JPH04331853A - 無段変速装置 - Google Patents

無段変速装置

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JPH04331853A
JPH04331853A JP12862391A JP12862391A JPH04331853A JP H04331853 A JPH04331853 A JP H04331853A JP 12862391 A JP12862391 A JP 12862391A JP 12862391 A JP12862391 A JP 12862391A JP H04331853 A JPH04331853 A JP H04331853A
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JP
Japan
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wheel
continuously variable
driving wheel
driven wheel
conical
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JP12862391A
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Yasuo Ono
小野 康雄
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は無段変速装置、特に広い
変速範囲を得ることができる無段変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】無段変速機は、種々の工場設備において
古くから用いられており、その応用分野はきわめて広く
、おおよそ回転動力を利用する機械のすべてに応用が可
能である。特に、近年では自動制御技術の発展に伴って
、この無段変速機の果たす役割は益々重要なものになっ
てきている。
【0003】一般に、無段変速機は、流体式、電気式、
機械式、に分けられるが、効率の面では機械式の無段変
速機が最もすぐれており、その種類も豊富である。この
機械式の無段変速機は、更にベルト式、チェーン式、摩
擦車式、に分けられる。ベルト式あるいはチェーン式の
無段変速機は、原動輪と従動輪との間をベルトまたはチ
ェーンで連結し、動力を伝達するものであり、通常は、
傾斜面が互いに向かい合う一対の円錐車により原動輪あ
るいは従動輪を構成し、向かい合う一対の円錐車の間隔
を変えることにより、ベルトあるいはチェーンが架かる
有効半径を変えるようにするものである。
【0004】特にチェーン式の無段変速機は、金属から
なるチェーンにより動力伝達を行うため、磨耗や損傷が
少ないというメリットをもつ。最近では、本願と同一発
明者により、騒音が少なく円滑な動力伝達が可能なチェ
ーン式無段変速機も提案されている(特願昭2−326
799号明細書参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の無段変速機には、広い変速範囲を得ることがで
きないという問題がある。従来のベルト式あるいはチェ
ーン式の無段変速機で変速率を変えるためには、向かい
合う一対の円錐車の間隔を変え、有効半径を変える必要
がある。したがって、変速範囲は、この有効半径が変化
する範囲となる。一般に、この有効半径の変化する範囲
には限度があるため、広い変速範囲を得ることはできな
い。
【0006】そこで、本発明は広い変速範囲を得ること
のできる無段変速装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1)   本願第1の
発明は、無段変速装置において、傾斜面が互いに向かい
合う一対の円錐車からなる原動輪と、同じく傾斜面が互
いに向かい合う一対の円錐車からなる従動輪と、この原
動輪と従動輪とに跨がるように架けられ、原動輪から従
動輪へと動力を伝達する帯状輪と、を有し、向かい合う
一対の円錐車の間隔を変えることにより、帯状輪の架か
る有効半径を変えることができるようにした変速機を複
数n段用意し、第i段目(1≦i≦n−1)の従動輪の
