JPH04325167A - 腔内温熱治療装置 - Google Patents

腔内温熱治療装置

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JPH04325167A
JPH04325167A JP9587191A JP9587191A JPH04325167A JP H04325167 A JPH04325167 A JP H04325167A JP 9587191 A JP9587191 A JP 9587191A JP 9587191 A JP9587191 A JP 9587191A JP H04325167 A JPH04325167 A JP H04325167A
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applicator
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balloon
cooling
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Seiji Yamaguchi
山口 征治
Yoshiyuki Furukawa
喜之 古川
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は腔内の病変部を加温して
治療する腔内温熱治療装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来、例えば特公平2−1615号公報ま
たは特公昭1−38508号公報等により電磁波等を用
いる温熱治療装置が知られている。そして、一般に、こ
の種の温熱治療装置では火傷を防止する等の目的で、ア
プリケータが体表面と接する部分に、バルーン等を用い
た冷却手段を設けている。
【0003】この冷却手段は腔内の温熱治療を行う際で
も、腔内アプリケータおよび体外アプリケータに設ける
必要がある。腔内アプリケータは、腔内に挿入する際に
は、その挿入性を良くするためバルーンを収縮させた状
態で挿入し、病変部に位置した時点でバルーンを拡張し
て、アプリケータを固定するという方法をとる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】腔内の温熱治療では腔
内アプリケータに設けられているバルーンを膨縮させな
がら治療のための準備を進めなければならない。したが
って、以下に示すような問題が発生する。
【0005】まず、腔内アプリケータのバルーンを膨張
させたままでは、腔内へ挿入することは出来ない。その
ためにバルーンを収縮させた状態で腔内へアプリケータ
を挿入すると、アプリケータ全体が腔内に入ってしまい
見えなくなるので、バルーン内に冷却水を充満させるこ
とを忘れる可能性がある。冷却水が充満しないまま加温
を行うと、高周波電極が局所的に密着することとなり火
傷を起こす原因となる。
【0006】また、もし、バルーン内に冷却水を充満さ
せるように冷却水を還流させたとしても、バルーン内の
空気が十分に除去されないことがある。この場でも、電
磁波の局所的集中を起こし、火傷の原因となる。
【0007】また、バルーン内に気泡の存在が火傷の原
因となることから、腔内アプリケータを腔内に挿入する
前に、バルーン内に冷却水を充満させ気泡を除去した後
に、腔内へアプリケータを挿入しようとすると、患者に
かなりの苦痛を与えることになるか、または、全くアプ
リケータが挿入できないということになる。
【0008】したがって、本発明は、冷却水の還流忘れ
、または、気泡の存在による火傷を負わせることがなく
、腔内アプリケータの挿入時にも、患者に必要以上に苦
痛を与えることのない腔内温熱治療装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は、膨
縮自在なバルーンを有する腔内アプリケータを用いて腔
内の病変部を加温して治療を行う腔内温熱治療装置にお
いて、少なくとも前記バルーンに冷却水を注入するとと
もにバルーン内の気泡を除去する工程を実行する手段と
、温熱治療の際に前記バルーン内に冷却水を還流する工
程を実行する手段と、前記バルーン内の冷却水を吸引排
出する工程を選択する手段とを有した冷却系を備え、か
つ前記冷却系の各手段を選択して動作させる駆動制御の
切換え手段を設けたものである。
【0010】しかして、前記切換え手段を操作すること
により、バルーン内の気泡の除去、加温時の冷却水の還
流、アプリケータ挿抜時のバルーンの収縮の操作を容易
かつ確実に行うことができる。
【0011】
【実施例】図1は高周波を利用して腔内の部位を加温し
て処置する温熱治療装置の外観を示している。温熱治療
装置の本体1には、その本体1内に出入れ自在なアプリ
ケータボックス2が設けられており、図1はそのアプリ
ケータボックス2を取り出した状態である。アプリケー
タボックス2には後述するような各種アプリケータが接
続されるようになっている。
【0012】すなわち、アプリケータボックス2には、
腔内へ挿入する腔内アプリケータ3と生体の外表面に装
着する体外アプリケータ4とが接続される。この各アプ
リケータ3,4は前記アプリケータボックス2に対して
直接に接続するのではなく、高周波延長ケーブル5を介
して接続される。また、この高周波ケーブル5と各アプ
リケータ3,4とは各々コネクタ3a,4aにより着脱
自在に接続されている。高周波ケーブル5もアプリケー
タボックス2に対して例えば、BNCのコネクタ5aに
よって着脱自在に固定されている。
【0013】腔内アプリケータ3の先端には膨縮自在な
バルーン6が設けられており、その内部には図示しない
高周波電極が設けられている。バルーン6の内部には冷
却水が還流させられるようになっている。また、バルー
ン6の表面には加温部位の温度が測定できるように熱電
対等の温度センサ7が例えば接着により取着されている
。腔内アプリケータ3の手元側には、バルーン6内へ冷
却水を還流するための冷却水チューブ8が導出されてい
る。この冷却水チューブ8も、腔内用冷却水チューブ9
を介してアプリケータボックス2に接続される。このた
め、冷却水チューブ8と腔内用冷却水チューブ9はコネ
クタ10によって着脱自在に連結され、アプリケータボ
ックス2と腔内用冷却水チューブ9は図示しないコネク
タにより着脱自在に接続されている。
【0014】また、腔内アプリケータ3の手元側からは
前記温度センサ7の信号を伝達するためにリード線11
が導出している。このリード線11は腔内アプリケータ
用補償導線12を介してアプリケータボックス2に接続
する。 リード線11と腔内アプリケータ用補償導線12とはコ
ネクタ11a を介して着脱自在に連結され、補償導線
12は、アプリケータボックス2に対しても図示しない
コネクタを介して着脱自在に接続されている。
【0015】前記体外アプリケータ4の内部には、前記
腔内アプリケータ3のものと同様に、高周波電極が設け
られている。体外アプリケータ4を患者に装着する際に
、体表面と接する側部分の中には冷却水を還流するため
の冷却流路13が形成されている。この体外アプリケー
タ4にはその冷却流路13に冷却水を還流させるための
体外用冷却水チューブ14がコネクタ15により着脱自
在に接続されている。また、体外用冷却水チューブ14
はアプリケータボックス2に対してもコネクタ14a 
を介して着脱自在に接続される。
【0016】また、アプリケータボックス2に対して熱
電対等からなる温度センサ16を単体で2本接続するこ
とができるが、この温度センサ16の接続についても補
償導線17を介して接続する。この補償導線17におい
ても、温度センサ16、アプリケータボックス2に対し
て着脱自在となっている。
【0017】本体1の上面部には、患者のデータや治療
