JPH04283295A - SiC系摺動材およびその製造方法 - Google Patents
SiC系摺動材およびその製造方法Info
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- JPH04283295A JPH04283295A JP3070562A JP7056291A JPH04283295A JP H04283295 A JPH04283295 A JP H04283295A JP 3070562 A JP3070562 A JP 3070562A JP 7056291 A JP7056291 A JP 7056291A JP H04283295 A JPH04283295 A JP H04283295A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転機械に使用される
耐腐食性、耐摩耗性、耐熱性等に優れたSiC系摺動材
に関するものである。
耐腐食性、耐摩耗性、耐熱性等に優れたSiC系摺動材
に関するものである。
【0002】
【従来技術および解決しようとする課題】一般にSiC
系摺動材は、耐腐食性、耐摩耗性、耐熱性等に優れてい
るため、寿命が長く、過酷な条件下で使用されるメカニ
カルシールや軸受等には不可欠なものとなっている。
系摺動材は、耐腐食性、耐摩耗性、耐熱性等に優れてい
るため、寿命が長く、過酷な条件下で使用されるメカニ
カルシールや軸受等には不可欠なものとなっている。
【0003】そして、メカニカルシールにおいては、摺
動面に微細なスパイラル状の溝が形成されていると、摺
動時にポンプ作用を生じて、回転部分からの漏れを防止
することができる。
動面に微細なスパイラル状の溝が形成されていると、摺
動時にポンプ作用を生じて、回転部分からの漏れを防止
することができる。
【0004】また、スラスト軸受に微細なスパイラル状
の溝が形成されていると、装置内部の流体を軸受の作動
流体として使用することができ、摺動面の潤滑および冷
却を効率的に行うことができるため、装置の構造をコン
パクト化および省エネルギー化することができる。
の溝が形成されていると、装置内部の流体を軸受の作動
流体として使用することができ、摺動面の潤滑および冷
却を効率的に行うことができるため、装置の構造をコン
パクト化および省エネルギー化することができる。
【0005】しかしながら、摺動面に形成されるスパイ
ラル状の溝は摺動材が長時間使用されると、摺動面の摩
耗が進んで、前記スパイラル状の溝の深さが浅くなり、
上記効果を十分に発揮することができなくなるという問
題点を有していた。
ラル状の溝は摺動材が長時間使用されると、摺動面の摩
耗が進んで、前記スパイラル状の溝の深さが浅くなり、
上記効果を十分に発揮することができなくなるという問
題点を有していた。
【0006】また、SiCに精密な溝加工を施すことは
極めて困難であり、かつ、極めてコストのかかる方法で
あった。本発明の目的は、回転部分からの漏れを防止し
、摺動面の潤滑および冷却を効率的に行うとともに、長
期間前記効果を発揮することができるSiC系摺動材と
、簡単な工程で安価に製造できるSiC系摺動材の製造
方法とを提供することにある。
極めて困難であり、かつ、極めてコストのかかる方法で
あった。本発明の目的は、回転部分からの漏れを防止し
、摺動面の潤滑および冷却を効率的に行うとともに、長
期間前記効果を発揮することができるSiC系摺動材と
、簡単な工程で安価に製造できるSiC系摺動材の製造
方法とを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明はSiC質で構成される摺動材本体の摺動
面に、方向性結晶部が外方を向いた状態に設けられ、前
記方向性結晶部はSiCが異常成長した異常成長粒を有
しており、また、前記SiC質で構成される摺動材本体
の摺動面に方向性結晶部がスパイラル状に設けられてい
る。また、α型(六方晶系)SiCと異常成長粒抑制材
とを混合したもので成型部材本体を形成し、この成型部
材本体の軸方向端面に、外方を向いた状態で凹所を形成
し、この凹所内にα型(六方晶系)SiCと異常成長粒
促進材とを混合したものを配設して成型部材を形成し、
この成型部材を所定の温度で保持して前記異常成長粒抑
制材および異常成長粒促進材の作用によって前記凹所内
に配設されたα型(六方晶系)SiCのみに異常成長粒
を発生させ、また前記α型(六方晶系)SiCと異常成
長粒抑制材とを混合して形成した成型部材本体の軸方向
端面に、スパイラル状に凹所を形成するという手段を採
