JPH04300520A - 自動血圧測定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、動脈血管を体表面上か
ら圧迫して閉鎖させ、次いで徐々に減圧する過程で最高
血圧及び最低血圧を自動測定する非観血式の自動血圧測
定装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】この種の血圧測定法としては、血流音を
検出して測定するビバロッチ法や、カフ全体に伝わって
くる脈圧の変化を圧電素子により検出して経験的に得た
計算式から測定する所謂オシロメトリック法等がある。 また、測定に際しての加圧は、従来上腕部にカフを巻き
、手動操作又は電動式の空気ポンプを用いて行っていた
。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】したがって、このよう
な加圧具では上腕部全体に対する圧迫感があり、慣れな
い女性或は年寄り、特に子供に恐怖感を与えるだけでな
く、血圧測定値に影響を与える可能性もあった。よって
、本発明は、血管近辺だけを単純な構造体で加圧して測
定できる自動血圧測定装置を提供することを目的とする
。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、前述の目的を
達成する際に、測定精度も高めることを考慮して、ハウ
ジングに、手首の動脈血管を押圧する血管押圧ヘッドを
スライド可能にガイドさせると共に、血管押圧ヘッドを
動脈血流が止まるように加圧し、次いで加圧力を漸減さ
せる加圧源を設けて構成された加圧具を備えると共に、
さらに血管押圧ヘッドに加わる加圧力を検知する加圧力
検知用圧電素子と、この圧電素子の検出信号中の直流成
分を検出して加圧力を検出する加圧力検出手段と、血管
押圧ヘッドの先端部に動脈血管方向に沿って配列された
複数個の空間部にそれぞれ配置され、血管の拍動を検出
する複数個の拍動検出用圧電素子と、減圧過程で各圧電
素子が検出した最大脈波振幅のうちいずれが最も遅く発
生したかを判断することにより測定に用いる圧電素子を
特定する圧電素子特定手段と、この圧電素子特定手段に
より特定された圧電素子の検出信号中の拍動に対応した
脈波信号振幅の増大開始点を検出する増大開始点検出手
段と、特定された圧電素子の脈波信号振幅の減少開始点
を検出する減少開始点検出手段と、検出された増大開始
点及び減少開始点に対応する検出された加圧力からそれ
ぞれ最高血圧及び最低血圧を認識する最高・最低血圧認
識手段と、認識された最高及び最低血圧を表示する表示
手段とが付属していることを特徴としている。

【０００５】

【作用】加圧具のばね、圧縮空気等を利用した加圧源に
より、手首の動脈血管を押圧するように血管押圧ヘッド
をスライドさせ、動脈血流を止めた後に加圧力を徐々に
下げる。その減圧過程で、圧電素子特定手段は各圧電素
子が検出した最大脈波振幅のうちいずれが最も遅く発生
したかを判断することにより測定に用いる圧電素子を特
定する。つまり、血管押圧ヘッドの手首への当り具合に
バラツキがある場合に、最も大きく加圧されている動脈
位置の脈波を検出するのが最も高精度になるはずである
。増大開始点検出手段は、減圧過程で、特定された圧電
素子の検出信号中の拍動に対応した脈波信号振幅の増大
開始点を検出し、減少開始点検出手段はその脈波信号振
幅の減少開始点を検出し、加圧力検出手段は圧電素子の
検出信号中の直流成分を検出して加圧力を検出する。 最高・最低血圧認識手段は、検出された増大開始点及び
減少開始点に対応する検出された加圧力から最高血圧及
び最低血圧を認識し、表示手段に最高及び最低血圧を表
示させる。

【０００６】

【実施例】図１〜図５は、本発明の一実施例による自動
血圧測定装置を示すもので、図２〜図４に示す加圧具１
０と、図１に示す回路部分とより構成されている。加圧
具１０は、手首を装着させる凹部１１を備えた携帯可能
なハウジング１２に、バッテリ駆動の前述の回路部分を
内蔵すると共に、表面に最高血圧表示器１３、最低血圧
表示器１４、拍動を点滅表示する拍動表示器１５、スタ
ートスイッチ１６、加圧完了を報知するブザー１７とを
取付けて構成されている。

【０００７】ハウジング１２内には、図３に示すように
、両面にラック２５、２６を形成され、かつ先端部に圧
電素子２２を介在させてゴム性の血管押圧ヘッド２１が
取付けられている駆動棒２０が、そのガイド溝２３をガ
イドレール（図示せず）に沿って上下にスライド可能に
ガイドした状態で収納されている。この血管押圧ヘッド
２１は、手首の動脈血管１よりも幅広で動脈血管方向に
沿って細長に形成されている。一方のラック２５側には
血管押圧ヘッド２１による押圧の減圧機構３０が形成さ
れ、他方のラック２６側には加圧機構４０が配置されて
いる。ヘッド２１の先端部には、動脈血管方向に３個の
空洞６１〜６１ｂが配列され、その前面に取付けられた
例えばゴム性の弾性膜６４に、圧電素子６５〜６５ｂが
取付けられている。

