JPH04332298A - スピーカ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、映像と音声を組み合わ
せ一体で使用するＡＶシステムのサラウンド用スピーカ
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、高品位ＡＶシステムのビジュアル
面での大型ビデオディスプレイ装置の高画質化に伴い、
オーディオ面では高音質再生をするためにハイファイオ
ーディオ装置と組み合わせて使用することが多くなった
。その場合に於いて使用されるスピーカ装置は従来から
ステレオ装置用に設計されたものをそのまま使用するこ
とが多かった。

【０００３】以下、図面を参照しながら、上述した従来
のＡＶシステムの一例について説明する。図６は従来の
ＡＶシステムのスピーカ装置を示すものであり、（ａ）
はこのスピーカ装置の側断面図、（ｂ）は正面図である
。この図において、１は全帯域動電型スピーカユニット
、２は全帯域動電型スピーカユニット１を装着するエン
クロージャである。

【０００４】図７は図６に示す従来例のＡＶシステムの
スピーカ装置の指向パターンを細かい変化は無視してマ
クロ的に表現したものであり、図７（ａ）はエンクロー
ジャ２の寸法に比べて十分に波長が大きい低域周波数に
おける指向パターン（イ）を示す。同様に図７（ｂ）は
エンクロージャ２の寸法とほぼ同等の波長になる中域周
波数における指向パターン（ロ）を示し、図７（ｃ）は
エンクロージャ２の寸法に比べて波長が十分に小さい高
域周波数における指向パターン（ハ）を示すものである
。なお、この図に於いて、３は従来のスピーカ装置であ
り、図６に示すスピーカ装置と考えてよい。この図に於
いては右に向いており、そして一般的な表現をすれば中
高域では単一指向性といえる特性をもっている。

【０００５】図８は図６に示すスピーカ装置をＡＶシス
テムのサラウンド用スピーカ装置としてシステムを組ん
だ状態を示すもので視聴室に於けるＡＶ装置の設置状態
の平面図と、サラウンド用スピーカ装置の中高域の指向
パターンを併せて示したものである。この図に於いて、
４はフロント用スピーカ装置であり、映像プロジェクタ
ー用スクリーン５の左右及び中央部に設置されている。 ３は図７におけるサラウンド用スピーカ装置であり視聴
者７の左右から後方より壁際にに設置されている。この
図に於ける破線（ニ）はサラウンド用スピーカ装置３の
中高域指向パターンの一例である。８は視聴室の壁であ
る。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな従来のスピーカ装置では、サラウンド用として用い
た場合、中高域で単一指向性を有するためサラウンド用
スピーカの音が直接視聴者の耳に入るため音像定位を生
みだしサラウンド効果が損なわれるという問題点を有し
ていた。

【０００７】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、一般
家庭の様な比較的狭い空間においてもサラウンド感のす
ぐれたＡＶ用のスピーカ装置を提供することを目的とし
てなされたものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のスピーカ装置は、少なくとも２００Ｈｚ以上
が再生可能な全帯域スピーカユニットと、この全帯域ス
ピーカユニットを前後の中央部に位置させて取り付けた
ホーン部と、このホーン部をもう一つの低音再生可能ス
ピーカユニットのエンクロージャとして構成したもので
ある。

【０００９】

【作用】本発明は上記した構成によって、音像定位を感
知し得る中高域の周波数ではダイポール特性を有し、そ
の最小感度方向を視聴者に向けて配置する事によりサラ
ウンドスピーカ装置による音像定位を防止でき、また音
像定位を感知し得ない低音域では従来と同様の動作をさ
せることによりＡＶ用として優れたサラウンドスピーカ
装置を実現することとなる。

【００１０】

【実施例】以下本発明スピーカ装置の第１の実施例につ
いて、図１〜図４を参照しながら詳細に説明する。図１
は本発明の第１の実施例におけるサラウンド用スピーカ
装置を示すものである。図１（ａ）は断面図、（ｂ）は
平面図である。この図において、１１は少なくとも２０
０Ｈｚ以上を再生可能な全帯域動電型スピーカユニット
でエンクロージャ１３の内面側に設けられたホーン１４
の前後方向の中心部に装着されている。ホーン１４は図
１で明らかなようにこの図の上下方向の中心部から上下
各方向にホーンの断面変化をする形状に構成されている
ために対称形状になっており、その中心部に全帯域動電
型スピーカユニット１１が取付られている。１２は低音
用動電型スピーカでありホーン１４の一部を利用したエ
ンクロージャ１３に取り付けられている。１５は分波回
路でエンクロージャ１３の内部に取り付けられ電気入力
信号を全帯域動電型スピーカユニット１１と、低音用動
電型スピーカユニット１２に分配するものである。

