ
ータに含まれている検査ID番号を情報検索装置(DB
−SRCH)3dに与え、該当検査の検査ディレクトリ
情報の検索・読み出しを指示する。
【0257】3−2−3)  情報検索装置(DB−S
RCH)3dは、検査ディレクトリ記憶装置3cにアク
セスして検査ディレクトリを検索し、検査ID番号が1
03541,100902,102287および605
63の検査の検査ディレクトリデータを読み出して、制
御装置(DB−CTRL)3a内のシステムメモリに書
き込む。
【0258】3−2−4)  データベース3の制御装
置(DB−CTRL)3aは、検査ID番号が1035
41の検査(未読影である)の画像データと画像付随情
報データが画像記憶用磁気ディスク装置(DB−IHD
)3fに書き込まれていることを確認する。もし、記憶
されていないならば、画像記憶用光ディスク装置(DB
−IOD)3eから、その検査の全ての画像データと画
像付随情報データを読み出し、画像記憶用磁気ディスク
装置(DB−IHD)3fに書き込む。
【0259】3−2−5)  次に、データベース3の
制御装置(DB−CTRL)3aは、検査ID番号が1
00902,102287および60563の各検査の
すべての画像データと画像付随情報データを画像記憶用
光ディスク装置(DB−IOD)3eから読み出し、画
像記憶用磁気ディスク層(DB−IHD)3fに書き込
む。画像記憶用磁気ディスク装置(DB−IHD)3f
への過去の検査の画像の読み出しは、読影参照優先順位
情報データに含まれている優先順位の順序で実行される
。従って、途中で画像記憶用磁気ディスク装置(DB−
IHD)3fが一杯となり、それ以上書き込むことがで
きなくなった場合、優先順位の小さい検査の画像が画像
記憶用磁気ディスク装置(DB−IHD)3fに書き込
まれていることになる。すなわち、読影時に参照される
可能性の高い過去の検査の画像が、画像記憶用磁気ディ
スク装置(DB−IHD)3fに書き込まれる。
【0260】(3) ワークステーションへの画像の準
備の指示 システムマネージャ(SM)1がデータベース3への過
去の画像の準備の指示を行った時点で、システムマネー
ジャ1のシステムメモリには、患者(○山○夫)の検査
歴(新しいデータを追加されたもの)データと読影参照
優先順位情報データとが存在する。
【0261】3−3−1)  システムマネージャ1の
制御装置(SM−CTRL)1aは、制御装置(SM−
CTRL)1a内のシステムメモリに書き込まれている
その患者の読影参照優先順位情報データのうち、読影対
象検査(優先順位が0の検査であり、この場合は検査I
D番号が103541である検査)の検査ID番号を情
報検索装置(SM−SRCH)1gに送り、その検査I
D番号を持つ検査の検査依頼情報の検索・読み出しを指
示する。
【0262】3−3−2)  情報検索装置(SM−S
RCH)1gは、検査依頼情報記憶装置(SM−EOI
M)1dにアクセスして指示された検索を行い、制御装
置(SM−CTRL)1aから与えられた検査ID番号
を持つ検査の検査依頼情報データを読み出して、制御装
置(SM−CTRL)1a内のシステムメモリに書き込
む。
【0263】3−3−3)  システムマネージャ1の
制御装置(SM−CTRL)1aは、制御装置(SM−
CTRL)1a内のシステムメモリに書き込まれている
その患者の読影参照優先順位情報データのうち、全ての
検査の検査ID番号(この場合4検査分)を情報検索装
置(SM−SRCH)1gに送り、それらの検査ID番
号を持つ検査の読影レポートの検索・読みだしを指示す
る。
【0264】3−3−4)  情報検索装置(SM−S
RCH)1gは、読影レポート記憶装置(SM−IDR
M)1fにアクセスして指示された検索を行い、制御装
置(SM−CTRL)1aから与えられた検査ID番号
を持つ検査の読影レポートを読み出して、制御装置(S
M−CTRL)1a内のシステムメモリに書き込む。
【0265】3−3−5)  システムマネージャ1の
制御装置(SM−CTRL)1aは、WS−読影対象検
査種類情報を参照して、検査ID番号が103541の
胸部単純X線検査の画像が読影されるワークステーショ
ン4のIDを、選択する。
【0266】WX−読影対象検査種類情報に含まれてい
るデータについては、すでに表4に示した。
【0267】WS−読影対象検査種類情報によれば、患
者(○山○夫)の読影対象検査である胸部単純X線検査
(検査ID番号は103541)の画像は、WS−1ま
たはWS−2というIDを持つワークステーションで読
影されることがわかる。この場合は、WS−1を選択し
たとする。
【0268】なお、ワークステーション4の負荷をでき
るだけ同じにするため、この次のX線検査の画像の読影
はWS−2とし、交互に割当てる。
【0269】3−3−6)  システムマネージャ1の
制御装置(SM−CTRL)1aは、制御装置(SM−
CTRL)1a内のシステムメモリに書き込まれている
検査依頼情報(この場合、検査ID番号は103541
である)と患者(○山○夫)の検査歴データと読影参照
優先順位情報データと患者の過去の検査の読影レポート
(この場合3検査分)をネットワーク・インターフェー
ス(SM−NWIF)1hに転送し、それらのデータを
WS−1に送るよう指示する。ネットワーク・インター
フェース(SM−NWIF)1hは、与えられたデータ
をWS−1に向けて送り出す。
【0270】(4) ワークステーションへの画像の準
備3−4−1)  ワークステーションWS−1のネッ
トワーク・インターフェース(WS−NWIF)4jに
システムマネージャ1が送り出したデータ(検査依頼情
報、検査歴、読影参照優先順位情報、読影レポート)が
到着すると、ワークステーションWS−1の制御装置(
WS−CTRL)4aは、到着したデータをネットワー
ク・インターフェース(WS−NWIF)4jから読み
出し、制御装置(WS−CTRL)4a内のシステムメ
モリに書き込む。
【0271】3−4−2)  ワークステーションWS
−1の制御装置(WS−CTRL)4aは、検査依頼情
報、検査歴、読影参照優先順位情報、読影レポートを画
像等記憶装置(WS−IM)4fに書き込む。
【0272】3−4−3)  ワークステーションWS
−1の制御装置(WS−CTRL)4aは、読影参照優
先順位情報を見て、参照優先順位の最も小さい検査の検
査ID番号(103541)をネットワーク・インター
フェース(WS−NWIF)4jに転送し、データベー
スへの画像転送要求を指示する。ネットワークインター
フェース(WS−NWIF)は、与えられた検査ID番
号と画像要求コマンドをデータベース(DB)3に向け
て送り出す。
【0273】3−4−4)  データベース3のネット
ワーク・インターフェース(DB−NWIF)3hに検
査ID番号と画像要求コマンドが到着すると、データベ
ース3の制御装置(DB−CTRL)3aは、送られて
きたデータをネットワーク・インターフェース(DB−
NWIF)3hから読み出し、制御装置(DB−CTR
L)3a内のシステムメモリに書き込む。
【0274】3−4−5)  データベース3の制御装
置(DB−CTRL)3aは、送られてきた検査ID番
号の画像データと画像付随情報データが画像記憶用磁気
ディスク記憶装置(DB−IHD)3fにあるか調べ、
あればその検査ID番号の検査に含まれる全ての画像デ
ータと画像付随情報データを読み出し、ネットワーク・
インターフェース(DB−NWIF)3hを経由して、
ワークステーションWS−1に送る。検査ID番号10
3541の検査には2枚の胸部単純X線画像が含まれる
が、この2枚の画像の画像データと画像付随情報データ
が画像記憶用磁気ディスク記憶装置(DB−IHD)に
ある確率は非常に高い。
【0275】もし、何らかの理由でそれらのデータが画
像記憶用磁気ディスク記憶装置(DB−IHD)3fか
ら消去されていた場合は、情報検索装置3dに指示して
検査ディレクトリ記憶装置3cからその検査ID番号の
検査ディレクトリを読み出し、各画像データと画像付随
情報データについての画像記憶用光ディスク記憶装置(
DB−IOD)3e内の記憶アドレスを得て、画像記憶
用光ディスク記憶装置(DB−IOD)3eから画像デ
ータと画像付随情報を読み出し、ネットワーク・インタ
ーフェース(DB−NWIF)3hを経由して、ワーク
ステーションWS−1に送る。
【0276】3−4−6)  ワークステーションWS
