JPH04312890A - イメージ支持顔料を含有するリソグラフ印刷プレート - Google Patents

イメージ支持顔料を含有するリソグラフ印刷プレート

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JPH04312890A
JPH04312890A JP4037771A JP3777192A JPH04312890A JP H04312890 A JPH04312890 A JP H04312890A JP 4037771 A JP4037771 A JP 4037771A JP 3777192 A JP3777192 A JP 3777192A JP H04312890 A JPH04312890 A JP H04312890A
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41PINDEXING SCHEME RELATING TO PRINTING, LINING MACHINES, TYPEWRITERS, AND TO STAMPS
    • B41P2235/00Cleaning
    • B41P2235/10Cleaning characterised by the methods or devices
    • B41P2235/20Wiping devices
    • B41P2235/23Brushes

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオフセットリソグラフ印
刷に関する。本発明はさらに詳細には改良型リソグラフ
プレート及びこれらのプレートにイメージ(像)を形成
するための方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】白黒やカラーのハードコピーを印刷する
ための各種の公知の方法がある。従来の技術としては、
凸版印刷、輪転グラビア印刷、オフセット印刷などがあ
る。これらの従来の印刷処理は高品質の印刷物を生ずる
。しかしながら、限られた枚数の印刷物のみが必要な場
合には、それらによる印刷物は比較的高くつく。凸版印
刷やグラビア印刷の場合には、コストの大部分は、費用
のかかる写真マスキング及び化学エッチング技術を用い
てイメージがプレートに切り出し又はエッチングされる
という事実から生ずる。プレートはオフセットリソグラ
フ印刷の場合にも必要とされる。しかしプレートは、マ
ットやフィルムの形式をとり、これらは作成にそれほど
費用がかからない。イメージはプレート又はマット上に
、親水性(水受容性)の表面領域及び疎水性(撥水性)
でインク受容性の表面領域として現れる。湿式リソグラ
フ印刷では、水、次いでインクがプレートの表面に適用
される。水はプレートの親水性即ち水受容性領域に付着
する傾向をもち、そこにインクを受け付けない水の薄膜
を形成する。インクはプレートの疎水性領域に付着し、
通常は原本の印刷領域に対応するこれらのインクが付着
した領域は、比較的ソフトなブランケットシリンダに転
写され、さらにそこから、加圧シリンダによりブランケ
ットシリンダの表面と接触するようになる紙その他の記
録媒体に転写される。
【0003】従来の多くのオフセットプレートはまた、
写真技術的にも製造される。典型的なネガティブ・ワー
キング・サブトラクティブ法においては、原本は写真に
撮られて写真陰画が作成される。この陰画は、フォトポ
リマーでコーティングされた水受容性の酸化表面を有す
るアルミニウムプレート上に置かれる。陰画を介して感
光されると、コーティングの光を受容した領域(原本の
暗い領域、すなわち印刷領域に対応する)は硬化して、
耐久性のある親油性の、即ちインク受容性の状態になる
。プレートは次いで現像処理を施され、コーティングの
光を受容しなかった非硬化領域(原本の明るい領域、す
なわち背景領域に対応する)が除去される。結果的に得
られたプレートは原本の陽画、すなわち直接的なイメー
ジを担持することになる。
【0004】印刷機が1色より多い色で印刷するための
ものである場合には、各色に対応する別々の印刷プレー
トが必要となり、各プレートは通常は前述のように写真
技術的に作成される。異なるカラー用に適当なプレート
を作成することに加えて、異なるシリンダにより印刷さ
れる各々の色が印刷物上で整列されるように、プレート
を印刷機の印刷シリンダ上で適切な位置に取り付け、ま
たシリンダの角度位置を調整せねばならない。
【0005】レーザーの発展により、リソグラフプレー
トの製造は幾分か単純化された。上述のようにフォトレ
ジストコーティング印刷プレートに原画を写真的に適用
する代わりに、各色毎に1つ宛の、画像信号列を発生す
る光学スキャナにより、原本の文書や画はライン毎に走
査される。これらの信号は次いでレーザープロッタを制
御するために用いられ、レーザープロッタは書き込みに
よりリソグラフプレート上のフォトレジストコーティン
グを露光して、光を受容した領域のコーティングを硬化
する。このプレートは次いでコーティングの未露光領域
を除去することにより通常の方法で現像され、その色に
ついてプレート上に直接のイメージが作成される。従っ
て、プレート上にイメージを作成するためには、各プレ
ートを化学的にエッチングする必要がまだ存在する。
【0006】リソグラフプレート上にイメージを書き込
むためにより強力なレーザーを用いる試みが幾つか行わ
れている。しかしながら、この目的のためにかかるレー
ザーを用いることは完全に満足の行くことではない。と
いうのは、プレート上のフォトレジストコーティングは
その特定のレーザーと適合するものでなければならず、
従ってコーティング材料の選択岐が制限されるからであ
る。また、この目的のために用いられるあるレーザーの
パルス周波数は非常に低く、プレート上に中間調のイメ
ージを生成するために必要とされる時間が許容し難いほ
ど長い。
【0007】また、印刷に用いられるプレート上の表面
コーティングをエッチングするために走査式電子ビーム
装置を用いる試みもいくつか行われている。しかし、か
かる装置は非常に高価なものである。さらにかかる装置
は、工作物、すなわちプレートを完全真空状態に保つこ
とを必要としており、かかる装置を印刷工場で毎日使用
することを非現実的なものとしている。
【0008】イメージを電子侵食によりリソグラフプレ
ートに適用することも可能である。このような方法でイ
メージを得るために好適なプレートが米国特許第4,5
96,733号に開示されている。かかるプレートは例
えばMylar(ポリエチレンテレフタレートフィルム
の商品名)プラスチックフィルムのような親油性プラス
チック基体を有し、この基体は導電性グラファイトを含
む上部コーティングを備えたアルミニウム金属の薄いコ
ーティングを有している。上部コーティングは潤滑剤と
して働くと共に、アルミニウムコーティングを引っ掻き
から保護する。グラファイト含有表面コーティングと接
触する針電極はプレートの表面全体を移動するようにさ
れ、入力される画像信号に従ってパルスが発生される。 その結果として電極と薄い金属コーティングの間に流れ
る電流は十分に大きく設計されて、薄い金属コーティン
グとその上にある導電性グラファイト表面コーティング
を侵食し、それにより、原本の印刷部分に対応して、下
側にあるプレートの領域のインク受容性のプラスチック
基体が露出される。リソグラフプレートを製造するこの
方法は、上述の電子侵食過程が導電性表面コーティング
が非常に薄いプレートについてのみ作動するという欠点
を有しており、またプレートの表面に接触する針電極が
プレートに引っかき傷をつける場合がある。このことは
プレート上に書き込まれたイメージを劣化させる。なぜ
なら引っかき傷は、印刷物上に好ましくない痕跡を印刷
してしまうという望ましくない、不注意のイメージ領域
をプレート上に生じるからである。
【0009】最後に、プレートが印刷機の印刷シリンダ
上に実際に取り付けられている状態でリソグラフプレー
トにイメージを形成するという、つい最近開発された印
刷システムがあることが本発明者らには知られている。 親油性又は親水性とするように処理が施されたプレート
の円筒状表面には、プレートの表面全体を走査するよう
に調節されたインクジェッタにより書き込みが行われる
。インクジェッタは、プレート表面上に、印刷物を印刷
するために用いられる印刷用インクに関して所望の親和
性を有する熱可塑性のイメージング(像形成)用樹脂な
どの材料を付着させるように制御される。このイメージ
ング材料は例えば印刷用インクに対する誘引性を有し、
インクはイメージング材料が存在するプレートの領域に
付着するが、印刷機で用いられる「洗浄」に対しては疎
であって、プレート上のイメージの背景領域にインクが
広がることが防止される。
【0010】この従来のシステムはある用途には満足で
きるものかもしれないが、吹き付けに好適で且つリソグ
ラフ印刷物を作成するために一般に用いられている全て
のインクに対して所望の親和性(親又は疎)を有してい
る熱可塑性のイメージング材料を常に適用することがで
きるとは限らない。またインクジェット式プリンタは通
常、印刷物に円滑な連続階調を形成するだけの十分小さ
なインク小滴を形成することができない。即ち解像度が
十分に高くない。
【0011】このように、リソグラフ印刷プレートの製
造及びオフセット印刷の種々の側面を改良するためのい
ろいろな努力が上述のように行われてきているが、これ
らの努力はまだ完全に実を結んでいない。これは基本的
には、入手できる構成的に異なるプレートというものが
数的に限定されており、またそれらの既知のプレートに
実用的且つ経済的にイメージを形成する技術の種類が限
定されているためである。そこで、入力されるデジタル
データに応答可能な書き込み装置によりイメージングさ
れ、そのイメージを現像又は固定するためにプレートを
後処理する必要がないような仕方でプレートに陽画又は
陰画のイメージを直接に適用する新規な異なるタイプの
リソグラフプレートが入手できるようになるならば、そ
れは非常に望ましいことである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、描画
又は書き込みにより陽画又は陰画のイメージを形成する
ことが可能な種々のリソグラフ印刷プレートの構造を提
供することを指向している。
【0013】別の課題は、各種の異なる印刷用インクを
用いて湿式又は乾式印刷機で使用可能な上記プレートを
提供することにある。
【0014】別の課題は、電気的にイメージを形成する
ことが可能な低コストのリソグラフ印刷プレートを提供
することにある。
【0015】さらなる課題は、リソグラフ印刷プレート
にイメージを形成するための改良方法を提供することで
ある。
【0016】別の課題は、印刷機にプレートが取り付け
られている状態で実行可能な、リソグラフ印刷プレート
にイメージを形成する方法を提供することにある。
【0017】本発明のさらに別の課題は、リソグラフ印
刷プレート上の背景画像上に陽画及び陰画の両方のイメ
ージを書き込むための方法を提供することにある。
【0018】本発明のさらに別の課題は、各種の異なる
リソグラフ印刷プレートにイメージを適用するために使
用することが可能な方法を提供することにある。
【0019】本発明のさらなる課題は、各種ドット寸法
でもって中間調の画像をリソグラフ印刷プレートに形成
するための方法を提供することにある。
【0020】本発明のさらなる課題は、リソグラフ印刷
プレートにイメージを形成するための改良装置を提供す
ることにある。
【0021】本発明の別の課題は、最小の電力消費で効
率的にプレートにイメージを適用可能なタイプの装置を
提供することにある。
【0022】本発明のさらに別の課題は、原本の文書又
は画像を表す入力デジタルデータによる制御に委ねられ
る装置を提供することにある。
【0023】その他の課題は部分的には自明なものであ
り、また部分的には以下に明らかとなるものである。し
かして本発明は、本明細書に記載の構成において例証さ
れている特徴及び特性を有する製造条件、幾つかのステ
ップ及び1又はそれ以上のかかるステップと他のステッ
プとの関係、並びにかかるステップを実行するよう適合
される構成の特徴、要素の組み合わせ及び部材の配列を
具体化した装置からなる。これらは全て以下の詳細な説
明中に例証されており、本発明の範囲は特許請求の範囲
の記載に示される。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、プレー
トの表面上で走査を行うと共に、印刷される原本の文書
又は画像に対応する入力画像信号により制御される非接
触型書き込みヘッドを用いて、プレートの選択点又は領
域においてプレートの表面特性を変更することにより、
イメージはリソグラフ印刷プレートに適用される。書き
込みヘッドは正確に位置決めされた高電圧火花放電電極
を用いてプレート表面上に集中加熱火花領域を形成する
と共に、火花領域の周りの環状領域にコロナ領域を作成
する。入力される画像信号と、ドット寸法、スクリーン
角度、スクリーンメッシュその他のオペレータによりキ
ー入力され画像信号と合わされる補助データに応答して
、正確に制御された電圧及び電流プロフィールを有する
高電圧パルスが電極に供給され、正確に位置決めされ限
定された火花/コロナ放電をプレート上に加え、プレー
ト表面上の選択された点又は領域をエッチングし、侵食
するなどにより変形して、それらを印刷物作成のために
プレートに適用される印刷用インクに対して受容性又は
非受容性のものとする。
【0025】リソグラフ印刷プレートは、オイル及びゴ
ムベースのインクが容易に付着する酸化されていない金
属又はプラスチック材料から成る表面領域をプレート上
に設けることにより、元来インク受容性即ち親油性のも
のとされる。これに反し、プレートは次の3つの仕方の
いずれかにより、元来水受容性即ち親水性のものとされ
る。第1のプレートの実施例では、例えばクロムのよう
な金属でメッキされた表面が備えられ、その形状すなわ
ち特性は、表面張力により湿潤されるようになっている
。第2のプレートは酸化アルミニウムのような金属酸化
物からなる表面を有し、水で水和される。第3のプレー
ト構成は極性のプラスチック表面を備えており、この表
面は親水性とすべく粗面にされている。後述するように
、これらのプレートの実施例のうちのあるものは湿式印
刷に適しており、他のものは乾式印刷により適している
。またこれらのプレート構成のうちの種々のものが直接
書き込みに適しており、他のものは間接的な又は背景書
き込みに適している。
【0026】本発明の装置は、インク受容性又は水受容
性の表面のいずれを有するかにかかわらず、これら種々
のリソグラフ印刷プレートの全てにイメージを書き込む
ことが可能である。換言すれば、プレート表面が元来親
水性のものである場合には、本装置は、原本の印刷部分
に対応するプレート表面の点又は領域を親油性にするこ
とによりプレート上に陽画すなわち直接的なイメージを
書き込む。他方、プレート表面が元来親油性である場合
には、本装置は、原本の背景すなわち非印刷部分に対応
するプレート表面の点又は領域を親水性すなわち疎油性
にすることにより、プレート表面に背景すなわち陰画の
イメージを適用する。大部分の文書においては非印刷部
分より印刷部分の方が小さいので、通常は直接の即ち陽
画書き込みの方が好ましい。書き込まれる即ち変換され
るべきプレートの表面積が少ないからである。
【0027】本発明を組み込んだプレート結像装置は、
書き込みヘッドが1又はそれ以上の火花放電電極からな
るスキャナ又はプロッタとして実施されるのが好ましい
。電極(単数又は複数)はリソグラフ印刷プレートの作
業表面上に配置されてプレートに対して相対的に動かさ
れ、プレート表面を全体的に走査する。各電極は、原本
の文書又は画像の電子的表示である、入力される画像信
号の流れにより制御される。この信号は、光学スキャナ
、ディスク又はテープリーダ、コンピュータなどのどの
ような適当なソースからも発生されることができる。 これらの信号は、装置の放電電極が元の文書に対応して
リソグラフ印刷プレートの表面に陽画又は陰画のイメー
ジを書き込むことができるようにフォーマットされてい
る。
【0028】本装置によりイメージを形成されるリソグ
ラフ印刷プレートが平坦である場合には、火花放電電極
はフラットベッドスキャナ又はプロッタに実装すること
が可能である。しかしながら通常は、かかるプレートは
印刷シリンダに取り付けられるように設計されている。 従って、大部分の用途では、火花放電書き込みヘッドは
いわゆるドラム型スキャナ又はプロッタに実装され、リ
ソグラフ印刷プレートはドラムの円筒状表面に取り付け
られる。後述するように、実際に本発明を印刷機に予め
取り付けられたリソグラフ装置プレートに用いて、その
プレートにイメージを現場で形成することも可能である
。その場合にこの用途では、印刷シリンダそれ自体がス
キャナ又はプロッタのドラム要素を構成することになる
【0029】火花放電書き込みヘッドと円筒状プレート
の間で必要とされる相対運動を生じさせるために、プレ
ートはその軸の周りで回転され、ヘッドはこの回転軸に
平行に動かされて、プレートが周方向に走査されるとプ
レート上のイメージが軸方向に「成長」するようになる
。或いはまた、書き込みヘッドをドラムの軸に平行に移
動させることもでき、ヘッドの通過毎にドラムを一定角
度づつ進めることにより、プレート上のイメージを円周
方向に成長させることも可能である。いずれの場合であ
っても、ヘッドにより完全な走査が行われた後には、元
の文書又は画像に対応するイメージが印刷プレートの表
面に適用されていることになる。
【0030】各々の電極がプレートを横切るに際して、
電極はエアクッション上に支持されているためプレート
表面上に非常に僅かな固定間隔を置いて維持されており
、その表面を引っ掻くことはない。通常は中間調の又は
スクリーンされたイメージを示す入力画像信号に応答し
て、入力データに従い電極がその位置に書き込みを行う
か否かに応じ、各電極は走査中に選択されたポイントで
パルスを発生し又は発生しないようにされる。電極がパ
ルスを発生する毎に、電極と関連する電極の先端とその
先端に向かい合うプレート上の特定点との間に高電圧の
火花放電が発生する。火花放電とそれに伴い火花の周り
に生じるコロナ界から生じた熱は、制御可能な仕方によ
りプレートの表面にエッチングその他の変形を施し、プ
レート表面上にイメージングスポット又はドットを形成
する。これはプレートに浸透する形状及び深さに関して
正確に規定されたものである。
【0031】電極からの火花放電により影響されるプレ
ート上のスポットの形成について厳密な制御を得るべく
、各電極の先端は尖っているのが好ましい。実際に、放
電を制御しているパルスの継続時間、電流又は電圧を変
化して、プレート上に種々のドットを作成することがで
きる。また電極に加えられる電圧の極性は、書き込みに
より影響されるプレート表面の性質に応じて、即ちイメ
ージの各点においてプレートの表面からイオンを引っ張
るのか又はその表面にイオンを反発させる必要があるの
かに応じて、プラス又はマイナスにすることができる。 それにより、その点における表面を他の表面部分から画
像的に区別するよう変形する。つまり例えば親水性の表
面を有するプレート上に直接書き込みを行う場合に、そ
の部分を親油性にする訳である。このようにして、0.