【００１１】図２は本発明のスピーカ装置に付加される
分波回路を説明するための図で，（ａ）は低音と中高音
の分波回路とスピーカユニットの接続状態を示し、（ｂ
）は分波回路の周波数特性を表す。この図において１６
は入力端子であり、この後に、全帯域動電型スピーカユ
ニット１１はハイパスフィルター１７を通して、低音用
動電型スピーカユニット１２はローパスフィルター１８
を通して並列に接続されている。図２（ｂ）の周波数特
性における太線はローパスフィルター、細線はハイパス
フィルター特性をしめす。

【００１２】図３は本発明のスピーカ装置の指向パター
ンを細かい変化は無視してマクロ的な表現をしたもので
、図３（ａ）はエンクロージャ１３の寸法に比べて十分
に波長が大きい低域周波数における指向パターン（ホ）
を、同様に図３（ｂ）はエンクロージャ１３の寸法とほ
ぼ同等の波長になる中域周波数における指向パターン（
ヘ）を、そして図３（ｃ）はエンクロージャ１３の寸法
に比べて波長が十分小さい高域周波数における指向パタ
ーン（ト）を示す。

【００１３】図４は本発明のスピーカ装置をＡＶシステ
ムのサラウンド用スピーカ装置としてシステムを組んだ
状態を示すもので視聴室におけるＡＶ装置の設置状態の
平面図と、サラウンド用スピーカ装置の中高域の指向パ
ターンを併せて示したものである。この図において２４
はフロント用スピーカ装置であり、映像プロジェクター
用スクリーン２５の左右及び中央部に設置されている。 １９は図３におけるサラウンド用スピーカ装置であり、
視聴者２７の左右から後方よりの壁際に設置されている
。２８は視聴室の壁である。破線（チ）はサラウンド用
スピーカ装置１９の指向パターンを示している。

【００１４】以上のように構成されたスピーカ装置につ
いて、以下その動作について説明する。スピーカ装置に
加えられた信号で、中高音の信号成分は分波回路１５内
のハイパスフィルタ１７により全帯域動電型スピーカユ
ニット１１に印加されその振動板から音波となってホー
ン１４より放射される。この場合に振動板の前後では音
波の位相が逆になっているため図３（ｂ）の（ヘ）また
は図３（ｃ）の（ト）の様な指向パターンが得られる。

【００１５】この状態を視聴室への設置状態で観察する
と、図４のように視聴者２７の耳の方向はサラウンド用
スピーカ装置１９の最小感度方向になっている。そのた
め視聴者にはサラウンドスピーカ装置より放射された音
は部屋の壁等で反射された間接音しか届かなく、音像定
位がなされない。

【００１６】また低音の信号成分は分波回路１５内のロ
ーパスフィルタ１８により低音用動電型スピーカユニッ
ト１２に印加されその振動板前面から放射される。振動
板背面の音はホーン１４の壁を兼ねているエンクロージ
ャ１３の内部に放射され減衰する。そのため低音帯域は
図３（ａ）の（ホ）に示すような無指向性パターンにな
るが、本来人間の耳には低域は方向感が検知できないの
でサラウンドスピーカ装置としての弊害は起こらない。

【００１７】次に、第２の実施例について述べる。図５
は本発明の第２の実施例におけるサラウンド用スピーカ
装置を示すものである。図５（ａ）は断面図、図５（ｂ
）は平面図である。この図に於いて、２１は少なくとも
２００Ｈｚ以上を再生可能な全帯域靜電型スピーカで、
振動板の前後にほぼ同じ音を放射できる構造になってい
るタイプのものである。この全帯域靜電型スピーカユニ
ット２１はエンクロージャ２３の内面側に設けられたホ
ーン２４の前後方向の中心部に装着されている。ホーン
２４は図５で明らかなようにこの図の上下方向の中心部
から上下各方向にホーンの断面変化をする形状に構成さ
れているために対称形状になっており、その中心部に全
帯域靜電型スピーカユニット２１が取り付けられている
。１２は低音用動電型スピーカであり、ホーン２４の一
部を利用したエンクロージャ１３に取り付けられている
。１５は分波回路でエンクロージャ２３の内部に取り付
けられ電気入力信号を全帯域靜電型スピーカユニット２
１と、低音用動電型スピーカユニット１２に分配するも
のである。