時の温度データなどのデータを印刷することが可能なプ
リンタ18が設置されている。また、本体1の正面パネ
ルにおける上方の部位には、CRT19、電源ランプ2
0、電源スイッチ21、緊急停止スイッチ22が設けら
れている。
【0018】CRT19には、加温の設定データや加温
中の温度データ等が表示される。電源ランプ20は電源
スイッチ21をONにすることにより点灯し、装置が動
作中であることを示す。緊急停止スイッチ22は加温治
療中に患者または装置に異常があった時に動作させるも
のであり、このスイッチ22を動作させると、装置の動
作が全て停止する。CRT19の下方部位には操作盤2
3が設けられ、この操作盤23には温熱治療を行うため
に必要な操作つまみ、スイッチ釦類等が設けられている
【0019】操作盤23の下方部位には、本体1におけ
る各部への主な制御信号を発生するとともに前記CRT
19の画面上に加温データ等を表示させるコンピュータ
24が設けられている。また、コンピュータ24の前方
にはキーボード25が設けられている。このためのキー
ボード25は主に患者データを入力する時に使用する。 本体1の下部には、冷却系の部品を入れる収納室が設け
られ、その前面には収納扉26が設けられている。収納
室には冷却水を貯める冷却水タンクや、腔内アプリケー
タ3および体外アプリケータ4に冷却水を還流するため
の腔内用ポンプ、体外用ポンプ等を収納している。
【0020】さらに、本体1の底面にはキャスター26
が設けられ、このため、本体1は全体として移動自在と
なっており、例えば、本体1をベットサイドへ移動して
温熱治療を行うことも可能となっている。
【0021】次に、第2図を用いて、前記操作盤23の
構成を詳細について説明する。この操作盤23は大きく
分けて3つの機能部分に分かれる。この機能には、冷却
系を制御するクーリングユニット27、高周波(RF)
の整合状態を調整するマッチングユニット28、高周波
の出力を制御するパワーユニット29とがある。そして
、クーリングユニット27には温度指示調節計30が設
けられている。 この温度指示調節計30は前述した腔内アプリケータ3
に供給する冷却水の温度の調節を行うものであり、温度
設定スイッチ31を設定することによりその冷却水の温
度の調節を行う。温度指示調節計30の上部には、冷却
水の温度を表示する温度表示部37が設けられている。 この温度指示調節計30は、腔内アプリケータ3に還流
する冷却水の温度を50゜C近傍まで加温することがで
きるが、冷却水温が50゜C以上に上昇すると、冷却水
によって火傷を負わせることにもなる。そのためヒータ
ーの異常等で、もし、冷却水が50゜C以上になった時
には、リミッタが働き、冷却水の温度を30゜Cに自動
的に調整する機構が付いている。温度指示調節計30の
となりには、水圧計33が設けられている。この水圧計
33は、腔内アプリケータ3に還流される冷却水の水圧
が表示されるようになっており、その圧力範囲は例えば
、0〜2000mmH2 Oの圧力まで表示できる。
【0022】水圧計33の下方部位には水圧異常灯34
、冷却系起動スイッチ35、腔内ポンプ起動スイッチ3
6、体外ポンプ起動スイッチ37が設けられている。水
圧異常灯34は、腔内アプリケータ3に還流される冷却
水の圧力が異常であることを告知するための表示灯であ
り、例えば、水圧が600 mmH2 O以下か、18
00mmH2 O以上であると点灯する。これと同時に
アラーム音も発生する。水圧異常を告知する理由として
は、水圧が低いと、バルーン6が確実に拡張してはおら
ず、腔内アプリケータ3が管腔臓器に正確に密着しない
ということがおこり、火傷の原因となる。また、水圧が
高すぎると、必要以上に患部を圧拍してしまう。また、
バルーン6を破裂させる原因ともなり色々な不具合を発
生させることになる。冷却系起動スイッチ35、腔内ポ
ンプ起動スイッチ36、体外ポンプ起動スイッチ37に
はそれぞれオン・オフを表示する。パイロットランプ3
8が設けられ、このパイロットランプ38の点灯により
駆動の有無を表示する。冷却系起動スイッチ35は冷却
系を起動させるための電源スイッチとなっており、この
冷却系起動スイッチ35をオンにすることにより、温度
指示調節計30が駆動するとともに、腔内ポンプおよび
体外ポンプの駆動を可能にする。
【0023】マッチングユニット28には、反射率計3
9、反射異常灯40、整合調整スイッチ(I)41、整
合調整スイッチ(II)42が設けられている。反射率
計39は高周波の進行波に対する反射波の比率を表示す
るメータであり0〜100 %で表示する。反射率を表
示する理由としては、反射率が大きいと、十分にアプリ
ケータ3にエネルギーが供給されないため加温が不十分
となる。また、そればかりではなく、高周波の反射波に
より発振器を加熱し劣化させてしまうことになり、注意
する必要がある。 反射異常灯40では、この発振器の劣化等を防止するた
めに反射率が10%を上まわる時に、点灯するとともに
警告音を発生する。また、さらに、発振器を守るために
、反射率が20%を超えたままで高周波出力が継続され
る場合には、強制的に発振器の出力を低下させ、反射波
による発振器の加熱を防止する機能を有している。
【0024】前記整合調整スイッチ41,42は、アプ
リケータボックス2内に設けられているマッチング調整
器を駆動するものである。このスイッチ(I)41、(
II)42を、反射率計39を見ながら調整することで
反射率を0%に近づけていく。
【0025】パワーユニット29には、高周波電力計4
3、出力調整つまみ44が設けられている。高周波電力
計43は、高周波(RF)の進行波の電力をワット表示
するものであり、例えば、0〜300 Wまで表示でき
るようになっている。出力調整つまみ44は、その高周
波の出力を連続的に可変するものであり、高周波電力計
43を見ながら調整する。また、このパワーユニット2
9には、スタートスイッチ45、高周波電源異常灯46
、アラーム解除スイッチ47、自動/手動切換スイッチ
48、ON/OFFスイッチ49、YES/NOスイッ
チ50、INC/DECスイッチ51、画面切換スイッ
チ52が設けられている。スタートスイッチ45、アラ
ーム解除スイッチ47、ON/OFFスイッチ49、Y
ES/NOスイッチ50にはそれぞれのオン状態を表示
するパイロットランプ53が付設されている。
【0026】スタートスイッチ45は、本体1の制御系
に命令を入力するための機能スイッチの一つであり、加
温の開始、中断などの時に用いる高周波電源異常灯46
は、RFの発振器の温度が異常に加熱された時、例えば
60゜C以上に加熱されたときに、点灯するとともに、
警告音を発生し、異常を告知する。アラーム解除スイッ
チ47は、異常のために発生した警報音を解除すめため
のスイッチである。ただし、このアラーム解除スイッチ
47を動作させたとしても、冷却水圧異常灯34または
、反射異常灯40または、高周波電源異常灯46は、実
際に異常状態が修復されるまで点灯を続ける。自動/手
動切換スイッチ48はRFの発振制御を自動で行うか、
手動で行うかを選択するスイッチである。このスイッチ
48のパイロットランプ53が点灯している場合は、R
Fの発振制御は、例えば、手動で行うことを示す。ON
/OFFスイッチ49は高周波の発振制御が手動モード
となっているときに高周波をON/OFFさせる時に用
いるスイッチである。このスイッチ49と共に設けられ
ているパイロットランプはRFの自動または手動制御の
選択とは無関係に、RFが発振しているときに点灯する
。YES/NOスイッチ50は、制御系へ命令を入力す
るための機能スイッチの一つであり、CRT19に表示
されるカーソルを移動させる等を行うスイッチである。 INC/DECスイッチ51も、制御系へ命令を入力す
るための機能スイッチであり、加温条件を設定するとき