005インチ(0.1ミリ)からずっと下がって0.0
001インチ(0.003ミリ)程度までの直径を有す
るイメージスポットをプレート表面上に書き込むことが
できる。
【0032】次いでプレートの走査が完了した後、本装
置には、走査電極からの火花放電に曝されなかったプレ
ート表面の部分とはインクに対する親和性が異なる複数
の表面スポット又はドットの形で、プレートに完全にス
クリーンされたイメージが適用されていることになる。
【0033】こうして本発明の方法及び装置を用いて、
乾式又は湿式のオフセット印刷に適した各種の異なるプ
レート表面を有する本発明の特徴あるリソグラフ印刷プ
レートに、高品質のイメージを適用することが可能であ
る。すべての場合について、イメージは比較的迅速かつ
効率的に、しかも正確に制御された仕方でプレートに適
用されるので、プレート上のイメージは原本上の印刷の
正確な表現となる。本発明の技術を実際に用いると、リ
ソグラフ印刷プレートを印刷機に取り付けたままでイメ
ージを形成することが可能であり、これによりセットア
ップ時間を相当短縮することが可能である。本発明をカ
ラー印刷機に取り付けたプレートに関して実行した場合
には、さらにセットアップ時間を大きく短縮することが
可能である。なぜなら各種印刷シリンダ上のプレート相
互間の色の正確な整列を、対応するプレート上への画像
の書き込みを制御する電極に印加される入力データのタ
イミングを制御することにより、手作業ではなしに電子
的に行うことが可能だからである。前述の特徴の組み合
わせの結果として、リソグラフ印刷プレートにイメージ
を適用するための本発明の装置及び方法、及びプレート
それ自体が、印刷産業において広く受容されるべきもの
となった。
【0034】
【実施例】本発明の特徴及び課題のより十分な理解のた
めには、添付図面に関連して以下の詳細な説明が参照さ
れるべきである。
【0035】最初に添付図面中の図1を参照すると、そ
こにはほぼ従来技術によるオフセット印刷機が全体的に
10で示されている。これは本発明により作成されるリ
ソグラフ印刷プレートを用いて印刷物を印刷可能なもの
である。
【0036】印刷機10はプレートシリンダ又はドラム
12を含んでおり、その周りにリソグラフ印刷プレート
13が巻かれている。プレートの両端縁部はシリンダ1
2に組み込まれた在来のクランプ機構12aによりシリ
ンダに固定されている。シリンダ12、より正確にはそ
の上のプレート13はブランケットシリンダ14の表面
と接触し、ブランケットシリンダ14は次いでより大径
の加圧シリンダ16と接触回転している。印刷される紙
シートPはシリンダ16の表面に取り付けられて、印刷
機10の出口端から排出される前にシリンダ14と16
の間のニップを通過するようにされている。プレート1
3にインク付けをするためのインクはインクトレイン2
2により送られる。インクトレインの一番下のローラ2
2aは、印刷機10が印刷する際にプレート13と回転
係合する。この種の印刷機において普通に行われている
ように、これらの種々のシリンダは全てギアで組み合わ
されており、単一の駆動モータにより調和的に駆動され
るようになっている。
【0037】図示の印刷機10は、湿式印刷も乾式印刷
も行うことができる。従ってこの印刷機は在来の加湿す
なわち水溜アセンブリ24を備えている。これは作動位
置と非作動位置の間で、図1の矢印Aにより示される方
向にドラム12に接近し又は遠ざかるように移動可能で
ある。アセンブリ24は26で示した在来の水トレイン
を含んでいる。これはトレー26aからローラ26bに
水を送り、このローラは加湿アセンブリが作動状態にあ
る場合に、図1の点線で示すようにインクトレイン22
の中間ローラ22bとプレート13に回転係合する。
【0038】印刷機10が乾式印刷モードで動作する場
合には、加湿アセンブリ24は非作動になり、ローラ2
6bはローラ22b及びプレートから図1の実線で示す
ようにして後退され、水はプレートに供給されない。こ
の場合にシリンダ12上のリソグラフ印刷プレートはか
かる乾式印刷用に設計される。例えば図4(D)のプレ
ート138を参照されたい。そのプレートは、書き込み
即ちイメージの形成が行われて親油性即ちインク受容性
とされた領域を除いて、疎油性すなわちインク非受容表
面を有している。シリンダ12が回転すると、このプレ
ートはインクトレイン22中のインクでコーティングさ
れたローラ22aにより接触される。書き込みが行われ
ることにより親油性にされたプレート表面の領域は、ロ
ーラ22aからインクを拾う。プレート表面の書き込み
が行われていない領域はインクを受け取らない。こうし
てシリンダ12の一回転の後に、プレート上に書き込ま
れたイメージはインク付け、即ち発現されていることに
なる。このイメージは次いでブランケットシリンダ14
に転写され、最終的にはブランケットシリンダに加圧接
触する紙シートPに転写される。
【0039】印刷機10が湿式印刷モードで動作する場
合には、加湿アセンブリ24は作動状態となり、図1の
点線で示すように水ローラ26bはインクローラ22b
及びプレート13の表面に接触する。図4(A)に関連
して詳しく説明されるプレート13は、湿式印刷を意図
したものである。それは書き込みが行われて親油性にさ
れる領域を除き、親水性の表面を有している。原本の印
刷領域に対応するこれらの領域は水を避ける。この動作
モードでは、シリンダ12が回転する毎に(図1では時
計回り)、水とインクはそれぞれローラ26b及び22
aによりプレート13の表面に発現される。水は表面の
うち原本の背景に対応する親水性領域に付着し、水でコ
ーティングされたそれらの領域はローラ22aからイン
クを拾うことはない。他方、ローラ26により湿潤され
なかったプレート表面の親油性領域はローラ22aから
インクを拾い、この場合にもプレートの表面にインク付
けされたイメージを形成する。前述したように、このイ
メージはブランケットシリンダ14を介してシリンダ1
6上の紙シートPに転写される。
【0040】リソグラフ印刷プレート13に適用される
イメージは、プレートが「印刷機から外されて」いる間
にプレートに書き込まれることができるが、本発明はプ
レートが印刷シリンダ12に取り付けられる状態でプレ
ートにイメージを形成するのに向いている。これを達成
するための装置を図2を参照して説明する。図2に示さ
れているように、印刷シリンダ12は印刷機フレーム1
0aにより回転可能に支持されており、標準的な電気モ
ータ34その他の在来手段により回転される。シリンダ
12の角度位置は、モータの電機子と共に回転する軸エ
ンコーダ36及びこれに関連する検出器36aのような
在来手段により監視される。より高い解像度が必要な場
合には、印刷シリンダを回転させる該シリンダ上の同様
のギヤと噛み合うシリンダ周縁の駆動ギヤの歯を検出す
る適当な磁気検出器により、大径の加圧シリンダ16の
角度位置を監視することもできる。
【0041】シリンダ12に隣接してフレーム10a上
に支持されているものは、全体的に42で示された書き
込みヘッドアセンブリである。このアセンブリはリード
ネジ42aを備え、このネジの両端は印刷機フレーム1
0aに回転自在に支持されており、このフレームはまた
リードネジ42aに平行して隔置された案内棒42bの
両端をも支持している。リードネジ及び案内棒に沿って
移動するように取り付けられているものはキャリッジ4
4である。リードネジがステップモータ46により回転
されると、キャリッジ44は印刷シリンダ12に関して
軸方向に移動される。
【0042】シリンダ駆動モータ34とステップモータ
46は制御器50により同期して動作される(図3)。 制御器50はまた検出器36aから信号を受信しており
、従ってドラムが回転するに際してキャリッジ44がド
ラムに沿って軸方向に移動すると、その場合に制御器が
任意の時点でキャリッジとシリンダの瞬間相対位置を「
知っている」ようになる。これを達成するのに必要とさ
れる制御回路はすでにスキャナ及びプロッタの技術にお
いて周知である。
【0043】さて次に、キャリッジ44の例示的実施例
を示している図3を参照する。キャリッジ44はブロッ
ク52を含み、ブロック52はリードネジ42aを螺入
可能なネジ開口52aと、これと平行で案内棒42bを
摺動受容可能な第2の開口52bを有している。ボア即
ち凹部54がブロック52の下側から伸びており、適当
な剛性の電気的絶縁材料製の円盤状書き込みヘッド56
を摺動自在に受容する。軸方向通路57がヘッド56を
貫通して伸びており、明確化のためその直径を誇張して
示してあるワイヤ電極58をきっちりと受容可能である
。ワイヤ電極の上端58aはヘッド56の頂部に設けら
れたソケット62に受容され係留されており、ワイヤ電
極の下端58bは図3に示すように尖っていることが好
ましい。電極58は導電性金属、例えばトリウムタング
ステンなど非常な高温に耐えることのできるものから作
成される。絶縁された導体64が、ブロック52の頂部
でソケット62と端子64aとを接続している。キャリ
ッジ44が1つより多い電極58を有しているときには
、同様の接続がこれらの電極毎に行われて、プレート1
3上の複数のポイントでアセンブリ42により同時にイ
メージの形成を行うことが可能となる。
【0044】やはりヘッド56内に形成されているもの
は、複数の小さな空気通路66である。これらの通路は
電極58の周囲に分布されており、通路の上端は可撓性
管路又はホース68により、対応する複数の垂直通路7
2に接続されている。これらの通路はブロックボア54
の内壁から、ブロックの頂部まで延びているインレット
通路76を備えたブロックの内側の空気マニホルド74
へと延びている。通路76はパイプ78により、圧縮空
気源に接続されている。空気源からの管路中には、調節
可能弁82及び流量制限部84が配設されている。また
制限部84の下流のパイプ78から延びている分岐78
aは、弁82の設定を制御する出力を生じる圧力センサ
90に接続されている。
【0045】キャリッジ44が図3に示すようにプレー
ト13の反対側に配置され、空気がそのマニホルド74
へと供給されると、空気はヘッドをプレートの上部に保
持するのに十分な力でもって、通路66の下端から噴出
される。通路66及びマニホルド74内の背圧は、プレ
ート13の表面からのヘッド56の間隔に直接関連して
変化し、この背圧は圧力センサ90により感知される。 センサは弁82を制御してヘッド56への空気流を調節
し、針電極58の先端58bは、キャリッジ44がプレ
ート表面に沿って走査する間、プレート13の表面上方
において、正確に制御された非常に小さな間隔、例えば
0.0001インチ(0.003ミリ)に保持される。
【0046】さらに図3を参照すると、書き込みヘッド
56、特にその電極58のパルスは、パルス回路96に
より制御される。この回路は変圧器98を含み、その二
次巻線98aの一端は可変抵抗102を介して、前述の
ように電極58に電気的に接続された端子64aに接続
されている。巻線98aの他端は電気的に接地されてい
る。この変圧器の一次巻線98bは1000Vのオーダ
ーの電圧を供給する直流電圧源104に接続されている
。この変圧器の一次回路は大容量コンデンサ106及び
抵抗器107を直列に含んでいる。このコンデンサは抵
抗器107により、全電圧状態に保持される。電子スイ
ッチ108が巻線98b及びコンデンサに分路接続され
ている。このスイッチは制御器50から受け取る切替信
号により制御されている。
【0047】イメージがプレート13上に書き込まれて
いる場合には、印刷機10はインク及び水ローラ22a
及び26bの両方がシリンダ12と脱係合されている非
印刷すなわちイメージングモードで動作される。印刷機
10内のプレート13のイメージングは制御器50によ
り制御されるが、この制御器50は前述の通り、キャリ
ッジアセンブリ42によるプレートの走査とシリンダ1
2の回転をも制御している。プレート13にイメージを
形成するための信号は、ディスクリーダ114のような
在来の画像信号源により制御器50に加えられる。制御
器50は、ディスクリーダ114からの画像データをシ
リンダ12の回転とキャリッジ44の運動を制御する制
御信号と同期させており、電極58がプレート13上で
均一な間隔を置いてイメージングポイントの上方に配置
された場合に、スイッチ108はその特定ポイントに書
き込みを行うか否かに応じて開閉される。
【0048】そのポイントが書き込みを行われないもの
である場合、すなわちそれが原本の背景中のある位置に
対応している場合には、電極からはパルスは発生されず
、次のイメージングポイントへと進められる。他方、プ
レート上のそのポイントが原本の印刷領域中のある位置
に対応している場合には、スイッチ108は閉じられる
。このスイッチの閉止によりコンデンサ106は放電さ
れ、僅か約1マイクロ秒の長さの正確な形状の、例えば
方形波の高電圧パルス、例えば1000Vが変圧器98
に加えられる。変圧器は約3000Vに増大したパルス
を電極58に印加し、電極の先端58bとプレート13
との間に火花放電Sを引き起こす。この火花とそれに伴
い火花領域の周囲に形成されるコロナ界S’は、電極の
先端58bとちょうど反対側のポイントにおいてプレー
トの表面をエッチング又は変形させ、プレートの表面の
タイプに応じて、そのポイントをインク受容性又は非受
容性にする。
【0049】本発明の種々のリソグラフ印刷プレートの
構成において生じる変化については後にさらに詳述する
。現時点では、抵抗102がプレートの種々の実施例に
関して調節されて、プレート表面上に0.005から0
.0001インチ(0.1から0.003ミリ)程度の
直径を有する明確に規定されたイメージスポットを書き
込む火花放電を生ずることを言えば十分である。この抵
抗102は手動により、又は制御器50を介して自動的
に変化され、可変寸法のドットを生成する。ドット寸法
はまた、火花放電を生じる電圧及び/又はパルスの持続
時間を変化させることにより変化できる。これを行うた
めの手段は技術的に十分に周知である。電極が図示のよ
うに尖った先端58bを有しており、この先端58bと
プレートの間の間隔が例えば0.001インチ(0.0
3ミリ)程度の非常に小さなものとされている場合には
火花放電は集中され、電圧要求を最小限に維持しながら
、最小0.0001インチ(0.003ミリ)又はそれ
以下の直径のイメージスポットを形成できる。電極に加
えられる電圧の極性は正又は負のどちらでも構わないが
、好ましくはこの極性はプレート表面からイオンを誘引
する必要があるか又は反発させるのかに応じて選択され
て、以下に述べる種々のプレート上に所望の表面変形を
生じさせる。
【0050】電極58がプレート面を横断して走査する
際、最大で約500000パルス/秒の割合でパルスを
発生させることができる。しかしながらより典型的な割
合は25000パルス/秒である。こうして、広い範囲
のドット密度、例えば2000ドット/インチから50
ドット/インチ(78ドット/ミリから2ドット/ミリ
