JPH04297033A - 窒化シリコン膜の形成方法 - Google Patents

窒化シリコン膜の形成方法

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JPH04297033A
JPH04297033A JP2406170A JP40617090A JPH04297033A JP H04297033 A JPH04297033 A JP H04297033A JP 2406170 A JP2406170 A JP 2406170A JP 40617090 A JP40617090 A JP 40617090A JP H04297033 A JPH04297033 A JP H04297033A
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JP
Japan
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gas
substrate
silicon nitride
film
flow rate
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JP2406170A
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Michiya Kamiyama
神山 道也
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子サイクロトロン
プラズマCVD装置を用いて集積回路等における層間絶
縁膜や表面保護絶縁膜を形成する際のこれら絶縁膜の形
成方法として、特に絶縁膜が窒化シリコン膜である場合
の膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、集積回路等における層間絶縁膜や
表面保護絶縁膜の多くは、プラズマ放電を利用したプラ
ズマCVD法により形成されている。しかし、このプラ
ズマCVD法では膜質や配線等による段差部の被覆性等
を確保するために、基板温度を高くする必要があるので
、昇降温の際の熱ストレスにより基板上に形成された配
線や素子に損傷が発生することがあり、問題があった。
【0003】そこで最近、基板温度が低い場合でも良い
膜質が得られる電子サイクロトロン共鳴(Electr
on Cyclotron Resonance) プ
ラズマCVD法が利用され始めている。これは電子サイ
クロトロン共鳴現象により、マイクロ波のエネルギーが
電子に高効率で吸収されることを利用してプラズマを発
生させるものであり、通常のプラズマCVD法よりも高
いプラズマ密度が生成されるので、基板温度が200℃
以下でも高品質の膜が得られることによる。
【0004】この電子サイクロトロン共鳴プラズマCV
D法によるシリコン窒化膜の形成装置について、図3を
参照して説明する。電子サイクロトロン共鳴プラズマC
VD装置は、プラズマ生成室10と反応室30とを有し
、このプラズマ生成室10には、マイクロ波導入窓21
を介してマイクロ波導波管20が接続され、その外側に
励磁コイル40が配置されている。また反応室30の内
部には、基板51を載せる試料台50が設置され、この
試料台50の裏側に繋がる排気口61が設けられている
【0005】第1ガス導入系11から導入された窒素(
N2 )ガスは、プラズマ生成室10内の励磁コイル4
0による磁界中においてマイクロ波導入窓21を通して
入射したマイクロ波を共鳴吸収し、励起されてプラズマ
状態になる。このようにして生成されたプラズマは励磁
コイル40が形成する発散磁界の磁界勾配により引き出
されて反応室30内に流入し、第2ガス導入系31から
導入されるシラン(SiH4 )ガスを分解して基板5
1上に絶縁膜であるシリコン窒化膜を形成する。なお、
高周波電源52の役割については、以下の〔発明が解決
しようとする課題〕の項で説明する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、電子サイ
クロトロン共鳴(以下ECRとも記す)プラズマCVD
装置は、低温下で絶縁膜を堆積できる特長を有するが、
なお、以下のような問題点がある。
【0007】電子サイクロトロン共鳴により発生するプ
ラズマの密度は、導入されるマイクロ波の空洞共振器と
なっているプラズマ生成室10内において、そのマイク
ロ波の共振モードや磁界の強度分布から生ずる特有の分
