JPH04328516A - レーザビーム走査光学系 - Google Patents

レーザビーム走査光学系

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JPH04328516A
JPH04328516A JP3098406A JP9840691A JPH04328516A JP H04328516 A JPH04328516 A JP H04328516A JP 3098406 A JP3098406 A JP 3098406A JP 9840691 A JP9840691 A JP 9840691A JP H04328516 A JPH04328516 A JP H04328516A
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JP
Japan
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lens
optical system
laser beam
light source
laser diode
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Pending
Application number
JP3098406A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Naiki
内貴 俊夫
Akiyoshi Hamada
濱田 明佳
Hiroshi Nakamura
弘 中村
Osamu Ono
理 小野
Masanori Murakami
正典 村上
Shiro Ogata
司郎 緒方
Yoshinori Ito
嘉則 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Omron Corp
Minolta Co Ltd
Omron Tateisi Electronics Co
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザビーム走査光学
系、特に電子写真複写機、レーザプリンタ、ファクシミ
リ等の画像形成装置の画像書き込み用ヘッドとして使用
されるレーザビーム走査光学系に関する。
【0002】
【発明の背景】従来、電子写真方式によるレーザプリン
タでは、感光体上へ画像を書き込むためのレーザビーム
走査光学系として、レーザダイオードを光源としたもの
が広く使用されている。レーザダイオードから放射され
たレーザビームは偏向器(ポリゴンミラー)で一平面上
に等角速度で偏向走査され、fθレンズあるいはfθミ
ラー等の光学素子で走査速度を補正したうえで走査ライ
ン(感光体)上に結像される。そして、レーザダイオー
ドから放射されるレーザビームは一定の広がり角を有す
る拡散光であるため、レーザダイオードの正面に集光レ
ンズ(コリメータレンズ)を設け、平行光又は収束光に
集光している。
【0003】近年では、製作の容易性、コスト低減のた
めに光学素子の素材としてガラスに代えて樹脂が用いら
れる傾向にある。しかし、樹脂製の光学素子(レンズ)
では環境温度の変化に応じて形状(厚さ、曲率半径)、
屈折率が変化し、像面上でデフォーカスが発生し、ビー
ムのスポット径が変動する問題点を有している。一方、
ミクロンオーダの周期を持つ格子状同心円パターンの集
合で、その断面が鋸歯状となったフレネルレンズが開発
されている。このフレネルレンズは屈折現象と回折現象
を利用し、平行な光が入射すると格子の各部分で光が曲
がり、入射光を一点に集束する。逆に、焦点から放射さ
れた拡散光を格子の各部分で平行化する。このフレネル
レンズを従来のコリメータレンズに代えてレーザ光源ユ
ニットを構成することが考えられる。しかし、ここでは
レーザダイオードの発振波長の変化に起因するデフォー
カスが最大の問題点となる。即ち、回折現象を利用して
いるフレネルレンズは、波長変化に対して不安定であり
、僅かな波長変化に対して敏感に焦点距離が変動する。 プリンタのレーザビーム走査光学系にあっては、その僅
かな焦点距離の変動が走査光学系を通して数百倍に拡大
され、像面(感光体)上でのデフォーカスを引き起こす
。ちなみに、レーザダイオードから放射されるレーザビ
