JPH04308830A - 写真処理方法及びカートリッジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、写真処理方法及びカー
トリッジにかかり、現像前に、パノラマサイズの画像を
有したフイルムとパノラマサイズの画像を有していない
フイルムとに仕分けする写真処理方法及びカートリッジ
に関する。

【０００２】

【従来の技術】撮影後の写真フイルムは現像所において
現像処理が行われるがフイルムの撮影画像にはフルサイ
ズ、ハーフサイズ、パノラマサイズ等の複数の種類があ
り、一本の撮影済フイルムにフルサイズの画像とパノラ
マサイズの画像とが混在している場合がある。したがっ
て現像所では、フイルムを現像した後、これらのサイズ
に合わせて拡大倍率の異なるプリントを行う必要がある
。

【０００３】写真焼付装置のネガフィルムキャリアおよ
び印画紙イーゼルには、プリント画面の大きさを決める
各種画面サイズに対応したサイズのマスクが設定し得る
ようになっており、例えば、１本のフイルムにフルサイ
ズの画像とパノラマサイズの画像とが混在したものでは
、画面毎にネガキャリアおよび印画紙イーゼルのマスク
を交換あるいは可変設定しなければならず作業が煩雑で
低効率の焼付け作業となる。したがって、フルサイズの
画像のみを有するフイルムをも同一処理ラインで行なう
と現像焼付処理が遅れ、写真撮影者の手元に迅速に写真
プリントを得ることができない原因となる。また、写真
焼付装置にネガフイルムの画面のサイズを検出するセン
サを設け、自動的にネガキャリアおよび印画紙イーゼル
のマスクを交換することも考えられるが、大がかりな装
置となり、これらマスクの交換のための時間も余分に必
要である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、現像所でのフルサイズ画像を有するフイルムに対
して行なっている迅速サービスの処理効率を低下させる
ことのない写真処理方法及びカートリッジを提供するこ
とが目的である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の写真処理
方法は、写真フィルムが収容されると共に情報を記録す
ることが可能な磁気記録部を備えたカートリッジの前記
磁気記録部にパノラマサイズの画像を有しているか否か
を識別できる情報を記録し、前記磁気記録部に記録され
た情報を再生することにより前記カートリッジに収容さ
れた写真フィルムがパノラマサイズの画像を有している
か否かを判別し、パノラマサイズの画像を有したフイル
ムが収容されたカートリッジとパノラマサイズの画像を
有していないフイルムが収容されたカートリッジとを仕
分けてこれらを対応する別々の処理ラインで処理するこ
とを特徴としている。

【０００６】請求項２記載の写真処理方法は、写真フィ
ルムが収容されると共に予め同じ情報が記録された磁気
記録部を備えたカートリッジの前記磁気記録部からパノ
ラマサイズの画像を有したフィルムが収容されたカート
リッジとパノラマサイズの画像を有していないフィルム
が収容されたカートリッジとの何れか一方の情報を消去
し、前記磁気記録部に記録された情報を再生することに
より前記カートリッジに収容された写真フィルムがパノ
ラマサイズの画像を有しているか否かを判別し、パノラ
マサイズの画像を有したフイルムが収容されたカートリ
ッジとパノラマサイズの画像を有していないフイルムが
収容されたカートリッジとを仕分けてこれらを対応する
別々の処理ラインで処理することを特徴としている。

【０００７】請求項３記載の写真処理方法は、パノラマ
サイズの画像を有したフィルムが収容されたカートリッ
ジとパノラマサイズの画像を有していないフィルムが収
容されたカートリッジとの何れか一方に磁性体を付与し
、前記磁性体の有無を判別し、パノラマサイズの画像を
有したフイルムが収容されたカートリッジとパノラマサ
イズの画像を有していないフイルムが収容されたカート
リッジとを仕分けてこれらを対応する別々の処理ライン
で処理することを特徴としている。

【０００８】請求項４記載の写真処理方法は、写真フィ
ルムが収容されると共に磁性体が付与されたカートリッ
ジの前記磁性体をパノラマサイズの画像を有したフィル
ムが収容されたカートリッジとパノラマサイズの画像を
有していないフィルムが収容されたカートッジとの何れ
か一方から除去し、前記磁性体の有無を判別し、パノラ
マサイズの画像を有したフイルムが収容されたカートリ
ッジとパノラマサイズの画像を有していないフイルムが
収容されたカートリッジとを仕分けてこれらを対応する
別々の処理ラインで処理することを特徴としている。

