JPH04278955A - 感光性樹脂組成物の露光方法 - Google Patents

感光性樹脂組成物の露光方法

Info

Publication number
JPH04278955A
JPH04278955A JP3131069A JP13106991A JPH04278955A JP H04278955 A JPH04278955 A JP H04278955A JP 3131069 A JP3131069 A JP 3131069A JP 13106991 A JP13106991 A JP 13106991A JP H04278955 A JPH04278955 A JP H04278955A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photosensitive resin
light
resin composition
exposure
sensitizing dye
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3131069A
Other languages
English (en)
Inventor
Chitoshi Kawaguchi
川口 千敏
Katsuji Konishi
克次 古西
Masaharu Arimatsu
有松 正治
Kazunori Kanda
和典 神田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP3131069A priority Critical patent/JPH04278955A/ja
Publication of JPH04278955A publication Critical patent/JPH04278955A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷用版材等に使用さ
れるイメージ形成用感光性樹脂組成物の露光方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】感光性樹脂組成物を露光してラジカル重
合を行い、これを硬化させる際、樹脂組成物中に酸素が
溶存していると、これがいわゆるラジカルスカベンジャ
ーとなり、重合が阻害され好ましくない。従って露光・
硬化時には、樹脂組成物中から溶存酸素を除去しておく
必要がある。
【0003】上記溶存酸素の除去法としては、製版する
感光性樹脂版を前もって二酸化炭素ガス中、あるいは窒
素等の不活性ガス中に一晩保存し、溶存酸素を置換除去
する方法がある。しかし、その方法では前処理の時間を
長く要するため、実用上好ましくない。そこで樹脂組成
物に対し、あらかじめ軽度の全面光照射、即ちいわゆる
前露光(バンプ露光)を行なってラジカル種を発生させ
、これにより溶存酸素をクエンチして除去する方法がと
られる。
【0004】しかし上記前露光においては、感光性樹脂
組成物を重合硬化させないで酸素だけを捕捉する必要が
あるので、その照射条件、即ち照射時間、および照射光
強度等は重合を開始させない程度におのずと制限される
。従って、基材に被覆した感光性樹脂層の層厚が例えば
約0.1mm以上の場合、上記前露光では、光照射した
側とは反対側、即ち基材側の樹脂層部分に対しては十分
光照射されず、この部分に於いては溶存酸素が十分除去
されない。その為、その後の本露光ではこの部分の重合
硬化が十分に行なわれないこととなる。その結果、現像
後に得られる画像の独立点では、その縦断面が樽状にサ
イドエッチしたもの、即ち基材に接する画像部分の径が
狭まったものになり、耐久性の低下を招く。あるいは、
上記問題を回避するため本露光の照射時間を長くして十
分硬化を行なわせた場合、今度は白ぬき深度や網点深度
が浅くなったり、画線部がネガに対して太ったり、画像
の製造に長時間を要したり、重合むらが発生して強靭性
が低下する等の新たな問題が生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、感光性樹脂
組成物中の溶存酸素を前露光で容易にかつ均一に除去し
得る露光方法を提供することを、目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、増感色素を感光性樹脂組成物に配合し、この増感色素
のみを励起させる光照射、即ち、バンプとしての前露光
を行って溶存酸素を除去した後、本露光で感光性樹脂組
成物の重合・硬化を行えば優れた功を奏することを見出
し、本発明を成すに至った。即ち、本発明は、(i)増
感色素、(ii)光ラジカル重合開始剤、(iii)ラ
ジカル重合可能なエチレン性二重結合を有するモノマー
、及び(iv)高分子結合剤を含有する感光性樹脂組成
物を、(I)増感色素(i)のみを吸収励起させる光で
全面前露光(バンプ)し、次いで(II)光重合開始剤