布を有しており、プラズマ生成室10の中心部から外側
に行くに従いプラズマ密度が低下する傾向になることが
多い。従って、このプラズマが基板51の表面上に到達
して形成される絶縁膜の厚さも、プラズマ密度を反映し
、その均一性が悪化する。
【0008】また、絶縁膜は、基板表面の配線等、段差
を有する部分の被覆に用いられることから、段差部を密
に被覆してかつ被覆後の面を平坦に形成する必要があり
、このために、基板51に高周波電源52より高周波バ
イアスを印加して基板表面近傍に高周波プラズマを発生
させ、この高周波プラズマにより発生する自己バイアス
効果、即ち高周波プラズマ中の電子とイオンとの移動度
の差に基づいて基板表面に現れる負電位によりプラズマ
中に発生しているイオンを加速し、基板表面に堆積した
薄膜に対してイオン衝撃が与えられ、このイオン衝撃に
より薄膜をスパッタすることができるようになる高周波
プラズマの効果を利用しスパッタと成膜とを平行して行
うバイアススパッタリング法を利用し、平坦化被覆を可
能とする方法が提案されている。そして、この高周波プ
ラズマの自己バイアス効果をより大きくするために膜形
成時の圧力を高くする方法も提案されている。しかし、
自己バイアスによる負電位が大きくなり、イオン衝撃が
強くなると膜の内部応力が増大し、この応力により配線
の断線を引き起こしたり、膜が剥離したり、またイオン
衝撃により素子に損傷が発生しやすいことが判明した。 一方、段差部の被覆性を確保するためには、自己バイア
スとして100〜200V程度は必要とされる。そして
、膜形成時の圧力が5mTorr以下の場合、自己バイ
アスを100〜200Vにするのは不可能であり、図5
に示すように、圧力を2mTorrとし、自己バイアス
100〜200Vに向けて高周波電力を増加させて行く
と応力も単調に増加し、この応力が圧縮圧力で−10×
109 dyne/cm2 以上になると配線の断線が
極端に多くなることが一般的には知られている。そこで
、イオン衝撃が小さくなり、応力が低減するような膜形
成条件を選ぶと、形成されたSiN膜の中の水素が増加
し耐薬品性特にふっ酸によるエッチング速度が早くなる
。この傾向は膜形成時の圧力が高くても同じである。す
なわち、ガス圧力を高くした場合には、ガス分子の平均
自由行程が小さくなり、プラズマ生成室内で加速される
電子が電離可能なエネルギーを得る前にガス分子と衝突
するためにプラズマ密度が低下するとともにプラズマの
活性も低下し、水素化シリコン(Si−H)や水素化窒
素(N−H)が増加して膜質が低下する。ガス圧力が1
×10−3Torr前後と低い場合には、気体分子の平
均自由行程は約10cm程度あるので、プラズマ生成室
で生成された窒素イオンと、電子により活性化されたシ
ラン系の活性種との間での衝突回数がそれぼど多くない
状態で、窒素化シリコン膜の生成が行われるのに対し、
ガス圧力が例えば1×10−1Torr前後になると、
気体分子の平均自由行程は1mm以下と短くなり、プラ
ズマ生成室で生成された低密度の窒素イオンは、それぞ
れかなりの回数シラン系の活性種あるいはシランと衝突
する。その上、応力が問題にならない程度のバイアス電
位では、基板表面近傍でのプラズマ密度はかなり低いの
でクラスタリング( 粒子が集合して塊状化する現象)
 が起こり、粒状物が発生しそのまま基板に降り積もる
。ここで、高周波バイアスパワーを増加させて基板表面
のプラズマ密度を大きくすると、クラスタとなった粒状
物が再分解し、応力の問題は残るものの良質な膜の形成
が可能となる。そして、このようにして形成された窒化
シリコン膜は、マイクロ波パワーがプラズマ室に作用し
てプラズマ生成室内に中心部から半径方向に密度が減ず
るプラズマを形成し、高周波バイアスパワーが基板周辺
に作用して周辺部に中央部より強い電界を形成すること
から、膜厚分布も良好で粒状形成物もなく、一見良質な
膜に見えるが、マイクロ波パワーと高周波バイアスパワ
ーとの作用する位置が離れているため、膜質の均一性が
損なわれる傾向がある。つまり、基板上の場所によって
はシリコンが多くなったり、逆に窒素が多くなったりし
、膜質に分布が発生する。そしてそれは、屈折率の分布
や耐薬品性の分布となってあらわれる。通常の窒化シリ
コン膜は化学量論的にはSi3 N4 と1つの化学式
で表されるが、屈性率や耐薬品性に分布があるというこ
とは、シリコンと窒素との結合比に分布があることを意
味する。
【0009】この発明の目的は、高周波バイアスパワー
を膜剥離や配線の断線等を生じない程度まで小さくした