用したものである。
めに、本発明はSiC質で構成される摺動材本体の摺動
面に、方向性結晶部が外方を向いた状態に設けられ、前
記方向性結晶部はSiCが異常成長した異常成長粒を有
しており、また、前記SiC質で構成される摺動材本体
の摺動面に方向性結晶部がスパイラル状に設けられてい
る。また、α型(六方晶系)SiCと異常成長粒抑制材
とを混合したもので成型部材本体を形成し、この成型部
材本体の軸方向端面に、外方を向いた状態で凹所を形成
し、この凹所内にα型(六方晶系)SiCと異常成長粒
促進材とを混合したものを配設して成型部材を形成し、
この成型部材を所定の温度で保持して前記異常成長粒抑
制材および異常成長粒促進材の作用によって前記凹所内
に配設されたα型(六方晶系)SiCのみに異常成長粒
を発生させ、また前記α型(六方晶系)SiCと異常成
長粒抑制材とを混合して形成した成型部材本体の軸方向
端面に、スパイラル状に凹所を形成するという手段を採
用したものである。
【0008】
【作用】本発明は上記の手段を採用したことにより、回
転機械の摺動材として使用する過程で方向性結晶部の結
晶粒界が除去されて、SiC系摺動材の摺動面にスパイ
ラル状に微細な溝が形成され、メカニカルシールにおい
ては回転部分からの漏れを防止し、軸受においては摺動
面の潤滑および冷却を効率的に行うことができるように
なる。
転機械の摺動材として使用する過程で方向性結晶部の結
晶粒界が除去されて、SiC系摺動材の摺動面にスパイ
ラル状に微細な溝が形成され、メカニカルシールにおい
ては回転部分からの漏れを防止し、軸受においては摺動
面の潤滑および冷却を効率的に行うことができるように
なる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1には本発明のSiC系摺動材の実施例が示さ
れていて、このSiC系摺動材1は、SiC質で構成さ
れる環状の摺動材本体2と、この摺動材本体2の軸方向
端面に形成される摺動面3と、この摺動面3の表層にス
パイラル状に形成される方向性結晶部4とから構成され
ている。
する。図1には本発明のSiC系摺動材の実施例が示さ
れていて、このSiC系摺動材1は、SiC質で構成さ
れる環状の摺動材本体2と、この摺動材本体2の軸方向
端面に形成される摺動面3と、この摺動面3の表層にス
パイラル状に形成される方向性結晶部4とから構成され
ている。
【0010】前記摺動材本体2は、α型(六方晶系)S
iCと異常成長粒抑制材とを混合したものを所定の温度
で焼結したものである。また、前記方向性結晶部4は、
α型(六方晶系)SiCと異常成長粒促進材とを混合し
たものを所定の温度で焼結したものであり、図2に示す
ように、SiCが異常成長した異常成長粒5を有してい
る。なお、前記方向性結晶部4の形状は、図1に示すよ
うな帯状に限定されず、長方形またはアスペクト比の大
きい楕円形等種々の形状が考えられる。但し、長方形、
楕円形等の場合は摺動面に、外方を向いた状態で設けら
れる。
iCと異常成長粒抑制材とを混合したものを所定の温度
で焼結したものである。また、前記方向性結晶部4は、
α型(六方晶系)SiCと異常成長粒促進材とを混合し
たものを所定の温度で焼結したものであり、図2に示す
ように、SiCが異常成長した異常成長粒5を有してい
る。なお、前記方向性結晶部4の形状は、図1に示すよ
うな帯状に限定されず、長方形またはアスペクト比の大
きい楕円形等種々の形状が考えられる。但し、長方形、
楕円形等の場合は摺動面に、外方を向いた状態で設けら
れる。
【0011】次に、本発明によるSiC系摺動材の製造
方法の一の実施例を以下に説明する。まず、図3に示す
ようにα型(六方晶系)SiCの粉末と異常成長粒抑制
材とを混合し、この混合したものを加圧して、環状の成
型部材本体7を形成し、この成型部材本体7の軸方向端
面に長方形の凹所8を設ける。
方法の一の実施例を以下に説明する。まず、図3に示す
ようにα型(六方晶系)SiCの粉末と異常成長粒抑制
材とを混合し、この混合したものを加圧して、環状の成
型部材本体7を形成し、この成型部材本体7の軸方向端
面に長方形の凹所8を設ける。
【0012】次に、この凹所8にα型(六方晶系)Si
Cの粉末と異常成長粒促進材とを混合したものを充填し
て再び加圧し、環状の成型部材9を形成する。
Cの粉末と異常成長粒促進材とを混合したものを充填し
て再び加圧し、環状の成型部材9を形成する。
【0013】そして、この成型部材9を所定の温度で焼
結させると、図4に示すように、前記成型部材本体7は
摺動材本体12を形成し、前記凹所8に充填されたα型
