JPH04311751A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH04311751A
JPH04311751A JP10353391A JP10353391A JPH04311751A JP H04311751 A JPH04311751 A JP H04311751A JP 10353391 A JP10353391 A JP 10353391A JP 10353391 A JP10353391 A JP 10353391A JP H04311751 A JPH04311751 A JP H04311751A
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phenylene ether
resin
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ether resin
aminated
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JP10353391A
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English (en)
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Michiharu Kihira
紀平 道治
Mitsutoshi Aritomi
有富 充利
Haruo Omura
大村 治夫
Hiroshi Nakano
博 中野
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車、電気・電子分
野の機器材料として有用な、フェニレンエーテル系樹脂
とオレフィン系樹脂とからなる熱可塑性樹脂組成物に関
し、詳しくは、アミノ化フェニレンエーテル系樹脂と不
飽和カルボン酸若しくはその誘導体を導入して変性した
オレフィン系樹脂とを配合したことにより、フェニレン
エーテル系樹脂の特徴である耐熱性、機械的強度及び寸
法精度並びにオレフィン系樹脂の特徴である成形性及び
耐有機溶剤性を兼備させた高性能な熱可塑性樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】フェニレン環に非置換又は置換基を有す
るフェニレンエーテル系樹脂、特に、ポリ(2,6−ジ
メチル−1,4−フェニレンエーテル)は耐熱性及び機
械的強度が優れ、いわゆるエンジニアリングプラスチッ
クとして有用であるが、溶融粘度が高いので、射出成形
等による成形加工が困難であるという望ましくない性質
を有している。また耐衝撃強度及び耐溶剤性も、耐熱エ
ンジニアリングプラスチックとしての多くの用途分野で
不十分である。
【0003】単独の樹脂材料では、所望の諸性質を十分
に満たすことができない場合の試みの一つとして、他の
樹脂材料を混合することにより、不十分な性質を補うと
いう考え方はよく知られている。フェニレンエーテル系
樹脂と相溶性がよく、成形加工性の良好なスチレン系樹
脂を配合してフェニレンエーテル系樹脂の成形性を改良
した材料は、広く実用に供されているが、この場合、両
成分とも耐溶剤性は良好でなく、結果として混合組成物
も耐溶剤性が十分でない。
【0004】オレフィン系樹脂は、成形加工性、耐有機
溶剤性などが優れ、低比重で安価であることから広く成
形品の製造に利用されているが、耐熱性がそれほど高く
なく、エンジニアリングプラスチック用途への利用には
障害となっている。
【0005】このため、フェニレンエーテル系樹脂とオ
レフィン系樹脂の両者の良好な性質を併せ持ち、望まし
くない点を補う組成物が得られれば、利用分野の広い優
れた樹脂材料の提供が可能となる。しかしながら、フェ
ニレンエーテル系樹脂とオレフィン系樹脂は、非相溶で
あり、親和性を有していないため、単に2成分を混合し
た場合には、この二相構造の界面の接着性は良好ではな
い。そのため、得られた成形品の二相界面が欠陥部とな
り、機械的強度及び耐衝撃性が低下する。また、この二
相は均一かつ微細な分散形態となり難く、射出成形など
の成形加工時にせん断応力を受けたとき、層状剥離(デ
ラミネーション)を生じやすい。
【0006】上記の問題を解決するために考えられる一
般的方法の一つは、2成分相互の親和性を改良するため
に、各々の樹脂を、互いに反応する官能基で変性し、高
温で溶融反応させることにより、化学結合を介したブロ
ック又はグラフト共重合体を得る方法である。このよう
な観点からフェニレンエーテル系樹脂の反応性を高める
目的で多くの官能化フェニレンエーテル系樹脂の使用が
提案されている。例えばカルボキシル基又はカルボン酸
