JPH04292702A - 微粉炭燃焼装置 - Google Patents

微粉炭燃焼装置

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JPH04292702A
JPH04292702A JP5535091A JP5535091A JPH04292702A JP H04292702 A JPH04292702 A JP H04292702A JP 5535091 A JP5535091 A JP 5535091A JP 5535091 A JP5535091 A JP 5535091A JP H04292702 A JPH04292702 A JP H04292702A
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JP
Japan
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pulverized coal
flame stabilizer
combustion
working gas
burner
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JP5535091A
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Inventor
Akira Baba
彰 馬場
Kunio Okiura
沖浦 邦夫
Shigeki Morita
茂樹 森田
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は微粉炭焚きボイラ火炉に
用いられる微粉炭燃焼装置に係り,特に難燃性の燃料を
用いる場合,または頻繁に炭種が変わる場合,あるいは
燃焼の負荷変化の激しい運用をする微粉炭バーナにおい
て,微粉炭を安定燃焼させるのに好適な構造の保炎器を
備えた微粉炭燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年,油燃料価格の不安定性から,微粉
炭焚きボイラの需要が急速に増加している。微粉炭焚き
ボイラに使用されている補助燃料は,着火性の良い軽油
,重油が主流であり,これらの油燃料は,起動用には重
油を,点火用には軽油という具合に使い分けられている
。そして,補助燃料は,主燃料に油を使用する場合と比
較して使用比率は低いが,近年発電用ボイラにおいては
,中間負荷運用が多くなり,点火,起動の頻度は以前と
比較すると著しく高くなり,したがって,補助燃料の主
燃料に対する使用比率も著しく増加している。従来,ボ
イラ火炉等に用いられている微粉炭燃焼システムは,図
9に示すように石炭バンカ27から,石炭の分級機が内
蔵されている石炭粉砕機29(ミル)に供給し,粉砕さ
れた石炭を微粉炭バーナ31に,1次空気ファン30に
よって供給される搬送用空気(1次空気)と共に,直接
供給して燃焼させるシステムが実用化されている。この
微粉炭燃焼システムでは,ミル29に供給される原炭の
乾燥,ミル29内部における分級,および微粉炭バーナ
31への微粉炭の搬送用として加熱空気を導入する。し
たがって,原炭の水分,粉砕性,燃焼性に応じてその空
気量および空気温度が決定される。近年,石炭焚きボイ
ラにおいても中間負荷運用が多く求められるようになり
,新鋭のボイラ等では石炭専焼状態で,ガスや油焚きボ
イラで運用されているのと同等のボイラ最低負荷15%
が目標とされるようになってきた。望ましくは,微粉炭
バーナ単体で,そこまでボイラ負荷が下げられれば,ミ
ルシステムの起動停止の必要性がなくなり,ボイラの負
荷応答速度は最大となる。そのためには,極低負荷時に
おいても安定燃焼する微粉炭バーナが必要となる。ちな
みに,ボイラ負荷15%時における微粉炭濃度C/A(
微粉炭量/搬送用空気量)は0.1以下となり微粉炭濃
