JPH04310875A - 小型電波暗室 - Google Patents

小型電波暗室

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JPH04310875A
JPH04310875A JP10331091A JP10331091A JPH04310875A JP H04310875 A JPH04310875 A JP H04310875A JP 10331091 A JP10331091 A JP 10331091A JP 10331091 A JP10331091 A JP 10331091A JP H04310875 A JPH04310875 A JP H04310875A
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JP
Japan
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radio wave
anechoic chamber
mhz
small
wave absorber
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JP10331091A
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English (en)
Inventor
Takeshi Ishino
野 健 石
Yasuo Hashimoto
橋  本  康  雄
Hisafumi Saito
斎  藤  寿  文
Atsushi Kitsugi
来  次  淳
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小型電波暗室に関し、
特にイミュニティ評価試験に適し、同時にEMIノイズ
測定も可能な小型電波暗室に関する。
【0002】
【従来の技術】妨害波を受ける機器に対していかに大き
な妨害波レべルに耐えうるか、その耐ノイズ性(イミュ
ニティ)は重要であり、規定の妨害波レベルに対し、電
子機器が誤動作なく正常に機能することが求められてい
る。また経済性および運用面から各産業界では小型暗室
において耐ノイズ性の評価試験が望まれている。
【0003】従来、電子機器などの放射ノイズ評価用小
型電波暗室は既に広くノイズ対策、品質管理を目的に実
用化されている。放射ノイズの測定評価は一般に国際無
線障害特別委員会(CISPR)で定められた30MH
z〜1GHzの周波数範囲で行われている。従って、た
とえ小型電波暗室でもこの30MHz〜1GHzの周波
数範囲で放射ノイズ測定評価試験場としての電磁界基準
サイトアッテネーション特性(測定場に規定の距離に送
受信アンテナを対向させて設置し電波の送受信を行った
ときに得られる2つのアンテナ間における電波の伝播減
衰量)をできるだけ満足させるべく主として電波吸収体
を中心に種々の提案(特開平2−35797号公報等)
が行われている。従来この種の電波吸収体の課題は放射
ノイズ評価基準の下限周波数30MHz付近でいかに優
れた反射減衰特性を有する薄型電波吸収体が得られるか
、同時に30MHzの特性を確保していかに1GHzま
で広帯域な電波吸収特性が得られるかにかかっていた。 この1つとしてフェライト電波吸収体が見直され、最近
では誘電体との組合せによる2層薄型電波吸収体が開発
され、実用化されている。
【0004】現在最も放射ノイズ測定評価試験場として
CISPR基準に準じた小型電波暗室の特性を図11a
、bに示す。また、その電波暗室に用いられている電波
吸収体の特性の一例を図12に示す。図11a,bはC
ISPRで規定している標準野外オープンサイトにおけ
るサイトアッテネーション特性を基準にしたもので、標
準オープンサイトのサイトアッテネーション±4dBの
範囲を1つの目安として小型電波暗室のサイトアッテネ
ーション特性が示されている。図11a、11bにおい
て、横軸に周波数(MHz)、縦軸にサイトアッテネー
ション(dB)を示している。評価試験条件としては、
アンテナ間距離3m、送信アンテナ高さ1m、受信アン
テナ高さ1〜2m(移動)、偏波は水平偏波、アンテナ
は広帯域アンテナとし、ターンテーブル中心(図中、実
線)、前に0.5m(図中、破線)、背後0.5m(図
中、一点鎖線)、右に0.5m(図中、二点鎖線)、左