(ii)を励起させる光で本露光することを特徴とする
感光性樹脂組成物の露光方法を提供する。
【0007】本発明にかかる方式の科学的な説明は非常
にむずかしいが、一つの説明を示すと次のようになる。 即ち、前露光(I)に於いて感光性樹脂組成物中の増感
色素(i)のみが照射光を吸収し、励起されて1重項状
態となる。次いでこれは系間交叉を行い励起3重項とな
る。 樹脂組成物中、励起エネルギーが増感色素の励起エネル
ギーより小さく、かつ基底状態で同じ3重項状態である
化学種は溶存酸素だけなので、この酸素にのみ励起エネ
ルギーを移動する事ができる。こうして励起3重項状態
の色素は、その励起エネルギーを樹脂組成物中酸素分子
のみに与え、自らは失活して元の基底1重項状態の増感
色素(i)に戻る。一方、基底3重項状態の溶存酸素は
、励起エネルギーを受け取り励起1重項酸素となる。次
いでこの1重項酸素は、例えばモノマー(iii)の二
重結合に付加反応しクエンチされる。このように前露光
(I)に於いては、モノマー(iii)の重合を全く起
こさせることなく、溶存酸素が除去される。
【0008】次いで、この溶存酸素が除去された感光性
樹脂組成物を、通常の露光、即ち本露光(II)を行っ
て、重合硬化させる。この重合・硬化に於いては酸素に
よる重合阻害をもはや受けることがないので所望の架橋
度まで均一に重合を行うことができる。
【0009】本発明の感光性樹脂組成物に配合する増感
色素(i)としては、その基底状態と3重項励起状態と
のエネルギーギャップが酸素の励起エネルギー以上であ
り、かつ励起する際の吸収光の波長λmaxが重合開始
剤(ii)のそれとは異なるものであればよい。そのよ
うなものとしては、最大吸収波長λmaxが400〜8
00nmのものであり、例えば次のような染料が挙げら
れる。即ち、キサンテン系(例えば、ローズベンガル、
エオシン、エリスロシンB、フルオレセイン、ローダミ
ンB等)、チアジン系(例えば、メチレンブルー、チオ
ニン等)、クロロフィル系、キノン系(例えば、アトロ
メンチン(Atromentine)、ムスカルフィン
(Muscarufine)、ヘリンドン(Helin
don)、イエローCG、ヘリンドン・ブラウンCM及
びCV等のベンゾキノン類、アルカニン、ナフタザリン
等のナフトキノン類、アリザリン等のアントラキノン類
等)、インジゴ系(例えば、チオインジゴ等)、ポルフ
ィリン系(例えばフタロシアニン等、)及びルテニウム
錯体系(例えば、トリスビピリジンルテニウム錯塩等)
等の染料である。とりわけローズベンガル、エオシン、
メチレンブルー等の使用が望ましい。
【0010】本発明の感光性樹脂組成物に配合する光ラ
ジカル重合開始剤(ii)としては、上記増感色素(i
)の最大吸収波長と異なり、かつ最大吸収波長λmax
が300〜500nmのものが挙げられる。具体的には
ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエ
ーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン
のアルキルエーテル類、ベンゾフェノン、o−ベンゾイ
ル安息香酸メチル、N,N’−テトラエチル−4,4’
−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン等のベンゾ
フェノン類、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,
2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、α−ヒ
ドキシシクロヘキシルフェニルケトン、及び2−ヒドキ
シ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等の
アセトフェノン類)、及びカンファーキノン類等の重合
開始剤が挙げられる。
【0011】更に2−エチルアントラキノン、2,4−
ジエチルチオキサントン、ベンジル、1−フェニル−1
,2−プロパンジオン、メチルベンゾイルフォーメイト
、2,3−ブタンジオン等と臭化物及びアミン化合物を
組合せて得られる開始剤系も挙げられる。又、チオキサ
ンテン色素、クマリン系色素、メロシアニン系色素、チ
オキサントンあるいはチタノセン等の色素とラジカル発
生剤としてのN−フェニルグリシン類、ジアリールヨー
ドニウム塩類、過酸化物類、パーオキシエステル類、有
機ハロゲン化物などとを任意に組合せる開始剤系も挙げ
られる。
【0012】さて、増感色素(i)と重合開始剤(ii
)の関係から更に好ましい範囲について述べれば、増感
色素(i)の最大吸収波長(λmax(i):以下増感
色素の最大吸収波長をλmax(i)と記す)は光ラジ
カル開始剤(ii)の最大吸収波長(λmax(ii)
:以下光ラジカル開始剤(ii)の最大吸収波長をλm
ax(ii)と記す)との関係においてそれぞれの好ま
