JPH0429222Y2 - - Google Patents

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JPH0429222Y2
JPH0429222Y2 JP17193886U JP17193886U JPH0429222Y2 JP H0429222 Y2 JPH0429222 Y2 JP H0429222Y2 JP 17193886 U JP17193886 U JP 17193886U JP 17193886 U JP17193886 U JP 17193886U JP H0429222 Y2 JPH0429222 Y2 JP H0429222Y2
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【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、石油、ガスを燃料として使用するボ
イラ用の混焼バーナに関する。
従来の技術 先ず、従来の混焼バーナについて説明する。
第7図は従来の混焼バーナの斜視断面図であ
り、1は先端にアトマイザ3を備えたオイルガン
である。2はオイルガン1の周りに同心状に配置
されたガス筒(ガスバーナ)であり、全体が長い
二重管構造となつていて、先端部にはリングバー
ナ4が設けられている。そして、リングバーナ4
の内側にはスワラ5が設けられている。また、ガ
ス筒2は円筒6で囲まれており、この円筒6の先
端はバーナタイル7に接続されている。
このような混焼バーナにおいて、オイルガン1
には油燃料8が供給され、この油燃料8はアトマ
イザ3から噴霧される。また、ガス筒2にはガス
燃料9が供給され、このガス燃料はリングバーナ
4から噴出される。一方、燃焼用空気10,11
はガス筒2の内側と外側とに夫々供給され、内側
に供給された空気10はスワラ5によつて旋回流
れとなり、外側に供給された空気11はリングバ
ーナ4の周りから流れ出す。
ところで、上記の混焼バーナにより油燃料8の
みを燃焼させる時は、アトマイザ3から噴霧した
油燃料8がバーナタイル7に当たらないように、
バーナタイル7の先端付近にアトマイザ3を置
き、リングバーナ4も略同じ位置に置いて使用す
るようにしていた。
一方、ガス燃料9のみを燃焼させる時には、リ
ングバーナ4を油燃料8のみを燃焼させるときよ
りも若干引込んだ位置に置き、アトマイザ3も略
同じ位置まで引込んだ状態で使用していた。
さらに、油燃料8とガス燃料9とを混焼する時
には、アトマイザ3を油燃料8のみを燃焼させる
ときと同じようにバーナタイル7の先端付近に置
き、リングバーナ4をガス燃料9のみを燃焼させ
るときと同じように若干引込んだ位置に置いて使
用しなければならなかつた。
考案が解決しようとする課題 以上述べた従来の混焼バーナで使用されている
ガス筒(ガスバーナ)2は、第8図に詳細に示す
ように、全体が長い二重管であるので重く、した
がつて燃焼調整時における移動をスムーズに行え
ない不便があつた。
また、この従来のガス筒2においては、多数の
ガス噴出孔4aがリングバーナ4に穿設され、そ
のガス噴出方向は通常第8図に実線矢印9′で示
すように真直ぐ前方へ延びる方向とされている。
しかし、スワラ5の羽根が所定角度(後述する
第5図のθ2を参照)で傾斜されていて、ガス筒2
の外側を通過する燃焼用空気(一次空気)11が
このスワラ5の羽根傾斜角度θ2とほぼ同じ角度で
もつて旋回するものにおいては、振動燃焼を防止
するために、リングバーナ4のガス噴出孔4aを
斜めに穿設してそのガス噴出方向を第8図に点線
矢印9″で示すように傾斜する方向とする必要が
ある。
そして、このような場合、ガス噴出流れに傾斜
を与えるには傾斜に充分な助走距離が必要であ
る。このため、従来例にあつては、ガスリング4
が厚くなり、孔4aの開け加工が不可能になる問
題があつた。また、厚いガスリング4になると、
ガス噴出孔4aの数が少ない場合にはこのガスリ
ング4の冷却が難しくなつて焼損する問題もあつ
た。
さらに、上述の従来の混焼バーナにあつては、
スワラ5の羽根傾斜角度(θ2)と、ガスリング4
のガス噴出孔4aのガス噴出方向(第8図の点線
矢印9″)とを同じ程度にできなかつたため、燃
料と空気との早期での混合が不良となり、例えば
O21.0%程度の低O2燃焼が不可能であり、燃え
切りも悪く発煙しやすかつた。そして、燃焼や空
気の量を増して燃焼範囲を拡大しようとすると、
振動燃焼が発生した。
また、上述の従来の混焼バーナにあつては、ア
トマイザ3をバーナタイル7の先端付近まで出す