)を達成可能である。ドットは横並びに印刷することも
可能であるし、又は重なるようにしてプレートの実質的
に100%の表面領域にイメージを形成するようにもで
きる。このようにして、入力データに応答している原本
に対応するイメージが、火花放電による影響を受けなか
ったプレート表面の領域に対比して、火花放電Sにより
エッチング又は変形されたプレート表面上のポイント又
はスポットにより構成され、プレート表面上に構築され
る。
【0051】そして軸方向走査の場合には、プレートシ
リンダ12の一回転の後に、完全なイメージがプレート
13に適用されている。そのとき印刷機10は、図1で
実線で示したインク付け位置にインクローラ22aを動
かすことにより印刷モードで動作可能であり、また湿式
印刷の場合には、図1の点線で示した位置から水溜ロー
ラ26bをシフトさせることによりやはり動作可能であ
る。プレートの回転につれて、インクは、原本の印刷部
分に対応するプレート上に書き込まれたイメージのポイ
ントにのみ付着する。このインクのイメージは通常の方
法で、ブランケットシリンダ14を介してシリンダ16
に装着された紙シートPに転写される。プレートがシリ
ンダ12上にある状態でプレート13にイメージを形成
することには多くの利点があるが、そのうち最も大きな
ものは、特に本発明が多色印刷機に組み込まれる場合に
準備とセットアップ時間が大きく短縮されることである
。かかる印刷機は印刷される各色毎に、本明細書に記載
の印刷機10に類似した複数のセクションを含んでいる
。通常は、最初の印刷セクションの後にある種々の印刷
セクションの印刷シリンダが軸方向に、また同期するよ
う調節されて、種々の印刷セクションのリソグラフ印刷
プレートにより印刷される各種の色のイメージが印刷物
上で整合して表れるようにされるのであるが、上記した
ところから明らかなように、イメージはプレート13が
印刷セクションに設けられている状態で適用されるので
あるから、上記のような印刷の整合は本発明の場合には
電子的に達成可能である。
【0052】より詳しく言うと、印刷機10と同様の複
数の印刷セクションを組み込んでいる多色印刷機では、
制御器50が2番目及びさらに後続の印刷セクションに
おけるイメージの書き込みを制御している画像信号のタ
イミングを調節しており、印刷機の第1のプレート13
上のイメージに対する整合のズレを保障する軸方向及び
/又は角度方向の変位を加えながら各ステーションでリ
ソグラフ印刷プレート13上にイメージを書き込んでい
る。換言すれば、印刷シリンダ又はプレートを再配置す
ることによってこのような整合を達成する代わりに、誤
整合はプレート上にイメージを書き込む時に処理される
のである。従って一旦イメージが形成されると、プレー
トは自動的に紙シートP上に完全な整合性をもって印刷
を行う。さて図4(A)から(E)及び図5を参照する
と、図1乃至図3に示された装置によりイメージを形成
されることが可能な各種のリソグラフ印刷プレートの実
施例が示されている。図4(A)において、印刷シリン
ダ12に取り付けられるプレート13は、銅金属製のフ
ラッシュコーティング13bを備えたスチール製基部又
は基体層13aから成り、このコーティングの上にクロ
ム金属の薄膜層13cがメッキされている。米国特許第
4,596,760号に詳細に記述されているように、
メッキ処理により親水性の表面形状が形成される。従っ
てプレート13は、湿式のオフセット印刷機において使
用するに好適なものである。
【0053】上述したプレート13上への書き込み操作
の間に、電圧パルスが電極58に加えられ、火花放電S
が電極の先端58bとプレート13の表面層13cの間
に生ずる。各火花放電とそれに伴い火花領域を取り巻く
コロナ界S’により、電極の先端58bのちょうど反対
側の表面上のイメージングポイントIにおいて層13c
の表面が溶融する。かかる溶融は、表面のそのポイント
にある毛管を充填し又は閉鎖するに十分なものであり、
これにより水はもはやその表面領域に付着しなくなる。 従って、プレート13にこのようにしてイメージが形成
されると、処理されない場合には親水性であるプレート
の表面に、多数の非水受容性スポット又はドットIが形
成され、これらは印刷される原本の印刷部分を表すこと
になる。印刷機10が湿式印刷モード、すなわち湿潤ア
センブリ24が図1の点線で示す位置にある状態で動作
された場合には、湿潤ローラ26bからの水は、イメー
ジング動作の間に電極58からの火花放電を受けなかっ
たプレート13の表面領域にのみ付着する。他方、イン
クローラ22aからのインクは書き込みが行われたプレ
ートの表面領域に付着するが、水又は洗浄溶液が存在す
るプレートの表面領域には付着しない。印刷時には、プ
レートに付着して原本の直接的なイメージを形成してい
るインクは、ブランケットシリンダ14を介してシリン
ダ16上の紙シートPに転写される。上述のイメージン
グ処理の間に電極58に印加される電圧の極性は正又は
負のいずれでも構わないが、図4(A)に示すもののよ
うにむき出しのクロム表面を備えたプレートにイメージ
を形成する場合には、プレート表面上でのスポット又は
ドットの形成をより良好に制御することができるため、
極性は正であることが好ましいことを本発明者らは見い
だした。
【0054】図4(B)には、直接に書き込みが行われ
且つ湿式タイプの印刷機で用いられる別のプレートの実
施例が示されている。図4(B)において全体が122
で示されるこのプレートは、構築された酸化表面層12
6を有するアルミニウムのような金属からなる基体12
4を備えている。この表面層は、公知の多くの化学的処
理のうちの何れか一つを用いて作成することが可能であ
り、場合によってはそれはプレート表面を粗面化するた
めに微粒子研磨材を用いることにより補助される。プレ
ート表面の酸化を制御することは一般にアノード処理と
呼ばれ、その一方でプレートの表面構造は粒状又は砂目
立てと称される。化学的処理の一部として珪酸塩や燐酸
塩その他の調節剤が用いられ、プレート表面の親水性能
を安定化し、またプレート上にコーティングされる感光
層の付着性能及び安定性を促進する。
【0055】プレートの表面上の酸化アルミニウムは、
コランダム又はレーザールビー(何れも酸化アルミニウ
ムの結晶)と関連するような結晶構造ではなく、水とか
なりの相互作用を示してAl2O3・H2Oの形の水和
物を形成する。この相互作用は、珪酸塩及び燐酸塩その
他の調節剤による寄与と共に、プレート表面の親水的性
質の原因となる。水和物の形成はまた、処理がチェック
なしに進められる場合には問題ともなる。結局は固体の
水和物塊が形成され、それがプレート表面の構造を事実
上閉塞し排除してしまう。イメージのない領域を形成す
るために必要な水の薄膜を有効に保持する性能はかくし
て失われ、プレートは使用不能になってしまう。大部分
のプレートには、プレートが露光され現像される時まで
プレート表面を保護する適当な感光層が設けられる。プ
レートはその時点ですぐに使用されるか、又は後の使用
のために保存される。プレートが保存される場合には、
それらは水溶性ポリマーでコーティングされて親水性表
面が保護される。これは取引界において一般にガミング
と称されている処理である。感光層なしに供給されるプ
レートも、通常は同様に扱われる。
【0056】保存又はプレートの使用中の長期の中断の
間における親水性能の喪失は、取引界において一般に酸
化と称されている。構造化剤及び化学的調節剤の量に応
じて、過剰の水和に対するプレートの感応性には相当の
変化がある。
【0057】プレート122が電極58からの火花放電
を受けた場合、火花S及びこれに関連して火花領域の周
りに生ずるコロナS’からの熱は、電極の先端58bの
ちょうど反対側の正確に規定されたイメージポイントI
を親油性又はインク受容性のものとする。
【0058】イメージが形成されたアルミニウムプレー
トの挙動は、イメージポイントIが部分的処理の組み合
わせの結果であることを示唆している。脱水と、幾らか
の溶解酸化アルミニウムの形成と、溶融及びアルミニウ
ム金属表面への移動が生ずるものと考えられる。これら
3つの処理の組み合わせの結果、イメージポイントにお
けるプレート表面の親水性能が減じられるものと本発明
者らは考えている。アルミニウムは化学的に反応性であ
り、その結果この金属はいかにスムースな面を有し輝い
ているように見えても、薄い酸化コーティングが常に見
いだされる。この酸化コーティングは親水特性を示さず
、このことはイメージが形成されたアルミニウムベース
のプレートはイメージを損なうことなく24時間以上空
気中に保存可能であるという本発明者らの観察と一致す
る。水中ではアルミニウムは、いくつかの電気化学的反
応を含めて、塩基性又は酸性の何れの条件下でも迅速に
反応することができる。印刷機で用いられる弱酸性の容
器内溶液は、イメージングの間に露出されるアルミニウ
ムの薄膜に対してこの効果を有し、その結果これを除去
するものと考えられる。
【0059】プレートのイメージのない酸化表面領域の
水に対する上述の親和性のために、イメージが形成され
たばかりのプレート122を保護するには、水又は水性
物質に接触しないようにプレート表面を遮蔽する必要が
ある。これは湿潤溶液又は容器内溶液を使用せずに、即
ち図1において水ローラ26bを脱係合させてプレート
にインクを適用することにより達成可能である。その結
果、全プレート表面がインク層によりコーティングされ
ることになる。次いで湿潤水がプレートに(即ち水ロー
ラ26bを係合させる)適用される。イメージが形成さ
れなかったプレートの領域は水の薄膜を獲得し、これは
上に乗っているインクを弾いてプレートから除去するこ
とを可能にする。イメージが形成されたプレート領域は
水の薄膜を獲得せず、結果的にインクはその場所に留ま
る。
【0060】酸化表面コーティングを備えたクロムプレ
ート上に生成されたイメージも、インクとの接触に先立
つ水との接触に対して同様の感受性を示す。しかしなが
らインク適用段階の後、クロムプレート上のイメージは
より安定であり、プレートはイメージを保護するための
付加的なステップなしに使用することができる。
【0061】イメージポイントIに残されたインクは非
常にもろいものであり、乾燥させ又は硬化して、インク
をより耐久性のものとせねばならない。或いはまた、紫
外線に応答して架橋又は硬化される標準的なインクをプ
レート122に用いることもできる。この場合には、標
準の紫外線ランプ126を図1及び図2に示す印刷シリ
ンダ12に隣接して設け、インクを硬化する。ランプ1
26はシリンダ12の全長にわたって延伸する必要があ
り、シリンダ12の表面、特にその上のリソグラフ印刷
プレートの表面に近接してフレーム部材10aにより支
持される。
【0062】本発明者らは、酸化表面コーティングを備
えたプレート122のようなプレートにイメージを形成
することは、イメージング電極58に負電圧が印加され
た場合に最適化されることを見いだした。これは、各イ
メージポイントにおけるプレートの加熱時に発生する陽
イオンが火花放電の高密度電流内でよく移動し、負電極
に向かうからである。
【0063】図4(C)は、湿潤することなしに印刷機
で直接にイメージを形成するのに適したプレートの実施
例130を示している。プレート130は、アルミニウ
ムやスチールのような導電性金属から作成された基体1
32から成る。この基体は、フッ素ポリマーやシリコー
ンのような疎油性の大きな材料の薄いコーティング13
4を担持している。好適なコーティング材料の一つは、
ダウ・コーニング社からSYL−OFF  7044と
して市販されている付加硬化型剥離コーティングである
。 プレート130は、電極58からの火花放電を用いてコ
ーティング134の表面を分解することにより書き込ま
れ、又はイメージングされる。この火花及びそれに関連
したコロナからの熱は、シリコーンコーティングを二酸
化珪素、二酸化炭素及び水に分解する。使用されるシリ
コーンポリマーの化学構造に応じ、痕跡量の炭化水素フ
ラグメントが生じ得る。シリコーン樹脂は主鎖に炭素を
持たず、これはC−OHのような各種の極性構造が形成
されないことを意味している。Si−OHという構造の
シラノールも可能な構造ではあるが、これらは反応性で
あり、このことはそれらが反応して他の安定な構造を形
成することを意味している。
【0064】火花放電に基づくコーティング134の粗
面化と結びついているこのような分解は、電極58の先
端のちょうど反対側にある各イメージポイントにおいて
その表面を親油性のものとする。材料を破壊してそれを
インク受容性にするために必要な電圧を最小限とするた
めに、かかるコーティングは非常に薄く、例えば0.0
003インチ(0.008ミリ)のものとするのが好ま
しい。結果として、プレート130に印刷機10のロー
ラ22aによりインク付けがなされると、インクはプレ
ート表面上の変形されたイメージポイントIにのみ付着
する。印刷される原本の背景領域に対応する、イメージ
が形成されないプレートの領域は、ローラ22aからイ
ンクを拾い上げない。プレート上のインク付けされたイ
メージは次いで、従来のオフセット印刷機と同様にして
、ブランケットシリンダ14により紙シートPに転写さ
れる。
【0065】図4(D)は間接的なイメージング及び湿
式印刷に好適なリソグラフ印刷プレート152を図示し
ている。プレート152は、アルミニウムや銅などの好
適な導電性金属から作成された基体154からなる。基
体154の表面に適用されているものは、フェノール樹
脂、パリレン(Parylene、p−キシレン樹脂の
商品名)、ジアゾ樹脂その他の、オイルやゴムベースの
インクが容易に付着する材料からなる層156である。 この種の好適な陽画製造用の減色プレートは、商品番号
P−800としてアメリカン・ヘキスト社のエンコ部門
から市販されている。
【0066】コーティング156が電極58からの火花
放電を受けると、電極の先端58bの反対側にある層1
56の表面上のイメージポイントIが熱により分解して
エッチングされ、水を容易に受容するようになる。実際
には層156が十分に厚ければ、基体154は単に電極
58の反対側に設置された別のフラットな電極部材であ
ることができる。従ってプレート152が印刷機10の
ローラ26b及び22aのそれぞれにより水及びインク
でコーティングされると、水は電極58からの火花放電
により形成されたプレート152上のイメージポイント
に付着する。他方、インクは原本の背景すなわち非印刷
領域に対応するこのプレート上の水でコーティングされ
た表面ポイントを避け、プレート152上のイメージが
形成されていない領域にのみ付着する。
【0067】間接書き込み及び湿式印刷機で用いるのに
好適な別のオフセットプレートが図4(E)に示されて
いる。図中162で示されるこのプレートは例えば銅、
亜鉛あるいはステンレス鋼のような金属プレートのみか
ら成り、清浄な研磨された表面162aを有している。 このような金属表面は通常はその表面張力により親油性
であり、インクを受容する。表面162aが電極58か
