JPH04282147A - 糸付アイレス縫合針及びカシメ型並びにカシメ型の製造方法 - Google Patents

糸付アイレス縫合針及びカシメ型並びにカシメ型の製造方法

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JPH04282147A
JPH04282147A JP3069498A JP6949891A JPH04282147A JP H04282147 A JPH04282147 A JP H04282147A JP 3069498 A JP3069498 A JP 3069498A JP 6949891 A JP6949891 A JP 6949891A JP H04282147 A JPH04282147 A JP H04282147A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生体組織に対する通過性
を向上させると共に強度を向上させた糸付アイレス縫合
針と、アイレス縫合針の元端部をカシメるためのカシメ
型と、前記カシメ型の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、生体組織を縫合するための医
療用縫合針として、元端部に形成された盲穴に縫合糸の
端部を挿入すると共に盲穴部の外周をカシメることで両
者を結合させた糸付アイレス縫合針(以下、盲穴に縫合
糸を挿入して結合させた糸付アイレス縫合針及び縫合糸
を結合する以前のアイレス縫合針を総称して『アイレス
針』という)が用いられている。前記アイレス針として
は、縫合すべき部位に応じて太さ0.07mm〜1.4
 mmの範囲のものが選択的に用いられる。アイレス針
に形成した盲穴部の外周をカシメるためのカシメ型とし
ては、本件出願人が既に特許権を取得している特公昭5
6− 43420号公報に開示される技術がある。この
技術は縫合糸を挿入したアイレス針の元端部を真円にカ
シメることが出来るカシメ型に関するものである。上記
カシメ型によってカシメたアイレス針の一例を図8に示
す。図に於いて、アイレス針51の元端部51aには、
所定深さの盲穴51bが形成されており、この盲穴51
bに縫合糸52の端部を挿入した後、元端部51aをカ
シメている。カシメ部分53の太さは、アイレス針51
のサイズ,縫合糸52の材質及び太さ等に応じて予め設
定されている。縮径部分54はアイレス針51の胴部5
1cから緩やかにカシメ部分53の太さまで縮小される
ような形状に設定されている。縮径部分54はアイレス
針51の胴部51cからカシメ部分53に至る間で緩や
かに縮径するものである。このため、胴部51cと縮径
部分54との境界部分にあっては胴部51cを殆ど縮径
することがなく、また僅かに縮径部分54にかかる部分
ではスプリングバックが作用するため、この部分でも殆
ど縮径することがない。このため、胴部51cと縮径部
分54の境界部分は緩やかな曲線状に成形される。然し
、カシメ部分53と縮径部分54の境界には角55が形
成される。上記の如きカシメ型の製造方法としては、本
件出願人が既に特許権を取得している特公昭63− 5
7187号公報に開示される技術がある。この技術はカ
シメ型に於けるカシメ部を正確且つ容易に形成するもの
であって、鉄或いはステンレス鋼等の金属線にダイヤモ
ンドパウダー等の研磨剤を塗布すると共に、この金属線
に上型及び下型を対向させて押圧することで、カシメ部
を予め設定された形状及び寸法に形成するものである。
【0003】一般に医療用縫合針には、生体組織に対す
る複数回の刺通に耐え得る強度を有すること、刺通抵抗
を低減させること、縫合に際し生体組織に不要な損傷を
与えないこと等が要求される。然し、アイレス針の太さ
は、0.07mm〜1.4 mmの範囲であり、カシメ
率(カシメ部分の太さ/アイレス針の太さ)を0.8 