ームの波長は、発光部の発熱量の増加、環境温度の上昇
により長波長側にシフトする。また、前記フレネルレン
ズの焦点距離はレーザダイオードの発振波長に反比例す
る。
【0004】そこで、本発明者らは、前記レーザダイオ
ードとフレネルレンズの特性あるいはそれらの保持部材
の熱膨張作用を利用し、光学素子の樹脂化に伴う環境温
度上昇による像面でのデフォーカスを補正することに着
目した。
【0005】
【発明の目的、構成、作用】即ち、本発明の目的は光学
素子に樹脂製レンズ等を用いた場合であっても環境温度
の上昇による走査光学系のデフォーカスを実用上問題と
ならない程度に小さくできるレーザビーム走査光学系を
提供することにある。以上の目的を達成するため、本発
明に係るレーザビーム走査光学系は、温度上昇によって
発振波長が長波長側へ変化するレーザダイオードと、回
折効果を有し、焦点距離が波長に反比例する集光レンズ
とを一体的にユニット化し、レーザダイオードと集光レ
ンズの温度変化に伴うデフォーカスと、光学素子の温度
変化に伴うデフォーカスとが互いに相殺されるようにし
た。
【0006】前記集光レンズは薄い平板状をなし、その
焦点距離は1〜10mm程度であり、焦点又はその近傍
にレーザダイオードを設置することで一つのパッケージ
に高密度実装した光源ユニットが得られる。レーザダイ
オードから放射された拡散光は集光レンズの屈折効果、
回折効果によって平行光あるいは収束光に集光される。 光学素子として樹脂レンズが使用されていると、温度上
昇に伴ってその曲率半径及び芯厚は増加傾向にあり、屈
折率は減少傾向にある。従って、走査系の焦点距離が実
質的に長くなり、像面は後方にデフォーカスする。一方
、光源ユニットにおいては、レーザダイオードから放射
されるビームの波長は、発光部の温度上昇で長波長側に
シフトする傾向にあり、これに起因して集光レンズの焦
点距離が短くなる。さらに、必要であればレーザダイオ
ードあるいは集光レンズの保持部材の熱膨張によってレ
ーザダイオードと集光レンズの間隔が短くされる。この
ような光源部でのデフォーカスによって像面がほぼ元の
焦点位置に戻され、最終的に走査光学系のデフォーカス
(ビームのスポット径)が実用上問題とならない程度に
抑えられる。
【0007】
【実施例】以下、本発明に係るレーザビーム走査光学系
の実施例につき、添付図面に従って説明する。 [第1実施例、図1〜図4参照]図1は本発明の第1実
施例であるレーザビーム走査光学系20を組み込んだレ
ーザプリンタを示す。
【0008】このレーザプリンタは、本体1の略中央部
分に感光体ドラム2が矢印a方向に回転駆動可能に設置
され、その周囲に帯電チャージャ3、現像器4、転写チ
ャージャ5、残留トナーのクリーナ6を配置したもので
ある。レーザビーム走査光学系20は感光体ドラム2の
上方に設置され、帯電チャージャ3によって所定の電位
に均一に帯電された感光体ドラム2の表面にレーザビー
ムを照射し、所定の画像を潜像として形成する。この潜
像は現像器4で現像され、トナー画像とされる。
【0009】一方、記録用シートは本体1の下段に設置
した給紙カセット10から1枚ずつ自動的に給紙され、
タイミングローラ11を経て転写部へ搬送される。シー
トはここでトナー画像を転写され、定着器12でトナー
の定着を施された後、排出ローラ13から本体1の上面
に排出される。図2はレーザビーム走査光学系20を示
す。
【0010】この光学系20は、光源ユニット21、シ
リンドリカルレンズ30、ポリゴンミラー31、fθレ
ンズ32、平面ミラー33、画像書き込みスタート位置
検出センサ45(以下、SOSセンサと称する)このS
OSセンサ45へレーザビームを導くミラー41,42
を図示しないハウジングに取り付けたものである。光源
ユニット21(その構成は後述する)から出射されたレ
ーザビームは、シリンドリカルレンズ30を透過するこ
とによりポリゴンミラー31の反射面付近にその偏向面
に一致する直線状に収束される。ポリゴンミラー31は
矢印b方向に一定速度で回転駆動され、レーザビームを
連続的に等角速度で偏向走査する。走査されたレーザビ
ームはfθレンズ32を透過した後、平面ミラー33で
反射され、図示しないハウジングのスリットを通じて感
光体ドラム2上で結像する。このとき、レーザビームは