無水物官能化フェニレンエーテル系樹脂を用いる方法(
特表昭62−500456号、特開昭63−10656
号、同63−54427号及び同63−128256号
各公報等)、エポキシ基官能化フェニレンエーテル系樹
脂を用いる方法(特開昭62−257957号及び特表
昭63−503388号各公報等)、アミド基、イミド
基官能化フェニレンエーテル系樹脂を用いる方法(特表
昭63−500803号、同63−503391号及び
特開昭61−16963号各公報等)、アルコキシシリ
ル基官能化フェニレンエーテル系樹脂を用いる方法(特
表昭63−503392号公報)等が開示され、これら
の官能化フェニレンエーテル系樹脂を前駆体として使用
し、官能基を有する構造の樹脂、例えばポリアミド、飽
和ポリエステル又は官能化変性されたオレフィン系樹脂
との樹脂組成物が数多く提案されている。しかしながら
、未だ官能基の導入数が少なく、より相溶性の向上が望
まれているのが実情である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、フェニレン
エーテル系樹脂とオレフィン系樹脂との相溶性を改良し
て、溶融混練により、安定な微細分散構造を有し、優れ
た機械的強度、耐熱性、寸法精度、成形加工性及び耐溶
剤性を有する熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の成分(
A)及び(B)からなることを特徴とする熱可塑性樹脂
組成物である。
【0009】(A)  アミノ化フェニレンエーテル系
樹脂 (B)  不飽和カルボン酸若しくはその誘導体を導入
して変性したオレフィン系樹脂
【0010】本発明のアミノ化フェニレンエーテル系樹
脂(A)と不飽和カルボン酸若しくはその誘導体を導入
して変性したオレフィン系樹脂(B)(以下、変性オレ
フィン系樹脂という)との組成物は、両樹脂間の相溶性
が著しく改善され、フェニレンエーテル系樹脂の特徴と
、オレフィン系樹脂との特徴を兼ね備えた、優れた機械
的特性、成形加工性、寸法精度及び耐溶剤性を有する、
成形材料として極めて有用なものである。以下、本発明
の熱可塑性樹脂組成物の構成について詳細に説明する。
【0011】成分(A):アミノ化フェニレンエーテル
系樹脂 本発明で使用するアミノ化フェニレンエーテル系樹脂は
、フェニレンエーテル系樹脂に、変性剤によりアミノ基
を付加したフェニレンエーテル系樹脂であって、例えば
フェニレンエーテル系樹脂と変性剤とを、フェニレンエ
ーテル系樹脂を溶解できる有機溶媒の存在下又は非存在
下で、室温から350℃の温度で反応させて製造するこ
とができる。
【0012】(1)フェニレンエーテル系樹脂本発明で
使用するフェニレンエーテル系樹脂は、一般式(I)
【0013】
【化1】
【0014】(式中、Q1 は各々ハロゲン原子、第一
級若しくは第二級アルキル基、アルケニル基、フェニル
基、アミノアルキル基、炭化水素オキシ基又はハロ炭化
水素オキシ基を表し、Q2 は各々水素原子、ハロゲン
原子、第一級若しくは第二級アルキル基、フェニル基、
ハロアルキル基、炭化水素オキシ基又はハロ炭化水素オ
キシ基を表す。nは10以上の数を表す)で示される構
造を有する単独重合体又はその共重合体である。
【0015】Q1 及びQ2 の第一級アルキル基の好
適な例は、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル
、n−アミル、イソアミル、2−メチルブチル、n−ヘ
キシル、2,3−ジメチルブチル、2−、3−若しくは
4−メチルペンチル又はヘプチルである。第二級アルキ
ル基の好適な例は、イソプロピル、sec −ブチル又
は1−メチルペンチルである。Q1 のアルケニル基の
好適な例としては、アリルである。多くの場合、Q1 
はアルキル基又はフェニル基、特に炭素数1〜4のアル
キル基であり、Q2 は水素原子である。
【0016】好適なフェニレンエーテル系樹脂(I)の
単独重合体としては、例えば、2,6−ジメチル−1,
4−フェニレンエーテル単位からなるものである。好適
な共重合体としては、上記単位と2,3,6−トリメチ
ル−1,4−フェニレンエーテル単位との組合せからな
るランダム共重合体である。多くの好適な単独重合体又
はランダム共重合体が、特許、文献に記載されている。 例えば、分子量、溶融粘度及び/又は耐衝撃強度等の特
性を改良する分子構成部分を含むフェニレンエーテル系
樹脂も、また好適である。例えばアクリロニトリル又は
スチレン等のビニル芳香族化合物などのビニルモノマー
あるいはポリスチレン又はそのエラストマーなどのポリ
マーをフェニレンエーテル系樹脂上にグラフト共重合さ
せた樹脂等である。