場合に膜厚分布を均一になし得るガス圧力50〜200
mTorrの範囲で基板面上での膜質, 特に屈折率の
分布をなくし、膜厚分布, 膜質分布ともに均一な窒化
シリコン膜を形成することのできる膜形成の方法、なら
びに、基板表面段差部の平坦化被覆に必要な高周波バイ
アス電位100〜200Vを発生させるのに必要なガス
圧力のもとで窒化シリコン膜内に生じる応力を、段差部
を構成する配線や素子に損傷を与えない程度に抑えるこ
とのできる膜形成の方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明においては、屈折率の分布をなくする膜形
成の方法として、プラズマ生成領域と、このプラズマ生
成領域と連通状態に接する反応領域との境界面と基板と
の間にSiH4 ガスを境界近傍の流量が基板近傍流量
の3倍以上となるような流量分布で供給しつつ膜を形成
する方法をとるものとする。そして、プラズマ生成領域
内に導入されるN2 ガスあるいは窒素元素を含む化合
物ガスの流量と, 反応領域内に導入されるSiH4 
ガスの流量との総ガス流量の単位流量, 基板表面の1
cm2 当たり(2.5〜8.0)×10−3Wの割合
で高周波バイアスパワーを供給するものとする。
【0011】また、窒化シリコン膜内に生じる応力を、
配線や素子に損傷を与えない程度に抑える膜形成の方法
として、窒素ガスを流量比でシランガスの8〜12倍供
給しつつ膜形成を行う方法をとるものとする。そして、
この場合、装置内のガス圧力を40〜120mTorr
の範囲に保つとともに、高周波バイアスパワーを、プラ
ズマ生成領域と反応領域とに導入される総ガス流量の単
位流量当たり1〜2W/ccの割合で基板に供給するも
のとする。
【0012】
【作用】上記手段の作用もしくはそのもたらす効果の理
解を容易にするために、まず、本発明者が、屈折率分布
の均一化に当たり行った実験結果につき説明する。前述
のように、屈折率の分布はシリコンと窒素との結合比の
分布に起因して生ずることから、この結合比が、発散磁
界に沿うN2 ガスプラズマの移送路中へのシランガス
の導入の仕方によりどのように変化するかをみるために
、図3におけるプラズマ生成室10の出口近傍と基板5
1の近傍とにそれぞれ別個にシランガスを導入し、それ
ぞれの場合について基板上に形成された窒化シリコン膜
の屈折率分布を測定した。この結果を図4に示す。図4
の曲線aは、シランガスをプラズマ生成室の出口近傍に
導入した場合の屈折率分布を示し、曲線bはシランガス
を基板近傍に導入した場合の屈折率分布を示す。なお、
いずれの場合にも、基板51には、高周波電源52から
、クラスタの分解に十分な大きさの高周波バイアスパワ
ーを供給して膜を形成した。この結果、屈折率の絶対値
は、マイクロ波パワー、N2 ガス,SiH4 ガスそ
れぞれの流量等、成膜条件により上下するが、分布の傾
向は変わらず、プラズマ生成室出口近傍にシランガスを
供給したときは基板中央部の屈折率が大きくなり、基板
近傍にシランガスを供給したときは基板周縁側の屈折率
が大きくなることが分かった。
【0013】この、屈折率分布をなくするための発明は
、このように屈折率分布が相反する2つの曲線a,bを
重畳することにより、屈折率の平均化すなわち均一化が
得られることに着目したものである。従って、シランガ
スの供給に際し前記手段の項で示すような流量分布をも
たせると、プラズマ生成領域と反応領域との境界近傍に
供給されたシランガスの多くがマイクロ波バワーによる
高密度,高活性のN2ガスプラズマから発生する電子や
窒素イオンにより分解されてシリコンの窒素化が促進さ
れ、窒化シリコンの微粒が発散磁界に沿う電子の移動に
影響されて基板面に広く分布して到達し、基板の中央部
が周縁側よりやや高い屈折率分布を形成する。一方、基
板近傍に供給されたシランガスは、基板に印加さた高周
波バイアスにより、基板表面に高周波プラズマを形成し
てクラスタの再分解や未分解シランガスの直接分解を促
し、飛来する活性な窒素と反応させて窒化シリコン膜を
形成させる。このとき、基板表面への高周波プラズマの
形成による基板の表面電位が作る基板表面の電界は、基
板中央部より周縁側が強くなるために、高周波プラズマ
のプラズマ密度は周縁側が大きくなり、この高周波プラ
ズマにより、基板の中央部より周縁側がやや大きい屈折
率分布が形成される。
【0014】以上の結果、屈折率が基板中央部と周縁部
とで平均化され、屈折率分布の小さい窒化シリコン膜を
