JPH04300894A - アンジオテンシンi変換酵素阻害ヘキサぺプチドとそれを製造する方法 - Google Patents

アンジオテンシンi変換酵素阻害ヘキサぺプチドとそれを製造する方法

Info

Publication number
JPH04300894A
JPH04300894A JP3087267A JP8726791A JPH04300894A JP H04300894 A JPH04300894 A JP H04300894A JP 3087267 A JP3087267 A JP 3087267A JP 8726791 A JP8726791 A JP 8726791A JP H04300894 A JPH04300894 A JP H04300894A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
angiotensin
fmoc
converting enzyme
gly
peptide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3087267A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyasu Matsumura
伸康 松村
Toshio Shimizu
俊雄 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marino Forum 21
Original Assignee
Marino Forum 21
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Marino Forum 21 filed Critical Marino Forum 21
Priority to JP3087267A priority Critical patent/JPH04300894A/ja
Publication of JPH04300894A publication Critical patent/JPH04300894A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アンジオテンシンI変
換酵素阻害ペプチドとその製造法に関する。より詳しく
は、本発明は、血圧を上昇させる働きのあるアンジオテ
ンシンIIをアンジオテンシンIから変換する酵素であ
るアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチドとその製造
法に関する。
【0002】
【従来の技術】高血圧症は、最大血圧が160mmHg
以上か、最小血圧が95mmHg以上または両者がそれ
以上の状態である。わが国では患者数が約2000万人
であるといわれ、罹患率の高い疾病である。
【0003】高血圧症は、脳出血、脳梗塞、クモ膜下出
血、狭心症、心筋梗塞、腎硬化症、腎不全、網膜静脈閉
塞症など広範囲の臓器にわたって、さまざまな合併症を
生じることが知られており、有効な治療薬が望まれてい
る。
【0004】生体内において血圧を調節するメカニズム
の一つとして、昇圧系であるレニン・アンジオテンシン
系と、降圧系であるカリクレイン・キニン系がある。レ
ニン・アンジオテンシン系では、酵素レニンが腎臓の旁
糸球体細胞(J.G細胞)で生成され、血管でレニン基
質であるところのアンジオテシノーゲンに作用してアン
ジオテンシンIを生成する。このアンジオテンシンIを
アンジオテンシンIIに変換する酵素がアンジオテンシ
ンI変換酵素であり、生じたアンジオテンシンIIは細
動脈に作用して収縮を起こさせる。
【0005】また、アンジオテンシンIIは副腎皮質に
も作用してアルドステロンの合成と分泌を促し、腎臓で
のナトリウムの再吸収を促進し、体液量を保持する働き
もある。このようにして、アンジオテンシンIIによっ
て血圧が上昇する。
【0006】一方、カリクレイン・キニン系では、蛋白
分解酵素であるカリクレインが、基質であるところのキ
ニノーゲンに作用してキニンを生じる。キニンは血管を
拡張させ、血圧を下げる働きを有するが、キニナーゼI
Iによって分解を受ける。キニナーゼIIはアンジオテ
ンシンI変換酵素と同一物質であることが知られている
【0007】以上のことから、アンジオテンシンI変換
酵素を阻害することによる高血圧の治療が考えられ、現
在までにカプトプリル、エナラプリル、アラセプリル、
デラプリル等が開発されている。また、カゼインやツエ
イン、ゼラチン、魚肉などに由来するペプチドも、アン
ジオテンシンI変換酵素を阻害する働きがあることが知
られている(特開昭59−44324号、特開昭64−
5497号、特開平1−313498号)。
【0008】しかし、カプトプリルは強力な血圧降下作
用を有するが、合成法で作られるので高価であり、安易
に入手することは難しい。その上、用量が不適当である
と腎機能障害や低血圧をもたらす。また、分子内に存在
するSH基のため、発疹や味覚異常を引き起こすともい