らの火花放電を受けると、火花及び周囲コロナ界がその
表面をエッチングして、電極の先端58bの反対側のイ
メージポイントIにおいて表面に毛細管又は裂溝が形成
され、これが水に対して受容性となり又は水を吸い込む
ようになる。従って印刷の間、原本の背景又は非印刷領
域に対応するプレート162上のイメージポイントIは
、印刷機10のローラ26bからの水を受容し、インク
ローラ22aからのインクを回避する。こうしてインク
は前述のように、原本の印刷部分に対応する、電極58
からの火花放電を受けなかったプレート162の領域に
のみ付着する。
【0068】さて図5を参照すると、直接イメージを形
成するに適し、また湿潤を使用しないオフセット印刷機
で使用するためのさらに別のプレートの実施例172が
示されている。本発明者らは、プレート上に刻印される
イメージの品質及び使用寿命という観点から、この新規
なプレート172が上述の全てのプレートの中で実際に
最良の結果を生ずることを見いだしている。
【0069】プレート172は、基部又は基体174と
、顔料又は粒子177を含むベースコーティング又は層
176と、導電性金属薄層178と、撥インク性シリコ
ーン頂部又は表面層184と、及び必要に応じ層178
と184の間のプライマー層186とから成っている。
【0070】1.基体174 基体174の材料は、機械的強度、伸び(伸張性)の欠
如及び耐熱性を有している必要がある。ポリエステルフ
ィルムはこれらの全ての条件によく合致し、また容易に
入手可能である。デュポン社のマイラー及びアイシーア
イ社のメリネックスが市販されている2つのフィルムで
ある。基体174に使用可能な他のフィルムはポリイミ
ド系(デュポン社のカプトン)及びポリカーボネート系
(GE社のレクサン)である。好適な厚みは0.005
インチ(0.1ミリ)であるが、より厚い膜も薄い膜も
有効に使用することが可能である。
【0071】光学的に明るいフィルムである必要や、平
滑なフィルム表面(合理的範囲内で)を有する必要はな
い。機械的特性が失われない限り、不透明となるところ
まで着色されたフィルムその他の着色フィルムを使用す
ることが可能である。
【0072】2.ベースコーティング176この層の重
要な特徴は、大きく表面模様付けされていることである
。この場合の「表面模様付け」の意味は、表面の地形が
多くの山と谷を有していることである。この表面が薄い
金属層178でコーティングされた場合、突出している
山々は、イメージング電極58から火花が飛び移れる数
多くの小さな電極先端(点源電極)を含んでいると表現
可能な表面を生成する。この表面模様はベースコーティ
ング中に含まれる充填剤粒子177により都合よく生成
されるが、これについては充填剤粒子177と題する章
で詳しく述べる。ベースコーティング176に対する他
の条件としては、 a)基体174への付着性 b)真空蒸着又はスパッタリングなどの典型的な処理を
用いて金属化可能であり、また金属が強く付着する表面
をもたらすこと c)オフセット印刷用インクの成分及びこれらのインク
について用いられる洗浄物質に対する耐性d)耐熱性 e)基体と同程度の可撓性などがある。
【0073】使用可能なベースコーティングの化学は広
範囲に及ぶ。塗布は溶剤から、又は水から行われ得る。 或いはまた、在来の紫外線及び電子ビーム硬化コーティ
ングのような100%の固体コーティングを用いること
も可能である。多くの硬化方法(コーティングの成分の
架橋を形成する化学反応)を用いて、コーティングにと
って望ましい挙動特性を確立することが可能である。以
下にそのいくつかを挙げると、 a)熱硬化 典型的な熱硬化反応は、下塗りコーティング樹脂のヒド
ロキシル部位を備えたアミノプラスト樹脂としての反応
である。これらの反応は酸環境の形成と熱の使用により
大きく促進される。
【0074】b)イソシアネートベース一つの典型的な
アプローチは2液系ウレタンであり、そのイソシアネー
ト成分は、多くの場合「ポリオール」と称される1又は
それ以上の「主鎖」樹脂のヒドロキシル部位と反応する
。典型的なポリオールは、2又はそれ以上のヒドロキシ
ル官能部位を備えた、ポリエーテル、ポリエステル、ア
クリル樹脂などを含んでいる。重要な変性用樹脂として
は、ヒドロキシル官能性ビニル樹脂及びセルロースエス
テル樹脂が含まれる。イソシアネート成分は2又はそれ
以上のイソシアネート基を有し、モノマー又はオリゴマ
ーである。反応は周囲温度で生ずるが、加熱したり又は
スズ化合物や第3アミンなどの選択された触媒を使用す
ることによって加速され得る。通常の技法は、イソシア
ネート官能性成分をポリオール成分と使用直前に混合す
ることである。反応は開始するが、周囲温度においては
コーティングを適用するための「ポットライフ」を与え
るのに十分なものである。
【0075】別の手法ではイソシアネートは「ブロック
化」された形式で用いられ、そこではイソシアネート成
分はフェノールやケトキシムのような別の成分と反応さ
れていて、不活性の準安定性化合物が生成される。この
化合物は高温で分解するように設計されていて活性イソ
シアネート成分を遊離し、この活性イソシアネート成分
が次いで反応してコーティングを硬化する。反応はコー
ティング組成中に適当な触媒を組み入れることにより加
速される。
【0076】c)アジリジン 典型的な使用はカルボキシル官能性樹脂系の水媒介コー
ティングの架橋である。カルボキシル基は樹脂に組み込
まれており、水溶性アミンと塩を形成する部位を提供し
、この反応は水中での樹脂の溶解又は分散と一体のもの
である。この反応は水及び溶解アミンがコーティングの
塗布に際して蒸発した後に、周囲温度で行われる。アジ
リジンは使用時にコーティングに加えられ、水中でのそ
の加水分解速度により支配されるポットライフを備え、
不活性の副生物を生ずる。
【0077】d)エポキシ化反応 特に脂環式エポキシ官能基をベースとする樹脂について
は、3フッ化ホウ素錯体で触媒した樹脂の高温硬化を使
用することができる。別の反応は、紫外線暴露により生
成されたその反応のためのカチオン触媒に基づいている
。ユニオン・カーバイド社のシラキュア・システムは、
商業的に入手可能な形態のものである。 e)放射線硬化 放射線硬化は通常は、アクリレート及びメタクリレート
のモノマー及びオリゴマー混合物のフリーラジカル重合
である。反応を開始させるフリーラジカルは、コーティ
ングを電子ビームに暴露することにより、又は紫外線暴
露により硬化されるようコーティングに組み込まれた光
開始系により形成される。
【0078】使用される化学反応の選択は、必要とされ
る挙動特性による制限よりも、使用されるコーティング
装置の種類及び環境的配慮に依存している。架橋反応も
また絶対条件ではない。例えば、使用可能なオフセット
インクやその洗浄剤に特有なものは含まないが、限られ
た範囲の溶媒に可溶な樹脂も存在する。
【0079】3.充填剤粒子177 重要な表面構造を形成するために用いられる充填剤粒子
177は、以下の選考基準に基づいて選択される。 a)ベースコーティング176の表面構造に寄与する所
定寸法の粒子177一つの性能。これは施されるコーテ
ィングの厚みに依存している。コーティングの付着及び
硬化の間を通じて十分に分散したままとなる球形の粒子
177で染色された5μメートルの厚み(0.0002
インチ)のコーティング176に関してこれを説明する
。5μメートル及びそれ以下の直径の粒子が表面構造に
大きく寄与することは期待できない。なぜならそれらは
コーティングの厚み内に含有され得るものだからである
。より大きな粒子、例えば直径10μメートルのものは
かなりの寄与をする。なぜならそれらはベースコーティ
ング176の表面上に5μメートル突出することができ
、そのコーティングの平均厚みの2倍の高さの山を形成
するからである。
【0080】b)粒子177の幾何的形状は重要である
。上述しまた図5に示したような球状粒子のような等寸
法粒子は、ベースコーティング内での粒子の方向に関係
なく同じ程度の寄与を行い、従って好ましいものである
。一部分の寸法が他の部分よりもだいぶ大きな粒子、例
えば針状のタイプは、常に好ましいというものではない
。これらの粒子はその長手寸法をコーティングの表面と
平行にして配向する傾向があり、所望とする明確な突出
部ではなしに低い、丸みを帯びた畝が形成されてしまう
。平板状の粒子もまた望ましくない。これらの粒子はそ
の広い部分(表面部分)をコーティング表面と平行にし
て配向する傾向があり、従って所望とする明確な突出部
ではなく、広がった丸く低い土手が形成されてしまう。
【0081】c)コーティング内の全粒子含量又は密度
は、対象となるイメージ密度の関数である。例えばプレ
ートに400ドット/センチメートル、又は16000
ドット/平方センチメートルでイメージを形成する場合
には、少なくともそれだけ多数の突出部(粒子)が存在
し、ドットが形成される可能位置の各々に一つが配置さ
れていることが望ましい。個別の粒子177により形成
された突出部を備えた5ミクロンの厚みのコーティング
について、これは3.2×108粒子/立方センチメー
トル(乾燥し硬化したベースコーティング176におい
て)に対応する。  粒子の寸法、幾何形状及び密度は
、候補とする充填剤粒子に殆どについて容易に入手でき
るデータであるが、2つの重要な問題がある。粒子寸法
というものは、供給される所定の粉末又は顔料の特徴的
な寸法分布を示す平均又は中間値である。これは、平均
又は中間値より大きな又は小さな粒子が両方とも存在し
、粒子寸法を考慮するについて重要な寄与因子となって
いることを意味する。また、粒子が流体媒体に分散され
た場合には、何らかの程度での粒子の連関というものが
常に存在し、それはコーティングの適用及び硬化の間に
増大するのが通常である。その結果、突出部は個々の粒
子によると共に、粒子の群によっても形成される。
【0082】好適な充填剤粒子177には以下のものが
含まれる: a)アモルファスシリカ(各種市販の製品)b)微結晶
シリカ c)合成金属酸化物(単一及び多成分混合物)d)金属
粉(単一金属、混合物及び合金)e)グラファイト(合
成物及び天然物)f)カーボンブラック(各種市販の製
品)使用する充填剤粒子の好適な粒子寸法は、配置され
る層176の厚みに大きく依存している。5μメートル
の厚みの層(好適な適用例)に関しては、好適な寸法は
以下の2つの範囲に納まる: a)表面構造を形成するに関して主として個々に作用す
る粒子177については10±5μメートルb)表面構
造を形成するに関して群(凝集物)として作用する粒子
については4±2ミクロン いずれの粒子範囲についても、寸法の分散範囲としてよ
り大きな及びより小さな寸法のものが存在すること、即
ち与えられている値は平均又は中間の粒子寸法であるこ
とを理解すべきである。
【0083】ベースコーティング176をその中に分散
された粒子177を備えて基体174上塗布する方法は
、現在利用できるコーティング処理の何れによっても構
わない。
【0084】ベースコーティングの好適な適用例は、厚
み5±2μメートルの層としてのものである。実際には
ベースコーティングの厚みが最小2μメートルから最大
10μメートルの範囲にわたることが予想される。10
μメートルよりも厚い層とすることも可能であり、また
耐久性の高いプレートを製造するために必要なものであ
るが、充填剤顔料を使用してこのような厚いコーティン
グに表面模様を施すことは比較的難しい。
【0085】また幾つかの場合に、基体174が適切な
、ある意味において等価な特性を有するならば、ベース
コーティング176は不要となる。より詳しく言えば、
エンボスロールのような機械的手段又は充填剤顔料の使
用により製造された表面模様(構造)を備えたフィルム
を基体174に使用することには、次の2つの条件に合
致するならば幾つかの用途において重要な利点がある: a)フィルムが適当な接着性を備えた堆積金属形成層1
78で金属化可能であること、及びb)それらのフィル
ム表面構造が、上記に詳述したベースコーティングの重
要な特徴を示すことである。
【0086】4.金属薄層178 この層178はイメージの形成にとって重要であり、プ
レートへの均一なイメージングを行うためには均一に存
在していなければならない。プレート172内のイメー
ジ担持領域(すなわちインク受容領域)は、火花放電が
金属薄層178の一部を揮発させた場合に形成される。 電極の先端58bからのあるエネルギーの火花放電によ
り形成される造作の寸法は、揮発される金属の量の関数
である。すなわちこれは、存在する金属の量と、使用金
属を揮発させるために必要とされるエネルギーの関数で
ある。一つの重要な調節因子は、揮発金属の酸化から得
られるエネルギー(即ち揮発過程に寄与可能なもの)で
あり、大部分の金属が周囲大気中に蒸発される場合には
重要な部分過程が存在する。
【0087】層178に好適な金属はアルミニウムであ
り、これは真空金属化プロセス(最も普通に用いられる
)により、又はスパッタリング技法により適用可能であ
り、それにより300±100オングストロームの厚み
の均一層が形成される。他の好適な金属には、クロム、
銅及び亜鉛が含まれる。一般的には、合金を含めていか
なる金属又は金属混合物であっても、ベースコーティン
グ176の上に付着させることができれば作用可能とし
得る、というのが一つの考えであるが、これは次いでス
パッタリング処理により混合物、合金、耐火物などを付
着させることができるからである。また付着厚みは可変
であり、それはここに示した範囲を越えて広がることが
できる。即ち1000オングストロームの金属層を介し
てプレートにイメージングすることが可能であり、また
100オングストロームより薄い層にイメージングする
ことも可能である。より厚い層を使用すると形成される
イメージの寸法が小さくなるが、これはより小さい寸法
のイメージ、ポイント又はドットを用いることにより解
像度を高めるべき場合には望ましいことである。
【0088】5.プライマー層186(必要な場合)プ
ライマー層186は、金属薄層178に撥インク性シリ
コーンコーティング184を固着させる。有効なプライ
マー層には次のものがある: a)シラン(モノマー及びポリマー) b)チタン酸塩 c)ポリビニルアルコール d)ポリイミド及びポリアミドイミド シラン及びチタン酸塩は、典型的には固体1〜3%の希
薄溶液から付着されるのに対して、ポリビニルアルコー
ル、ポリイミド及びポリアミドイミドは典型的には3±
1μメートルの薄膜として付着される。これらの物質の
使用に関する技法は技術的に周知である。
【0089】6.撥インク性シリコーン表面層184本
明細書の従来技術の部分で指摘したように、このような
コーティングを使用すること自体はオフセット印刷用プ
レートにおいて新規な概念ではない。しかしながら、こ
れまでに提案された多くのバリエーションには、感光機
構というものが含まれている。その2つの一般的なアプ
ローチは、シリコンコーティングの処方中に光応答性を
組み入れること、又は感光層上にシリコーンをコーティ