感光体ドラム2の軸方向に等速で走査され、これを主走
査と称する。また、感光体ドラム2の矢印a方向への回
転に基づく走査を副走査と称する。
【0011】以上の構成において、光源ユニット21か
らのレーザビームのオン,オフと、前記主走査、副走査
とによって感光体ドラム2上に画像(静電潜像)が形成
される。fθレンズ32は主走査方向に対するレーザビ
ームの走査速度を走査域の中心部から両端部にわたって
均等となるように(歪曲収差を)補正する。シリンドリ
カルレンズ30は、fθレンズ32と共働してポリゴン
ミラー31の面倒れ誤差を補正する。
【0012】一方、ポリゴンミラー31で偏向走査され
たレーザビームのうち一部は、ミラー41,42からシ
リンドリカルレンズ46を介してSOSセンサ45へ入
射し、その検出信号に基づいて1ラインごとの画像書き
込みスタート位置が制御される。ここで、光源ユニット
21について説明する。
【0013】図3に示すように、光源ユニット21は、
ホルダ22にレーザダイオード23を取り付け、フレネ
ルレンズ24を固定したホルダ25をホルダ22に挿入
したもので、ホルダ25はホルダ22の先端で固着され
ている。また、ホルダ22は光量モニタ用フォトダイオ
ードを備えた図示しないベース上に固定されている。レ
ーザダイオード23は所定の電流を供給することにより
接合面から拡散光を放射する。フレネルレンズ24は、
ミクロンオーダの周期を持つ格子状同心円パターンの集
合で、その断面を鋸歯状に成形したものである。このフ
レネルレンズ24は屈折効果と回折効果を有し、格子の
各部分で光が曲げられる。平行光が入射すると一点(焦
点)に収束され、焦点から放射された拡散光は平行光と
される(図4参照)。
【0014】従って、レーザダイオード23の発光部2
3aをフレネルレンズ24の焦点に設置することにより
、レーザダイオード23から放射された拡散光はフレネ
ルレンズ24で平行光に集光され、光源ユニット21か
ら前記シリンドリカルレンズ30へ向かって出射される
。また、レーザダイオード23の発光部23aをフレネ
ルレンズ24の焦点よりも僅かに遠い位置に設定すると
、光源ユニット21からは収束光が出射される。本実施
例では後者の設定により得られる収束光を用いている。
【0015】ここで使用されているフレネルレンズ24
はポリカーボネイトからなり、波長780nmのレーザ
ビームに対応するように設計されている。フレネルレン
ズ24は極めて小型、軽量で、レーザダイオード23、
モニタ用フォトダイオード28等と共に一つのパッケー
ジ内に高密度実装できる。従来はコリメータレンズとし
てガラスモールドの単玉非球面レンズを用いていたので
あるが、これと比較して光源部が小型化し、光学系ハウ
ジングへの組み込みに際してレーザダイオードとフレネ
ルレンズとを互いに位置調整する必要がなくなる。また
、フレネルレンズは成形法で量産でき、研摩工程も不要
であるという利点を有する。
【0016】さらに、今日では、レーザプリンタの低速
化が進むと共に、感光体の感度が改善され、像面上で必
要な光量は0.2mW程度で十分な場合がある。この場
合、通常の光学系では光透過率が25〜30%程度であ
るため、レーザダイオードの出力は0.8mW程度とな
る。しかし、これではレーザダイオードはLED発光か
らLD発光へ切り替わる領域でのシュレッシュホールド
出力程度となり、応答性が悪くなる。しかし、フレネル
レンズは光透過効率が50%あるいはそれ以下のものを
製作でき、レーザダイオードをLD発光の領域で駆動さ
せ、応答性を上げることができる。
【0017】[第2実施例、図5参照]図5において、
レーザビーム走査光学系20’はポリゴンミラー31の
後段に設けたトーリックレンズ35、球面ミラー36、
平面ミラー37を通じてポリゴンミラー31で偏向走査
されたレーザビームを感光体ドラム2上へ結像するよう
に構成されている。SOSセンサ45に対しては一つの
ミラー43でレーザビームを導く。光源ユニット21は
図3に示したのと同じ構成からなり、収束光を出射する
【0018】ここで、トーリックレンズとは、入射側又
は射出側のいずれか一方の面がトロイダル面で他方の面
が球面、平面又はシリンドリカル面であるレンズをいう
。本実施例において、トーリックレンズ35は入射側の
面がトロイダル面、射出側の面が球面にて構成されてい
