JPH0430124B2 - - Google Patents
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- JPH0430124B2 JPH0430124B2 JP58084857A JP8485783A JPH0430124B2 JP H0430124 B2 JPH0430124 B2 JP H0430124B2 JP 58084857 A JP58084857 A JP 58084857A JP 8485783 A JP8485783 A JP 8485783A JP H0430124 B2 JPH0430124 B2 JP H0430124B2
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- superconducting
- filament
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
Landscapes
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、交流磁場などの磁場変動があつても
マトリツクス中に発生する渦電流損を少なくする
ための三層構造からなる導体構成をもつ複合超電
導体の改造に関する。 (従来の技術) パルスマグネツトのように交流的に使用される
複合超電導体では、急速な磁場変動に対して超電
導体間に結合電流が流れたり、高導電率材のCu
に渦電流が発生して発熱による焼損現象が生じる
欠点があたつた。 これらの問題点に鑑みて、特開昭48−5393号公
報で開示されている複合超電導体があり、又、超
電導線をツイストしたり、編組したりすることに
よつて、結合電流のループを切断することが行な
われている。 更に、高導電率のCu等からなる安定化材の渦
電流に対しては複合超電導線表面に導電率の低い
金属、例えば、キユプロニツケルを配置し、か
つ、超電導素線間にも導電率の低い金属を配し渦
電流の低減化をはかつている。 (発明が解決しようとする課題) ところで、複合超電導体は静水圧押出プレスに
よつて押出成形するとともに目的の線径に伸線し
て熱処理工程等を経由して長尺材として製造され
るのであり、次のような理由から健全で長尺な三
層構造超電導体を得ることができなかつた。 即ち、従来例における超電導体のセル構成材と
してのキユプロニツケルは一般的なものが使用さ
れており、この一般的なキユプロニツケルは、耐
食性の見地から不純物としてFe1〜1.8wt%含ん
でおり、中高温領域(350°〜700℃)での熱処理
により加工性に悪影響をおよぼす析出が生じるの
である。 このため、導電率の低い金属としてFe量を規
制しない一般的なキユプロニツケルを超電導素線
間および超電導体表面に配した従来の複合超電導
体を静水圧押出し、抽伸、熱処理するとき、Fe
成分の析出が生じ、伸線途中で断線等の事故が発
生するものであつた。 そこで、本発明は、単芯線およびストランド外
層に用いられるCu−10%Ni合金が一般に350℃〜
700℃で延性が低下するいわゆる中高温脆化が知
られているところから、Cu−Ni合金の溶解にあ
たつては、この脆化に影響をおよぼす不純物元素
であるFe,P,H,O,Cのうち、特にFeを規
制することによつて、複合超電導体(線)の破断
要因となるキユプロニツケル特有の含有物(イン
クルージヨン)の発生を防止したことを目的とす
る。 (課題を解決するための手段) 而して、本発明にあつては、少なくとも1本の
長手方向に延びる超電導体フイラメント又はサブ
ーフイラメント束の各々がマトリツクス材により
包囲されかつ該マトリツクス材と良く電気的に接
触されており、しかもこのマトリツクス材はより
低い導電率をもつ材料によつて包囲された高い導
電率をもつ金属から作られた長手方向に延びる複
数のセルからなる複合超電導体において、 セルを構成する金属が、Ni5〜35wt%を含み、
Fe0.5wt%以下に規制した残部実質的にCuよりな
るキユプロニツケルから構成されていることを特
徴とする。 (実施例と作用) 以下、図面を参照して本発明の実施例と作用を
説明する。なお、以下に記載されている「%」は
wt%を意味する。 第1図は三層構造フイラメント4を示してお
り、1は超電導体フイラメントであり、20ミクロ
ン以下のNbTiよりなり、長手方向に延びてい
る。 2はマトリツクス材であり、Cu、例えば無酸
素銅よりなり、前記超電導体フイラメント1又は
サブーフイラメント束の各々がこのマトリツクス
材2より包囲され、かつ該マトリツクス材2と良