【０００９】請求項５記載の写真処理方法は、請求項１
の写真処理方法において、前記情報を、カメラに備えら
れた磁気ヘッドによって記録することを特徴としている
。

【００１０】請求項６記載のカートリッジは、フィルム
が収納されると共に磁気記録層が設けられたことを特徴
としている。

【００１１】請求項７記載のカートリッジは、磁性材料
が塗布された磁気シールが剥離可能に貼着されたことを
特徴としている。

【００１２】なお、ここで言うパノラマサイズの画像と
は、１３５タイプのフイルム上でのフルサイズの画像に
比べて画面の縦横の比率（アスペクト比）が大きい画像
であり、フルサイズの画像に対して面積の大小は問わな
い。

【００１３】

【作用】請求項１記載の写真処理方法によれば、写真フ
イルムの収容されたカートリッジには、情報を記録する
ことが可能な磁気記録部を備えている。このカートリッ
ジの前記磁気記録部にパノラマサイズの画像を有してい
るか否かを識別できる情報を記録する。これにより、前
記磁気記録部に記録された情報を再生して前記カートリ
ッジに収容された写真フィルムがパノラマサイズの画像
を有しているか否かを判別する。判別されたカートリッ
ジはパノラマサイズの画像を有したフイルムが収容され
たカートリッジとパノラマサイズの画像を有していない
フイルムが収容されたカートリッジとに仕分けられる。 これにより、仕分けられたカートリッジは対応する別々
の処理ラインで処理される。このように、収容されたフ
ィルムの画像サイズに応じて前記磁気記録部へ記録され
た情報を再生しカートリッジを判別して仕分けるため、
各々のフィルムに応じた処理を行うことができる。例え
ば、現像所では、カートリッジを仕分けて、少なくとも
パノラマサイズの画像が記録されているフイルムをパノ
ラマ用処理ラインで処理し、パノラマサイズの画像が記
録されていないフルサイズのみの画像を有したフイルム
をフルサイズ用処理ラインで処理する。なお、この処理
ラインは、現像処理を行うラインと連結してもよい。こ
れにより、フルサイズ用処理ラインでは、焼付装置のマ
スクを交換する必要がなく、常時、フルサイズ専用のマ
スクを使用するため、効率よく焼付け処理を行うことが
でき、短時間でユーザにプリントを送ることができる。

【００１４】請求項２記載の写真処理方法によれば、写
真フイルムの収容されたカートリッジには、予め同じ情
報が記録された磁気記録部を備えている。このカートリ
ッジの前記磁気記録部からパノラマサイズの画像を有し
たフィルムが収容されたカートリッジとパノラマサイズ
の画像を有していないフィルムが収容されたカートリッ
ジとの何れか一方の情報を消去する。これにより、前記
磁気記録部に記録された情報を再生して前記カートリッ
ジに収容された写真フィルムがパノラマサイズの画像を
有しているか否かを判別する。判別されたカートリッジ
はパノラマサイズの画像を有したフイルムが収容された
カートリッジとパノラマサイズの画像を有していないフ
イルムが収容されたカートリッジとに仕分けられる。こ
れにより、仕分けられたカートリッジは対応する別々の
処理ラインで処理される。このように、収容されたフィ
ルムの画像サイズに応じて前記磁気記録部へ記録された
情報を消去し、前記磁気記録部を再生することでカート
リッジに収納されたフィルムの画像のサイズを判別して
仕分けるため、容易に各々のフィルムに応じた処理を行
うことができる。これにより、請求項１で説明したよう
に、例えば、現像所では、フルサイズ用処理ラインでは
、焼付装置のマスクを交換する必要がなく、常時、フル
サイズ専用のマスクを使用するため、効率よく焼付け処
理を行うことができ、短時間でユーザにプリントを送る
ことができる。

【００１５】請求項３記載の写真処理方法によれば、パ
ノラマサイズの画像を有したフィルムが収容されたカー
トリッジとパノラマサイズの画像を有していないフィル
ムが収容されたカートリッジとの何れか一方に磁性体が
付与されている。このため、現像所等では、前記磁性体
の有無を判別して、パノラマサイズの画像を有したフイ
ルムが収容されたカートリッジとパノラマサイズの画像
を有していないフイルムが収容されたカートリッジとを
仕分ける。仕分けられたカートリッジは、各々対応する
処理ラインで処理される。このように、収容されたフィ
ルムの画像サイズに応じて前記磁性体がカートリッジに
付与されて、前記磁性体の有無を判別することでカート
リッジに収納されたフィルムの画像のサイズを判別して
仕分けるため、容易に各々のフィルムに応じた処理を行
うことができる。例えば、パノラマサイズの画像を有し
たフイルムから焼付けを行うパノラマ用処理ラインと、
パノラマサイズの画像を有していないフイルムから焼付
けを行うフルサイズ用処理ラインと、を設け、少なくと
もパノラマサイズの画像が記録されているフイルムをパ
ノラマ用処理ラインで処理し、フルサイズのみの画像を
有したフイルムをフルサイズ用処理ラインで処理する。 フルサイズ用処理ラインでは、焼付装置のマスクを交換
する必要がないため効率よく焼付け処理を行うことがで
き、短時間でフィルムおよびプリントをユーザまで送る
ことができる。

