JPH0432521Y2 - - Google Patents
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- JPH0432521Y2 JPH0432521Y2 JP1889787U JP1889787U JPH0432521Y2 JP H0432521 Y2 JPH0432521 Y2 JP H0432521Y2 JP 1889787 U JP1889787 U JP 1889787U JP 1889787 U JP1889787 U JP 1889787U JP H0432521 Y2 JPH0432521 Y2 JP H0432521Y2
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- belt
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- 238000012986 modification Methods 0.000 description 6
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- 238000005299 abrasion Methods 0.000 description 1
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- Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
《産業上の利用分野》
本考案はオートテンシヨナ装置に係り、特にエ
ンジンのタイミングベルト等のベルト伝動機構に
装備されて、ベルトに常に略一定の張力を与える
オートテンシヨナ装置に関する。
ンジンのタイミングベルト等のベルト伝動機構に
装備されて、ベルトに常に略一定の張力を与える
オートテンシヨナ装置に関する。
《従来の技術》
従来、この種のオートテンシヨナ装置として
は、エンジンの一端面に揺動自在に軸支されてベ
ルト伝動機構のベルトaの側方に配設されたブラ
ケツトbと、このブラケツトbの揺動端に回転自
在に軸支されて上記ベルトに押圧されるアイドラ
プーリーcと、上記エンジンの一端面にシリンダ
d側が固定されるとともにこのシリンダdに対し
て伸縮自在な作動側のピストンロツドeが略一定
の力で上記ブラケツトbに当接される油圧式のダ
ンパーfとでなり、エンジンの負荷変動等による
ベルトaの張力の変動をそのピストンロツドeの
軸方向への伸縮で吸収して、そのベルトaの張力
を常に略一定に保つようにしたものがある。
は、エンジンの一端面に揺動自在に軸支されてベ
ルト伝動機構のベルトaの側方に配設されたブラ
ケツトbと、このブラケツトbの揺動端に回転自
在に軸支されて上記ベルトに押圧されるアイドラ
プーリーcと、上記エンジンの一端面にシリンダ
d側が固定されるとともにこのシリンダdに対し
て伸縮自在な作動側のピストンロツドeが略一定
の力で上記ブラケツトbに当接される油圧式のダ
ンパーfとでなり、エンジンの負荷変動等による
ベルトaの張力の変動をそのピストンロツドeの
軸方向への伸縮で吸収して、そのベルトaの張力
を常に略一定に保つようにしたものがある。
《考案が解決しようとする問題点》
ところで、上記従来のオートテンシヨナ装置で
は、ダンパーfのピストンロツドeの伸縮(往復
直線運動)はブラケツトbを介してアイドラプー
リーcの揺動(往復揺動運動)に相互に変換され
るようになつているが、そのピストンロツドeと
ブラケツトbとは単に当接されるだけとなつてい
る。また、その当接部gとブラケツトbの揺動中
心hとを結ぶ腕iに対してピストンロツドeの軸
線jは、そのロツドeが軸方向に伸縮するので直
角に交差するとは限らず、その当接部gの腕iに
直角に下ろした垂線kとピストンロツドeの軸線
jとの間にはθなる角度が生じていた。
は、ダンパーfのピストンロツドeの伸縮(往復
直線運動)はブラケツトbを介してアイドラプー
リーcの揺動(往復揺動運動)に相互に変換され
るようになつているが、そのピストンロツドeと
