JPH04317380A - 障壁型電子素子の製造方法 - Google Patents

障壁型電子素子の製造方法

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JPH04317380A
JPH04317380A JP3083971A JP8397191A JPH04317380A JP H04317380 A JPH04317380 A JP H04317380A JP 3083971 A JP3083971 A JP 3083971A JP 8397191 A JP8397191 A JP 8397191A JP H04317380 A JPH04317380 A JP H04317380A
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JP
Japan
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layer
barrier
type electronic
superconducting
barrier layer
Prior art date
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Pending
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JP3083971A
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English (en)
Inventor
Yoshitaka Fukute
福手 芳孝
Yoshihiko Mizushima
宜彦 水島
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Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はジョセフソン接合素子や
S/I/N(超伝導層/絶縁層/常伝導層)接合素子と
いった障壁型電子素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子の振る舞いを利用するエレクトロニ
クスは、現代の科学技術を支える重要な柱の一つである
。真空中の電子は真空管として、固体中の電子はトラン
ジスタとして実用された。これら真空管およびトランジ
スタに共通するのは強い非線形特性であり、この非線形
特性の存在こそが電圧電流の発振および増幅作用を可能
としている。従って、超伝導を利用したエレクトロニク
スにおいても強い非線形性を必要とするが、それには超
伝導体からまたは超伝導体へ常伝導体の障壁を通してキ
ャリアを注入することによって実現することが可能であ
る。
【0003】例えば、2枚の超伝導体膜の間に薄い絶縁
膜を挟み込み、超伝導キャリアが一方の超伝導体膜から
薄い絶縁膜を介して他方の超伝導体膜に流れ込むことに
より、強い非線形性を得ることが出来る。この接合はジ
ョセフソン接合と呼ばれ、次の3つのタイプがある。第
1に、図4に示されるタイプであり、上記のように、2
枚の超伝導体膜1,2の間に薄い絶縁膜3を挟むもので
ある。この第1のタイプのジョセフソン接合素子は、ト
ンネル接合を用いたものである。第2に、図5に示され
るタイプであり、鋭い針状に形成された超伝導体4の先
端部を平坦な超伝導体5に軽く接触させるものである。 この接合はポイントコンタクト(点接触接合)と呼ばれ
る。第3に、図6(a),(b)に示されるタイプであ
り、超伝導体に狭いくびれを形成したものである。この
くびれはマイクロブリッジと呼ばれる。同図(a)は多
結晶の超伝導体膜6にマイクロブリッジ7を形成したも
のであり、同図(b)はエピタキシャル成長した超伝導
体膜8にマイクロブリッジ9を形成したものである。以
上の各タイプのジョセフソン接合はいずれも2つの超伝
導体が極めて弱く結合した構造を持つことが共通点であ
り、その電流電圧特性は図7に示されるようにヒステリ
シスを持っている。
【0004】また、このような2枚の超伝導体膜を用い
るジョセフソン接合素子以外にも、一方の超伝導体膜を
常伝導体膜に置き換えた構造によっても、図8に示され
る強い非線形特性を得ることが可能である。この構造は
S/I/N構造と呼ばれるが、現在のところ、ジョセフ
ソン接合素子の方が超伝導のエレクトロニクス応用にお
いて有望視されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の超伝導体を用いた各障壁型電子素子には次のような
課題があった。つまり、図4に示されたトンネル接合タ
イプの素子やS/I/N構造の素子においては、障壁層
になる絶縁膜とこれを挟む超伝導体膜または常伝導体膜
との間に熱膨張係数や格子定数の差がある。また、積層
する各層の表面が大きく荒れることもある。このため、
薄く形成される障壁層に亀裂やピンホール等の欠陥が生
じ、接合としての機能が著しく損なわれてしまうことが
ある。このような欠陥を防止して良好な障壁層を形成す
るためには、各層を成膜するための真空蒸着装置に高価
な装置が必要とされ、しかも高度な技術が必要とされる
。従って、現在のところこのような障壁型電子素子にあ
っては、期待されるような性能を持った実用的な素子が
実現されていない。