【００１６】請求項４記載の写真処理方法によれば、カ
ートリッジには、磁性体が付与されている。ここで、パ
ノラマサイズの画像を有したフィルムが収容されたカー
トリッジとパノラマサイズの画像を有していないフィル
ムが収容されたカートリッジとの何れか一方から磁性体
を除去する。このため、現像所等では、前記磁性体の有
無を判別して、パノラマサイズの画像を有したフイルム
が収容されたカートリッジとパノラマサイズの画像を有
していないフイルムが収容されたカートリッジとを仕分
ける。仕分けられたカートリッジは、各々対応する処理
ラインで処理される。このように、予め磁性体が付与さ
れたカートリッジから収容されたフィルムの画像サイズ
に応じて前記磁性体が除去されて、前記磁性体の有無を
判別することでカートリッジに収納されたフィルムの画
像のサイズを判別して仕分けるため、容易に各々のフィ
ルムに応じた処理を行うことができる。これにより、請
求項３で説明したように、例えば、現像所では、フルサ
イズ用処理ラインでは、焼付装置のマスクを交換する必
要がなく、常時、フルサイズ専用のマスクを使用するた
め、効率よく焼付け処理を行うことができ、短時間でユ
ーザにプリントを送ることができる。

【００１７】請求項５記載の写真処理方法によれば、請
求項１記載の写真処理方法であって、前記情報を、カメ
ラに備えられた磁気ヘッドによって記録するとしている
。これにより、ユーザはパノラマ画像の撮影であるかフ
ルサイズ等の撮影であるかを気にすることなく撮影を行
うことができる。更に、カメラを用いることにより、撮
影時に情報がカートリッジへ記録または消去が容易に行
なえる。

【００１８】請求項６記載のカートリッジには、フィル
ムが収納されると共に磁気記録層が設けられている。こ
のため、記録用の手段を他に設けることなくカートリッ
ジ自体に情報の記録が行え、さらに、磁性材料であるた
め、情報の記録または消去が容易に行なえる。

【００１９】請求項７記載のカートリッジは、磁性材料
が塗布された磁気シールが剥離可能に貼着されている。 これにより、ユーザは容易に磁気シールを剥離すること
ができる。更に、磁気シールに予め情報を記録しておき
、磁気読み出し時に、磁気情報の有無を判別することが
容易に行なえ、また、何も記録されていない磁気シール
へ記録することもできる。

【００２０】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。

【００２１】〔第１実施例〕図１にはフィルムＦが収納
されたカートリッジ１２およびカートリッジ収納容器１
４が示されている。図１に示すように、カートリッジ１
２はカートリッジ収納容器１４に収容されている。この
カートリッジ１２の筒部２０の外周全面には、磁性材料
が塗布された磁性層８０を備えている。また、カートリ
ッジ１２の外周において、磁気情報を記録するための磁
気記録領域８２が設定されている。なお、カートリッジ
１２の外周全面に磁性材料を塗布せずに所定の領域に磁
性材料を塗布してもよい。また、カートリッジ１２の筒
部２０の一部には、カートリッジ１２を収容するカメラ
がフイルム感度を検出するための電気接点部２２が設け
られている。

【００２２】図２には第１実施例にかかるカメラ７０が
示されている。カメラ７０には、その一方にフィルムＦ
をスプール７２に巻き取って収容するカートリッジ１２
が装填される。また、カメラ７０には、カメラ制御部７
８に接続されたモータ２２によって駆動される駆動リー
ル７４が設けられている。この駆動リール７４にフィル
ムＦの先端が巻掛けられることにより、フィルムＦは搬
送されるようになっている。このカメラ７０は、フルサ
イズとパノラマサイズを切り換えて撮影できるようにな
っている。また、このカメラ７０には、カートリッジ１
２の所定の位置へフィルムＦにパノラマ画像が記録され
たことを記録する磁気ヘッド７６が設けられている。こ
の磁気ヘッド７６は、カメラ制御部７８に接続されてい
る。このため、パノラマ撮影が行われた場合には、磁気
ヘッド７６によりカートリッジ１２の所定の位置へ識別
信号が記録される。撮影が終了すると撮影されたフィル
ムＦは現像所２４に搬送される。