程度に設定した場合、カシメ部分の太さは0.06mm
〜1.1 mmとなる。従って、カシメ型に於けるカシ
メ部の寸法はアイレス針を構成する材料のスプリングバ
ックを見込まなくとも0.06mm〜1.1 mmとな
り、このような寸法を持ったカシメ型を製造すること自
体が容易ではない。即ち、如何に高精度を持ったカシメ
型を製造するか、を解決しようとしているのが現状であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のアイレス針では
、元端部をカシメて縫合糸を結合した場合、カシメ部分
と縮径部分との境界に角が形成される。このため、極め
て細いアイレス針では、カシメ部分に何等かの外力が作
用すると角に応力が集中して破断する虞がある。また元
端部に形成された盲穴に縫合糸を挿入してカシメた場合
、カシメ部分の外形が略平行状態に成形されたとしても
、盲穴はカシメ部分と縮径部分との境界部分に対応する
部分で最も絞られる。このため、結合された縫合糸が盲
穴の内部で切断されることがある。またカシメ型を製造
する際に上型の縮径部と下型の縮径部にズレが生じた場
合、このカシメ型を用いてアイレス針に対するカシメを
行うとカシメ部分が曲がることがある。このようなアイ
レス針では、刺通抵抗が増大し且つ強度が低下する虞が
ある。この問題を解決するためには、縮径部を加工する
際に加工装置に対する上型と下型の取付精度を高い水準
で維持することが必要であり、製造コストの上昇要因と
なる虞がある。
【0005】アイレス針の強度を向上させると共に生体
組織に対する通過性(組織通過性)を向上させるために
は、元端部の成形部分に不連続部となる角の形成を排除
すれば良い。即ち、アイレス針に於けるカシメ部分と縮
径部分との接続部分を曲線状に形成することが好ましい
。塑性加工分野或いは機械加工分野に於いて、異なる寸
法を持った加工部分の境界を曲線状(R面取り)に形成
することは常識といわれている。然し、アイレス針にあ
っては、生体組織を刺通する胴部の太さが極めて細く、
このため、縫合糸を挿入した盲穴の外周をカシメた場合
このカシメ部分の太さはより細くなる。
【0006】このようなアイレス針をカシメるためのカ
シメ型にあっては、カシメ部及び縮径部を高い精度で形
成することが困難であり、更に接続部を曲線状に形成す
ることは困難であった。特に、アイレス針の組織通過性
を向上させるためにはカシメ部分及び縮径部分の断面形
状を円形とすることが必要である。このため、従来のカ
シメ型では、カシメ部及び縮径部分の太さ方向の断面形
状を単純な円ではなく複数の円が複合された曲線で構成
している。また上型,下型に分割して形成されたカシメ
型を製造するには、上型,下型を互いに突き合わせる方
向に付勢し、これ等の型の間に研磨剤を塗布した金属線
を挿入して回転させると共に軸方向に往復移動させるこ
とでカシメ部,縮径部を所定の形状に成形している。こ
のように、複数の円が複合された曲線によって構成され
るカシメ部と楕円によって構成される縮径部との接続部
を機械的に曲線状に形成することは困難であった。
【0007】本発明の目的は、上記従来の要求を満足さ
せると共に上記各問題を解決したアイレス針、及びその
カシメ型並びに前記カシメ型の製造方法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係るアイレス針は、先端に生体組織を刺通す
る針先を形成すると共に元端部に縫合糸を挿入する盲穴
を形成し該盲穴に縫合糸を挿入して元端部をカシメた糸
付アイレス縫合針に於いて、縫合糸をアイレス縫合針に
結合させたカシメ部分と太さを前記カシメ部に至る間で
縮小させた縮径部分とを形成すると共に、前記カシメ部
分と前記縮径部分との境界部を曲線状に形成したもので
ある。
【0009】またカシメ型は、上型と下型に分割して構
