JPH04332306A - ガスバーナー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、吸収式冷凍機、吸収式
ヒートポンプおよびボイラーなどに使用されるガスバー
ナーに関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、工場あるいはビルに設けられたボ
イラーなどから排出される窒素酸化物（以下ＮＯｘとい
う）の低減が大きな課題となっている。そして、ボイラ
ーに設けられているガスバーナーにおいても、排ガスの
低ＮＯｘが課題となっており、例えば実開平２−１４０
１２２号公報には、ガスノズルの先端にガス燃料噴出孔
をガス燃料が傾斜する方向に噴出するように形成し、か
つ、ガスノズルの周部に燃焼用空気を供給する複数の空
気口４ａ，４ｂを形成し、ガス燃料噴出孔と最外側方の
空気口４ｂとをノズル周方向において位相がラップする
状態で位置させたガスバーナーが開示されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術におい
て、ガス燃料噴出孔と最外側方の空気口とがラップして
いるため、保炎領域が形成されると共に、ガス燃料噴出
孔から吐出するガスの圧力が低圧になった空気口４ａ，
４ｂから流出する二次空気によってガスとの混合が良く
なるが、空気口４ｂが保炎板のほぼ全面にわたって形成
されているため、燃焼温度が大幅に上昇し、ＮＯｘの濃
度が高くなる虞れがある。又、空気口４ｂを形成しなか
った場合には、特に低燃焼域で、燃焼が完結せず、不完
全燃焼になり易く、未燃ガスが発生する虞れがある。

【０００４】本発明は、保炎性能を保つと共に燃焼温度
を抑え、ＮＯｘの濃度を抑えることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、先端に第１保炎板７が接続され且つ第１保
炎板７の近傍の周壁に複数のガス噴出孔８を形成したガ
スノズル４と、周縁に分割して形成した複数の燃焼用二
次空気通路１１Ｂおよび中央に設けられガスノズル４の
外周との間に形成した燃焼用一次空気通路１１Ａとを有
した第２保炎板１０と、第２保炎板１０を内壁に接続し
たバーナコーン５とを備えたガスバーナーにおいて、第
１保炎板７と第２保炎板１０との間隔をｘとし、ガス噴
出孔８の径をｙとしたとき、 ｙ≦ｘ≦５ｙ を満足し、且つ、第１保炎板７の外径を第２保炎板１０
の内径より大きくし、燃焼温度を抑え、ＮＯｘの濃度を
低減したガスバーナーを提供するものである。

【０００６】又、ガス噴出孔８の近傍の第２保炎板１０
に空気孔１２を形成し、燃焼ガスと二次空気との混合を
良くし、燃焼を完結して未燃ガスの発生を防止する。

【０００７】

【作用】ガスバーナーが燃焼しているとき、ガス噴出孔
８から流出した燃料ガスは、一次空気通路１１Ａから流
出した一次空気と混合しつつ第１保炎板７と第２保炎板
１０との間から第２保炎板１０に沿って流れ、火炎は広
く分散して分散による冷却効果によって燃焼温度を抑え
、ＮＯｘの生成を低減することが可能になる。

【０００８】又、燃料ガスと一次空気との混合は空気孔
１２から流出した二次空気によって促進され、燃焼を完
結することが可能になり、且つ、空気孔１２はガス噴出
孔８の近傍に形成され、火炎の分散および分割が空気孔
１２から流出した二次空気によって妨げられることを防
止し、ＮＯｘの生成を低減することが可能になる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。

【００１０】図１は低ＮＯｘガスバーナーの断面図を示
すものであり、図２は図１に示したガスバーナー１の正
面図である。

【００１１】図１及び図２において、ガスバーナー１は
ガス供給配管２から供給される燃料ガスと送風機３から
供給される燃焼用空気とを混合して燃焼させるものであ
る。そして、ガスバーナー１は円筒状のガスノズル４、
バーナコーン５、バーナフランジ５Ａ、風箱５Ｂ及びパ
イロットバーナ６などから構成されている。

【００１２】７はガスノズル４の先端に設けられた円形
の第１保炎板であり、この第１保炎板７の近傍、即ち、
ガスノズル４の先端部には複数のガス噴出孔８がノズル
周方向に等間隔に形成されている。１０はバーナコーン
５の先端部に設けられた円形の第２保炎板である。ここ
で、第２保炎板１０の中央に形成された開口１０Ａとガ
スノズル４との間には一次空気通路１１Ａが設けられて
いる。又、第２保炎板１０と第１保炎板７との間隔をｘ
、ガス噴出孔８の径をｙとしたとき、１≦ｘ≦５ｙを満
たすように、ガス噴出孔８の径が例えば５ｍｍの場合、
第２保炎板１０と第１保炎板７との間には例えば１０ｍ
ｍの間隔が設けられている。１１Ｂは第２保炎板１０の
周縁に複数形成された二次空気通路であり、図２に示し
たように例えば６個の二次空気通路１１Ｂは６個のガス
噴出孔８とガスノズル周方向において合致していない。