と、混焼火炎の中にアトマイザ3やオイルガン1
の先端が入り、火炎から強い輻射熱をうけ、噴油
量が減少したり、変動したりするため燃焼が不安
定になつて操業を継続することが困難になるとい
う問題があつた。この原因は油燃料中の水分の過
熱膨張や噴霧媒体とする水蒸気の過熱膨張だと考
えられている。
課題を解決するための手段 上記の課題を解決するために、本考案は、筒状
をなすバーナタイルの中心部に配置され油燃料を
噴出するオイルガンと、このオイルガンの周りに
同心状に配置されるスワラと、このスワラを囲む
ように配置され前記バーナタイルの内側にガス燃
料を噴出するリングバーナと、このリングバーナ
と前記バーナタイルとの間隙および前記スワラに
燃焼用空気を供給する手段とを有する混焼バーナ
において、同心状に配置された2つの円筒と該円
筒の両端部を塞ぐ一対のリング状端板とから成る
密閉二重管と、この密閉二重管の一端に連通する
ガス管と、前記密閉二重管の他端に取付けられた
複数のノズルとで構成した、ガス燃料を噴出する
パイロツトバーナを前記オイルガンを包むように
設けたものである。
作 用 このような構成の混焼バーナによれば、パイロ
ツトバーナの密閉二重管の長さを短くして全体の
重さを軽くし、その移動をスムーズに行うことが
できる。そして、ノズル付設の構成なので、孔開
け加工よりも工作しやすい。
また、パイロツトバーナに流れるガス燃料によ
つて、オイルガン全体およびアトマイザの根元が
冷却される。よつて、パイロツトバーナ内部の油
燃料の過熱等による噴油量の減少や変動が防止さ
れる。
さらに、燃料と空気との混合が良くなり、振動
のない低O2短炎燃焼が実現できる。
実施例 以下本考案の実施例を第1図ないし第6図を参
照して詳細に説明する。
第1図は本考案に係る混焼バーナの一実施例を
示す断面図である。21はオイルガンであり、そ
の先端部にアトマイザ22が装着されていて油燃
焼器を構成している。そして、このオイルガン2
1の周囲には、これを包みガス燃料を噴出するパ
イロツトバーナ23が設けられている。
このパイロツトバーナ23は、第2図に詳細に
示されているように、ガス燃料32が導入される
複数のガス管23aと、密閉二重管23bと、複
数本のノズル23cとで構成されている。そし
て、密閉二重管23bは同心状に配置された2つ
の円筒23e,23fと該円筒の両端部を塞ぐ一
対のリング状端板23g,23hとから成り、こ
の密閉二重管23bの一端にガス管23aが連通
し、またこの密閉二重管23bの他端に複数本の
ノズル23cが円周上に取付けられている。さら
に、これらの各ノズル23cの先端部は順次同じ
方向に傾斜された傾斜部23dを備えている。こ
のノズル23cに対する傾斜部23dの傾斜角度
は、第3図に示すようにθ1である。
以上述べたパイロツトバーナ23は、第1図に
示すように、スワラ24の中央部を貫通するよう
にして設けられている。このスワラ24は、第4
図に詳細に示されているように、十分に長い外筒
24aと、この外筒24aの先端に設けられた複
数の羽根24bと、これらの羽根24bの中央部
に設けた短い内筒24cとから成つている。ま
た、スワラ24の羽根24bは第5図に示すよう
に角度θ2で傾斜している。
さらに、第2図に示すように、ノズル23の先
端部はガス噴出の助走距離を充分とれるように順
次同じ方向に傾斜された傾斜部23dとされ、ノ
ズル23cに対する傾斜部23dの傾斜角度は第
3図に示したようにθ1であるが、このθ1は第5図
に示したスワラ24の羽根24bの傾斜角度θ2
れ故パイロツトバーナ23の外側を通過する一次
空気34の旋回角度θ3(第2図参照)とほぼ同じ
値とされている。
また、スワラ24の外筒24aの外側には、第
1図に示すように、ガス燃焼用のリングバーナ2
5が設けられている。このリングバーナ25は、
第6図に詳細に示されているように、複数本のガ
ス管25aと、これらのガス管に接続された密閉
二重筒状のリング25bとから成り、リング25
bの外側周壁には多数のガス噴出孔25cが形成
されている。このリングバーナ25はパイロツト
バーナ23とは独立に形成されているもので、従
つて両者は軸芯方向に相対的に移動可能である。
これらのオイルガン21、パイロツトバーナ2
3、スワラ24、リングバーナ25等から成る構
造体は、第1図に示すように、バーナタイル26
とそれに連結された空気筒27とによつて形成さ
れるエアレジスタに囲まれた位置に設けられてい
る。
このように構成された本実施例による混焼バー
ナは、オイルガン21を通つた油燃料31が先端