などに用いる。画面切換スイッチ52も、制御系に命令
を入力する機能スイッチの一つであり、操作手順に応じ
て、このスイッチ52を操作することでCRT19上に
表示される画面が切換えられる。
【0027】さらに、前記クーリングユニット27には
バルブモード53が設けられている。このバルブモード
53について図3を用いて詳細に以下説明する。バルブ
ボード53には冷却回路セレクタ54が設れられており
、その冷却回路セレクタ54の機能は腔内アプリケータ
3に冷却水を充填したり、逆に冷却水を排出するために
、本体1内に設けられている冷却水の還流路を順次切換
えるためのロータリースイッチである。
【0028】そこで、この冷却回路セレクタ54の切換
え項目について簡単に説明する。55は冷却系の駆動を
行なわないストップの状態を意味する。56は本体1の
下部に設けられている冷却水タンクから本体上部に設け
られている腔内冷却水専用の冷却水ポットに冷却水をチ
ャージするフルアップ(FILL  UP)工程の状態
を意味し、57は腔内用の冷却水の温度が温度指示調節
計30で設定した温度にするスタンバイ(STAND 
 BY)工程の状態を意味する。58は腔内アプリケー
タ3内の空気を冷却水に置換するガス抜き(DEGAS
)工程の状態を意味する。59は腔内アプリケータ3内
の冷却水を抜き取ってバルーン6を折り畳むデフレイト
(DFLATE)工程の状態を意味する。60は腔内に
挿入された腔内アプリケータ3のバルーン6を常圧に戻
すリフレイト(REFLATE)工程の状態を意味する
。61は再び腔内アプリケータ3に冷却水を注入してバ
ルーン6を腔内に密着させるインフレイト(INFLA
TE)工程の状態を意味する。62は実際に高周波を発
振させて加温治療を行うオペレイト(OPERATE)
工程の状態を示す。63は腔内に挿入されている腔内ア
プリケータ3のバルーン6内の冷却水を吸収し、バルー
ン6を折り畳むデフレイト(DEFLATE)工程の状
態を意味する。64は本体1内上部に設けられている冷
却水ポット(図示しない)から、本体1の下部に設けら
れている冷却水タンクの中に冷却水を戻すドレイン(D
RAIN)工程の状態を意味する。冷却回路セレクタ5
4の操作手順としてはストップ(STOP)55の位置
から始まり、時計方向に順次回転させて、ドレイン(D
RAIN)64の工程まで順次行うことにより、一回の
加温治療が行える。
【0029】図4は本体1の電気系の概略的な構成を示
すものである。本体1内には電源回路65が設けられ、
この電源回路65から、制御系66、RF(高周波)系
67、冷却系68に対して電源を供給する。制御系66
にはキーボード25、CRT19、プリンタ18が接続
されている。この制御系66は、RF系67と冷却系6
8に接続するとともに、それらを制御する。さらに、制
御系66は腔内アプリケータ3に設けられている温度セ
ンサ7または、単体の温度センサ16から温度信号が入
力される。RF系67は制御系66からの制御信号によ
り出力が制御されて高周波出力は腔内アプリケータ3お
よび体外アプリケータ4に供給される。冷却系68も制
御系66により制御され、冷却水を腔内アプリケータ3
および体外アプリケータ4に冷却水を還流する。
【0030】次に、図5において、高周波の発振および
制御系66に係わる電気回路の構成をブロック的に示す
。 RF系67内には、高周波を発振させるための直流電源
69が設けられこの直流電圧により高周波電源70が駆
動される。この高周波電源70においては、13.56
 MHzの高周波を発生し、その出力はローパスフィル
タ71へ入力され、ローパスフィルタ71では、高周波
のノイズを除去して方向性結合器72へ出力する。方向
性結合器72では、高周波の進行波および反射波の一部
をそれぞれ入射波検波回路73と反射波検波回路74と
に出力する。
【0031】この各検波回路73,74で検波された検
波信号は、演算部75によって演算され、操作盤23に
設けられている反射率計23および高周波電力計43に
よって表示される。また、演算部75で演算された反射
率のデータは、反射率異常検出回路76に入力され反射
率が10%以上になると、異常告知回路77を動作させ
て操作者に、現在整合状態が不良であるということを告
知する。
【0032】方向性結合器72から出力される高周波は
マッチング調整器78を介して、アプリケータへ供給さ
れる。マッチング調整器78は操作盤23に設けられて
いる整合調整スイッチの操作により、モータ駆動回路7
9が制御され、モータ80を駆動し、マッチング調整器
78内に設けられている図示しない可変コンデンサを調
整することにより、整合状態を調節する。高周波電源7
0の出力は、操作盤23に設けられている出力調整つま
み44の回転量に応じて、出力調整回路81が高周波電
源70の出力を調整する。また高周波電源70はON/
OFF回路82によって、高周波出力をON/OFF制
御するが、このON/OFF回路82は操作盤23に設
けられているON/OFFスイッチ49によって操作す
ることができる。
【0033】高周波電源70の近傍には、高周波電源7
0の温度を測定する温度センサ83が設けられており、
この温度センサ83は、温度異常検出回路84に接続さ
れている。 温度異常検出回路84は、高周波電源70の温度が60
゜C以上になることを検出すると、異常告知回路77に
信号を伝送する。異常告知回路77は警報音を発生する
とともに、ON/OFF回路82に制御信号を送り、高
周波電源70の駆動を停止させる。
【0034】異常告知回路77には圧力異常検出回路8
5も接続され、腔内アプリケータ3に還流される冷却水
圧に異常がある場合には、異常告知回路77に信号を入
力する。異常告知回路77が動作し、警報が発生してい
る場合には、操作盤23に設けられているアラーム解除
スイッチ47を操作してリセット回路86を駆動するこ
とで警報音を停止させることができる。
【0035】温度センサ接続端87にはフィルタ88が
接続され、温度センサから入力される温度信号に重乗し
ているノイズを除去する。フィルタ88でノイズを除去
された温度信号は、増幅器89により増幅されアイソレ
ーション回路90を介して測温部91に入力される。測
温部91では、温度信号を温度データに変換し、CRT
出力部92、データ記憶部93に出力する。CRT出力
部92は、温度データをCRT19上に表示される。デ
ータ記憶部93は加温時のデータを記憶し、プリンタ1
8により印刷可能な様にプリンタ出力部94に接続され
ている。
【0036】また、測温部91からの出力は、比較部9
5へも入力される。比較部95へは、制御データ記憶部
96からの出力も入力される。制御データ記憶部96に
記憶されているのは、加温制御を行う際の温度データで
ある。この温度データは操作盤23より入力され、アイ
ソレーション回路90を介して制御データ記憶部96に
記憶させたものである。比較部95では、制御データ記
憶部96に記憶されている温度データと、測温部91か
ら入力される測温データを比較する。比較結果はアイソ
レーション回路90を介してON/OFF回路82に入
力し、制御温度で加温が制御されるように、高周波電源
70をON/OFF制御するようになっている。
【0037】次に、本体1内に設けられている冷却系の
構成について図6を参照して説明する。冷却系には腔内
アプリケータ3に冷却水を還流する腔内ポンプ97と、
体外アプリケータ4に冷却水を還流する体外ポンプ98
を有している。腔内ポンプ97は、ローラーポンプ、体
外ポンプ98は電磁ポンプを使用している。体外アプリ
ケータ4への冷却水の還流は、冷却水タンク99に挿入
されている管路100 から冷却水を吸引し、体外アプ
リケータ4を介して管路101 で冷却水タンク99へ
戻る。
【0038】管路100 は、体外アプリケータ4側と