に0.5m(図中、点線)の各点を測定した。 図11aでは30MHz〜300MHzの周波数領域(
周波数範囲)、図11bでは300MHz〜1GHzの
周波数領域(周波数範囲)でのサイトアッテネーション
を示している。この図11a,bから明らかな如く10
0MHz以上〜1GHzまでの領域では標準オープンサ
イトのサイトアッテネーション特性に近い良好な特性が
得られるのに対し、100MHz以下においてはかなり
大きな差がみられる。この問題解決の一つとして電波吸
収体の特性改善が考えられる。また、高い周波数領域で
は図12の電波吸収体特性でも明らかな如く、電波吸収
体特性が劣化しているにもかかわらず、非常に良い試験
場としての特性を示している。
【0005】他方、イミュニティ評価測定試験場として
の特性評価基準は、例えば国際電気標準会議(IEC)
では送信アンテナから3m離れた垂直面内において電磁
界変動値6dB以内を定めている。イミュニティ評価試
験は本来電子機器の外来ノイズに対してどれだけ安定し
た動作をするか、外来電磁波に対する耐性試験である。 従って、イミュニティ評価試験の信頼性及び各評価試験
の相関性を高めるにはできるだけ被測定物の置かれる環
境条件は電磁界が一定であることが望ましい。即ち均一
電磁界分布状態で測定することが望ましい。この考えに
沿ってCISPRでもイミュニティ測定評価場としての
統一基準が検討されている。
【0006】イミュニティ測定評価は当然ながら電波暗
室又はシールドルームなど電磁シールドされた室内で測
定することが規定されている。一般にシールドルームで
は室内に大きな定在波が生じ、且つ共振現象も現われ、
均一電磁界の場を作ることができない。従って、壁面を
電波吸収体で覆った電波暗室での測定が最も望ましい。 高性能電波暗室(使用周波数の波長より十分大きい)で
は既に電磁界均一性を有する各種電波暗室が実用化され
、アンテナの測定などで十分その有用性も認められてい
る。他方、使用する周波数の波長より小さい電波暗室(
小型電波暗室)で電磁界均一性を有する例はほとんど見
当たらない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】電子機器のイミュニテ
ィ試験評価は単に電子機器の評価にとどまらず放射ノイ
ズ測定評価と同様、その対策まで広い範囲で用いられて
いる。従来のアンテナの研究、評価などの1基数億円以
上もする高価な電波暗室ではその利用範囲が限定され、
多くの中小企業ではとてもそれに対応できるような設備
をもつことができない。従って、放射ノイズにおける小
型電波暗室のように国際基準をある程度満足したイミュ
ニティ測定評価小型電波暗室の開発実用化が望まれてい
る。小型電波暗室を検討する場合まず第一に電波暗室に
使用する電波吸収体をいかに小型化(薄型化)するかが
条件であり、且つ電波吸収体特性も30MHz〜1GH
zの広い範囲にわたり良好な特性が求められている。
【0008】均一電磁界分布をIEC基準に従って6d
Bの変動範囲と仮定し、この変動範囲に30MHz〜1
GHzの周波数範囲で実現しうるための電波暗室用吸収
体の特性を計算機シミュレーションをもとに検討した。 その結果少なくとも30MHz〜1GHzの周波数範囲
で20dB以上の反射減衰量を有する電波吸収体が必要
である。しかしながら、この周波数範囲における薄型電
波吸収体として広く実用化されているフェライト系電波
吸収体は、図12に示す如く現在最も広帯域2層型電波
吸収体でも20dB以上の範囲は約60MHzから約7
00MHzの範囲である。フェライト系電波吸収体の設
計条件は一種の共振型電波吸収体である。従ってこのフ
ェライト系電波吸収体を用いる限り、イミュニティ測定
評価試験場としてある程度国際基準を満足したものを得
ることは困難である。本発明の目的は、このような従来
の問題を解決し、フェライト系電波吸収体を用いて、あ
る程度国際基準を満足したイミュニティ測定評価試験が
行え、同時にEMIノイズ測定も可能な小型電波暗室を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
、本発明の小型電波暗室は、電波暗室において、該電波
暗室に使用されている電波吸収体の電波吸収性能下限周
波数領域で、反射減衰量特性が15dBまたは20dB
得られる波長(λ)を基準にして、少なくとも前記電波