度は極めて希薄な状態になるために着火保炎が困難とな
り安定燃焼ができないという問題が生じる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したごとく,従来
の微粉炭バーナを用いて低負荷燃焼を行うと,微粉炭濃
度が希薄となり着火保炎が困難となり安定燃焼ができな
くなるという問題がある。この問題を解決するためには
,基本的には次のような手段をとることが効果的である
と考えられている。 (1)微粉炭バーナ入口の微粉炭濃度はそのまま変えず
に微粉炭を濃縮分離して,局所的に高濃度領域を形成さ
せて安定燃焼をはかる(例えば,特開昭62−6600
7号公報,同63−279004号公報,実開昭62−
24209号公報等が挙げられる)。 (2)微粉炭バーナの保炎器の面積を増大させる等の手
段によって,高温部における微粉炭粒子の滞留時間の増
加をはかる。 しかし,これらの方法はいずれも問題点があり,上記(
1)の方法は,微粉炭の濃縮分離のために搬送用空気の
圧力損失が避けられず,また微粉炭の濃縮装置の新設が
必要となるため,設備費が多大となる。また,上記(2
)の方法は,(1)の方法と比較して,比較的小規模の
改造で効果は期待されるが,高負荷燃焼時には保炎器の
表面温度が上昇して焼損したり,また石炭の性状によっ
ては灰が溶融付着したりして微粉炭の燃焼性が著しく低
下するという問題があった。
【0004】本発明の目的は上記従来技術における問題
点を解消するものであって,難燃性の石炭を用いる場合
,頻繁に炭種が変化する場合,あるいは燃焼負荷変化の
激しい運用をする微粉炭バーナであっても,安定して燃
焼を継続することができる構造の保炎器を備えた微粉炭
燃焼装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的を達成
するために,微粉炭バーナにおいて,微粉炭供給管の先
端部に,断面を急に拡大させた段(ステップ)部を有す
る保炎器を構成し,該保炎器のステップ部に,バーナ出
口部近傍における微粉炭粒子滞留部における気流を調整
するための複数の加圧気体導入部を設け,バーナの燃焼
負荷もしくは保炎器の温度に応じて,上記加圧気体の導
入量を制御し得る構造の保炎器を設けるものである。本
発明は,石炭を主燃料とし,石炭粉砕機(ミル)によっ
て粉砕された微粉炭を気流によって微粉炭バーナに搬送
して燃焼させる直接燃焼方式の炉またはボイラ燃焼シス
テムにおいて,微粉炭バーナ出口部近傍の微粉炭粒子滞
留部における気流を調整するために,微粉炭バーナの微
粉炭供給管の火炉側の先端部に,断面を急に拡大した段
(ステップ)部を形成し,この段部の一部に多孔質板も
しくは複数のノズル構造体によって構成された加圧気体
導入部を複数個設けた保炎器を設置するものである。そ
して,加圧気体導入部から微粉炭粒子滞留部に供給する
作動気体は,バーナの燃焼用空気とは別系統から導入し
,個々に制御し得る管路を設けることが好ましい。なお
,作動気体の供給圧力は,少なくとも200mm水柱以
上であることが望ましい。加圧気体導入部は,多孔質板
から作動気体を噴出させる構造とし,かつ複数に分割し
て,それぞれに加圧ヘッダ室を設け,それぞれの加圧ヘ
ッダ室に作動気体を供給する構造が好ましい。
【0006】本発明の複数の加圧気体導入部を有する保
炎器を設けた微粉炭バーナを用いて微粉炭を燃焼させる
場合に,保炎器の少なくとも一部の温度を検出して,こ
の検出温度が上限基準値を越えるようであれば作動気体
の圧力を増加し,また下限基準値を下回るようであれば
作動気体の圧力を低下させる圧力制御装置もしくは作動
気体の流量制御装置を設けることができる。また,それ
ぞれの作動気体の導入管路に,過剰流量検出装置および
流体遮断装置を設けて,作動気体が過剰に流れた場合に
は,その管路の遮断装置が作動するように構成すること
もできる。そして,作動気体の導入管路を,1台の微粉