【0017】フェニレンエーテル系樹脂(I)の分子量
は通常クロロホルム中で測定した、30℃の固有粘度が
0.2〜0.8dl/g 程度に相当するものである。
【0018】フェニレンエーテル系樹脂(I)は、通常
前記のモノマーの酸化カップリングにより製造される。 フェニレンエーテル系樹脂の酸化カップリング重合に関
しては、数多くの触媒系が知られてしる。触媒の選択に
関しては特に制限はなく、公知の触媒のいずれも用いる
ことができる。例えば、銅、マンガン、コバルト等の重
金属化合物の少なくとも1種を通常は種々の他の物質と
の組合せで含むもの等である。
【0019】(2)  アミノ化 前記のフェニレンエーテル系樹脂にアミノ基を導入する
方法は特に限定はないが、各種の方法によって行うこと
ができる。例えば、本発明者等の一部によって見出され
た以下の方法がある。
【0020】(a)フェニレンエーテル系樹脂(I)に
、一般式 R−(N=C=O)m             (I
Ia)(式中、Rは二価以上の炭素数1〜32の脂肪族
炭化水素基、芳香族炭化水素基又は芳香脂肪族炭化水素
基を表し、mは2以上の整数である)で示される多官能
イソシアネートを反応させて得られる末端イソシアネー
ト変性フェニレンエーテル系樹脂のイソシアナト基を加
水分解させ、一般式 (IIIa)
【0021】
【化2】
【0022】(式中、Q1 、Q2 、R、m及びnは
前記と同じ)で示される末端アミノ化フェニレンエーテ
ル系樹脂を製造する方法(特願平2−180379号明
細書)。
【0023】(b)フェニレンエーテル系樹脂(I)に
、一般式 (IIb) X−R−NH2        (IIb)(式中、R
は炭素数1〜32の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素
基又は芳香脂肪族炭化水素基を表し、Xはハロゲン原子
を表す)で示されるハロゲン化第一アミンを反応させて
、一般式(IIIb)
【0024】
【化3】
【0025】(式中、Q1 、Q2 、R及びnは前記
と同じ)で示される末端アミノ化フェニレンエーテル系
樹脂を製造する方法(特願平2−247378号明細書
)。
【0026】(c)末端エポキシ化フェニレンエーテル
系樹脂にポリアミン化合物を反応させて、一般式 (I
IIc)
【0027】
【化4】
【0028】(式中、Q1 、Q2 及びnは前記と同
じ。 Bはポリアミン残基を表す)で示される末端アミノ化フ
ェニレンエーテル系樹脂を製造する方法(特願平2−1
90436号明細書)。
【0029】(d)フェニレンエーテル系樹脂(I)に
分子内に(i)炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重
結合と (ii) アミノ基を同時に有する化合物を反
応させアミノ化フェニレンエーテル系樹脂を製造する方
法(特開昭62−257957号公報)等の方法により
アミノ基を導入することができる。
【0030】成分(B):変性オレフィン系樹脂(1)
オレフィン系樹脂 本発明で使用する変性オレフィン系樹脂(B)に用いる
オレフィン系樹脂は、エチレン、プロピレン、ブテン若
しくはヘキセン等のα−オレフィン単独重合体又はこれ
らのα−オレフィン同士の共重合体、あるいはこれらの
α−オレフィンと共重合可能な他の不飽和モノマーとの
共重合体を含むものである。具体的には(極)低密度ポ
リエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン
、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アク
リル酸共重合体若しくはそのイオン架橋体、エチレン−
(メタ)アクリル酸エステル共重合体又はこれらの重合
体の混合物あるいは無水マレイン酸、(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリル酸エステル等のグラフト共重合体
等も含むものである。更にこれらの共重合成分としてジ
アルケニルベンゼン、メチルオクタジエン又はメチルヘ
キサジエン等の多不飽和化合物を共重合成分とするオレ
フィン系樹脂を含むものである。
【0031】(2)不飽和カルボン酸若しくはその誘導
【0032】(i)種類 オレフィン系樹脂の変性に使用することのできる不飽和
カルボン酸若しくはその誘導体の具体例を挙げると、ア
クリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、シ
トラコン酸、フマール酸、ハイミック酸、クロトン酸、
メサコン酸、ソルビン酸又はこれらのエステル、酸無水
物、金属塩、アミド、イミド等であって、これらのうち
アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸が好ましく
、またこれらは2種以上を併用することもできる。
【0033】(ii)  不飽和カルボン酸若しくはそ
の誘導体の使用量 不飽和カルボン酸若しくはその誘導体の使用量は、オレ
フィン系樹脂100重量部(以下、部と略称する)に対
して、0.1〜300部、好ましくは1〜200部であ
る。不飽和カルボン酸若しくはその誘導体が0.1部未
満では、本発明による改良効果が殆んどなく、300部
超過では、樹脂組成物の機械的性質が発揮され難い。
【0034】(iii) 不飽和カルボン酸若しくはそ
の誘導体によるオレフィン系樹脂の変性 本発明で使用する変性オレフィン系樹脂(B)はオレフ
ィン系樹脂に不飽和カルボン酸若しくはその誘導体を、
従来公知の方法で、ラジカルグラフト重合させて製造す
る。例えばオレフィン系樹脂と該単量体の共存下、γ線
、電子線等の放射線を照射する方法、オレフィン系樹脂
に放射線を照射したのち、該単量体を共存させる方法、
溶液状態、溶融状態又は分散状態でオレフィン系樹脂と
該単量体を共存させラジカル重合触媒の存在下又は不存
在下でグラフト重合させる方法等、いずれも本発明に採
用することができる。ラジカル重合触媒の例としては、
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベン
ゾエート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイド
ロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、
ジイソプロピルパーオキシジカルボネート、2,2−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、メチルエチルケ
トンパーオキサイド等の有機過酸化物、過硫化カリウム
などの無機過酸化物、α,α′−アゾビスイソブチロニ
トリルなどのアゾ化合物、あるいは、過酸化水素と第一
鉄塩などのレドックス触媒等が挙げられる。これらのラ
ジカル重合触媒は、重合方法との関連において適宜選択
され、1種又は2種以上を併用することもできる。 ラジカルグラフト重合反応の温度は、通常30〜350
℃、好ましくは、50〜300℃の範囲であり、重合時
間は、30秒〜50時間、好ましくは1分〜24時間の
範囲である。また、ラジカル重合触媒の使用量は、不飽
和カルボン酸若しくはその誘導体100部に対して、0
〜100部、好ましくは0〜30部の範囲から適宜選択
される。
【0035】熱可塑性樹脂組成物
【0036】(1)成分(A)及び成分(B)の配合比
熱可塑性樹脂組成物の成形加工性、機械的強度、耐溶剤
性、寸法精度、高温剛性等の性質は、各構成成分の特徴
とその配合比で調整できる場合が多いものの、例えば剛
性と耐衝撃強度のように、発現機構の相反する性質は、
両立させるのが困難な場合が多い。実用上の目的のため
には、通常、成形性、機械的強度、高温剛性等の諸性質
の調和を適切にするという観点から行われる。従って、
本発明における組成物の各成分の配合比には、本質的に
限界的なものは存在しないが、実用的には下記の範囲が
有用であるといえる。
【0037】 成分(A):アミノ化フェニレンエーテル系樹脂   
       10〜90重量%成分(B):変性オレ
フィン系樹脂                   
   90〜10重量%
【0038】これらの範囲で、
配合比の選択は、最終成形品の要求性能によって決定さ
れる。
【0039】本発明で用いる成分(A)は、アミノ化フ
ェニレンエーテル系樹脂単独であってもよいし、同変性
フェニレンエーテル系樹脂と未変性フェニレンエーテル
系樹脂との混合物であってもよい。また本発明で用いる
成分(B)は、変性オレフィン系樹脂単独であってもよ
いし、同変性オレフィン系樹脂と未変性のオレフィン系
樹脂との混合物であってもよい。この場合、未変性のフ
ェニレンエーテル系樹脂、若しくは未変性のオレフィン
系樹脂は樹脂組成物中の80重量%以下の割合で用いら
れる。
【0040】(2)付加的成分 本発明の熱可塑性樹脂組成物には、他の付加的成分を添
加することができる。例えば、酸化防止剤、耐候性改良
剤、造核剤、難燃剤、スリップ剤、着色剤、分散剤、ス
チレン系樹脂、流動性改良剤、離型剤等を付加成分とし
て使用できる。また有機・無機充填剤、補強剤、例えば
ガラス繊維、マイカ、タルク、ワラストナイト、チタン
酸カリウム、炭酸カルシウム、シリカ等を剛性、耐熱性
、寸法精度、寸法安定性等の向上のために添加してもよ
い。更に、ゴム成分、例えばスチレン−ブタジエン共重
合体ゴム及びそれの水素添加物、エチレン−プロピレン