−1のネットワーク・インターフェース(WS−NWI
F)4jにデータベース(DB)3が送り出した画像デ
ータと画像付随情報データが到着すると、ワークステー
ションWS−1の制御装置(WS−CTRL)4aは、
到着したデータをネットワーク・インターフェース(W
S−NWIF)4jから読み出し、画像等記憶装置(W
S−IM)4fに書き込む。
【0277】3−4−7)  データベース3の制御装
置(DB−CTRL)3aは、上記と同様の手続きによ
って、読影参照優先順位情報に含まれている他の検査に
ついて、画像データと画像付随情報データをデータベー
ス(DB)3に要求して転送してもらい、画像等記憶装
置(WS−IM)4fに書き込む。データベース(DB
)3への画像要求は参照優先順位の小さい順に行われる
ので、過去の検査の画像については、100902,1
02287,60563の検査ID番号の順に画像デー
タと画像付随情報データを入手することになる。
【0278】4.CAD処理と診断情報の作成(1) 
CAD処理 ワークステーションは、入手した4検査分のすべての画
像について、CAD処理が適用できる画像についてCA
D処理を行う。このCAD処理は読影前に行われる確率
が高い。なぜならば、現状の技術では、検査が行われて
画像が収集されてから数分後にはワークステーションに
画像が準備できるが、その検査の画像が読影されるのは
それより後になるのが普通だからである。
【0279】4−1−1)  ワークステーションWS
−1の制御装置(WS−CTRL)4aは、読影対象検
査(検査ID番号は103541)の2枚の画像のそれ
ぞれについて、異常検出手段選択情報(表11)を参照
して、CAD処理が適用可能であるかどうかを判断する
。すなわち、検査情報データに含まれている検査部位名
、モダリティ名、検査方法の組合せが異常検出手段選択
情報の中にあるかどうか調べる。この検査については、
表18、表19および表11から明らかなように、検査
ID番号103541の検査については、画像番号が1
の画像だけが正面像であり、CAD処理の適用が可能で
ある。そして、検出できる異常の種類は、肺間質性疾患
と肺小結節の2種類である。
【0280】4−1−2)  ワークステーションWS
−1の制御装置(WS−CTRL)4aは、検査ID番
号103541の検査の画像番号が1の画像を画像等記
憶装置(WS−IM)4fから読み出して、“肺間質性
疾患”検出指示を意味するデータとともにCAD処理装
置(WS−CADP)4eに入力する。また、正常解剖
構造の位置の出力も行うよう指示する。
【0281】CAD処理装置(WS−CADP)4eは
、入力された画像データに対して肺間質性疾患検出手段
を作用させ、画像データの解析を行う。解析の結果えら
れた異常位置と異常度のデータ、および正常解剖構造ま
たは画像診断上の領域の位置データは、CAD処理装置
(WS−CADP)4eの内部のメモリに記憶される。
【0282】4−1−3)  ワークステーションWS
−1の制御装置(WS−CTRL)4aは、検査ID番
号103541の検査の画像番号が1の画像を画像等記
憶装置(WS−IM)4fから読み出し、“肺小結節”
検出指示を意味するデータとともにCAD処理装置(W
S−CADP)4eに入力する。
【0283】CAD処理装置(WS−CADP)4eは
、入力された画像データに対して肺小結節検出手段を作
用させ、画像データの解析を行う。解析の結果えられた
異常位置と異常度のデータは、CAD処理装置(WS−
CADP)4eの内部のメモリに記憶される。
【0284】4−1−4)  ワークステーションWS
−1の制御装置(WS−CTRL)4aは、検査ID番
号が100902,102287,60563である3
つの検査の各画像について、上述したと同様に、適用で
きる異常検出手段があるかどうかを調べ、もしあったな
らば適用できるすべての異常検出手段について、CAD
処理装置4eを使用して異常の検出を行う。また、CA
D処理を行う各画像について1度だけ正常解剖構造また
は画像診断上の領域の位置も求める。
【0285】検査ID番号が100902である胸部単
純X線検査の2枚の画像が、正面像(画像番号は1)と
左側画像(画像番号は2)であるとする。正面像につい
て、肺間質性疾患と肺小結節の検出がなされる。
【0286】検査ID番号が102287の検査の検査
部位は右足なので、この検査のすべての画像はCADの
適用対象ではない。
【0287】検査ID番号が60563の検査の検査部
位は頭部であり、モダリティはCTなので、この検査の
すべての画像はCADの適用対象ではない。
【0288】なお、CAD処理は、読影参照優先順位情
報に含まれている参照優先順位の小さい検査から順に行
われる。
【0289】この時点で、CAD処理装置(WS−CA
DP)4eの内部のメモリに記憶されている異常位置と
異常度を表わすデータを下記表22に示す。
【0290】
【表22】
【0291】この表における異常度は、肺間質性疾患の
場合、1から10までの数字で表わすことができる。な
お異常の種類が肺小結節の場合、異常度は小結節の大き
さ(cm)を表す。また、異常が存在する領域を示すデ
ータは、この段階では作成されておらず、空欄となる。 この表22に示すデータを、簡単のため以下「異常デー
タ表」と呼ぶことにする。
【0292】図16と図17は、上記表22の異常の中
心位置に対応する画像を示す。図16は検査ID番号が
103541(画像番号1)の画像であり、図17は検
査ID番号が100902(画像番号1)の画像である
。両図において、符号31a,31bは、それぞれ先に
図9に記したように左肺野と右肺野、符号24は鎖骨で
ある。
【0293】下記表23は、正常解剖構造または画像診
断上の領域の位置データを示す。図16と図17を参照
すれば、理解の助けとなると思われる。
【0294】
【表23】
【0295】この表において、位置データは「境界の位
置」(画像診断上の領域同士の境界の位置)に相当する
が、このデータを用いれば、ある異常がどの領域に存在
するかを判定できるため、両者は等価なデータである。 本実施例においては、異常は画像上の肺野にしか検出さ
れない。表23に示すデータを、簡単のために以下「領
域データ表」と呼ぶことにする。
【0296】(2) 異常が存在する肺野領域の決定4
−2−1)  ワークステーションWS−1の制御装置
(WS−CTRL)4aは、異常データ表に含まれてい
る異常の一つ一つについて、領域データ表に含まれてい
る正常解剖構造または画像診断上の領域の位置データを
参照し、異常位置が画像診断上のどの領域に含まれてい
るかを判定する。領域を示すデータは、異常データ表に
書き込まれる。異常データ表はCAD処理装置(WS−
CADP)4eの内部のメモリから制御装置(WS−C
TRL)4aのシステムメモリに読み出された後、次の
手順で処理され、更新された異常データ表は、画像等記
憶装置(WS−IM)4fに書き込まれる。
【0297】(a) ある異常について、その検査番号
と画像番号が一致する領域データ表のデータを抽出する
【0298】(b) 異常位置の横座標と左右肺の中心
線の横座標を比較し、異常位置の横座標が左右肺の中心
線の横座標より小さいならば右肺野、大きいならば左肺
野とする。これは、本実施例においては、正面像として
は、患者の背中からX線を当てて撮影された画像だけを
対象としており、その場合、画像の左側が右肺野、画像
の右側が左肺野となるからである。
【0299】なお患者の全面からX線を当てて撮影され
た画像も正面像であり、取扱い可能である。この場合は
、撮影方向としては“A→P”というデータが用いられ
、左肺野と右肺野の位置は反対となる。どちらであるか
は、画像付随情報の中の撮影方向データを参照すること
によって判定できる。
【0300】(c) 異常位置の縦座標と上肺野と中肺
野の境界線の縦座標を比較し、異常位置の縦座標の方が
小さけれぱ、異常位置は上肺野にあると決定され、(e
) に進む。異常位置の縦座標の方が大きいか等しいな
らば、次のステップに進む。
【0301】(d) 異常位置の縦座標と中肺野と下肺
野の境界線の縦座標を比較し、異常位置の縦座標の方が
小さければ、異常位置は中肺野にあると決定され、異常
位置の縦座標の方が大きいか等しいならば、異常位置は
下肺野にあると決定される。
【0302】(e) 決定された左右または上中下の肺
野領域を示すデータは、異常位置と関係づけられて異常