炭バーナにつき,少なくとも2箇所以上設けるか,各々
の管路に遮断装置を取付け,さらに流量検出装置を1台
の微粉炭バーナにつき,少なくとも1箇所以上設けても
よい。また,上記遮断装置を順次作動させることにより
,作動気体の流量の変化を検出し,作動気体導入管路の
異常を検出することもできる。さらに,バーナの微粉炭
供給管の出口部に設ける流路を急拡大した段(ステップ
)部は,その急拡大部の半径方向の距離をHとし,軸方
向の距離をLとするとき,その比率(L/H)が7以下
であることが好ましい。
【0007】
【作用】図11は,保炎器の出口部における微粉炭粒子
20と燃焼用の2次空気19の相互の流動状態を示す模
式図である。図において,微粉炭粒子20は,微粉炭供
給管14から火炉1内に噴出され,火炉1からの輻射熱
を受けて着火した後,燃焼用2次空気19に同伴されて
,一度保炎器18側に戻り,さらに微粉炭供給管14外
部の燃焼用2次空気19によって,火炉1内に搬送され
る。保炎器18の表面積が大きいと,微粉炭供給管14
内を通過する微粉炭搬送用1次空気と燃焼用2次空気1
9を分離する空隙が大きくなるため,微粉炭粒子20は
,上記空隙が小さい場合よりも保炎器18側に戻り易く
なる渦流が生じるので,この領域における微粉炭粒子2
0の滞留時間が増加し着火保炎が強化されることになる
。しかし,通常の保炎器18は,固体壁構造であるため
に火炉1側から戻ってきた微粉炭粒子20は,保炎器1
8の端面で流速が低下して,保炎器18の温度条件によ
っては,灰などが溶融付着することがある。このような
場合,徐々に溶融付着粒子が増加成長して,微粉炭粒子
20の循環領域を埋め尽くすことも考えられる。この状
態では,もはや保炎器としての機能が低下し微粉炭粒子
20の着火や保炎には全く寄与しないことになる。本発
明は,低負荷燃焼時における火炎の安定性の向上をはか
ると共に,高負荷燃焼時におけるスラッギング(溶融灰
の付着成長)や保炎器の焼損を防止することができる構
造の保炎器を備えた微粉炭燃焼装置である。
【0008】
【実施例】図9に,従来の微粉炭燃焼用ボイラの燃焼系
統図を示し,図10に従来の微粉炭バーナの構造の一例
を示す。図において,石炭は,石炭バンカ27に貯蔵さ
れ,燃焼装置の負荷に応じて石炭フィーダ28からミル
29に送られる。ミル29で粉砕された石炭は,微粉炭
として1次空気と共に微粉炭バーナ31まで搬送される
。 <実施例1>図1および図2に,本発明の保炎器3を備
えた微粉炭バーナの構造の一例を示す。本発明の微粉炭
バーナは,制御装置(CPU)11により,各微粉炭バ
ーナの保炎器3の内側に,少量の作動気体を,作動気体
導入管6より作動気体加圧ヘッダ15に導入して,保炎
器3の下流側における微粉炭粒子の循環域の大きさを制
御し得る構造になっており,燃焼負荷,石炭種あるいは
NOx値調整等の燃焼条件の変化に対し,自動的に対応
できるように構成されている。微粉炭は,搬送用の空気
によって微粉炭供給管14を通過して火炉1内に供給さ
れる。 微粉炭バーナ出口部に設けられている噴流剥離器4およ
び保炎器3の流路拡大構造によって,微粉炭粒子の循環
領域が形成される。この微粉炭粒子の循環領域の大きさ
を制御して保炎器の内面温度を抑制するために,作動気
体を加圧して作動気体導入管6から作動気体加圧ヘッダ
15に導入するとともに,保炎器3の内面温度を温度計
測系17により監視し,保炎器3に灰が溶融付着しない
ように流量調整弁9で制御する。なお,この作動気体の
流量は少量で十分であり,燃焼用空気またはボイラ排ガ
ス等を作動気体として好適に用いられる。そして,作動
気体の導入経路は,作動気体を加圧冷却した後に,各バ
ーナに設けられている流量計測装置10で計量された後
,流量調整弁9を通過し,ヘッダ8で均圧される。その
後,複数の流路に分岐され,各流路別の遮断弁7を通っ
て,保炎器3の手前の作動気体加圧ヘッダ15に,作動
