JPH04305359A - 金地金バーの鋳造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、金地金バーの鋳造方法
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、金地金バーを鋳造するには、図６
に示す金連続溶解装置により溶解されてルツボ１個分の
コイル欠如部２へ送られてきた鋳造可能な所定温度の溶
融金地金の入ったアルミナ製二重ルツボ３を作業者が図
７に示す如くルツボ保持はし４で掴み、事前に鋳型台５
に置いた離型剤塗布の金属製鋳型６に鋳造面の仕上がり
状態を平滑にする目的でガスバーナ７の燃焼ガスを当て
覆い乍ら、前記二重ルツボ３を傾けて溶融金地金８を鋳
造し、空になった二重ルツボ３を前記金連続溶解装置１
のコイル欠如部２に戻し、再び二重ルツボ３にて金地金
の溶解を行う作業を作業者が行っていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、金の溶融温
度は１０６４度と高温の上、鋳造上がりが商品となる金
地金バーに於いては、鋳造面の良否が商品の価値に結び
つく為、高品質の鋳造上がり面が要求されることから、
更に高い温度まで上昇させて鋳造する為、高熱を伴う作
業から作業者の労度はきついものであり、長時間作業の
場合、疲労度が高まり、健全な作業環境を維持すること
が難しかった。このようなことから近時、多関節ロボッ
トにより溶融金地金の入っているルツボの胴部を把持し
、鋳型上でルツボを傾けて溶融金地金を鋳型に注入する
ことが行われている。（先行技術文献として特開平１−
２３９３８４号公報がある。）然し乍ら、このようにル
ツボの胴部を把持することは、把持部の厚み分だけルツ
ボが鋳型面から遠くなる為、溶融金地金の鋳型への注入
が滝のようになり、溶融金地金が飛散することが多くな
る。このため鋳型の端の部分から溶融金地金を注入する
ことが考えられるが、これでは溶融金地金が鋳型壁面を
流れることになり、鋳造面の仕上がり状態が悪くなって
、品質の低下が余儀なくされ、特に小重量の場合は最悪
となる。また上記多関節ロボットによるルツボ内の溶融
金地金の鋳型への注入の自動化においても鋳型への離型
剤の塗布は必要であるので、鋳造作業の完全自動化はで
きないものである。そこで本発明は、鋳型への離型剤の
塗布を必要とせず、ルツボを鋳型面の中央に近づけて自
動的に溶融金地金を鋳型に注入し、金地金バーを長時間
連続鋳造することのできる方法を提供しようとするもの
である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の金地金バーの鋳造方法は、金連続溶解装置に
より溶解されてルツボ２個分のコイル欠如部に送られて
きた鋳造可能な所定温度の溶融金地金の入っているルツ
ボ上端部外周の一部を、６自由度以上でハンド交換型多
関節ロボットの三点支持ハンドにて把持し、このルツボ
の溶融金地金を予め鋳型予熱炉で所定温度まで予熱して
前記ロボットの別の鋳型ハンドにて取り出しておいた黒
鉛又はセラミックよりなる鋳型に注入し、金地金バーを
鋳造することを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】上述の如く本発明の金地金バーの鋳造方法は、
６自由度以上でハンド交換型多関節ロボットの三点支持
ハンドにて、溶融金地金の入っているルツボの上端部外
周の一部を把持するので、ルツボを鋳型に近づけて溶融
金地金を鋳型面中央付近に注入でき、高品質の鋳造上が
り面の金地金バーを得ることができる。また溶融金地金
を注入する鋳型に、黒鉛又はセラミックよりなる鋳型を
用いているので、鋳造仕上がり面が平滑となり、離型剤
が不要で、離型剤塗布作業から解放される。さらに鋳型
を鋳型予熱炉で予熱しておくため一定周期毎に鋳型を交
換して鋳造でき、しかも多関節ロボットのハンドを専用
ハンドに交換して鋳型予熱炉からの取出しとルツボの把
持を交互にするので、長時間連続鋳造作業ができる。

【０００６】

【実施例】本発明の金地金バーの鋳造方法の一実施例を
図によって説明する。先ず各機器の配置構成を図１、図
２によって説明すると、１０は金地金溶解装置で、該金
地金溶解装置１０は基台１１に設けたルツボ回転台１２
と該ルツボ回転台１２の上方に設けられルツボ２個分の
コイル欠如部１３を有する分断されたリング状の高周波
溶解コイル１４とよりなるものである。ルツボ２個分の
コイル欠如部１３には、溶融金地金の入ったアルミナ製
二重ルツボ１５と空のアルミナ製二重ルツボ１５′が位
置するようになっている。１６は基台１１に近接して設
けられた６自由度のハンド交換型多関節ロボットで、該
ロボット１６のハンドは図３に示す如くアルミナ製二重
ルツボ１５の上端部外周の一部を把持する三点支持ハン
ド１７と図４に示す如く後述する鋳型の取手を把持する
鋳型ハンド１８を交換して装着できるものである。ロボ
ット１６の可動円範囲内において基台１１に近接して鋳
型予熱炉１９が設けられ、この鋳型予熱炉１９にて黒鉛
又はセラミックよりなる舟型形状の鋳型２０が予熱され
るようになっていて、予熱された鋳型２０は溶融金地金
の注入時基台１１上の鋳型台２１に載置されるものであ
る。