(六方晶系)SiCの粉末と異常成長粒促進材との混合
物は方向性結晶部14を形成し、前記成型部材9はSi
C系摺動材11を形成する。
結させると、図4に示すように、前記成型部材本体7は
摺動材本体12を形成し、前記凹所8に充填されたα型
(六方晶系)SiCの粉末と異常成長粒促進材との混合
物は方向性結晶部14を形成し、前記成型部材9はSi
C系摺動材11を形成する。
【0014】この所定の温度においては、異常成長粒促
進材が作用して凹所8に充填されたα型(六方晶系)S
iCは異常成長粒になりやすい。一方、異常成長粒抑制
材は、前記異常成長粒の発生を抑制する作用がある。
進材が作用して凹所8に充填されたα型(六方晶系)S
iCは異常成長粒になりやすい。一方、異常成長粒抑制
材は、前記異常成長粒の発生を抑制する作用がある。
【0015】上記のようにして製造された本発明による
SiC系摺動材においては、前記成型部材本体7には、
異常成長粒抑制材が混合されているため、前記異常成長
粒がほとんど発生しない。
SiC系摺動材においては、前記成型部材本体7には、
異常成長粒抑制材が混合されているため、前記異常成長
粒がほとんど発生しない。
【0016】一方、前記方向性結晶部14は、異常成長
粒促進材が混合されたα型(六方晶系)が焼結されて形
成されたものであって、前記異常成長粒促進材の作用に
よって、図5に示すように、SiCが異常成長した異常
成長粒15が発生する。
粒促進材が混合されたα型(六方晶系)が焼結されて形
成されたものであって、前記異常成長粒促進材の作用に
よって、図5に示すように、SiCが異常成長した異常
成長粒15が発生する。
【0017】また、異常成長粒15の異常成長する方向
はランダムであるが、前記方向性結晶部14の形状が長
方形であるため、前記異常成長粒15の結晶の長さは、
短辺方向に成長するよりも、長辺方向に成長するほうが
長くなる。従って、結晶粒界16も長辺方向に方向性を
有するようになる。
はランダムであるが、前記方向性結晶部14の形状が長
方形であるため、前記異常成長粒15の結晶の長さは、
短辺方向に成長するよりも、長辺方向に成長するほうが
長くなる。従って、結晶粒界16も長辺方向に方向性を
有するようになる。
【0018】そして、一般にこの方向性結晶部14を摺
動面13に摺動方向に対して一定の角度で、外方を向い
た状態で配設してSiC系摺動材11を製造する。そし
て、このSiC系摺動材11をメカニカルシール、軸受
等の摺動材として使用すると、前記方向性結晶部14の
結晶粒界16がきわめて微細な溝となるため、前記方向
性結晶部14の長辺方向に前記溝が形成されるとともに
、前記方向性結晶部14が摺動方向に対して一定の角度
で、外方を向いた状態で設けられているため、前記摺動
面に微細な溝が摺動方向に対して一定の角度で、外方を
向いた状態で形成される。
動面13に摺動方向に対して一定の角度で、外方を向い
た状態で配設してSiC系摺動材11を製造する。そし
て、このSiC系摺動材11をメカニカルシール、軸受
等の摺動材として使用すると、前記方向性結晶部14の
結晶粒界16がきわめて微細な溝となるため、前記方向
性結晶部14の長辺方向に前記溝が形成されるとともに
、前記方向性結晶部14が摺動方向に対して一定の角度
で、外方を向いた状態で設けられているため、前記摺動
面に微細な溝が摺動方向に対して一定の角度で、外方を
向いた状態で形成される。
【0019】従って、前記SiC系摺動材11がメカニ
カルシールに使用されると、摺動時にポンプ使用を生じ
て回転部分からの漏れを防止することができるようにな
り、軸受に使用すると、摺動面の潤滑および冷却を効果
的に行うことができるようになる。
カルシールに使用されると、摺動時にポンプ使用を生じ
て回転部分からの漏れを防止することができるようにな
り、軸受に使用すると、摺動面の潤滑および冷却を効果
的に行うことができるようになる。
【0020】次に、本発明によるSiC系摺動材の製造
方法の他の実施例を以下に説明する。まず、図6に示す
ように、α型(六方晶系)SiCの粉末と異常成長粒抑
制材とを混合し、この混合したものを加圧して、環状の
成型部材本体17を形成し、この成型部材本体17の軸
方向端面に帯状に凹所18を設ける。
方法の他の実施例を以下に説明する。まず、図6に示す
ように、α型(六方晶系)SiCの粉末と異常成長粒抑
制材とを混合し、この混合したものを加圧して、環状の
成型部材本体17を形成し、この成型部材本体17の軸
方向端面に帯状に凹所18を設ける。
【0021】次に、この凹所18にα型(六方晶系)S