【0006】また、図5に示されたポイントコンタクト
を用いた障壁型電子素子においては、2つの超伝導体を
点接触させる機械的構造が脆く、しかも、特性の再現性
が良くない。また、集積度を高くすることも困難であり
、将来的な発展性に乏しい。また、図6に示されたマイ
クロブリッジを用いた障壁型電子素子においては、意図
せず出来ている粒界等の任意の1部分を利用したり、1
μm以下の精度で加工する技術が必要になる。このため
、歩留まりが悪くなり、また、各素子間の特性の差を無
くして均一に制御することが困難であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解消するためになされたもので、第1の超伝導層を形
成し、この第1の超伝導層を構成する材料成分をこの第
1の超伝導層の表層部から離脱して障壁層を形成し、こ
の障壁層上に第2の超伝導層を形成するものである。
【0008】また、超伝導層を形成し、この超伝導層を
構成する材料成分をこの超伝導層の表層部から離脱して
障壁層を形成し、この障壁層上に常伝導層を形成するも
のである。
【0009】
【作用】超伝導層の表層部が構成材料成分の離脱により
変質されて常伝導層になり、障壁層が単純な構造で形成
される。従って、層を積層することなく超伝導層に接触
した障壁層が特別な装置を用いることなく簡易に形成さ
れる。
【0010】
【実施例】図1は本発明の一実施例による超伝導体を用
いた障壁型電子素子の製造方法を示す工程断面図である
【0011】まず、酸化物単結晶または多結晶の基板1
1上にYBaCuO酸化物超伝導体薄膜12を形成する
(図1(a)参照)。この形成はCVD法、スパッタ法
または蒸着法によって行われる。次に、基板11上に形
成された酸化物超伝導体薄膜12を赤外線ランプ炉内に
入れ、窒素またはアルゴン雰囲気中において600℃で
2分間の熱処理を行う。この熱処理により、酸化物超伝
導体薄膜12の表層部に酸素欠損層が形成され、障壁層
13になる(同図(b)参照)。次に、この障壁層13
上に酸化物超伝導体薄膜12の対向電極になるYBaC
uO酸化物超伝導体薄膜14を形成する(同図(c)参
照)。この形成方法は酸化物超伝導体薄膜12と同じ方
法で行われる。この結果、ジョセフソン接合型素子が完
成される。
【0012】酸化物超伝導体薄膜12,14はホールが
存在することにより、酸化物でありながら金属的な振る
舞いをし、超伝導遷移を起こすようになる。このホール
の量は酸素の量で制御することが可能であり、ストイキ
ヨメトリイのときが一番良い超伝導特性を示す。酸素量
がこの一番良い状態のときの酸素量に比べて少なくなる
と超伝導遷移温度は低くなり、最後には上記の障壁層1
3のように半導体性質を呈するようになる。
【0013】本実施例による障壁型電子素子の製造方法
によれば、酸化物超伝導体薄膜12の表層部がその構成
材料成分である酸素の離脱により変質されて常伝導層に
なり、障壁層13が形成される。従って、異なる格子定
数および熱膨脹係数を持つ材料を積層する従来の方法と
異なり、超伝導体薄膜12および障壁層13の各格子定
数および熱膨脹係数には大きな差が生じない。しかも、
従来のように、障壁層を積層する超伝導体薄膜の表面荒
さを問題にすることがなくなる。従って、従来のように
亀裂やピンホールといった欠陥が障壁層13に発生する
可能性が著しく少なくなる。また、高価な真空蒸着装置
を用いること無く、簡易に形成される。また、障壁層1
3は超伝導体薄膜12上に平坦に形成され、単純な構造
になっている。従って、従来のポイントコンタクト構造
の素子のように、機械的構造が脆いといった欠点は生じ
ない。また、高度な技術を用いることなく単純な構造に
形成されるため、従来のマイクロブリッジ構造の素子の
ように製造歩留まりが悪くなることはない。
【0014】また、上記製造方法においては、基板11
上にYBaCuO酸化物超伝導体薄膜12を形成し、こ
の酸化物超伝導体薄膜12に障壁層13を形成するよう
にしたが、次のように製造しても良い。つまり、超伝導
体基板を別途に用意し、上記方法と同様な方法によって
この超伝導体基板上に直接障壁層を形成する方法であっ
ても良く、上記実施例と同様な効果を奏する。
【0015】また、上記実施例において、超伝導体薄膜
12を多結晶構造にし、上記製造方法と同様にしてジョ
セフソン接合素子を形成すると、その接合状態は次のよ
うになる。つまり、図2に示されるように、多結晶のY
BaCuO超伝導体薄膜21上に形成される障壁層とし
ての絶縁層22の厚さは、多結晶の超伝導体薄膜21の
表面荒さによって一様ではなくなる。この際、実際に接
合障壁として機能するのは局所的に薄くなった微小部分
である。このため、形成される接合(図示の□部分)は
素子表面に点在し、素子全体ではこれら点在する接合が
並列に接続された接合になる。つまり、多結晶超伝導体
薄膜21はジョセフソン接合として働く粒界弱結合(図
示の○部分)を持ち、障壁として働く部分が点在するこ
とにより、粒界の弱結合の中で電流の流れる部分を限定
することが可能となる。従って、マイクロブリッジ状に
加工することなく、粒界の弱結合をジョセフソン接合と
して利用することが出来る。この場合、粒界のジョセフ
ソン接合が酸素の離脱によって出来た障壁層による接合
に直列に接続された形をしている。
【0016】また、ジョセフソン結合は2つの超伝導体
が極めて弱く結合した構造を持つが、2つの超伝導体で