【０００７】次に上記配置構成の各機器における本発明
の金地金バーの鋳造方法について説明する。図１、図２
に示す如く金地金溶解装置１０のルツボ回転台１２上の
コイル欠如部１３の一方に置かれた空のルツボ１５′に
入れられた金地金溶解原料は、ルツボ回転台１２の回転
により高周波溶解コイル１４により溶解され、鋳造可能
な所定温度の状態でコイル欠如部１３の他方に送られて
くる。この溶融金地金の入っているルツボ１５がコイル
欠如部１３の他方に送られてくる間に、所定の温度に昇
温した鋳型予熱炉１９に黒鉛（又はセラミック）よりな
る舟型形状の鋳型２０を入れて予熱し、鋳造作業開始直
前に多関節ロボット１６に図４に示す如く鋳型ハンド１
８を装着し、ロボット１６からの信号により鋳型予熱炉
１９の扉を開き、鋳型ハンド１８により鋳型２０の取手
２０′を把持して、鋳型２０を鋳型台２１に載置する。 そして鋳造面を平滑にする目的の燃焼ガスを鋳型２０に
当て、その間にロボット１６の鋳型ハンド１８を図３に
示す如く三点支持ハンド１７と交換する。やがて溶融金
地金の入っているルツボ１５がコイル欠如部１３の他方
に送られてきて停止したならば、このルツボ１５の上端
部外周の一部をロボット１６の三点支持ハンド１７にて
把持して、鋳型台２１上の鋳型２０の位置まで持ち運び
、図５に示す如くルツボ１５を傾けて溶融金地金を鋳型
２０に注入し、金地金バーを鋳造する。空になったルツ
ボ１５′はコイル欠如部１３の一方に戻されて、１回の
鋳造作業が終了する。以後前記工程が繰り返されて鋳造
作業が連続して行われる。尚、鋳型２０の交換は、鋳造
重量により差があるが、鋳造回数　２００〜　５００回
に対し１回程度である。

【０００８】

【発明の効果】以上の通り本発明の金地金バーの鋳造方
法によれば、溶融金地金の入っているルツボを鋳型に近
づけて溶融金地金を鋳型面中央に注入でき、高品質の鋳
造上がり面の金地金バーを得ることができる。また黒鉛
又はセラミックよりなる鋳型に鋳造されて、鋳造仕上が
り面が平滑となるので、離型剤は不要で、離型剤塗布作
業から解放される。さらに溶融金地金を注入する鋳型を
予熱しておくため一定周期毎に鋳型を交換して鋳造でき
、しかも多関節ロボットのハンドを鋳型ハンドと鋳造三
点支持ハンドに交換して鋳型の予熱炉から取出しとルツ
ボの把持を交互にできるので、長時間連続鋳造作業がで
きて、金地金バーの鋳造能率が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の金地金バーの鋳造方法における各機器
の配置構成を示す概略平面図。

【図２】図１の側面図

【図３】６自由度のハンド交換型多関節ロボットの三点
支持ハンドを示す斜視図。

【図４】６自由度のハンド交換型多関節ロボットの鋳型
ハンドを示す図。

【図５】鋳型への溶融金地金の注入状態を示す図。

【図６】従来の金地金バーの鋳造方法の説明図。

【図７】従来の金地金バー鋳造時における溶融金地金の
鋳型への注入方法を示す図。

【符号の説明】

１０　　金地金溶解装置 １１　　基台 １２　　ルツボ回転台 １３　　コイル欠如部 １４　　高周波溶解コイル １５　　アルミナ製二重ルツボ １６　　６自由度のハンド交換型多関節ロボット１７　
　三点支持ハンド １８　　鋳型 １９　　鋳型予熱炉 ２０　　鋳型 ２１　　鋳型台

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　金地金溶解装置により溶解されてルツ
   ボ２個分のコイル欠如部に送られてきた鋳造可能な所定
   温度の溶融金地金の入っているルツボの上端部外周の一
   部を、６自由度以上でハンド交換型多関節ロボットの三
   点支持ハンドにて把持し、このルツボの溶融金地金を予
   め鋳型予熱炉で所定温度まで予熱して前記ロボットの別
   の鋳型ハンドにて取り出しておいた黒鉛又はセラミック
   よりなる鋳型に注入し、金地金バーを鋳造することを特
   徴とする金地金バーの鋳造方法。