成され、且つ夫々の型にアイレス縫合針の元端部に形成
した盲穴部をカシメるためのカシメ部と太さを前記カシ
メ部に至る間で縮小させるための縮径部とを形成したア
イレス縫合針のカシメ型に於いて、前記カシメ部と前記
縮径部との境界部を曲線状に形成したことを特徴とする
ものである。
【0010】また上記カシメ型の製造方法は、所定の形
状を持ったカシメ部及び縮径部を形成した上型と下型を
夫々カシメ部と縮径部とを対向させて縮径部側から弾性
研磨材を挿通すると共に、該弾性研磨材に軸方向の押圧
力を付与して回転させてカシメ部と縮径部との接続部分
を曲線状に形成することを特徴とするものである。
【0011】
【作用】上記アイレス針によれば、元端部に形成した盲
穴に縫合糸を挿入してカシメたとき、元端部を所定のカ
シメ率で縮径させたカシメ部分とアイレス針の胴部から
縮径部分に至る間で太さを緩やかに縮径させた縮径部分
を成形すると共に、これ等の境界部を曲線状に形成した
ので、生体組織に対する通過性を向上させると共に強度
を向上させることが出来、且つ盲穴に挿入された縫合糸
を切断することがない。
【0012】また上記カシメ型によれば、アイレス針の
元端部に形成した盲穴に縫合糸の端部を挿入してカシメ
たとき、縮径部分からカシメ部分にかけての外形を連続
曲線状に成形することが出来る。このため、従来のカシ
メ型の如く縮径部分とカシメ部分との境界に角が形成さ
れることがない。従って、アイレス針の元端部をカシメ
たとき、このアイレス針の強度及び組織通過性を向上さ
せることが出来る。
【0013】また上記カシメ型の製造方法によれば、従
来の方法を用いて製造したカシメ型に於ける縮径部とカ
シメ部との接続部分を曲線状に形成することが出来る。 即ち、予め夫々所定の縮径部及びカシメ部を形成した上
型と下型を対向させると共に当接させる。そして縮径部
側から弾性研磨材を挿通して、この弾性研磨材に軸方向
の押圧力を付与して回転させると、弾性研磨材は先ず縮
径部の形状に沿って変形する。この弾性研磨材に軸方向
の押圧力が付与されることから、該弾性研磨材の先端は
縮径部の形状に沿って変形しつつカシメ部に導入される
。このとき、弾性研磨材によって縮径部とカシメ部との
接続部分が研磨されて曲線状に成形される。
【0014】
【実施例】以下上記手段を適用したアイレス針及びカシ
メ型並びにカシメ型の製造方法の一実施例について図を
用いて説明する。図1はカシメ型の成形部分の拡大断面
図、図2はカシメ型の正面図、図3はアイレス針の元端
部の拡大側面図である。図1及び図2に示すカシメ型A
は上型1と下型2とによって構成されており、図3に示
すようにアイレス針3に縫合糸4を結合させると共に、
元端部3aにカシメ部分5a及び縮径部分5bからなる
成形部分5を不連続部分を有することなく連続曲線状に
成形するものである。従って、カシメ型Aによって元端
部3aをカシメられたアイレス針3には従来のアイレス
針の如き角が形成されない。このため、アイレス針3の
成形部分5に於ける応力の集中部分を排除することが可
能となり、且つ組織通過性を向上させることが可能とな
る。またカシメ部分5aと縮径部分5bとが連続曲線状
に成形されることから、盲穴がこの部分で極端に絞られ
ることがなく、従って、盲穴に挿入された縫合糸の切断
を防止することが出来る。
【0015】カシメ型Aを構成する材料としては、熱処
理された炭素工具鋼(SK)或いはタングステンカーバ
イド(WC)等の高い硬度を有するものを用いることが
好ましい。本実施例では、カシメ型Aの材料としてWC
を用いている。各型1,2の先端であって互いに当接す
る面には、夫々図3に示すアイレス針3の元端部3aに
カシメ部分5aを形成するためのカシメ部6、及びアイ
レス針3の胴部3bからカシメ部分5aに至る間で元端
部3aの太さを緩やかに縮小させる縮径部分5bを形成