ブラケツトbとは単に当接されるだけとなつてい
る。また、その当接部gとブラケツトbの揺動中
心hとを結ぶ腕iに対してピストンロツドeの軸
線jは、そのロツドeが軸方向に伸縮するので直
角に交差するとは限らず、その当接部gの腕iに
直角に下ろした垂線kとピストンロツドeの軸線
jとの間にはθなる角度が生じていた。
一方、ブラケツトb側からベルトに張力が与え
られると乃至はベルトの張力が過大になると、そ
のベルト側からの力Fがブラケツトbとピストン
ロツドeとの当接部gに働き、その方向はブラケ
ツトbの腕iから直角にピストンロツドe側に作
用していた。
られると乃至はベルトの張力が過大になると、そ
のベルト側からの力Fがブラケツトbとピストン
ロツドeとの当接部gに働き、その方向はブラケ
ツトbの腕iから直角にピストンロツドe側に作
用していた。
このため、その力Fはピストンロツドeに対し
てその軸線j方向の分力Fxとその軸線jに直交
する横方向の分力Fyとに分解されて伝達され、
この分力Fyによつてピストンロツドeにはこれ
が固着されたピストンmの中心部を回転中心とす
るモーメントが発生して、ピストンmとシリンダ
dとの摺動面に局部的に高い面圧力で摺接する部
分A・Bを生じさせていた。
てその軸線j方向の分力Fxとその軸線jに直交
する横方向の分力Fyとに分解されて伝達され、
この分力Fyによつてピストンロツドeにはこれ
が固着されたピストンmの中心部を回転中心とす
るモーメントが発生して、ピストンmとシリンダ
dとの摺動面に局部的に高い面圧力で摺接する部
分A・Bを生じさせていた。
この結果、特にエンジンのならし運転時等の場
合にその高い面圧力で摺接する部分A・Bにかじ
りが生じて作動不良を起こしたり、摩耗が生じて
耐久性を低下させる等の虞があつた。
合にその高い面圧力で摺接する部分A・Bにかじ
りが生じて作動不良を起こしたり、摩耗が生じて
耐久性を低下させる等の虞があつた。
尚、実開昭50−13087号公報の「Vベルト伝動
装置」に開示されているオートテンシヨナ装置に
よれば、ダンパー部材のピストンロツドとブラケ
ツトとを回動ピンを介して連結させているので、
その回動ピン部分に上記分力Fyの反力が得られ
て上述の問題点はほとんど発生しないが、逆にそ
れらが連結されているためにシリンダをエンジン
の一端面に軸部材を介して回動自在に軸支しなけ
ればならなくなり、このためそのシリンダの支持
部の耐久性に不安が生じるとともに、組み付け性
も悪くなるという問題があつた。
装置」に開示されているオートテンシヨナ装置に
よれば、ダンパー部材のピストンロツドとブラケ
ツトとを回動ピンを介して連結させているので、
その回動ピン部分に上記分力Fyの反力が得られ
て上述の問題点はほとんど発生しないが、逆にそ
れらが連結されているためにシリンダをエンジン
の一端面に軸部材を介して回動自在に軸支しなけ
ればならなくなり、このためそのシリンダの支持
部の耐久性に不安が生じるとともに、組み付け性
も悪くなるという問題があつた。
本考案はこの様な事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、油圧式ダンパー部材のピスト
ンロツドをブラケツトに当接させるようにしたオ
ートテンシヨナ装置において、その油圧式ダンパ
ー部材のピストンとシリンダとのかじり及び摩耗
を可及的に防止することができるオートテンシヨ
ナ装置を提供することにある。
あり、その目的は、油圧式ダンパー部材のピスト
ンロツドをブラケツトに当接させるようにしたオ
ートテンシヨナ装置において、その油圧式ダンパ
ー部材のピストンとシリンダとのかじり及び摩耗
を可及的に防止することができるオートテンシヨ
ナ装置を提供することにある。
《問題点を解決するための手段》
本考案は上記の問題点を解決するために、ベル
ト伝動機構のベルトの側方に配設されて基端部が
エンジン本体に揺動自在に取り付けられたブラケ
ツトと、このブラケツトの揺動端に回転自在に軸
支されて上記ベルトに押圧されるアイドラプーリ
ーと、上記ブラケツトを上記ベルトの張り方向へ