ングすることである。このうち後者が行われた場合には
、光暴露によりシリコーンコーティングが感光性層へと
固着され、現像処理により非暴露のシリコーンコーティ
ングが除去された後にも残存してイメージ領域を形成す
る(ポジ作業、サブトラクティブプレート)か、又は暴
露により感光性層に対するシリコーンコーティングの固
着が破壊されて、それが「現像」により除去されてイメ
ージ領域を形成し、非暴露のシリコーンコーティングを
その位置に残す(ネガ作業、サブトラクティブプレート
)かのいずれかである。シリコンコーティングの使用に
対する他のアプローチはゼログラフィー処理の修正とし
て記述可能であり、イメージ担持材料がシリコーンコー
ティング上に移植され、その後硬化されて粒子の永続的
な固着が行われるものである。
【0090】Electronegの名称でIBM社か
ら販売されているプレートは、保護表面層としてシリコ
ーンコーティングを使用している。このコーティングは
インクを放出するように配合されてはおらず、除去可能
なものであって、適用される湿潤水と共にプレートを用
いることができるようにしている。
【0091】ここでいうシリコーンコーティングは、2
又はそれ以上の成分の混合物であるのが好ましく、その
内の1つは通常、両端が官能(化学的に活性な)基で終
端している線状シリコーンポリマーである。或いはまた
線状二官能性シリコーンの代わりに、ポリマー鎖中に官
能性を組み込むコポリマー、又は官能基で終端する枝分
かれ構造を用いることもできる。また、線状二官能性ポ
リマーとコポリマー及び/又は枝分かれポリマーを組み
合わせることも可能である。第2の成分は、第1の成分
と反応する多官能性モノマー又はポリマー成分である。 付加的な成分及び存在する官能基の種類については、以
下のコーティングの化学において説明される。
【0092】a)縮合硬化コーティングこれは通常は、
シラノール(−Si−OH)で終端されたポリジメチル
シロキサンポリマー(通常は線状)ベースのものである
。シラノール基は、多くの多官能性シランと縮合する。 いくつかの反応を次に示す。
【0093】
【表1】
【0094】反応を加速させるために、スズの塩やチタ
ン酸塩のような触媒を用いることができる。R1及びR
2としてCH3−やCH3CH2−のような低分子量の
基を用いることで反応速度を補助することもでき、コー
ティングから容易に除去できる揮発性副生物が生成され
る。 シランは二官能性であることもできるが、三官能性及び
四官能性の種類のものが好ましい。
【0095】縮合硬化コーティングは湿分硬化法に基づ
くことも可能である。上述の及びその他の種類の官能基
は水により加水分解されてシラノール官能性シランを遊
離し、これが次いでベースポリマーのシラノール基と縮
合可能である。特に好ましいアプローチはアセトキシ官
能性シランの使用であるが、これは副生物である酢酸が
、縮合反応に好ましい酸性環境に寄与するからである。 シランの加水分解により中性の副生物が生成される場合
には、縮合を促進させるために触媒を添加することも可
能である。
【0096】シラノール基はまた、ジブチル錫ジアセテ
ートのような多くの金属塩触媒で触媒された場合には、
ポリメチルヒドロシロキサンやポリメチルヒドロシロキ
サンコポリマーとも反応する。一般的な反応は、である
【0097】これは触媒を必要とすることからして、好
ましい反応である。シラノール末端を有するポリジメチ
ルシロキサンポリマーはポリジメチルシロキサンの第2
成分と混合されて、保存可能であり且つ使用直前に触媒
化されるコーティングを生じる。触媒化されると、コー
ティングは周囲温度で数時間にわたるポットライフを有
するようになるが、300゜F(149℃)といった昇
温で急速に硬化する。コーティングへの接着性を増すた
めに、適当な第2の官能基(燐酸化カルボキシル、及び
グリシドキシが例である)を備えたシラン、好ましくは
アシロキシ官能性のシランを添加することができる。実
施例は後述する。
【0098】b)付加硬化コーティングこれはヒドロシ
リレート反応、すなわちSi−Hが白金族の金属錯体に
より触媒されて二重結合に付加する反応に基づいている
。一般反応は、 である。
【0099】コーティングは通常、クロロ白金酸錯体の
ような触媒が、適当な場合には反応調節剤(環状ビニル
メチルシロキサンが典型的な調節剤である)と共に添加
されたビニル官能性ベースポリマー(又はポリマー混合
物)と、通常はポリメチルヒドロシロキサンポリマー又
はコポリマーである第二の部分からなる二成分系として
構成される。これら2つの部分は使用直前に組み合わせ
られて、周囲空気で数時間にわたるポットライフを有し
、昇温(例えば300゜F(149℃))で急速に硬化
するコーティングを生成する。典型的なベースポリマー
は、ビニルジメチルで終端された線状ポリジメチルシロ
キサン及びジメチルシロキサン−ビニルメチルシロキサ
ンコポリマーである。実施例は後述する。
【0100】c)放射線硬化コーティングこれは2つの
アプローチに分けることができる。紫外線硬化型コーテ
ィングについてはカチオン機構が好ましい。なぜならそ
の場合の硬化は酸素によって禁止されず、また紫外線暴
露後の加熱によって加速することができるからである。 このアプローチについてはシリコーンポリマーは脂環式
エポキシ官能基を用いる。電子ビーム硬化型コーティン
グについてはフリーラジカル硬化機構が用いられるが、
適切な硬化を達成するためには高度の不活性化が必要と
される。このアプローチについてはシリコーンポリマー
はアクリレート官能基を用い、多官能アクリレートモノ
マーによって効果的に架橋されうる。
【0101】上述の表面コーティング184にとって好
ましいベースポリマーは、用いられるコーティング方法
に依存している。溶媒ベースのコーティングが配合され
る場合に好ましいポリマーは、中程度の分子量の2官能
性ポリジメチルシロキサン、又はポリマー全量の80%
又はそれ以上がジメチルシロキサンからなる2官能性ポ
リジメチルシロキサンコポリマーである。好ましい分子
量の範囲は70000から150000である。100
%の固体コーティングを適用する場合にはより低い分子
量が望ましく、その範囲は10000から30000で
ある。コーティングの特性を向上させるためにより高分
子量のポリマーを添加することもできるが、しかし全コ
ーティングの20%よりも少ない成分である。付加硬化
型又は縮合硬化型のコーティングを配合する場合には、
シラノール又はビニル官能基と反応する好ましい第二成
分は、ポリメチルヒドロシロキサン又はポリメチルヒド
ロシロキサンのジメチルシロキサンとのコポリマーであ
る。
【0102】好ましくは、選択される充填剤顔料188
は表面層184内へと組み込まれて、図5に示すように
してイメージング過程を支援する。有用な顔料物質は多
岐に渡るが、 a)アルミニウムパウダー b)二硫化モリブデンパウダー c)合成金属酸化物 d)シリコンカーバイドパウダー e)グラファイト f)カーボンブラック などが含まれる。
【0103】これらの物質にとって好ましい粒径は小さ
いものであり、その平均又は中間粒径は、塗着されたコ
ーティング(乾燥及び硬化状態)の厚みよりもかなり小
さい。例えば8μメートルの厚みのコーティング184
が塗着される場合、好ましい粒径は5μメートルより小
さく、より好ましくは3μメートル又はそれ以下である
。より薄いコーティングに関しては、好ましい粒径は相
応に減少する。粒子188の幾何形状は重要な考慮要素
ではない。全ての粒子がコーティング184に包含され
て存在することが望ましいが、これはコーティング表面
において突出している粒子の表面は、コーティングのイ
ンク剥離特性を減ずる可能性があるからである。顔料の
全含有量は乾燥硬化したコーティング184の20%又
はそれ以下であるべきであり、好ましくはコーティング
の10%である。コンソリデイテド・アストロノーティ
クス社により市販されている3μメートルの粒径のアル
ミニウムパウダーは満足できるものであることが判明し
ている。イメージングに対する寄与は、電極58からの
火花(アーク)をその短い存在時間の間に支える導電性
イオンと、またやはり生起すると考えられる非常に発熱
性の酸化過程から放出されるかなりのエネルギーである
と思われ、この放出されたエネルギーはプレート上での
イメージング領域における物質の分解及び揮発に寄与し
ている。
【0104】撥インク性シリコーン表面コーティング1
84は、利用できるどのようなコーティング処理によっ
て施されてもよい。一般的なコーティング処理に関して
そう珍しくはない一つの注意項目は、非常に均一で平滑
な、水平のコーティングを作成することである。これが
行われた場合には、ベースコーティング構造の一部をな
す突起部分はシリコーン層へと十分に突出する。それら
の突起部分の先端は、図5の184’において示すよう
にシリコーン層において薄い個所となり、これはシリコ
ーンの絶縁効果がこれらの個所では最低となり、火花が
これらの個所に飛び移るのに寄与することを意味してい
る。内部の粒子177によって突出しているベースコー
ティング176のこれらの突起は、図5においてPで示
されている。
【0105】 このコーティングは100%の固体コーティング(同じ
組成で溶媒なし)としてオフセットグラビア印刷により
適用することも可能であり、また同じ条件を用いて硬化
される。
【0106】3.縮合硬化型コーティング及び付加硬化
型コーティングを例示する実験室的コーティング組成が
、以下の表2に示されている。示されている成分の同定
は、それに続く表3に与えられている。何れのものもワ
イヤ巻回ロッドでのコーティングにより塗着され、1分
間の滞留時間を用いて300゜F(149℃)にセット
された熱対流炉中で硬化され得る。コーティング4は1
00%の固体コーティングとして塗着し、同じ条件の下
で硬化することができる。
【0107】
【表2】
【0108】
【表3】
【0109】プレート172が前述したような書き込み
操作を受ける場合、プレートの表面上の各々のイメージ
ポイントIにおいて、電極58は好ましくは負にパルス
される。かかる各々のパルスは電極の先端58bとプレ
ートとの間で火花放電を生成する。より詳しくは、撥イ
ンク性の外側コーティング184が最も薄くなっている
ベースコーティング176中の粒子177がある位置に
おいて、金属性下側層178と先端58bとの間の小さ
な間隙dを横断して火花放電を生成する。この放電の局
在化により各々のドット形状、さらにはドット配置に関
する緊密な制御が可能となり、イメージの正確さが最大
化される。火花放電は、電極の先端58bと直接対面す
るポイントIにおいて、撥インク性外側層184(存在
する場合にはそのプライマー層186を含めて)及び金
属性下側層178をエッチング又は侵食除去し、それに
よりそのイメージポイントにおいて井孔I’を生成し、
下側にあるベースコーティング176の層の親油性表面
を露出させる。アークが層178に沿って「指状に広が
り」、その結果ポイントIの周囲の層が溶解することを
回避するために、電極58へのパルスは例えば0.5μ
秒と非常に短くすべきである。層178,182及び1
84の厚みの合計、即ち井孔I’の深さは、印刷時に井
孔I’が在来のオフセット印刷インクを受容してしまわ
ずブランケットシリンダ14へとかかるインクを移すこ
とができるように、イメージポイントIの幅に対してそ
れほど大きくすべきではない。
【0110】プレート172は印刷機10中において、
印刷機がその乾燥印刷モードで動作している状態で用い
られる。インクローラ22aからのインクはプレートの
イメージポイントIに対してのみ付着し、それによって
プレート上にインク付けされたイメージを生成し、それ
がブランケットローラ14を介してシリンダ16上に担
持されている紙シートPへと転写される。
【0111】図5に示すようにしてプレートに別個の金
属性下側層178を設けることに代えて、導電性層とし
て導電性プラスチックフィルムを用いることもまた可能
である。層184として適当な導電性材料は100オー
ムセンチメートル又はそれ以下の体積抵抗率を有するべ
きであり、デュポン社のKaptonフィルムはその一
例である。
【0112】プレートへの火花放電を容易にするために
、ベースコーティング176はまた、上記に示した好ま
しいベースコーティング顔料の一つのような導電性顔料
を含むことによって導電性とすることができる。
【0113】またベースコーティング中の粒子177に
よって突起Pを形成する代わりに、基体174はかかる
突起を形成する表面模様を備えたフィルムであることが
できる。かかる表面を備えたポリカーボネートフィルム
がジェネラル・エレクトリック社から市販されている。
【0114】湿潤なしに印刷機で直接にイメージングす
るのに適した別のリソグラフ印刷プレートが図6に例示
されている。参照符号230は、耐熱性のインク受容性
基体232と、導電性金属薄層234と、イメージ支持
物質238を含有する撥インク性表面層236とを後述
のように含んでいるプレートを全体的に示している。使
用時には、プレート表面上のイメージングポイントの各
々において、プレート230には電極58にパルスを印
加することによりイメージが書き込まれ形成される。か
かるパルスの各々は電極の先端58bとこれに直接対面
するプレート上のポイントとの間で火花放電を生成し、
火花の通り道にある撥インク性外側層236及び金属薄
層234の両者を破壊して、それによりインク受容性の
基体232を露出させる。金属薄層234は接地されて
おり、インク受容性基体232は熱の影響に対して抵抗
するため、金属薄層234と撥インク性外側層236だ
けが火花放電により揮発される。
【0115】インク受容性基体232は好ましくはプラ
スチックフィルムである。好適な物質としては、商品名
MYLAR(E.I.duPont  de  Nem
ours)又はMELINEX(ICI)の下で販売さ
れている如きポリエステルフィルムがある。金属薄層2
34は好ましくは、200から500オングストローム
の厚みの層として堆積されたアルミニウムである。金属
薄層234及びインク受容性基体232として好適な他
の物質については、図5においてこれらの対応する層1
78及び174のそれぞれに関して説明してある。イメ
ージ支持物質238は、図5で表面層184に関して説
明した種類のシリコーン中に分散しているのが最も有利
である。必要ならば、プライマーコーティング(図6中
には示していない)を金属薄層234と表面層184の
間に付加して、これらの層の間の固定を行うことができ
る。
【0116】イメージ支持物質238の機能は、火花が
電極の先端58bから現れるに際してその直線伝搬を促
進することである。この挙動を信頼性をもって生成する
ということは、火花放電プレートの設計において最も困
難な側面であることが判明している。なぜなら火花の経
路のほんの僅かな横方向の移動でさえも、許容できない
ほど歪曲されたイメージを生ずるからである。
【0117】放出される火花が辿る経路は実際ランダム