る。トロイダル面とは二つの主経線がそれぞれ異なった
曲率中心を有する面をいう。
【0019】球面ミラー36はfθレンズに代わって、
トーリックレンズ35と共に主走査方向に対する走査速
度を走査域中心からその両端部にわたって均等となるよ
うに(歪曲収差を)補正すると共に、感光体ドラム2上
での主走査方向の像面湾曲を補正する。また、トーリッ
クレンズ35のトロイダル面は、ポリゴンミラー31の
面倒れ誤差を補正すると共に、感光体ドラム2上での副
走査方向の像面湾曲を補正する。本実施例ではシリンド
リカルレンズ30によってビームをポリゴンミラー31
に集光する一方、トーリックレンズ35のトロイダル面
によってポリゴンミラー31の各反射面と集光面とが共
役関係を保持するようにしている。一方、トーリックレ
ンズ35の球面は、主として主走査方向の像面湾曲を補
正すると共に、歪曲収差の補正を行なう。
【0020】[環境温度の上昇と走査系による像面デフ
ォーカス]ところで、以上の走査光学系20,20’に
おいては、シリンドリカルレンズ30及びトーリックレ
ンズ35はアクリル樹脂で成形され、球面ミラー36は
ポリカーボネイト樹脂で成形されている。これらの樹脂
製光学素子は環境温度の上昇の影響を受けやすく、温度
上昇に伴って曲率半径及び芯厚は増加傾向にあり、屈折
率は減少傾向にあり、いずれも正のパワーを弱める。即
ち、温度上昇に伴って走査系の焦点距離が実質的に長く
なり、主として副走査方向に像面が後退するデフォーカ
スが生じる。
【0021】そこで、光源ユニット21で前記デフォー
カスの補正を行なわない場合、各実施例の光学系20,
20’で一定の温度上昇に対して、光学素子の変形によ
ってどの程度デフォーカスが発生するかを各光学素子ご
とに検討する。図6は光学系20,20’における基準
温度(20℃)での像面湾曲特性を示す。
【0022】図7はシリンドリカルレンズ30のみを4
0℃に上げた場合の像面湾曲特性を示す。このシリンド
リカルレンズ30は副走査方向にのみパワーを持つため
、副走査方向の像面のみが後退し、主走査方向にデフォ
ーカスは生じていない。図8はトーリックレンズ35の
みを40℃に上げた場合の像面湾曲特性を示す。このト
ーリックレンズ35も主走査方向に対するパワーが弱く
、副走査方向に対するパワーが強いため、副走査方向の
像面が大きく後退し、主走査方向の像面は殆ど変わらな
い。
【0023】図9は球面ミラー36のみを40℃に上げ
た場合の像面湾曲特性を示す。球面ミラー36は焦点距
離に関与するのが曲率の変化のみであるため、その影響
は小さく、主、副走査方向共像面は殆ど変化しない。以
上を総合すると、20℃の温度上昇に対して像面の形そ
のものは主、副走査方向共に殆ど変化はなく、主走査方
向に0.14mm、副走査方向に3.76mm、像面が
後退することとなる。デフォーカスが発生するとビーム
径が太り、感光体上でのエネルギ密度の低下を招き、電
子写真プロセスを経た最終画像ではラインの細り、画像
濃度の低下となる。
【0024】図10〜図12は走査光学系でのビームの
収束状態を示し、図10は基準温度(20℃)の場合、
図11は20℃の温度上昇があった場合(補正なし)、
図12は以下に示すように光源ユニット21でデフォー
カスの補正を行なった場合を示す。図11、図12にお
いて、2Wの範囲が実用上問題とならないデフォーカス
の範囲である。環境温度が上昇した場合(図11参照)
、主走査方向のデフォーカス量ΔXH’(0.14mm
)は許容範囲内であるが、副走査方向のデフォーカス量
ΔXV’(3.76mm)は許容範囲を外れている。
【0025】[デフォーカスの補正I]レーザダイオー
ドは発光部の発熱量の増加、環境温度の上昇により発振
波長が変化する特性を有している。そして、回折効果を
利用しているフレネルレンズは波長の変化に対して不安
定であり、僅かな波長変化に対して敏感に焦点距離が変
動(デフォーカス)する。また、図3に示した光源ユニ
ット21においてはホルダ22,25は素材自体が所定
の熱膨張係数を持ち、それぞれ熱膨張作用によって光源
部でのデフォーカスを発生させる。走査光学系全体とし
て考慮すると、僅かな焦点距離の変動(デフォーカス)
が前述の光学素子30,32,35,36を通して数百
倍に拡大され、像面(感光体ドラム表面)上でのデフォ