く電気的に接触されている。 3はセルであり、キユプロニツケル合金からな
る。 即ち、マトリツクス材2はより低い導電率をも
つ材料によつて包囲された高い導電率をもつ金属
つまり、キユプロニツケル合金で作られた長手方
向に延びるセル3で包囲されている。 而して、前記超電導体フイラメント1、マトリ
ツクス材2、セル3よりなる三層構造フイラメン
ト4の多数本が第2図で示す如くCuよりなる心
材5の囲りにハニカム構造配列とされ、銅又はキ
ユプロニツケル合金よりなる最外層6で包囲さ
れ、ここに、ストランド7が構成されている。な
お、心材5の有無は任意である。 ところで、本発明にあつては、セル3を構成す
る金属が、Ni5〜35%を含み、Fe0.5%以下に規
制された残部実質的にCuよりなるキユプロニツ
ケルで構成したのである。 ここにおいて、低導電率金属としてFe成分を
0.01〜1.4%含んだキユプロニツケルを用い、押
出、抽伸等により、0.7mmφ×15000ml(断線0回
の時)の三層構造線を試作し、Fe成分の影響に
よる健全伸線性を調査したところ、Feを0.8%以
上含むキユプロニツケルの三層構造超電導線では
下記表−1で示す如く断線が多発したが、Feが
0.5%以下の三層構造超電導線では断線頻度が激
減し、Feが0.1%以下では断線現象は生じなかつ
たのである。 即ち、NbTiよりなる超電導体フイラメント
1、Cuよりなるマトリツクス材2、Fe成分を
0.01〜1.4%を含むキユプロニツケルよりなるセ
ル3からなる0.7mmφ×15000mlの三層構造フイラ
メント4の試作結果は次の通りである。
マトリツクス中に発生する渦電流損を少なくする
ための三層構造からなる導体構成をもつ複合超電
導体の改造に関する。 (従来の技術) パルスマグネツトのように交流的に使用される
複合超電導体では、急速な磁場変動に対して超電
導体間に結合電流が流れたり、高導電率材のCu
に渦電流が発生して発熱による焼損現象が生じる
欠点があたつた。 これらの問題点に鑑みて、特開昭48−5393号公
報で開示されている複合超電導体があり、又、超
電導線をツイストしたり、編組したりすることに
よつて、結合電流のループを切断することが行な
われている。 更に、高導電率のCu等からなる安定化材の渦
電流に対しては複合超電導線表面に導電率の低い
金属、例えば、キユプロニツケルを配置し、か
つ、超電導素線間にも導電率の低い金属を配し渦
電流の低減化をはかつている。 (発明が解決しようとする課題) ところで、複合超電導体は静水圧押出プレスに
よつて押出成形するとともに目的の線径に伸線し
て熱処理工程等を経由して長尺材として製造され
るのであり、次のような理由から健全で長尺な三
層構造超電導体を得ることができなかつた。 即ち、従来例における超電導体のセル構成材と
してのキユプロニツケルは一般的なものが使用さ
れており、この一般的なキユプロニツケルは、耐
食性の見地から不純物としてFe1〜1.8wt%含ん
でおり、中高温領域(350°〜700℃)での熱処理
により加工性に悪影響をおよぼす析出が生じるの
である。 このため、導電率の低い金属としてFe量を規
制しない一般的なキユプロニツケルを超電導素線
間および超電導体表面に配した従来の複合超電導
体を静水圧押出し、抽伸、熱処理するとき、Fe
成分の析出が生じ、伸線途中で断線等の事故が発
生するものであつた。 そこで、本発明は、単芯線およびストランド外
層に用いられるCu−10%Ni合金が一般に350℃〜
700℃で延性が低下するいわゆる中高温脆化が知
られているところから、Cu−Ni合金の溶解にあ
たつては、この脆化に影響をおよぼす不純物元素
であるFe,P,H,O,Cのうち、特にFeを規
制することによつて、複合超電導体(線)の破断
要因となるキユプロニツケル特有の含有物(イン
クルージヨン)の発生を防止したことを目的とす
る。 (課題を解決するための手段) 而して、本発明にあつては、少なくとも1本の
長手方向に延びる超電導体フイラメント又はサブ
ーフイラメント束の各々がマトリツクス材により
包囲されかつ該マトリツクス材と良く電気的に接
触されており、しかもこのマトリツクス材はより
低い導電率をもつ材料によつて包囲された高い導
電率をもつ金属から作られた長手方向に延びる複
数のセルからなる複合超電導体において、 セルを構成する金属が、Ni5〜35wt%を含み、
Fe0.5wt%以下に規制した残部実質的にCuよりな
るキユプロニツケルから構成されていることを特
徴とする。 (実施例と作用) 以下、図面を参照して本発明の実施例と作用を
説明する。なお、以下に記載されている「%」は