なものではなく、むしろイメージング電極とプレート表
面の間に存在する電場の方向によって定まるものである
。この電場は、イメージングパルスが最初に電極へと向
けられた場合に生成される。火花は、電場のエネルギー
により電極とプレート表面の間の媒体がイオン化された
後においてのみ形成され、この過程は適度な時間を必要
とする。媒体のイオン化は、火花がそれに沿って伝搬す
る導電性経路を提供する。一旦火花が形成されると、そ
れはイメージングパルスが残っている期間だけ残存する
。プレート表面が導電性でない場合には、それもやはり
電場によって絶縁破壊されねばならず、その結果火花が
形成される前にさらに時間が経過することになる。これ
らの遅延の累積期間の間に、媒体及び/又はプレート表
面上に生成する変化によって電場が歪められる可能性が
あり、その結果不規則な火花経路となる。
【0118】導電性の高い物質からなる粒子は、当然に
火花を案内する有用な充填剤物質であると人は思うであ
ろうが、本発明者らの見い出したところによればそうで
はない。本発明者らはまた、かかる粒子の分布は、火花
が明らかにランダムな経路を辿るのを大きく防ぐもので
はないことをも見い出した。粒子がランダムに分布して
いる場合には、電極の先端に直面している粒子が電極先
端に最も近い(直線距離で見て)粒子であるという保証
はなく、また距離が常に定まっているという保証もない
。なぜなら粒子密度の高い領域は、電極に対してより近
く配置されている単一の粒子よりも火花に対する誘引性
が強いからである(密度の高い領域に至るまでの付加的
な距離が余り大きくない限り)。粒子の非ランダムな分
布は、粒子を含有していない純粋なシリコーンの領域を
結果的に生じ得るものであり、仮にパルスが伝達された
場合にそのような領域が電極に直接に対面して生じた場
合には、火花は恐らく直線経路から逸脱し、より導電性
のシリコーン領域へと向かう。
【0119】本発明者らは、グラファイト、カーボンブ
ラック及び金属パウダーといった導電性物質について実
験を行った。これらはシリコーンコーティングを着色す
るものとして使用可能であり、かかるコーティングを導
電性とするものであって、従来技術においてしばしば引
用されている。カーボンブラック及びグラファイトは望
ましくない表面模様の生成を回避するのに十分な小ささ
を有する粒子として入手可能であり、分散系として安定
に残存するコーティングを作成するのに用いることがで
きる。しかしながら本発明者らが見い出したところによ
れば、これらの物質の一つ又はそれ以上がイメージング
過程に影響を及ぼすのに十分な量で疎油性のコーティン
グ内へと導入された場合、疎油性という特性は減少し、
印刷中にプレートの非イメージング部分に望ましくない
インクが付着するという結果を伴う。カーボンブラック
及びグラファイトはまた、熱硬化型シリコーンコーティ
ングに通常用いられる触媒の幾らかと不都合に反応し得
る。
【0120】導電性金属パウダーは実用的に小さな粒径
では普通は入手できず、また過剰に高密度になりがちで
あって、安定な分散系の形成を許容する表面積に欠ける
。金属パウダーは高粘度及び高固形物含量を特徴とする
数多くの塗料及びコーティングに成功裡に用いられてい
るが、それらの材料によりもたらされる化合物は、イメ
ージング可能なプレートのコーティングとして使用する
には余りにも厚すぎる。
【0121】しかし導電性粒子のこれらの望ましくない
特性が克服できたとしても、かかる粒子は限られた形で
しかイメージングに寄与しないということが本発明者ら
の実験によって示唆されている。これに代えて、ある種
の物質、例えば多くの半導体は、直線火花放電を促進す
る事によって正確なイメージングを支援するものである
ことを本発明者らは見い出した。これらの物質は多くの
場合、強い電場により分極することのできる構造を有し
、また分極によりアクセス可能とされる十分にエネルギ
ーの低い伝導バンドを含んでいる。或いはまた適切な物
質としては、強い電場に応答し、利用可能な伝導バンド
を電場のない場合に得られるものよりもずっと大きな範
囲で分布させるものがある。そのような物質は少なくと
も1000ボルトの電場に露出された場合に、基底状態
又は低電圧状態における場合に比較して導電性における
顕著な増大を受ける。本発明者らはそのような化合物を
「条件的導電性」と称する。
【0122】有用な化合物の一つのグループには、電気
的な中性を保つために適当な数の酸化物イオンに結合し
ている酸化状態の異なる2又はそれ以上の金属イオンを
結晶中に含む金属酸化物が含まれる。この金属イオン種
は同一の又は異なる金属から誘導される。別のタイプの
化合物は、強電場の存在下で大きく分極する、同一の又
は異なる酸化状態の金属酸化化合物からなる。3番目の
関連するカテゴリーの化合物には、種々の「ドーピング
」された酸化金属物質が含まれ、該物質中には比較的少
量の、非化学量論量の別の金属が存在している。4つめ
のタイプの化合物では、金属原子又はイオンは比較的電
気陰性な種、例えば硫黄、窒素、砒素、燐、アンチモン
、ビスマス、炭素又は珪素に結合している。別のタイプ
は高Tc(即ち70−100゜K)超電導物質及び関連
する前駆物質からなる。本発明者らはまた、上述の何れ
のカテゴリーにも属さない多くの条件的導電性の化合物
を識別している。
【0123】どのような特定の理論又は機構にもとらわ
れることなく、本発明者らは、直線火花放電を促進する
有用なイメージング支持化合物について観察された傾向
は、基本的には結晶及び電子的構造に基づくものである
と考えている。パルス付勢に際して電極先端を中心とす
る強電場により誘起又は増大される、結晶内部の低エネ
ルギー電子移動経路は、電子を下側の金属薄層内へとチ
ャネリングする。幾何学形状に応じ、電極先端にすぐ直
面しているプレート表面上のポイントが電場へと最も直
接的に露出される。この電場の経路にある条件的導電性
の半導体粒子は、分極又は伝導バンドの分布の結果とし
てより導電性となる傾向があり、電極先端とプレート表
面の間の場の勾配を増大させる。この現象は火花が電弧
をなすに先だって生ずる。変化を受けた結晶が、影響さ
れていない結晶及びその周囲の疎油性媒体のそれよりも
抵抗の低い電流路を提供すると、火花がこれらの粒子を
通ってプレートへと抵抗の最も少ない経路を辿ることが
促進され、かくして直線経路を辿ることになる。火花が
形成され始めるに際しての変更を受けた結晶の局部加熱
により、その導電性はさらに増大され、イメージングの
正確さはさらに増強されうる。
【0124】この効果は、導電性が電場によって影響さ
れない粒子により生成される効果とは際立った対照をな
す。かかる粒子は導電のための好ましい経路を提供せず
、直線での火花の伝搬は、電極先端の向かい側で粒子の
分散が最も好ましく生じているポイントにおいてのみ促
進される。本発明の条件的導電性の粒子を用いると、粒
子のランダムな分散により粒子の位置に基づく歪が統計
的に最小化されるため、勾配の最大級の増大が保証され
ることを本発明者らは見い出した。
【0125】ある化合物が強電場に対して所要の応答を
示すためには、その結晶形態は恐らくは次の何れかの結
果を生ずる構造及び電子的形態を有するものでなければ
ならない。即ち(i)利用可能な伝導バンドのエネルギ
ーレベルの低下を通じて結果的にかかるバンドのアクセ
ス性の増大につながる、強電場による分極しやすさ、又
は(ii)エネルギー的な修正なしでの既存の伝導バン
ドの分布の増大である。分極性というものはそれ自体、
ある物質が条件的導電性となることをどのような場合あ
っても保証しないことに注意すべきである。なぜなら分
極は伝導バンドのアクセス性を改善もするし、また減ず
ることも可能だからである。本発明者らが以下に示すよ
うに、強電場が存在しない場合には全くアクセス不能な
−−その化合物を比較的劣った導体とする−−伝導バン
ドであっても、電子移動のための低エネルギー経路を生
成するのに役立ち得るものであり、良好な火花案内特性
をもたらすことができる。
【0126】分極性は、結晶構造並びにその内部の種々
の原子及びイオンの電子親和性によって定まる特性であ
る。分極可能な結晶中の原子及びイオンは電場に応答し
て位置をシフトし、その結晶が電場の電化分布を呈する
ことを可能ならしめ、それにより全体的な場の勾配を増
大する。本発明の関連では、結晶の対称性を変化させる
ことは、導電性の増大及び/又は導電性に対する障壁の
退化という結果を生ずる。
【0127】電場により誘起される結晶内部での伝導バ
ンドの利用可能性は、多数の物理的属性の何れかから生
じ得るものである:a.結晶格子が例えばイオン平面や
イオン鎖のような物理的特徴が結晶粒を越えて延びるこ
とを許容し、それにより電子移動のための低エネルギー
経路をもたらす。b.結晶格子が、金属のd軌道と非金
属のp(又はπp)軌道の重なりが生ずるように配置さ
れた金属又は非金属の原子若しくはイオンを含有してい
る。c.金属原子又はイオンから伝導バンドへの一つ又
はそれ以上のd軌道電子の非局在化により、結晶格子の
ポテンシャルエネルギーが大きく増大しない。d.通常
の条件の下では事実上全ての導電性を排除する、外殻電
子の反強磁性「ピン止め」が、電場により誘起された分
極により克服されること。
【0128】1.化合物の種類 単一金属の酸化物 金属イオンが一つ又はそれ以上の酸化状態で存在してい
る以下の単一金属の酸化物は、イメージングを促進する
(式が括弧内に括られている場合には、最初の金属は+
2状態であり、二番目の金属は+3状態である)。
【0129】 Fe3O4(FeFe2O4) ガンマFe2O3 Co3O4(CoCo2O4) Mn3O4(MnMn2O4) Pb3O4(Pb2PbO4,+2/+4)PbO2 CrO2 ZnO MnO2 MoO2 NbO2 SnO SnO2 Cu2O CuO TiO Ti2O3 V2O3 VO2 WO2 WO3 In2O3 酸化状態が+2/+3の化合物であるFe3O4及びC
o3O4は恐らく、結晶格子における金属部位の間での
迅速な原子価振動(valence oscillat
ion)の故に導電性であり、その結果カチオンからカ
チオンへの正電荷の移動が生ずる。この効果は電場の存
在下で増進され、結果的に電子移動のための低エネルギ
ー経路の形成につながる。 例えばW.Kingery,H.Bowen及びD.U
hlmann「セラミック概論(Introducti
on to Ceramics (1976))」89
9−902頁を参照のこと。
【0130】前述の化合物の中で、Fe3O4及びCo
3O4は最も強い火花案内効果を及ぼす。これらは両方
とも、対称で等軸の結晶構造を示す。Mn3O4は類似
の起電特性によって同様の原子価振動を示すと予測され
得るが、この化合物はFe3O4やCo3O4ほど十分
には機能しないということを本発明者らは見い出した。 Mn3O4はより対称ではない正方結晶構造を有するこ
とが知られている。従って結晶の対称性というものが、
火花案内の遂行に対する原子価振動の関連性を決定する
に当たって重要な役割を果たしていることが明らかにな
った。これは恐らくは、原子価振動に基づく対称結晶構
造中でのより小さな立体配置的変形の結果であろう。変
形はエネルギー損失を生じ、その結果としてより効率的
でない導電性、そして一見したところより劣る電場応答
性をもたらす。
【0131】本発明者らはまた、原子価振動というもの
は、2つの酸化状態の間での遷移エネルギーが最小であ
る場合にのみ、火花案内動作に寄与するということを見
い出した。実用的な目的に関しては、これは両方のイオ
ンが同じ金属のものであることを必要とするように考え
られる。そうでない場合には、導電性の増大による利点
は、振動を生ずるのに必要な起電エネルギーによってバ
ランスされるか又はより軽いものとなってしまう。従っ
て本発明者らが観察したところによれば、等軸結晶構造
であってさえも、以下の混合金属化合物は有利な原子価
振動を招来しない。Co(Cr,Al)2O4,CuC
r2O4:MnO:MoO3(恐らくは等軸),Fe(
Fe,Cr)2O4:SiO2,ZnFe2O4,Zn
Fe(Fe,Cr)2O4及びZnMnFe(Fe,M
n)2O4。
【0132】比較として、アルファFe2O3の六方結
晶構造は一見したところ、等軸構造のガンマFe2O3
とは対照的に、金属及び酸素イオンを導電性経路の発現
を許容する位置には置かない。前者の化合物は事実上何
の火花案内効果も生成しないが、後者は良好な動作を示
す。 さらにまた、対称等軸結晶構造を有する物質であるCu
2Oは適切に振る舞うが、単斜晶のCuOではより良好
な結果が得られる。
【0133】このグループの他の化合物では、伝導バン
ドは軌道の重なりから生ずる。チタン、バナジウム、ニ
オブ、モリブデン、タングステン、クロム及びマンガン
の化合物で誘起される導電性は、基本的には金属のd軌
道と酸素のp又はπp軌道の間での重なり、並びに容易
に外れるd軌道電子の手軽な利用可能性から得られるも
のであると考えられる。金属イオンが一つ又はそれ以上
のd軌道電子を伝導バンドへと引き渡した後、結晶格子
は金属イオンの電子配置と両立可能なものでなければな
らないが、広範な種々の結晶構造がこの規準を満足する
ようである。
【0134】かくして、バナジウム(V)(V2O5の
如き)の化合物、及びチタン(IV)(TiO2の如き
)の化合物は、利用可能なd軌道電子が不存在であるた
めに、十分には振る舞わない。六方結晶構造を有するア
ルファCr2O3もまた、その結晶系がd軌道電子の除
去と両立しないために振る舞いは劣る。本発明者らが見
い出した有用でない他の化合物には、CeO2,Gd2
O3,MnO,MoO3,Nb2O5,NiO,Sm2
O3及びY2O3がある。
【0135】ZnOはその六方結晶構造にも関わらず、
分極可能なその圧電特性によって知られている。この化
合物は有利な火花案内特性を示す。これは欠落している
酸素原子により生ずる結晶格子内の欠陥又は孔に基づい
ており、その結果より低い酸化状態を有する亜鉛原子又
はイオンが存在する。d軌道電子が緊密に結合している
ため、亜鉛の酸化状態は+2に限定されており、容易に
外れる2つの電子を備えた中性の亜鉛が存在することは
結晶内での導電性のソースを提供し、分極の影響を増大
する。換言すれば、分極は恐らく結晶内での伝導バンド
のエネルギーを低下させ、それによってバンドをよりア
クセス可能なものとするものであり、他方条件的導電性
は伝導バンドを分布させる利用可能な電荷キャリヤの追
加によって大きく改良される。
【0136】銅化合物の場合には、導電性は恐らくは結
晶格子内の非化学量論量のより低い酸化状態の銅の存在
から生ずるものであり、それらが比較的簡単に外れるこ
とのできるs軌道及びd軌道電子をもたらしている。従
って銅(II)化合物の結晶は痕跡量の銅(I)又は中
性の銅を含み得るものであり、他方銅(I)結晶の欠陥
は中性の銅原子又は銅(II)イオンによって充填され
うる。後者の場合には恐らくは中性の銅が、観察された
導電性の主要な寄与因子である。