押圧するダンパーとをそれぞれ有し、該ダンパー
はシリンダ内に摺動自在に挿入されたピストン
と、該ピストンの一端に取り付けられて上記シリ
ンダの外方に突出された頂部が上記ブラケツトに
当接するピストンロツドと、上記ピストンの他端
とシリンダ内壁面との間に形成される高油圧室と
を備え、且つ、上記ピストンの高油圧室側の他端
にはベルト側から伝達される横方向分力により発
生するピストンの回転モーメントを油圧で相殺さ
せるための受圧面を形成してオートテンシヨナ装
置を構成するものである。
ト伝動機構のベルトの側方に配設されて基端部が
エンジン本体に揺動自在に取り付けられたブラケ
ツトと、このブラケツトの揺動端に回転自在に軸
支されて上記ベルトに押圧されるアイドラプーリ
ーと、上記ブラケツトを上記ベルトの張り方向へ
押圧するダンパーとをそれぞれ有し、該ダンパー
はシリンダ内に摺動自在に挿入されたピストン
と、該ピストンの一端に取り付けられて上記シリ
ンダの外方に突出された頂部が上記ブラケツトに
当接するピストンロツドと、上記ピストンの他端
とシリンダ内壁面との間に形成される高油圧室と
を備え、且つ、上記ピストンの高油圧室側の他端
にはベルト側から伝達される横方向分力により発
生するピストンの回転モーメントを油圧で相殺さ
せるための受圧面を形成してオートテンシヨナ装
置を構成するものである。
《作用》
エンジンの負荷変動等によりベルトの張力に変
動が生じると、その張力に応じてダンパーのピス
トンロツドが伸縮し、これにより、アイドラプー
リーがブラケツトを介して揺動してベルトの張力
が常に略一定に保たれる。ベルト側からの力はピ
ストンロツドとブラケツトとの当接部に働き、そ
の力はブラケツトの揺動中心とその当接部とを結
ぶ腕に対して直角方向に作用してピストンロツド
側に伝達される。一方、ピストンロツドはその軸
線が上記の腕に対して直角に交差されているとは
限らず、その力の作用方向に対して角度を有して
いる。このため、その力Fはピストンロツドに対
してその軸線方向の分力とこの軸線に直交する横
方向の分力とに分解されて伝達され、この横方向
の分力がピストンに回転モーメントを生じさせよ
うとする。ところが、高油圧室内に生じた油圧は
ピストンの他端に形成した横方向の力を得るため
の受圧面に作用し、これによりピストンの他端に
横方向の力が働いて上記回転モーメントが相殺さ
れる。
動が生じると、その張力に応じてダンパーのピス
トンロツドが伸縮し、これにより、アイドラプー
リーがブラケツトを介して揺動してベルトの張力
が常に略一定に保たれる。ベルト側からの力はピ
ストンロツドとブラケツトとの当接部に働き、そ
の力はブラケツトの揺動中心とその当接部とを結
ぶ腕に対して直角方向に作用してピストンロツド
側に伝達される。一方、ピストンロツドはその軸
線が上記の腕に対して直角に交差されているとは
限らず、その力の作用方向に対して角度を有して
いる。このため、その力Fはピストンロツドに対
してその軸線方向の分力とこの軸線に直交する横
方向の分力とに分解されて伝達され、この横方向
の分力がピストンに回転モーメントを生じさせよ
うとする。ところが、高油圧室内に生じた油圧は
ピストンの他端に形成した横方向の力を得るため
の受圧面に作用し、これによりピストンの他端に
横方向の力が働いて上記回転モーメントが相殺さ
れる。
《実施例》
以下に本考案の好適な一実施例を添付図面に基
づき詳述する。
づき詳述する。
第1図は本考案に係るオートテンシヨナ装置の
正面図であり、第2図はその第1図中に示される
ダンパーの正断面図、第3図は第1図中の−
線矢視断面図である。第1図中において、1はエ
ンジン本体(図示せず)の一端面9に設けられた
タイミングベルト等のベルト伝動機構であり、2
はそのベルト伝動機構1のプーリー、3はベル
ト、4はそのベルト伝動機構1に装備されたオー
トテンシヨナ装置である。
正面図であり、第2図はその第1図中に示される
ダンパーの正断面図、第3図は第1図中の−
線矢視断面図である。第1図中において、1はエ
ンジン本体(図示せず)の一端面9に設けられた
タイミングベルト等のベルト伝動機構であり、2