データ表に書き込まれる。
【0303】上記の手続きを異常データ表の全ての異常
について行う。手続きが終わった後の異常データ表を下
記表24に示す。表中、肺野領域を示すデータとして(
肺野、右、下)とあるのは、「右下肺野」を意味し、他
も同様である。
【0304】
【表24】
【0305】(3) 異常の経時変化データ表の作成4
−3−1)  ワークステーションWS−1の制御装置
(WS−CTRL)4aは、異常データ表に含まれてい
るデータを用いて、「異常の経時変化データ表」を作成
する。 異常の経時変化データ表は、下記表25に示す形式であ
る。
【0306】
【表25】
【0307】この表に含まれるデータの作成は、次の手
順で行う。
【0308】(a) 読影対象検査の画像について検出
されたある異常データについて、検査ID番号、画像番
号、異常の種類、画像上での異常の位置、および異常が
存在する領域を異常の経時変化データ表に書き込む。
【0309】(b) 読影対象検査の画像について検出
されたその異常データについて、異常の種類と異常の位
置が一致する他の異常データ(比較用データ)を探す。
【0310】もし、比較用データがあれば、(c) の
ステップに進む。
【0311】もし、比較用データがなければ、「異常の
変化」というデータ項目に「発生」いうデータを与える
。異常の変化度は、読影対象画像の異常データの異常度
(Ab1とする)から比較用データの異常度(Ab2と
する)を引いた値、すなわち[Ab1−Ab2]を異常
の変化度とするが、Ab2は0と定義するので[Ab1
]である。
【0312】「過去の検査の検査ID番号」と「過去の
画像の画像番号」には、異常データ表の中の読影対象検
査以外の検査についての検査ID番号と画像番号を与え
る。
【0313】(c) 読影対象画像の異常データの「異
常度」と比較用データの「異常度」を比較する。
【0314】■もし、読影対象画像の異常データの異常
度が比較用データの異常度より大きいならば、「異常の
変化」を「進行」とする。
【0315】■もし、読影対象画像の異常データの異常
度が比較用データの異常度と等しいならば、「異常の変
化」を「変化なし」とする。
【0316】■もし、読影対象画像の異常データの異常
度が比較用データの異常度より小さいならば、「異常の
変化」を「回復」とする。
【0317】どの場合についても、「過去の検査の検査
ID番号」と「過去の画像の画像番号」には、その比較
用データの中の検査ID番号と画像番号を与える。
【0318】また、同じくどの場合についても、読影対
象画像の異常データの異常度(Ab1とする)から比較
用データの異常度(Ab2とする)を引いた値、すなわ
ち[Ab1−Ab2]を異常の変化度とする、(d) 
読影対象検査の画像について検出された他の全ての異常
データについて、(a) ,(b) ,(c) の手順
を行う。
【0319】(e) ここまでで一度も比較用データと
なっていない異常データがあれば、それらについて次の
ことを行う。
【0320】■比較用データの中の異常の種類、画像上
での異常の位置および異常が存在する領域を経時変化デ
ータ表に書き込む。
【0321】■比較用データの中の検査ID番号および
画像番号をそれぞれ過去の検査の検査ID番号、過去の
画像の画像番号として経時変化データ表に書き込む。
【0322】異常の変化については、「消滅」と書き込
む。異常の変化度は、読影対象画像の異常データの異常
度(Ab1とする)から比較用データの異常度(Ab2
とする)を引いた値、すなわち[Ab1−Ab2]を異
常の変化度とするが、Ab1は0と定義するので、[−
Ab2]を異常の変化度とする。
【0323】「検査ID番号」については、読影対象検
査の検査ID番号が書き込まれ、「画像番号」について
は、読影対象検査の中の画像の中で撮影方向が同じであ
る画像の画像番号が書き込まれる。
【0324】作成された異常の経時変化データ表(表2
5)は、画像等記憶装置(WS−IM)4fに書き込ま
れる。
【0325】(4) 異常を表示するためのオーバーレ
イ表示情報の作成 4−4−1)  異常の経時変化を表示するためのオー
バーレイ表示情報の作成 ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTR
L)4aは、異常の経時変化データ表を作成して、異常
の位置と異常の経時変化を示すための「オーバーレイ表
示情報」を作成し、作成されたオーバーレイ表示情報を
画像等記憶装置(WS−IM)4fに記憶する。
【0326】作成されたオーバーレイ表示情報を下記表
26に示す。
【0327】
【表26】
【0328】異常の経時変化についてのオーバーレイ表
示情報は、画像と対応づけられている。この表のオーバ
ーレイ表示情報は、検査ID番号103541の検査に
おける画像番号1の画像中の異常の経時変化を表示する
ためのものである。表中のデ−タ番号は、説明のために
付したものである。
【0329】なお、異常の位置は矢印で、異常の経時変
化は矢印の色を変えることによって表現する。
【0330】この表に含まれるデータの作成は、次の手
順で行う。
【0331】(a) ワークステーションWS−1の制
御装置(WS−CTRL)4aは、異常の経時変化デー
タ表の中の整理番号が1番の異常について、画像上の異
常位置と異常の経時変化のデータを読み取る。オーバー
レイ表示情報のデータ番号1について、図形の種類は「
矢印」と書き込まれ、図形の大きさは「10mm」と書
き込まれる。図形の種類と図形の大きさは、どの異常の
変化データについても共通である。座標は異常の経時変
化データ表にあるのと同じデータを書き込む。
【0332】(b) ワークステーションWS−1の制
御装置(WS−CTRL)4aは、異常の経時変化と表
示色の関係情報(表12)を参照し、表示色を決定する
。この場合は、異常の経時変化は「進行」なので、表示
色は黄色である。オーバーレイ表示情報のデータ番号1
の表示色には「黄色」と書き込まれる。
【0333】(c) 点滅制御情報については、この段
階では、常に「点滅なし」と書き込まれる。
【0334】(d) その他の整理番号の異常について
も、(a) から(c) までと同等の操作を行う。但
し、オーバーレイは画像に重ねて表示されるものなので
、検査番号と画像番号が一致する異常についてのみ、同
一のオーバーレイ表示情報の中に書き込まれる。この実
施例では、すべての経時変化データについて、同じオー
バーレイ表示情報の中に書き込まれる。
【0335】(e) ワークステーションWS−1の制
御装置(WS−CTRL)4aは、作成したオーバーレ
イ表示情報を、検査番号および画像番号と対応づけて、
画像等記憶装置(WS−IM)4fに、記憶する。
【0336】4−4−2)  各画像の異常の検出結果
を示すオーバーレイ表示情報の作成 ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTR
L)4aは、異常データ表を参照して、異常の位置と異
常度を示すためのオーバーレイ表示情報を作成し、作成
されたオーバーレイデータを画像等記憶装置(WS−I
M)4fに記憶する。
【0337】作成されたオーバーレイ表示情報の例を下
記表27と表28に示す。表27は検査ID番号103
541における画像番号1の画像に掛かるものであり、
表28は検査ID番号100902における画像番号1
の画像に掛かるものである。これらの表中におけるデ−
タ番号は、説明のために付したものである。
【0338】
【表27】
【0339】
【表28】
【0340】異常の位置は矢印で表現され、異常の大き
さは矢印の長さによって表現する。矢印が長いほど異常
は大きいことを示す。また、矢印の色は白色とする。
【0341】この表に含まれるデータの作成は、次の手
順で行う。
【0342】(a) ワークステーションWS−1の制
御装置(WS−CTRL)4aは、異常データ表(表2
2)中の整理番号が1の異常について、画像上の異常位
置と異常度のデータを読み取る。オーバーレイ表示情報
のデータ番号1について、図形の種類は「矢印」と書き
込まれる。座標は異常の経時変化データ表にあるのと同
じデータを書き込む。図形の種類は、どの異常の変化デ
ータについても共通である。
【0343】(b) ワークステーションWS−1の制
御装置(WS−CTRL)4aは、異常度によって矢印
の長さを決定する。異常度がNの異常は、画面上で矢印
