JPH04305565A - L−プロリン誘導体の製造法 - Google Patents

L−プロリン誘導体の製造法

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JPH04305565A
JPH04305565A JP3069916A JP6991691A JPH04305565A JP H04305565 A JPH04305565 A JP H04305565A JP 3069916 A JP3069916 A JP 3069916A JP 6991691 A JP6991691 A JP 6991691A JP H04305565 A JPH04305565 A JP H04305565A
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崎前 明宏
Ryozo Numazawa
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    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D207/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom
    • C07D207/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom
    • C07D207/04Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom having no double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D207/10Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom having no double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D207/16Carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学活性なN−(D− 
α−アルキル−β−メルカプトプロピオニル)−L−プ
ロリン及びその中間体であるN−(D− α−アルキル
−β−アシルチオプロピオニル)−L−プロリンの製造
法に関する。
【0002】
【従来の技術】下記式(IV)で示されるN−(D− 
α−メチル−β−メルカプトプロピオニル)−L−プロ
リン(一般名:カプトプリル)はM.A.Ondett
i らにより合成されたものであり、強力なアンジオテ
ンシン変換酵素阻害作用を有し、この酵素阻害に基づく
顕著な血圧降下作用を示し、降圧剤として極めて有用で
あることが見出されているものである。(Bioche
mistry, 16, 5487 (1977))。
【0003】
【化3】
【0004】ところで、光学活性なD−α− アルキル
−β−アシルチオプロピオン酸を原料とするN−(D−
 α−アルキル−β−アシルチオプロピオニル)−L−
プロリンやN−(D− α−アルキル−β−メルカプト
プロピオニル)−L−プロリンの代表的合成法は特開昭
56−18958号公報に記載されているが、この方法
ではD−α− アルキル−β−アシルチオプロピオン酸
を酸ハライドとした後、水系反応媒体中でL−プロリン
とショッテン・バウマン(Schotten−Baum
ann)型反応により縮合せしめ、N−(D− α−ア
ルキル−β−アシルチオプロピオニル)−L−プロリン
を単離し、又、必要に応じてアシル基をはずしてN−(
D− α−アルキル−β−メルカプトプロピオニル)−
L−プロリンを得ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ショッテン・
バウマン反応では酸ハライドの水による加水分解が生じ
易く、上記のような従来の方法では酸ハライドの加水分
解物であるD−α− アルキル−β−アシルチオプロピ
オン酸が副生し、又この副生物が目的とするN−(D−
 α−アルキル−β−アシルチオプロピオニル)−L−
プロリンの再結晶を妨害するという欠点を有していた。
【0006】本発明者らは、このような状況に鑑み、酸
ハライドの加水分解反応を極力抑制する方法として特願
平2−263702号で、L−プロリン溶液に酸ハライ
ドを添加する方法を提案した。この方法によれば水系反