はそのベルト伝動機構1のプーリー、3はベル
ト、4はそのベルト伝動機構1に装備されたオー
トテンシヨナ装置である。
図示するように、オートテンシヨナ装置4はベ
ルト3に押圧されてこれに張力を与えるアイドラ
プーリー5と、このアイドラプーリー5を支持す
るブラケツト6と、このブラケツト6を介して上
記アイドラプーリー5をベルト3に押圧させると
ともにその反力を支承する油圧式のダンパー7と
でなり、このダンパー7は後述するようにベルト
3の張力に応じて伸縮してベルト3に常に略一定
の張力を与えるようになつている。
ルト3に押圧されてこれに張力を与えるアイドラ
プーリー5と、このアイドラプーリー5を支持す
るブラケツト6と、このブラケツト6を介して上
記アイドラプーリー5をベルト3に押圧させると
ともにその反力を支承する油圧式のダンパー7と
でなり、このダンパー7は後述するようにベルト
3の張力に応じて伸縮してベルト3に常に略一定
の張力を与えるようになつている。
ブラケツト6はベルト3の側方に配設されて、
その基端部8がエンジン本体の一端面9にボルト
10を介して揺動自在に軸支されており、その揺
動端11には上記アイドラプーリー5が回転自在
に軸支されている。
その基端部8がエンジン本体の一端面9にボルト
10を介して揺動自在に軸支されており、その揺
動端11には上記アイドラプーリー5が回転自在
に軸支されている。
また、ブラケツト6の基端部8側にはこれより
ベルト3の反対側の側方に延出されて延出部12
が形成されており、この延出部12には上記ダン
パー7の当接部材13が設けられている。
ベルト3の反対側の側方に延出されて延出部12
が形成されており、この延出部12には上記ダン
パー7の当接部材13が設けられている。
ダンパー7は、第1図〜第3図に示すように、
有底筒体状のシリンダ14と、このシリンダ14
内に摺動自在に挿入されたピストン15と、この
ピストン15の一端15a側に固着されてシリン
ダ14から伸縮自在に設けられたピストンロツド
16と、そのピストン15の他端15bとシリン
ダ14の内壁14aとの間に形成された高油圧室
17と、この高油圧室17内に設けられてピスト
ン15をピストンロツド16の伸長方向に付勢す
るコイルスプリング18とから主に構成され、そ
の高油圧室17内には油が充填されている。
有底筒体状のシリンダ14と、このシリンダ14
内に摺動自在に挿入されたピストン15と、この
ピストン15の一端15a側に固着されてシリン
ダ14から伸縮自在に設けられたピストンロツド
16と、そのピストン15の他端15bとシリン
ダ14の内壁14aとの間に形成された高油圧室
17と、この高油圧室17内に設けられてピスト
ン15をピストンロツド16の伸長方向に付勢す
るコイルスプリング18とから主に構成され、そ
の高油圧室17内には油が充填されている。
また、シリンダ14とピストンロツド16との
間にはそれらの間をシールするシール部材19が
設けられており、このシール部材19によつてピ
ストン15の一端15a側にはシリンダ14とピ
ストン15との摺動面の隙間を通じて高油圧室1
7からリークする油を貯溜する油溜まり室20が
形成されている。油溜まり室20にはダイアフラ
ム30が装着されており、このダイアフラム30
によつて油溜まり室20内の油圧は略大気圧に等
しく調圧されるようになつている。
間にはそれらの間をシールするシール部材19が
設けられており、このシール部材19によつてピ
ストン15の一端15a側にはシリンダ14とピ
ストン15との摺動面の隙間を通じて高油圧室1
7からリークする油を貯溜する油溜まり室20が
形成されている。油溜まり室20にはダイアフラ
ム30が装着されており、このダイアフラム30
によつて油溜まり室20内の油圧は略大気圧に等
しく調圧されるようになつている。
また、ピストン15とピストンロツド16とに
は、高油圧室17と油溜まり室20とを連通させ
て、油溜まり室20内にリークした油を高油圧室
17内に戻す油路21が穿設形成されており、こ
の油路21には高油圧室17側の開口部に高油圧
室17内の圧力が油溜まり室20内の圧力より低