暗室の2辺が反射減衰量15dBでは1λ以下の大きさ
寸法を満足し、反射減衰量20dBでは2λ以下の大き
さ寸法を満足するように構成されたことに特徴がある。 前記小型電波暗室において、前記電波吸収体の厚みは3
0mm以下であり、少なくとも30MHz〜200MH
zの周波数範囲で反射減衰量10dB以上、200MH
z〜1GHzの周波数範囲で反射減衰量20dB以上を
有するフェライト系電波吸収体から構成されたことに特
徴がある。
【0010】
【作用】一般に金属メッシュなど電波反射板で覆われた
シールドルームにおいてはそのシールドルームの大きさ
(長さ、巾、高さ)によって固有の共振現象を生ずるこ
とがよく知られている。この共振現象は使用周波数の波
長と密接な関係を有している。この共振解決方法として
、シールドルームの壁面に一部あるいは全部損失材料を
置くことによりこの共振現象がある程度抑えられること
もよく知られている。この考え方は、例えば衛星放送用
コンバータの電子部品のシールドケース内に損失材料を
挿入してシールドケース内の共振現象を防止する場合な
どに広く利用されている。この共振現象を抑える2つの
方法即ち、使用周波数範囲における波長を考慮した電波
暗室の寸法選定による方法と損失材料による方法がある
【0011】本発明は、この電波暗室寸法選定と損失材
料とによる組合せ効果による共振現象の抑制手法を導入
し損失材料(電波吸収体)の特性を補うものである。一
般にシールドルームなど形状が一定の場合、波長が短く
なるに従い多くの共振現象が発生し、その対応は困難に
なる。それに反し使用周波数の波長に近い形状では単純
な共振現象でその対応も比較的簡単である。このことよ
りフェライト系電波吸収体の例では、図2に示す如く従
来の放射ノイズ測定用小型電波暗室における電波吸収体
の設定基準とは全く発想を逆転し、高い周波数範囲では
できるだけ電波吸収特性の良好な少なくとも計算機シミ
ュレーションで得られた20dB以上の反射減衰量を確
保し低周波での電波吸収特性を犠牲にした電波吸収体を
開発した。その結果、反射減衰量を20dB以上とする
と周波数約150MHz以上では十分その特性を満足し
ている。ここで問題となるのは150MHz以下でいか
に共振現象を抑制するかである。本発明では反射減衰量
15dBを限界としてこれ以下の特性をもつ周波数範囲
(30MHz〜70MHz)では少なくとも電波の進行
方向以外の寸法(巾,高さ)を共振現象が生じにくい1
波長以下の寸法とし70MHzから150MHzの反射
減衰量15dB〜20dBの範囲でも2波長を超えない
寸法を目標に計算機シミュレーション実験を行った。こ
の結果、200MHz以下では大きな共振現象は現われ
ず、十分共振現象を抑制し、安定した電磁界分布が得ら
れることを確認した。この結果をもとにイミュニティ測
定評価用小型電波暗室を製作した。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面により詳細
に説明する。図1は、本発明の一実施例を示す小型電波
暗室の外観およびイミュニティ試験系のセットアップ例
を示している。また、図2に図1の小型電波暗室の床、
天井および壁面に敷設する電波吸収体の特性例を示す。 図1において、11は本発明の特徴的なフェライト電波
吸収体、12は本発明の小型電波暗室、13は送信アン
テナ、14は受信プローブである。本実施例では、電波
暗室の有効内容積を出来るだけ大きくし、外寸法を小さ
くし建築コストを出来るだけ少なくするため、電波吸収
体の厚さを薄くする必要があるので、ノイズ測定対象周
波数帯で最も短い波長30cm(1GHzの1波長)の
1/10である30mm以下の厚さを目標とし、要求さ
れる電波吸収特性を十分満足させることとした。また、
ノイズ測定用電波暗室として経験上電波吸収体の反射減
衰量を10dB以上とすることが必要とされているので
対象周波数30MHz以上で10dB以上の反射減衰量
を得ることとし、計算機シミュレーション実験結果から
200MHz以上の共振が発生する可能性のある高周波
においては20dB以上の反射減衰量を得ることを目標
とした。そこで低周波領域の特性をあまり大きく変化さ
せずに高周波領域の特性を改善したフェライト電波吸収
体11をトライアルエラーにより開発し、フェライトと
誘電体ボードより構成した2層型からなる厚み16. 