のアトマイザ22から噴霧される。そして、パイ
ロツトバーナ23にはガス燃料32がガス管23
aおよび密閉二重管23dを経て供給され、各ノ
ズル23cの傾斜部23dから流出角θ1で噴出さ
れる。また、リングバーナ25にはガス燃料33
がガス管25aを通つて供給され、リング25b
のガス噴出孔25cから噴出される。
なお、一次空気34はスワラ24の外筒24a
の内側を通り、羽根24bによつて旋回角θ2が与
えられて旋回空気となり、主にアトマイザ22か
ら噴霧される油燃料31とパイロツトバーナ23
から噴出されるガス燃料32の燃焼に関与するこ
とになる。また、二次空気35は空気筒27とス
ワラ24の外筒24aとの間を通り、主にリング
バーナ25から噴出されるガス燃料33の燃焼に
関与するものである。
考案の効果 以上詳述したように、本考案によれば、混焼バ
ーナにおけるパイロツトバーナの密閉二重管の部
分の長さを短くすることができるので、バーナ全
体の重量を軽くし、燃焼調整時におけるバーナの
の移動をスムーズに行うことができる。また、ガ
スを噴出するのにノズルを付設しているが、この
ようなノズルの工作は孔開け加工よりも簡単なの
で、バーナの製作が容易となる。
また、本考案によれば、混焼時にオイルガン周
囲のパイロツトバーナにガス燃料を流すので、油
燃料の流量変動を防止して安定な燃焼を維持させ
ることができる。そして、リングバーナとスワラ
とは別構成となつているので、混焼時にリングバ
ーナをバーナタイルの奥へ引込むようにして、ガ
ス燃料と二次空気との予混合を行うことにより、
低O2短炎化燃焼を実現することができる。
さらに、パイロツトバーナからの噴出ガスの流
出角とスワラからの旋回空気の旋回角とを略同じ
にすれば、振動のない安定な低O2燃焼を確保で
きるし、旋回を与えることによりアトマイザおよ
びパイロツトバーナからの火炎を短炎化でき、低
O2短炎化燃焼が可能となる。そして、燃焼量の
調整範囲を拡大しても、振動のない低O2短炎化
燃焼が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る混焼バーナの一実施例を
示す断面図、第2図は第1図中のパイロツトバー
ナを拡大した斜視図、第3図は第2図中のノズル
部分の説明図、第4図は第1図中のスワラを拡大
した斜視図、第5図は第4図中の羽根部分の説明
図、第6図は第1図中のリングバーナを拡大した
斜視図、第7図は従来の混焼バーナの斜視断面
図、第8図は第7図中のガス筒(ガスバーナ)を
示す斜視図である。 21……オイルガン、23a……ガス管、23
b……密閉二重管、23c……ノズル、23e,
23f……円筒、23g,23h……リング状端
板、24……スワラ、25……リングバーナ、2
6……バーナタイル。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 筒状をなすバーナタイルの中心部に配置され
    油燃料を噴出するオイルガンと、このオイルガ
    ンの周りに同心状に配置されるスワラと、この
    スワラを囲むように配置され前記バーナタイル
    の内側にガス燃料を噴出するリングバーナと、
    このリングバーナと前記バーナタイルとの間隙
    および前記スワラに燃焼用空気を供給する手段
    とを有する混焼バーナにおいて、同心状に配置
    された2つの円筒と該円筒の両端部を塞ぐ一対
    のリング状端板とから成る密閉二重管と、この
    密閉二重管の一端に連通するガス管と、前記密
    閉二重管の他端に取付けられた複数のノズルと
    で構成した、ガス燃料を噴出するパイロツトバ
    ーナを前記オイルガンを包むように設けたこと
    を特徴とする混焼バーナ。 2 実用新案登録請求の範囲第1項記載の混焼バ
    ーナにおいて、前記パイロツトバーナを前記リ
    ングバーナに対して軸芯方向に相対的に移動可
    能に設けたことを特徴とする混焼バーナ。 3 実用新案登録請求の範囲第1項又は第2項記
    載の混焼バーナにおいて、前記パイロツトバー
    ナでガス燃料を噴出するノズルの傾斜角度を、
    前記スワラの羽根の傾斜角度と大略同じにした
    ことを特徴とする混焼バーナ。
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JPS6380425U JPS6380425U (ja) 1988-05-27
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