下したときにその油路21を開放する逆止弁22
が設けられている。
は、高油圧室17と油溜まり室20とを連通させ
て、油溜まり室20内にリークした油を高油圧室
17内に戻す油路21が穿設形成されており、こ
の油路21には高油圧室17側の開口部に高油圧
室17内の圧力が油溜まり室20内の圧力より低
下したときにその油路21を開放する逆止弁22
が設けられている。
またこの様にしてなるダンパー7は、第1図に
示すように、シリンダ14がケース23内に収納
されてこのケース23を介して2本のボルト24
でエンジン本体の一端面9に固定され、かつピス
トンロツド16はその頂部16aがシリンダ14
の外方に突出されて上記ブラケツト6の当接部材
13に当接されて設けられ、主にコイルスプリン
グ18の弾発力によつてブラケツト6をベルト3
側に向けて回転させるように付勢してアイドラプ
ーリー5をベルト3に押圧させるようになつてい
る。
示すように、シリンダ14がケース23内に収納
されてこのケース23を介して2本のボルト24
でエンジン本体の一端面9に固定され、かつピス
トンロツド16はその頂部16aがシリンダ14
の外方に突出されて上記ブラケツト6の当接部材
13に当接されて設けられ、主にコイルスプリン
グ18の弾発力によつてブラケツト6をベルト3
側に向けて回転させるように付勢してアイドラプ
ーリー5をベルト3に押圧させるようになつてい
る。
従つて、オートテンシヨナ装置4は、エンジン
の負荷変動等によりベルト3の張力に変動が生じ
ると、その張力に応じてダンパー7のピストンロ
ツド16が伸縮し、これにより、アイドラプーリ
ー5がブラケツト6を介して仮想線で示す範囲を
揺動してベルト3の張力を常に略一定に保つよう
になつており、かつベルト3の張力が過大になつ
てピストンロツド16が縮むときには高油圧室1
7に支障油圧が発生してその油圧力とコイルスプ
リング18の弾発力とでベルト3の張力を支承す
るとともに高油圧室17の油が油溜まり室20に
リークして縮み側への運動を緩衝するようになつ
ている。
の負荷変動等によりベルト3の張力に変動が生じ
ると、その張力に応じてダンパー7のピストンロ
ツド16が伸縮し、これにより、アイドラプーリ
ー5がブラケツト6を介して仮想線で示す範囲を
揺動してベルト3の張力を常に略一定に保つよう
になつており、かつベルト3の張力が過大になつ
てピストンロツド16が縮むときには高油圧室1
7に支障油圧が発生してその油圧力とコイルスプ
リング18の弾発力とでベルト3の張力を支承す
るとともに高油圧室17の油が油溜まり室20に
リークして縮み側への運動を緩衝するようになつ
ている。
ところで、上記のようにベルト3に過大な張力
が働いたときにはそのベルト3側からの力Fがピ
ストンロツド16とブラケツト6との当接部に働
き、その力Fはブラケツト6の揺動中心とその当
接部25とを結ぶ腕27に対して直角方向に作用
してピストンロツド16側に伝達される。
が働いたときにはそのベルト3側からの力Fがピ
ストンロツド16とブラケツト6との当接部に働
き、その力Fはブラケツト6の揺動中心とその当
接部25とを結ぶ腕27に対して直角方向に作用
してピストンロツド16側に伝達される。
一方、ピストンロツド16はその軸線16bが
上記の腕に対して直角に交差されているとは限ら
ず、その力Fの作用方向に対してθなる角度を有
している。(尚、その角度θは上記アイドラプー
リー5の揺動角度範囲内でその揺動角度に応じ
て、即ちピストンロツド16の伸縮量に応じて変
化する。)このため、従来例でも述べたように、
その力Fはピストンロツド16に対してその軸線
方向の分力Fxとこの軸線に直交する横方向の分
力Fyとに分割されて伝達され、この分力Fyがピ
ストン15に回転モーメントを生じさせて前述の
問題点を生じさせることになる。
上記の腕に対して直角に交差されているとは限ら
ず、その力Fの作用方向に対してθなる角度を有
している。(尚、その角度θは上記アイドラプー
リー5の揺動角度範囲内でその揺動角度に応じ
て、即ちピストンロツド16の伸縮量に応じて変