得ることができる。実験の結果によれば、実施例の項で
説明するように、シランガスの流量分布を、プラズマ生
成領域と反応領域との境界近傍の流量が基板近傍の3倍
以上となるようにしたときに、形成された窒化シリコン
膜の屈折率が、要求される屈折率1.95〜2.0内に
入り、かつ膜厚分布ガ最も小さくなる結果が得られた。
【0015】また、上記実験において、基板に供給する
高周波バイアスパワーを、N2 ガスもしくは窒素を含
む化合物ガスとシランガスとの総流量の単位流量,基板
表面の1cm2 当たり(2.5〜8.0)×10−3
Wの割合としたときに、ガス圧力50〜200mTor
rの範囲で膜厚が均一化されるとともに、クラスタの再
分解やシランガスの分解が良好に行われて良質で膜厚,
屈折率分布の均一な膜が得られ、かつ発生した窒素やシ
ランイオンの衝撃による過大な膜の内部応力や下地のダ
メージの発生が防止されることが分かった。
【0016】次に、窒化シリコン膜内に生ずる応力を、
基板に形成された配線や素子に損傷を与えない程度に抑
える膜形成の方法として、窒素ガスを流量比でシランガ
スの8〜12倍供給しつつ膜形成を行う方法とした根據
となる実験結果につき説明する。レアのウエーハに対し
ては、窒素ガスとシランガスとの流量比を1:1に近づ
けると確かに膜質はよくなり、特に圧力が数十mTor
r程度に高いと特に良好となる。しかし、ウエーハ面上
に配線等による凹凸があると、流量比が1:1に近い場
合、高周波バイアスが100〜200V程度になるよう
に高周波バイアスパワーを供給したとき、応力が過大に
なってしまう。他方、窒素ガスの流量がシランガスの流
量に対して多すぎると、気相中でクラスタが形成され、
ウエーハ上の膜が粒々のものとなり、膜の内部応力は小
さくなるものの、膜が隙間だらけのものになり、緻密さ
に欠け、耐薬品性が低下する。そこで、膜の緻密さと内
部応力とが両立する窒素ガスとシランガスとの流量比を
実験で求めた結果、高周波バイアス100〜200Vの
もとで膜の緻密さと内部応力とが両立する流量比として
8〜12が得られた。そして、膜形成時に、圧力領域を
40〜120mTorrとし、装置内に導入されるガス
の総流量に対して高周波バイアスパワーを1〜2W/c
cの割合で基板に供給することにより、膜の内部応力を
過大にすることなく基板表面に100〜200Vの高周
波バイアス電位が得られることが確認された。
【0017】
【実施例】図1に本発明の方法により屈折率,膜厚,膜
質が均一な窒化シリコン膜を形成する電子サイクロトロ
ンプラズマCVD装置の構成例を示す。図において、図
3と同一の部材には同一符号を付して説明を省略する。 反応室30の内側には、内壁面に複数のガス放出口が形
成された二重円筒状筒体が、図2のように2個軸方向に
重ねて配され、プラズマ生成室10寄りの二重円筒状筒
体301のガス放出口311はプラズマ生成室10の出
口直下にガスを放出する位置に形成され、基板51寄り
の二重円筒状筒体302のガス放出口312は基板の直
前にガスを放出する位置に形成されている。そして、各
二重円筒状筒体の内部空間には、共通のシランガス源か
ら、それぞれガス流量の制御可能なマスフローメータ3
13,314を介してシランガスが供給され、この供給
されたシランガスがガス放出口311,312からプラ
ズマ生成室10の出口と基板51との間に供給される。 成膜時には、マスフローメータ313を通過するガス流
量がマスフローメータ314を通過するガス流量の3倍
以上となるように流量設定値が調整される。以下、この
ように構成された電子サイクロトロンプラズマCVD装
置を用いて窒化シリコン膜を形成したときの成膜条件の
2つの実施例ならびにこの2つの実施例のそれぞれと対
比される,互いに別の成膜条件例と,各成膜条件のもと
で得られた窒化シリコン膜の膜厚分布および屈折率分布
について説明する。
【0018】(1)成膜条件1(実施例1):第1ガス
導入系11から導入されるN2 ガスの流量を50cc
/min(標準状態換算値,以下同じ)とし、第2ガス
導入系31からマスフローメータ313を介してガス放
出口311からプラズマ生成室出口直下に供給するシラ
ンガスの流量を16cc/min ,マスフローメータ
314を介してガス放出口312から基板表面近傍に供
給するシランガスの流量を5cc/minとし、導波管
20を通してプラズマ生成室10に導入するマイクロ波
パワーを1.5kW, ガス圧力を80mTorr,高
周波電源52から基板51に供給する高周波バイアスパ