応媒体中に酸ハライドを長時間存在させないで済むため
酸ハライドの加水分解物であるD−α− アルキル−β
−アシルチオプロピオン酸の副生を極力抑制することが
可能となる。
【0007】さて、上記の反応でアミド化物を高収率で
得るためには反応系に添加された酸ハライドを速やかに
L−プロリンと反応させる必要がある。通常、アミド化
反応の促進には反応で派生する酸を捕捉するために脱酸
縮合剤が用いられる。
【0008】しかし、L−プロリン溶液に酸ハライドを
添加する方法で脱酸縮合剤を存在せしめて反応を行なっ
たところ、酸ハライドの加水分解は防止できるものの、
N−アシル−L−プロリンが副生するという問題が生じ
た。
【0009】従って、従来は高純度のN−(D− α−
アルキル−β−アシルチオプロピオニル)−L−プロリ
ンを得るためにはショッテン・バウマン反応条件で副生
するD−α−アルキル−β−アシルチオプロピオン酸及
びN−アシル−L−プロリンを極力除く必要があり、有
機溶剤を使用してN−(D− α−アルキル−β−アシ
ルチオプロピオニル)−L−プロリンを単離、生成する
ことが行なわれていたが、このようなL−プロリン誘導
体の有機溶剤への分配率の高い溶剤がなく、そのため抽
出精製にあたって大量の抽出溶媒を必要とすること、抽
出、再結晶による精製ロスが生じ、不経済であること等
の欠点があり、工業的に有利とは言い難いものであった
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
状況に鑑み、上記のような生産性の低い単離、精製に苦
労するよりもアミド化物の生成収率を向上させることが
肝要との観点に立ち、アミド化物の生成収率及びN−ア
シル−L−プロリン副生に及ぼす反応雰囲気の影響につ
き鋭意検討した結果、特定の条件でアミド化反応を行な
うと極めて高い収率でN−(D− α−アルキル−β−
アシルチオプロピオニル)−L−プロリンが得られるこ
とを見出し、更に、このN−(D− α−アルキル−β
−アシルチオプロピオニル)−L−プロリンを単離する
ことなく、そのまま、特定の条件で反応させれば未反応
物等の夾雑物質による副反応を生じさせることなく高収
率でN−(D− α−アルキル−β−メルカプトプロピ
オニル)−L−プロリンを得られることを見出し、本発
明に到達した。
【0011】即ち、本発明の要旨は脱酸縮合剤を含むL
−プロリン溶液に式(I)で示されるD−α− アルキ
ル−β−アシルチオプロピオン酸ハライドを加えて反応
させて式(II)で示されるL−プロリン誘導体を製造
する方法において、反応液のpHを10.5〜11.5
の範囲に維持し、かつ、反応温度を10℃以下に維持し
て反応を行なうことを特徴とする式(II)で示される
L−プロリン誘導体の製造法にあり、
【0012】
【化4】
【0013】更に、式(I)で示されるD−α− アル
キル−β−アシルチオプロピオン酸ハライドとL−プロ
リンとから式(III)で示されるL−プロリン誘導体
を製造する方法において、脱酸縮合剤を含むL−プロリ
ン溶液に式(I)で示されるD−α− アルキル−β−
アシルチオプロピオン酸ハライドを加えて反応させるに
あたり、反応液のpHを10.5〜11.5の範囲に維
持し、かつ、反応温度を10℃以下に維持して反応させ
て式(II)で示されるL−プロリン誘導体を製造した
後、該反応液を強アルカリ条件下で10℃を越える温度
に保って反応を行なわせることを特徴とする式(III
)で示されるL−プロリン誘導体の製造法にある。
【0014】
【化5】
【0015】(式中、R2 は上述の意味を表す。)

0016】前記式(I)、(II)においてR1 で表
されるアシル基としては、例えば、アセチル基、プロピ
オニル基等の炭素数2〜7のアルカノイル基、非置換又
は低級アルキル基もしくはハロゲン原子(弗素、塩素、
臭素又はヨウ素原子)で置換されたベンゾイル基等のア
ロイル基が挙げられる。又、前記式(I)、(II)、
(III)においてR2 で表される低級アルキル、基
とは炭素数1〜7の直鎖状又は分岐状のアルキル基であ
り、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基等を例示できる。又、前記式(I)においてXで
表されるハロゲン原子としては、例えば塩素原子、臭素
原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。
【0017】本発明において用いられる前記式(I)で