【０００８】減圧機構３０は、図４に示すように、ハウ
ジング１２に回転可能に支承されたシャフト３１ａに固
定されたぜんまい巻取り用ノブ３１と、このノブに連結
したキャップ３２に外端が係止され、かつハウジング１
２に形成された軸受に支承されたシャフト３５の端部に
内端が係止されたぜんまい３３と、シャフト３５に取付
けられ、かつラック２５に噛合するギヤ３４と、シャフ
ト３５の他端部に取付けられた調速用の爪車３６と、キ
ャップ３２の外面に形成された爪車３２ａに係合するよ
うにばね付勢された爪３８と、爪車３６の加圧方向の回
転はロックせず、減圧方向の回転はロックするようにば
ね付勢されると共に、ソレノイド４７で係脱駆動される
爪３９とを備えている。このソレノイドには、スタート
スイッチ１６を操作すると、爪車３６の調整すべき速度
に相応した周期でパルスを発生するバルブ駆動回路４８
が付属している。一方、加圧機構４０は、図３に示すよ
うに、ラック２６に噛合するギヤ４１と、ハウジング１
２に軸支されたシャフト４３を介してハウジング１２の
外からギヤ４１を回転操作するためのノブ４２とより構
成されている。

【０００９】即ち、ノブ３１を反時計方向に回転させる
と、キャップ３２はその爪車３２ａが爪３８によりロッ
クされない回転方向であるために回転し、一方爪車３６
は爪３９によりロックされてシャフト３５は回転せず、
したがってぜんまい３３が巻取られる。ノブ３１から手
を離した巻取り位置では、爪車３２ａが爪３８によりロ
ックされて戻り止めされる。そして、爪３９が間欠的に
係脱することにより、ぜんまい３３の巻戻しによりギヤ
３４が駆動棒２０を上昇させる。一方、ノブ４２を時計
方向に回転させると、爪３９はロックしない方向である
ために爪車３６は回転し、ぜんまい３３を巻取りつつギ
ヤ４１を介して駆動棒２０を下降させる。

【００１０】圧電素子２２及び６５〜６５ｂに後続する
図１に示す回路部分は、減圧過程で各圧電素子６５〜６
５ｂが検出した最大脈波振幅のうちいずれが最も遅く発
生したかを判断することにより測定に用いる圧電素子を
特定する圧電素子特定手段８と、特定された圧電素子６
５〜６５ｂの検出信号中の拍動に対応した脈波信号を検
出して、その振幅の増大開始点を検出する増大開始点検
出手段３と、その脈波信号振幅の減少開始点を検出する
減少開始点検出手段４と、圧電素子２２の検出信号中の
直流成分を検出して加圧力を検出する加圧力検出手段５
と、検出された増大開始点及び減少開始点に対応する加
圧力からそれぞれ最高血圧及び最低血圧を認識する最高
・最低血圧認識手段６とより構成されている。このよう
に、動脈拍動を複数個の圧電素子により検出し、そのう
ちの特定された脈波信号の増大開始点及び減少開始点か
ら最高及び最低血圧を自動測定する方法は、圧電素子が
カフに取付けられた場合について本出願人により特開昭
６２−３８１３７により提案されている。表示駆動回路
１５ａは、圧電素子２２で検出された脈波信号を入力と
して拍動に同期して拍動表示器１５を点滅駆動する。ブ
ザー駆動回路１７ａは、加圧力指示信号を入力として所
定の加圧力例えば２５０ｍｍＨｇに相当するレベルに達
すると、ブザー１７を鳴動させて加圧完了を報知する。

【００１１】このように構成された自動血圧装置の動作
は、次の通りである。ノブ３１により、ぜんまい３３を
予め巻取っておく。被検者の手首１ａを凹部１１にセッ
トした状態で駆動棒２０を下降させるようにノブ４２を
時計方向へ回転させる。これにより血管押圧ヘッド２１
が動脈血管１を押し、閉鎖させる程度の加圧力に達する
と、その圧電素子２２の検知信号レベルが所定レベルに
達し、ブザー１７が鳴動する。スタートスイッチ１６を
押すと、パルス駆動回路４５がソレノイド４７を間欠的
に駆動することにより爪３９が周期的に係脱し、爪３８
が爪車３２ａをロックした状態でぜんまい３３の巻戻し
を惹起させ、駆動棒２０を徐々に上昇させる。