気体導入管6で連結される。その後,多孔板5から保炎
器3の内側に噴出される。さて,多孔板5と作動気体加
圧ヘッダ15の構造は,図2に示すバーナ正面図から明
らかなごとく,複数の室に分割された個別加圧ヘッダ1
6が設けられ,各個別加圧ヘッダ16の多孔板5が万一
破損しても,流量計測装置10で作動空気の流量異常が
検知され,破損箇所への作動気体の流路を遮断弁7で遮
断してしまうため,微粉炭燃焼には影響しない。一方,
燃焼用空気は図1では2つの流路から旋回されながら供
給される。図1中の13は燃焼用2次空気旋回器であり
,12は燃焼用3次空気旋回器である。これらの空気量
は,燃焼用全空気量の約80%に達する。
【0009】図12は,保炎器3の形状と微粉炭粒子の
循環領域の大きさを示す模式図である。図12中のHは
,保炎器の半径方向の距離(幅),Aは,バーナ軸断面
における微粉炭粒子の循環領域の大きさを示し,Lは,
そのバーナ軸方向の距離(長さ)を示す。AはHだけで
は決定されず,燃焼用空気流の運動量や旋回強度などの
パラメータが関与するが,本実施例においては,これら
のパラメータは固定して説明する。図13は,図12で
示したH,L,Aと,着火確率との関係を示した。図1
3において,SW1〜SW3は旋回強度をパラメータに
とってある。例えば,Hと旋回強度によりA,Lが決ま
り,着火確率が推測される。この着火確率のモデルを,
図14および図15で説明する。図14は滞留時間τと
微粉炭粒子温度Tの関係を示す。図において,横軸は粒
子が加熱される時間τを示し,τ1>τ2で,またLに
比例するものと考える。また微粉炭粒径を変えた場合,
同じ滞留時間τ1でも,着火する微粉炭粒子(d11)
と着火しない粒子(d1N1)に分かれる。すなわち,
一定の時間に微粉炭粒子が周囲から輻射や乱流熱拡散で
熱を受ける場合に,滞留時間が長く,また微粉炭粒子径
が小さい程,着火しやすい。図15には,微粉炭の粒径
分布を示す。横軸には微粉炭粒子径d,縦軸には累積重
量分率Wを示す。着火する粒子を着火限界粒子径d1と
して,その時の累積重量分率をW1とすると,着火確率
は100−W1(%)となる。本発明は低負荷燃焼時に
おいて,安定燃焼が可能なように,着火確率を大きくす
るため,保炎器のHを増加して,低負荷燃焼時の微粉炭
バーナ火炎の保炎強化をはかった。図3に,本発明の微
粉炭バーナの燃焼負荷と保炎器内面の温度Tの関係を従
来型バーナと比較して示した。従来型バーナの保炎器と
比較すると,本発明の微粉炭バーナの保炎器の温度が上
昇し,最低負荷燃焼時の保炎器の内面温度をTとすると
,運用可能な最低負荷がηだけ低下していることが分か
る。しかし,ただ,保炎器を大きくするだけでは高負荷
燃焼時において,保炎器の内面温度が上昇し過ぎて焼損
や灰の付着成長が懸念される。図6に,バーナ負荷と保
炎器内面温度との関係を示す。図において,Aは従来型
バーナ,Bは保炎器を大きくしただけのバーナ,Cは本
発明の微粉炭バーナによる温度特性を示す。図6中のT
Hは灰の溶融温度,TLは最低安定燃焼時の保炎器温度
(実績データ)であるすなわち,保炎器の温度がTHを
越えると灰が溶融付着し,一方,TL以下になると安定
燃焼が難しくなるため,THとTLの温度範囲になるよ
うに制御することが望ましい。 図6から明らかなように,本発明の微粉炭バーナCでは
,広い燃焼負荷範囲を確保することが可能である。
【0010】図4と図5は,保炎器の温度制御状況を示
す。図4は,高負荷燃焼時の保炎器周辺の火炎形状であ
る。高負荷燃焼時においては,火炉の温度が十分に高い
ため,保炎器のすぐ後方に微粉炭粒子の循環領域を形成
させなくても火炎は十分に安定する。したがって,この
循環領域に作動空気を多量に供給し,若干火炎が吹き飛
び状態にすることにより保炎器の冷却を行い焼損を防止
することができる。図5は,低負荷燃焼時における保炎
器周辺の火炎の形状である。低負荷燃焼時においては,