の長さがNmmとなるようにする。図形の大きさは、「
Nmm」と書き込まれる。
【0344】(c) 表示色は白色と決められているた
め、表示色には「白色」と書き込まれる。
【0345】(d) 点滅制御情報については、この段
階では、常に「点滅なし」と書き込まれる。
【0346】(e) その他の整理番号の異常について
も、(a) から(d) までと同じ操作を行う。但し
、オーバーレイ表示情報は画像に重ねて表示されるもの
なので、検査番号と画像番号が一致する異常についての
み、同一のオーバーレイ表示情報データが書き込まれる
。この実施例では、表24の整理番号1から4までの異
常についての4組のデータが1つのオーバーレイ表示情
報として作成され(表27)、同じく整理番号5から7
までの異常についての3組のデータが別のオーバーレイ
表示情報として作成される(表28)。
【0347】(f) ワークステーションWS−1の制
御装置(WS−CTRL)4aは、作成されたオーバー
レイ表示情報を、検査番号および画像番号と対応づけて
、画像等記憶装置(WS−IM)4fに、記憶する。
【0348】5.読影医による画像の読影と読影レポー
トの入力 ワークステーションには、一般的に複数患者の画像が準
備されていが、読影医は、読影を行う場合、どの患者の
画像を先に読影するかについては無関心なのが普通であ
る。よって、ワークステーションでは、読影対象検査の
検査年月日が古いものから順に読影するように、自動的
に順序を決めておく。
【0349】読影医が、ワークステーションWS−1を
用いて、患者○山○夫(患者ID番号870802)の
胸部単純X線検査(検査ID番号103541)の画像
を読影し、読影レポートを作成する場合の動作を以下に
説明する。
【0350】(1) 画像の読影のためのデータ表示5
−1−1)  データの準備 最初に、次の手順で必要なデータの準備を行う。
【0351】(a) 検査歴の読み出しワークステーシ
ョンWS−1の制御装置(WS−CTRL)4aは、患
者ID番号が870802である検査歴データを画像等
記憶装置(WS−IM)4fから読み出し、制御装置(
WS−CTRL)4a内のシステムメモリに書き込む。
【0352】(b) 画像付随情報と画像データの読み
出しワークステーションWS−1の制御装置(WS−C
TRL)4aは、読影参照優先順位情報を見て、優先順
位が0である検査ID番号(103541である)につ
いて、すべての画像の画像付随情報(この場合画像2枚
分)を画像等記憶装置(WS−IM)4fから読み出し
、制御装置(WS−CTRL)4aのシステムメモリに
書き込む。
【0353】また、優先順位が1である検査ID番号(
100902である)について、すべての画像データ(
この場合画像2枚分)を画像等記憶装置(WS−IM)
4fから読み出し、画像用フレームメモリ(WS−IF
M)4gに書き込む。
【0354】次に、優先順位が1,2,3である各検査
ID番号(それぞれ100902,102287,60
563である)についても、すべての画像の画像付随情
報を画像等記憶装置(WS−IM)4fから読み出して
制御装置(WS−CTRL)4aのシステムメモリに書
き込み、すべての画像データを画像等記憶装置(WS−
IM)4fから読み出して、画像用フレームメモリ(W
S−IFM)4gに書き込む。
【0355】ここで重要なことは、画像データの読み出
しが、読影参照優先順位の小さい順に行われることであ
る。これにより、もし、その患者の画像の枚数が多くて
画像用フレームメモリ(WS−IFM)4gにすべての
画像データを書き込めない場合でも、参照される可能性
の大きい画像のデータを画像用フレームメモリに置くこ
とができる。
【0356】(c) 読影レポートの読み出しワークス
テーションWS−1の制御装置(WS−CTRL)4a
は、読影参照優先順位情報を見て、優先順位の番号が小
さい順に、(検査ID番号103541,100902
,102287,60563の順序である)について、
画像等記憶装置(WS−IM)4fから読影レポートを
読み出し、制御装置(WS−CTRL)4aのシステム
メモリに書き込む。
【0357】(d) 異常の経時変化データ表の読み出
しワークステーションWS−1の制御装置(WS−CT
RL)4aは、さきほど作成した異常の経時変化データ
表(表25)を画像等記憶装置(WS−IM)4fから
読み出し、制御装置(WS−CTRL)4aのシステム
メモリに書き込む。
【0358】(e) 異常のデータ表の読み出しワーク
ステーションWS−1の制御装置(WS−CTRL)4
aは、さきほど作成した異常データ表(表24)を画像
等記憶装置(WS−IM)4fから読み出し、制御装置
(WS−CTRL)4aのシステムメモリに書き込む。
【0359】(f) 異常の経時変化を表示するための
オーバーレイ表示情報の読み出し ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTR
L)4aは、システムメモリにある異常の経時変化デー
タ表を見て、検査ID番号(表25において整理番号の
次のデータ項目)と画像番号の組合せに対応づけられて
記憶されている異常の経時変化を示すためのオーバレイ
表示情報を画像等記憶装置(WS−IM)4fから読み
出し、制御装置(WS−CTRL)4aのシステムメモ
リに書き込む。この場合は、検査番号103541、画
像番号1に対応づけられているオーバーレイ表示情報の
みが読み出されることになる。
【0360】(g) 各画像の異常の検出結果を表示す
るためのオーバーレイ表示情報の読み出し ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTR
L)4aは、システムメモリにある異常データ表(表2
4)を見て、検査ID番号と画像番号の組合せに対応づ
けられて記憶されている異常の検出結果を示すためのオ
ーバーレイ表示情報を画像等記憶装置(WS−IM)4
fから読み出し、制御装置(WS−CTRL)4aのシ
ステムメモリに書き込む。この場合は、検査番号103
541、画像番号1に対応づけられているオーバーレイ
表示情報と、検査番号100902、画像番号1に対応
づけられているオーバーレイ表示情報の2つが読み出さ
れることになる。
【0361】5−1−2)  画像の表示ワークステー
ションWS−1は、読影対象検査の画像を表示する。い
ま、画像表示装置(WS−IDISP)4iは4台ある
ため、読影対象検査(検査ID番号103541)の画
像2枚と、最も参照されそうな検査(検査ID番号10
0902)の画像2枚を、一度に表示することが可能で
、この表示を自動的に行う。表示は次の手順で行う。
【0362】(a) ワークステーションWS−1の制
御装置(WS−CTRL)4aは、まず検査ID番号1
03541の2枚の画像の画像付随情報から撮影方向を
知る。P→A(正面像)とR→L(左側面像)である(
表19を参照)。つぎに胸部単純X線像の画像の撮影方
向と相対的な表示位置との関係情報表(表13)に照ら
し合わせて撮影方向を決める。これにより、横に一列に
並べられた4台の画像表示装置(WS−IDISP)4
iのうちの最も左側の画像表示装置に、撮影方向がP→
Aの画像(正面像)を表示し、その右側の画像表示装置
に撮影方向がR→Lの画像(左側面像)を表示する。
【0363】(b) ワークステーションWS−1の制
御装置(WS−CTRL)4aは、次に検査ID番号1
00902の2枚の画像の画像付随情報から撮影方向を
知る。P→A(正面像)とR→L(左側面像)であった
とする。胸部単純X線像の画像の撮影方向と相対的な表
示位置との関係情報表(表13)に照らし合わせて撮影
方向を決める。これにより、横に一列に並べられた4台
の画像表示装置(WS−IDISP)4iのうちの左側
から3番目の画像表示装置に、撮影方向がP→Aの画像
(正面像)を表示し、その右側の画像表示装置に撮影方
向がR→Lの画像(左側面像)を表示する。
【0364】この時点での画像表示装置4iと表示され
ている画像の種類の関係を図18に示す。図中、符号6
0a,60b,60cおよび60dは、それぞれ1列に
配置された4台の画像表示装置(WS−IDISP)4
iの各表示画面に表示された像を左から順に表したもの
である。
【0365】上述の画像表示装置4iと画像の種類の関
係によれば、画像60aと画像60bは読影対象検査の
画像(胸部単純X線画像、検査ID番号l03541)