7mmのフェライト電波吸収体が得られた。このフェラ
イト電波吸収体は、図2に示すように、250MHzか
ら1GHzまで25dB以上の反射減衰量となっている
。 本実施例では、電波暗室における固有の共振現象を、使
用周波数範囲における波長(λ)を考慮した電波暗室の
寸法選定による方法と、上記により得られたフェライト
電波吸収体を6面(床,天井,および4壁面)に配置す
る方法との組合せにより効果的に抑制する。すなわち、
図2に示すように、反射減衰量15dBは70MHzで
得られており、70MHzの1波長(λ)は約4.3m
であり、また20dBは140MHzで得られ、そのと
き1波長(λ)は約2.1m、その2λは約4.2mで
あるので、電波暗室の寸法形状として、15dB以下の
反射減衰量の場合共振現象が生じにくい1波長以下の寸
法、15dBから20dBの範囲でも2波長を超えない
寸法を必要とすることから4m以下の寸法を基準とした
。そこで、この基準寸法および経済性とターンテーブル
(直径1m)の端から電波吸収体前面までの距離を最低
約1mとることから電波の進行方向以外の寸法(巾、高
さ)を3mとして電波暗室形状を設定した。電波の進行
方向寸法(長さ)としては、送受信アンテナ中心間を3
m、ターンテーブル直径を1m、アンテナの大きさによ
る0.5mおよびアンテナ端と電波吸収体間距離を1m
に選び、3m+1m+0.5m+0.5m+1m×2=
7mから7mを設定した。図2では、30MHz〜70
MHzの範囲は反射減衰量が15dB以下となっている
が、試験波長より狭い電波暗室の大きさとしたので、共
振現象が発生しにくくなり、反射減衰量は10dBでも
オープンサイトと充分相関がとれる。したがって、フェ
ライト電波吸収体11を、小型電波暗室(長さ寸法7m
,巾寸法3mおよび高さ寸法3mの)の床、天井および
壁面の6面に敷設して小型電波無反射室を製作した。
【0013】図3は、イミュニティ試験用サイトの適正
をみる電磁界分布測定システムの構成図である。これは
、小型電波暗室12に隣接して作られる計測室に設置さ
れたシステム構成例を示している。図3において、21
は測定全体を制御するパーソナルコンピュータ、22は
各種データを格納するためのフロッピーディスク装置、
23は標準信号発生器、24は標準信号を増幅するアン
プ、25はDC電源、26はリレーアクチュエータ、2
7は受信プローブ14を上下するステップモータ、28
はメータリングユニット、29は光−電気変換を行うた
めのインタフェースユニット、30は測定結果を出力す
るためのプロッタである。31は受信プローブ14とメ
ータリングユニット28とを接続し、メータリングユニ
ット28とインタフェースユニットとを接続する光ファ
イバケーブルである。送信は、標準信号発生器23から
の出力をアンプ24で増幅し、アンテナとして300M
Hz以下ではバイコニカルアンテナ、300MHz以上
ではログペリアンテナ(対数周期型)を用いて行った。 受信アンテナとして3軸等方性電界プローブを採用し、
それを前後、左右および上下に移動することにより電磁
界分布を求めた。また、受信系の応答時間を考慮し、各
移動毎に測定値の読み込み時間に余裕を設けてある。図
4は、IEC801−3提案に基づくイミュニティ試験
用サイトの電磁界均一性評価領域を説明するための図で
ある。図4において、13は送信アンテナ、40は送信
アンテナ13から3m離れた評価領域の垂直面、41は
垂直面40の垂直軸であるB1軸、42は垂直面40の
垂直軸であるB2軸、43は垂直面40の垂直軸である
B3軸である。
【0014】次に図1に示した小型電波暗室12の電磁
界分布について説明する。小型電波暗室の電磁界分布測
定においては、基本的に図1のような小型電波暗室12
に送信アンテナ13および受信プローブ14を設定した
。また、図3の測定システムを用いたが、供試機器の設
定高さを考慮し、送信アンテナ高さを1.25mに設定
した。評価領域については、IEC801−3提案に基
づいた図4の垂直面40内とし、図4に示すような垂直
軸B1軸41,B2軸42,B3軸43(但し、床面高
さ0. 8〜1. 8m,軸間隔0. 5m)上をポイ
ント測定し、これらを総合して評価した。図5a,bに
図4で示す垂直面上の垂直軸B1,B2,B3のハイト
パターン特性例を示す。ここで、図5aは周波数900