火炉の温度が低いために,保炎器のすぐ後方に微粉炭粒
子の循環領域を形成させないと火炎は不安定となる。し
たがって,この微粉炭粒子の循環領域に作動空気を少量
流すかまたは停止する。このように,燃焼負荷に応じて
,または保炎器の表面温度を監視しながら作動気体の流
量を制御するものである。
【0011】<実施例2>図7と図8に,本実施例の保
炎器3の構成を示す。作動気体加圧ヘッダ15から保炎
器3の内側に気体を導入する場合に,次のことに留意し
なければならない。 (1)気体の均等な投入。 (2)焼損および破損の防止。 (1)に対しては,図7や図8に示すごとく,多孔質の
板から滲出するように作動気体を導入するのが好ましい
。図7は,焼結金属板23を取り付けた構造の作動気体
加圧ヘッダ15を示し,図8は,微細なノズル群を有す
る多孔金属板24を設けた作動気体加圧ヘッダ15の構
造を示す。このように,作動気体の噴出部を多孔質構造
とすることにより,保炎器3の内側に微粉炭粒子が飛び
込む確率を低くすることができる。また,(2)に対し
ては,常に保炎器3の表面温度を監視しながら作動気体
を導入すれば冷却効果が期待できる。さらに,なんらか
の原因で多孔質板が破壊した場合には,保炎器の焼損防
止と作動気体の異常流量を防止するために,作動気体の
圧力室および多孔質板を複数化し,それぞれの流路に遮
断装置を配置することで防止できる。破壊の有無と破壊
箇所については,遮断装置を順次作動させ,流量の変化
を調べれば判明する。
【0012】
【発明の効果】以上詳細に説明したことく,本発明の保
炎器を備えた微粉炭燃焼器は,簡単な設備の追加のみで
広域負荷での安定燃焼が実現できる。さらに,個々の微
粉炭バーナの燃焼制御に適応が可能であることから,ボ
イラ火炉全体の燃焼を,従来の燃焼システムと比較して
より細かく燃焼制御を行うことができ,常に最適な燃焼
条件を保持できる特徴がある。また,保炎器内面の温度
制御が可能であることから,炭種が変わって灰の溶融温
度が低い石炭を燃焼する場合においても,保炎器の内面
温度を制御することができるので,灰が付着成長し,微
粉炭バーナの燃焼を悪化させることがなく,多炭種の適
用が可能である。また,微粉炭粒子の流れを調整するた
め,燃焼用空気より若干高い圧力の作動気体を保炎器の
ヘッダに導入するが,ボイラ火炉等では押し込み通風器
から直接供給することができ,作動気体の流量が極めて
少量であることから,動力費としてはほとんど無視でき
るほどの安価となる。また,保炎器への作動用気体の導
入によるNOxの生成や灰中未燃分の増加は,気体が少
量であることからほとんど影響は無い。本発明の保炎器
を備えた微粉炭燃焼装置は,固体燃料の燃焼に関して,
その着火保炎を安定化させるものであるので,微粉炭バ
ーナの広域負荷燃焼への対応はもちろんのこと,低NO
x,高効率燃焼に有効である。さらに,固体燃料と気体
や液体燃料とを混合して燃焼させるシステムにおいても
有効に利用できる。すなわち,一般に燃えにくい燃料で
ある固体燃料と,燃え易い気体や液体燃料とを燃焼させ
る場合,気体や液体燃料の燃焼時に保炎器の表面温度が
上昇しすぎて焼損の恐れが生じ,また固体燃料を燃焼さ
せる場合には,火炎が不安定となり易いが,本発明の保
炎器を備えたバーナを用いることにより,固体燃料の燃
焼には保炎器の面積を大きくし,気体や液体燃料の燃焼
の場合には,保炎器に作動気体を導入する手段により容
易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で例示した微粉炭バーナの構
造を示す模式図。
【図2】図1に示す微粉炭バーナの正面図。
【図3】実施例1で例示した微粉炭バーナの燃焼負荷と
保炎器の温度との関係を,従来型バーナと比較して示し
たグラフ。
【図4】実施例1で例示した微粉炭バーナの高負荷燃焼
時における火炎形状を示す模式図。
【図5】実施例1で例示した微粉炭バーナの低負荷燃焼