を表示し、画像60aが正面像、画像60bが左側面像
を表示する。一方、画像60cと画像60dは過去の検
査の画像(胸部単純X線画像、検査ID番号l0090
2)を表示し、画像60cが正面像、画像60dが左側
面像を表示する。
【0366】なお、画像表示装置(WS−IDISP)
4iに画像を表示する場合は、その検査の検査ID番号
とその検査の中での画像番号(どちらも画像付随情報に
ある)も表示する。
【0367】5−1−3)  検査依頼情報の表示ワー
クステーションWS−1の制御装置(WS−CTRL)
4aは、さきほどシステムメモリに読み出した検査依頼
情報の中から、検査目的、臨床情報、すでに患者に与え
られている疾患名など、所定のデータを選択して、文字
表示装置(WS−CDISP)4dに表示させる。
【0368】5−1−4)  検査歴の表示ワークステ
ーションWS−1の制御装置(WS−CTRL)4aは
、さきほどシステムメモリに読み出した検査歴データの
中から所定のデータを選択して、文字表示装置(WS−
CDISP)4dに表示させる。
【0369】ワークステーションWS−1の制御装置(
WS−CTRL)4aは、検査歴の中では、検査年月日
が新しい順に検査番号をつけて表示する。また、読影参
照優先順位情報を見て、優先順位が0である検査(読影
対象となっている検査、画像は未読影)について、表示
された検査歴の検査の番号の前に★の印を表示し、優先
順位が1である検査(最も参照されそうな検査である)
について、表示された検査歴の検査の番号の前に☆の印
を表示する。これにより、読影対象検査と最も参照され
そうな検査が何であるかを一目で判別することができる
【0370】文字表示装置(WS−CDISP)4dに
表示された検査歴を図19に示す。図中、符号61は、
文字表示装置(WS−CDISP)4dのCRT画面で
ある。
【0371】5−1−5)  過去の読影レポートの表
示ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CT
RL)4aは、さきほどシステムメモリに読み出した患
者の過去の読影レポートの中から、読影参照優先順位が
最も小さい検査番号の読影レポートを選択して、文字表
示装置(WS−CDIP)4dに表示する。すると、読
影医は、その画像を読む。読影医は、表示されている以
外の画像、読影レポートを表示する場合は、そのための
コマンドを入力装置(WS−INPUT)4cから入力
する。
【0372】(2) 読影医による読影レポートの入力
画像の読影を終えたら、医師はワークステーション(W
S)に読影レポートを入力する。入力には入力装置(W
S−INPUT)4cが、表示には文字表示装置(WS
−CDISP)4dが用いられる。読影レポートは、単
語や句や文章を選択することにより入力される。選択さ
れるべき単語、句、文章は、ワークステーション(WS
)の制御装置(WS−CTRL)4aのシステムディス
クに予め登録されており、この辞書はシステム全体で共
通に使用される。
【0373】5−2−1)  読影レポート作成画面の
表示読影医がワークステーションWS−1の入力装置(
WS−INPUT)4cから読影レポート作成コマンド
を入力すると、ワークステーションWS−1の制御装置
(WS−CTRL)4aは、読影レポートのフォーマッ
トを文字表示装置(WS−CDISP)4dに表示させ
る。
【0374】文字表示装置(WS−CDISP)4dの
画面に表示された読影レポートのフォーマットを図20
に示す。図中、点線で囲まれた領域は、読影医が選択す
べき単語、句、文章を表示する領域である。符号61は
、文字表示装置(WS−CDISP)4dのCRT画面
を指す。
【0375】5−2−2)  読影レポートの入力読影
医は、表示されたフォーマットに従い、各所見について
、 ■異常の種類 ■異常が存在する領域 ■過去の画像との比較結果 ■比較した過去の画像の検査ID番号 ■比較した過去の画像の画像番号 の5項目を入力する。比較した過去の検査の検査ID番
号および比較した過去の検査の画像番号については、画
像とともに表示されている番号を入力する。過去の画像
との比較なしに読影してその所見を得た場合、比較した
過去の検査には0を入力する。制御装置(WS−CTR
L)4aは入力されたデータを画面の所定位置に表示す
るとともに、所見番号と対応づけてシステムメモリに記
憶する。
【0376】この時点で、画面に表示されている所見を
図21に示す。符号61は、文字表示装置(WS−CD
ISP)4dのCRT画面を指す。
【0377】また、システムメモリに書き込まれた所見
データを下記表29に示す。
【0378】
【表29】
【0379】図21と表29を比較すると、相違点があ
る。すなわち、読影医は所見1において、異常が存在す
る領域として”右下肺野”という単語を選択したが、シ
ステムメモリ内の所見には“肺野、右、下”として書き
込まれている。これは、選択すべき用語としては“右下
肺野”と表示されているが、内部の辞書ではその単語に
対して“肺野、右、下”というデータを関連づけて記憶
していることを意味する。
【0380】また、入力された所見の中で「発見」とい
う言葉は「発生」に置き換えられている。
【0381】所見の入力が終了すると、結論を入力する
【0382】読影医は入力装置(WS−INPUT)4
cから読影レポート入力終了コマンドを入力する。
【0383】6.診断情報の比較と読影医への注意の喚
起 (1) 読影レポートからの比較対象所見の抽出読影レ
ポートの所見のうち、CAD処理結果から作成された診
断情報との比較の対象になる所見を抽出する。
【0384】ワークステーションWS−1の制御装置(
WS−CTRL)4aは、読影レポートの各所見につい
て、次のデータの組合わせが異常検出手段選択情報の中
に存在するかどうかを調べ、一致した所見を抽出する。
【0385】○異常の種類(読影レポートの所見にある
もの) ○読影対象検査の検査部位(検査歴にある)○モダリテ
ィ(検査歴にある) ○検査方法(検査歴にある) ○画像の撮影方向(読影レポートの所見にある読影対象
検査の中の画像番号の画像についての撮影方向であり、
画像付随情報にある) 本実施例の場合は、上記表29における所見番号1の所
見が抽出される。
【0386】(2) 読影レポートと異常データ表との
比較と注意の喚起 ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTR
L)4aは、上述の動作(1) で抽出された読影レポ
ートの所見の各々について、次の手順で異常データ表と
の比較を行う。
【0387】(a) 読影レポートの所見にある「比較
した過去の検査の検査ID番号」を読み、読影対象画像
のみの読影によって得られた所見かどうかを判断する。 すなわち、比較した過去の検査の検査ID番号が0であ
るかを調べる。そして、0であれば、(b) のステッ
プに進み、0でなければ、(c) に進む。
【0388】(b) ワークステーションWS−1の制
御装置(WS−CTRL)4aは、読影レポートのその
所見と異常データ表(表22)の各異常について、次の
4組のデータを比較し、4組とも一致する異常データ表
の各異常を抽出する。
【0389】○異常の種類 ○異常が存在する領域 ○読影対象検査の検査ID番号(読影レポートの所見に
は記入されていないが、検査歴から容易に分かる)○読
影対象検査の中の画像番号 ここで抽出された異常データ表の異常については、読影
医の所見と結果が一致したものと判断する。
【0390】(c) 動作(1) で抽出された読影レ
ポートの他の所見についても、(a) と(b) のス
テップを実行する。
【0391】(d) この段階で、動作(1) で抽出
された全ての所見および異常データ表のすべての異常に
ついて、一致した相手があった場合は、読影医の所見と
CAD処理の結果は一致したと判断する。そして、これ
以降のステップは実行されない。
【0392】一致した相手がひとつもなかったレポート
の所見または異常データ表の異常があれば、それらにつ
いては、読影医の所見とCAD処理の結果が異なってい
ると判断する。これには次の2つの場合がある。
【0393】ケース1:読影医は正常と判断し(所見は
ない)、CADは異常を検出した。
【0394】ケース2:読影医は異常と判断し、CAD
は異常を検出できなかった。
【0395】ワークステーションWS−1の制御装置(
WS−CTRL)4aは、一致した相手がひとつもなか