化する。)このため、従来例でも述べたように、
その力Fはピストンロツド16に対してその軸線
方向の分力Fxとこの軸線に直交する横方向の分
力Fyとに分割されて伝達され、この分力Fyがピ
ストン15に回転モーメントを生じさせて前述の
問題点を生じさせることになる。
そこで本考案では、上記分力Fyによつてピス
トン15に作用する回転モーメントを高油圧室1
7内に生じる油圧で相殺させるようにした。
トン15に作用する回転モーメントを高油圧室1
7内に生じる油圧で相殺させるようにした。
即ち、ダンパー7は、そのピストンロツド16
の軸線16bと上記ベルト3側からの力Fとのな
す角度θが、上記アイドラプーリー5の揺動角度
範囲内で常に同方向に生じるようにブラケツト6
に対して当接させる。そして、ピストン15の高
油圧室17側の他端15bには上記力Fの横方向
分力Fyによつて生じるピストン15の回転モー
メントを油圧で相殺させる受圧面28を形成す
る。
の軸線16bと上記ベルト3側からの力Fとのな
す角度θが、上記アイドラプーリー5の揺動角度
範囲内で常に同方向に生じるようにブラケツト6
に対して当接させる。そして、ピストン15の高
油圧室17側の他端15bには上記力Fの横方向
分力Fyによつて生じるピストン15の回転モー
メントを油圧で相殺させる受圧面28を形成す
る。
例えば第2図に示すように、その受圧面28は
ピストン15の高油圧室17側の端面が傾斜され
て形成され、その傾斜方向はそのピストン15の
他端15bに上記分力Fyと同方向の横向きの力
Fpを生じさせる方向に、その受圧面28の面積
はその横方向の投影面積がピストンの回転モーメ
ントを相殺し得る大きさの上記横向きの力Fpを
生じさせる面積に設定される。
ピストン15の高油圧室17側の端面が傾斜され
て形成され、その傾斜方向はそのピストン15の
他端15bに上記分力Fyと同方向の横向きの力
Fpを生じさせる方向に、その受圧面28の面積
はその横方向の投影面積がピストンの回転モーメ
ントを相殺し得る大きさの上記横向きの力Fpを
生じさせる面積に設定される。
つまり式で説明すれば、第4図に示すように、
ピストン15の径をd、高油圧室17内の圧力を
p、受圧面28の横方向投影面積をSx、その受
圧面28で受ける横方向の力をFp、ピストンロ
ツド16の頂部16aに受けるベルト側からの力
をF、その軸方向の分力をFx、横方向の分力を
Fy、その力Fと分力Fxとのなす角をθ、ピスト
ン15の回転中心をその一端15a側の軸芯部と
してその時計回りのモーメントをMa、反時計回
りのモーメントをMb、その回転中心からピスト
ンロツド16の頂部16aの上記分力Fyの作用
点までの距離をIa、その回転中心からピストン他
端15bの上記力Fpの作用点までの距離をIbと
すると、 Ma=Mb ここで、 Ma=Fy・Ia,Mb=Fp・Ib であるから、 Fp=Fy・Ia/Ib また、 Fp=p・Sx であるから、 p・Sx=Fy・Ia/Ib 従つて、 Sx=Fy・Ia/Ib・p また、 Fy=F・sinθ=Fx・tanθ, p=Fx/(π/4)d2 であるから、 Sx=Fx・tanθ・Ia/Ib[Fx/ {(π/4)d2}] =tanθ・Ia/Ib[1/{(π/4) d2}] =(π/4)d2・tanθ・Ia/Ib となり、このように受圧面28の横方向投影面積
Sxを設定すればピストン15の回転モーメント
が相殺されることになる。
ピストン15の径をd、高油圧室17内の圧力を
p、受圧面28の横方向投影面積をSx、その受
圧面28で受ける横方向の力をFp、ピストンロ
ツド16の頂部16aに受けるベルト側からの力
をF、その軸方向の分力をFx、横方向の分力を
Fy、その力Fと分力Fxとのなす角をθ、ピスト
ン15の回転中心をその一端15a側の軸芯部と
してその時計回りのモーメントをMa、反時計回
りのモーメントをMb、その回転中心からピスト
ンロツド16の頂部16aの上記分力Fyの作用
点までの距離をIa、その回転中心からピストン他
端15bの上記力Fpの作用点までの距離をIbと