軸と、第(i+1)段目の原動輪の軸とを接合し、第1
段目の変速機の原動輪に動力を与え、第n段目の変速機
の従動輪から動力を取り出すようにしたものである。
【0008】(2)   本願第2の発明は、上述の第
1の発明に係る無段変速装置において、第i段目(1≦
i≦n−1)の従動輪の一方の円錐車と、第(i+1)
段目の原動輪の一方の円錐車とが、連動して軸方向に摺
動するようにしたものである。
【0009】(3)   本願第3の発明は、上述の第
1または第2の発明に係る無段変速装置において、所定
の中心軸とこの中心軸に対して垂直な対称面とを定義し
、この対称面に関して面対称となり、傾斜面が互いに向
かい合い、円錐の軸が前記中心軸上にくるように配置さ
れた一対の円錐車と、この一対の円錐車の傾斜面に、中
心部から外側へ向かうように形成され、かつ、対称面に
関して面対称となるように形成された複数のガイド溝と
、面対称位置に形成された一対のガイド溝間に挟持され
、側部にこのガイド溝の傾斜度に適合した傾斜エッジが
形成され、外側にチェーンを保持するためのチェーン保
持部が形成された複数の摺動子と、チェーン保持部にチ
ェーンの駒を係合させるために摺動子上に設けられた係
合突起部材と、摺動子に対して中心部方向への力を作用
させる求心力作用手段と、によって、原動輪および従動
輪を構成し、帯状輪として、この原動輪および従動輪に
装着したチェーンを用い、一対の円錐車間の距離を変え
ることにより摺動子をガイド溝に沿って摺動させ、原動
輪および従動輪におけるチェーンの装着有効半径を変化
させうるようにした変速機、を各段に用いるようにした
ものである。
【0010】
【作  用】(1)   本願第1の発明による無段変
速装置では、従来のベルト式あるいはチェーン式の無段
変速機が複数n段直列接続される。すなわち、第1段目
の原動輪に与えられた動力は、第1段目の従動輪から第
2段目の原動輪に伝達され、更に、第2段目の従動輪か
ら第3段目の原動輪へと伝達され、順次、第i段目の従
動輪から第(i+1)段目の原動輪へと伝達され、最後
に、第n段目の従動輪まで伝達されることになる。この
ように、複数の無段変速機を直列接続するようにしたた
め、広い変速範囲を得ることができるようになる。
【0011】(2)   本願第2の発明による無段変
速装置では、上述の装置において、更に、第i段目の従
動輪の一方の円錐車と、第(i+1)段目の原動輪の一
方の円錐車とが、連動して軸方向に摺動する。このよう
に円錐車を連動して摺動させることにより、高速変速か
ら低速変速に至るまでの駆動を簡単に行うことができる
【0012】(3)   本願第3の発明による無段変
速装置では、上述の第1および第2の発明に係る無段変
速装置において、各段の無段変速機に特殊な構造のもの
を用いている。この特殊な構造の無段変速機によれば、
チェーンは摺動子上に設けられたチェーン保持部と係合
する。 したがって、従来の噛み合わせ機構のものに比べて円滑
な動力伝達が可能になる。しかも、チェーンの一駒は摺
動子上に設けられた係合突起部により確実に係合するた
め、ほとんどロスのない動力伝達が可能になる。摺動子
は円錐車に形成されたガイド溝に沿って摺動することが
できる。しかも、求心力作用手段により、摺動子には常
に中心部方向への力が作用し、かつ、摺動子の側部には
ガイド溝の傾斜度に適合してテーパー状の傾斜エッジが
形成されているため、一対の円錐車間の距離を変えるこ
とにより各摺動子を各ガイド溝に沿って摺動させること
ができる。すなわち、円錐車間の距離を縮めると、テー
パー状の傾斜エッジが外側へと押し出され、摺動子は外
側へ摺動する。逆に、円錐車間の距離を広げると、求心
力作用手段による力により、摺動子は中心部側へ摺動す
る。こうして、原動輪および従動輪におけるチェーンの
装着有効半径を変化させることができ、円滑な無段階の
変速機能を行うことができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を図示する実施例に基づいて説
明する。図1は本発明の一実施例に係る無段変速装置の
正面図である。この装置は、6つの無段変速機を多段接
続したものである。すなわち、原動輪X1,従動輪Y1
,帯状輪B1からなる第1段目の無段変速機と、原動輪