wt%を意味する。 第1図は三層構造フイラメント4を示してお
り、1は超電導体フイラメントであり、20ミクロ
ン以下のNbTiよりなり、長手方向に延びてい
る。 2はマトリツクス材であり、Cu、例えば無酸
素銅よりなり、前記超電導体フイラメント1又は
サブーフイラメント束の各々がこのマトリツクス
材2より包囲され、かつ該マトリツクス材2と良
く電気的に接触されている。 3はセルであり、キユプロニツケル合金からな
る。 即ち、マトリツクス材2はより低い導電率をも
つ材料によつて包囲された高い導電率をもつ金属
つまり、キユプロニツケル合金で作られた長手方
向に延びるセル3で包囲されている。 而して、前記超電導体フイラメント1、マトリ
ツクス材2、セル3よりなる三層構造フイラメン
ト4の多数本が第2図で示す如くCuよりなる心
材5の囲りにハニカム構造配列とされ、銅又はキ
ユプロニツケル合金よりなる最外層6で包囲さ
れ、ここに、ストランド7が構成されている。な
お、心材5の有無は任意である。 ところで、本発明にあつては、セル3を構成す
る金属が、Ni5〜35%を含み、Fe0.5%以下に規
制された残部実質的にCuよりなるキユプロニツ
ケルで構成したのである。 ここにおいて、低導電率金属としてFe成分を
0.01〜1.4%含んだキユプロニツケルを用い、押
出、抽伸等により、0.7mmφ×15000ml(断線0回
の時)の三層構造線を試作し、Fe成分の影響に
よる健全伸線性を調査したところ、Feを0.8%以
上含むキユプロニツケルの三層構造超電導線では
下記表−1で示す如く断線が多発したが、Feが
0.5%以下の三層構造超電導線では断線頻度が激
減し、Feが0.1%以下では断線現象は生じなかつ
たのである。 即ち、NbTiよりなる超電導体フイラメント
1、Cuよりなるマトリツクス材2、Fe成分を
0.01〜1.4%を含むキユプロニツケルよりなるセ
ル3からなる0.7mmφ×15000mlの三層構造フイラ
メント4の試作結果は次の通りである。
【表】
従つて、Fe成分を0.5%以下に規制することは
断線事故防止の見地から意義がある。 次に、Ni成分を5〜35%にした理由は、Niは
導電率をコントロールするために添加するもので
あるから、Niが5%以下であると導電率が充分
には低くならず、交流損失をおさえられないから
である。又、Ni35%以上になると、Niは強磁性
体であるから、これ自体から磁性がでてくるし、
又加工性が悪くなるからである。 更に、本発明者等は、Feおよび他の不純物元
素の低減化を図つた三層構造超電導線を押出し、
抽伸により製作したところ、0.84mmφ×11000ml
の断線のない高品質の複合超電導体を得ることが
でた。 このときのセル、つまり、キユプロニツケルの
成分を下記表−2で示すと次の通りである。
断線事故防止の見地から意義がある。 次に、Ni成分を5〜35%にした理由は、Niは
導電率をコントロールするために添加するもので
あるから、Niが5%以下であると導電率が充分
には低くならず、交流損失をおさえられないから
である。又、Ni35%以上になると、Niは強磁性
体であるから、これ自体から磁性がでてくるし、
又加工性が悪くなるからである。 更に、本発明者等は、Feおよび他の不純物元
素の低減化を図つた三層構造超電導線を押出し、
抽伸により製作したところ、0.84mmφ×11000ml
の断線のない高品質の複合超電導体を得ることが
でた。 このときのセル、つまり、キユプロニツケルの
成分を下記表−2で示すと次の通りである。
【表】
なお、一般材としてのキユプロニツケルの不純
物元素は、耐食性を考慮して、Fe1.0〜1.8%、P
<0.05%、Mn0.2〜1.0%、Zn<0.5%、P<0.01
%、C<0.05%であるが、本発明にあつては、断
線要因となるFe、等の不純物元素を規制したの
である。 而して、不純物元素としてのPb,Mn,Znは前
述通りにJIS規格C7060で定められているが、本
発明にあつては、Pb、Mn,Znは前述のJIS規格
C7060の範囲内であればよく、又、Pは0.003〜
0.005%、Cは0.002〜0.01%の範囲内であつても
良く、要はFeを0.5%以下に規制して断線要因を
なくしたものであればよい。 而して、本発明者等は1メガジユール(IMJ)
超電導エネルギー実験装置のパルスマグネツト用
導体として、CuNi/Cu/NbTiの3層構造スト
ランド13本からなる成形撚線4.9Km、単重295Kgを
次の要領で製作した。 単芯線およびストランド外層に用いたCu−10
%Ni合金は、一般に350℃〜700℃で延性が低下
するいわゆる中・高温脆化が知られている。
