JPH04331743A - 結晶化ガラス - Google Patents

結晶化ガラス

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JPH04331743A
JPH04331743A JP9893191A JP9893191A JPH04331743A JP H04331743 A JPH04331743 A JP H04331743A JP 9893191 A JP9893191 A JP 9893191A JP 9893191 A JP9893191 A JP 9893191A JP H04331743 A JPH04331743 A JP H04331743A
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C10/00Devitrified glass ceramics, i.e. glass ceramics having a crystalline phase dispersed in a glassy phase and constituting at least 50% by weight of the total composition
    • C03C10/0009Devitrified glass ceramics, i.e. glass ceramics having a crystalline phase dispersed in a glassy phase and constituting at least 50% by weight of the total composition containing silica as main constituent

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  • Materials Engineering (AREA)
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  • Glass Compositions (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ヘッド基板として
好ましく用いられる結晶化ガラスに関する。
【0002】
【従来技術】従来、オーディオカセットテープ,VTR
,磁気ディスク等の磁気ヘッドにはフェライトが用いら
れてきたが、昨今情報量が多量になり、記録の高密度化
が要望されるようになってきた。こうなるとフェライト
では能力不足となり、磁束密度の高いセンダスト合金(
Fe−Al−Si)が使用されるようになる。ただし、
バルクセンダストは■非常に加工性が悪い、■高周波に
なるにつれ渦電流損失が大きくなり、初透磁率を大きく
低下させてしまい、再生感度を悪くするなどの理由によ
りバルクのままでは使用困難である。そこで非磁性基板
にセンダストを薄膜化して使うことが提案されている。 薄膜センダストは薄膜化技術でバルクの困難な加工性を
カバーでき、高周波になっても渦電流損失が低減できる
ので初透磁率も低下せず、再生感度も向上する。このよ
うなセンダスト合金を薄膜化して使用するには必ず基板
が必要となる。この基板に磁性材を使うと疑似ギャップ
等の問題が起こるが、非磁性基板を用いるとより良い特
性をもつ磁気ヘッドが作製できることになる。しかしな
がら、この非磁性基板が単にセンダストを支持するだけ
で良いのではなく、種々の特性が望まれる。センダスト
磁気ヘッド基板に求められる必要特性は、(1)加工性
、(2)耐熱性、(3)高膨張性及び膨張係数のマッチ
ング性、(4)耐摩耗性、高硬度性、(5)化学的耐久
性(耐候性)の5点である。これらをそれぞれ詳細に述
べると、
【0003】(1)加工性:種々の磁気ヘッド形状にす
るには何段階もの加工工程が入る。たとえば、平面加工
、溝加工、切断加工などがある。平面加工では充分な平
坦度を出したり、面荒さを小さいものにする必要がある
。何故ならば、磁気ヘッドにはセンダストの薄膜をコー
ティングするために平滑な面加工が要求されるからであ
る。溝加工および切断加工においては、加工できないほ
ど硬度が高すぎてはならず、さらに磁気ヘッドはその大
きさが1〜2mm角と小さいためその微細加工中にチッ
ピング(角部の欠け現象)がおこらない材料であること
が重要である。
【0004】(2)耐熱性:蒸着又はスパッタリングに
よって基板上にコーティングされたセンダスト薄膜は磁
気特性を充分発揮させる為に、通常600℃〜650℃
にて熱処理が行なわれる。したがって600℃以上の温
度に耐える耐熱性が要求される。
【0005】(3)高膨張性及び膨張係数のマッチング