【００１２】この減圧過程で、加圧力検出手段５は、圧
電素子２２がヘッド２１を伝播する加圧力に相当する検
出信号中の直流成分を検出して加圧力を検出する。同時
に、圧電素子６５〜６５ｂはそれぞれ直下の拍動を検出
し、その脈波信号は加圧力の変化に対して図５に示すよ
うに変化する。これにより、圧電素子特定手段８は、最
高振幅脈波Ｐ１が最後に現れる圧電素子６５ａを特定す
る。対応して、増大開始点検出手段３及び減少開始点検
出手段４は、脈波振幅が急に増大した脈波Ｐ及び急に減
少し始める振幅の脈波、つまり最高振幅脈波Ｐ１の直後
の脈波Ｂを検出する。最高・最低血圧認識手段６はそれ
ぞれの時点で加圧力検出手段５が出力する加圧力信号を
参照して最高及び最低血圧を認識すると共に、表示器１
３、１４に表示させる。この間、拍動表示器１５が点滅
することにより、測定動作が正常であるか否かが確認で
きる。尚、従来と同様に自動加圧過程において脈動が消
失する圧力値よりも２０〜３０ｍｍＨｇだけ高い値に達
した時点で加圧を停止させることも考えられるが、回路
構成を簡単にするように、加圧値をあらゆる被検者に一
定の確実な値である２５０ｍＨｇとしても、点押圧であ
るためにほとんど痛みは感じられない。因に、このよう
な加圧力により腕をカフで縛ると痛くて耐えられない。

【００１３】図６は、マイクロコンピュータ５０を利用
して構成した自動血圧測定装置を示す。同図で、前述の
実施例と同一符号は同一もしくは同等部分を示す。図１
の圧電素子２２の検出信号は、増幅器５１で増幅される
と共に、ＡＣ成分除去フィルタ５２へ供給される。また
、圧電素子６５〜６５ｂの検出信号は増幅器５４〜５４
ｂで増幅されると共に、ＤＣ成分除去フィルタ５５〜５
５ｂへ供給される。そして、それぞれ所属のＡ／Ｄコン
バータ５６、５７〜５７ｂでディジタル化され、Ｉ／Ｏ
ポート５８を通して脈波信号及び加圧力信号がマイクロ
コンピュータ５０に取込まれる。これにより、内蔵のＲ
ＯＭに格納されたプログラムを基に、脈波信号及び加圧
力信号に対して内蔵のＣＰＵは図７に示すフローチャー
トによる処理を行い、最高・最低血圧値を測定する。 即ち、圧電素子６５〜６５ｂの脈波振幅データ及び加圧
力データを逐次時系列で内蔵のＲＡＭにストアし、内蔵
のＣＰＵは各圧電素子の最大脈波振幅の発生時点を検索
し、発生順にセンサ番号を登録する。最後の３番目のセ
ンサ番号（図５では圧電素子６５ａ）が登録されると、
減圧開始時からの脈波振幅データを読出して振幅増大開
始時点を検索する。そして、その時点の加圧力データを
読出して最高血圧として認識する。次いで、最大振幅時
点の後の急激に振幅が小さくなる時点を検索して対応す
る加圧力を最低血圧として認識する。

【００１４】図８は、加圧源に圧縮空気を利用した別の
実施例による加圧器を示す。この加圧器は、凹部７０ａ
を備えた円筒状ハウジング７０に内蔵したリング状スラ
イダ７１と、このスライダの中心部のねじ穴に螺合し、
かつ先端部にノブ７２ａに形成されたねじ棒７２と、こ
のねじ棒を貫通する気管７３ａに連通し、かつスライダ
７１の前面に取付けられたバルーン７３と、このバルー
ンの先端部に取付けられた圧電素子７５に接続し、かつ
ガイド穴７４に上下方向にスライド可能にガイドされて
、直径が手首の動脈血管の幅よりも大きめの円筒状血管
押圧ヘッド７６と、その先端部に形成された空洞７７の
前面に取付けられた弾性膜７７ａに配置された圧電素子
７８と、バルーン７３に気管７３ａを通して連通する給
気用バルーン７９とより構成されている。バルーン７９
には、その内部が負圧のときに外気を取込む逆止弁８０
及び加圧空気をバルーン７３に逆流不可能に給気する逆
止弁８１が取付けられている。スライダ７１の４方に形
成された突起７１ａが、ハウジング７０のガイド溝７０
ｂに、上下スライド可能及び回転不可能にガイドされて
いる。バルーン７３には排気用細管８２が立設されて、
ハウジング上面の上方へばね８４で付勢されたノブ８５
で押圧操作される細管８６に摺動可能に係入している。 そして、図８Ｂに拡大して示すように、細管８２の先端
は閉鎖されると共に、小孔８２ａが形成され、ノブ８５
を押すと細管８６の開口８６ａに連通するようになって
いる。凹部７０ａに手首をセットした状態でノブ７２ａ
を回転操作すると、血管押圧ヘッド７６が下降し、その
先端が動脈血管に対面する接触位置にセットされる。こ
の状態で、バルーン７９を手で圧縮してバルーン７３へ
給気すると、その膨張によりヘッド７６が僅かに下降し
て押圧される。加圧完了報知手段が作動した時点で、ノ
ブ８５を押してバルーン７３を排気させると徐々に減圧
され、この間に測定を行う。