った読影レポートの所見と異常データ表の異常を、読影
レポートと異常データ表から読み出し、別に記憶する。
【0396】(e) 上記のケース1に属する異常デー
タがある場合は、制御装置(WS−CTRL)4aは、
次のことを行う。
【0397】○「ピーッ」という音を出力する。
【0398】○文字表示装置(WS−CDISP)4d
の作成された読影レポートが表示されている部分の用語
表示領域に、「CADは所見にない異常を指摘していま
す。」というメッセージを表示する。
【0399】○ケース1に該当する異常データを検出し
た画像を画像表示装置(WS−IDISP)4dに表示
する。
【0400】○その画像についての異常の検出結果を示
すオーバーレイデータをその画像に重ねて表示する。
【0401】○オーバーレイデイータして表示された矢
印のうち、ケース1に該当する異常の矢印だけを点滅し
て表示させる。すなわち、この時だけは、オーバーレイ
表示情報の中の点滅制御情報を「点滅あり」に変更した
データを画像表示マネージャ4hに送る。
【0402】ところで、ケース2の場合について読影医
に注意を喚起しないのは、現状のCAD技術では画像の
中に異常検出できない領域が存在しており、読影医はそ
の領域に異常を認めたかもしれないからである。技術の
進歩によって異常を検出できない領域がなくなれば、ケ
ース2の場合についても読影医に注意を喚起することに
なろう。その場合は、 ○文字表示装置(WS−CDISP)4dの読影レポー
トが表示されている部分の用語表示領域に、「所見1:
CADは正常と指摘しています」のように、所見番号と
注意喚起のメッセージを表示する。
【0403】などの方法が考えられる。
【0404】さて、本実施例については、読影レポート
の所見の中には読影対象画像のみの読影によって得られ
た所見は存在しないので、(d) と(e) は実行さ
れない。
【0405】(3) 読影レポートと異常の経時変化デ
ータ表との比較と注意の喚起 ワークステーションWS−1の制御装置(WS−CTR
L)4aは動作(1)で抽出された読影レポートの所見
の各々について、次の手順で経時変化データ表との比較
を行う。
【0406】(a) 読影レポートの所見にある「比較
した過去の検査の検査ID番号」を読み、過去の検査の
画像との比較によって得られた所見かどうかを判断する
。すなわち、比較した過去の検査の検査ID番号が0で
あるかを調べる。そして、0でなければ、(b) のス
テップに進み、0であれば、(c) に進む。
【0407】(b) ワークステーションWS−1の制
御装置(WS−CTRL)4aは、読影レポートのその
所見と異常の経時変化データ表の各異常について、次の
6個のデータを比較し、6個とも一致する異常の経時変
化データ表の各異常を抽出する。 ○異常の種類 ○異常が存在する領域 ○読影対象検査の検査ID番号(読影レポートの所見に
は記入されていないが、検査歴から容易に分かる)○読
影対象検査の中の画像番号 ○比較した過去の検査の検査ID番号 ○比較した過去の画像の画像番号 ここで抽出された異常の経時変化データ表の異常につい
ては、読影医も異常の変化を指摘しているはずである。 本実施例では、表25の整理番号1,2,3の経時変化
データが抽出される。ここで異常の経時変化データ表の
中から異常が抽出されなかった場合は、(d) に進む
。抽出された場合は(c) に進む。
【0408】(c) 次に、(b) で抽出された全て
の異常について異常の変化度の総合判定を行い、その結
果と読影レポートの所見の「過去の画像との比較結果」
とを比較して、所見と一致しているかどうかを判定する
。すなわち、まず、抽出された各経時変化データにおけ
る異常の変化度の和をとり、その和(xとする)の値に
よって異常の変化を総合判定する。そして、 ■  2≦x        ならば進行■−1≦x≦
1    ならば変化なし■      x≦−2  
ならば回復と判定する。本実施例では、表25の整理番
号1,2,3の経時変化データの異常の変化度の和は1
1であり、「進行」と判定される。次に読影レポートの
所見の「過去の画像との比較結果」と異常の変化の総合
判定とを比較すると、どちらも「進行」であって一致し
ているため、読影レポートの所見とCAD処理の結果は
一致していると判断する。
【0409】(d) 動作(1) で抽出された読影レ
ポートの他の所見についても、(a) から(c)まで
のステップを実行する。
【0410】(e) この段階で、動作(1) で抽出
された全ての所見および異常の経時変化データ表のすべ
ての異常について、一致した相手があった場合は、読影
医の所見とCAD処理の結果は一致したと判断する。そ
して、これ以降のステップは実行されない。
【0411】(f) 一致した相手がひとつもなかった
レポートの所見または異常の経時変化データ表の異常が
あれば、それらについては、読影医の所見とCAD処理
の結果が異なっていると判断する。これには次の3つの
場合がある。
【0412】ケース1:読影医は異常の変化を見つけら
れず正常と判断し(所見はない)、CADは異常の変化
を検出した。
【0413】ケース2:読影医は異常の変化を見つけ、
CADも異常の変化を検出したが、異常の変化に対する
判断が異なっていた[(c) のステップの結果より得
られる]。
【0414】ケース3:読影医は異常の変化を見つけた
が、CADは異常の変化を検出できず、正常と判断した
【0415】ワークステーションWS−1の制御装置(
WS−CTRL)4aは、一致した相手がひとつもなか
った読影レポートの所見と異常の経時変化データ表の異
常を、読影レポートと異常の経時変化データ表から読み
出し、別に記憶する。
【0416】表29と表25から分かるように、本実施
例の場合は、異常の経時変化データ表の整理番号4と5
が、一致する相手がなかったデータとして選択される。
【0417】(g) 上記のケース1またはケース2に
属するデータが選択された場合は、制御装置(WS−C
TRL)4aは、次のことを行う。
【0418】○「ピーッ」という音を出力する。
【0419】○ケース1に属するデータがあれば、文字
表示装置(WS−CDISP)4dの作成された読影レ
ポートが表示されている部分の用語表示領域に、「CA
Dは所見にない異常の変化を指摘しています」というメ
ッセージを表示する。
【0420】○ケース2に属するデータがあれば、文字
表示装置(WS−CDISP)4dの作成された読影レ
ポートが表示されている部分の用語表示領域に、「所見
N:CADは異なる異常の変化を指摘しています」のよ
うに、所見番号と注意喚起のメッセージを表示する。こ
こでNは読影レポートの所見番号である。
【0421】○異常の経時変化データの表の中でケース
1又はケース2に該当する整理番号の異常経時変化デー
タに含まれる「検査ID番号」の検査の画像のうち、そ
の異常経時変化データに含まれる画像番号の画像(画像
Aとする)を画像表示装置(WS−IDISP)4dに
表示する。
【0422】○画像Aについての異常の経時変化を示す
オーバーレイデータを画像Aに重ねて表示する。(矢印
は白色以外の色である) ○画像Aに重ねて表示された矢印のうち、ケース1又は
ケース2に該当する異常の変化の矢印だけを点滅して表
示させる。すなわち、この時だけは、オーバーレイ表示
情報の中の点滅制御情報を「点滅あり」に変更したデー
タを画像表示マネージャ4hに送る。
【0423】○異常の経時変化データ表の中でケース1
又はケース2に該当する整理番号の異常経時変化データ
に含まれる「過去の検査の検査ID番号」の検査の画像
のうち、その異常経時変化データに含まれる「画像番号
」の画像(画像Bとする)を画像表示装置(WS−ID
ISP)4dに表示する。画像Bは画像Aと並べて表示
される。
【0424】○画像Bについての異常の検出結果を示す
オーバーレイデータを画像Bに重ねて表示する。(矢印
白色である) 本実施例において、この時点での文字表示装置(WS−
CDISP)4dにおける読影レポート作成画面を図2
2に示す。符号61は文字表示装置(WS−CDISP
)4dのCRT画面を指す。
【0425】また、画像表示装置(WS−IDISP)
4iに画像とオーバーレイが表示されている様子を図2
3に示す。図中、符号60aと60bは、先に図18に
示したように、一列に配置した4台の画像表示装置(W
S−IDISP)4iのうち、左から1番目と2番目の
もののCRT画面を示すが、図23においては、CRT