性:600℃以上の耐熱性が必要なことは上で述べたが
、前記所定の磁気特性をセンダスト薄膜に付与するため
の熱処理の昇温、降温時に、もし基板とセンダスト薄膜
との間の膨張係数のマッチングが良くなければ、熱処理
後センダスト薄膜が剥がれてしまったり、剥がれず残っ
ていてもセンダスト薄膜中に熱ひずみが残存し、せっか
く熱処理したにもかかわらず、充分な磁気特性は得られ
ない。よって膨張係数のマッチング性が必要となる。 薄膜化したセンダストの30℃から600℃の平均膨張
係数は約150×10−7/℃である。基板にも、この
150×10−7/℃に近似の130〜170×10−
7/℃の高膨張性をもたせるとともに基板とセンダスト
薄膜とをマッチングさせる必要がある。
【0006】(4)耐摩耗性、高硬度性:薄膜磁気ヘッ
ドの場合、磁気テープや磁気ディスクに接触するのはほ
とんどすべてが基板であると言っても過言ではない。よ
って、磁気テープや磁気ディスクと摩擦することによる
磁気ヘッドの摩耗がない、もしくは少ないという信頼性
を得るには基板自身の耐摩耗性が大きな要因となる。摩
耗機構を考察すると、耐摩耗性を向上させるには高硬度
化することが有効であることは周知である。ただし、あ
まりにも高硬度化すると今度は加工性が悪くなったり、
テープやディスクをキズつけてしまうことも事実である
【0007】(5)化学的耐久性(耐候性):様々な加
工工程や洗浄工程において、水や薬品が多量に使われる
。また、磁気ヘッドとして実装されても四季の移りかわ
りや様々な使用環境に遭遇する。従って、化学的耐久性
(耐候性)が良好であることが必須条件であることは言
うまでもない。
【0008】これまでセンダスト磁気ヘッド用基板とし
て、以下のものが提案されている。製造中の膨張係数安
定性を特徴とした特開昭63−210039号公報に記
載のもの、高硬度を特徴とした特開昭49−12541
9号公報に記載のもの、高膨張係数を特徴とし、結晶核
生成剤としてZrO2 ,TiO2 を用いた特開昭5
6−149344号および特開昭59−203736号
公報に記載のものがそれである。ところがこれらは、個
々に特徴ある特性をもたせることができても、センダス
ト磁気ヘッド基板としての上記5点の必要特性のすべて
を満足するものではない。
【0009】また特公平2−11538号公報には、S
iO2   76〜84%、Al2 O3 1〜7%、
Li2 O  8〜13%、K2 O  0〜6%、N
a2 O  0〜3%、RO(R=Mg,Ca,Sr,
Ba,Zn,Pb)0〜5%およびB2 O3   0
〜3%からなる基礎ガラス100重量部に対して、増感
剤として所定量のCeO2 を、核形成剤として所定量
のAgおよび/またはAuを含む結晶化ガラスが開示さ
れており、この結晶化ガラスは、上記5種の特性の(1
)加工性、(3)高膨張性及び膨張係数のマッチング性
、(4)耐摩耗性、高硬度性をある程度満足するが、未
だ十分でなく、特に(2)耐熱性および(5)化学的耐
久性(耐候性)が劣るという欠点がある。
【0010】
【発明の目的】本発明の目的は、センダスト磁気ヘッド
基板として必要な特性である(1)加工性、(2)耐熱
性、(3)高膨張性及び膨張係数のマッチング性、(4
)耐摩耗性、高硬度性、および(5)化学的耐久性(耐
候性)のすべてを満足し、センダスト磁気ヘッド基板と
して好適な結晶化ガラスを提供することにある。
【0011】
【発明の構成】本発明者は、上記目的を達成するため、
検討を加えた結果、前記特公平2−11538号公報記
載の従来の結晶化ガラスが(2)耐熱性および(5)化
学的耐久性(耐候性)が劣る理由は、結晶化ガラス中に
主結晶としてメタケイ酸リチウムがジケイ酸リチウムお
よびα−石英とともに含まれるためであることを見い出
し、この知見に基づきさらに検討した結果、SiO2 
,Li2 O,K2 O,ZnO,SrO,Gd2 O
3 を下記の所定割合で含有する基礎ガラス100重量
部に対してAg,Au,CeO2 およびSnO2 を
下記の所定割合で含む組成物を熱処理すると、結晶相の
主結晶としてジケイ酸リチウムとα−石英が生じ、前記
(2)耐熱性および(5)化学的耐久性(耐候性)を劣
化させるメタケイ酸リチウムは生じないので、前記(2
)および(5)の特性が著るしく改善された結晶化ガラ
スが得られること及びこの結晶化ガラスは、上記従来の
結晶化ガラスの欠点である、前記(1)加工性、(3)
高膨張性及び膨張係数のマッチング性および(4)耐摩
耗性、高硬度性の特性の不十分さを解消することを見い
出し、本発明を完成した。
【0012】すなわち、本発明の結晶化ガラスは、重量
百分率で SiO2                     
  73〜83%,Li2 O           