ーカスを発生させる。本発明はこのような光源部でのデ
フォーカスによって走査系による像面デフォーカスを打
ち消そうとするものである。
【0026】まず、フレネルレンズの焦点距離の変動に
ついて解析する。回折効果を利用しているフレネルレン
ズは、レーザダイオードの発振波長に対して以下の式に
示す関係で焦点距離が変動する。     fλ=f’λ’              
                        …
…(1)    f’=(λ/λ’)f       
                         
……(1a)λ:レーザダイオード発振波長 λ’:変化後のレーザダイオード発振波長f:フレネル
レンズ焦点距離 f’:変動後のフレネルレンズ焦点距離以上の焦点距離
の変動による像面上でのデフォーカスは、コリメータレ
ンズの出射光が平行光となる場合、以下の式(2),(
3)に示す関係で拡大される。
【0027】主走査方向:     ΔXH=(fH/fCO)2Δf      
                      ……(
2)ΔXH:主走査方向像面デフォーカス量Δf:フレ
ネルレンズ焦点距離変動量 fH:走査光学系主走査方向焦点距離 fCO:フレネルレンズ焦点距離 副走査方向     ΔXV=β2(fCY/fCO)2Δf   
                       ……
(3)ΔXV:副主走査方向像面デフォーカス量β:走
査光学系副走査方向横倍率 fCY:シリンドリカルレンズ焦点距離さらに、デフォ
ーカス量とビーム径との関係は以下の式(4)で示され
る。
【0028】
【数1】
【0029】DO:λの波長による像面上のビーム径(
1/e2値) D:ΔXHだけデフォーカスしたときの像面上のビーム
径(1/e2値) そこで、前記式(4)において、実用上許容できるビー
ム径の上限をD1とすると、波長変化したときにもD<
D1が満たされればよい。即ち、
【0030】
【数2】
【0031】一方、レーザダイオードの発振波長がλか
らλ’に変化したときフレネルレンズの焦点距離の変動
量Δfは、以下の式(5)で表わされる。     Δf=(λ’−λ)/λ’・fCO     
                     ……(5
)前記実施例1,2では光源ユニット21から収束光が
出射されるように構成しているため、収束光での像面デ
フォーカスを以下に解析する。
【0032】主走査方向については、図10において、
a1:フレネルレンズからその物点までの距離b1:フ
レネルレンズからその像点までの距離L1:フレネルレ
ンズから走査レンズまでの距離b2:走査レンズからそ
の像面までの距離と設定すると、デフォーカス量ΔXH
は以下の式(2b)で表わされる。
【0033】
【数3】
【0034】一方、副走査方向については、図10にお
いて、さらに追加して、 L2:フレネルレンズからシリンドリカルレンズまでの
距離 b3:シリンドリカルレンズからその像点までの距離β
:走査光学系副走査方向横倍率 と設定すると、デフォーカス量ΔXVは以下の式(3b
)で表わされる。
【0035】
【数4】
【0036】第1実施例の光学系20についてデフォー
カス量ΔXHを計算すると、例えば、a1=6.06m
m、b1=600mm、L1=200mm、b2=15
0mmとすると、ΔXHは1351Δfとなる。また、
デフォーカス量ΔXVを計算すると、例えば、a1=6
.06mm、b1=600mm、L2=50mm、b3
=50mm、β=2とすると、ΔXVは318Δfとな
る。即ち、主走査方向のデフォーカスは副走査方向のそ
れに対して4倍強の感度を持つ。
【0037】第2実施例の光学系20’についてデフォ
ーカス量ΔXHを計算すると、例えば、a1=4.64
mm、b1=534mm、L1=232.3mm、b2
=147.7mmとすると、ΔXHは3119Δfとな
る。 また、デフォーカス量ΔXVを計算すると、例えば、a
1=4.64mm、b1=534mm、L2=40mm
、b3=33.5mm、β=4.85とすると、ΔXV
は1408Δfとなる。即ち、主走査方向のデフォーカ
スは副走査方向のそれに対して2倍強の感度を持つ。
【0038】前述の考察で明らかなように、第1実施例
の場合は、走査系によるデフォーカスのうち、大きい副