MHzにおける水平偏波の特性を示し、垂直面内の電界
強度は最大値10.2V/m、最小値6.1V/mであ
り、電磁界変動値は4.5dBである。図5bは周波数
900MHzにおける垂直偏波の特性を示し、垂直面内
の電界強度は最大値10.7V/m、最小値7.0V/
mであり、電磁界変動値は3.7dBである。
【0015】いずれも4. 5dB以下の変動値であり
、十分IEC801−3提案の条件を満たしている。こ
れらの結果をまとめ、垂直面内における水平偏波の電磁
界変動値の周波数特性を図6に示し、垂直面内における
垂直偏波の電磁界変動値の周波数特性を図7に示す。図
6,図7より、本実施例におけるフェライト吸収体11
を用いた小型電波無反射室において、IEC801−3
提案に基づく垂直面内における電磁界変動値が6dB以
内という条件を満足していることがわかる。
【0016】次に図1に示した小型電波暗室12のサイ
トアッテネーションについて説明する。小型電波暗室1
2の床面にメタル板を敷いてFCC基準に従った(受信
アンテナ高さを除く)測定方法によりサイトアッテネー
ション特性を測定した。アンテナは広帯域アンテナおよ
び一部半波長ダイポールを用いた。受信アンテナは1〜
2mの範囲の高さで移動して測定した。広帯域アンテナ
を用いて測定した水平偏波のサイトアッテネーション特
性を図8および図9に示す。図8はバイコニカルアンテ
ナを用いて周波数30MHz〜300MHzの範囲を測
定した結果であり、図9はログペリアンテナを用いて周
波数300MHz〜1GHzの範囲を測定した結果であ
る。評価試験条件としては、アンテナ間距離3m、送信
アンテナ高さ1m、ターンテーブル中心(図中、実線)
、前に0.5m(図中、破線)、背後0.5m(図中、
一点鎖線)、右に0.5m(図中、二点鎖線)、左に0
.5m(図中、点線)の各点を測定した。次に半波長ダ
イポールを用いて周波数300MHz〜1GHzの範囲
の水平偏波を測定した結果例を図10に示す。評価試験
条件としては、アンテナ間距離3m、送信アンテナ高さ
1m、ターンテーブル中心(図中、●)、前に0.5m
(図中、○)、背後0.5m(図中、×)、右に0.5
m(図中、△)、左に0.5m(図中、□)の各点を測
定した。
【0017】図8,図9,及び図10から明らかなよう
に、サイトアッテネーション特性変化は、小型電波暗室
の高さから制限される80MHz以下の特性を除き±4
dBを満足する安定した特性が得られており、また、高
周波において無指向性に近いアンテナ(半波長ダイポー
ル)を用いて行った特性も理論値(図10中、実線)と
比べ約±2. 5dBに収まっており、電波暗室性能が
優れていることがわかる。従ってEMI放射ノイズ測定
用としても用いることができる。また、床面がフェライ
ト電波吸収体のままでも安定したサイトアッテネーショ
ン特性が得られる。オープンサイトの特性との一定の相
関がとれているため、補正係数を導入することにより十
分活用できる。この場合、受信アンテナ高さの違いによ
るサイトアッテネーション特性変化が極めて少ないので
、受信アンテナ固定によるEMIノイズ測定が可能とな
り測定時間や手間の合理化が計られる。上記実施例では
、フェライト電波吸収体の厚みは16.7mmであった
が、30mm以下であれば、小型化の障害にならず実用
上問題はない。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電波暗室における固有の共振現象を使用周波数範囲にお
ける波長を考慮した電波暗室の寸法選定による方法と優
れた損失材料(電波吸収体)を6面(床,天井,および
4壁面)に配置する方法との組合せにより効果的に抑制
することが可能となる。さらに、高周波の電波吸収体特
性を良好とすることにより小型のフェライト電波吸収体
電波暗室の性能を向上させ、イミュニティ試験サイトに
適した電磁界の均一性を得ることができる。また、受信
アンテナ高さの違いによるサイトアッテネーション特性
変化が極めて少ないので、EMIノイズ測定用としての
サイトアッテネーションの特性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の小型電波暗室およびイミュニティ試験
系のセットアップ図である。
【図2】本発明に用いるフェライト電波吸収体の特性例