             5〜13%,K2 O  
                        1
〜  8%,ZnO                
      0.5〜  9%,SrO       
                   0〜10%,
Gd2 O3                   
    0〜  8%,ZnO+SrO+Gd2 O3
       5〜13%を含有してなる基礎ガラス1
00重量部に対して、Ag  0.001〜0.1重量
部、Au  0〜0.01重量部、CeO2   0〜
0.01重量部およびSnO2   0〜0.2重量部
を含み、熱処理によって生じた結晶相の主結晶がジケイ
酸リチウムとα−石英であることを特徴とする。また本
発明の結晶化ガラスは熱膨張係数が130〜170×1
0−7/℃であることを特徴とする。なお、本明細書に
おいて、セリウムおよびスズの酸化物を「CeO2 」
、「SnO2 」と便宜上記載したが、本明細書におい
て「CeO2 」、「SnO2 」はCe4+、Sn4
+の酸化物(CeO2 、SnO2 )以外にCe3+
の酸化物(Ce2 O3 )、Sn2+の酸化物(Sn
O)などの各種原子価を有するCe、Snの酸化物を含
むものとする。
【0013】本発明において基礎ガラスの組成を上述の
ように限定した理由は以下の通りである。SiO2 は
析出結晶ジケイ酸リチウム及びα−石英の必須成分であ
り、かつマトリックスガラス相中でもガラス骨格となる
ものである。SiO2 が83%より多いときには、溶
融性が著しく悪くなったり、α−石英の析出量が増大し
、所望の膨張係数が得られない。一方、SiO2 が7
3%より少ないときには析出結晶がジケイ酸リチウム、
α−石英以外にクリストバライト、トリジマイト、メタ
ケイ酸リチウムの結晶が析出してきて所望の膨張係数が
得られず、均質な結晶化ガラスが得られない。また化学
的耐久性(耐候性)も悪化する。従ってSiO2 の割
合は73〜83%に限定される。
【0014】Li2 Oは析出結晶ジケイ酸リチウムの
必須成分であり、ジケイ酸リチウムの析出量はLi2 
Oの導入量でほぼコントロールすることができる。Li
2 Oが13%より多いときには、より多くのジケイ酸
リチウムが析出する為α−石英の析出量がおさえられて
しまい、高膨張率化ができない。またマトリックスガラ
ス相中にも多くのLi2 Oが入るため化学的耐久性や
耐熱性が低下する。一方、Li2 Oが5%より少ない
ときには、溶融性の低下がおこり、分相もおこりやすく
なる。 分相したガラスは熱処理しても均一な結晶化ガラスは得
られない。また、2つの析出結晶のうちでα−石英が多
量に析出する為、膨張係数が高くなりすぎてしまう。従
ってLi2 Oの割合は5〜13%に限定される。
【0015】K2 Oはガラスの溶解温度を下げると同
時に分相をおさえる。特定量のK2 Oの導入により析
出結晶の微小化をうながし半透明性を示すまでになる。 またα−石英の析出抑制剤となり、所望の膨張係数に合
せることができる。K2 Oが8%より多い場合には、
α−石英の析出量が少量となり所望の膨張係数が得られ
ない。 また、結晶化ガラス中のマトリックスガラス中にK2 
Oが多く残存することにより化学的耐久性が悪くなる。 一方、K2 Oが1%未満では分相がおきやすく均質な
結晶化ができず、従って微細な結晶を生じないので、半
透明性も示さない。従ってK2 Oの割合は1〜8%に
限定される。
【0016】ZnOはα−石英を析出させる助剤となり
高膨張率化にも役立つ。ZnOが9wt%より多いとき
には、α−石英を多量に析出させ膨張係数を著しく大き
くし、所望の値より大きなものとなってしまう。またL
i2 O−ZnO−SiO2 系の結晶も同時に析出さ
せる。 一方、ZnOが0.5%未満の時にはα−石英以外にク
リストバライトの析出がはげしくなり、均質な結晶化が
起らず表面のみが結晶化する。従ってZnOの割合は0
.5〜9%に限定される。
【0017】またSrO,Gd2 O3 は、切断加工
、溝加工時のチッピングを押え、かつ耐熱性、化学的耐
久性を向上させる。しかしSrO,Gd2 O3 がそ
れぞれ10%,8%超えると、析出結晶が巨大化し、半
透明性を示さなくなるので、SrO,Gd2 O3 の
割合はそれぞれ10%以下、8%以下に限定される。
【0018】上述のZnO,SrOおよびGd2 O3
 は、これらの合量を5〜13%にする必要がある。そ
の理由は、上記範囲においてのみ微細な結晶が生じるの
で、例えば平面研磨したときに面粗さが小さくなり加工
性に優れたものとなるだけでなく、外観上半透明性を示
すからである。
【0019】本発明においては、上記の組成からなる基