腔内アプリケータ97側へ分岐されている(管路102
 )。管路102 の途中には、流路を開閉する電磁弁
(IV)103 が設けられている。管路102は、腔
内ポンプ92側と冷却水ポット104 側とに分岐され
ている。冷却ポット104 側に分岐された管路105
 は、途中で分岐され腔内アプリケータ3に管路106
 で接続されている。管路105 の冷却ポット104
 側には、電磁弁(III)107 が設けられている
。腔内ポンプ97の管路105 の他端側には、管路1
08 が導出される。
【0039】管路108 には、冷却水の温度を調節す
る温度調節ブロック109 が設けられ液温の調節が行
われる。 温度調節ブロック109 には温度指示調節計30が接
続されている。温度調節ブロック109 からは管路1
10 が導出され、冷却水ポット104 と腔内アプリ
ケータ3側とに分岐される。冷却水ポット104 に接
続された管路110の途中には電磁弁(II)111 
が設けられている。管路110 から分岐された管路1
12の途中には電磁弁(I)113 が設けられている
【0040】また、管路112 も途中で管路114 
に分岐され、管路114 の終端には圧力検出器115
 が設けられている。圧力検出器115 は腔内アプリ
ケータ3の冷却水管路と連通しているため、腔内アプリ
ケータ3の冷却水の還流圧力を検出することができる。 各管路に設けられた電磁弁(I)113 、(II)1
11 、(III)107 、(IV)103 は制御
系66によってその開閉を制御される。冷却水ポット1
04 の上部には、万一、管路がつまって冷却水があふ
れる場合に備えてドレイン管路116 が設けられてお
り、漏れた水が一個所から装置の外へ流す。
【0041】図7を用いて圧力検出器115 が設けら
れている位置について説明すると、図7は腔内アプリケ
ータ3、体外アプリケータ4を患者117に装着し、加
温治療を行っているところを示している。
【0042】患者117 に挿入された腔内アプリケー
タ3の高さH1は、ベッド118 の高さを考えると約
80cmの高さに位置する。このことから腔内アプリケ
ータ3内の還流水の圧力を検出する圧力検出器115 
の高さH2 も床から約80cmの高さに設ける。こう
することにより、本体1内に設けられている圧力検出器
115 で、腔内に挿入された腔内アプリケータ3内の
還流水の水圧を近似的に測定することができる。
【0043】次に、以上のように構成された腔内加温用
温熱治療装置の操作方法について説明する。また、治療
としては図1に示す腔内アプリケータ3、体外アプリケ
ータ4、温度センサ16を用いるものとして説明する。
【0044】まず、本体1の電源を入れ、図1に示され
ているように各アプリケータ3,4、温度センサ16を
接続し、CRT19上に動作可能状態の表示がされるま
で待機する。動作可能状態となったら、腔内アプリケー
タ3に設けられている温度センサ7および温度センサ1
6が正確に動作確認を行うため、操作盤23に設けられ
ている画面切換スイッチ52を操作する。この操作によ
りCRT19には、センサチェック画面119 が図8
で示すように表示される。センサチェック画面119 
には、本体1に接続した温度センサ7,16に対応して
A120 ,B121 ,C122 ,D123 が割
り当てられる。この温度センサ7,16についての温度
表示の割り当てについては、本体1への接続方法によっ
て決まるが、例えば腔内アプリケータ3に設けられてい
る温度センサ7をA120 、B121 に割り当て、
温度センサ16をC122 ,D123に割り当てる。 各温度センサ7,16の動作が正常である場合は図8で
示すように、その温度表示は、例えば体温の36.5゜
Cを表示する。
【0045】しかし、温度センサ7,16に接触不良が
ある場合には、温度表示がふらついて特定の表示がされ
なくなる。また、温度センサ7,16に断線や、未接続
がある場合にはそれを検知し、その部分の温度表示が「
−−、−」と表示される。温度センサを本体1に接続し
ても、センサチェック画面119 に「−−、−」と表
示されている場合は、温度センサ7,16が断線してい
るものと判断することができ、他の正常な動作をする温
度センサ7,16に交換する様にする。センサチェック
画面で、温度センサ7,16のうち一つの温度センサ7
,16の表示が正確に表示され、他の温度センサ7,1
6の表示が『−−、−』である時は、次の手順にうつる
ことができるが、全ての温度センサ7,16の表示が『
−−、−』と表示される場合には、温度制御不能と判断
し、次の操作を行うことはできない。
【0046】また、温度表示が『−−、−』のまま次の
手順を行うと、『−−、−』が表示された温度センサ7
,16に関しては、治療の際に用いないものと判断し、
以降の操作の途中で、正常な動作を行う温度センサを接
続したとしても、その部分の温度表示はされずまた、そ
の温度センサ7,16による温度制御を行うことはでき
ない。
【0047】加温治療に必要と思われる温度センサ7,
16の温度表示がセンサチェック画面119 に表示さ
れ、温度センサ7,16を例えば指で触れ温度がすばや
く反応して変化することを確認し、温度センサ7,16
の動作が正常であると判断された場合には、次の手順を
行う。
【0048】まず、アプリケータ3,4を患者に装着す
る前に、冷却水が安定して供給されるように、以下の操
作を予め行う。すなわち、装置の本体1内に設けられて
いる温度調節ブロック109 内の温度が、治療の際に
最適な温度になるように温度指示調節計30の温度を設
定する。温度の設定は、患部を冷却しすぎず、また、加
温しすぎない程度の温度を選択するが、ここでは例えば
42゜Cを設定する。冷却系起動スイッチ35をオンに
すると温度指示調節計30が動作し、温度調節ブロック
109内の温度を温度表示部32に表示する。
【0049】次に、腔内ポンプ起動スイッチ36を押し
て腔内ポンプ97を駆動させる。この状態から冷却回路
セレクタ53を順次操作していく。まず、冷却回路セレ
クタ53を、STOP55からフルアップ56側に切り
換える。このフルアップ(FILL  UP)の状態で
は、本体1の下部に設けられている冷却水タンク99か
ら、本体1の上部に設けられている冷却水ポット104
 に冷却水を充填させる。なお、冷却回路セレクタ53
による本体1内の管路の切り換え状態については、後で
詳述することとして、ここでは簡単な作用について述べ
る。
【0050】冷却水ポット104 に冷却水が充満され
たのを確認した後冷却回路セレクタ53をスタンバイ(
STAND  BY)57側にセットする。このスタン
バイの状態では、温度指示調節計30に表示される温度
が、設定した温度になるまで待つ工程を行う。そして、
温度指示調節計30の温度が所定の温度になったら、デ
ガス(DEGAS)58側にその冷却回路セレクタ53
を切り換える。このデガス(DEGAS)の状態の工程
では、腔内アプリケータ3を下向きになるように保持し
、バルーン6内が完全に水で置き換える作用が行われる
【0051】この時、完全にバルーン6内の空気が除去
されないと加温中にバルーン6内に空気が溜まり加温不
良、または、加温が均一になる原因となる。また、この
時始めて、腔内アプリケータ3内に冷却水が還流される
のでバルーン6およびその接続部から冷却水の漏れが無
いことを確認する。もし、水漏れがある場合には他の腔
内アプリケータ3に交換する。
【0052】腔内アプリケータ3から水漏れがなく、ま
た、バルーン6内の空気が完全に冷却水に置換された後
、冷却回路セレクタ53をデフレイト(DEFLATE
)59側に切り換える。この状態では腔内アプリケータ
3を腔内に挿入する前に、バルーン6を収縮させており
、腔内へ挿入しやすくなる。バルーン6に設けられてい
