JPH04297145A - 有料放送システムのデスクランブル用鍵情報の更新方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】［発明の目的］

【０００２】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば有料衛星放送シ
ステムのような有料放送システムにおいてスクランブル
された有料放送信号を受信側においてデスクランブルす
るための鍵情報を契約期間毎に更新する有料放送システ
ムのデスクランブル用鍵情報の更新方法に関する。

【０００３】

【従来の技術】有料衛星放送システムにおいては、映像
音声信号を視聴契約者以外の者が視聴できないようにス
クランブルして送信する。そして、視聴契約した受信者
側では、スクランブルされた映像音声信号をデスクラン
ブルするためのデスクランブラを有するデコーダを設け
、このデコーダによって映像音声信号を元に戻して視聴
している。

【０００４】また、有料衛星放送システムにおいては、
視聴契約した者でも視聴料金の不払いが発生すると、ス
クランブルされた受信映像音声信号をデスクランブルす
ることができず、従って視聴することができない。

【０００５】有料衛星放送システムにおいてスクランブ
ルされた映像音声信号を受信側で視聴し得るようにデス
クランブルするには、該映像音声信号に多重化されて送
信されてくる鍵情報を受信側で受信して記憶しておき、
この鍵情報を使用してデスクランブルを行う。

【０００６】更に、有料衛星放送の視聴契約は、所定期
間毎に更新されるが、この更新が行われると、所定期間
の開始前に新たな鍵情報が契約視聴者の受信デコーダに
送信され、該デコーダに記憶される。そして、新たな契
約期間が開始すると、このデコーダに記憶された鍵情報
によって映像音声信号をデスクランブルして視聴し得る
ようになっている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】上述したように、有料
衛星放送の視聴契約において、所定の契約期間の開始前
に鍵情報が契約視聴者の受信デコーダに送信され、記憶
されるようになっているが、この場合に受信デコーダの
電源が入っていない等の原因で鍵情報が契約視聴者の受
信デコーダに記憶されない場合には、契約を行った視聴
者であるにも関わらず、有料衛星放送の映像音声信号を
的確にデスクランブルして視聴することができないとい
う問題がある。

【０００８】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、契約期間の開始前に契約視聴
者のデスクランブル用鍵情報を的確に更新し得る有料放
送システムのデスクランブル用鍵情報の更新方法を提供
することにある。

【０００９】［発明の構成］

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、本発明の有料放送システムのデスクランブル用鍵情報
の更新方法は、有料放送信号を契約者のみ受信し得るよ
うにスクランブルするとともに、このスクランブルされ
た有料放送信号を受信側において正常に受信し得るよう
にデスクランブルするための鍵情報を所定の契約期間毎
の受信契約に基づいて前記スクランブルされた有料放送
信号に多重化して送信する有料放送システムにおいて、
前記契約期間における有料放送信号の正常受信を的確に
行うために該契約期間に対する更新鍵情報を該契約期間
の前に送信し、この更新鍵情報の送信の後であって、前
記契約期間の開始前に、スクランブルの効果制御を無効
にした有料放送信号に前記更新鍵情報を多重化して送信
することを要旨とする。

【００１１】

【作用】本発明の有料放送システムのデスクランブル用
鍵情報の更新方法では、契約期間に対する更新鍵情報を
該契約期間の前に送信し、この更新鍵情報の送信の後で
あって、契約期間の開始前に、スクランブルの効果制御
を無効にした有料放送信号に更新鍵情報を多重化して送
信する。

【００１２】

【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。

【００１３】図１は本発明の一実施例に係わる有料放送
システムのデスクランブル用鍵情報の更新方法が適用さ
れる有料衛星放送システムの構成を示すブロック図であ
る。同図に示す有料衛星放送システムは、送信すべき映
像音声信号をスクランブルして送信する送信器１０、お
よびこの送信器１０からスクランブルされて送信されて
くる映像音声信号を受信してデスクランブルするデコー
ダ２０を有し、このデコーダ２０は有料衛星放送システ
ムの映像音声信号を視聴したい視聴者側に設けられる。

【００１４】有料衛星放送システムでは、前記デコーダ
２０を有する契約視聴者のみ映像音声信号を視聴し得る
ようになっているが、このデコーダを有する契約視聴者
でも視聴料金の不払いが発生した場合には、視聴できな
いように次に示すＫＳ，ＫＷ，ＫＭｉの３種類の鍵情報
を使用し、不正視聴に対処している。