【００２３】現像所２４には、図３に示したように、多
数本のフイルムを長尺状にスプライスするスプライサ４
２が設けられており、このスプライサ４２にはカートリ
ッジ判別装置４３が備えられている。また、現像所２４
には、パノラマサイズの画像を有したフイルムから焼付
けを行うパノラマ用処理ライン２６と、パノラマサイズ
の画像を有していないフイルムから焼付けを行うフルサ
イズ用処理ライン２８とが設けられている。各処理ライ
ンには、自動現像機３４及び焼付装置３６が備えられて
いる。更に、パノラマ用処理ライン２６の焼付装置３６
にはパノラマ画像用マスク（図示せず）とフルサイズ画
像用のマスク（図示せず）が準備されており、図示しな
い画像に応じてオペレータがマスクを交換する。なお、
図７に示すように、パノラマサイズ画像３８はフルサイ
ズ画像４０に対して、フイルム４１の幅方向の寸法は略
半分とされており、フイルム４１の長手方向の寸法は同
一寸法とされている。

【００２４】カートリッジ判別装置４３には、図４に示
すように、磁気ヘッド４４が備え付けられている。また
、磁気ヘッド４４には制御装置５４が連結されており、
磁気ヘッド４４の出力信号は制御装置５４に入力される
。ここで、カートリッジ１２は、図５に示したように、
アーム８４によってカートリッジ１２のフィルムＦの長
さ方向に保持されて、磁気ヘッド４４とカートリッジ１
２との間隔が磁気再生可能にされる。また、磁気ヘッド
４４は、図示しない駆動手段によりカートリッジ１２の
外周を摺動できるようになっている。磁気ヘッド４４の
下方にはベルトコンベア５０が備えられている。ベルト
コンベア５０はモータ５１によって駆動され、このモー
タ５０は制御手段５４によって制御される。ベルトコン
ベア５０の搬送方向下流側（図４矢印Ａ方向側）下方に
はベルトコンベア５２が交差して配置されている。 このベルトコンベア５２はモータ５３によって駆動され
、このモータ５３はモータ５１と同様に制御手段５４に
よって制御される。また、ベルトコンベア５２の長手方
向端部下方には、図４矢印Ｃ方向側にパノラマ混在カー
トリッジ用ボツクス５６が配置されており、図４矢印Ｄ
方向側にフルサイズカートリッジ用ボツクス５８が配置
されている。

【００２５】以下、第１実施例の作用について説明する
。

【００２６】写真撮影者はカートリッジ１２をパノラマ
撮影可能なカメラ７０（図２参照）に装填する。このカ
メラ７０によりパノラマ撮影が成されると、カメラ７０
に備えられた磁気ヘッド７６によりカートリッジ１２に
磁気記録領域８２へ識別信号が記録される。撮影が終了
し、カートリッジ１２にフィルムＦが巻き戻されて、カ
メラからカートリッジ１２が取り出される。撮影済のフ
ィルムＦが収納されたカートリッジ１２は現像所２４に
搬送される。このように、パノラマサイズの画像が記録
されたフイルムを有するカートリッジ１２は、現像所２
４へ渡る以前に、すなわちカメラ７０により識別信号が
カートリッジ１２に記録される。

【００２７】現像所２４では、入荷されたカートリッジ
１２を順にカートリッジ判別装置４３のベルトコンベア
５０で搬送する。カートリッジ１２が磁気ヘッド４４の
下方に位置されると、一対のアーム８４によりカートリ
ッジ１２が保持される。磁気ヘッド４４は、Ｈ方向に移
動して、カートリッジ１２の外周に定められた磁気記録
領域８２を摺動する（図５参照）。したがって、磁気記
録領域８２に識別信号が記録されていると、磁気ヘッド
４４から信号が出力され、制御装置５４に入力され、こ
のカートリッジ１２はパノラマサイズの画像が記録され
たフイルムであると判別される。

【００２８】カートリッジ判別装置４３において判別が
終了したカートリッジ１２はベルトコンベア５０によっ
てベルトコンベア５２まで搬送される。ここで、カート
リッジ１２に識別信号が記録されたと判別された場合に
は、カートリッジ１２は、ベルトコンベア５２によって
図６矢印Ｃ方向側へ搬送され、パノラマ混在カートリッ
ジ用ボツクス５６内に集められる。一方、識別信号が検
出されないカートリッジ１２はベルトコンベア５２によ
って図６矢印Ｄ方向側へ搬送され、フルサイズカートリ
ッジ用ボツクス５８内に集められる。

【００２９】現像所２４では、フルサイズカートリッジ
用ボツクス５８内に集められたカートリッジ１２からフ
イルムを取り出し、スプライサ４２でフルサイズのみの
画像を有したフイルム同士をスプライスする。また、パ
ノラマ混在カートリッジ用ボツクス５６内に集められた
カートリッジ１２からフイルムを取り出し、スプライサ
４２でパノラマサイズの画像を有したフイルム同士をス
プライスする。