示される酸ハライドは例えば、特開平1−222798
号公報記載の方法により得られる対応するカルボン酸を
、常法により塩化チオニル、三塩化燐、三臭化燐等のハ
ロゲン化剤で処理することにより得ることができる。
【0018】本発明においては、反応を円滑に進行させ
るために溶媒共存下で実施することが好ましい。溶媒と
しては水又は水と有機溶媒との混合物が用いられる。こ
の水としてはpH緩衝作用のある水溶液を用いてもよい
。用いうる有機溶媒の代表的な例としては、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン
、メチルエチルケトン等のケトン類;ベンゼン、トルエ
ン等の炭化水素類;ジクロルメタン、ジクロルエタン等
のハロゲン化炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、ヘキサメチル燐酸トリアミド、N−
メチルピロリドン等の非プロトン性溶媒等が挙げられる
【0019】本発明で用いる脱酸縮合剤としては、例え
ばトリエチルアミン、ジメチルアニリン等の第三級アミ
ンや水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金
属水酸化物を挙げることができる。
【0020】本発明において酸ハライドとL−プロリン
との反応は反応液のpHを10.5〜11.5の範囲に
維持し、かつ、反応温度を10℃以下に維持しながら行
なう。pHが10.5より小さくなる(酸性側に近づく
)と酸ハライドの加水分解が生じ易くなり、pHが7に
近づくにつれて加水分解生成物であるD−α− アルキ
ル−β−アシルチオプロピオン酸がより多く副生するた
め好ましくない。一方、pHが11.5を越え14に近
づくにつれてN−アシル−L−プロリンがより多く副生
するため好ましくない。pHが高いほどN−アシル−L
−プロリンがより多く副生するのは一旦生成したN−(
D− α−アルキル−β−アシルチオプロピオニル)−
L−プロリンと反応液中に存在するL−プロリンとが反
応してN−アシル−L−プロリンが生成するためと考え
られる。
【0021】又、アミド化反応において反応温度が10
℃より高くなるとN−アシル−L−プロリンの副生が多
くなるので好ましくない。
【0022】反応時間については特に制限はないが、3
0分から8時間とすることが好ましく、1〜5時間とす
ることがより好ましい。
【0023】仕込み組成としては酸ハライドに対してL
−プロリンを当モル量もしくは若干過剰量(通常1〜1
.5倍モル量)とするのが経済的である。仕込み濃度と
しては特に制限はないが、反応温度制御の観点から1〜
50重量%とするのが好ましく、2〜30重量%とする
のがより好ましい。
【0024】酸ハライドとL−プロリンとの反応は脱酸
縮合剤を含むL−プロリン溶液にD−α−アルキル−β
−アシルチオプロピオン酸ハライドを加えて反応液のp
Hを10.5〜11.5の範囲に維持し、かつ、反応温
度を10℃以下に維持することによって行なわれる。
【0025】酸ハライドとL−プロリンとを反応させた
反応液から生成したN−(D− α−アルキル−β−ア
シルチオプロピオニル)−L−プロリンを通常の方法で
単離、生成できるが、反応が実質的に完結した後に該反
応生成物を単離することなく、同一反応器内で反応液を
強アルカリ条件に維持しつつ反応温度を10℃を越える
温度に維持することによって脱アシル化を行なうのが好
ましい。ここで、実質的にアミド化反応が完結した後と
は仕込んだ酸ハライドとL−プロリンの少なくとも一方
が仕込み量の5%以下になった状態をいう。
【0026】なお、N−(D− α−アルキル−β−ア
シルチオプロピオニル)−L−プロリンを分離生成する
場合は、例えば、反応系に鉱酸を加えて反応液を酸性に
した後、反応生成物を酢酸エチル等の有機溶媒で抽出し
た後、抽出液を減圧濃縮する等の方法により容易に高純
度のN−(D− α−アルキル−β−アシルチオプロピ
オニル)−L−プロリンを得ることができる。
【0027】N−(D− α−アルキル−β−アシルチ
オプロピオニル)−L−プロリンを単離せずにそのまま
脱アシル化する場合は、脱アシル化は塩酸、硫酸、燐酸
、p−トルエンスルホン酸等の酸を添加して酸性条件で
行なうこともでき、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土
類金属水酸化物、炭酸アルカリ金属、アンモニア等を添
加してアルカリ条件で行なうこともできるが、本発明に