走査方向のΔXVを手前側に戻そうとすると、主走査方
向のΔXHが4倍強の量で発生する。両者をバランスよ
く補正するためには、図11で説明したように、ΔXH
’が0.14mm、ΔXV’が3.76mmとすると、
ΔXH=1351Δf、ΔXV=318Δfであるため
、Δfを−0.00228に設定するとΔXHとΔXV
を共に±3.02mmにバランスよく補正できる(図1
2参照)。
【0039】また、第2実施例の場合、主走査方向のΔ
XHが副走査方向のΔXVの2倍強の量で発生するに止
まる。従って、ΔXH’が0.14mm、ΔXV’が3
76mmとすると、ΔXH=3119Δf、ΔXV=1
408Δfであるため、Δfを−0.000859に設
定するとΔXHとΔXVを共に±2.55mmにバラン
スよく補正できる(図12参照)。
【0040】ところで、前記フレネルレンズ焦点距離の
変動量Δfは光源ユニット21としてはホルダ22,2
5の熱膨張を考慮した光源部デフォーカス量Δxとして
像面デフォーカスの補正を検討しなければならない。 [デフォーカスの補正II]図3を参照して、光源ユニ
ット21の構成部材(ホルダ22,25、レンズ基材)
の熱膨張によるレーザダイオード23の発光部23aと
フレネルレンズ24との距離変動について考察する。
【0041】各構成部材が発光部23aとフレネルレン
ズ24の距離に関わる有効長をそれぞれD1,D2,D
3とし、熱膨張係数をホルダ22がα1、レンズ24の
基材がα2、ホルダ25がα3とすると、温度変化ΔT
を与えた場合、距離変化量ΔD(D’−D)は、   
 D=D1−D2−D3              
                        …
…(6a)    D’=D1’−D2’−D3’  
      =D1(1+α1ΔT)−D2(1+α2
ΔT)−D3(1+α3ΔT)           
                         
                      ……(
6b)  従って、     ΔD=D’−D         =(D1α1−D2α2−D3α3)
ΔT                  ……(7)
ΔTの温度変化により、発振波長がΔλ(λ’−λ)だ
け変化し、それに応じてフレネルレンズ24の焦点距離
がΔf(f’−f)だけ変動すると、Δfは以下の式(
8),(9)から式(10)として表わされる。
【0042】     λ’=λ+(dλ/dT)ΔT       
                   ……(8) 
   f’=(λ/λ’)f         ={λ/[λ+(dλ/dT)ΔT]
}f            ……(9)
【0043】
【数5】
【0044】次に、レンズ基材の熱膨張による焦点距離
の変動を考察する。焦点距離fのn番目の格子の半径R
nは、以下の式(11)で表わされる。
【0045】
【数6】
【0046】従って、焦点距離fは、以下の式(12)
で表わすことができる。     f=2Rn2/λ(2n−1)       
                   ……(12)
線膨張係数α3を持つレンズ基材の温度変化量ΔTに対
する格子径の変化量Rn’は、以下の式(13)で表わ
される。     Rn’=Rn(1+α3ΔT)       
                   ……(13)
この場合、焦点距離f’とその変動量Δfは以下の式(
14),(15)で表わされる。
【0047】     f’=2Rn2(1+α3ΔT)2/λ(2n
−1)        =(1+α3ΔT)2f   
                         
  ……(14)    Δf=f’−f         =[(1+α3ΔT)2−1]f  
      =α3ΔT(α3ΔT+2)f     
                   ……(15)
前記式(7),(10),(15)を総合すると、ΔD
だけ物点(レーザダイオード23)が後退することは、
レーザダイオード23とフレネルレンズ24間の距離が
固定され、フレネルレンズ24の焦点距離がΔf=−Δ
Dだけ変動したことに実質的に等しい。従って、式(7
),(10),(15)のそれぞれにおける焦点距離変
動量をΔf1,Δf2,Δf3とすると、Δf及びそれ
らの変動量は以下の式(16)〜(19)で表わされる
【0048】