【００３０】パノラマサイズの画像を有したフイルムは
パノラマ用処理ライン２６で処理し、フルサイズのみの
画像を有したフイルムはフルサイズ用処理ライン２８で
処理する。スプライスされたフイルムは自動現像機３４
及び焼付装置３６によって連続処理することができるた
め高速の現像、焼付が可能であり、フルサイズ用処理ラ
イン２８では、フルサイズの画像を有したフイルムのみ
を処理するため焼付装置のマスクを交換する必要がなく
迅速に焼付け処理を行うことができる。したがって、第
１実施例ではフルサイズのみの画像を有するフイルムの
処理遅れがなく、写真撮影者は迅速に写真プリントを入
手できる。

【００３１】なお、第１実施例のフルサイズ用処理ライ
ン２８ではフルサイズのみの画像を有したフイルムを処
理する構成としたが、本発明はこれに限らず、ハーフサ
イズの画像を有したフイルムも処理できる構成としても
よい。この場合、フルサイズとハーフサイズのマスクの
切り換えは、フイルム１本毎となるため処理待ちフイル
ムに対する影響は非常に少ない。また、第１実施例では
スプライサ４２にカートリッジ判別装置４３が備えられ
ているため、フルサイズのみの画像を有するフイルムに
パノラマ画像を有したフイルムをスプライスすることを
防止することができる。

【００３２】なお、上記のように磁気ヘッド４４を移動
させずに搬送の途中に、図６に示したように、カートリ
ッジ１２を一対の駆動ローラ８６間に配置させ、磁気ヘ
ッド４４を固定して、駆動ローラ８６を回転させること
によりカートリッジ１２が回転して磁気を読み取ること
もできる。

【００３３】〔第２実施例〕上記第１実施例では、カー
トリッジ１２の筒部２０の外周に磁性材料が塗布された
磁性層８０へ識別信号を記録し、この識別信号によりカ
ートリッジ１２の判別を行った場合の例について説明し
たが、通常のカートリッジ１２を用いてカートリッジ１
２へ磁気による識別手段としての磁気シール１０を張り
付け、現像所２４の作業者または、自動的に磁気を読み
取る場合の例を第２実施例として説明する。なお、第１
実施例と同一構成に関しては同一符号を付し、その説明
は省略する。　　図８に示すように、カートリッジ１２
が収容されるカートリッジ収納容器１４には、外筒１６
に磁気による識別手段としての磁気シール１０が張り付
けられている。磁気シール１０は両端が楕円形のシート
状をしており、外周の一部にはつまみ部１８が突出形成
されている。この磁気シール１０の表面には、磁性材料
が塗布された磁性層８０が形成されている。一方、磁気
シール１０の裏面（つまみ部１８以外）には粘着剤が塗
布されており、少なくとも数回は取り付け、取り外しが
できるようになっている。

【００３４】また、カートリッジ１２の筒部２０には、
磁気シール１０を張り付けるための張付部２１が所定位
置に設けられている。この張付部２１は目印として黒色
にされており、磁気シール１０によって全てが覆われる
大きさとなっている（図９参照）。これにより、磁気シ
ール１０は、容易にカートリッジ１２の所定の位置（磁
気記録領域）に付与することができる。また、カートリ
ッジ１２の筒部２０の一部には、カートリッジ１２を収
容するカメラがフイルム感度を検出するための電気接点
部２２が設けられている。

【００３５】図１０に示すように、現像所２４には、パ
ノラマサイズの画像を有したフイルムから焼付けを行う
パノラマ用処理ライン２６と、パノラマサイズの画像を
有していないフイルムから焼付けを行うフルサイズ用処
理ライン２８とが設けられている。各処理ラインには、
自動現像機３４及び焼付装置３６が備えられている。さ
らに、パノラマ用処理ライン２６の焼付装置３６にはパ
ノラマ画像用マスク（図示せず）とフルサイズ画像用の
マスク（図示せず）が準備されており、図示しない画像
に応じてオペレータがマスクを交換する。なお、パノラ
マサイズ画像３８はフルサイズ画像４０に対して、フイ
ルム４１の幅方向の寸法は略半分とされており、フイル
ム４１の長手方向の寸法は同一寸法（図７）とされてい
る。

【００３６】次に、第２実施例の作用を説明する。

【００３７】写真撮影者はカートリッジ１２をパノラマ
撮影可能なカメラに装填する前、または、パノラマ撮影
をしたカメラからカートリッジ１２を取り出した後にカ
ートリッジ収納容器１４から磁気シール１０を剥がし、
カートリッジ１２の張付部２１を覆うように張り付ける
。すなわち、パノラマサイズの画像が記録されたフイル
ムを有するカートリッジ１２には、現像所２４へ渡す前
に必ず張付部２１を覆うように所定の位置（磁気記録領
域）へ磁気シール１０が張り付けられる。これにより、
常に、カートリッジ１２の所定の位置（磁気記録領域）
から磁気を再生すればよく、容易に自動化ラインに用い
ることができる。