る温度センサ7の部分を指で軽く押えながらデフレイト
動作を行うと、バルーン6内の冷却水が吸引され、バル
ーン6が折り畳まれていく。バルーン6が折り畳まれた
ことを確認した後、腔内アプリケータ3内が極端な負圧
にならないようにするため、腔内ポンプ起動スイッチ3
6をオフにする。腔内ポンプ起動スイッチ36のオフに
よりバルーン6は折り畳まれた形状を保持する。
【0053】次に、体外アプリケータ4内に冷却水を充
満させるために体外ポンプ起動スイッチ37をオンにす
る。体外ポンプ起動スイッチ37のオンにより体外ポン
プ98が駆動し、体外アプリケータ4内に冷却水が還流
される。この時、腔内アプリケータ3の時と同様に、体
外アプリケータ4内の空気を十分に抜きとることが必要
とされる。体外アプリケータ4内の空気が充分に取り除
かれたことが確認された後、病変と思われる部分の患者
の体外に、体外アプリケータ4を固定する。体外アプリ
ケータ4は、効率のよい加温を行うために、患者の体表
にしっかり密着するように巻き付けて固定する。
【0054】体外アプリケータ4が患者に装着された後
、ベッド118に仰向けに寝かせた患者117の口から
腔内アプリケータ3を挿入する。この例では、食道にで
きた病変の温熱治療を行うものとする。腔内アプリケー
タ3の位置をX線等により確認し、その病変の存在する
箇所に腔内アプリケータ3の先端(電極部)を位置させ
る。なお、腔内アプリケータ3には、挿入補助用の目盛
が設けられており、この目盛を用いて腔内アプリケータ
3の位置決めを行うことができる。
【0055】腔内アプリケータ3が腔内に挿入され位置
決めが行なわれた後、冷却回路セレクタ53をリフレイ
ト(REFLATE)60側に切り換える。この状態で
は、吸引されてしぼんでいた腔内アプリケータ3のバル
ーン6内へ冷却水が注入され、バルーン6に設けられて
いる温度センサ7が管腔臓器の壁に軽く押し付けられ、
センサチェック画面119 には、ほぼ体温が表示され
る。温度センサ16に関しては必要に応じて病変部の近
傍や、体外アプリケータ4の接触面に固定し、温度モニ
タしておく。
【0056】このリフレイト動作により冷却水がバルー
ン6内に注入された後、腔内ポンプ起動スイッチ36を
オンとし、冷却回路セレクタ53をインフレイト(IN
FLATE)61側に切り換える。この工程では、バル
ーン6内に冷却水を還流するとともに、バルーン6を拡
張させ、管腔壁に適度な圧力によって温度センサ7およ
び、バルーン6を押圧させるための工程である。この時
の押圧力というのは、冷却水圧指示計38の指示を確認
しながらローラーポンプからなる腔内ポンプ内97の流
量目盛を調節し、例えば圧力を800 〜1200mm
H2 Oになるようにする。この圧力の範囲については
、治療する部位や冷却水の冷却状態によっても異なるの
で、必ずしも、上記の圧力範囲である必要はない。
【0057】このインフレイト動作により還流水圧が所
定の圧力に達した後、冷却回路セレクタ53をオペレイ
ト(OPERATE)62側に切り換える。このオペレ
イト(OPERATE)62では、実際に加温治療を行
う時の還流流路となる。この時も、冷却水圧指示計38
を見ながら適度な水圧になるように、腔内ポンプ97の
流量を調整する。以上までの工程で加温治療を行う際の
冷却系の準備ができたことになる。
【0058】次に、高周波(RF)を用いて加温を行う
ための準備について説明する。まず、腔内アプリケータ
3、体外アプリケータ4を患者117 に装着した後、
効率の良い高周波加温が行なわれるように、インピュー
ダンス整合の調整を行う。
【0059】インピューダンス整合を行うため操作盤2
3の画面を切り換えてスイッチ52を操作すると、図9
で示すように、CRT19上には、マッチング調整面積
124 が表示される。
【0060】このマッチング調整画面124 には、横
軸が時間(分)、縦軸が温度(゜C)の温度グラフ12
5 が表示される。温度グラフ125を表示する理由は
、マッチング調整中に、高周波によって患部等が加熱さ
れ、知らない間に火傷してしまうことを防止するためで
ある。つまり、マッチング調整を温度グラフを見ながら
行えば、必要以上に生体を加熱してしまう、ということ
はなくなる。CRT19上に、マッチング調整画面12
4 が表示された状態で、操作盤23に設けられている
ON/OFFスイッチ49を操作すると高周波が発振さ
れる。
【0061】まず、仮に、整合状態を調節するために、
高周波出力は低出力(20〜40W)とし、反射率計3
9の指示を見ながら整合調整スイッチ(I)41、(I
I)42を調整し、反射率をできるだけ0%に近づける
。整合調整スイッチ(I)41、(II)42の操作に
より反射率が0%に近づいたところで、出力調節つまみ
44を調整して、出力レベルを治療時の出力レベル(例
えば80〜130 W)に調整し、反射率が増加する場
合には再びインピーダンス整合の調整を行う。この操作
によりインピーダンス整合がとれた後、ON/OFFス
イッチ49の操作により、高周波出力を中断する。
【0062】以上の工程で加温治療のためのインピーダ
ンス整合が終了する。次に、加温治療を行うため加温条
件を設定する。加温条件を設定するために、操作盤23
に設けられている画面切換えスイッチ52を操作すると
、図10で示すような加温条件設定画面126 がCR
T19上に表示される。
【0063】加温設定条件としては、大きな項目として
、制御方法(CONTROL127 )、制御温度(R
ANGE128)、制御時間(TIME129 )の3
つがある。 また、それぞれの中にも項目があり、CONTROL1
27 には、MODE(モード)130 、SENSO
R(センサ)131 、RANGE(レンジ)128 
にはHIGH(高い)132 、LOW(低い)133
 、TIME(時間)129 には、WAIT(待機)
134 、HEAT(加熱)135 、COOL(冷却
)136 がある。そして、この各項目の設定は前記操
作盤23に設けられているYES/NOスイッチ50お
よびINC/DECスイッチ51により行う。YES/
NOスイッチ50は、設定画面126 上のカーソル1
37 を各項目に移動させるためのスイッチであり、I
NC/DECスイッチ51は、各項目の条件を変更する
ためのスイッチである。
【0064】次に、各項目についての機能の説明をする
。CONTROL127 のMODE130 は温度制
御の方法を設定する項目で自動(AUTO)または手動
(MAN)の選択ができる。SENSOR131 は温
度制御を行う温度センサを選択する項目であり、温度セ
ンサのA,B,C,DまたはMAX(使用するセンサの
中で最も温度の高いセンサの出力で制御する)をINC
/DECスイッチ51で選択できる。ここで選択された
センサの出力によってMODE130 が自動(AUT
O)で設定されている場合は、出力制御が行なわれる。 RANGE128 のHIGH132 は、温度制御を
行う上限値であり、この温度まで高周波が出力されるが
、この温度を越えるとその高周波の出力は停止される。 LOW133 は、温度制御を行う下限値である。高周
波が出力され始めて、この温度をこえた時から治療時間
が開始され、高周波が上限温度に達して停止し、この温
度まで下がると再び高周波を出力する。この操作が繰返
されることで自動制御時の温度が一定に保たれる。HI
GH133 、LOW134 の温度設定は、INC/
DECスイッチ51により0.1 ℃きざみで設定でき
る。
【0065】TIME129 のWAIT134 は、
治療開始から温度制御開始までの待ち時間であり、この
時間中は高周波を出力せずに病変部は加温されない。H
EAT135 は、RFを出力し、加温を開始し、SE
NSOR131 で設定された温度センサの温度がLO