【数7】
【0049】[光源ユニットの設計例]以下、光源ユニ
ット21の具体的な設計例について説明する。まず、第
1実施例の光学系20について、必要条件は前述の如く
Δf=−0.00228である。従って、λ=780n
m、dλ/dT=0.225mm/℃、ΔT=20℃、
f=6mmとし、フレネルレンズ24の材質をポリカー
ボネイト(α3=8×10−5)、その厚みD3を1.
2mmとした場合、Δf2、Δf3の値は自動的に決ま
り、前記必要条件を満足するため、D1,D2を最適化
してΔf1の値を目標値に合わせればよい。
【0050】即ち、前式(18),(19)に基づき、
以上の条件でΔf2は−0.034417、Δf3は0
.019215となる。これらの値を前式(16)に代
入すると、Δf1を求めることができる。     −0.00228=Δf1−0.034417
+0.019215    Δf1=0.012922 ホルダ22の材質を液晶ポリマ(α1=1×10−5)
、ホルダ25の材質をポリアセタール(α2=13×1
0−5)とすると、前式(17)に基づいてD1の計算
式が以下の式(20)として表わされる。
【0051】     0.012922=−(D1×1×10−5−
D2×13×10−5−1.2×8         
             ×10−5)×20   
 D1=13D2−55.01           
                 ……(20)一方
、光学系20の場合、発光部23aからフレネルレンズ
24までの距離a1は6.06mmであり、レーザダイ
オード23の位置決め面から発光部23aまでの距離は
1.27mmとなるため、これらの値を前式(6a)に
代入すると、以下の式(21)が得られる。
【0052】     D1=1.27+6.06+1.2+D2  
      =D2+8.53           
                     ……(2
1)前式(20),(21)を解くと、D1=13.8
3mm、D2=5.30mmとなる。また、第2実施例
の光学系20’については、必要条件は前述の如くΔf
=−0.000859である。f=4.6mm、a1=
4.64mmとし、他の条件を前記第1実施例及びそこ
でΔfを求めた場合と同じとすると、     Δf2=−0.026386     Δf3=0.014732     Δf1=0.010795     D1=13D2−44.375       
                 ……(20a) 
   D1=D2+7.11            
                    ……(21
a)前記式(20a),(21a)と解くと、D1=1
1.40mm、D2=4.29mmとなる。
【0053】以上を整理すると、以下の表1に示す通り
である。
【0054】
【表1】
【0055】[他の実施例]なお、本発明に係るレーザ
ビーム走査光学系は前記実施例に限定するものではなく
、その要旨の範囲で種々に変更することができる。例え
ば、光源ユニットにあっては、レーザダイオード23の
発光部23aをフレネルレンズ24の焦点位置に設定し
、平行光を出射するものとしてもよい。
【0056】また、偏向器としてはポリゴンミラー以外
にガルバノミラーを用いてもよい。
【0057】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、回折効果を有する集光レンズをレーザダイオー
ドと組み合わせて用いたため、小型、軽量の光源ユニッ
トを得ることができ、無調整で走査光学系に組み込むこ
とができる。しかも、レーザダイオードと集光レンズの
特性を利用することにより、走査光学素子に製作が容易
で安価な樹脂製レンズを用いたとしても、それらの温度
上昇による像面上でのデフォーカスを光源ユニットでの
デフォーカス(出射ビームの収束度合の変化)で相殺し
合うようにしたため、最終的には走査光学系の像面上で
のデフォーカスを実用上問題とならない程度に抑えるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザビーム走査光学系を備えた
プリンタの概略構成図。
【図2】本発明に係るレーザビーム走査光学系の第1実
施例を示す斜視図。
【図3】レーザ光源ユニットの断面図。