(−ジエン)共重合体ゴム等を組成物の耐衝撃強度向上
のために加えてもよい。ある。ゴムの配合量は、目標と
する物性値ににより異なるが、例えば、組成物の剛性と
耐衝撃強度のバランス改良の場合は、樹脂組成物中の5
〜30重量%である。
【0041】(3)組成物の混合方法 本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記の各成分を、各種
混練機、例えば一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミ
キサー等で混練混合する方法等を用いることができる。 また混合の順序は、可能ないずれの順序によってもよい
が、溶融混練法によって混合する場合には、粘度の高い
ものから逐次混合する方法は好ましい方法である。
【0042】
【実施例】以下、実施例により、本発明を詳細に説明す
るが、これにより本発明の範囲が特に限定されるもので
はない。
【0043】製造例1:アミノ化フェニレンエーテル系
樹脂の製造 ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル
)(日本ポリエーテル社製、30℃におけるクロロホル
ム中で測定した固有粘度:0.3dl/g)500g 
にトルエン5リットルを加え、窒素雰囲気下、70℃で
加熱撹拌してフェニレンエーテル系樹脂を溶解させた。 続いて塩基性触媒として、50%水酸化ナトリウム水溶
液175g 、相間移動触媒として、トリオクチルメチ
ルアンモニウムクロライド50g を加えた後、90℃
に混合物の温度を上げ、30分撹拌を続けた。続いて3
−クロルプロピルアミン75g を250mlの水に溶
解させ、15分かけて添加した。更に、7時間加熱撹拌
後、反応混合物を、メタノール5リットル内に注ぎ、生
成した変性樹脂を析出させた。これをろ別した後、水2
5リットルで洗浄し、更にメタノール25リットルで洗
浄した。80℃で減圧加熱乾燥して、アミノ化フェニレ
ンエーテル系樹脂を得た。回収率は99%であった。ア
ミノ基の確認及びフェニレンエーテル系樹脂の末端フェ
ノール性水酸基の反応率は、アミノ化フェノールエーテ
ル系樹脂の1.5重量%の四塩化炭素溶液を光路長10
mmの石英セルを使用して、赤外線吸収スペクトルを測
定することにより実施した。3380cm−1の位置に
アミノ基による吸収が認められた。また、反応率は、反
応前後のフェニレンエーテル系樹脂の末端フェノール性
水酸基の吸光度(3622cm−1)の値より計算した
ところ、100%であった。更に、核磁気共鳴吸収スペ
クトルにより、ハロゲン化第一アミンの付加数は、1分
子であることが判明した。
【0044】製造例2:変性オレフィン系樹脂(1)の
製造 プロピレン樹脂のホモポリマー粉末(ASTM  D1
238に準拠して測定した230℃のメルトフローレー
ト(MFR):1g /10分)250g と無水マレ
イン酸50g を、あらかじめ十分に窒素置換した10
リットルの撹拌機付きのガラス製フラスコに投入し、キ
シレン5リットルを加え、110℃に加熱撹拌し溶解し
た。この溶液にキシレン500mlに溶解したジクミル
パーオキサイド25g を2時間かけて滴下し、滴下終
了後、更に、110℃で3時間反応させた。得られた反
応物を15リットルのアセトン中に注ぎ、生成物を析出
させろ過洗浄する操作を2回実施した後、次いで、減圧
乾燥して、グラフト変性プロピレン樹脂を得た。このグ
ラフト変性プロピレン樹脂の無水マレイン酸含量は、赤
外線分光分析により0.72重量%であり、MFRは6
.7g /10分であった。これにより得られた樹脂を
変性オレフィン系樹脂(1)とする。
【0045】製造例3:変性オレフィン系樹脂(2)の
製造 プロピレンと7−メチル−1,6−オクタジエンとの共
重合体(7−メチル−1,6−オクタジエン含量2モル
%、X線回折法による結晶化度46.5%、MFR:2
g /10分)を250g と無水マレイン酸250g
 を、あらかじめ、十分に窒素置換した10リットルの
撹拌機付きのガラス製フラスコに投入し、クロルベンゼ
ン5リットルを加え110℃に加熱撹拌し溶解した。こ
の溶液に、クロルベンゼン500mlに溶解したベンゾ
イルパーオキサイド0.6g を2時間かけて滴下し、
滴下終了後、更に110℃で3時間反応させた。得られ
た反応物を15リットルのアセトン中に注ぎ、生成物を
析出させて、ろ別洗浄する操作を2回実施した後、次い
で、これを減圧乾燥して、グラフト変性共重合体を得た
。このグラフト変性共重合体の無水マレイン酸含量は、
赤外線分光分析により、4.8重量%であった。またM
FRは3.1g /10分であった。これにより得られ
た樹脂を変性オレフィン系樹脂(2)とする。