を示す図である。
【図3】イミュニティ試験用サイトの適正をみる電磁界
分布測定システム構成図である。
【図4】イミュニティ試験用サイトの電磁界均一性評価
領域(IEC  801−3に基づく)を示す図である
【図5a】本発明の小型電波暗室の電磁界分布の特性例
(水平偏波)を示す図である。
【図5b】  本発明の小型電波暗室の電磁界分布の特
性例(垂直偏波)を示す図である。
【図6】本発明の小型電波暗室の電磁界均一性(変動値
)の周波数特性例(水平偏波)を示す図である。
【図7】本発明の小型電波暗室の電磁界均一性(変動値
)の周波数特性例(垂直偏波)を示す図である。
【図8】本発明の小型電波暗室のサイトアッテネーショ
ン特性(30MHz〜300MHz  水平偏波)図で
ある。
【図9】本発明の小型電波暗室のサイトアッテネーショ
ン特性(300MHz〜1GHz  水平偏波)図であ
る。
【図10】本発明の小型電波暗室のサイトアッテネーシ
ョン特性(半波長ダイポール  300MHz〜1GH
z  水平偏波)図である。
【図11a】従来のEMI測定用小型電波暗室のサイト
アッテネーション特性(30MHz〜300MHz  
水平偏波)図である。
【図11b】従来のEMI測定用小型電波暗室のサイト
アッテネーション特性(300MHz〜1GHz  水
平偏波)図である。
【図12】従来のEMI測定用小型電波暗室に用いられ
ているフェライト電波吸収体の特性例を示す図である。
【符号の説明】
11  フェライト電波吸収体 12  小型電波暗室 13  送信アンテナ 14  受信プローブ 21  パーソナルコンピュータ 22  フロッピーディスク装置 23  標準信号発生器 24  アンプ 25  DC電源 26  リレーアクチュエータ 27  ステップモータ 28  メータリングユニット 29  インタフェースユニット 30  プロッタ 31  光ファイバケーブル 40  垂直面 41  B1軸 42  B2軸 43  B3軸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  電波暗室において、該電波暗室に使用
    されている電波吸収体の電波吸収性能下限周波数領域で
    、反射減衰量特性が15dBまたは20dB得られる波
    長(λ)を基準にして、少なくとも前記電波暗室の2辺
    が反射減衰量15dBでは1λ以下の大きさ寸法を満足
    し、反射減衰量20dBでは2λ以下の大きさ寸法を満
    足するように構成されたことを特徴とする小型電波暗室
  2. 【請求項2】  前記電波吸収体の厚みは30mm以下
    であり、少なくとも30MHz〜200MHzの周波数
    範囲で反射減衰量10dB以上、200MHz〜1GH
    zの周波数範囲で反射減衰量20dB以上を有するフェ
    ライト系電波吸収体から構成されたことを特徴とする請
    求項1記載の小型電波暗室。
JP10331091A 1991-04-09 1991-04-09 小型電波暗室 Pending JPH04310875A (ja)

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JP (1) JPH04310875A (ja)

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JP2002181859A (ja) * 2000-12-12 2002-06-26 Yazaki Corp 電界ノイズ測定装置および方法
JP2006234612A (ja) * 2005-02-25 2006-09-07 Fujitsu Ltd Emi測定系異常検出装置,emi測定系異常検出方法,emi測定系異常検出プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体

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JPH0235797A (ja) * 1988-07-26 1990-02-06 Tdk Corp 多層型電波吸収体及び該電波吸収体からなる電波暗室

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