ワーを基板表面の1cm2 当たり0.67Wとして窒
化シリコン膜を形成したところ、直径8インチのシリコ
ン基板上で、膜厚分布は±4.2%,屈折率の平均値は
2.00で分布は±3.0%であった。
【0019】(2)成膜条件2:シランガスの反応室内
への導入を、ガス放出出口311だけから流量を21c
c/min として行い、他の条件は成膜条件1と同じ
にして窒化シリコン膜を形成したところ、膜厚分布は±
4.6%,屈折率の平均値は2.02で分布は±7.0
%であった。
【0020】(3)成膜条件3(実施例2):N2 ガ
スの流量を100cc/min と増加させ、他の条件
は成膜条件1と同じにして窒化シリコン膜を形成したと
ころ、膜厚分布は±4.7%,屈折率の平均値は1.9
5で分布は±3.0%であった。
【0021】(4)成膜条件4:シランガスの反応室内
への導入を、ガス放出口312だけから流量を21cc
/min として行い、他の条件は成膜条件3と同じに
して窒化シリコン膜を形成したところ、膜厚分布は±5
.2%,屈折率の平均値は1.93で分布は±9.3%
であった。
【0022】このように、ガス圧力に応じて均一な膜厚
が得られる高周波バイアスパワーを基板に供給しながら
、シランガスを、プラズマ生成室出口と基板との間で流
量分布をもたせて供給することにより、膜厚,屈折率と
もに均一性のよい窒化シリコン膜を得ることができる。 そして、ガス圧力50〜200mTorrの範囲では、
基板に、N2 ガスとシランガスとの総流量の単位流量
,基板表面の1cm2 当たり(2.5〜8.0)×1
0−3Wの割合で高周波バイアスパワーを供給すること
により、膜厚, 屈折率の分布の均一性が維持されると
ともに形成された窒化シリコン膜に粒状物が存在せず、
また膜の剥離も生じないことが確認された。
【0023】次に、基板表面段差部の平坦化被覆に必要
な高周波バイアス電位100〜200Vを発生させるの
に必要なガス圧力のもとで窒化シリコン膜内に生じる応
力を、段差部を構成する配線や素子に損傷を与えない程
度に抑えることのできる膜形成の方法の一実施例として
、膜形成時の圧力を60mTorrとした場合につき、
図3を参照しながら説明する。
【0024】まず、図3の装置を用いて窒化シリコン膜
を形成する際の装置の運転条件につき説明する。試料台
50に基板51を載置し、プラズマ室10および反応室
30内を充分排気した上で、基板温度を200℃以下、
通常は50〜150℃に自動調整し、窒素ガスをプラズ
マ室10に、シランガスを反応室30に導入する。この
とき、窒素ガスがシランガスに対し流量比で8〜12倍
となるように、かつかかる雰囲気ガスの装置内圧力が4
0〜120mTorrとなるようにそれぞれのガス流量
を調整する。
【0025】そこで、試料台50に載置する基板51に
8インチ径のものを用い、装置内圧力が60mTorr
となるようにそれぞれのガス流量を調整し、基板51に
供給する高周波バイアスパワーを変化させて窒化シリコ
ン膜を形成し、膜内に生じた応力を測定した所、図6に
示すように、高周波バイアスパワーが総ガス流量の単位
流量当たり2.5W/ccでは膜応力が−10×109
 dyne/cm2 以上となり、供給パワーを低下さ
せると膜応力も低下する結果が得られた。しかし、他の
膜質, 例えば屈折率や耐薬品性等は供給パワーが大き
い場合と同等の値が維持された。
【0026】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明においては
、高周波電源を備えた電子サイクロトロンプラズマCV
D装置を用いて屈折率ならびに膜厚の均一な窒化シリコ
ン膜を形成する際の膜形成方法を、プラズマ生成領域と
反応領域との境界と基板との間にシランガスを該境界近
傍の流量が基板近傍の流量の3倍以上となる流量分布で
供給して膜を形成する方法としたので、プラズマ生成室
出口側に供給されたシランガスによる屈折率の分布と基
板側に供給されたシランガスによる屈折率の分布とが相
補って分布が均一化される。そして、ガス圧力が50〜
200mTorrとして窒化シリコン膜を形成する際に
、基板に供給する高周波バイアスバワーを、N2 ガス
とシランガスとの総流量の単位流量, 基板表面の1c
m2 当たり(2.5〜8.0)×10−3Wの割合と
することにより、膜厚分布が均一化されるとともに屈折
率分布の均一性が維持され、かつ形成された窒化シリコ
ン膜内に粒状物が存在せず、また膜剥離が生じることも
なく、良質な窒化シリコン膜を得ることができる。