【0137】混合金属酸化物 以下の混合金属酸化化合物もまた、イメージング支持物
質として有用であることが見いだされている(特に示し
ていない限り、酸化状態は+2/+3である)。
【0138】 CoCr2O4 CuCr2O4 MnCr2O4 NiCr2O4 LaCrO3(+3/+3) Fe,Mn(Fe,Mn)2O4 Fe,Mn(Fe,Mn)2O4:CuOCu(Fe,
Cr)2O4 CuFe2O4 CoFe2O4 NiFe2O4 MgFe2O4 MnFe2O4 2つの金属がコンマによって分けられている場合は、そ
の結晶構造は両方の金属を両方の酸化状態で含有してい
る。イメージング支持物質としてのこれらの化合物の有
用性は、恐らくは結晶欠陥から生ずるものであり、従っ
てそれらの導電性は前述した銅及び亜鉛化合物のそれと
同様である。
【0139】電気化学列における位置が変化するために
、これらの化合物における種々の金属イオンは原子価の
交換を受けない。原子価振動なしでは、これらの化合物
の殆どにおいて見い出される等軸結晶構造の分極によっ
ては、アクセス可能な伝導バンドの形成は保証されない
。従って分極は条件的導電性に必要なものではあるが、
常に十分という訳ではない。
【0140】実際のところ、幾つかの化合物は導電性と
なることなしに、専ら分極の結果として良好な火花案内
特性を示すことが判明している。BaTiO3,CaT
iO3及びPbTiO3はペロブスカイト結晶構造を示
し、これらは強誘電特性を持つことが知られている。ペ
ロブスカイトは強電場の存在下で大きく分極する傾向が
ある。それにも関わらず、これらの化合物は通常は非導
電性である。従ってこれらの化合物が火花案内に対して
寄与する能力は、導電性の不存在下においてさえも分極
により限定的な火花案内特性を生成することのできる度
合いを明らかにするものである。本発明者らはまたペロ
ブスカイト構造を持たない他のチタンベースの化合物、
例えばBi2Ti4O11,CoTiO3,(Ti,N
i,Sb)O2,(Ti,Ni,Nb)O2,(Ti,
Cr,Nb)O2,(Ti,Cr,Sb)O2,(Ti
,Mn,Sb)O2をテストしたが、結果は全く貧弱な
ものであった。
【0141】分極しやすさが固有の導電性と組み合わせ
られた場合、火花案内挙動は増大する。Fe3O4及び
CrO2について得られた価値ある結果は、恐らくはd
軌道電子の利用可能性との組み合わせにおいての分極か
ら得られるものである。
【0142】ドーピングされた酸化化合物半導体はしば
しば「ドーピング」される。即ち導電性を増大させる(
例えば価電子を伝導バンドへと励起するのに必要な平均
エネルギーを低下させることにより)少量の物質が含浸
される。通常のドーパント物質の一つはガリウムであり
、これは単独で又は別の金属との組み合わせにおいて用
いられる。ある所与の半導体の導電レベルを選択的に変
化させることは、イメージング挙動の向上という結果に
つながり得る。ドーパントを添加することは、亜鉛及び
銅化合物に関して上記に論述したような導電性を増大さ
せる格子欠陥を故意に生成させるものと見ることができ
る。
【0143】金属酸化化合物もまた、他の酸化化合物で
ドーピングすることができる。例えば本発明者らは先に
、ある種の亜鉛及び銅酸化化合物に関連した導電性は結
晶格子内の少量の中性原子の存在から得られ、これが緩
やかに結合している価電子の源を提供していると述べた
。適切に選択されたドーパントは酸素原子を封鎖するた
めに使用することができ、それによって金属イオンは基
底状態へと還元される。例えばアルミニウムをZnOに
添加すると、Al2O3の形成と結晶格子内の自由亜鉛
原子の遊離という結果が起きる。しかしながらアルミニ
ウムを過剰に添加すると、その結果Al2O3が過剰に
生成される。この化合物はZnOよりも導電性が少ない
から、結果的に導電性がドーピングされていないZnO
よりも劣る結晶となる。
【0144】本発明者らはまた、SnO2は比較的少量
のSb2O3と均一に組み合わせられた場合に良好に振
る舞うこと、またIn2O3は比較的少量のSnO2と
組み合わせられた場合に良好に振る舞うことを見い出し
た。 本発明者らの推定によれば、これらの混合物におけるド
ーパントは分極可能な結晶格子における欠陥を作り出し
、アクセス可能な伝導バンドを分布させる電荷キャリヤ
の源を提供している。
【0145】ドーピングされた酸化化合物の市販物には
、英国Keeling  &  Walker,Ltd
.により製造されニュージャージー州フレミントンのM
agnesium  Elektron,Inc.によ
り販売されている導電性顔料のStanostat系列
がある。
【0146】担体上に金属酸化化合物を薄い層として付
着させることにより、純粋な結晶の使用を避けることも
また可能である。中空のコアを用いることにより、火花
案内特性を大きく損なうことなしに各々の粒子の密度を
減少させることが可能であり、またシリコーンのより均
一な分散を生成することができる。適切な例としては、
商品名Zelec  ECPの下にニュージャージー州
ディープウォーターのE.I.duPont  de 
 Nemours  &  Co.から市販されている
アンチモンでドーピングされた酸化スズ化合物の系列な
どがある。 このZelecECPという物質は、種々の不活性パウ
ダー上にこのドーピングされた酸化物を薄い稠密な層と
して適用することによって製造される。利用可能な不活
性のコアとしては、マイカ、二酸化チタン及びシリカ球
(中実又は中空)などがある。 カルコゲン化物及び他の第VI族の化合物カルコゲン化
物は少なくとも一つの正に荷電した金属を含有する化合
物であり、またその電気陰性な種は酸素以外は第VI族
元素の少なくとも一つである。本発明者らは、多くのカ
ルコゲン化物がイメージング支持顔料として有用である
ことを見い出した。かかる化合物について観察される導
電性は金属のd軌道と第VI族元素のd,p及び/又は
πp軌道との重なりから生ずるものであり、また恐らく
は金属−金属の電子相互作用を許すだけ十分密接した近
傍に金属原子又はイオンを配置する結晶構造から生ずる
ものであることが判明している。
【0147】本発明者らはまた、上記のカルコゲン化物
の定義に当てはまらない他の多くの第VI族の化合物に
ついても、良好な結果を得ている。このようなものには
、少なくとも一つの第VI族元素(好ましくは硫黄、セ
レン及び/又はテルル)が少なくとも一つの非金属種又
は金属及び非金属種の両者と組み合わせられたものから
なる化合物が含まれる。多くの場合、第VI族の種は他
の種よりも電気陰性度はより小さい。実際に本発明者ら
の実験を通じて、本発明者らが成功を得ることができな
かった第VI族の化合物はWS2及びMoS2のみであ
り、これらは効果的な導体ではない平坦構造を支配的に
有している。
【0148】以下の化合物は有利なイメージング支持を
提供する。 TiSe2 TiS2 TiTe2 NbSe2 NbS1.75 NbTe2 CrSe Cr2S3 Cr2Te3 MoSe2 MoS2 MoTe2 WSe2 WS2 WTe2 MnSe MnSe2 MnS MnTe2 CoS NiS NiTe CuS CuTe ZnSe ZnS ZnTe SnS SnTe PbSe PbS PbTe Sb2Se3 Sb2S3 Sb2Te3 Bi2S3 Bi2Te3 カルコゲン化合物を火花によりイメージングされるリソ
グラフ印刷プレートに導入するについては、多くの考慮
が払われる。他の場合には不活性であるセレン、テルル
及び硫化物は、高電圧の火花の影響下に、有毒な又はそ
うでなくとも不快な生成物を遊離する反応を受ける可能
性がある。かかる放出は現在利用可能な真空化又は他の
フューム収集技術を幾つでも用いることにより、イメー
ジングプラットホームから除去することができる。
【0149】表面層236に関して採用される硬化手順
の結果として、望ましくないカルコゲン化物誘導体が生
成されることもある。例えば付加硬化及び幾つかの縮合
硬化反応において用いられるポリヒドロシロキサン物質
は、硫黄、セレン又はテルルベースの化合物と反応して
、所望としない硫化水素、セレン化水素又はテルル化水
素を生成することがある。さらにまた、硫黄、セレン及
びテルルは全て、付加硬化反応に使用されるクロロ白金
酸錯体に対する強い毒である。
【0150】本発明者らは表面層236とイメージング
支持顔料の間での相互作用に関連した問題に対して、撥
インク性層を賢明に選択することにより対処している。 例えば本発明者らは、前述した「水分硬化」反応はカル
コゲン化物顔料の存在によって悪影響を受けないことを
見い出している。
【0151】金属窒化物 金属窒化物は、イオン及び侵入型の両方の結晶形で見い
出される。後者は電気的に伝導性で化学的に不活性であ
る傾向があり、従ってイメージング支持顔料として興味
がある。本発明者らは、以下の化合物が有用であること
を見い出した。 TiN ZrN VN NbN TaN Cr2N MoN/Mo2N(混合物) MnxN(x=2から4) FexN(x=2から4) 金属ヒ化物 多数の半導体ヒ化物が知られており、本発明者らはそれ
らの多くがイメージングを促進するものと予想している
。ヒ化物は毒性であるから、これらの化合物の取扱い及
び使用については慎重さが見られねばならない。
【0152】金属リン化物 多くの遷移金属のリン化物は電気的に伝導性で、また安
定で不活性であり、従ってイメージング支持顔料として
興味がある。しかしながら留意せねばならないのは、多
くのリン化物は加水分解に対して不安定であり、水分に
暴露された場合には非常に有毒なホスフィンを生成する
ということである。従って適切な反応条件及び使用条件
が維持されねばならない。
【0153】以下のリン化物は直線での火花放電を促進
することが判明した。 CrP MnP/Mn2P(混合物) Zn3P2 アンチモン化物及びビスマス化物 以下の金属アンチモン化物及びビスマス化物はイメージ
ングの正確さを増大することが見い出されている。 Mg3Sb2 Mg3Bi2 NiSb NiBi SnSb 炭素化合物 窒化物と同様に、炭化物もイオン及び侵入型の両方の化
合物を形成する。後者は侵入型窒化物に類似した物性を
有し、従って興味の対象となる。前述したように、元素
としての炭素は導電性ではあるが条件的に導電性ではな
く、従ってイメージング過程を実質的に助けはしない。
【0154】本発明者らは以下の侵入型炭化化合物が有
用であることを見い出した。 TiC ZrC VC Nb2C NbC Ta2C TaC Cr3C2 Cr7C3 Cr26C6 Mo2C MoC W2C WC 珪素化合物 ケイ化物もまたイオン及び侵入型の化合物として見い出
されるものであり、後者が興味の対象となる。元素とし
てのケイ素は安定な固体として利用可能であり、その数
多くの半導体用途の故に知られているが、これもまたイ
メージングの正確さを増すことが判明した。
【0155】以下の侵入型ケイ化物はイメージングを促
進することが見い出された。 Ti5Si3 TiSi2 ZrSi2 V3Si VSi2 NbSi2 Ta5Si3 TaSi2 Cr3Si CrSi2 MoSi2 W5Si3 WSi2 MnSi2 FeSi2 CoSi2 NiSi2 Al/Si混合相 Al/Si混合相として示した最後のケイ化物は、幾ら
かの構造的属性を有する結晶相の混合物を示している。 このタイプの混合相物質は時には「合金」と称されるこ
とがあるが、これは可能な構成要素の比率の範囲による
ものである。
【0156】ホウ素化合物 化学量論的に、また構造的に複雑となりうるホウ化物に
は、直線での火花放電を促進する多数の導電性の種が含
まれる。元素としての無定形なホウ素もまた有用である
が、しかし元素としてのケイ素ほどには良好に振る舞わ
ない。
【0157】以下の化合物はイメージング過程を助ける
ことが判明した。 MgB12 CaB6 SrB6 LaB6 SmB6 TiB2 ZrB2 ZrB12 VB VB2 CrB CrB2 WB W2B5 AlB2 AlB12 超伝導体及び関連する前駆物質 以下の高Tc超伝導物質及び関連する前駆物質もまた、
イメージ支持物質として有用であることが見い出されて
いる。 Ba2CuO3 Ba2Ca3Cu4O9 Bi2Sr2CaCu2O8+x  La2CuO4 YBa2Cu3O7−x  上記の式において、xは超伝導性を達成するのに必要な
処理の一部として化合物に添加され又は化合物から引か
れる酸素原子を示している。xについての正確な値がこ
れまで得られた限りにおいて、それは製造者によって変
化し得るものである。しかしながら一般に、xは0.1
から0.5の範囲に設定されているものであるようであ
る。
【0158】恐らくは超導電性をもたらしているのと同
じ特徴がまた、高電圧火花環境においても誘起された導
電性を促進している。構造的に、上述の化合物はペロブ
スカイトに類似する傾向がある。しかしながら理論付け
されたところによれば、それらの超伝導性は平面や鎖の
ような物理的特徴の存在から得られるものであり、これ
は個々の結晶粒の間に延在して隣接する平面及び/又は
鎖の間での電子移動のための低エネルギー経路をもたら
している。例えば酸化銅の超伝導体の構造は、他の層の
間に挟まれた銅及び酸素の電子的に活性な平面を含み、
他の層はスペーサ及び電荷リザーバの両方として作用す
ることが知られている。
【0159】超伝導体に密接に関連している化合物が、
外殻電子の反強磁性「ピン止め」のために、導電性を全
く示さないことがしばしばある。しかしながら、それら
の結晶構造が十分に分極を受け易いものである場合には
、強電場がかかる電子のピンを外し得るものであり、電
場の影響を受けた結晶粒の導電性を電場の外側にあるも
のに比して大きく増大する(そしてそれにより直線火花
移動を促進する)。
【0160】高Tc超伝導の研究はまだ初期段階にある
が、しかし本発明者らが試験したこのカテゴリーに適合
する全ての物質は、確かなイメージング特性を示した。 本発明者らは、これから入手可能となる他のかかる物質
から同様に有用な結果が得られるものと予測している。
【0161】2.抵抗器効果 前述した物質の幾つかは、程度の差はあれ、火花がプレ
ート表面に衝突するに際してその切除動作を阻止する傾
向がある。以下に説明する理由から、本発明者らはこの
現象を「抵抗器効果」と呼ぶ。観察された結果は、所与
の出力プロフィールを有するイメージングパルスについ
て通常の場合に期待されるものよりも小さなイメージス
ポットを生成するのみならず、切除境界内におけるプレ
ート物質の除去が不完全となることである。
【0162】例えばホウ化物のような化合物は高い融点
を持ち、熱分解に抵抗する。これらの化合物(及び、程
度は劣るが幾つかの炭化物及び窒化物)は自然の抵抗器
として動作し、電流が個々の粒子を通過するに際して分
解することなしに温度を上昇させ、それにより通常はコ
ーティングの揮発に利用可能なアークエネルギーの一部
を散逸させる。
【0163】従って、影響を受ける充填剤顔料の抵抗が
アークエネルギーの一部を散逸する場合には、より小さ
