JPH0431051Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、歯科用集塵装置におけるフイルタ
ーに関する。

（従来の技術） 従来、患者の歯の研削によつて発生する粉塵を
集塵するために、患者の口腔外近傍にラツパ状の
吸引フードを配置し、粉塵を吸引して診療室外へ
排出するようにした歯科用集塵装置は公知であ
り、例えば特公昭59−44053号公報、特公昭60−
57345号公報等に開示されている。

これら公知の歯科用集塵装置は、ブロア及び電
動機を含む集塵機を内装した装置本体と前記吸引
フードとを適宜の吸引ダクトで連結し、吸引フー
ドから研削粉塵を吸引し、ブロアの前に配設した
フイルターで濾過を行つた後、診療室外へ排出し
ている。

（考案が解決しようとする課題） 従来の歯科用集塵装置のフイルターは、装置本
体内に配設されており、取り外しが面倒で、清掃
等に手間がかかつていた。

又、フイルターと該フイルターを収納したボツ
クスとの間に間隙が存在するため、吸引された金
属や比較的大きな物体がフイルター面を飛びはね
て隙間から落下し、フイルターの下流に配置され
た電動弁を損傷したり、或は室外へ排出されてし
まうおそれがあつた。この為、患者の歯に被覆さ
れた金や白金の如き貴金属を誤つて吸引した場
合、その回収がきわめて面倒であつた。

この考案は、従来の欠点を解消し、フイルター
で除去された金属やその他の物体がフイルター下
流に落下するのを防止すると共に、フイルターの
取り外しを簡単に行い得るようにしたものであ
る。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するためにこの考案が採つた手
段は、集塵手段を内装したスタンドを兼ねる装置
本体に、所要の高さを有する支柱ダクトを立設
し、該支柱ダクトに複数の剛性ダクトと可撓性ダ
クトとからなるダクト手段を連結し、該ダクト手
段の先端に吸引フードを接続すると共に、支柱ダ
クトと剛性ダクトとを連結する可撓性ダクトの下
端を支柱ダクトに対して挿脱自在となし、該挿脱
自在な可撓性ダクトにフイルター板を有するフイ
ルター筒を挿脱自在に挿着したことを特徴とす
る。

（実施例） 以下に図面を参照しつつ、この考案の好しい実
施例を詳細に説明する。図において１は集塵装置
本体であつて、スタンドを兼ねており、下面には
キヤスター２が配設され、診療室内を任意の場所
へ移動自在である。本体１内にはブロアと電動機
とを含む集塵手段が配設され、該集塵手段の吐出
側には診療室外へ延び出す排出ダクトが接続され
る。３は前記集塵機の作動を制御するためのフツ
トスイツチである。

４は本体１の上面に植立された支柱ダクトであ
つて、中空のパイプからなり、下端は前記本体１
内の集塵機の吸引側に接続される。該支柱ダクト
４の上端には複数の剛性ダクト５，６と各ダクト
４，５，６間を連結する可撓性ダクト７，８から
なる吸引ダクト手段が連結される。これらダクト
５，６，７，８はその間に架設された複数のリン
ク機構からなるアーム手段９により任意の角度に
屈曲自在にされ、且その屈曲された状態の維持が
図られる。

吸引ダクト手段の先端には、少なくとも１つ、
好しくは２つの可撓性ダクト１０，１１によつて
任意の方向へ指向自在とした吸引フード１２が着
脱自在に取り付けられる。吸引フード１２は例え
ば透明なアクリル樹脂で形成され、先端に向つて
開放せるラツパ形状を有する。図示の吸引フード
１２は截頭角錐形状をなすが、截頭円錐形状であ
つても良いことは勿論である。

支柱ダクト４は所望の高さを有し、該支柱ダク
ト４と剛性ダクト５とを連結する可撓性ダクト７
はフレキシブルパイプからなり、屈曲させつつ収
縮させるときその下端を支柱ダクト４から上方へ
抜き出すことが出来る。すなわち、可撓性ダクト
７は支柱ダクト４に対して挿脱自在にされてい
る。