するための縮径部7が互いに対向する位置に形成されて
いる。また前記カシメ部6と縮径部7との境界には曲線
状の接続部8が形成されている。
【0016】上記の如く構成されたカシメ型Aを用いて
盲穴に縫合糸4の端部を挿入したアイレス針3の元端部
をカシメる手順について説明する。単に縫合糸をアイレ
ス針に結合させることのみを目的とする場合、一度のカ
シメで結合させることが可能である。然し、アイレス針
の生体組織に対する通過性を向上させるためには、カシ
メ部分及び縮径部分の断面形状を円形に成形することが
好ましい。このため、本実施例のカシメ型Aでは、型1
,2によって一度カシメた元端部3aを更に直角方向か
らカシメることでカシメ部分5a,縮径部分5bの断面
形状が円形となるように構成している。
【0017】先ず、上型1及び下型2を図示しないカシ
メ装置に取り付ける。これ等の型1,2の間に縫合糸4
を挿入したアイレス針3の元端部3aを配置し、カシメ
装置を駆動して1回目のカシメを行い、次いでアイレス
針3を90度転回させて2回目のカシメを行うことで、
元端部3aはカシメ部6と縮径部7及び接続部8の形状
に応じて図3に示すようにカシメ成形される。このとき
、成形部分5に於けるカシメ部分5aと縮径部分5bと
の境界は曲線状に成形されており、成形部分5の長手方
向の断面形状はカシメ部分5aと縮径部分5bとが曲線
によって接続された連続曲線状となる。このように、成
形部分5に不連続な角が形成されることがなく、該部分
5に何らかの外力が作用しても一個所に応力が集中する
ことがない。従って、アイレス針3の強度を向上させる
ことが可能となる。また成形部分5の外形が連続曲線状
となるため、アイレス針3が生体組織を通過する際の摩
擦抵抗を低減させることが可能となり、組織通過性を向
上させることが可能となる。
【0018】次に上記の如く構成したカシメ型Aの製造
方法について説明する。図4は上型と下型を取り付けた
平面治具の平面図、図5はカシメ部を形成する際の説明
図、図6は縮径部を形成する際の説明図、図7はカシメ
部と縮径部との接続部を曲線状に形成する際の説明図で
ある。先ず、図4に示すように、予め外形を所定の形状
に形成した上型材1aと下型材2aを平面治具10に形
成された溝に嵌入させ、該溝に沿って移動可能に取り付
ける。このとき、各型材1a,2aの端部に平面治具1
0に固定したバネ11を当接させることで型材1a,2
aを夫々互いに当接する方向に付勢すると共に、各型材
1a,2aの間に予め設定された寸法を有し、且つスト
ッパーとしての機能を有するスペーサーを挿入して間隔
を調整する。その後、型材1a,2aの当接面に研磨剤
となるダイヤモンドペーストを塗布した所定の太さを有
する鉄線或いはステンレス鋼線からなる芯金を挿通して
回転させると同時に軸方向に移動させる。芯金の挿通に
より当初型材1a,2aは互いに離隔するが、バネ11
の付勢力が作用するため芯金の外形に応じて円形に研磨
される。 研磨作業の進行に伴って型材1a,2aは互いに接近し
、スペーサーと当接して所定の間隔を保持する。前記研
磨作業が終了し、型材1a,2aの間に挿入されたスペ
ーサーを除去してこれ等の型材1a,2aを当接させた
とき、型材1a,2aは、図5(A)に示す形状に研磨
される。次いで、既に形成されている研磨位置にダイヤ
モンドペーストを塗布したカシメ部6の寸法に応じた太
さを有する芯金を挿通して回転させると同時に軸方向に
移動させる。この研磨作業によって型材1a,2aは、
図5(B)に示すように研磨される。これにより、カシ
メ部6の基本形状が形成される。次に、図5(B)に示
すように研磨された型材1a,2aにダイヤモンドペー
ストを塗布した竹串或いは木串等を挿通して回転させる
と同時に軸方向に移動させることで研磨面に形成された
カド部を研磨する。この研磨作業によって型材1a,2