われている。カゼインやツエイン、魚肉などに由来する
ペプチドは、天然物を原料とするものであり、製造工程
で多くの未利用物を生成し、その処理に莫大な費用がか
かるだけでなく、廃棄による環境汚染の心配がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、安価に入手
でき、副作用が少なく、製造にともない新たに未利用物
を生成しないようなアンジオテンシンI変換酵素阻害物
、さらには、その適切な製造法を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために種々検討した結果、本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明は、Leu−Gly−Pr
o−Ala−Gly−Argの構造を持つアンジオテン
シンI変換酵素阻害ペプチドである。
【0011】また、本発明は、上記アンジオテンシンI
変換酵素阻害ペプチドを、魚介類の内臓、筋肉より抽出
するか、さらには、Fmoc−ロイシン、Fmoc−グ
リシン、Fmoc−プロリン、Fmoc−アラニン、F
moc−アルギニンを用い固相合成して製造する方法で
ある。本ペプチドは、魚介類の内臓、筋肉から水抽出、
加熱した後、抽出したペプチド含有物を各種クロマトグ
ラフィーの手法を用いて分離することにより得られる。
【0012】本ペプチドは、水抽出液中のペプチドを逆
相クロマト用充填剤C18(シリカ担体にオクタデシル
基を結合させたもの)に吸着させ、水洗浄後、アセトニ
トリル15%液で溶出した画分を弱陽イオン交換体CM
(担体にカルボキシメチル基を結合させたもの)に吸着
させ、段階的溶出法で得た画分のうちアンジオテンシン
I変換酵素阻害画分をさらに、逆相HPLCで分離し、
活性画分をさらに、ゲル濾過HPLCで分離することに
より得られる。
【0013】本発明で使用できる魚種は、カツオ、マグ
ロ、アジ、サバ、イワシ、サンマ、ブリ、タイ、ヒラメ
、カレイ、スズキ、サケ、ニシン、イカ、タコ等の如何
なる魚種でも使用できる。内臓としては、胃、幽門垂、
腸、肝臓、精巣、卵巣、心臓等のいずれを使用してもよ
い。また、魚介類の筋肉も使用することができる。
【0014】また、本ペプチドは、Fmoc−ロイシン
、Fmoc−グリシン、Fmoc−プロリン、Fmoc
−アラニン、Fmoc−アルギニンを用いた固相合成法
のような化学合成法で製造することもできる。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例1 カツオの腸106.3gに4倍量の水を加え、ホモジナ
イザー(ニッセイAM−1型)を用いて、氷冷下10,
000rpm で5分間ホモジナイズした。
【0016】120℃で5分間オートクレーブした後、
40,000Gで40分間4℃で遠心分離し、その上清
を濃縮後、C18充填剤( Waters 社  Bu
lk C18  55〜105μm)100gを詰めた
簡易カラムに吸着させた。このカラムを蒸留水1435
mlで洗浄後、アセトニトリル15%溶液でペプチドを
溶出した。この操作で4.2gのペプチド画分を得た。
【0017】本ペプチド画分は、10mMリン酸バッフ
ァー(pH6.0)で平衡化したアクセルCM( Wa
ters 社)75gを詰めた簡易カラムに添加し、1
0mMリン酸バッファー(pH6.0)1500ml、
(pH7.0)1500ml、(pH8.0)1500
ml、(pH9.0)1500mlで溶出した。このう
ちアンジオテンシンI変換酵素阻害能の強いpH9.0
溶出画分をさらに精製するため、逆相HPLCで分離を
行った。このHPLC条件は下記HPLC条件1に示し
た。
【0018】HPLC条件1 カラム    RP−18(e)  1×25cm  
メルク社検  出    UV  210nm 流  速    4ml/min 溶離液    A:  0.05%  TFAB:  
0.05%  TFA  50%アセトニトリルA10
0%から800min 後、A50%、B50%になる
ような直線グラジエント
【0019】条件1では、アンジオテンシンI変換酵素
阻害能を持つペプチドは、リテンションタイム110分
に溶出された。このペプチドをさらに精製するため、さ
らにHPLCで精製した。このときの条件を下記HPL
C条件2に示した。
【0020】HPLC条件2 カラム    RP−18(e)  4mm×25cm
  メルク社検  出    UV  210nm 流  速    1.0ml/min 溶離液    A:  0.05%  TFAB:  
0.05%  TFA  25%アセトニトリルA10
0%から800min 後、A50%、B50%になる
ような直線グラジエント
【0021】条件2では、リテンションタイム145分
(図1に示すチャートのピーク1)に強いアンジオテン
シンI変換酵素阻害能が認められた。このピークをさら
に精製するため、下記HPLC条件3に示すHPLC条
件でHPLCを行った。
【0022】HPLC条件3 カラム    アサヒパック  GS−220  7.