絶縁膜を挟んでいる場合は、前述したように超伝導キャ
リアが絶縁膜をトンネルすることによって2つの超伝導
体が結合した状態になっている。このため、電流電圧特
性は図7のようなヒステリシスを持っていた。これに対
して応用によってはヒステリシスを持たせたくない場合
があり、この場合には次のような構造にすれば良い。つ
まり、2つの超伝導体の間に挟む絶縁膜の代わりに金属
または半導体を挟む構造を採ることにより、この金属ま
たは半導体に両側の超伝導性が染み出す近接効果が生じ
る。この近接効果により、両側の2つの超伝導体が超伝
導的に結合されるようになり、その電流電圧特性は図3
に示されるようにヒステリシスを持たないようになる。
【0017】また、図1に示された障壁型電子素子の製
造方法においてはジョセフソン接合素子について説明し
たが、S/I/N接合素子についても同様な方法により
製造することが出来る。つまり、上記実施例と同様に基
板11上に酸化物超伝導体薄膜12を形成し、その表層
部の酸素を離脱することによって障壁層13を形成する
。その後、この障壁層13上に、Nb,Au,Pt,A
gをスパッタ法または蒸着法により堆積し、常伝導膜を
形成する。そして、この常伝導膜を超伝導体薄膜12に
対向する電極とする。このようなS/I/N接合素子の
製造方法にあっても上記実施例と同様な効果を奏する。
【0018】このような本実施例によれば、超伝導体薄
膜12の表層部から酸素を一定量離脱することにより、
前述のように、この表層部を常伝導化して障壁層にする
ことが可能である。さらに、離脱する酸素量を制御する
ことによって形成される障壁層のキャリア濃度は制御さ
れ、障壁層の状態を絶縁状態から金属状態にまで自由に
選ぶことが可能になる。従って、形成される接合は、近
接効果を利用した接合にも、トンネル効果を利用した接
合にもすることが可能である。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、超
伝導層の表層部が構成材料成分の離脱により変質されて
常伝導層になり、障壁層が単純な構造で形成される。従
って、層を積層することなく超伝導層に接触した障壁層
が特別な装置を用いることなく簡易に形成される。
【0020】このため、従来のように薄い障壁層に亀裂
やピンホールといった欠陥は生じなくなる。また、高価
な装置を必要とすることなく、しかも、高度な技術を用
いないで障壁型電子素子を実現することが可能になる。 さらに、機械的構造の脆さはなく、特性の再現性は向上
する。また、集積度を高くすることも可能になり、将来
的な発展性に富むようになる。また、歩留まりが向上し
、しかも、各素子間の特性の差を均一に制御することが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による超伝導体を用いた障壁
型電子素子の製造方法を示す工程断面図である。
【図2】多結晶構造の超伝導体を用いて形成された障壁
型電子素子の構造を示す断面図である。
【図3】2つの超伝導体に挟まれる障壁層に金属または
半導体を用いた場合の電流電圧特性を示すグラフである
【図4】超伝導体を用いた障壁型電子素子の従来の第1
の構造例を示す断面図である。
【図5】超伝導体を用いた障壁型電子素子の従来の第2
の構造例を示す斜視図である。
【図6】超伝導体を用いた障壁型電子素子の従来の第3
の構造例を示す断面図である。
【図7】ジョセフソン接合素子の一般的な電流電圧特性
を示すグラフである。
【図8】S/I/N構造素子の一般的な電流電圧特性を
示すグラフである。
【符号の説明】 11…基板 12…第1のYBaCuO酸化物超伝導体薄膜13…障
壁層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  第1の超伝導層を形成し、この第1の
    超伝導層を構成する材料成分をこの第1の超伝導層の表
    層部から離脱して障壁層を形成し、この障壁層上に第2
    の超伝導層を形成することを特徴とする障壁型電子素子
    の製造方法。
  2. 【請求項2】  第1の超伝導層は多結晶構造に形成す
    ることを特徴とする請求項1記載の障壁型電子素子の製
    造方法。
  3. 【請求項3】  障壁層は第1の超伝導層の構成材料成
    分である酸素を離脱することによって形成することを特
    徴とする請求項1または請求項2記載の障壁型電子素子
    の製造方法。
  4. 【請求項4】  超伝導層を形成し、この超伝導層を構
    成する材料成分をこの超伝導層の表層部から離脱して障
    壁層を形成し、この障壁層上に常伝導層を形成すること
    を特徴とする障壁型電子素子の製造方法。
  5. 【請求項5】  超伝導層は多結晶構造に形成すること
    を特徴とする請求項4記載の障壁型電子素子の製造方法
  6. 【請求項6】  障壁層は超伝導層の構成材料成分であ
    る酸素を離脱することによって形成することを特徴とす
    る請求項4または請求項5記載の障壁型電子素子の製造
    方法。
JP3083971A 1991-04-16 1991-04-16 障壁型電子素子の製造方法 Pending JPH04317380A (ja)

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