【００１５】さらに、加圧源としてはブレーキ付モータ
を用いることにより、その正転で歯車機構を介して血管
押圧ヘッドを下降させてブレーキをかけておき、減圧時
にはブレーキを解除してモータを逆転させる。また、拍
動数を計数することにより、脈拍数を表示させるように
もできる。

【００１６】

【発明の効果】以上、本発明によれば、血管押圧ヘッド
で手首の血管部分だけを押すだけで加圧及び減圧が可能
となり、カフを上腕部に巻くのに比べて、加圧方法が単
純化され、また同一加圧力に対して痛みも緩和され、し
たがって慣れない被検者或は子供に恐怖心を与えること
がなくなるために測定結果に対する心因的な影響も抑制
できる。また、カフを巻く作業も不要になる。しかも、
血管の至近位置で脈動を検出することにより、自動測定
精度が高度に確保される。家庭用血圧計としてコンパク
トに作製可能である。血管押圧ヘッド先端部に形成した
空洞に脈波検出用の圧電素子を配置することにより、加
圧力の影響を蒙らなくなり、脈波を忠実に検出可能とな
る。しかも、複数個の圧電素子中のより忠実度の高いの
を選択して、測定することにより精度も一層高くできる
。部分的な加圧のために、最大加圧値を余裕を持たせて
大きめに一定に設定できるために、自動加圧機構を簡単
に構成できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例による自動血圧測定装置の回
路部分の構成を示す図である。

【図２】同自動血圧測定装置を示す斜視図である。

【図３】同加圧器の内部機構を示す斜視図である。

【図４】同加圧器の内部構造を示す側面図である。

【図５】同自動血圧測定装置の動作を説明する波形図で
ある。

【図６】別の実施例による回路構成を示す図である。

【図７】同別の実施例の動作を説明するフローチャート
である。

【図８】別の実施例による加圧器の縦断図である。

【符号の説明】

１　　動脈血管 ２０　　駆動棒 ２２、６５〜６５ｂ　　圧電素子 ２１　　血管押圧ヘッド ３３　　ぜんまい ６１〜６１ｂ　　空洞 ７３、７９　　バルーン

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　加圧によって動脈血流を止めた後に圧
   力を徐々に下げる過程で最高及び最低血圧を自動的に測
   定するようにしたことを特徴とする自動血圧測定装置に
   おいて、ハウジングに、手首の動脈血管を押圧する血管
   押圧ヘッドをスライド可能にガイドさせると共に、前記
   血管押圧ヘッドを動脈血流が止まるように加圧し、次い
   で加圧力を漸減させる加圧源を設けて構成された加圧具
   を備えると共に、さらに、前記血管押圧ヘッドに加わる
   加圧力を検知する加圧力検知用圧電素子と、この圧電素
   子の検出信号中の直流成分を検出して加圧力を検出する
   加圧力検出手段と、前記血管押圧ヘッドの先端部に前記
   動脈血管方向に沿って配列された複数個の空間部にそれ
   ぞれ配置され、血管の拍動を検出する複数個の拍動検出
   用圧電素子と、前記減圧過程で前記各圧電素子が検出し
   た最大脈波振幅のうちいずれが最も遅く発生したかを判
   断することにより測定に用いる圧電素子を特定する圧電
   素子特定手段と、この圧電素子特定手段により特定され
   た圧電素子の検出信号中の拍動に対応した脈波信号振幅
   の増大開始点を検出する増大開始点検出手段と、前記特
   定された圧電素子の前記脈波信号振幅の減少開始点を検
   出する減少開始点検出手段と、検出された前記増大開始
   点及び減少開始点に対応する検出された加圧力からそれ
   ぞれ最高血圧及び最低血圧を認識する最高・最低血圧認
   識手段と、認識された最高及び最低血圧を表示する表示
   手段とが付属していることを特徴とする自動血圧測定装
   置。