【００１５】まず、鍵ＫＳは、映像音声信号のスクラン
ブルおよびデスクランブルに使用するＰＮ発生器の初期
値として利用するものであり、このＰＮ発生器は疑似ラ
ンダムデータ発生器であり、映像音声信号をランダムに
スクランブルして秘匿性を上げるために使用されている
。この鍵ＫＳは常に一定であると、不正に鍵ＫＳをＰＮ
発生器に供給することができる場合が考えられるので、
ごく短い周期、例えば１秒毎に更新し、セキュリティを
向上している。

【００１６】また、鍵ＫＷは、鍵ＫＳを前記送信器１０
からデコーダ２０に送信する時にセキュリティ保持のた
めに、すなわち契約視聴者のデコーダ２０にのみ鍵ＫＳ
を供給し得るように、鍵ＫＳを暗号化するための鍵であ
る。すなわち、鍵ＫＳは該鍵ＫＷで暗号化されてから、
スクランブルされた映像音声信号に多重化されて送信さ
れるようになっている。鍵ＫＷの更新周期は、例えば１
ヶ月毎であり、翌月も引続き視聴契約している者のデコ
ーダ２０には放送局の送信器１０から放送波に多重化し
て送信されるが、視聴料金の未払いの視聴者のデコーダ
２０には送信されない。この受信した鍵ＫＷは、契約視
聴者のデコーダ２０において復号されてからメモリに保
存され、鍵ＫＳを復号するために利用される。

【００１７】更に、鍵ＫＭｉは、鍵ＫＷを放送局の送信
器１０からデコーダ２０に送信する時にセキュリティ保
持のために、すなわち視聴契約している者のデコーダ２
０で翌月も引続き視聴契約しているデコーダ２０にのみ
鍵ＫＷを与えるために、鍵ＫＷを暗号化するために使用
される鍵である。すなわち、鍵ＫＷは鍵ＫＭｉで暗号化
されてから、スクランブルされた映像音声信号に多重化
されて送信されるようになっている。鍵ＫＭｉは、例え
ば工場出荷時にデコーダ２０のメモリに書き込まれてい
るものであり、デコーダ２０毎に異なり、鍵ＫＷの伝送
をデコーダ毎に別々に行うことができる。なお、鍵ＫＭ
ｉの異なる別のデコーダでは復号することはできない。

【００１８】以上説明したあるチャンネルが「視聴でき
る／できない」というような契約はフラットフィー契約
と呼ばれるものであるが、有料衛星放送システムには、
このようなフラットフィー契約による視聴契約以外にも
、例えばテイア契約、ペイパービュー契約等の視聴契約
がある。

【００１９】テイア契約は、スポーツ、映画、音楽等の
所定のジャンルに絞った契約方法であり、視聴者は自分
の興味あるジャンルの番組だけ契約することができる。

【００２０】また、ペイパービュー契約は、自分の興味
ある番組だけ視聴料金を支払うという契約であり、この
契約を処理するデコーダは視聴者が視聴した番組の料金
を認識して管理する必要がある。

【００２１】図１は特にテイア契約に対応した有料衛星
放送システムの構成を示しているものである。同図にお
いて、送信器１０は鍵ＫＳをＰＮ発生器１２に供給し、
該ＰＮ発生器１２からの疑似ランダムデータをスクラン
ブラ１１に供給し、これにより該スクランブラ１１にお
いて映像音声信号をスクランブルしている。また、鍵Ｋ
Ｓは番組情報を多重化回路１６で多重化され、この多重
化信号を暗号化回路１３において鍵ＫＷで暗号化したも
のが多重化回路１５に供給され、この多重化回路１５に
おいてスクランブラ１１からのスクランブルされた映像
音声信号のうちの音声信号に多重化されている。鍵ＫＷ
はテイア契約で契約された個別情報を多重化回路１７で
多重化された上に、更に暗号化回路１４において鍵ＫＭ
ｉで暗号化されてから、多重化回路１５に供給され、こ
の多重化回路１５において更に前記音声信号に多重化さ
れている。そして、以上のようにスクランブルされた映
像音声信号および鍵ＫＳ、番組情報、鍵ＫＷ、個別情報
、鍵ＫＭｉが多重化された音声信号が多重化回路１５か
らデコーダ２０に向けて送信されるようになっている。