【００３８】少なくともパノラマサイズの画像を有した
フイルムを収納したカートリッジ１２には磁気シール１
０が張り付けられているので、現像所２４の作業者はカ
ートリッジ１２の外周に付与された磁気シール１０上を
磁気ヘッドを摺動させる。これにより、識別信号を読み
取り、カートリッジ１２内のフイルムにパノラマサイズ
の画像が有る否かを容易に知ることができる。これによ
って、現像所２４の作業者は入荷されたカートリッジ１
２をパノラマサイズの画像を有するフイルムを収容した
カートリッジ１２とフルサイズのみの画像を有するフイ
ルムを収容したカートリッジ１２とに（磁気シール１０
の有無別に）仕分けることができる。

【００３９】図１０に示すように、現像所２４では、磁
気シール１０の張られたカートリッジ１２（パノラマサ
イズの画像を有したフイルムを収容したカートリッジ）
をパノラマ用処理ライン２６で処理する。これによって
、フルサイズ用処理ライン２８では、焼付装置のマスク
を交換する必要がなく迅速に焼付け処理を行うことがで
きる。したがって、従来のようにマスク交換のために、
マスク交換の必要としない処理待ちフイルム（すなわち
、フルサイズのみの画像を有するフイルム）の処理の遅
れがなく、写真撮影者は迅速に写真プリントを入手でき
る。また、フルサイズ用処理ライン２８では、多数本の
フイルムを長尺状にスプライスし、スプライスされた長
尺状フイルムＦを自動現像機３４及び焼付装置３６によ
って連続処理することによって高速の現像、焼付が可能
である。

【００４０】なお、第２実施例では、現像所２４の作業
者がカートリッジ１２の磁気シール１０を磁気ヘッドで
摺動した場合について説明したが、カートリッジ１２の
搬送中等のときに磁気シール１０に記録された磁気を検
出することにより容易に自動化を行うことができる。

【００４１】〔第３実施例〕上記第２実施例では、カー
トリッジ１２に磁気による識別手段としての磁気シール
１０を張り付け、現像所２４の作業者または、自動的に
磁気を読み取る場合について説明したが、カートリッジ
１２に張り付けられた磁気による識別手段としての磁気
シール１０へ識別信号をきろくした場合の例を第３実施
例として説明する。なお、上記実施例と同一構成に関し
ては同一符号を付し、その説明は省略する。

【００４２】第３実施例では、ユーザーはカートリッジ
１２をパノラマ撮影可能であると共に磁気ヘッド７６備
えたカメラ（図２）に装填する前にカートリッジ１２に
磁気シール１０を付与する。すなわち、パノラマサイズ
の画像が記録された可能性があるときには、カートリッ
ジ１２に必ず磁気シール１０が付与された状態にする。

【００４３】以下、第３実施例の作用について説明する
。

【００４４】写真撮影者はカートリッジ１２をパノラマ
撮影可能なカメラ７０（図２参照）に装填する。このカ
メラ７０によりパノラマ撮影が成されると、カメラ７０
に備えられた磁気ヘッド７６によりカートリッジ１２に
付与された磁気シール１０へ識別信号が記録される。撮
影が終了し、カートリッジ１２にフィルムＦが巻き戻さ
れて、カメラからカートリッジ１２が取り出される。撮
影済のフィルムＦが収納されたカートリッジ１２は現像
所２４に搬送される。

【００４５】現像所２４では、入荷されたカートリッジ
１２を順にカートリッジ判別装置４３のベルトコンベア
５０で搬送する。カートリッジ判別装置４３では、カー
トリッジ１２に付与された磁気シール１０の磁気が読み
取られ、識別信号が検出される。すなわち、磁気シール
１０に識別信号が記録されていると、磁気ヘッド４４か
ら信号が出力され、制御装置５４に入力され、このカー
トリッジ１２はパノラマサイズの画像が記録されたフイ
ルムであると判別される。

【００４６】カートリッジ判別装置４３において判別が
終了したカートリッジ１２はベルトコンベア５０、５２
によって搬送され、対応するパノラマ混在カートリッジ
用ボツクス５６またはフルサイズカートリッジ用ボツク
ス５８内に集められる。

【００４７】現像所２４では、ボツクス５６、５８内に
集められたカートリッジ１２から各々対応するフイルム
を取り出し、対応するフイルム同士をスプライスする。 これにより、第１実施例と同様に、パノラマサイズの画
像を有したフイルムはパノラマ用処理ライン２６で処理
し、フルサイズのみの画像を有したフイルムはフルサイ
ズ用処理ライン２８で処理される。スプライスされたフ
イルムは自動現像機３４及び焼付装置３６によって連続
処理することができるため高速の現像、焼付が可能であ
り、フルサイズ用処理ライン２８では、フルサイズの画
像を有したフイルムのみを処理するため焼付装置のマス
クを交換する必要がなく迅速に焼付け処理を行うことが
できる。