iCの粉末と異常成長粒促進材とを混合したものを充填
して再び加圧し、環状の成型部材19を形成する。そし
て、この成型部材19を所定の温度で焼結させると、図
7に示すように、前記成型部材本体17は摺動材本体2
2を形成し、前記凹所18に充填されたα型(六方晶系
)SiCの粉末と異常成長粒促進材との混合物は方向性
結晶部24を形成し、前記成型部材19はSiC系摺動
材21を形成する。
iCの粉末と異常成長粒促進材とを混合したものを充填
して再び加圧し、環状の成型部材19を形成する。そし
て、この成型部材19を所定の温度で焼結させると、図
7に示すように、前記成型部材本体17は摺動材本体2
2を形成し、前記凹所18に充填されたα型(六方晶系
)SiCの粉末と異常成長粒促進材との混合物は方向性
結晶部24を形成し、前記成型部材19はSiC系摺動
材21を形成する。
【0022】この所定の温度においては、異常成長粒促
進材が作用して凹所18に充填されたα型(六方晶系)
SiCは異常成長粒になりやすい。一方、異常成長粒抑
制材は、前記異常成長粒の発生を抑制する作用がある。
進材が作用して凹所18に充填されたα型(六方晶系)
SiCは異常成長粒になりやすい。一方、異常成長粒抑
制材は、前記異常成長粒の発生を抑制する作用がある。
【0023】上記のようにして製造された本発明による
SiC系摺動材21においては、前記成型部材本体17
には、異常成長粒抑制材が混合されているため、前記異
常成長粒がほとんど発生しない。
SiC系摺動材21においては、前記成型部材本体17
には、異常成長粒抑制材が混合されているため、前記異
常成長粒がほとんど発生しない。
【0024】一方、前記方向性結晶部24は、異常成長
粒促進材が混合されたα型(六方晶系)SiCが焼結さ
れて形成されたものであって、前記異常成長粒促進材の
作用によって、図8に示すように、SiCが異常成長し
た異常成長粒25が発生する。
粒促進材が混合されたα型(六方晶系)SiCが焼結さ
れて形成されたものであって、前記異常成長粒促進材の
作用によって、図8に示すように、SiCが異常成長し
た異常成長粒25が発生する。
【0025】また、異常成長粒25の異常成長する方向
はランダムであるが、前記方向性結晶部24の形状が帯
状であるため、前記異常成長粒25の結晶の長さは、短
辺方向に成長するよりも、長辺方向に成長するほうが長
くなる。従って、結晶粒界26も長辺方向に方向性を有
するようになる。
はランダムであるが、前記方向性結晶部24の形状が帯
状であるため、前記異常成長粒25の結晶の長さは、短
辺方向に成長するよりも、長辺方向に成長するほうが長
くなる。従って、結晶粒界26も長辺方向に方向性を有
するようになる。
【0026】そして、一般にこの方向性結晶部24を摺
動面23に摺動方向に対して、一定の角度で、外方を向
いた状態で配設してSiC系摺動材21を製造する。そ
して、このSiC系摺動材21をメカニカルシール、軸
受等の摺動材として使用すると、一の実施例で製造した
SiC系摺動材11と同様に作用して、メカニカルシー
ルにおいては回転部分からの漏れを防止し、軸受におい
ては摺動面の潤滑および冷却を効率的に行うことができ
る。特に、前記方向性結晶部24を摺動面23にスパイ
ラル状に設けると前記効果がより一層発揮される。
動面23に摺動方向に対して、一定の角度で、外方を向
いた状態で配設してSiC系摺動材21を製造する。そ
して、このSiC系摺動材21をメカニカルシール、軸
受等の摺動材として使用すると、一の実施例で製造した
SiC系摺動材11と同様に作用して、メカニカルシー
ルにおいては回転部分からの漏れを防止し、軸受におい
ては摺動面の潤滑および冷却を効率的に行うことができ
る。特に、前記方向性結晶部24を摺動面23にスパイ
ラル状に設けると前記効果がより一層発揮される。
【0027】〔実施例−1〕図9に示すように、サブミ
クロンのα型(六方晶系)SiCと異常成長粒抑制材と
を混合したものを加圧して成型部材本体27を形成し、
この成型部材本体27の軸方向端面に凹所28をスパイ
ラル状に設ける。
クロンのα型(六方晶系)SiCと異常成長粒抑制材と
を混合したものを加圧して成型部材本体27を形成し、
この成型部材本体27の軸方向端面に凹所28をスパイ
ラル状に設ける。
【0028】前記異常成長粒抑制材はα型(六方晶系)
SiCに対してB(ホウ素)を0.4wt%、C(炭素
)を3.5wt%の割合で混合するものである。また、
前記凹所28の形状は、幅0.1mm、長さ6mmの帯
状とした。そして、この凹所28にサブミクロンのα型