【００２２】送信器１０から送信された信号は、デコー
ダ２０で受信され、その分離回路２１において映像音声
信号と音声信号に多重化されていた鍵ＫＷ、番組情報、
鍵ＫＷ、個別情報、鍵ＫＭｉの情報とに分離される。そ
して、この分離された映像音声信号はデスクランブラ２
５に供給される。また、分離された情報のうち鍵ＫＷお
よび個別情報は復号化回路２４においてデコーダ２０の
鍵ＫＭｉメモリ２７に出荷時から予め記憶されている鍵
ＫＭｉを使用して復号化され、分離回路２１で鍵ＫＷと
個別情報に分離され、それぞれ鍵ＫＷメモリ２６および
個別情報メモリ２８に記憶される。

【００２３】一方、分離回路２１で分離された情報のう
ち鍵ＫＳおよび番組情報は復号化回路２３において前記
鍵ＫＷメモリ２６に記憶された鍵ＫＷを使用して復号化
され、分離回路２１０で鍵ＫＳと番組情報に分離される
。この分離された鍵ＫＳはＰＮ発生器２２に供給され、
このＰＮ発生器２２からの信号をデスクランブラ２５に
供給する。

【００２４】また、分離回路２１０で分離された番組情
報は視聴可否判定回路２９において前記個別情報メモリ
２８からの個別情報と比較されて視聴可否を判定され、
この判定結果のオン／オフ信号がデスクランブラ２５に
供給される。デスクランブラ２５は、ＰＮ発信器２２か
らの出力信号と視聴可否判定回路２９からの判定結果を
示すオン／オフ信号に基づいて映像音声信号をデスクラ
ンブルし、視聴可能な映像音声信号として出力する。こ
の場合、視聴可否判定回路２９からの判定結果が視聴不
可である場合には、デスクランブラ２５は映像音声信号
をデスクランブルすることができず、従って視聴するこ
とはできない。

【００２５】図１に示すデコーダ２０において、前記分
離回路２１にはＬＥＤからなる表示器２１２が接続され
ているが、この表示器２１２は映像音声信号のうちの音
声信号に多重化されているスクランブル放送か否かを示
すフラグを取り出し、これにより現在の放送がスクラン
ブルされているものであるか否かを表示する。更に詳し
くは、有料衛星放送システムにおいては、音声信号に多
重化されているレンジビットの第８ビットおよび制御符
号の第１２ビットが「放送がスクランブル放送か否かを
示すフラグ」になっており、放送局ではスクランブル放
送を行う場合、このフラグを立てることになっている。 従って、分離回路２１はこのフラグを分離して、表示器
２１２に供給し、表示器２１２は放送がスクランブル状
態であることを示している。

【００２６】また、前記視聴可否判定回路２１３の出力
にはＬＥＤからなる表示器２１３が接続され、これによ
り表示器２１３は現在の放送が視聴可能か否かを視聴者
に表示するようになっている。

【００２７】以上のように構成される有料衛星放送シス
テムにおいてデスクランブル用鍵情報の更新方法につい
て図２を参照して説明する。これはスクランブル放送に
使用される鍵ＫＷを所定の契約期間毎に、すなわち毎月
更新するものである。

【００２８】例えば、図２の（イ）に示すａ月において
は、有料衛星放送システムの送信器１０では、スクラン
ブル放送を行うための鍵ＫＷとして、図２の（ハ）の最
初に示すように「ＫＷａ」を使用して番組情報（鍵ＫＳ
を含む）を暗号化回路１３で暗号化して放送を行うもの
とする。そして、この時、翌月も引続き視聴契約を行っ
ている者のデコーダ２０に対しては、次の月であるｂ月
の鍵ＫＷｂで暗号化された個別情報を図２の（ロ）に示
すようにａ月の所定期日であるｘ日まで繰り返し送信す
る。このｘ日までに新たな鍵ＫＳｂおよび個別情報を受
信したデコーダ２０は自己の鍵ＫＭｉで復号してから鍵
ＫＷメモリ２６および個別情報メモリ２８にそれぞれ記
憶しておく。

【００２９】しかしながら、このように次の月の鍵ＫＷ
ｂで暗号化された個別情報を送信したとしても、例えば
デコーダ２０の電源が入っていない場合にはデコーダ２
０はこれらの情報を受信して自己のメモリに記憶するこ
とができないことになるので、この受信および記憶処理
が的確に行われているか否かを確認するために、放送局
では、ｘ日を過ぎると、「鍵ＫＷｂの受信が的確に行わ
れているか否かを確認するための放送」を行う。この放
送は、わずか数十秒から数分程度でよく、番組と番組と
の間に流せる程度のものであり、図２の（ハ）のａ月の
終わり近くに示すようにａ月の鍵ＫＷａで行われる放送
の間の僅かな時間で次の月であるｂ月の鍵ＫＷｂを使用
して、次のように行われる。