時における火炎形状を示す模式図。
【図6】実施例1で例示した微粉炭バーナ負荷と保炎器
表面温度との関係を,従来型バーナと比較して示したグ
ラフ。
【図7】本発明の実施例2で例示した微粉炭バーナの保
炎器の構成を示す模式図。
【図8】実施例2で例示した微粉炭バーナの保炎器の他
の構成を示す模式図。
【図9】従来の微粉炭焚きボイラ火炉の燃焼系統図。
【図10】従来の微粉炭バーナの構造を示す模式図。
【図11】微粉炭バーナの保炎器の出口部における微粉
炭粒子と燃焼用2次空気の流動状態を示す模式図。
【図12】保炎器の形状と微粉炭粒子の循環領域の大き
さを示す説明図。
【図13】図12で示した保炎器における着火確率を示
す説明図。
【図14】微粉炭粒子の滞留時間と粒子の加熱温度の関
係を示すグラフ。
【図15】微粉炭粒子径と累積重量分布の関係(微粉炭
の粒径分布)を示すグラフ。
【符号の説明】
1…火炉 2…起動バーナ 3…保炎器 4…噴流剥離器 5…多孔板 6…作動気体導入管 7…遮断弁 8…ヘッダ 9…流量調整弁 10…流量計測装置 11…制御装置 12…燃焼用3次空気旋回器 13…燃焼用2次空気旋回器 14…微粉炭供給管 15…作動気体加圧ヘッダ 16…個別加圧ヘッダ 17…温度計測系 18…保炎器 19…燃焼用2次空気 20…微粉炭粒子 21…乱流混合域 22…高温燃焼ガス 23…焼結金属 24…多孔金属板 25…押し込み通風機 26…空気予熱器 27…石炭バンカ 28…石炭フィーダ 29…石炭粉砕機(ミル) 30…1次空気ファン 31…微粉炭バーナ 32…排ガス循環ファン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石炭粉砕機によって粉砕された微粉炭を気
    流搬送し,微粉炭供給管から火炉内に供給して燃焼させ
    る微粉炭バーナを備えた微粉炭燃焼装置において,上記
    微粉炭供給管の火炉側の先端部に,該微粉炭供給管の断
    面を拡大させた段部を有する保炎器を構成し,該保炎器
    の段部には,バーナ出口部近傍の微粉炭粒子滞留部にお
    ける気流を調整するための複数の加圧気体導入部を設け
    たことを特徴とする微粉炭燃焼装置。
  2. 【請求項2】請求項1において,加圧気体導入部は,多
    孔質板もしくは複数のノズル構造体によって構成するこ
    とを特徴とする微粉炭燃焼装置。
  3. 【請求項3】請求項1において,複数の加圧気体導入部
    に供給する作動気体は,微粉炭バーナの燃焼用空気系と
    は別系統の加圧気体供給系から導入し,個々に制御し得
    る管路を設けたことを特徴とする微粉炭燃焼装置。
  4. 【請求項4】請求項1において,保炎器の少なくとも1
    部の温度を検出する手段を設け,上記保炎器の温度に基
    づいて,複数の加圧気体導入部に供給する作動気体の圧
    力もしくは流量を調整する制御手段を設けたことを特徴
    とする微粉炭燃焼装置。
  5. 【請求項5】請求項3または請求項4において,複数の
    加圧気体導入管路に,導入される作動気体の流量検出器
    を設け,該流量検出器により検出された作動気体の流量
    が設定の値以上の過剰流量を示した場合には,上記加圧
    気体導入管路に設けられている流体遮断弁を作動させる
    手段を有することを特徴とする微粉炭燃焼装置。
JP5535091A 1991-03-20 1991-03-20 微粉炭燃焼装置 Pending JPH04292702A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102494337A (zh) * 2011-12-26 2012-06-13 上海锅炉厂有限公司 一种等离子无油点火分级燃烧系统
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