画面60aには検査ID番号103541・画像番号1
の画像が、またCRT画面60bには検査ID番号10
0902・画像番号1の画像が表示される。符号30a
、30bおよび24は、それぞれ左肺野、右肺野および
鎖骨を表す。
【0426】また、図中の各矢印に付した■〜■の符号
(■〜■はCRT画面60aに、■〜■はCRT画面6
0bにある)は、それぞれ図示の際、異常位置を引用し
やすいように付したもので、表24の整理番号を丸で囲
んだものである。■の矢印は座標(350,1350)
を示して黄色、■の矢印は座標(400,1500)を
示して黄色、■の矢印は座標(350,1600)を示
して赤色、■の矢印は座標(1600,1300)を示
して赤色・点滅、■の矢印は座標(1500,800)
を示して青色・点滅、■の矢印は座標(350,135
0)を示して白色、■の矢印は座標(400,1500
)を示して白色、■の矢印は座標(1500,800)
を示して白色である。したがって、■〜■の矢印をオー
バーレイしたCRT画面60aの画像は、異常の経時変
化情報を示す。
【0427】ところで、ケース3の場合には読影医に注
意を喚起しないのは、現状のCAD技術では画像の中に
異常を検出できない領域が存在しており、読影医はその
領域に異常の変化を認めたかもしれないからである。技
術の進歩によって異常を検出できない領域がなくなれば
、ケース3についても読影医に注意を喚起することにな
ろう。その場合は、文字表示装置(WS−CDISP)
4dの作成された読影レポートが表示されている部分の
用語表示領域に、「所見1:CADは異常の変化がなく
正常と指摘しています」のように、所見番号と注意喚起
のメッセージを表示するなどの方法が考えられる。
【0428】7.読影医によるCAD処理結果の参照読
影医はここで、表示された画像と矢印を見て参考にする
。そして、必要ならば、さらにCADの処理結果すなわ
ち異常データや異常の経時変化データ表を、文字表示装
置(WS−CDISP)4dに表示させることができる
。そのためには、読影医は、入力装置(WS−INPU
T)4cからコマンドと検査ID番号と画像番号を入力
する。
【0429】また、指定した画像にオーバーレイデ−タ
を重ねて表示させることができる。そのためには、読影
医は、入力装置(WS−INPUT)4cからコマンド
と検査ID番号と画像番号を入力する。
【0430】(1)読影医が画像とオーバーレイデ−タ
を重ねて表示させようとする場合について、ワークステ
ーションの対応動作を説明する。
【0431】(a)読影医は、入力装置(WS−INP
UT)4cからコマンドと検査ID番号と画像番号を入
力する。
【0432】(b)ワークステーションの制御装置(W
S−CRTL)4aは、指定され画像がCAD処理の適
用対象画像であるかどうかを判定する。判定の方法は、
先に4.CAD処理と診断情報の作成における(1)C
AD処理の4−1−1)で述べたのと全く同じである。
【0433】もし、適用可能な異常検出手段がなければ
、(c)へ進む。もし、あったならば、(d)へ進む。
【0434】(c)適用可能な異常陰影検出手段がなか
ったので、制御装置(WS−CRTL)4aは、文字表
示装置(WS−CDISP)4dに、「指定された画像
に適用できる異常はありません。」と表示する。これに
より、読影医は、指定した画像がCAD処理の適用対象
外であったことを知ることができる。表示後は、(g)
へ進む。
【0435】(d)適用可能な異常検出手段があった場
合は、異常データ表の中に、その画像から検出された異
常があるかどうかを調べる。
【0436】もし、検出された異常があれば、(e)へ
進む。なければ、(f)へ進む。
【0437】(e)検出された異常があったので、指定
された画像に対応付けられているオーバーレイ表示情報
など、画像とオーバーレイデ−タを重ねて表示するため
に必要な情報を画像表示マネージャ4hに送り、画像と
オーバーレイデ−タを重ねて、画像表示装置(WS−I
DISP)4iに表示させる。表示後は、(g)へ進む
【0438】(f)異常検出されなかった場合は、その
画像に対応付けられているオーバーレイ表示情報はない
。この場合、制御装置(WS−CTRL)4aは、指定
された画像を画像表示装置(WS−IDISP)4iに
表示するとともに、文字表示装置(WS−CDISP)
4dに、「指定された画像から異常は検出できませんで
した。」と表示する。
【0439】これにより、読影医は、指定した画像にC
AD処理を適用した結果、異常が検出されなかったこと
を知ることができる。しかし、現在のところは、これは
その画像が正常画像であることを意味するものではない
。なぜなら、現状技術では、異常を検出できる領域も限
られているし、検出できる異常の種類も限られているか
らである。よって、読影医はこの言葉の意味を予め理解
していることが必要である。表示後は、(g)へ進む。
【0440】(g)この一連の手続を終了する。
【0441】(2)読影医が異常データ表、異常の経時
変化データ表などのCAD処理で得られた診断情報を表
示させる場合も上記と同じ考えで動作する。すなわち、
(a)指定された画像がCAD処理対象画像でない場合
は、その旨を文字表示装置(WS−CDISP)4dに
表示する。
【0442】(b)指定された画像から異常を検出でき
なかった場合は、その旨を文字表示装置(WS−CDI
SP)4dに表示する。
【0443】なお、これらの情報は、前記6.診断情報
の比較と読影医への注意の喚起のシステム動作において
、自動的に表示するようにしてもよい。
【0444】8.読影レポートの完成と保管(1)読影
レポートの完成 (a)読影医は、必要と認めたならば、入力装置(WS
−INPUT)4dからの入力により、先ほど入力した
読影レポートを修正する。ワークステーションWS−1
の制御装置(WS−CTRL)4aは、システムメモリ
に記憶している読影レポートを変更し、変更されたデー
タを文字表示装置(WS−CDISP)4dの読影レポ
ート作成領域に表示する。
【0445】(b)修正が終了したら、読影医は入力装
置(WS−INPUT)4dから読影終了コマンドを入
力する。
【0446】(c)制御装置(WS−CTRL)4aは
、文字表示装置に読影医ID番号の入力を促す表示を行
ない、読影医は自分に割り当てられている読影医ID番
号を入力する。制御装置(WS−CTRL)4aは、入
力された読影医ID番号が、読影医情報表(表14)に
存在するかどうか調べる。存在すれば、読影レポートに
付加する読影医氏名として、その読影医ID番号に対応
する読影医氏名を選択する。
【0447】(d)制御装置(WS−CTRL)4aは
、作成された読影レポートの所見と結論に対して、先の
表7に示す読影レポートに含まれるデータの種類のうち
の患者ID番号から読影年月日までのデータを付加する
。これらのデータのうち、読影医師名と読影年月日以外
のものは、患者の検査歴に含まれている。
【0448】読影医氏名は、(c)で決定されたものが
使用される。
【0449】読影年月日はワークステーションが内蔵し
ている時計より決定できる。
【0450】(2)読影レポートの転送・保管(a)ワ
ークステーションWS−1の制御装置(WS−CTRL
)4aは、完成した読影レポートをネットワーク・イン
ターフェイス(WS−NWIF)4jに送り、システム
マネージャ(SM)1に読影レポートを転送するよう指
示する。ネットワーク・インターフェイス(WS−NW
IF)4jは、読影レポートをシステムマネージャ(S
M)1に送る。
【0451】(b)システムマネージャ(SM)1のネ
ットワーク・インターフェイス(WS−NWIF)4j
にワークステーションからの読影レポートが到着すると
、システムマネージャ(SM)1の制御装置(SM−C
TRL)4aは、ネットワーク・インターフェイス(S
M−NWIF)1hから読影レポートを読み出し、制御
装置(SM−CTRL)4aのシステムメモリに書き込
む。さらに、システムメモリから読影レポート記憶装置
(SM−IDRM)1fに読影レポートを転送し、そこ
に保管する。
【0452】これをもって、前述した検査依頼情報の受
付から読影レポートの完成と保管までの一連の業務が終
了した。その一連の業務とは、 1.検査依頼情報の受付 2.画像の収集と保管 3.読影のための画像の準備 4.CAD処理と診断情報の作成 5.読影医による画像の読影と読影レポートの入力6.