【００４８】このように、第３実施例では、カートリッ
ジ１２に付与された磁気シール１０に識別信号を記録し
、この記録された識別信号を読み取るため、誤って磁気
シール１０を付与した場合や磁気シール１０を付与して
パノラマ撮影を行わない場合等の判別の誤りを防ぐこと
ができる。更に、撮影以前に予め磁気シール１０を付与
することにより、フィルムＦがカメラに装填された時間
の多い場合等やパノラマ撮影の有無が不明確な場合等に
よる撮影後の磁気シール１０付与の誤りを防ぐことがで
きる。

【００４９】なお、上記実施例のフルサイズ用処理ライ
ン２８ではフルサイズのみの画像を有したフイルムを処
理する構成としたが、本発明はこれに限らず、ハーフサ
イズの画像を有したフイルムも処理できる構成としても
よい。この場合、フルサイズとハーフサイズのマスクの
切り換えは、フイルム１本毎となるため処理待ちフイル
ムに対する影響は非常に少ない。また、第２実施例では
スプライサ４２にカートリッジ判別装置４３が備えられ
ているため、フルサイズのみの画像を有するフイルムに
パノラマ画像を有したフイルムをスプライスすることを
防止することができる。

【００５０】なお、第２実施例では、パノラマサイズの
画像が記録されたフイルムを有するカートリッジ１２に
磁気シール１０を張り付けるようにしたが、本発明はこ
れに限らず、フルサイズのみの画像が記録されたフイル
ムを有するカートリッジ１２に磁気シール１０を張り付
けるようにしてもよい。この場合には、磁気シール１０
が張り付けられたカートリッジ１２をフルサイズ用処理
ライン２８で処理する。

【００５１】また、第１実施例及び第３実施例では、パ
ノラマサイズの画像が記録されたフイルムを有するカー
トリッジ１２の磁気記録領域８２または磁気シール１０
へ識別信号を記録するようにしたが、本発明はこれに限
定されるものではなく、フルサイズのみの画像が記録さ
れたフイルムを有するカートリッジ１２の磁気シール１
０へ識別信号を記録するようにしてもよい。この場合に
は、磁気シール１０へ識別信号が記録されたカートリッ
ジ１２をフルサイズ用処理ライン２８で処理する。

【００５２】また、第１実施例及び第３実施例では、パ
ノラマサイズの画像が記録されたフイルムを有するカー
トリッジ１２の磁気記録領域８２または磁気シール１０
へ識別信号を記録するようにしたが、本発明はこれに限
定されるものではなく、予め磁気記録領域８２または磁
気シール１０へ磁気信号を記録しておき、撮影画像に応
じて記録された磁気信号を消磁するようにしてもよい。

【００５３】また、カートリッジ１２の磁気記録領域８
２または磁気シール１０へ磁気信号を記録しておき、フ
ルサイズ画像とパノラマサイズ画像とを切り換えて撮影
できるカメラに磁気検出する磁気ヘッドを備えてその磁
気ヘッドからの情報によりパノラマ撮影を阻止する機構
（例えば、シヤツターの作動を阻止する機構等）を設け
ることにより、前記カメラへ装填する前にパノラマ撮影
の必要の有無を磁気記録領域８２または磁気シール１０
に記録された磁気信号によって設定すれば、誤ってフル
サイズの画像とパノラマサイズの画像とを混在させるこ
とを防止できる。また、消磁は永久磁石等により容易に
できる。

【００５４】なお、第２実施例及び第３実施例では磁気
シール１０を予めカートリッジ収納容器１４の外筒１６
に張り付ける構成としたが本発明はこれに限らず、磁気
シール１０はカートリッジ収納容器１４に備えられてい
ればよく、台紙へ取り外し可能に張り付けた磁気シール
１０をカートリッジ１２と共にカートリッジ収納容器１
４に収容してもよい。また、カートリッジ収納容器１４
を収容する紙製の箱等に同封または添付する構成として
もよい。

【００５５】また、第２実施例及び第３実施例では磁気
シールの形状を楕円形としたが本発明はこれに限らず、
磁気読み取り可能な大きさ、形状であればよく、矩形等
の他の形状でもよい。

【００５６】また、上記実施例のフルサイズ用処理ライ
ン２８ではフルサイズのみの画像を有したフイルムを処
理する構成としたが、本発明はこれに限らず、ハーフサ
イズの画像を有したフイルムも処理できる構成としても
よい。この場合、フルサイズとハーフサイズのマスクの
切り換えは、フイルム１本毎となるため処理待ちフイル
ムに対する影響は非常に少ない。