可撓性ダクト７の下端には接続筒１３が挿着さ
れ、締付バンド１４で両者は固定される。接続筒
１３の下端にフイルター筒１５が着脱自在に挿設
される。フイルター筒１５と接続筒１３とは両者
の接合面間の摩擦力のみによつて挿設し、フイル
ター筒１５を簡単に挿脱自在とする。しかしなが
ら、第６，７図に示すように、フイルター筒１５
に止ネジ１６を螺挿し、止ネジ１６の先端を接続
筒１３の外周面に圧接して、フイルター筒１５の
抜け出しを阻止すると共に、止ネジ１６を若干緩
めることにより、フイルター筒１５を簡単に取り
外し自在としても良い。

フイルター筒１５の下端には金鋼等からなるフ
イルター板１７が装着され、吸引された金属や比
較的大きなサイズの研削くず、等の物体を受止め
分別する。

１８は支柱ダクト４の上端に挿着されたフラン
ジ付筒体であつて、フランジ部１９に前記アーム
手段９を回転自在に支持する支柱２０が植立され
ると共に、内周面に前記フイルター筒１５の下端
を支持するための段部２１が形成される。

吸引によりフイルター板１７に金属や研削くず
等が蓄積し、清掃する必要が生じたときは、第３
図に示すように可撓性ダクト７を上方へ持ち上げ
つつ、前方へ屈曲させて、フイルター筒１５と共
に支柱ダクト４を抜き出し、更にフイルター筒１
５を接続筒１３から抜いて必要な清掃を行う。

（作用） 吸引フードから集塵手段に至る間のダクト手段
を構成する可撓性ダクトを剛性の支柱ダクトに挿
脱自在となし、該挿脱自在な可撓性ダクトにフイ
ルター板を備えたフイルター筒を挿脱自在として
あるので、清掃や誤つて吸引された貴金属の取り
出し等をフイルター筒と共に可撓性ダクトを抜き
出すことで行うことが出来る。

フイルター筒はダクト手段内に密着した状態で
配設され、通路の一部を構成しているため、フイ
ルター板とフイルター筒との間に隙間がなく、分
別された貴金属や物体が下方へ落下して行くおそ
れはない。

（考案の効果） この考案によれば、フイルター板を含むフイル
ター筒を簡単に取り出すことが出来、清掃や分別
された物体の取り出しを簡単に行うことが出来る
と共に、分別された物体が下方へ落下して電動弁
を損傷したり、診療室外へ排出されてしまうおそ
れもなくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は全体の外観斜視図、第２図は要部の斜
視図、第３図はフイルター筒を取り外した状態の
斜視図、第４図は要部の一部縦断面図、第５図は
同分解斜視図、第６図は一変形を示す分解斜視
図、第７図は同変形の縦断面図である。 １……本体、２……キヤスター、３……フツト
スイツチ、４……支柱ダクト、５，６……剛性ダ
クト、７，８，１０，１１……可撓性ダクト、９
……アーム手段、１２……吸引フード、１３……
接続筒、１４……締付バンド、１５……フイルタ
ー筒、１６……止ネジ、１７……フイルター板、
１８……フランジ付筒体、１９……フランジ、２
０……支柱、２１……段部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 集塵手段を内装したスタンドを兼ねる装置本
   体に、所要の高さを有する支柱ダクトを立設
   し、該支柱ダクトに複数の剛性ダクトと可撓性
   ダクトとからなるダクト手段を連結し、該ダク
   ト手段の先端に吸引フードを接続すると共に、
   支柱ダクトと剛性ダクトとを連結する可撓性ダ
   クトの下端を支柱ダクトに対して挿脱自在とな
   し、該挿脱自在な可撓性ダクトにフイルター板
   を有するフイルター筒を挿脱自在に挿着したこ
   とを特徴とする歯科用集塵装置におけるフイル
   ター。 (2) フイルター筒と可撓性ダクトとを止ネジによ
   り結合するようにしたことを特徴とする請求項
   (1)記載のフイルター。