【００１８】以上のように構成されたスピーカ装置に付
いての動作は、振動板前後の構造が対称にしやすく前後
同一の音響放射特性が得られ易い他は基本的に同じであ
るので説明を省略する。尚ここではスピーカユニット形
式を靜電型としたが平面振動板をもつリボン型等におい
ても同等の効果が得られる。

【００１９】

【発明の効果】以上のように本発明は、本発明のスピー
カ装置は、少なくとも２００Ｈｚ以上が再生可能な全帯
域スピーカユニットと、この全帯域スピーカユニットを
前後の中央部に位置させて取り付けたホーン部と、この
ホーン部をもう一つの低音再生可能スピーカユニットの
エンクロージャとして構成したから、音像定位を感知し
得る中高域の周波数ではダイポール特性を有し、その最
小感度方向を視聴者に向けて配置する事によりサラウン
ドスピーカ装置による音像定位を防止でき、また音像定
位を感知し得ない低音域では従来と同様の動作をさせる
ことによりＡＶ用として優れたサラウンドスピーカ装置
を実現することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は本発明の第１の実施例におけるサラウ
ンド用スピーカ装置の断面図 （ｂ）は本発明の第１の実施例におけるサラウンド用ス
ピーカ装置の平面図

【図２】（ａ）は本発明のスピーカ装置に付加される低
音と中高音の分波回路とスピーカユニットの接続状態を
示す図 （ｂ）は本発明のスピーカ装置に付加される分波回路の
周波数特性を示す図

【図３】（ａ）は本発明のスピーカ装置の低域周波数に
於ける指向パターンを示す図 （ｂ）は本発明のスピーカ装置の中域周波数に於ける指
向パターンを示す図 （ｃ）は本発明のスピーカ装置の高域周波数に於ける指
向パターンを示す図

【図４】本発明のスピーカ装置をＡＶシステムのサラウ
ンド用スピーカ装置として組み込んだＡＶ装置の設置状
態とサラウンド用スピーカ装置の中高域の指向パターン
を示す平面図

【図５】（ａ）は本発明の第２の実施例におけるサラウ
ンド用スピーカ装置の断面図 （ｂ）は本発明の第２の実施例におけるサラウンド用ス
ピーカ装置の平面図

【図６】（ａ）は従来のサラウンド用スピーカ装置を示
す側断面図 （ｂ）は従来のサラウンド用スピーカ装置を示す正面図

【図７】（ａ）は従来のサラウンド用スピーカ装置の低
域周波数に於ける指向パターンを示す図（ｂ）は従来の
サラウンド用スピーカ装置の中域周波数に於ける指向パ
ターンを示す図 （ｃ）は従来のサラウンド用スピーカ装置の高域周波数
に於ける指向パターンを示す図

【図８】従来のスピーカ装置をＡＶシステム用のサラウ
ンド用スピーカ装置として組み込んだＡＶ装置の設置状
態とサラウンド用スピーカ装置の中高域の指向パターン
を示す平面図

【符号の説明】

１１　　全帯域動電型スピーカユニット１２　　低音用
動電型スピーカユニット１３　　エンクロージャ １４　　ホーン １７　　ハイパスフィルタ １８　　ローパスフィルタ １９　　サラウンド用スピーカ装置 ２１　　全帯域靜電型スピーカユニット２３　　エンク
ロージャ ２４　　ホーン

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　少なくとも２００Ｈｚ以上が再生可能
   な全帯域動電型スピーカユニットと、このスピーカユニ
   ットを前後の中央部に位置させて取り付けたホーン部と
   、このホーン部をもう一つの低音再生可能動電型スピー
   カユニットのエンクロージャとして構成したことを特徴
   とするスピーカ装置。
2. 【請求項２】　　全帯域スピーカユニットを靜電型また
   はリボン型としたことを特徴とする請求項１記載のスピ
   ーカ装置。