【0046】実施例1〜5及び比較例1〜2製造例で得
たアミノ化フェニレンエーテル系樹脂、製造例2、3で
得た変性オレフィン系樹脂(1)、(2)及びポリプロ
ピレン並びに未変性ポリフェニレンエーテル(日本ポリ
エーテル社製、30℃におけるクロロホルム中で測定し
た固有粘度:0.3dl/g )を使用して、内容積6
0mlの東洋精機社製のプラストミルにて、表1に示す
組成で230℃、回転数180rpm の条件にて、1
0分間溶融混練した。得られた熱可塑性樹脂組成物につ
いて、下記の物性評価を行った。
【0047】(1)  分散形態 日立製作所製S−2400型走査型電子顕微鏡により、
樹脂組成物の断面を観察した。
【0048】(2)アイゾット衝撃強度樹脂組成物を2
60℃の条件でプレス成形し、厚み2mmのシートを作
成し、JIS  K7110に準じて厚さ2mmの試験
片を3枚重ねにして、23℃のノッチ無しアイゾット衝
撃強度を測定した。
【0049】(3)耐有機溶剤性 ベルゲンの1/4 楕円法[SPEジャーナル667(
1962)]に準じ測定した。すなわち、板厚2mmの
試験片を、長軸24cm、短軸8cmの四分の一楕円治
具に固定し、市販のガソリンに5分間浸漬したときの、
亀裂の発生する最小歪値を限界歪値として求めた。
【0050】この際、クラッチが発生しないものを◎(
極めて良好)、限界歪値が1.5%以上のものを■(良
好)、同1.0〜1.5%を△(普通)、同1%未満を
×(不良)と評価した。
【0051】以上の試験結果を表1に示す。本結果から
も明らかなように、アミノ化フェニレンエーテル系樹脂
と変性オレフィン系樹脂とを配合した場合は、細かい球
状に近いフェニレンエーテル系樹脂の均質な分散が認め
らると共に、著しく耐衝撃強度が向上し、かつ、耐溶剤
性が優れた熱可塑性樹脂組成物が得られた。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】以上のように、アミノ化フェニレンエー
テル系樹脂と変性オレフィン系樹脂を配合した本発明の
熱可塑性樹脂組成物は、両樹脂間の相溶性が著しく改良
され、表1に示したように両成分が優れた分散形態を示
し、優れた機械的強度及び耐有機溶剤性を有している。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  下記の成分(A)及び(B)からなる
    ことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。 (A)  アミノ化フェニレンエーテル系樹脂(B) 
     不飽和カルボン酸若しくはその誘導体を導入しれ変性
    してオレフィン系樹脂
JP10353391A 1990-09-19 1991-04-10 熱可塑性樹脂組成物 Pending JPH04311751A (ja)

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EP19910115849 EP0476619A3 (en) 1990-09-19 1991-09-18 Process for producing amino group terminated polyphenylene ether
US07/762,112 US5191030A (en) 1990-09-19 1991-09-19 Process for producing amino group terminated polyphenylene ether

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH055034A (ja) * 1990-11-02 1993-01-14 Sumitomo Chem Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物
JPH06345918A (ja) * 1993-06-10 1994-12-20 Sumitomo Chem Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH055034A (ja) * 1990-11-02 1993-01-14 Sumitomo Chem Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物
JPH06345918A (ja) * 1993-06-10 1994-12-20 Sumitomo Chem Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物

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