JPH04283299A - ボイラ用缶内処理剤組成物 - Google Patents

ボイラ用缶内処理剤組成物

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JPH04283299A
JPH04283299A JP3068871A JP6887191A JPH04283299A JP H04283299 A JPH04283299 A JP H04283299A JP 3068871 A JP3068871 A JP 3068871A JP 6887191 A JP6887191 A JP 6887191A JP H04283299 A JPH04283299 A JP H04283299A
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boiler
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corrosion
hydrazine
scale
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Hitoshi Shiraishi
仁士 白石
Junichi Nakajima
純一 中島
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、主として、蒸気ボイ
ラに供給する水のための処理剤であって、とりわけ高温
度の環境下におかれる缶体内部で金属表面上に強固な防
食被膜を形成することのできる組成物に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】ボイラ用の缶内処理剤には、清缶剤とし
て用いられるものと、脱酸素剤として用いられるものの
二種がある。このうち、清缶剤は、缶内に侵入する硬度
分や酸化鉄等が缶体内部でスケール化するのを妨げると
共に、PH値を適切な範囲に調節して、缶体の腐食を抑
える働きを持っている。一方、脱酸素剤は、缶水中の溶
存酸素を取り除くことにより、防食の機能を達成するも
のである。これら二種の処理剤は、適用すべき水の性状
に応じて適宜併用されている。 【0004】上記の処理剤以外では、蒸気ボイラ用とし
て高温度環境に耐えられるよう格別に調整された、清缶
剤と脱酸素剤との複合物から成る多目的ボイラ用缶内処
理剤も公知である。 【0005】従前の技術によると、上記の処理剤、特に
、多目的ボイラ用缶内処理剤の調製に際しては、各種の
薬剤を細かく調合することが求められるために、コスト
が掛かりがちである。 【0006】特に、脱酸素剤としてヒドラジンを用いる
ときは、低水温時のヒドラジンの反応を促進するための
触媒を添加することが必要であって、この触媒のコスト
やその調合の手間(水溶性が悪い)ためにさらに多くの
実用上の問題点を余儀なくされている。 【0007】この他、ヒドラジン系の脱酸素剤には、保
管中に空気中の酸素と反応して劣化することや、長期保
存によって揮散する等の欠点があることも知られている
。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】一般に、上述の清缶剤
、脱酸素剤のみならず多目的ボイラ用缶内処理剤は、多
種類の成分を混有していて、各成分の相剰作用によって
所期の目的(スケール抑制機能並びに脱酸素機能)を達
成しているが、それら公知の成分は、先に述べたような
コスト上の不利益や取扱い上の困難性に結びつく。この
ような問題点は、缶体内部で、缶壁ないしは水管壁に対
して十分かつ強固な防食被膜を形成することのできる、
1種又は数種の組成物が得られれば解消される筈である
。 【0009】 【課題を解決するための手段】発明者らは、上述の着眼
点に基づき、缶体を構成している鉄系金属材料の表面に
被膜が形成されることについて、多くの試策と実験を行
なった結果、有機多塩基酸又はその塩のうちから選ばれ
る1種以上の成分と、アルカリ金属水酸化物及び水加ヒ
ドラジンを含む組成物がボイラ用缶内処理剤、とりわけ
高温度環境下におかれる蒸気ボイラのための缶内処理剤
として好適なことを見い出したものである。 【0010】この発明における有機多塩基酸には、コハ
ク酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸等、2つのカルボキ
シル基を持つものや、クエン酸、イソクエン酸等、3つ