すると、 Ma=Mb ここで、 Ma=Fy・Ia,Mb=Fp・Ib であるから、 Fp=Fy・Ia/Ib また、 Fp=p・Sx であるから、 p・Sx=Fy・Ia/Ib 従つて、 Sx=Fy・Ia/Ib・p また、 Fy=F・sinθ=Fx・tanθ, p=Fx/(π/4)d2 であるから、 Sx=Fx・tanθ・Ia/Ib[Fx/ {(π/4)d2}] =tanθ・Ia/Ib[1/{(π/4) d2}] =(π/4)d2・tanθ・Ia/Ib となり、このように受圧面28の横方向投影面積
Sxを設定すればピストン15の回転モーメント
が相殺されることになる。
従つて、このようにしてなるオートテンシヨナ
装置4では、ピストン15には回転モーメントが
ほとんど作用しなくなり、ピストン15はピスト
ンロツド16の頂部16aに作用する横方向の分
力Fyとピストン15の高油圧室17側の端面に
作用する横方向の力Fpとによつてシリンダ14
の一側方にそのピストン15の全長に亙る広い面
積で押しつけられようになる。このため、ピスト
ン15とシリンダ14との摺動面に局部的に高い
圧力で摺接する部分がなくなり、それらピストン
15とシリンダ14とのかじり及び摩耗を可及的
に防止してそれらの耐久性を向上できるようにな
る。
装置4では、ピストン15には回転モーメントが
ほとんど作用しなくなり、ピストン15はピスト
ンロツド16の頂部16aに作用する横方向の分
力Fyとピストン15の高油圧室17側の端面に
作用する横方向の力Fpとによつてシリンダ14
の一側方にそのピストン15の全長に亙る広い面
積で押しつけられようになる。このため、ピスト
ン15とシリンダ14との摺動面に局部的に高い
圧力で摺接する部分がなくなり、それらピストン
15とシリンダ14とのかじり及び摩耗を可及的
に防止してそれらの耐久性を向上できるようにな
る。
尚、θはアイドラプーリーの揺動に応じて変動
するものであるが、その最大値に応じた受圧面2
8の横方向投影面積Sxを設定すればよい。
するものであるが、その最大値に応じた受圧面2
8の横方向投影面積Sxを設定すればよい。
さらに、第5図はピストン15に形成する受圧
面28の第1変形例を、第6図はその第2変形例
をそれぞれ模式的に示したものである。
面28の第1変形例を、第6図はその第2変形例
をそれぞれ模式的に示したものである。
第5図の第1変形例は、ピストン15の高油圧
室17側の端面15bに段差15cを設けること
によつて、横方向の力Fpを得るための受圧面2
8を形成するようにしたものであり、第6図の第
2変形例はシリンダ14側にその内壁14aの一
部を径方向外方に拡径してピストン15の周側壁
に直接油圧を作用させる副室29を設けることに
より、そのピストン15の周側壁に横方向の力
Fpの受圧面28を形成するようにしたものであ
る。
室17側の端面15bに段差15cを設けること
によつて、横方向の力Fpを得るための受圧面2
8を形成するようにしたものであり、第6図の第
2変形例はシリンダ14側にその内壁14aの一
部を径方向外方に拡径してピストン15の周側壁
に直接油圧を作用させる副室29を設けることに
より、そのピストン15の周側壁に横方向の力
Fpの受圧面28を形成するようにしたものであ
る。
《効果》
以上要するに本考案によれば、ピストンの高油
圧室側の端部にベルト側から伝達される横方向分
力によつて生じるピストンの回転モーメントを油
圧で相殺させるための受圧面を形成したのでピス
トンに回転モーメントが作用することを可及的に
防止できる。この結果、エンジンのならし運転時
にピストンとシリンダとの摺動面に局部的に高い
圧力で摺接する部分が生じることを防ぐことがで
き、もつてそれらピストンとシリンダとのかじり
及び摩耗を可及的に防止してそれらの耐久性を向
上できるようになる。
圧室側の端部にベルト側から伝達される横方向分
力によつて生じるピストンの回転モーメントを油
圧で相殺させるための受圧面を形成したのでピス
トンに回転モーメントが作用することを可及的に
防止できる。この結果、エンジンのならし運転時
にピストンとシリンダとの摺動面に局部的に高い
圧力で摺接する部分が生じることを防ぐことがで