診断情報の比較と読影医への注意の喚起7.読影医によ
るCAD処理結果の参照8.読影レポートの完成と保管 であった。
【0453】なお、本発明のシステムは上記実施例に限
られるものではない。以下に変形例を述べる。
【0454】●  実施例では読影業務が始まる前にワ
ークステーションに必要なすべての画像が準備されてい
た。しかし、多くの患者について画像を読影する必要が
あり、ワークステーションの記憶容量がそれらの画像デ
−タを一時に保管するには足りない場合は、患者Aの画
像を読影している間に患者Bの画像を準備し、患者Bの
画像を読影している間に患者Cの画像を準備するという
運用を行うことができる。
【0455】すなわち、時刻t1 、時刻t2 、時刻
t3 、および時刻t4 (t1 <t2 <t3 <
t4 )において、                          
     時刻t1 時刻t2 時刻t3 時刻t4 
                         
     患者A  患者B  患者C  患者D  
医師による読影              −−→ 
 −−→  −−→  −−→           
                   患者B  患
者C  患者D  患者E  DBからWSへの画像の
転送  −−→  −−→  −−→  −−→のよう
なシステムの運用を行う。
【0456】この場合は、ワークステーション(WS)
がデータベース(DB)に画像の転送を要求する。そし
て、デ−タベースからは、読影参照優先順位情報の優先
準位の順序で画像デ−タが送られてくる。
【0457】●  上記実施例では、システムマネージ
ャ(SM)1は、デ−タベース3に対して、読影参照優
先順位情報に基づいて、1検査単位で過去の画像を低速
媒体から高速媒体に読み出すように指示した。しかし、
読影参照優先順位情報そのものをデ−タベースに転送し
て読出しを指示してもよい。
【0458】また、システムマネージャ(SM)からデ
ータベースに読影参照優先順位情報とその患者の画像が
どのワークステーションで見られるかを示すワークステ
ーションのID番号を送り、読影参照優先順位情報の優
先順位の順序で画像デ−タを対応するワークステーショ
ンに転送するよう指示してもよい。
【0459】●  上記実施例では、患者の検査歴を文
字表示装置(WS−CDISP)4dに表示する際に、
最も参照される可能性が高い検査に「☆」印を付けて表
示した。しかし、「☆」印以外の印でももちろん構わな
い。また参照される可能性の高いものから順に複数の検
査を選び、それらに印を付けてもよい。
【0460】また、文字表示装置(WS−CDISP)
4dに表示する検査歴は検査年月日の順序で表示したが
、読影参照優先順位情報の優先順位の順序で表示しても
よく、さらに、本実施例の検査年月日の順序と切替表示
できるようにしてもよい。
【0461】●  なお、実施例では、WS−読影対象
検査種類情報(表4)の中の「読影対象検査の種類」と
しては、モダリティ名であったが、読影医の氏名(また
はID番号)や検査依頼科名など他の情報であってもよ
い。
【0462】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の医用画像
保管通信システムによれば、参照される可能性の高い検
査の画像ほど優先してデータベースからワークステーシ
ョンに転送されるため、ある患者の画像を読影している
最中に、参照する画像を特に医師が検索して指定しなく
ても、適当な画像をワークステーションに表示すること
が可能になり、読影作業が効率よく行える。
【0463】また、ワークステーションからデータベー
スに画像転送要求がなされたとき、参照される可能性の
高い検査の画像ほどデータベースの高速媒体にある確率
が高く、したがって必要な画像ほど短時間でデータベー
スからワークステーションに転送できる。
【0464】さらに、検査歴を表示するときに、画像が
参照される可能性の高い過去の検査を探すのが容易にな
る。
【0465】そして、それぞれ特定の属性の画像を表示
する複数のワークステーションがあっても、ある属性の
画像について、自動的にワークステーションに画像が準
備できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】PACSのシステム構成図。
【図2】システムマネージャの構成図。
【図3】フィルムデジタイザの構成図。
【図4】フィルムの大きさとフィルム濃度読み取り領域
の関係を示す図。
【図5】画像とピクセルの関係を示す図。
【図6】ピクセルとピクセルサイズの関係を示す図。
【図7】デ−タベースの構成図。
【図8】ワークステーションの構成図。
【図9】胸部単純X線像における肺野の領域を示す図。
【図10】ワークステーションの画像表示マネージャの
構成図。
【図11】オーバーレイメモリの構成図。
【図12】(A),(B),(C)はそれぞれ正面像、
右側面像および左側面像を撮影する場合のX線源と患者
とX線フィルムの位置関係を示す図。
【図13】撮影方向の異なるX線写真を見るときのX線
写真の並べ方を示す図。
【図14】フィルム濃度をデジタイズした後にフィルム
デジタイザの表示装置の画面に表示されている情報の例
を示す図。
【図15】フィルム濃度をデジタイズに続いてオペレー
タが必要なデ−タを入力し終わった後にフィルムデジタ
イザの表示装置の画面に表示されている情報の例を示す
図。
【図16】表22の異常デ−タ表の一部(整理番号1〜
4)に対応する画像図。
【図17】表22の異常デ−タ表の一部(整理番号5〜
7)に対応する画像図。
【図18】読影開始時点におけるワークステーション画
像表示装置とこれに表示されている画像の種類との関係
を示す図。
【図19】読影時においてワークステーション文字表示
装置に表示された検査歴の例を示す図。
【図20】ワークステーション文字表示装置に表示され
た読影レポートのフォーマット例を示す図。
【図21】読影レポート作成時において入力されワーク
ステーション文字表示装置に表示された所見の例を示す
図。
【図22】ワークステーション文字表示装置の読影レポ
ート作成画面に表示された読影医へのメッセージ例を示
す図。
【図23】画像とオーバーレイデータが重ねて表示され
たワークステーション画像表示装置の画面を示す図。
【符号の説明】 1  システムマネージャ 2a,2b  画像収集装置 3  デ−タベース 4a,4b  ワークステーション 5  ネットワーク

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  読影対象となる画像の属性に係る情報
    と、種々の属性の画像の読影時に参照される可能性の大
    きさについての情報とを有し、これら2つの情報から読
    影対象となる画像とともに参照される可能性の高い画像
    を選び出す手段を備える医用画像保管通信システム。
  2. 【請求項2】  種々の属性の画像を保管するデータベ
    ースと、読影対象となる画像を表示するワークステーシ
    ョンを備え、このワークステーションは、前記種々の属
    性の画像の読影時に参照される可能性の大きさについて
    の情報を基に、前記データベースに、読影対象となる画
    像とともに参照される可能性の高い画像を要求する手段
    を有する請求項1記載の医用画像保管通信システム。
  3. 【請求項3】  前記データベースは種々の属性の画像
    を保管する低速媒体と高速媒体を有し、前記システムは
    さらに、データベースに、読影対象となる画像とともに
    参照される可能性の高い画像の前記低速媒体から高速媒
    体への読み出しを指示する手段を備える請求項2記載の
    医用画像保管通信システム。
  4. 【請求項4】  種々の属性の画像を保管するデータベ
    ースと、読影対象となる画像を表示するワークステーシ
    ョンを備え、さらに読影対象となる画像とともに参照さ
    れる可能性の高い画像をデータベースからワークステー
    ションに転送させる手段を有する請求項1記載の医用画
    像保管通信システム。
  5. 【請求項5】  前記システムはさらに、種々の属性の
    画像を作成した検査を識別する情報を有し、前記読影対
    象となる画像とともに参照される可能性の高い画像に係
    る検査の情報を他の検査の情報と区別して表示する手段
    を備える請求項1記載の医用画像保管通信システム。
  6. 【請求項6】  それぞれ特定の属性の画像を表示する
    複数のワークステーションを有し、さらに表示すべき画
    像の属性に係る情報からその画像をどのワークステーシ
    ョンで表示するかを決定する手段を備える請求項1記載
    の医用画像保管通信システム。
  7. 【請求項7】  種々の属性の画像を保管するデータベ
    ースを備え、このデータベースから、特定属性の画像を
    前記どのワークステーションで表示するかを決定する手
    段で決定したワークステーションに転送させる手段を有
    する請求項6記載の医用画像保管通信システム。
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