な切除された領域を生ずる結果となる。かくして、使用
するイメージ支持顔料及び表面層236内におけるその
濃度に応じて、所望とする面積の表面的特徴を得るため
にイメージングパルスのピーク電圧を補填することが必
要になることがある。或いはまた、個々の結晶の寸法を
小さくすることによってその導電能を低下させることも
可能である。しかしながら、抵抗器効果を示す多数の化
合物について意味のある寸法減少を行うことは、現在の
製造技術を用いたのでは余りにも高価につく。
【0164】他の化合物については、別のタイプの抵抗
器効果が観察された。しかしながら、切除の効率を減少
させるのではなく、この別の効果は実際上はイメージン
グ過程に寄与するものである。これは幾つかの比較的脆
い化合物がかなりの熱を与えられた場合に抵抗の鋭い急
激な上昇を経験し、それによってアークによるそれらの
早期の破壊が保証されるという性癖に関連したものであ
る。本発明者らの考えるところによれば、アークが形成
され始めるにつれて、その経路にある顔料粒子は急激な
抵抗加熱を受け、アークが消失する前に殆ど瞬間的に非
導電形へと劣化されるものである。そしてその残余の存
続期間の間、不必要なエネルギーを顔料内に散逸するこ
となしに、アークのエネルギーは取り囲んでいる上層物
質236及び金属薄層234のみを切除する。正確な機
構がどうであれ、顔料粒子を劣化させるのに必要な全エ
ネルギーは最終的には、それに匹敵する容積の上層物質
を切除するのに必要な全エネルギーよりも少ないことが
明らかになっている。
【0165】抵抗に関して熱的に誘起された変化を受け
易いことが知られている多くの無機物質がある。半導体
の電流担持能力は熱に曝された場合に一般に増大するも
のであるが、幾つかの物質は臨界温度より上では反対の
効果を示し、より抵抗の高い化学的形態へと不可逆変化
を受ける。一つの例はMnO2であり、これはこの後者
の、有用な抵抗器効果を示す。
【0166】3.現場特性 上述したように、金属パウダー及び他の伝統的な導電性
顔料を使用することは、イメージングの正確さを増大さ
せるためには有用なアプローチとは見られない。この結
論は基本的には、有用な乾式プレートの構造に伴う実用
的な制約から導かれるものである。図4(A)及び(B
)に関連して先に説明したような裸の金属表面を示すプ
レートにイメージングする場合には、火花の正確さは問
題ではない。これらの場合には、電極とプレート表面の
間の場の勾配の強さが火花の横方向の移動を限定するの
に十分なものとなる。これは恐らくは、完全な垂直から
逸れている全ての方向において勾配が急速に減少するた
めである。
【0167】しかし典型的な乾式プレートの構造の場合
にはそうではない。かかる構造ではシリコーン(又はそ
の他)の上層が絶縁の役割を果たし、場の勾配の有効強
度を減少させる。しかしながらかかる構造も、シリコー
ン上層中に多量の導電性顔料を分散させることによって
、金属表面のプレートのそれと類似した挙動を示すよう
にすることが可能である。顔料の濃度が十分であれば、
粒子と粒子の接触がかなりの程度で達成され、シリコー
ン物質は知覚できる程の絶縁効果を働かせることのない
少量の不純物となる。
【0168】残念ながら、顔料の濃度が高いことはまた
上層の撥インク性をも劣化させ、さらに上述した抵抗器
効果により火花の切除にも干渉する。通常の導電性顔料
を用いた場合、使用可能な火花案内効果を達成するため
には、コーティングの80重量%の高濃度が必要となり
得ることを本発明者らは見い出した。このような比率は
明らかにインク放出特性を減ずるものであり、またイメ
ージスポットの大きさも減ずる。粒子と粒子の接触を生
ずるのに必要な顔料濃度は、粒径が小さくなるにつれて
増大する。
【0169】本発明者らの条件的導電性の顔料物質は、
イメージングの正確さを促進するために高度に導電性の
コーティングを使用する必要性を除去する。導電性のみ
を問題とする場合、このことは顔料の装填量を良好な火
花案内挙動のために通常必要なレベルよりも低いレベル
へと減ずることを可能にする。平均してコーティングの
10−20重量%の範囲の比率が満足なものであること
が判明しているが、本発明者らの実験によれば、低密度
の非常に有効な充填剤の場合には5重量%という少量で
十分であり、またより効率の劣る高密度充填剤の場合に
は75重量%もの多量でも十分に許容されうる。顔料の
最適添加量は、選択される物質、コーティングの種類、
その厚み、適用方法及び所望とするプレート解像度によ
って異なる。しかしながらこの値は、当業者であれば最
小限の実験によって容易に求めることができる。粒径も
重要である。粒子と粒子の接触は不要であるが、分散し
ている粒子質量は凝集体中でも依然として伝導可能でな
ければならず、導電性は粒子がより広く間隔を置くにつ
れて減少してくる。1μメートル程度の粒径を用いるの
が有利である。
【0170】イメージ支持物質として金属化合物(純粋
な金属との対照において)を用いることの別の利点は、
それらが典型的に低密度であることから得られるもので
ある。この特性により、本発明の環境において高度に安
定な分散体を調製することが可能となり、それにより表
面層236用の低粘度、低固形分含量コーティングが意
図される。幾つかの金属及びその幾つかの酸化物の比重
についての以下の比較はこの特性を示すものであり、こ
れはまた多くの非酸化化合物についても当てはまる。
【0171】 後に硬化されて網目ポリマーとなるシリコーンのような
物質中への粒子分散体を調製する場合、最終的なプレー
トの挙動に影響しうる種々の方法的制約を認識すること
が有用である。例えば分散後すぐにコーティングが硬化
されなかった場合には粒子の凝集が生ずることがあり、
粒子の不均一な分散及びイメージングの精度の減少とい
う結果をもたらす。さらにまた、顔料粒子それら自体は
コーティングか硬化される場合に小さな障害物として作
用し、ポリマー網目の形成を妨げる。コーティングの固
形分含量と比較して粒子濃度が大きい場合には、適切な
コーティング強度を保証するだけの十分な架橋は発現さ
れない。
【0172】これらの問題点を回避する一つの途は、ポ
リマー網目が発現するにつれてそれと一体の構成要素と
なる顔料化合物を用いることである。例えばアルミニウ
ム/ケイ素の混合相化合物は、シリコーン官能基と相互
作用して結合することが知られている。例えば特開平1
−258308号(1989年10月16日公開)公報
を参照されたい。Al/Si粒子の表面にあるケイ素原
子はヒドロキシル化又は水素化可能であり、次いで硬化
プロセスの間にポリオルガノシロキサン官能基に結合す
る。かくして縮合又は水分硬化機構を用いることにより
、粒子表面にあるヒドロキシル化されたケイ素原子はポ
リオルガノシロキサン鎖の一つにあるシラノール官能基
に結合することができる。しかしながら粒子表面には、
他のポリオルガノシロキサン鎖と自由に結合できる他の
未結合のヒドロキシル化ケイ素原子が含まれている。こ
のプロセスは粒子をポリマーマトリックス中に確実に係
留するだけでなく、架橋を妨害するのではなしにむしろ
その程度を増大するものである。
【0173】Al/Si粒子はまた、他の種類のシリコ
ーンコーティング系についても使用可能である。今述べ
た縮合反応は、水素含有及びシラノールポリオルガノシ
ロキサン鎖をスズ触媒と組み合わせることにより、異な
る脱離基を有する別の脱離反応へと変質し得るものであ
る。このタイプの硬化系については、シラノール基は主
長鎖ポリオルガノシロキサン成分(及びAl/Si粒子
)上に残存するが、架橋成分は分散された水素(シラノ
ールではなく)置換基を含有する。この混合物が硬化さ
れるに際して、シラノール基はヒドロシロキサン基と結
合し、水素H2を放出してSi−O−Si結合を形成す
る。Al/Si粒子は長鎖分子と同様の仕方で架橋成分
に結合し、それにより発現するマトリックスの一部とな
る。この脱離反応は迅速に起こり、ウェブ−コーティン
グの用途に特に適している。
【0174】本発明者らが述べたように、ヒドロシリル
化に基づく付加硬化系は、不飽和官能基(例えばビニル
)とヒドロシロキサン単位との反応を含んでいる。これ
らの付加硬化系においてさえも、Al/Si粒子のシラ
ノール担持表面は、やはり上述した脱離反応に従って架
橋成分のメチルヒドロシロキサン基と反応する。この場
合にも、Al/Si粒子は発現するポリマーマトリック
スと一体に結合するようになる。
【0175】上述の議論はAl/Si粒子に焦点を当て
たものであるが、表面層236にある反応性基と結合す
ることのできる他の化合物又は混合物もまた好適である
【0176】
【発明の効果】上述した全てのリソグラフ印刷プレート
は、前述の火花放電イメージング装置によって印刷機1
0においてイメージングされ、又は印刷機から離れてイ
メージングされうる。記述されたプレート構造は全体と
して、直接的及び間接的の両方の書き込み可能性をもた
らし、また各種の在来のインクでもって湿式及び乾式の
両方のオフセット印刷機において印刷を行うことを欲す
る印刷業者のニーズに適合する。全ての場合について、
プレート上にイメージを発現又は固定するための化学的
後処理は何も必要とされない。従って上述したプレート
及びイメージング装置の相互作用及び協動により、白黒
又はカラーで長期又は短期運転でもって、最小限の時間
と最小限の努力により印刷物を印刷することのできる、
完全に自動化された印刷設備の可能性が初めて提供され
る。
【0177】従って前述した課題、特に上記の説明から
明らかにされた課題が効率的に達成されることが看取さ
れよう。また上述のプロセスを実行するについて、また
上述の製品及び記載した構造に対して本発明の範囲から
逸脱することなしにある種の変更を行うことができるこ
とから、以上の説明中に含まれ又は添付図面中に示され
ている全ての事項は限定的な意味にではなく例示的なも
のとして解釈されることが意図されている。
【0178】また、特許請求の範囲は本明細書に記載の
一般的及び特定的な特徴の全てをカバーすることを意図
していることも理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により作成されたリソグラフ印刷プレー
トを実装したオフセット印刷機の概略図である。
【図2】図1の印刷機の印刷シリンダ部分をより詳細に
示す拡大スケールの等測図である。
【図3】図2の印刷シリンダの表面にイメージを適用す
る書き込みヘッドを拡大スケールで、ブロック図で表し
た関連する電気的部材と共に示した図2の3−3線に沿
う断面図である。
【図4】本発明によるリソグラフ印刷プレートのイメー
ジング処理を示す拡大断面図である。
【図5】本発明によるリソグラフ印刷プレートのイメー
ジング処理を示す拡大断面図である。
【図6】本発明によるリソグラフ印刷プレートのイメー
ジング処理を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
10  リソグラフ印刷機 13,122,130,152,172  プレート1
3a,124,132,154,176  基体13c
,126,134,156,184  表面コーティン
グ 177  粒子 178  導電性金属薄層

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  インクに対するプレートの親和性を変
    化させるべく変形可能なリソグラフ印刷プレートであっ
    て、該プレートがインク受容性基体、導電層及び撥イン
    ク性コーティングを含む積層構造であり、該コーティン
    グが電場の存在により導電性の増大される少なくとも一
    つの化合物から本質的になる分散粒子を含有しているプ
    レート。
  2. 【請求項2】  粒子が少なくとも一つのドーピングさ
    れた金属酸化化合物からなる、請求項1のプレート。
  3. 【請求項3】  粒子がPbO2からなる、請求項1の
    プレート。
  4. 【請求項4】  粒子がSnOからなる、請求項1のプ
    レート。
  5. 【請求項5】  粒子がIn2O3からなる、請求項1
    のプレート。
  6. 【請求項6】  In2O3がSnO2でドーピングさ
    れている、請求項5のプレート。
  7. 【請求項7】  粒子がSb2O3でドーピングされた
    SnO2からなる、請求項1のプレート。
  8. 【請求項8】  前記化合物がドーピングされた亜鉛酸
    化化合物である、請求項1のプレート。
  9. 【請求項9】  粒子が酸素以外の少なくとも一つの第
    VI族元素と結合された少なくとも一つの正に荷電した
    金属からなる、請求項1のプレート。
  10. 【請求項10】  第VI族元素がセレンからなる、請
    求項9のプレート。
  11. 【請求項11】  第VI族元素がテルルからなる、請
    求項9のプレート。
  12. 【請求項12】  第VI族元素が硫黄からなる、請求
    項9のプレート。
  13. 【請求項13】  粒子が少なくとも一つの非金属種と
    結合された少なくとも一つの第VI族元素、又は金属と
    非金属種の組み合わせからなる、請求項1のプレート。
  14. 【請求項14】  第VI族元素がセレンからなる、請
    求項13のプレート。
  15. 【請求項15】  第VI族元素がテルルからなる、請
    求項13のプレート。
  16. 【請求項16】  第VI族元素が硫黄からなる、請求
    項13のプレート。
  17. 【請求項17】  粒子が少なくとも一つの金属窒化物
    からなる、請求項1のプレート。
  18. 【請求項18】  金属窒化物が侵入型化合物である、
    請求項17のプレート。
  19. 【請求項19】  粒子が少なくとも一つの金属ヒ化物
    からなる、請求項1のプレート。
  20. 【請求項20】  粒子が少なくとも一つの金属リン化
    物からなる、請求項1のプレート。
  21. 【請求項21】  粒子が少なくとも一つの金属アンチ
    モン化物からなる、請求項1のプレート。
  22. 【請求項22】  粒子が少なくとも一つの金属ビスマ
    ス化物からなる、請求項1のプレート。
  23. 【請求項23】  粒子が少なくとも一つの金属炭化物
    からなる、請求項1のプレート。
  24. 【請求項24】  粒子が少なくとも一つの金属ケイ化
    物からなる、請求項1のプレート。
  25. 【請求項25】  粒子が元素状ケイ素又はその合金か
    らなる、請求項1のプレート。
  26. 【請求項26】  粒子が少なくとも一つの金属ホウ化
    物からなる、請求項1のプレート。
  27. 【請求項27】  粒子が無定形ホウ素からなる、請求
    項1のプレート。
  28. 【請求項28】  粒子が不活性なコア上に付着された
    半導体物質からなる、請求項1のプレート。
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