礎ガラス100重量部に対して、Agが0.001〜0
.1重量部、Auが0〜0.01重量部、CeO2 が
0〜0.01重量部およびSnO2 が0〜0.2重量
部含有される。これらは結晶核形成剤として用いられ、
主結晶としてジケイ酸リチウム及びα−石英を優先的に
析出させる。これらのうち、Agは必須成分であり、少
なくとも0.001重量部含有させる必要があるが、0
.1重量部を超えると、Agがガラス中に溶解せず、A
g金属粒として白金るつぼの底に貯り、白金と合金を作
るので、0.001〜0.1重量部に限定される。任意
成分であるAuは助剤としてAgの働きを助けるために
用いられるが、0.01重量部を超えると、ガラス中に
溶解せず、Au金属粒となって白金と合金を作るので、
0.01重量部以下に限定される。
【0020】CeO2 はガラス中のAgイオンを紫外
線照射によりAgの金属コロイドとする還元剤としての
役目をはたすが、CeO2 が0.01重量部を超える
とガラス表面のみのセリウムが酸化される為、表面層の
みAg金属コロイドが析出し、熱処理すると表面結晶化
状態となるので、0.01重量部以下に限定される。
【0021】SnO2 はCeO2 の還元助剤として
働くが、0.2重量部を超えると、紫外光を照射する前
に成形したガラスの除歪アニール中にAgイオンを熱還
元してしまうので、0.2重量部以下に限定される。
【0022】なお、Sb2 O3 を脱泡剤として用い
ても良いが、1.0%重量部を超えると、SnO2 同
様、ガラスの除歪アニール中にAgイオンが熱還元して
しまうので、1.0重量部以下が好ましい。
【0023】本発明の結晶化ガラスの製造例を示すと以
下の通りである。基礎ガラスおよび結晶核形成剤の原料
を調合し、白金るつぼを使用して1400〜1600℃
で溶融した後、溶融ガラスをダクタイル鋳型に流し出し
成形し、ガラス転移点温度付近に保持した電気炉内に入
れて徐冷しガラスを得る。このガラスを400Wの水銀
ランプ下に1秒以上放置し、紫外線を照射する。次に2
段階の熱処理により結晶化を行なう。すなわち、常温か
ら100℃/hrの昇温速度で500〜600℃まで加
熱し、30分〜10時間その温度で保持し核形成(一次
熱処理)を行なう。そして50℃/hrの昇温速度で8
00〜900℃まで加熱しその温度で30分〜20時間
保持し、結晶成長(二次熱処理)を行なった後、電気炉
を断電し放冷する。常温になった素材は茶色の半透明性
を示す結晶化ガラスである。析出した主結晶はジケイ酸
リチウムとα−石英である。
【0024】なお、結晶核形成剤としてSnO2 を添
加した場合には、上記紫外線照射を省略してもよい。す
なわち、Snイオンは紫外線照射なしの直接熱処理によ
って酸化され、Snイオンの酸化によって放出された電
子によってAgイオンがAg金属に還元されるからであ
る。
【0025】上述のように本発明の結晶化ガラスは、析
出した主結晶がジケイ酸リチウムとα−石英であり、ク
リストバライトやメタケイ酸リチウムを実質的に含まな
い。クリストバライトはα−β転移が240℃という低
温にあるため、30℃から600℃という高温までの膨
張係数をセンダストの膨脹係数である150×10−7
/℃に近づけることは困難である。またクリストバライ
トは表面層に結晶化をおこしやすい為、均一な結晶化ガ
ラスは作りずらい。またメタケイ酸リチウムは高膨張係
数の結晶化ガラスとするには良い結晶であるが、酸に容
易に侵され易く化学的耐久性(耐候性)が劣る。これに
対して本発明において、主結晶をジケイ酸リチウムとα
−石英の2種に絞ることにより、上記5種の特性すなわ
ち、(1)加工性、(2)耐熱性、(3)高膨張性及び
膨張係数のマッチング性、(4)耐摩耗性、高硬度性、
(5)化学的耐久性(耐候性)の全てを満足し、磁気ヘ
ッド基板として好ましく用いられる結晶化ガラスが得ら
れる。
【0026】
【実施例】基礎ガラスの原料としてSiO2 、Li2
 CO3 、KNO3 、ZnO、Sr(NO3 )2
 、Gd2 O3 を、そして結晶核形成剤の原料とし
てAgCl、Auペースト、CeO2 、SnO2 を
、さらに脱泡剤としてSb2 O3 を用い、表1およ
び表2に示すガラスが得られるように調合し、そのバッ
チを100cc白金るつぼを使って1450℃で5時間
溶融し、脱泡、清澄した。この溶融ガラスをダクタイル
鋳型に流し出し成形し、次いで除歪のため500℃の電
気炉内に1時間保持したあと断電放冷した。冷却したガ
ラスは400Wの水銀ランプの下で1分間紫外線を照射
した(なお、表2の試料■については、この紫外線照射
を行なわなかった)。次に熱処理を以下のように行なっ
た。すなわち、まず常温から100℃/hrの昇温速度
で530℃まで加熱し、530℃で5時間保持して核形