aは、図5(C)に示すように研磨され、この部分がカ
シメ部6として形成される。この状態に於ける型材1a
,2aの断面は、図5(D)に示すように平行面によっ
て構成される。
【0019】上記の如くしてカシメ部6と対応する部分
を形成した型材1a,2aにカシメ部6と連続した縮径
部7を形成する。縮径部7の形成工程は上記カシメ部6
の形成工程と同一工程によって行われる。即ち、図6(
A)に示すように所定の傾斜角度を有する傾斜治具12
に対し、既に形成されたカシメ部6を対向させて型材1
a,2aを取り付ける。この傾斜治具12は基本的に平
面治具10と同様に構成されており、型材1a,2aの
取付面が予め設定された角度で傾斜して構成される点で
異なるものである。傾斜治具12に取り付けられた型材
1a,2aのカシメ部6に、図5(A)に示す形状に応
じた太さを有する芯金にダイヤモンドペーストを塗布し
て挿通すると共に回転させ、同時に軸方向に移動させる
ことで、先ず大径部分に対応した縮径部を形成する。次
いで図5(B)に示す小径部分に対応した太さを有する
芯金9にダイヤモンドペーストを塗布して挿通すると共
に回転させ、同時に軸方向に移動させることで、カシメ
部6と連続した縮径部7を形成する。この状態に於ける
型材1a,2aの軸方向の断面は、図6(B)に示すよ
うに、平行に形成されたカシメ部6と所定の傾斜角度を
持った縮径部7が連続して形成されており、カシメ部6
と縮径部7の接続部は二直線が交叉した不連続点として
形成されている。また太さ方向の断面は図5(B)と同
様にカド部が形成されている。
【0020】次に、上記の如くしてカシメ部6と縮径部
7を連続させて形成した型材1a,2aを図7(A)に
示すように、カシメ部6,縮径部7を夫々対向させて当
接させる。そして縮径部7側から所定の寸法に形成され
、且つ適度の弾力性を持った工具13にダイヤモンドペ
ーストを塗布して挿通し、この工具13を軸方向に押圧
しつつ回転させることで、カシメ部6と縮径部7の接続
部に於ける不連続点を研磨する。これにより、型材1a
,2aの断面形状を図7(B)に示すようにカシメ部6
と縮径部7との境界に曲線状の接続部8を形成した連続
曲線状に形成することが可能となる。
【0021】工具13は、該工具13に作用する外力に
応じて変形し、且つこの外力が除去されたとき略元の形
状に復元し得る材料によって構成されることが必要であ
る。 上記の如き材料によって構成した工具13を用いること
によって、工具13を型材1a,2aの縮径部7側から
挿通して押圧させると共に回転させた場合、この工具1
3は作用する押圧力によって縮径部7及びカシメ部6の
形状に沿って変形し、接触部分を研磨する。このとき、
工具13はカシメ部6と縮径部7の接続部分に形成され
た不連続点に対する接触圧が高くなり、このため、不連
続点に対する研磨量はカシメ部6,縮径部7に対する研
磨量よりも大きくなる。工具13は予め前記不連続点を
研磨するために成形されたものではなく、単に自己の有
する弾性力によって変形するものである。このため、工
具13は縮径部7側からカシメ部6側に押し込まれるに
従って変形しつつ不連続点に対する研磨を行い、この変
形によりカシメ部6と縮径部7との境界に曲線状の接続
部8を形成することが可能となる。従って、接続部8に
於ける曲率半径は特に管理された数値ではない。
【0022】本件発明者等の実験によれば、工具13と
しては、例えば楊枝等の木材或いは竹串等を用いた場合
に最も好ましい結果が得られた。然し、弾力性を有する
ものであれば合成樹脂であっても良い。更に工具13と
しては、適度な弾性力を持った合成樹脂であって予め表
面に研磨剤を埋設したようなものであればより好ましい
。また工具13の形状は丸棒の如きものであって良い。 然し、先端をテーパ状に形成したものの方がより好まし
い結果を得ている。