W133 で設定された温度に始めて達した時点から温
度制御を停止するまでの有効加温時間である。COOL
136 は、加温終了(温度制御停止)から治療終了ま
での冷却時間である。これらWAIT134 、HEA
T135 、COOL136は、INC/DECスイッ
チ51により1分間隔で設定することができる。
【0066】上記操作により各項目を必要な条件で設定
を終了した後、加温治療を開始する場合には、操作盤2
3に設けられているSTARTスイッチ45を操作する
。STARTスイッチ45を操作すると、図11で示す
CRT19上には加温治療画面137 が表示される。 加温治療設定画面137 には温度グラフが表示される
とともに、各設定項目の設定状態が表示される。
【0067】設定項目の表示について説明すると、St
atus138 は本体1の動作状態を示し、治療中は
RUNを表示、治療を中断しているときはSTOPを表
示する。Mode139 は設定画面126 で設定し
た条件に基づいて表示され、AUTOまたはMANの表
示となる。ここでは、自動制御を行っているものとして
説明を進める。RF140 は高周波出力の有無を表示
するものであり、この表示がONの場合は高周波出力中
、OFFの場合は高周波出力が停止している状態を示す
。Sinser、High、Low141 は設定画面
126 で設定した条件がそのまま表示される。
【0068】また、温度グラフ142 上には、Hig
h、Lowの設定温度を示す上限温度143 、下限温
度144 の線が引かれる。STARTスイッチ45の
操作により治療が開始されるとともに、温度グラフ14
2 上には、温度データ145 が表示される。また治
療時間の経過とともに、WAIT終了146 、HEA
T開始147 、図示しないが、HEAT終了(COO
L開始)、COOL終了(治療終了)を示す縦線がグラ
フ上に示される。また、加温治療画面137 には、治
療経過時間148 を表示する。そして、加温治療画面
137 の上限温度143 と下限温度144 の線内
で温度が制御される。
【0069】また、上記治療中に、一度治療を中断して
各設定項目を変更することもできる。この場合、治療中
にSTARTスイッチ45を操作すると、治療が中断さ
れ、Status138 の表示がSTOPになる。こ
の状態で画面切換スイッチ52を操作すると、CRT1
9の表示が変わり、加温条件設定画面126 が表示さ
れる。この画面が表示されると、上記した操作と同じ様
に各項目の設定が行なえる。ここでは、例えばMODE
130 の項目を手動(MAN)にして治療を再開する
。治療の再開には、STARTスイッチ45を操作する
ことにより治療が中断した時点から治療が再開される。
【0070】ただし、手動制御を行う場合は、加温部位
の温度が低くてもRFは出力されない。したがって操作
者がCRT19上の温度グラフ142 を見ながら、操
作盤23に設けられているON/OFFスイッチ49を
操作しながら設定した温度に治療部位が制御されるよう
に高周波の出力を制御する。手動制御を行う場合には、
加熱時間が終了するまで、ON/OFFスイッチ49の
操作を行いながら加温治療をつづける。ただし、また、
自動制御に途中で変更することも可能である。
【0071】次に、加温治療中の他の操作について説明
する。治療中には冷却水圧指示計33の表示について注
意する。治療中に冷却水圧指示計33の圧力表示が上昇
する時は、必要以上に患部を圧迫し、そのまま治療をつ
づけると腔内アプリケータ3に設けられているバルーン
6が異常に加圧され、バルーン6を破裂させてしまうこ
とにもなる。バルーン6が破裂すると内部の電極が露出
し、火傷の原因となったり、感電の原因ともなり危険で
ある。また、圧力表示の低下はバルーン6の患部への固
定状態が悪くなり、加温に片寄りを生じ、不十分な加温
の原因となる。また、圧力低下の原因が水漏れであった
とすると、腔内に冷却水をどんどん漏らしてしまうこと
になりまた、バルーン6内の電極が片寄って腔内の壁に
接触し、火傷を発生させることにもなる。
【0072】したがって、この温熱治療装置では腔内の
圧力を検出し、その圧力が一定の範囲内にない場合は、
冷却水圧異常灯34を点灯させると共に、警報音を発生
させる様にしている。この警報により操作者は、腔内ポ
ンプ97の流量を調節し、腔内の圧力を調整する。また
、数回調整しても圧力の異常がなくならない場合は、腔
内アプリケータ3に異常があるとして治療を中断して腔
内アプリケータ3の交換を行う等の処置を行う。
【0073】治療中には反射率計39の表示に注意し、
整合状態が常に良好となるようにする。治療中には、患
者の呼吸等でアプリケータがずれるなどして整合状態が
常に変化することがある。この整合状態の変化で、整合
不良のまま治療を続けると、効率の良い加温ができない
ばかりか反射波によって高周波電源70を劣化させるこ
とになる。このようにならないようにするため、反射率
計39の表示に注意し、常に整合状態が良好(例えば反
射率3%以下)になるようにマッチング調整を行う。こ
の温熱治療装置では、加温の不良、高周波電源の劣化を
防止するために反射率が所定値以上(例えば10%以下
)になる場合には、反射異常灯40を点灯させるととも
に警報音を発生させる。操作者はこの警報に応じて整合
調整を行うようにする。また、この警報は治療中に、何
かの原因で腔内アプリケータ3内の高周波ケーブルが中
断した場合、または、コネクタがはずれた場合等の検出
も可能である。
【0074】また、治療中に高周波電源異常灯46が点
灯した場合には、治療の続行を中断し、患者を危険な状
態にしないようにする。
【0075】以上示した冷却水圧異常、反射異常、高周
波電源異常の際には、例えば連続した警報音が発生され
、操作者はこの警報音により上記どれかの異常であるこ
とを知ることができる。
【0076】また、治療中に、腔内アプリケータ3に設
けられている温度センサ7または、単体の温度センサ1
6が故障(断線)すると、この温度センサ7,16で温
度制御を行うことができなくなり危険であるので、ここ
での温熱治療装置では、このセンサの断線を検出して高
周波の出力を停止させる。この出力停止状態は、温度セ
ンサ7,16の故障が修復する(または、交換される)
まで出力を停止させる。また、温度センサ7,16が故
障した状態の時は、その温度センサ7,16の故障を知
らせるため、断続した警報音を発生させる。これは、水
圧異常、高周波電源異常、反射率異常の告知とは異なら
せることによって、温度センサ7,16が故障であるこ
とを操作者に告知するためである。
【0077】操作者は、温度センサ異常の告知により温
度センサ7,16の修理(または交換)を行い、温度制
御を可能な状態とする。温度センサ7,16が修復され
ると、本体1は警報を停止するが、この時、高周波出力
は、まだ再開されない。高周波出力(治療)を再開させ
るためには、操作者がSTARTスイッチ45を操作し
ないと再開されない。
【0078】以上に示す操作により、高周波による加温
治療が行われ、治療が終了すると、図12で示されるよ
うな治療終了画面149 が表示される。加温治療が終
了すると、加温治療を行った際の加温データの印刷の有
無の選択が治療終了画面149 で行える。
【0079】治療終了画面149 の表示で加温データ
の印刷を行う場合には、  PrintData?15
0 に対してYES/NOスイッチ50によりYESを
選択する。印刷を選択するとReport?151 の
入力を要求される。Report?151 とは、加温
データの中に患者データを入力して、印刷するかどうか
の選択を行うものである。患者データの入力の選択も、
YES/NO50によって行う。YESを入力した場合
には、キーボード25により患者に関するデータを入力
する。加温データの印刷はGraph(Small)?