【００１３】１２は第２の保炎板１０に複数形成された
空気孔である。これらの空気孔１２はそれぞれのガス噴
出孔８の近傍、即ちそれぞれのガス噴出孔８とガスノズ
ル周方向において合致し、且つ、ガス噴出孔８から流出
した燃料ガスを挟むように２列第２の保炎板１０に形成
されている。

【００１４】上記のように構成されたガスバーナー１の
燃焼時、一次空気通路１１Ａから流出した一次空気はガ
ス噴出孔８から流出した燃料ガスと混合した後第１保炎
板７により周方向へ流れを変え、第２保炎板１０に沿っ
て流れる。そして、混合ガスは二次空気通路１１Ｂから
流出した二次空気により燃焼し、火炎は各二次空気通路
１１Ｂの間に形成され、広く分散した分割火炎になる。 又、第１保炎板７の前方に排ガスの再循環領域が広く形
成され、排ガスが有する熱が第１保炎板７の前方の燃焼
領域に供給される。

【００１５】上記のようにガスバーナー１が燃焼してい
るとき、混合ガスが第２保炎板１０に沿って流れ、火炎
を大きく分散して広げることができ、この結果、火炎の
冷却効果が向上し、燃焼温度を抑えることができ、ＮＯ
ｘの生成を抑えＮＯｘの濃度を低くすることができる。 又、第１保炎板７の前方に広く形成された排ガスの再循
環領域によって熱が燃焼領域に供給され、保炎性能を向
上することができる。

【００１６】ここで、第１保炎板７と第２保炎板１０と
の間隔ｘをガス噴出孔８の径ｙのＫ倍にしたときの第１
保炎板７の周縁の表面温度との関係は例えば図３に示し
たようになる。そして、上記Ｋの値が５を越えた場合に
は、第１保炎板７の温度が上昇し、ＮＯｘの発生量が増
加する。このため、間隔ｘとガス噴出孔８の径ｙとの関
係をｙ≦ｘ≦５ｙにすることにより、ＮＯｘの生成を低
く抑えることができる。

【００１７】又、ガスバーナー１の燃焼時、第２保炎板
１０の空気孔１２から流出する二次空気の量は二次空気
通路１１Ｂから流出する二次空気の量を合せた全体の二
次空気の量の３〜１０％程度である。さらに、ガス噴出
孔８から流出した燃料ガスと一次空気通路１１Ａから流
出した一次空気とは混合し、混合ガスが円周方向に流れ
る。このとき、空気孔１２から流出した二次空気は混合
ガスの流れに対してほぼ直角に流れ、且つ、それぞれの
ガス噴出孔８ごとに分流しているため、混合ガスの流れ
は空気孔１２からの二次空気によって乱れる。特に、ガ
スバーナーに供給される燃料ガスの量が少なく流速が小
さい低燃焼域にて、ガス噴出孔８から流出した燃料ガス
と空気とはガスの拡散によって混合し、第２保炎板１０
に沿って流れる混合ガスは空気孔１２から流出した二次
空気によって乱されて、混合が促進される。

【００１８】上記のように保炎板に沿って流れる混合ガ
スは、空気孔１２からほぼ直角に流出した二次空気によ
って乱され混合が促進されるので、特に燃焼ガスの流速
が小さい低燃焼域まで燃焼の完結が促進され、低燃焼域
まで安定燃焼範囲は広がり、ガスバーナーの燃焼量の制
御範囲を広くすることができる。

【００１９】又、空気孔１２から流出する二次空気の量
を全体の二次空気の量の３％以上１０％以下とすること
により、混合ガスの混合を促進することができる。又、
空気孔１２をガス噴出孔８の近傍に形成することによっ
て、火炎の分散及び分割によるＮＯｘの低減の効果を損
うことなく、混合を促進することができ、この結果、燃
焼量の制御範囲を広くし、且つ、ＮＯｘの発生を抑えた
実用性に優れたガスバーナーを提供することができる。

【００２０】図４は燃焼範囲の特性図である。第２保炎
板１０に混合用の空気孔を開けないときには、燃焼範囲
は図４の実線のようになり、燃焼量の下限値は例えば２
８％である。一方空気孔１２を第２保炎板１０に形成し
、空気孔１２から流出する二次空気の量を例えば５％に
した場合には、燃焼範囲は図４に破線で示したように広
がり、燃焼量の下限値は例えば２２％であり、燃焼量の
制御範囲は６％広くなる。図４において、ＣＯ発生上限
界およびＣＯ発生下限界はその値より排ガス中の濃度が
増加したり、又は減少した場合にはＣＯの発生が急激に
増加する値である。

【００２１】図５は第２の実施例を示し、図５において
図２と同様の構成のものには、同じ符号を付し、その詳
細な説明は省略する。図５に示したガスバーナーにおい
て、第２保炎板１０には、それぞれのガス噴出孔８の近
傍で、それぞれのガス噴出孔８とガスノズル周方向にお
いて合致するように複数例えば３個ずつの空気孔１２が
一列に形成されている。