【0023】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係る
アイレス針によれば、元端部に形成された盲穴に縫合糸
を挿入してカシメた場合、この元端部にカシメ部分と縮
径部分とを形成すると共にこれ等の接続部分を曲線状に
形成したので、元端部に何等かの外力が作用した場合で
あっても応力の集中が生ずることがなく、強度を向上さ
せることが出来る。また元端部が連続曲線状にカシメら
れることから、生体組織に対する通過性を向上させるこ
とが出来、且つ盲穴に挿入された縫合糸を切断すること
がない。
【0024】また本発明に係るカシメ型によれば、縫合
糸を挿入したアイレス針の元端部を角を形成することな
く連続曲線状にカシメることが出来る。このため、従来
のカシメ型の如く縮径部分とカシメ部分との境界に角が
形成されることがなく、従って、アイレス針の元端部を
カシメたとき、このアイレス針の強度及び組織通過性を
向上させることが出来る。
【0025】また本発明に係るカシメ型の製造方法によ
れば、カシメ部と縮径部との境界に容易に曲線状の接続
部を形成することが出来る。また上型及び下型に予め形
成されているカシメ部と縮径部との間に僅かなズレが生
じている場合であっても、これ等の接続部を曲線状に形
成することでこのズレの影響をなくしたカシメ型を製造
することが出来るという特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】カシメ型の成形部分の拡大断面図である。
【図2】カシメ型の正面図である。
【図3】アイレス針の元端部の拡大側面図である。
【図4】上型と下型を取り付けた平面治具の平面図であ
る。
【図5】カシメ部を形成する際の説明図である。
【図6】縮径部を形成する際の説明図である。
【図7】カシメ部と縮径部との接続部を曲線状に形成す
る際の説明図である。
【図8】従来のカシメ型によってカシメられたアイレス
針の元端部の側面図である。
【符号の説明】
Aはカシメ型、1は上型,2は下型、1a,2aは型材
、3はアイレス針、3aは元端部、4は縫合糸、5は成
形部分、5aはカシメ部分、5bは縮径部分、6はカシ
メ部、7は縮径部、8は接続部、9は芯金、10は平面
治具、11はバネ、12は傾斜治具、13は工具である

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  先端に生体組織を刺通する針先を形成
    すると共に元端部に縫合糸を挿入する盲穴を形成し該盲
    穴に縫合糸を挿入して元端部をカシメた糸付アイレス縫
    合針に於いて、縫合糸をアイレス縫合針に結合させたカ
    シメ部分と太さを前記カシメ部に至る間で縮小させた縮
    径部分とを形成すると共に、前記カシメ部分と前記縮径
    部分との境界部を曲線状に形成したことを特徴とした糸
    付アイレス縫合針。
  2. 【請求項2】  上型と下型に分割して構成され、且つ
    夫々の型にアイレス縫合針の元端部に形成した盲穴部を
    カシメるためのカシメ部と太さを前記カシメ部に至る間
    で縮小させるための縮径部とを形成したアイレス縫合針
    のカシメ型に於いて、前記カシメ部と前記縮径部との境
    界部を曲線状に形成したことを特徴としたアイレス縫合
    針のカシメ型。
  3. 【請求項3】  所定の形状を持ったカシメ部及び縮径
    部を形成した上型と下型を夫々カシメ部と縮径部とを対
    向させて縮径部側から弾性研磨材を挿通すると共に、該
    弾性研磨材に軸方向の押圧力を付与して回転させてカシ
    メ部と縮径部との接続部分を曲線状に形成することを特
    徴としたアイレス縫合針のカシメ型の製造方法。
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