X2,従動輪Y2,帯状輪B2からなる第2段目の無段
変速機と、原動輪X3,従動輪Y3,帯状輪B3からな
る第3段目の無段変速機と、原動輪X4,従動輪Y4,
帯状輪B4からなる第4段目の無段変速機と、原動輪X
5,従動輪Y5,帯状輪B5からなる第5段目の無段変
速機と、原動輪X6,従動輪Y6,帯状輪B6からなる
第6段目の無段変速機と、によって構成される。
【0014】各段の無段変速機を構成する原動輪および
従動輪は、いずれも傾斜面が互いに向かい合う一対の円
錐車からなり、この原動輪と従動輪との間に跨がるよう
に、帯状輪が架けられている。この帯状輪は、具体的に
はベルトまたはチェーンであり、図1では、各帯状輪B
1〜B6の正断面のみをハッチングを施して示してある
。また、図1には、第1段目における帯状輪B1の位置
を一点鎖線で示してある。他段における帯状輪の架かり
具合もほぼ同様である。
【0015】各段の無段変速機は、帯状輪によって原動
輪の動力が従動輪へと伝達される。このとき、原動輪あ
るいは従動輪における帯状輪の装着有効半径は、一対の
円錐車の間隔に依存して決まる。たとえば、図1におけ
る第1段目の原動輪X1では、円錐車の間隔を限界まで
開いているため、帯状輪B1は軸近くまで深く入り込み
、装着有効半径は小さくなっている。これに対し、従動
輪Y1では、円錐車の間隔を限界まで詰めているため、
帯状輪B1は周囲近くに架かることになり、装着有効半
径は大きくなっている。円錐車の間隔を、これら限界の
間に調節すれば、帯状輪の装着有効半径をこの範囲内で
自由に設定することができる。
【0016】本発明の特徴は、このような無段変速機を
n段階に多段接続した点にある。図1に示す実施例では
、6段(n=6)の無段変速機が接続されている。しか
も、第i段目(1≦i≦n−1)の従動輪の軸と、第(
i+1)段目の原動輪の軸とがいずれも接合されている
。たとえば、第1段目の従動輪Y1の軸A12と、第2
段目の原動輪X2の軸A12とは共通の軸となっている
。また、第2段目の従動輪Y2の軸A23と、第3段目
の原動輪X3の軸A23とは共通の軸となっており、第
3段目の従動輪Y3の軸A34と、第4段目の原動輪X
4の軸A34とは共通の軸となっており、第4段目の従
動輪Y4の軸A45と、第5段目の原動輪X5の軸A4
5とは共通の軸となっており、更に、第5段目の従動輪
Y5の軸A56と、第6段目の原動輪X6の軸A56と
は共通の軸となっている。また、第1段目の原動輪X1
の軸A01には動力が与えられ、第6段目の従動輪Y6
の軸A67からは変速後の動力が取り出される。各原動
輪および各従動輪を構成する円錐車は、これらの軸に沿
って図の左右に摺動する。
【0017】このような構成による無段変速装置では、
軸A01に与えられた動力は、原動輪X1から従動輪Y
1を介して軸A12に伝達され、原動輪X2から従動輪
Y2を介して軸A23に伝達され、原動輪X3から従動
輪Y3を介して軸A34に伝達され、原動輪X4から従
動輪Y4を介して軸A45に伝達され、原動輪X5から
従動輪Y5を介して軸A56に伝達され、原動輪X6か
ら従動輪Y6を介して軸A67に伝達され、この軸A6
7から動力が取り出される。このとき、軸A01に与え
た動力と、軸A67から取り出される動力との変速比は
、6段の無段変速機のそれぞれの変速比を合成したもの
となる。したがって、1段の変速機を用いた場合に比べ
て、非常に広い変速範囲を確保することが可能になる。
【0018】図1に示す状態は、軸A67から取り出さ
れる動力を最も低速にするための変速状態であり、各原
動輪は円錐車の間隔を限界まで広げてあり、各従動輪は
円錐車の間隔を限界まで近付けてある。これに対して、
図2に示す状態はより高速にするための変速状態であり
、各原動輪の円錐車の間隔を少し詰め、各従動輪の円錐
車の間隔を少し広げた状態である。このように、図示さ
れていない所定の駆動機構により、各円錐車を軸に沿っ
て摺動させて間隔調節を行えば、所望の変速比を得るこ
とができる。
【0019】図3に示す実施例は、第i段目(1≦i≦
n−1)の従動輪の一方の円錐車と、第(i+1)段目
の原動輪の一方の円錐車との間に、接合部材を設け、両