おけるようにアミド化反応に引き続き同一反応器内で脱
アシル化反応を行なう場合はアミド化反応工程でアルカ
リ性の脱酸縮合剤を用いている関係上、脱アシル化工程
でもアルカリ条件で行なうことが好ましい。
【0028】脱アシル化における反応溶媒としては水、
有機溶媒又は水と有機溶媒との混合物が用いられるが、
アミド化工程で用いた溶媒系をそのまま利用するのが好
ましい。
【0029】脱アシル化反応は強アルカリ条件で反応温
度を10℃を越える温度にすれば反応が進行するが、反
応時間短縮のためには40〜60℃の温度範囲内で行な
うのが好ましい。脱アシル化反応の進行につれてpHは
低下するが、反応系に塩基を添加する等して反応液のp
Hを10.5〜11.5の範囲内に維持することが副生
物の抑制という観点から好ましい。もちろん、反応系を
pH12以上のアルカリ条件で維持しても達成できるが
、pHを10.5〜11.5の範囲に維持した場合に比
べて反応後の反応液を酸性にする際にそれだけ鉱酸を大
量に使用しなければならなくなる。
【0030】反応時間は通常10分から10時間であり
、30分〜4時間であることが好ましい。又、脱アシル
化反応は窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等の不
活性ガス雰囲気、好ましくは不活性ガス気流下で行なう
ことが好ましい。
【0031】反応終了後は反応系に塩酸等の鉱酸を加え
て酸性とした後、反応系に塩基を添加する等して生成し
たN−(D− α−アルキル−β−メルカプトプロピオ
ニル)−L−プロリンをジクロルメタン、酢酸エチル等
の有機溶媒で抽出し、減圧乾固又は再結晶することによ
り目的物を単離、採取できる。
【0032】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0033】実施例1 pH11の炭酸ナトリウム系緩衝液150mlにL−プ
ロリン11.6g を加えて溶解させ、 2N−水酸化
ナトリウム水溶液を用いてこの溶液をpH11に再調整
した。この溶液を氷水で冷却して5℃以下にした後、反
応液温度を5℃以下に保ちつつD−α−メチル−β−ア
セチルプロピオン酸クロリド18.1g を1時間かけ
て滴下し、滴下終了後更に3時間反応させた。滴下開始
と共に反応が進行してpHが低下するので、反応中、反
応液のpHが常に11になるようにpHコントローラー
ポンプで2N− 水酸化ナトリウム水溶液を加えた。反
応液の各生成物の高速液体クロマトグラフィー分析によ
るモル収率を表1に示す。
【0034】比較例1〜4 反応液のpHを常に7.6(反応液を重炭酸ナトリウム
水溶液とした)(比較例1)、10.0(比較例2)、
12.0(比較例3)、13以上(比較例4)に保った
以外は実施例1と同様にした。これらの反応液の各生成
物の高速液体クロマトグラフィー分析によるモル収率を
併せて表1に示す。
【0035】比較例5 反応温度を20℃に維持した以外は実施例1と同様にし
た。反応液の各生成物の高速液体クロマトグラフィー分
析によるモル収率を併せて表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表1及び下記の表2において、生成物1:
N−(D−α−メチル−β−アシルチオプロピオニル)
−L−プロリン、 生成物2:N−(D−α−メチル−β−メルカプトプロ
ピオニル)−L−プロリン、 生成物3:D−α−メチル−β−アシルチオプロピオン
酸、 生成物4:D−α−メチル−β−メルカプトプロピオン
酸、 生成物5:N−アシル−L−プロリンを示す。
【0038】実施例1と比較例1〜5の比較から、反応
温度を10℃以下に維持し、かつ、飯能液のpHを10
.5〜11.5の範囲に維持することにより N−(D
−α−アルキル−β−アシルチオプロピオニル)−L−
プロリンを高純度、高収率で得ることができることがわ
かる。
【0039】実施例2 蒸留水90mlにL−プロリン5.8gを加え、これに
2N水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを11に調整
して得た水溶液を氷水で5℃以下に冷却した後、反応液
温度を5℃以下に保ちつつD−α−メチル−β−アセチ
ルプロピオン酸クロリド9.0gを1時間かけて滴下し
、滴下終了後更に2時間反応させた。滴下開始と共に反
応が進行してpHが低下するので、反応中、反応液のp
Hが常に11になるようにpHコントローラーポンプで
 2N−水酸化ナトリウム水溶液を加えた。