【図4】図3に示されているフレネルレンズの集光作用
を示す斜視図。
【図5】本発明に係るレーザビーム走査光学系の第2実
施例を示す斜視図。
【図6】基準温度(20℃)における光学系の像面湾曲
特性を示すグラフ。
【図7】シリンドリカルレンズのみを40℃に上げたと
きの光学系の像面湾曲特性を示すグラフ。
【図8】トーリックレンズのみを40℃に上げたときの
光学系の像面湾曲特性を示すグラフ。
【図9】球面ミラーのみを40℃に上げたときの光学系
の像面湾曲特性を示すグラフ。
【図10】基準温度(20℃)における光学系でのビー
ムの収束状態を示す説明図、(A)は主走査方向、(B
)は副走査方向を示す。
【図11】温度上昇時に補正が行われなかった場合、光
学系でのビームの収束状態を示す説明図、(A)は主走
査方向、(B)は副走査方向を示す。
【図12】温度上昇時に補正が行われた場合、光学系で
のビームの収束状態を示す説明図、(A)は主走査方向
、(B)は副走査方向を示す。
【符号の説明】
20,20’…レーザビーム走査光学系21…レーザ光
源ユニット 22…ホルダ(補正部材) 23…レーザダイオード 24…フレネルレンズ 26…ホルダ(補正部材)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  画像情報に基づいてレーザ光源から放
    射されたレーザビームで偏向器、光学素子を介して記録
    媒体上を走査するレーザビーム走査光学系において、温
    度上昇によって発振波長が長波長側へ変化するレーザダ
    イオードと、回折効果を有し、焦点距離が波長に反比例
    する集光レンズとを一体的にユニット化した光源ユニッ
    トを備え、前記レーザダイオードと集光レンズの温度変
    化に伴うデフォーカスと、光学素子の温度変化に伴うデ
    フォーカスとが互いに相殺されること、を特徴とするレ
    ーザビーム走査光学系。
  2. 【請求項2】  前記光源ユニットは、温度上昇による
    熱膨張作用でレーザダイオードと集光レンズの間隔を短
    くする保持部材を備えていることを特徴とする請求項1
    記載のレーザビーム走査光学系。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6120191A (en) * 1997-02-26 2000-09-19 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Laser diode module
US7256942B2 (en) 2003-09-09 2007-08-14 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Single lens element, light source device and scanning optical device
US7570278B2 (en) 2004-02-12 2009-08-04 Ricoh Company, Limited Optical scanning device and image forming apparatus

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6120191A (en) * 1997-02-26 2000-09-19 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Laser diode module
US7256942B2 (en) 2003-09-09 2007-08-14 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Single lens element, light source device and scanning optical device
US7570278B2 (en) 2004-02-12 2009-08-04 Ricoh Company, Limited Optical scanning device and image forming apparatus

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