以上のものが挙げられる。 【0011】又、塩を形成する金属イオンとしては、N
a+ , K+ ,Li+ 等のアルカリ金属イオンの
他、Ca2+,Mg2+ 等のアルカリ土類金属イオン
等が挙げられるが、溶解度が高い点、或いはスケール化
防止の点では、前者のアルカリ金属を用いる方がより好
ましい結果が得られる。 【0012】この発明でいう缶内処理剤は、水溶液等の
溶液もしくは、粉末の形態のいずれでも使用可能である
。 【0013】 【実施例】この発明の好ましい三つの実施例を表1乃至
表3に示す。 【0014】 【表1】 【0015】 【表2】 【0016】 【表3】 【0017】 【表4】 【0018】 【表5】 【0019】 【表6】       【0020】この発明による缶内処理剤の
場合、その防食のメカニズムは、有機多塩基酸の皮膜形
成作用により短期に強固な防食皮膜が形成されること、
ヒドラジンの還元作用により缶体(通常、鉄系合金製)
の表面に緻密なマグネタイト層が形成されること、及び
、ヒドラジンの脱酸素機能により溶存酸素が除去される
ことの相乗作用によるものと推定される。 【0021】その際、アルカリ金属水酸化物は、缶水の
pHを調整してヒドラジンの脱酸素作用及び還元作用を
促進し、また、有機多塩基酸は、それ自体の防食性によ
り、低温時におけるヒドラジンの防食性能の不足を補い
、処理剤全体として広い温度範囲における防食性を発揮
する。 【0022】上述のような傾向は、水温と金属表面上の
発生孔食数との関係を示す次の図1から理解することが
できる。この図1は、表1に示す成分の処理剤(実施例
1)と表4、表5に示す従来成分の処理剤とを比較した
ものであるが、これによると、この発明の処理剤の使用
により、缶水の温度に関係なく、水管等の内壁の金属表
面上の孔食発生数を大幅に低減していることが判る。 【0023】図2は、この発明の処理剤によって得られ
る別の作用、即ち缶体外部から持ち込まれるスケール成
分(硬度分や酸化鉄等)のスケール化(缶壁等へのスケ
ール成分の付着・生長)を抑制する作用が示されている
。この図2は、ボイラの燃焼時間の増加に伴って、金属
表面上に発生するスケールの厚みを表したものであり、
これから、この発明の処理剤(実施例2、3)のスケー
ル化抑制作用が在来の処理剤(表6に示す成分の比較例
3)よりも顕著であること、及び処理剤無添加の場合に
比し、スケール発生量の点でも著しく優位であることが
理解される。 【0024】しかも、この発明では、クエン酸、グルコ
ン酸或いは酒石酸等の有機多塩基酸のキレート作用によ
り、処理剤中の微量の重金属類(ヒドラジンの触媒とし
て機能する)を封鎖するため、処理剤保存時のヒドラジ
ンの安定性に優れる。 【0025】更に、上記有機多塩基酸は、缶内に流入し
た硬度分のスラッジ化を防止し、分散させるので、缶水
ブロー時にスケール分を排出できるため、スケールの形
成が有効に防止できる。 【0026】 【発明の効果】以上に明らかなように、この発明のボイ
ラ用缶内処理剤組成物は、缶体内部の金属表面上により
強固な防食被膜を形成して、所望の防食機能を発揮する
ものである。又、これまでのような煩雑な薬剤の調合、
濃度管理等の操作が不要で、缶内処理剤として従来必要
としていた高価なキノン系の触媒や、リン酸、ポリカル
ボン酸等のスケール抑制剤を配合する必要がなく、処理
剤全体の成分数を少なくして、製品コストを大幅に低減
することができる。さらに又、従来の例のように、蒸気
ボイラへの適用に際して必要としていた多種の薬剤を調
剤したボイラ処理剤が不要となり、取扱上及びコスト上
有益である。この他、この処理剤における脱酸素剤とし
て適用したヒドラジンは、他の成分、即ち有機多塩基酸
の作用により劣化が防止されるため、保管の手間を要し
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】水温と金属表面上に発生する孔食数との関係を
示す説明図である。
【図2】ボイラの燃焼(稼働)時間と缶体内部に発生す
るスケールの厚みとの関係を示す説明図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  有機多塩基酸又はその塩のうちから選
    ばれる1種以上の成分と、アルカリ金属水酸化物及び水
    加ヒドラジンを含むことを特徴とするボイラ用缶内処理
    剤組成物。
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