【0040】反応液中にD−α− メチル−β−アシル
プロピオン酸クロリドが殆ど検出できなくなった後、窒
素気流下で温水浴で反応液の温度を50℃まで上昇させ
た。 反応液温度上昇につれて再び反応液のpHが低下し始め
たので5N水酸化ナトリウム水溶液をpHコントローラ
ーポンプを用いて添加してpHを11に維持しつつ、脱
アシル化反応を更に2時間行なった。脱アシル化反応後
の反応液中の反応生成物の高速液体クロマトグラフィー
分析によるモル収率の結果を第2表に示す。
【0041】比較例6〜9 アミド化反応時のpHを常に7.6(反応液を重炭酸ナ
トリウム水溶液とした)(比較例6)、10.0(比較
例7)、12.0(比較例8)、13以上(比較例9)
に保った以外は実施例2と同様にした。これらの反応液
の各生成物の高速液体クロマトグラフィー分析によるモ
ル収率を併せて表2に示す。
【0042】比較例10 アミド化反応時の反応液の温度を20℃に維持した以外
は実施例2と同様にした。反応液の各生成物の高速液体
クロマトグラフィー分析によるモル収率を併せて表2に
示す。
【0043】比較例11 実施例1と同様にしてアミド化反応を行なった後、5N
塩酸を用いて反応液のpHを2とし、反応生成物を酢酸
エチル100mlで抽出する操作を3回繰り返した。抽
出後の酢酸エチル溶液を集め、酢酸エチルを一部留去し
て濃縮し、濃縮液に2N水酸化ナトリウム水溶液と水を
加えてpHを11とし、窒素気流下で温水浴により反応
液温度を50℃としてアシル化反応を2時間行なった。 反応液の各生成物の高速液体クロマトグラフィー分析に
よるモル収率を併せて表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】実施例2と比較例6〜11の比較から、反
応温度を10℃以下に維持し、かつ、反応液のpHを1
0.5〜11.5の範囲に維持してアミド化反応を行な
った後、そのまま反応温度を10℃を越える温度にして
アシル化反応を行なわせることにより N−(D−α−
アルキル−β−メルカプトプロピオニル)−L−プロリ
ンを高純度、高収率で得ることができることがわかる。
【0046】
【発明の効果】本発明のアミド化反応によれば、D−α
−メチル−β−アシルチオプロピオン酸及びN−アシル
−L−プロリンの副生を抑制してN−(D−α−アルキ
ル−β−アシルチオプロピオニル)−L−プロリンを高
純度、高収率で得ることができ、更に、これをそのまま
用いて本発明の方法で脱アシル化反応を行なわせること
により、D−α−メチル−β−メルカプトプロピオン酸
及びN−アシル−L−プロリンの副生を抑制して N−
(D−α−アルキル−β−メルカプトプロピオニル)−
L−プロリンを高純度、高収率で得ることができるとい
う特徴を有する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脱酸縮合剤を含むL−プロリン溶液に式(
    I)で示されるD−α−アルキル−β−アシルチオプロ
    ピオン酸ハライドを加えて反応させて式(II)で示さ
    れるL−プロリン誘導体を製造する方法において、反応
    液のpHを10.5〜11.5の範囲に維持し、かつ、
    反応温度を10℃以下に維持して反応を行なうことを特
    徴とする式(II)で示されるL−プロリン誘導体の製
    造法。 【化1】 (上記式(I)、(II)においてR1 はアシル基を
    表し、R2 は低級アルキル基を表し、Xはハロゲン原
    子を表す。)
  2. 【請求項2】式(I)で示されるD−α− アルキル−
    β−アシルチオプロピオン酸ハライドとL−プロリンと
    から式(III)で示されるL−プロリン誘導体を製造
    する方法において、脱酸縮合剤を含むL−プロリン溶液
    に式(I)で示されるD−α−アルキル−β−アシルチ
    オプロピオン酸ハライドを加えて反応させるにあたり、
    反応液のpHを10.5〜11.5の範囲に維持し、か
    つ、反応温度を10℃以下に維持して反応させて式(I
    I)で示されるL−プロリン誘導体を製造した後、該反
    応液を強アルカリ条件下で10℃を越える温度に保って
    更に反応を行なわせることを特徴とする式(III)で
    示されるL−プロリン誘導体の製造法。 【化2】 (式中、R2 は上述の意味を表す。)
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