【００２２】図５に示したガスバーナーの運転時、第２
保炎板１０に沿って流れる混合ガスは空気孔１２から流
出した二次空気によって混合が促進され、低燃焼域まで
安定燃焼範囲を広げることができる。又、空気孔１２か
ら流出した二次空気は混合ガスの真下から混合ガスの流
れの中心、即ちガス濃度が最も高い所へ流出するため、
火炎の分散及び分割によるＮＯｘの低減の効果を損うこ
となく、混合を効果的に促進することができ、空気孔１
２から流出する二次空気の割合が例えば４％などの小さ
い場合に適している。

【００２３】図６は第３の実施例を示し、図６において
も、図２と同様の構成のものには同じ符号を付し、その
詳細な説明は省略する。図６に示したガスバーナーにお
いて、第２保炎板１０には、それぞれのガス噴出孔８の
近傍で、それぞれのガス噴出孔８とガスノズル周方向に
おいて合致するように、複数の空気孔１２が千鳥状に形
成されている。

【００２４】図６に示したガスバーナーの運転時、二次
空気が空気孔１２から混合ガスの中心と両側とに流出し
、ＮＯｘの低減効果を損うことなく混合ガス全体にわた
って混合を促進することができ、一層安定燃焼範囲を広
げることができる。又、図６に示したガスバーナーは、
空気孔１２から流出する二次空気の割合が例えば８％な
どの大きい場合に適している。

【００２５】

【発明の効果】本発明は以上のように構成されたガスバ
ーナーであり、第１保炎板と第２保炎板との間隔ｘとガ
スノズルに形成されたガス噴出孔の径ｙとの関係をｙ≦
ｘ≦５ｙとし、且つ、第１保炎板の外径を第２保炎板の
内径より小さくしたので、混合ガスが第２保炎板に沿っ
てガスノズル周方向に流れ、火炎を大きく分散して広げ
ることができ、この結果火炎の冷却効果が向上し、燃焼
温度を抑えることができ、ＮＯｘの生成を低く抑えるこ
とができる。

【００２６】又、ガスノズルに形成されたガス噴出孔の
近傍の第２保炎板に複数の空気孔を形成したので、第２
保炎板に沿って流れる混合ガスの燃焼ガスと二次空気と
の混合を、火炎の分散及び分割によるＮＯｘの低減効果
を損うことなく空気孔から流出した二次空気によって促
進することができ、低燃焼域を広げることができ、この
結果、安定燃焼範囲を広げることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のガスバーナーの断面図である。

【図２】本発明のガスバーナーの正面図である。

【図３】第２保炎板の表面温度の特性図である。

【図４】ガスバーナーの燃焼範囲図である。

【図５】第２の実施例を示すガスバーナーの正面図であ
る。

【図６】第３の実施例を示すガスバーナーの正面図であ
る。

【符号の説明】

１　　　　　　　　ガスバーナー ３　　　　　　　　送風機 ４　　　　　　　　ガスノズル ５　　　　　　　　バーナコーン ７　　　　　　　　第１保炎板 ８　　　　　　　　ガス噴出孔 １０　　　　　　第２保炎板 １１Ａ　　　　一次空気通路 １１Ｂ　　　　二次空気通路 ｘ　　　　　　　　第１保炎板と第２保炎板との間隔ｙ
　　　　　　　　ガス噴出孔の径 １２　　　　　　空気孔

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　先端に第１の保炎板が接続され且つ第
   １の保炎板の近傍の周壁に複数のガス噴出孔を形成した
   ガスノズルと、周縁に分割して形成した複数の燃焼用二
   次空気通路および中央に設けられガスノズルの外周との
   間に形成した燃焼用一次空気通路を有した第２の保炎板
   と、この第２の保炎板を内壁に接続したバーナコーンと
   を備えたガスバーナーにおいて、第１の保炎板と第２の
   保炎板との間隔をｘとし、ガス噴出孔の径をｙとしたと
   き、 ｙ≦ｘ≦５ｙ を満足し、且つ、第１の保炎板の外径を第２の保炎板の
   内径より大きくしたことを特徴とするガスバーナー。
2. 【請求項２】　　先端に第１の保炎板が接続され且つ第
   １の保炎板の近傍の周壁に複数のガス噴出孔を所定間隔
   ごとに形成したガスノズルと、周壁に複数に分割して形
   成した複数の燃焼用二次空気通路および中央に設けられ
   ガスノズルの外周との間に形成した燃焼用一次空気通路
   を有した第２の保炎板と、この第２の保炎板を内壁に接
   続したバーナコーンとを備えたガスバーナーにおいて、
   ガス噴出孔の近傍の第２保炎板に複数の空気孔を形成し
   たことを特徴とするガスバーナー。