152 とGraph(large)?153とのそれ
ぞれの選択ができる。
【0080】つまり、印刷する加温データのグラフは、
大と小の印刷が行える。この選択もYES/NOスイッ
チ50によって行うことができる。  以上のようにP
rintDate?150 、Report?151 
、Graph(small)?152 、Graph(
large)?153 の選択が終了し、全ての項目が
満足された場合には、Allright?154 によ
ってYESを選択すると、プリンタ18によって印刷が
行われる。
【0081】加温データの印刷については、以上の操作
により行われるが、治療が終了した後の手順について以
下に述べる。
【0082】加温治療が終了された後、冷却回路セレク
タ53を操作して、DEFLATE63にする。DEF
LATE63にすると腔内アプリケータ3内の冷却水が
吸引され、バルーン6が腔内で折り畳まれる。この時間
は約10秒かかり、バルーン6が折り畳まれる程度の時
間を確認し、約10秒後に腔内ポンプ起動スイッチ36
、体外ポンプ起動スイッチ37をOFFにする。腔内ポ
ンプ起動スイッチ36がOFFにされると腔内アプリケ
ータ3内の冷却水の吸引が停止し、バルーン6が腔内で
折り畳まれたままの状態となる。次に腔内アプリケータ
3、体外アプリケータ4を患者から取りはずし、冷却回
路セレクタ53を操作してDRAIN64にする。DR
AIN64にすると、腔内アプリケータ3、体外アプリ
ケータ4内の冷却水は排水され、また、本体1内上部に
設けられている冷却水ポット104 内の冷却水も排水
され、本体1の下部に設けられている冷却水タンク内に
冷却水が集められる。
【0083】アプリケータおよび冷却水ポット104 
内の冷却水が排出された後、冷却系起動スイッチ35を
OFFとし、各アプリケータ、温度センサを取りはずし
、アプリケータボックス2を本体1内に収納する。
【0084】以上のような操作により全ての操作を終了
する。ここで、以上示した操作を行う際に、冷却回路セ
レクタ53により切換えられる。本体1内の冷却管路の
状態について説明する。なお、冷却回路の配管について
は、図6で示した配管と同一である。
【0085】図13は冷却回路セレクタ53をSTOP
55に設定した時の管路状態である。この時の電磁弁(
I)〜(IV)の駆動状態は、電磁弁(I)113 、
(II)111、(III)107 が開放の状態、電
磁弁(IV)103 のみが閉の状態である。この状態
は、本体1はスタンバイ状態であり、冷却水ポット10
4 の中には冷却水が注入されておらず、腔内アプリケ
ータ3、体外アプリケータ4にも勿論冷却水を還流しな
い状態である。この状態でもし、腔内アプリケータ3に
冷却水を還流させるために腔内ポンプ97を駆動させた
としても、  電磁弁(IV)103 により管路10
2 が閉とされているため、冷却水の還流は行われない
。また、他の電磁弁(I)113 、(II)111 
、(III)107 を動作させておかないのは不要に
管路を電磁弁で閉状態とすると管路が変形し冷却水が流
れなくなることが考えられるためである。
【0086】冷却水ポット104 内に冷却水を注入す
るため、冷却回路セレクタ53をSTOP55からフル
アップ(FILL  UP)56側に切り換える。この
操作により、図14に示されるように冷却回路が切換え
られる。 この工程では、冷却ポット124 内に冷却水を注入す
るため、腔内ポンプ97を駆動させる。腔内ポンプ97
(ローラーポンプ)の駆動方向は矢印155 で示す方
向であり、以後、腔内ポンプ97の駆動方向は同方向で
ある。FILL  UP56では電磁弁(I)113 
、(III)107 が閉、(II)111 、(IV
)103 が開状態である。この状態で腔内ポンプ97
を駆動させると、冷却水タンク99に貯められている冷
却水が、マグネットポンプである体外ポンプ98、管路
102 、管路110 を介して冷却水ポット104 
内に冷却水が注入される。この工程では、冷却水を冷却
水ポット104 に注入するのみであるので、腔内ポン
プ97の駆動を速めることで注入時間を短縮することが
できる。 冷却水ポット104 に冷却水が充満されると冷却水が
あふれて管路106 を介して冷却水タンク99へ戻さ
れる。このことが確認された後、冷却回路セレクタ53
を操作する。
【0087】冷却回路セレクタ53をSTAND  B
Y57側にすると、冷却回路は図15に示す状態に切り
換えられる。すなわち、このスタンバイ(STAND 
 BY)57側の状態では、温度指示調節計30の温度
表示が設定の温度になるのを待つ工程である。このとき
の電磁弁の状態は、電磁弁(I)113 、(IV)1
03 が閉、電磁弁(II)111 、(III)10
7 が開の状態にあり、腔内ポンプ97が駆動している
。したがって、この状態では、冷却水ポット104 、
管路105 、管路108 、冷却水温調整ブロック1
09 を介して1周する冷却回路を形成する。この状態
で、腔内ポンプ97によって冷却水を還流すると、冷却
回路内の冷却水の温度が冷却水温調節ブロック109 
で設定される温度に調整される。通常、冷却水の水温が
設定の温度になるまで待つが、この工程は特に必要とさ
れる工程ではなく省略することも可能である。
【0088】次に、冷却回路セレクタ53を、DEGA
S58に切り換える。この状態は、腔内アプリケータ3
内の空気を抜き全てを冷却水に置き換えるための工程で
ある。DEGAS58にすると、図16で示されるよう
に冷却回路が切り換えられる。この状態では電磁弁(I
)113 、(II)111 、(III)107 が
開、電磁弁(IV)が閉の状態となる。この時点で始め
て腔内アプリケータ3側に冷却水が還流される。
【0089】冷却水の還流は、冷却水ポット104 、
管路105 、管路108 へと導びかれ、温度調整ブ
ロック109 を介した時点で管路110 と112 
とに分岐される。管路110 側に還流される冷却水は
、冷却水ポット104 へ戻る。管路112 側へ還流
される冷却水は、腔内アプリケータ3を介し管路106
 へと還流され、再び管路105 、108 へと還流
されることとなる。ここで、腔内アプリケータ3内には
空気が入っているので、冷却水によって管路106 側
へ空気が押し出される。押し出された空気は、腔内ポン
プ108 の駆動により管路105 、108 内へと
流れる。
【0090】次に、空気は管路110 と112 との
分岐点に送られてくる。ここでは、空気は冷却水より軽
いので、主に管路110 側へ送られ、冷却水ポット1
04 内へ注入される。この冷却水ポット104 の中
で空気は冷却水の中から外へ出され、還流される冷却水
中の気泡が除去されることになる。管路112 側でも
空気の1部を吸い込むことになるが、この工程での還流
をつづけることにより腔内アプリケータ3内および冷却
管路内の気泡が除去される。腔内アプリケータ3内の気
泡が除去されたことを確認した後、次の工程に移る。
【0091】次に、冷却回路セレクタ53を、デフレイ
ト(DEFLATE)59側に切り換える。この工程は
、腔内アプリケータ3を腔内に挿入するためにバルーン
6を収縮させるための工程である。デフレイト工程では
、図17で示される状態に切り換えられる。このときの
電磁弁の状態は、電磁弁(I)113 ,(III)1
07 ,(IV)103 が閉、電磁弁(V)111 
が開の状態である。
【0092】この状態では、電磁弁(I)113 ,(
III)107 が閉状態となっているので、腔内ポン
プ97の動作方向を反転することなく腔内アプリケータ
3内の冷却水を吸引し吸引した冷却水を冷却水ポット1
04 内に冷却水を貯める。
【0093】腔内アプリケータ3内の冷却水が吸引され
たことを確認した後、腔内ポンプ97の駆動を停止する
と、腔内アプリケータ3に設けられているバルーン6の
折り畳まれた状態が保持される。このデフレイト工程(
DEFLATE59)が終了した後、REFLATE6
0側に切り換える。このフルレイト工程は腔内アプリケ
ータ3を腔内に装着して再び腔内アプリケータ3内に冷
却水を注入するものである。この状態では、図18で示
すように電磁弁(I)113 、(IV)103 が閉
、電磁弁(II)111 、(III)107 が開の