(六方晶系)SiCと異常成長粒促進材とを混合したも
のを充填し、再び加圧して成型部材29を形成する。前
記異常成長粒促進材はα型(六方晶系)SiCに対して
B(ホウ素)を2.4wt%、C(炭素)を2.7wt
%の割合で混合するものである。
SiCに対してB(ホウ素)を0.4wt%、C(炭素
)を3.5wt%の割合で混合するものである。また、
前記凹所28の形状は、幅0.1mm、長さ6mmの帯
状とした。そして、この凹所28にサブミクロンのα型
(六方晶系)SiCと異常成長粒促進材とを混合したも
のを充填し、再び加圧して成型部材29を形成する。前
記異常成長粒促進材はα型(六方晶系)SiCに対して
B(ホウ素)を2.4wt%、C(炭素)を2.7wt
%の割合で混合するものである。
【0029】次に、この成型部材29を焼結温度208
0℃で50分間焼結させる。その結果、成型部材本体2
7のSiCには異常成長粒は発生せず、その粒子の大き
さは約3μmであった。一方、凹所28に充填したSi
Cには異常成長粒が発生し、その粒子の長辺方向の長さ
は70μmであった。
0℃で50分間焼結させる。その結果、成型部材本体2
7のSiCには異常成長粒は発生せず、その粒子の大き
さは約3μmであった。一方、凹所28に充填したSi
Cには異常成長粒が発生し、その粒子の長辺方向の長さ
は70μmであった。
【0030】また、前記凹所28の長辺方向に異常成長
粒が成長していた。なお、成型部材9、19、29は環
状としたが、これに限定されず、円板状等の種々の形状
が考えられる。また、実施例においては、粉末のSiC
を使用したがこれに限定されることなく、種々の形状の
SiCを使用することができる。
粒が成長していた。なお、成型部材9、19、29は環
状としたが、これに限定されず、円板状等の種々の形状
が考えられる。また、実施例においては、粉末のSiC
を使用したがこれに限定されることなく、種々の形状の
SiCを使用することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明は前記のように構成したことによ
り、SiC系摺動材の摺動面に、方向性結晶部が外方を
向いた状態に設けられているため、摺動材として使用す
る過程で前記方向性結晶部の結晶粒界が除去されて、微
細な溝が前記摺動面に外方を向いた状態に形成されて、
メカニカルシールにおいては回転部分からの漏れを防止
し、軸受においては摺動面の潤滑および冷却を効率的に
行うことができる。
り、SiC系摺動材の摺動面に、方向性結晶部が外方を
向いた状態に設けられているため、摺動材として使用す
る過程で前記方向性結晶部の結晶粒界が除去されて、微
細な溝が前記摺動面に外方を向いた状態に形成されて、
メカニカルシールにおいては回転部分からの漏れを防止
し、軸受においては摺動面の潤滑および冷却を効率的に
行うことができる。
【0032】また、方向性結晶部の異常成長粒は摺動材
本体の結晶粒と同じように摺動摩耗し、溝が浅くならな
いため長期間前記効果を維持することができる。また、
製造工程も簡単で、しかも安価に製造することができる
というすぐれた効果を有するものである。
本体の結晶粒と同じように摺動摩耗し、溝が浅くならな
いため長期間前記効果を維持することができる。また、
製造工程も簡単で、しかも安価に製造することができる
というすぐれた効果を有するものである。
【図1】本発明によるSiC系摺動材の実施例を示す概
略図である。
略図である。
【図2】本発明によるSiC系摺動材の実施例における
方向性結晶部を示す概略図である。
方向性結晶部を示す概略図である。
【図3】本発明によるSiC系摺動材の製造方法の一の
実施例における焼結前の状態を説明する図である。
実施例における焼結前の状態を説明する図である。
【図4】本発明によるSiC系摺動材の製造方法の一の
実施例における焼結後の状態を説明する図である。
実施例における焼結後の状態を説明する図である。
【図5】本発明によるSiC系摺動材の製造方法の一の
実施例における焼結後の方向性結晶部の状態を説明する
図である。
実施例における焼結後の方向性結晶部の状態を説明する
図である。
【図6】本発明によるSiC系摺動材の製造方法の他の
実施例における焼結前の状態を説明する図である。
実施例における焼結前の状態を説明する図である。
【図7】本発明によるSiC系摺動材の製造方法の他の
実施例における焼結後の状態を説明する図である。
実施例における焼結後の状態を説明する図である。
【図8】本発明によるSiC系摺動材の製造方法の他の
実施例における焼結後の方向性結晶部の状態を説明する