【００３０】まず、スクランブル放送を行う。そして、
このスクランブル放送を行うための鍵ＫＷとしてｂ月の
鍵ＫＷｂを使用して番組情報（鍵ＫＳを含む）を暗号化
し、放送を行う。また、音声スクランブルはオフし、ス
クランブルしない。更に、映像スクランブルはオンする
が、スクランブルの効果制御を０にする。このように効
果制御が０ということは、スクランブル信号と原信号（
スクランブラの入力信号）とが等しいということである
。すなわち、デスクランブルしなくても視ることができ
る。

【００３１】以上のような状態で放送を行うと、デコー
ダ２０の状態およびデコーダ２０の表示器２１２，２１
３は図３に示す３つの状態のいずれかになる。

【００３２】なお、各表示器２１２，２１３の表示は次
のような条件で点灯するものとする。

【００３３】表示器２１２（スクランブル表示）は、音
声または映像のどちらか一方でもスクランブル放送され
ている場合に点灯する。

【００３４】表示器２１３（視聴可否表示）は、デスク
ランブル可能か否かの表示であり、視聴可能、すなわち
デスクランブル可能の場合に点灯する。

【００３５】従って、このような状態では、翌ｂ月の鍵
ＫＷｂの有無に関わらず、音声および映像とも視聴可能
であり、各視聴者のデコーダ２０の状態により図３に示
すような表示が行われる。

【００３６】すなわち、両表示器２１２，２１３が共に
点灯したデコーダ２０の場合には、デコーダ２０は正常
であるということであり、この旨を視聴者は確認するこ
とができる。

【００３７】また、表示器２１２が点灯し、表示器２１
３が消灯したデコーダ２０の場合には、翌月の鍵ＫＷｂ
（個別情報）がまだ届いていないということである。従
って、放送局はこの旨を説明し、あらためて翌月の鍵Ｋ
Ｗｂ（個別情報）を送信するので、至急電話連絡しても
らいたい等の放送を行うことができる。

【００３８】更に、表示器２１２，２１３が両方共消灯
したデコーダ２０の場合には、デコーダ２０は正常であ
り、また来月から視聴できないということであり、放送
局はこの旨を説明し、契約更新を希望する場合にはあら
ためて翌月の鍵ＫＷｂ（個別情報）を送信するので、至
急電話連絡してもらいたい等の放送を行うことができる
。なお、連絡方法は電話に限るものでなく、例えば葉書
等を利用することもできる。

【００３９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
契約期間に対する更新鍵情報を該契約期間の前に送信し
、この更新鍵情報の送信の後であって、契約期間の開始
前に、スクランブルの効果制御を無効にした有料放送信
号に更新鍵情報を多重化して送信するので、この放送を
受信することにより各視聴者は更新鍵情報を受信してい
るか否かを知ることができ、これにより契約期間の開始
前に更新鍵情報を的確に受信しておけば、契約したにも
関わらず視聴できないという問題を解消することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係わる有料放送システムの
デスクランブル用鍵情報の更新方法を適用した有料衛星
放送システムの構成を示すブロック図である。

【図２】デスクランブル用鍵情報の更新方法の説明図で
ある。

【図３】図１の有料衛星放送システムに使用されるデコ
ーダにおける表示器の表示状態を示す表である。

【符号の説明】

１０　　送信器 １１　　スクランブラ １２　　ＰＮ発生器 １３，１４　　暗号化回路 １５，１６，１７　　多重化回路 ２０　　デコーダ ２１　　分離回路 ２２　　ＰＮ発生器 ２３，２４　　復号化回路 ２６　　鍵ＫＷメモリ ２８　　個別情報メモリ ２９　　視聴可否判定回路 ２１２，２１３　　表示器

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　有料放送信号を契約者のみ受信し得る
   ようにスクランブルするとともに、このスクランブルさ
   れた有料放送信号を受信側において正常に受信し得るよ
   うにデスクランブルするための鍵情報を所定の契約期間
   毎の受信契約に基づいて前記スクランブルされた有料放
   送信号に多重化して送信する有料放送システムにおいて
   、前記契約期間における有料放送信号の正常受信を的確
   に行うために該契約期間に対する更新鍵情報を該契約期
   間の前に送信し、この更新鍵情報の送信の後であって、
   前記契約期間の開始前に、スクランブルの効果制御を無
   効にした有料放送信号に前記更新鍵情報を多重化して送
   信することを特徴とする有料放送システムのデスクラン
   ブル用鍵情報の更新方法。