成(一次熱処理)を行なった。そしてひき続き50℃/
hrの昇温速度で830℃、840℃または850℃ま
で加熱し、830℃(表1の試料■、表2の試料■、■
)、840℃(表1の試料■)または850℃(表1の
試料■、■)で2時間保持し、結晶成長(二次熱処理)
を行なった。その後電気炉を断電し常温まで放置した。 得られた結晶化ガラスは茶色の半透明性を示す外観を呈
し、主結晶はジケイ酸リチウムとα−石英であった。
【0027】得られた結晶化ガラスについて、(1)加
工性、(2)耐熱性、(3)高膨張性及び膨張係数のマ
ッチング性、(4)耐摩耗性、高硬度性、(5)化学的
耐久性(耐候性)を下記の方法により測定した。
【0028】(1)加工性:加工性の評価は実際に平面
研摩と溝加工を行なって検討した。平面研摩においては
通常の光学研摩を行ない、面荒さが200オングストロ
ーム以下まで加工可能なものを良とした。溝加工は加工
後、光学顕微鏡80倍で目視し、チッピングがないもの
を良とした。
【0029】(2)耐熱性:センダストの最良の磁気特
性を得るために、600〜650℃の熱処理が薄膜形成
後行なわれる。この600℃以上の温度に耐え得る様に
結晶化ガラス作製の二次熱処理が800℃以上で行なえ
るものを良とした。
【0030】(3)高膨張性及び膨張係数のマッチング
性:センダスト薄膜の膨張係数が30℃から600℃で
約150×10−7/℃であるので、膨脹係数が130
〜170×10−7/℃の範囲に入るものを良とした。
【0031】(4)耐摩耗性、高硬度性:高硬度化する
ことにより耐摩耗性は向上するが、あまりに高硬度化し
すぎると加工性が悪くなる。そこでヌープ硬さで600
MPa を超え800MPa 以下のものを良とした。
【0032】(5)化学的耐久性:化学的耐久性の評価
は日本光学硝子工業会規格の光学硝子化学的耐久性測定
法No.06による耐水性にて検討し、減量率0.1重
量%以下のものを良とした。
【0033】上記(1)〜(5)についての測定結果を
表1および表2に示す。表1および表2より本実施例の
結晶化ガラスは、(1)加工性としての面荒さ、チッピ
ング、(2)耐熱性としての二次熱処理温度、(3)高
膨張性及び膨張係数のマッチング性としての平均線膨張
係数、(4)耐摩耗性、高硬度性としてのヌープ硬さ、
(5)化学的耐久性(耐候性)としての減量率のすべて
において満足すべき値を示した。
【0034】比較のため、従来の化学切削性感光性結晶
化ガラスについて上記(1)〜(5)を評価した結果を
表2の比較例に示す。この比較例の結晶化ガラスは、実
施例の結晶化ガラス■〜■と主要なSiO2 ・Li2
 O量はほぼ同等であるが、他の成分量が異なり、特に
本発明の結晶化ガラスに含まれないAl2 O3 を含
むためセンダスト磁気ヘッド基板用としては特性上満足
できるものでないことが判明した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、セン
ダスト磁気ヘッド基板として必要な特性である(1)加
工性、(2)耐熱性、(3)高膨張性及び膨張係数のマ
ッチング性、(4)耐摩耗性、高硬度性、(5)化学的
耐久性(耐候性)のすべてを満足し、センダスト磁気ヘ
ッド基板として好適な結晶化ガラスが提供された。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  重量百分率で、 SiO2                     
      73〜83%,Li2 O           
                 5〜13%,K2 O  
                            1
    〜  8%,ZnO                
          0.5〜  9%,SrO       
                       0〜10%,
    Gd2 O3                   
        0〜  8%,ZnO+SrO+Gd2 O3
           5〜13%を含有してなる基礎ガラス1
    00重量部に対して、Ag  0.001〜0.1重量
    部、Au  0〜0.01重量部、CeO2   0〜
    0.01重量部およびSnO2   0〜0.2重量部
    を含み、熱処理によって生じた結晶相の主結晶がジケイ
    酸リチウムとα−石英であることを特徴とする結晶化ガ
    ラス。
  2. 【請求項2】  熱膨張係数が130〜170×10−
    7/℃である、請求項1に記載の結晶化ガラス。
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