き、もつてそれらピストンとシリンダとのかじり
及び摩耗を可及的に防止してそれらの耐久性を向
上できるようになる。
第1図は本考案に係るオートテンシヨナ装置の
全体の構成を示す正面図、第2図は第1図中に示
されるダンパーの正断面図、第3図は第1図中の
−線矢視断面図、第4図は第2図に示すダン
パーの模式図、第5図はピストンに形成する受圧
面の第1変形例の模式図、第6図はその第2変形
例の模式図、第7図は従来のオートテンシヨナ装
置のダンパー部の模式図である。 1……ベルト伝動機構、3……ベルト、6……
ブラケツト、8……基端部、5……アイドラプー
リー、7……ダンパー、10……揺動端、14…
…シリンダ、15……ピストン、15a……ピス
トンの一端、15b……ピストンの他端、16…
…ピストンロツド、16a……頂部、17……高
油圧室、28……受圧面。
全体の構成を示す正面図、第2図は第1図中に示
されるダンパーの正断面図、第3図は第1図中の
−線矢視断面図、第4図は第2図に示すダン
パーの模式図、第5図はピストンに形成する受圧
面の第1変形例の模式図、第6図はその第2変形
例の模式図、第7図は従来のオートテンシヨナ装
置のダンパー部の模式図である。 1……ベルト伝動機構、3……ベルト、6……
ブラケツト、8……基端部、5……アイドラプー
リー、7……ダンパー、10……揺動端、14…
…シリンダ、15……ピストン、15a……ピス
トンの一端、15b……ピストンの他端、16…
…ピストンロツド、16a……頂部、17……高
油圧室、28……受圧面。
Claims (1)
- ベルト伝動機構のベルトの側方に配設されて基
端部がエンジン本体に揺動自在に取り付けられた
ブラケツトと、このブラケツトの揺動端に回転自
在に軸支されて上記ベルトに押圧されるアイドラ
プーリーと、上記ブラケツトを上記ベルトの張り
方向へ押圧するダンパーとをそれぞれ有し、該ダ
ンパーはシリンダ内に摺動自在に挿入されたピス
トンと、該ピストンの一端に取り付けられて上記
シリンダの外方に突出された頂部が上記ブラケツ
トに当接するピストンロツドと、上記ピストンの
他端とシリンダ内壁面との間に形成される高油圧
室とを備え、且つ、上記ピストンの高油圧室側の
他端にはベルト側から伝達される横方向分力によ
つて生じるピストンの回転モーメントを油圧で相
殺させるための受圧面を形成したことを特徴とす
るオートテンシヨナ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1889787U JPH0432521Y2 (ja) | 1987-02-13 | 1987-02-13 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1889787U JPH0432521Y2 (ja) | 1987-02-13 | 1987-02-13 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63126652U JPS63126652U (ja) | 1988-08-18 |
JPH0432521Y2 true JPH0432521Y2 (ja) | 1992-08-05 |
Family
ID=30812999
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1889787U Expired JPH0432521Y2 (ja) | 1987-02-13 | 1987-02-13 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0432521Y2 (ja) |
-
1987
- 1987-02-13 JP JP1889787U patent/JPH0432521Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63126652U (ja) | 1988-08-18 |
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