CuNi合金の溶解にあたつては、この脆化に影響
をおよぼす不純物元素Fe,P,Cのそれぞれを
前述した通りの制御を行うとともに、3層構造線
の破断要因となるCuNi合金特有の含有物(イン
クルージヨン)の発生防止に残留した。また低銅
比の3層構造線における臨界電流と抵抗比の向上
を両立させる目的で加工熱処理工程の低温化をは
かつた。例えばCuNi/Cu/NbTiの複合ビレツ
トは、単芯おび多芯ビレツトとも静水圧押出プレ
スを用いて350℃以下で押出し、Cu中へのNiの拡
散を防止した。撚線には、線材の後方張力制御が
容易なプラネタリー型撚線機を用い、占積率82%
で圧縮成形した。素線および撚線の長尺化により
3層構造超電導成形撚線の連続5Kmの製造技術が
確立できた。 而して、前記超電導成形撚線の諸元は表−3の
通りである。
物元素は、耐食性を考慮して、Fe1.0〜1.8%、P
<0.05%、Mn0.2〜1.0%、Zn<0.5%、P<0.01
%、C<0.05%であるが、本発明にあつては、断
線要因となるFe、等の不純物元素を規制したの
である。 而して、不純物元素としてのPb,Mn,Znは前
述通りにJIS規格C7060で定められているが、本
発明にあつては、Pb、Mn,Znは前述のJIS規格
C7060の範囲内であればよく、又、Pは0.003〜
0.005%、Cは0.002〜0.01%の範囲内であつても
良く、要はFeを0.5%以下に規制して断線要因を
なくしたものであればよい。 而して、本発明者等は1メガジユール(IMJ)
超電導エネルギー実験装置のパルスマグネツト用
導体として、CuNi/Cu/NbTiの3層構造スト
ランド13本からなる成形撚線4.9Km、単重295Kgを
次の要領で製作した。 単芯線およびストランド外層に用いたCu−10
%Ni合金は、一般に350℃〜700℃で延性が低下
するいわゆる中・高温脆化が知られている。
CuNi合金の溶解にあたつては、この脆化に影響
をおよぼす不純物元素Fe,P,Cのそれぞれを
前述した通りの制御を行うとともに、3層構造線
の破断要因となるCuNi合金特有の含有物(イン
クルージヨン)の発生防止に残留した。また低銅
比の3層構造線における臨界電流と抵抗比の向上
を両立させる目的で加工熱処理工程の低温化をは
かつた。例えばCuNi/Cu/NbTiの複合ビレツ
トは、単芯おび多芯ビレツトとも静水圧押出プレ
スを用いて350℃以下で押出し、Cu中へのNiの拡
散を防止した。撚線には、線材の後方張力制御が
容易なプラネタリー型撚線機を用い、占積率82%
で圧縮成形した。素線および撚線の長尺化により
3層構造超電導成形撚線の連続5Kmの製造技術が
確立できた。 而して、前記超電導成形撚線の諸元は表−3の
通りである。
【表】
そして、前記表−3の諸元からなる撚線および
素線の臨界電流密度を第3図に示している。 この第3図から明らかな如く、素線間の臨界電
流密度Jcのバラツキは小さく、撚線(ケーブル)
の臨界電流密度Jcは素線のJcの平均値1100A/mm2
(at 6T)に等しいことが解る。また、臨界電流
は目標1700A(at 6T)に対し1800A、抵抗比は目
標130以上に対し135であり、臨界電流と抵抗比の
向上を両立させることができた。 (発明の効果) 以上、詳述した通り本発明によれば、超電導体
を数10μm径以下の細い芯線(フイラメント)に
分割し、1本の心線が担う電流容量を小さくし
て、超電導体の磁化エネルギーを低下させ、フラ
ツクス・ジヤンプ(磁束跳躍)による常電導化を
防ぎ本質的に安定化された超電導線(体)を得る
ことができるのであり、そのさい、超電導線の機
械的強度を考え、ツイストピツチをあまり小さく
できないときに有効であるフイラメントを電気抵
抗がCuよりも3〜4桁高いキユプロニツケルで
被覆するとき、該キユプロニツケルの不純物元素
であるFeを0.5%以下に規制したので、断線のな
い良品質のものとして得ることができる。 また、キユプロニツケルのNi成分はこれが5
〜35%とされているので、交流損失をおさえるこ
とができるし、加工性も良好になる等の利点があ
る。
素線の臨界電流密度を第3図に示している。 この第3図から明らかな如く、素線間の臨界電
流密度Jcのバラツキは小さく、撚線(ケーブル)
の臨界電流密度Jcは素線のJcの平均値1100A/mm2
(at 6T)に等しいことが解る。また、臨界電流
は目標1700A(at 6T)に対し1800A、抵抗比は目
標130以上に対し135であり、臨界電流と抵抗比の
向上を両立させることができた。 (発明の効果) 以上、詳述した通り本発明によれば、超電導体