5mm×50cm  旭化成工業株式会社 検  出    UV  210nm 流  速    1.0ml/min 溶離液    50mM酢酸アンモニウム溶液
【002
3】この条件では、アンジオテンシンI変換酵素阻害能
を持つペプチドは、リテンションタイム14.5分に溶
出された(図2に示すチャートのピーク2)。 本ピークを Applied Biosystem社の
気相プロテイン・シーケンサー( Model−470
A ) とオンラインの高速液体クロマトグラフィーを
用いてEdman分解反応を行い、各サイクルで得られ
るPTHアミノ酸を同定した。その結果、配列番号1の
Leu−Gly−Pro−Ala−Gly−Argの構
造をもつことがわかった。
【0024】アンジオテンシンI変換酵素阻害の測定は
、カッシュマンらの方法〔バイオケミカル・ファーマコ
ロジー20巻、1637〜1648頁(1971)〕を
改良した丸山らの方法〔アグリカリチュアル・バイオロ
ジカル・ケミストリー46巻、5号、1393〜139
4頁(1982)〕に従った。
【0025】すなわち、試験管に本発明のペプチド水溶
液30μlと、酵素基質としてL−ヒプリルヒスチジル
ロイシン(シグマ製)とNaClを含有したpH8.3
のホウ酸バッファー250mlを加え、37℃で10分
間プレインキュベーションした。その後、アンジオテン
シンI変換酵素含有液100μlを加え、酵素反応を開
始した。この時、ホウ酸バッファーの濃度は0.1M、
L−ヒプリルヒスチジルロイシン濃度は5mM、NaC
l  300mMであり、阻害がかからない場合の酵素
活性は8mUである。37℃、pH8.3で30分間振
動しつつ反応せしめた後、1N  HCl  250m
lを加え、反応を停止させた。酢酸エチル1.5mlを
加え、15秒間振盪させて酵素反応で生じた馬尿酸を抽
出し、2000rpm 、10分間遠心分離して、酢酸
エチル層1.0mlを試験管に採取した。酢酸エチルを
ホットドライバスの中で120℃、30分間加温して完
全に除去した後、室温で5分間放置した。そして、H2
 O  1.0mlを加え、生成した馬尿酸の量を22
8nmの吸光度を測定して求めた。酵素反応に使用した
アンジオテンシンI変換酵素含有液は、ラビットアセト
ンパウダー(シグマ製)1gを0.1Mホウ酸バッファ
ー(pH8.3)10mlに溶かし、よく攪拌した後、
4℃、40000Gで40分間遠心分離した上清を0.
1Mホウ酸バッファーで希釈して作成した。
【0026】阻害率は下記の式を使用して求めた。 A:蒸留水添加時の吸光度    (228nm)B:
阻害剤添加時の吸光度    (228nm)この方法
で上記ペプチドのIC50(酵素活性を50%阻害する
濃度)を測定した結果、1200μMであった。
【0027】実施例2 本発明のペプチドは、Fmoc−(9−フルオレニルメ
チルオキシカルボニル)アミノ酸(Fmoc−ロイシン
、Fmoc−グリシン、Fmoc−プロリン、Fmoc
−アラニン、Fmoc−アルギニン)を用いる固相合成
法で合成した。このペプチドは、YMC−ODS−R5
カラム(株式会社ワイエムシイ製)で、0.1%TFA
(トリフルオロ酢酸)水溶液のイニシャル液から0.1
%TFAの70%アセトニトリル溶液をファイナル液と
する25分の直線グラジエントで分析(流速1.0ml
/min 、検出UV210nm)した結果、98%の
純度を示した。この物質を用いてIC50を測定した結
果、カツオの腸から抽出したものと同じ値になった。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、従来廃棄されていた魚
介類内臓から、血圧上昇を抑える作用を有するアンジオ
テンシンI変換酵素阻害ペプチドが得られる。
【配列表】
【0029】配列番号:1 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状( linear )配列の種類:
ペプチド( peptide )起  源 生物名:カツオナス  ペラミス  ( Katsuw
onus pelamis ) 配  列 Leu  Gly  Pro  Ala  Gly  
Arg1                   5
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において、アンジオテンシンI変換酵
素阻害能の強い画分をHPLC条件2で分離したチャー
トを示す。
【図2】図1のピーク1をさらにHPLC条件3で分離
したチャートを示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  Leu−Gly−Pro−Ala−G
    ly−Argの構造を持つアンジオテンシンI変換酵素
    阻害ペプチド。ただし、Leuはロイシン、Glyはグ
    リシン、Proはプロリン、Alaはアラニン、Arg
    はアルギニン残基を示す。
  2. 【請求項2】  魚介類の内臓、筋肉より、溶媒を用い