【0027】また、窒化シリコン膜の形成に当たり、窒
素ガスの流量をシランガス流量の8〜12倍としたので
、基板表面段差部の平坦被覆に必要な高周波バイアス電
位100〜200Vのもとで、必要な膜の緻密さと膜内
応力とを両立させることができるようになった。そして
、この条件での膜形成を、40〜120mTorrの圧
力領域で行うようにするとともに、基板に総ガス流量の
単位流量当たり1〜2W/ccの割合で高周波バイアス
パワーを供給することにより、段差部の平坦被覆に必要
な高周波バイアス電位100〜200Vを、膜内応力を
−10×109 dyne/cm2 以下に保った状態
で発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により膜厚および屈折率の分布が
一様な窒化シリコン膜を形成する電子サイクロトロンプ
ラズマCVD装置の構成例を示す概念図
【図2】図1の
装置における第2ガス導入系の部分斜視図
【図3】従来の方法により窒化シリコン膜を形成する電
子サイクロトロンプラズマCVD装置の構成例を示す概
念図
【図4】反応室内シランガス導入位置の違いによる屈折
率分布の相違を示す線図
【図5】装置内のガス圧を2mTorrとしたときの高
周波バイアスパワーと窒化シリコン膜内応力との関係を
示す線図
【図6】窒素ガスとシランガスとの流量比を本発明によ
る流量比とし、装置内ガス圧を60mTorrとして窒
化シリコン膜を形成したときの,高周波バイアスパワー
と膜応力との関係を示す線図
【符号の説明】
10    プラズマ生成室(プラズマ生成領域)11
    第1ガス導入系 30    反応室(反応領域) 31    第2ガス導入系 311    ガス放出口 312    ガス放出口 313    マスフローメータ 314    マスフローメータ 51    基板 52    高周波電源

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラズマ生成領域と、このプラズマ生成領
    域と連通状態に接する反応領域と、高周波電源とを備え
    た電子サイクロトロンプラズマCVD装置を用い、プラ
    ズマ生成領域に窒素の単体ガスまたは窒素元素を有する
    化合物ガスを導入,プラズマ化して反応領域へ流出させ
    つつ反応領域にシランガスを導入して、高周波電源から
    高周波バイアスパワーが供給される反応室内の基板上に
    窒化シリコン膜を形成する際の膜形成方法であって、プ
    ラズマ生成領域と反応領域との境界と基板との間にシラ
    ンガスを該境界近傍の流量が基板近傍の流量の3倍以上
    となる流量分布で供給することを特徴とする窒化シリコ
    ン膜の形成方法。
  2. 【請求項2】請求項第1項に記載の窒化シリコン膜の形
    成方法において、窒化シリコン膜をガス圧力50〜20
    0mTorrの範囲で形成するときに、プラズマ生成領
    域と反応領域とに導入される総ガス流量の単位流量,基
    板表面の1cm2 当たり(2.5〜8.0)×10−
    3Wの割合で高周波バイアスパワーを基板に供給するこ
    とを特徴とする窒化シリコン膜の形成方法。
  3. 【請求項3】プラズマ生成領域と、このプラズマ生成領
    域と連通状態に接する反応領域と、高周波電源とを備え
    た電子サイクロトロンプラズマCVD装置を用い、プラ
    ズマ生成領域に窒素の単体ガスまたは窒素元素を有する
    化合物ガスを導入, プラズマ化して反応領域へ流出さ
    せつつ反応領域にシランガスを導入して、高周波電源か
    ら高周波バイアスパワーが供給される反応室内の基板上
    に窒化シリコン膜を形成する際の膜形成方法であって、
    窒素ガスを流量比でシランガスの8〜12倍供給しつつ
    膜形成を行うことを特徴とする窒化シリコン膜の形成方
    法。
  4. 【請求項4】請求項第3項に記載の窒化シリコン膜形成
    方法において、電子サイクロトロンプラズマCVD装置
    内のガス圧力を40〜120mTorrの範囲に保つと
    ともに、高周波バイアスパワーを、プラズマ生成領域と
    反応領域とに導入される総ガス流量の単位流量当たり1
    〜2W/ccの割合で基板に供給しつつ膜形成を行うこ
    とを特徴とする窒化シリコン膜の形成方法。
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