を数10μm径以下の細い芯線(フイラメント)に
分割し、1本の心線が担う電流容量を小さくし
て、超電導体の磁化エネルギーを低下させ、フラ
ツクス・ジヤンプ(磁束跳躍)による常電導化を
防ぎ本質的に安定化された超電導線(体)を得る
ことができるのであり、そのさい、超電導線の機
械的強度を考え、ツイストピツチをあまり小さく
できないときに有効であるフイラメントを電気抵
抗がCuよりも3〜4桁高いキユプロニツケルで
被覆するとき、該キユプロニツケルの不純物元素
であるFeを0.5%以下に規制したので、断線のな
い良品質のものとして得ることができる。 また、キユプロニツケルのNi成分はこれが5
〜35%とされているので、交流損失をおさえるこ
とができるし、加工性も良好になる等の利点があ
る。
図面は本発明の一実施例を示し、第1図は三層
構造フイラメントの横断説明図、第2図は撚線ス
トランドの横断説明図、第3図は撚線(ケーブ
ル)および素線の臨界電流密度を示すグラフであ
る。 1……超電導体フイラメント、2……マトリツ
クス材、3……セル。
構造フイラメントの横断説明図、第2図は撚線ス
トランドの横断説明図、第3図は撚線(ケーブ
ル)および素線の臨界電流密度を示すグラフであ
る。 1……超電導体フイラメント、2……マトリツ
クス材、3……セル。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 少なくとも1本の長手方向に延びる超電導体
フイラメント又はサブーフイラメント束の各々が
マトリツクス材により包囲されかつ該マトリツク
ス材と良く電気的に接触されており、しかもこの
マトリツクス材はより低い導電率をもつ材料によ
つて包囲された高い導電率をもつ金属から作られ
た長手方向に延びる複数のセルからなる複合超電
導体において、 セルを構成する金属が、Ni5〜35wt%を含み、
Fe0.5wt%以下に規制した残部実質的Cuよりなる
キユプロニツケルから構成されていることを特徴
とする複合超電導体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58084857A JPS59211909A (ja) | 1983-05-14 | 1983-05-14 | 複合超電導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58084857A JPS59211909A (ja) | 1983-05-14 | 1983-05-14 | 複合超電導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59211909A JPS59211909A (ja) | 1984-11-30 |
JPH0430124B2 true JPH0430124B2 (ja) | 1992-05-20 |
Family
ID=13842477
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58084857A Granted JPS59211909A (ja) | 1983-05-14 | 1983-05-14 | 複合超電導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59211909A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2749652B2 (ja) * | 1989-08-09 | 1998-05-13 | 古河電気工業株式会社 | 超電導線 |
CN103421985B (zh) * | 2013-09-11 | 2015-06-03 | 河南师范大学 | 一种无磁性、高强度的织构Cu基三元合金基带的制备方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5075393A (ja) * | 1973-11-06 | 1975-06-20 |
-
1983
- 1983-05-14 JP JP58084857A patent/JPS59211909A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5075393A (ja) * | 1973-11-06 | 1975-06-20 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59211909A (ja) | 1984-11-30 |
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