図である。
実施例における焼結後の方向性結晶部の状態を説明する
図である。
【図9】本発明によるSiC系摺動材の〔実施例ー1〕
を説明するための図である。
を説明するための図である。
1、11、21……SiC系摺動材
2、12、22……摺動材本体
3、13、23……摺動面
4、14、24……方向性結晶部
5、15、25……異常成長粒
6、16、26……結晶粒界
7、17、27……成型部材本体
8、18、28……凹所
9、19、29……成型部材
Claims (4)
- 【請求項1】 SiC質で構成される摺動材本体の摺
動面に、方向性結晶部が外方を向いた状態に設けられ、
前記方向性結晶部はSiCが異常成長した異常成長粒を
有していることを特徴とするSiC系摺動材。 - 【請求項2】 前記SiC質で構成される摺動材本体
の摺動面に方向性結晶部がスパイラル状に設けられてい
る請求項1記載のSiC系摺動材。 - 【請求項3】 α型(六方晶系)SiCと異常成長粒
抑制材とを混合したもので成型部材本体を形成し、該成
型部材本体の軸方向端面に、外方を向いた状態で凹所を
形成し、該凹所内にα型(六方晶系)SiCと異常成長
粒促進材とを混合したものを配設して成型部材を形成し
、該成型部材を所定の温度で保持して前記異常成長粒抑
制材および異常成長粒促進材の作用によって前記凹所内
に配設されたα型(六方晶系)SiCのみに異常成長粒
を発生させることを特徴とするSiC系摺動材の製造方
法。 - 【請求項4】 前記α型(六方晶系)SiCと異常成
長粒抑制材とを混合して形成した成型部材本体の軸方向
端面に、スパイラル状に凹所を形成する請求項3記載の
SiC系摺動材の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3070562A JP3007706B2 (ja) | 1991-03-11 | 1991-03-11 | SiC系摺動材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3070562A JP3007706B2 (ja) | 1991-03-11 | 1991-03-11 | SiC系摺動材およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04283295A true JPH04283295A (ja) | 1992-10-08 |
JP3007706B2 JP3007706B2 (ja) | 2000-02-07 |
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ID=13435101
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3070562A Expired - Fee Related JP3007706B2 (ja) | 1991-03-11 | 1991-03-11 | SiC系摺動材およびその製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3007706B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016166839A1 (ja) * | 2015-04-15 | 2016-10-20 | 株式会社小松製作所 | 摺動部品およびその製造方法 |
-
1991
- 1991-03-11 JP JP3070562A patent/JP3007706B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN107532648A (zh) * | 2015-04-15 | 2018-01-02 | 株式会社小松制作所 | 滑动构件及其制造方法 |
JPWO2016166839A1 (ja) * | 2015-04-15 | 2018-02-15 | 株式会社小松製作所 | 摺動部品およびその製造方法 |
US10436192B2 (en) | 2015-04-15 | 2019-10-08 | Komatsu Ltd. | Sliding component and method for producing the same |
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JP3007706B2 (ja) | 2000-02-07 |
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