者が連動して軸方向に摺動するようにしたものである。 より具体的には、第1段目の従動輪Y1の一方の円錐車
Y1aと第2段目の原動輪X2の一方の円錐車X2bと
の間に、接合部材C12(正断面のみを示してある)を
設け、円錐車Y1aとX2bとが一体となって図の左右
に摺動するようにしている。同様に、接合部材C23に
より円錐車Y2aとX3bとを接合し、接合部材C34
により円錐車Y3aとX4bとを接合し、接合部材C4
5により円錐車Y4aとX5bとを接合し、接合部材C
56により円錐車Y5aとX6bとを接合し、それぞれ
が一体となって軸方向に摺動するようにしている。ここ
で、それ以外の円錐車を軸に固定しておくようにすれば
、各接合部材C12,C23,C34,C45,C56
を図の左右に摺動させるだけで、変速比の制御を行うこ
とができるので、変速比を変える機構が非常に簡単にな
る。すなわち、各接合部材を右へいっぱいの位置まで動
かせば(図3の状態がこの状態である)、変速比は最も
低速となり、左へいっぱいの位置まで動かせば、変速比
は最も高速となり、これらの間の位置では、その中間の
変速比を得ることができる。
【0020】最後に、本発明による無段変速装置の各段
に用いるのに適したチェーン式無段変速機を示す。この
チェーン式無段変速機は、本願発明者によって発明され
たものであり、特願昭2−326799号明細書に詳述
されている。ここでは、このチェーン式無段変速機の基
本構成を簡単に説明しておく。詳細については、上記明
細書を参照されたい。
【0021】図4はこのチェーン式無段変速機を構成す
る原動輪の正面図であり、同図(a)は低速運転状態、
同図(b) は高速運転状態を示す。この原動輪100
の主たる構成要素は、第1の円錐車110、第2の円錐
車120、そして摺動子130である。第1の円錐車1
10と第2の円錐車120とは、いずれも裁頭円錐形を
しており、この裁頭円錐の中心軸が、共通の中心軸Aに
一致するように配置されている。また、両円錐車110
,120は、それぞれ傾斜面が互いに向かい合うように
配置されており、中心軸Aに対して垂直な対称面Sに関
して面対称となっている。第1の円錐車110の中心部
には軸受孔111が、また第2の円錐車120の中心部
には軸受孔121が、それぞれ形成されており、この軸
受孔111,121に、図示されていない動力軸が挿通
する。 円錐車110,120は、この動力軸に対しては回動し
ないが、この動力軸に沿って中心軸Aの軸方向に摺動し
うる構成となっている。後述するように、この円錐車1
10,120をこの動力軸に沿って摺動させ、両円錐車
間の距離Lを変えることにより、無段階に変速を行うこ
とができる。
【0022】第1の円錐車110の傾斜面にはガイド溝
112が、第2の円錐車120の傾斜面にはガイド溝1
22が、それぞれ形成されている。これらのガイド溝1
12,122は、それぞれ円錐車110,120の中心
部から外側へ向かうように形成されている。また、ガイ
ド溝112とガイド溝122とは、対称面Sに関して面
対称となる位置に形成されている。すなわち、図4にお
いて、対称面Sの左右で向かい合うような位置に、ガイ
ド溝112とガイド溝122とが形成されている。
【0023】摺動子130の本体は、薄板状の摺動プレ
ート131で構成されている。この摺動プレート131
の両側部には、ガイド溝112およびガイド溝122の
傾斜度に適合した傾斜エッジが形成されており、全体的
にV字状形をしている。この両傾斜エッジは、それぞれ
ガイド溝112およびガイド溝122に緩く嵌合する。 したがって、摺動プレート131は、面対称位置に形成
された一対のガイド溝112,122間に挟持された状
態となっている。摺動プレート131の外側部分(図の
上方部分)には、切り欠き部分132が形成されている
。この切り欠き部分132は、この位置にチェーンを保
持するためのチェーン保持部としての機能を有する。 また、この切り欠き部分132の底部(図の下方部分)
には、ピン133が設けられている。このピン133は
、切り欠き部分132に保持されたチェーンの駒を係合
させるための係合突起部材として機能する。摺動プレー
ト131の内側部分(図の下方部分)には、ワイヤWが
接続されている。後述するように、このワイヤWの他端