    て抽出して得られる抽出液を分離、精製することを特徴
    とするLeu−Gly−Pro−Ala−Gly−Ar
    gの構造を持つアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチ
    ドを製造する方法。
  3. 【請求項3】  Fmoc−ロイシン、Fmoc−グリ
    シン、Fmoc−プロリン、Fmoc−アラニン、Fm
    oc−アルギニンを用いて固相合成することを特徴とす
    るLeu−Gly−Pro−Ala−Gly−Argの
    構造を持つアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチドの
    製造法。
JP3087267A 1991-03-28 1991-03-28 アンジオテンシンi変換酵素阻害ヘキサぺプチドとそれを製造する方法 Pending JPH04300894A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3087267A JPH04300894A (ja) 1991-03-28 1991-03-28 アンジオテンシンi変換酵素阻害ヘキサぺプチドとそれを製造する方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3087267A JPH04300894A (ja) 1991-03-28 1991-03-28 アンジオテンシンi変換酵素阻害ヘキサぺプチドとそれを製造する方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04300894A true JPH04300894A (ja) 1992-10-23

Family

ID=13909992

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3087267A Pending JPH04300894A (ja) 1991-03-28 1991-03-28 アンジオテンシンi変換酵素阻害ヘキサぺプチドとそれを製造する方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04300894A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH04300894A (ja) アンジオテンシンi変換酵素阻害ヘキサぺプチドとそれを製造する方法
JPH04297496A (ja) アンジオテンシンi変換酵素阻害ヘキサぺプチドとその製法
JPH05306296A (ja) 魚類由来ペプチドとその製法
JPH051095A (ja) アンジオテンシンi変換酵素阻害トリぺプチドとそれを製造する方法
JPH051097A (ja) アンジオテンシンi変換酵素阻害ペンタぺプチドとそれを製造する方法
JPH04159297A (ja) アンジオテンシンi変換酵素を阻害するペプチドおよびその製造法
JP3009718B2 (ja) 新規ペプチド、その製造法及び用途
JP3893579B2 (ja) 新規なテトラペプチドおよびアンジオテンシン変換酵素阻害剤
JPH03255095A (ja) カゼインペプチド
JPH04247099A (ja) アンジオテンシンi変換酵素阻害トリおよびテトラペプチドとその製造法
JPH06220088A (ja) アンジオテンシンi変換酵素を阻害するトリペプチドおよびその製造法ならびにそれを含む食品
JP2003024012A (ja) アンジオテンシンi変換酵素阻害剤及び血圧降下性機能食品
JPH04149196A (ja) アンジオテンシンi変換酵素阻害ペプチドおよびその製造法
JP3972104B2 (ja) 新規なヘクサペプチド及びアンジオテンシン変換酵素阻害剤
JP2990354B1 (ja) 新規なペンタペプチドおよびアンジオテンシン変換酵素阻害剤
CA2621262C (en) Thio-containing inhibitors of aminopeptidase p, compositions thereof and method of use
JP3012291B2 (ja) 新規ペプチド、その製造方法及び用途
JPH07313185A (ja) ぺプチドの製造方法
JP2001106699A (ja) 新規なヘクサペプチドおよびアンジオテンシン変換酵素阻害剤
JP3009719B2 (ja) 新規ペプチド、その製造法及び用途
JP3885214B2 (ja) 新規なヘクサペプチドおよびアンジオテンシン変換酵素阻害剤
JPH05306295A (ja) アンジオテンシンi変換酵素阻害トリぺプチドとその製造方法
JP3709425B2 (ja) 新規なトリペプチドおよびアンジオテンシン変換酵素阻害剤
JP3009720B2 (ja) 新規ペプチド、その製造法及び用途
JP2965682B2 (ja) 新規ペプチド、その製造法及び用途