状態となる。これにより冷却水ポット104 の中の冷
却水の位置エネルギーにより、冷却水が管路106 を
介して腔内アプリケータ3に設けられているバルーン6
を適度な力で拡張させることになる。この時、腔内ポン
プ97は特に動作させていない。
【0094】また、管路106 内には、前述したデガ
ス(DEGAS)58側にあったときの工程において気
泡が完全に除去されているので、このリフレイト(RE
FLATE)60側の工程によって腔内アプリケータ3
内に冷却水を注入しても、腔内アプリケータ3内に気泡
が入り込むことはなく加温不良を起すようなことはない
【0095】次に、冷却回路セレクタ53をインフレイ
ト(INFLATE)61側に切り換える。このインフ
レイト(INFLATE)61の工程は実際に腔内アプ
リケータ3内に冷却水を還流し、腔内アプリケータ3に
設けられているバルーン6を一定の圧力で拡張させるた
めの工程である。図19で示すようにインフレイト(I
NFLATE)61の状態では電磁弁(I)113 、
(III)107 が開、電磁弁(II)111 、(
IV)103 が閉の状態となっている。
【0096】これにより、腔内アプリケータ3内には腔
内ポンプ97の駆動により冷却水が強制的に注入され、
バルーン6内が加圧されることになる。これにより管路
内の冷却水が不足した分は、冷却水ポット104 内の
冷却水が補充される。バルーン6内の圧力が一定になっ
たことを確認した後冷却回路セレクタ53を切り換える
。また、この工程で体外ポンプ98を駆動させ、体外ア
プリケータ4内に冷却水を還流させる。
【0097】冷却回路セレクタ53を切り換え、実際に
高周波で加温を行う工程のオペレイト(OPERATE
)62側とすると、図20で示すように、電磁弁は、イ
ンフレイト(INFLATE)61側の状態から、電磁
弁(III)107 が閉状態に切り換わる。この状態
では腔内ポンプ97によって腔内アプリケータ3側のみ
に冷却水が還流される。
【0098】ここで、オペレイトの時の圧力検出につい
て図21を用いて説明する。圧力検出器115 が管路
110 の途中に設けられており、腔内アプリケータ3
に還流される冷却水の圧力を測定している。この時、腔
内アプリケータ3に冷却水を還流する冷却回路は閉回路
となっている。したがって、万一腔内アプリケータ3か
ら水漏れが発生した場合には圧力検出器115 で検出
される冷却水圧がすぐに低下し、腔内アプリケータ3に
異常があることをすぐに検出することが出来る。これに
対してINFLATE61側の状態のように腔内アプリ
ケータ3への冷却水の還流を行う冷却回路に常に冷却水
を供給するような冷却水ポット104 が設けられてい
たとする。この場合には、万一、腔内アプリケータ3に
水漏れが発生したとしても、漏れた分の水は冷却水ポッ
ト104 から補充されることとなる。
【0099】したがって、圧力検出器115 で検出さ
れる冷却水の圧力はなかなか低下せず腔内アプリケータ
3の異常に気付くのが遅れるということになる。したが
って、この温熱治療装置では、加温治療を行う際には、
オペレイト(OPERATE)62の場合のように冷却
回路を閉回路とし、この閉回路の状態で、腔内アプリケ
ータ3の圧力を検出することで、万一発生する腔内アプ
リケータ3の異常を、すぐに検出することができるよう
にしている。
【0100】加温治療が終了した後、冷却回路セレクタ
53をデフレイト(DEFLATE)63に切り換える
。デフレイト(DEFLATE)63側は、腔内に挿入
されている腔内アプリケータ3の中の冷却水を吸引する
工程である。この工程は、図17で示すようにデフレイ
ト(DEFLATE)59の場合と同じように冷却回路
が切り換えられるので、その説明は省略する。
【0101】腔内アプリケータ3内の冷却水が除去され
た後、図22で示すように冷却回路セレクタ53を操作
してDRAIN64側にする。このドレン工程は冷却水
ポット104 および各管路内の冷却水を排水し冷却水
タンク99内に進めるものである。この時、腔内ポンプ
97、体外ポンプ98は動作を停止している。電磁弁の
状態は電磁弁(I)113 が閉、電磁弁(II)11
1 ,(III)107 ,(IV)103が開の状態
となる。これにより冷却水ポット104 内の冷却水は
位置エネルギーによって管路105 、102 を介し
て冷却水タンク99へ戻される。また、管路106 に
残留する冷却水も管路105 、102 を介して冷却
水タンク99へ戻される。
【0102】以上の冷却水回路セレクタ53の操作によ
り、腔内アプリケータ3への冷却水の注入、排出が空気
抜きも含めて行われることになる。つまり、冷却回路セ
レクタ53を順次操作することで、腔内加温を行う際に
必要な冷却水中の空気除去が行われまた、冷却水の還流
を忘れることなく、加温治療が行える。さらに、腔内ア
プリケータ3内の冷却水を吸引するために腔内ポンプ9
7の駆動方向も反転させるという複雑な操作も必要とし
なくなる。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の温熱治療
装置では、少なくとも腔内のアプリケータのバルーンに
冷却水を注入するとともにバルーン内の気泡を除去する
工程を実行する手段と、温熱治療の際にバルーン内に冷
却水を還流する工程を実行する手段と、バルーン内の冷
却水を吸引する工程を実行する手段とを有し、各工程を
実行するように、その冷却系の駆動制御を切換える手段
を具備したものである。したがって、この切換え手段を
切換えることによりバルーン内の気泡除去、加温時の冷
却水の還流、冷却水の排出が確実に行われ加温不良等を
起こすことなく、温熱治療を行う温熱治療装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】温熱治療装置の外観図。
【図2】温熱治療装置の本体における操作盤の正面図。
【図3】バルブモードの切換え部の項目を示す説明図。
【図4】電気系の概略的な構成の説明図。
【図5】高周波の発振および制御系に係わる電気回路の
構成の説明図。
【図6】冷却系の概略的な構成の説明図。
【図7】温熱治療装置の本体と患者との設置関係を示す
説明図。
【図8】センサチェック画面の状態の説明図。
【図9】マッチング画面の状態の説明図。
【図10】コントロールパラマータ画面の状態の説明図
【図11】加温治療画面の状態の説明図。
【図12】治療終了画面の状態の説明図。
【図13】ストップ時の冷却回路の状態の説明図。
【図14】フルアップ時の冷却回路の状態の説明図。
【図15】スタンバイ時の冷却回路の状態の説明図。
【図16】デガス(DEGAS)時の冷却回路の状態の
説明図。
【図17】デフレイト工程時の冷却回路の状態の説明図
【図18】リフレイト工程時の冷却回路の状態の説明図
【図19】インフレイト工程時の冷却回路の状態の説明
図。
【図20】オペレイト工程時の冷却回路の状態の説明図
【図21】オペレイト工程の時の圧力検出についての冷
却回路の状態説明図。
【図22】ドレン工程時の冷却回路の状態の説明図。
【符号の説明】
1…温熱治療装置の本体、3…腔内アプリケータ、4…
体外アプリケータ、6…バルーン、7…温度センサ、1
3…冷却管路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  膨縮自在なバルーンを有する腔内アプ
    リケータを用いて腔内の病変部を加温して治療を行う腔
    内温熱治療装置において、少なくとも前記バルーンに冷
    却水を注入するとともにバルーン内の気泡を除去する工
    程を実行する手段と、温熱治療の際に前記バルーン内に
    冷却水を還流する工程を実行する手段と、前記バルーン
    内の冷却水を吸引排出する工程を実行する手段とを有し
    た冷却系を備え、かつ前記冷却系の各手段を選択して動
    作させる駆動制御の切換え手段を設けたことを特徴とす
    る腔内温熱治療装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014505545A (ja) * 2011-01-14 2014-03-06 タニス,ケヴィン ジェイ. 温度センサを備えた医療機器

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