にはスプリングが接続され、摺動子130全体に対して
内側方向に引っ張る力を与えている。
【0024】図5は、第1の円錐車110を傾斜面側か
ら見た平面図である。前述のように、この第1の円錐車
110は裁頭円錐状をしており、裁頭部113は平坦面
となっており、その周囲の傾斜部114が円錐本来の傾
斜面となっている。裁頭部113の中心には、軸受孔1
11が形成されており、前述したように、この軸受孔1
11には図示されていない動力軸が挿通される。この実
施例では、この第1の円錐車110の傾斜面に、中心部
から外側へ向かうように、8本のガイド溝112が形成
されている。ただ、この8本のガイド溝112は、円錐
の中心軸から外側に向かう放射状の線からはややずれて
いる。別言すれば、各ガイド溝112は、その中心方向
への延長線が円錐車の中心軸からはずれるように、オフ
セット量をもたせた位置に形成されている。これは、摺
動子130に接続されたワイヤWの配置を容易にするた
めの配慮である。図6は、図5に示す第1の円錐車11
0の側面図であり、ガイド溝112上に摺動子130を
嵌合させた状態を示している。摺動子130に接続され
たワイヤWは、第1の円錐車110の中心部方向へと伸
び、スプリングSPの一端に接続される。このスプリン
グSPの他端は、第1の円錐車110のいずれかの位置
に固着される。かくして、摺動子130全体に対して、
図6では左方向へ向かう力が作用することになる。すな
わち、図5では、一点鎖線の矢印Bに示す方向に、摺動
子130に対する力が作用する。この力の作用線は、第
1の円錐車110の中心位置からややはずれた位置にき
ている。前述のように、軸受孔111には動力軸が挿通
することになるが、このようにオフセット量を設けてお
くことにより、ワイヤWやスプリングSPを、動力軸に
邪魔されることなく配置することができるようになる。
【0025】さて、上述の説明では、図が繁雑になるの
を避けるため、1つの摺動子130を設けた状態のみを
示したが、実際には、この実施例の原動輪100には、
8対のガイド溝が形成されているため、8個の摺動子1
30が設けられる。第2の円錐車120は、図示されて
いないが、図5に示す第1の円錐車110をちょうど鏡
に写した形態のものであり、図4に示すように両円錐車
110,120を対称面Sに関して面対称位置に配置す
ると、8本のガイド溝112は、それぞれ8本のガイド
溝122に対して面対称となる。こうして、8個の摺動
子130が8対のガイド溝に挟持され、各摺動子130
には、それぞれワイヤWとスプリングSPとが接続され
る。したがって、各摺動子130には、いずれに対して
も中心部方向へ向かう求心力が作用する(前述のように
、ガイド溝はオフセット量をもって配置されるため、こ
こでいう求心力は厳密な意味での幾何学的中心に向かう
力ではない)。
【0026】ここで、再び図4を参照する。いま、図4
(a) の状態において、両円錐車110,120を中
心軸Aに沿って、両者間の距離Lを縮める方向に摺動さ
せた場合を考える。すると、摺動子130の両エッジは
、ガイド溝112,122から挟まれる方向に力を受け
、外側へと移動することになる。この結果、同図(b)
 に示すような状態となる。逆に、同図(b) に示す
状態において、両円錐車110,120を中心軸Aに沿
って、両者間の距離Lを広げる方向に摺動させた場合を
考える。この場合、ガイド溝112,122は摺動子1
30の両エッジから離れる方向に動こうとするが、摺動
子130には、前述した求心力が作用しているため、摺
動子130は中心部方向へ移動することになる。この結
果、再び同図(a) に示す状態となる。このように、
両円錐車110,120の間隔を変えることにより、摺
動子130を図4(a) に示す状態から図4(b) 
に示す状態に至るまでの任意の位置にもってくることが
できる。後述するように、この摺動子130の切り欠き
部分132には、チェーンが保持されることになる。し
たがって、一対の円錐車間の距離を変えることによりチ
ェーンの装着有効半径を変化させることができ、無段階
の変速動作を行うことができる。
【0027】以上、原動輪100の構成について説明し
たが、従動輪200の構成も全く同じものでかまわない
。図7は本実施例で用いる従動輪200の正面図であり