【００５７】

【発明の効果】本発明は上記構成及び方法としたので、
現像所でのフルサイズ画像を有するフイルムの処理効率
が低下することなく処理を行なうことができるという優
れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例にかかるカートリッジ及び
カートリッジ収納容器の側面図である。

【図２】本発明の第１実施例にかかるカメラの上面図で
ある。

【図３】本発明の第１実施例にかかる現像所での処理を
示す説明図である。

【図４】本発明の第１実施例にかかるカートリッジ判別
装置を示す斜視図である。

【図５】本発明の第１実施例にかかるカートリッジ判別
装置における磁気ヘッドとカートリッジとの関係を示す
斜視図である。

【図６】本発明の第１実施例の他の例であるカートリッ
ジ判別装置における磁気ヘッドとカートリッジとの関係
を示す斜視図である。

【図７】フルサイズの画像とパノラマサイズの画像との
違いを説明するフイルムの平面図である。

【図８】本発明の第２実施例にかかるカートリッジ及び
カートリッジ収納容器の側面図である。

【図９】本発明の第２実施例にかかるカートリッジ収納
容器から剥がされた磁気シールを付与したカートリッジ
の側面図である。

【図１０】本発明の第２実施例にかかる現像所での処理
を示す説明図である。

【符号の説明】

Ｆ　　　　　　フイルム １０　　　　磁気シール １２　　　　カートリッジ １４　　　　カートリッジ収納容器 ３８　　　　パノラマサイズ画像 ４３　　　　カートリッジ判別装置 ４４　　　　磁気ヘッド（カートリッジ判別装置）７６
　　　　磁気ヘッド（カメラ） ８０　　　　磁性層 ８２　　　　磁気記録領域

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　写真フィルムが収容されると共に情報
   を記録することが可能な磁気記録部を備えたカートリッ
   ジの前記磁気記録部にパノラマサイズの画像を有してい
   るか否かを識別できる情報を記録し、前記磁気記録部に
   記録された情報を再生することにより前記カートリッジ
   に収容された写真フィルムがパノラマサイズの画像を有
   しているか否かを判別し、パノラマサイズの画像を有し
   たフイルムが収容されたカートリッジとパノラマサイズ
   の画像を有していないフイルムが収容されたカートリッ
   ジとを仕分けてこれらを対応する別々の処理ラインで処
   理することを特徴とする写真処理方法。
2. 【請求項２】　　写真フィルムが収容されると共に予め
   同じ情報が記録された磁気記録部を備えたカートリッジ
   の前記磁気記録部からパノラマサイズの画像を有したフ
   ィルムが収容されたカートリッジとパノラマサイズの画
   像を有していないフィルムが収容されたカートリッジと
   の何れか一方の情報を消去し、前記磁気記録部に記録さ
   れた情報を再生することにより前記カートリッジに収容
   された写真フィルムがパノラマサイズの画像を有してい
   るか否かを判別し、パノラマサイズの画像を有したフイ
   ルムが収容されたカートリッジとパノラマサイズの画像
   を有していないフイルムが収容されたカートリッジとを
   仕分けてこれらを対応する別々の処理ラインで処理する
   ことを特徴とする写真処理方法。
3. 【請求項３】　　パノラマサイズの画像を有したフィル
   ムが収容されたカートリッジとパノラマサイズの画像を
   有していないフィルムが収容されたカートリッジとの何
   れか一方に磁性体を付与し、前記磁性体の有無を判別し
   、パノラマサイズの画像を有したフイルムが収容された
   カートリッジとパノラマサイズの画像を有していないフ
   イルムが収容されたカートリッジとを仕分けてこれらを
   対応する別々の処理ラインで処理することを特徴とする
   写真処理方法。
4. 【請求項４】　　写真フィルムが収容されると共に磁性
   体が付与されたカートリッジの前記磁性体をパノラマサ
   イズの画像を有したフィルムが収容されたカートリッジ
   とパノラマサイズの画像を有していないフィルムが収容
   されたカートッジとの何れか一方から除去し、前記磁性
   体の有無を判別し、パノラマサイズの画像を有したフイ
   ルムが収容されたカートリッジとパノラマサイズの画像
   を有していないフイルムが収容されたカートリッジとを
   仕分けてこれらを対応する別々の処理ラインで処理する
   ことを特徴とする写真処理方法。
5. 【請求項５】　　前記情報を、カメラに備えられた磁気
   ヘッドによって記録することを特徴とする請求項１記載
   の写真処理方法。
6. 【請求項６】　　フィルムが収納されると共に磁気記録
   層が設けられたことを特徴とするカートリッジ。
7. 【請求項７】　　磁性材料が塗布された磁気シールが剥
   離可能に貼着されたことを特徴とするカートリッジ。