、同図(a) は高速運転状態、同図(b) は低速運
転状態を示す。この従動輪200の主たる構成要素は、
第1の円錐車210、第2の円錐車220、そして摺動
子230である。第1の円錐車210と第2の円錐車2
20とは、いずれも図4に示す原動輪100における第
1の円錐車110および第2の円錐車120と同一のも
のである。両者は、やはり共通の中心軸A上に、対称面
Sに関して面対称に配置される。第1の円錐車210の
中心部には軸受孔211が、また第2の円錐車220の
中心部には軸受孔221が、それぞれ形成されており、
この軸受孔211,221に、図示されていない動力軸
が挿通する。図4に示す原動輪100における動力軸に
は、変速前の動力が伝達されるのに対し、この図7に示
す従動輪200における動力軸には、変速後の動力が伝
達されることになる。
【0028】第1の円錐車210の傾斜面にはガイド溝
212が、第2の円錐車220の傾斜面にはガイド溝2
22が、それぞれ形成されており、向かい合う一対のガ
イド溝間に摺動子230が挟持される。摺動子230の
本体は、薄板状の摺動プレート231で構成されている
。この摺動プレート231の両側部には、ガイド溝21
2およびガイド溝222の傾斜度に適合した傾斜エッジ
が形成されており、全体的にV字状形をしている。この
両傾斜エッジは、それぞれガイド溝212およびガイド
溝222に緩く嵌合する。摺動プレート231の外側部
分(図の上方部分)には、チェーンを保持するための切
り欠き部分232が形成されており、ピン233が設け
られている。図4に示す原動輪100に用いる摺動子1
30における切り欠き部分132と比べると、図7に示
す従動輪200に用いる摺動子230における切り欠き
部分232は形状や大きさが若干異なっているが、これ
はより円滑な運転を行うための配慮である。摺動プレー
ト231の内側部分(図の下方部分)には、やはりワイ
ヤWとスプリングSPとが接続され、求心力が作用する
【0029】さて、上述のような原動輪100と従動輪
200との間に環状のチェーンを架ければ、1段の無段
変速機が構成できる。チェーンは、原動輪100側にお
いては、摺動子130の切り欠き部132に保持され、
従動輪200側においては、摺動子230の切り欠き部
232に保持される。チェーンは複数の駒からなるが、
この駒に各切り欠き部に設けられたピン133および2
33が係合し、スリップすることなしに確実に動力伝達
を行うことができる。したがって、このような無段変速
機を図1に示す無段変速装置の各段に用いれば、円滑な
動力伝達が可能となり好ましい。
【0030】以上本発明を図示する実施例に基づいて説
明したが、本発明はこの実施例のみに限定されるもので
はなく、この他にも種々の態様で実施可能である。たと
えば、図4〜図7に示した無段変速機は、本発明による
無段変速装置に用いるのに適した変速機であるが、本発
明は他の無段変速機を用いても実施可能である。
【0031】
【発明の効果】以上のとおり本発明による無段変速装置
によれば、原動輪と従動輪とからなる無段変速機を多段
接合するようにしたため、広い変速範囲を実現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る無段変速装置における
低速運転状態を示す正面図であり、ベルト部分のみ断面
を示す。
【図2】図1に示す装置において、より高速な運転状態
を示す正面図であり、ベルト部分のみ断面を示す。
【図3】本発明の別な実施例に係る無段変速装置を示す
正面図であり、ベルト部分および接合部材の部分はその
断面を示す。
【図4】本発明に係る無段変速装置の各段に用いるのに
適した無段変速機の原動輪の正面図であり、(a) は
一対の円錐車の間隔を広げた状態、(b)は間隔を詰め
た状態を示す。
【図5】図4に示す原動輪の一方の円錐車の側面図であ
る。
【図6】図4に示す原動輪の一方の円錐車に摺動子を取
り付けた状態を示す図である。
【図7】本発明に係る無段変速装置の各段に用いるのに
適した無段変速機の従動輪の正面図であり、(a) は
一対の円錐車の間隔を広げた状態、(b)は間隔を詰め
た状態を示す。
【符号の説明】
100…原動輪 110…第1の円錐車 111…軸受孔 112…ガイド溝 113…裁頭部 114…傾斜部 120…第2の円錐車 121…軸受孔 122…ガイド溝 130…摺動子 131…摺動プレート 132…切り欠き部分 133…ピン 200…原動輪 210…第1の円錐車 211…軸受孔 212…ガイド溝 220…第2の円錐車 221…軸受孔 222…ガイド溝 230…摺動子 231…摺動プレート 232…切り欠き部分 233…ピン A,A01,A12,A23,A34,A45,A56
,A67…中心軸 B1〜B6…帯状輪(ベルトあるいはチェーン)C12
,C23,C34,C45,C56…接合部材S…対称
面 SP…スプリング W…ワイヤ X1〜X6…各段の原動輪 Y1〜Y6…各段の従動輪 X1a〜X6a,X1b〜X6b…原動輪の一方の円錐
車 Y1a〜Y6a,Y1b〜Y6b…従動輪の一方の円錐

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  傾斜面が互いに向かい合う一対の円錐
    車からなる原動輪と、同じく傾斜面が互いに向かい合う
    一対の円錐車からなる従動輪と、この原動輪と従動輪と
    に跨がるように架けられ、原動輪から従動輪へと動力を
    伝達する帯状輪と、を有し、向かい合う一対の円錐車の
    間隔を変えることにより、帯状輪の架かる有効半径を変
    えることができるようにした変速機を複数n段用意し、
    第i段目(1≦i≦n−1)の従動輪の軸と、第(i+
    1)段目の原動輪の軸とを接合し、第1段目の変速機の
    原動輪に動力を与え、第n段目の変速機の従動輪から動
    力を取り出すようにしたことを特徴とする無段変速装置
  2. 【請求項2】  請求項1に記載の無段変速装置におい
    て、第i段目(1≦i≦n−1)の従動輪の一方の円錐
    車と、第(i+1)段目の原動輪の一方の円錐車とが、
    連動して軸方向に摺動するようにしたことを特徴とする
    無段変速装置。
  3. 【請求項3】  請求項1または2に記載の無段変速装
    置において、所定の中心軸とこの中心軸に対して垂直な
    対称面とを定義し、前記対称面に関して面対称となり、
    傾斜面が互いに向かい合い、円錐の軸が前記中心軸上に
    くるように配置された一対の円錐車と、前記一対の円錐
    車の前記傾斜面に、中心部から外側へ向かうように形成
    され、かつ、前記対称面に関して面対称となるように形
    成された複数のガイド溝と、面対称位置に形成された一
    対のガイド溝間に挟持され、側部にこのガイド溝の傾斜
    度に適合した傾斜エッジが形成され、外側にチェーンを
    保持するためのチェーン保持部が形成された複数の摺動
    子と、前記チェーン保持部にチェーンの駒を係合させる
    ために前記摺動子上に設けられた係合突起部材と、前記
    摺動子に対して中心部方向への力を作用させる求心力作
    用手段と、によって、原動輪および従動輪を構成し、帯
    状輪として、この原動輪および従動輪に装着したチェー
    ンを用い、前記一対の円錐車間の距離を変えることによ
    り前記摺動子を前記ガイド溝に沿って摺動させ、前記原
    動輪および従動輪におけるチェーンの装着有効半径を変
    化させうるようにした変速機、を各段に用いたことを特
    徴とする無段変速装置。
JP12862391A 1991-04-30 1991-04-30 無段変速装置 Pending JPH04331853A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7174245B2 (en) * 2001-06-22 2007-02-06 Robert Bosch Gmbh Method and system for identifying the degree of a slip of a belt part of a belt transmission

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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