しい範囲はλmax(i)が450〜800nm、λm
ax(ii)が300〜400nmである。あるいはま
たその差の絶対値が|λmax(i)−λmax(ii
)|>100nmである事が望ましい。
【0013】更に具体的に好ましい増感色素と光ラジカ
ル開始剤との組合せとしてベンゾインエーテル系の光ラ
ジカル開始剤と増感色素としてローズベンガル、エオシ
ンY、メチレンブルーの組合せが挙げられる。これらの
限定条件をはずれた場合の問題点としては、前露光時に
重合が始まり、それを防止しようとすると前露光が十分
かけられず、十分な酸素捕捉効果が得られない。
【0014】本発明の感光性樹脂組成物に配合するモノ
マー(iii)は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽
和基が分子内に少なくとも一個以上有する重合性モノマ
ーであれば特に限定されないが、酸素による重合阻害を
受け易い化合物に対しては特に本発明の効果を発揮する
。そのようなものとしては、具体的には(メタ)アクリ
ル酸エステル系(例えば、メチルアクリレート、エチル
アクリレート、n−プロピルアクリレート、β−ヒドロ
キシエチルアクリレート、β−ヒドロキシプロピルアク
リレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、
ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリエチ
レングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコ
ールジアクリレート、メトキシポリエチレングリコール
モノアクリレート、エトキシポリエチレングリコールモ
ノアクリレート、グリセロールジアクリレート、ペンタ
エリスレトールジアクリレート、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラア
クリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテル
ジアクリレート、ポリエチレングリコールジグリシジル
エーテルジアクリレート、1,4−ブタンジオールジア
クリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−
プロピルメタクリレート、β−ヒドロキシエチルメタク
リレート、β−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポ
リエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピ
レングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリ
コールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジ
メタクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ
メタクリレート、エトキシポリエチレングリコールモノ
メタクリレート、グリセロールジメタクリレート、ペン
タエリスレトールジメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテ
トラメタクリレート、エチレングリコールジグリシジル
エーテルジメタクリレート、ポリエチレングリコールジ
グリシジルエーテルジメタクリレート、1,4−ブタン
ジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジメタクリレート等)、及び(メタ)アクリルアミド系
(例えば、アクリルアミド、N−メチロールアクリルア
ミド、n−ブトキシメチルアクリルアミド、イソブトキ
シメチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミ
ド、メチレンビス(アクリルアミド)、エチレンビス(
アクリルアミド)、プロピレンビス(アクリルアミド)
、メタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド
、n−ブトキシメチルメタクリルアミド、イソブトキシ
メタクリルアミド、N−t−ブチルメタクリルアミド、
メチレンビス(メタクリルアミド)、エチレンビス(メ
タクリルアミド)、プロピレンビス(メタクリルアミド
)等)等の単官能性、2官能性あるいはそれ以上の多官
能性モノマーが挙げられるが単独又は組合せて自由に使
用できる。
【0015】本発明の感光性樹脂組成物に配合する高分
子結合剤(iv)は樹脂組成物の粘度及び硬化物の硬度
等を調整するものである。そのようなものとしては、重
合度10〜30,000、好ましくは50〜3,000
が好ましい。また分子量は1,000〜1,000,0
00、好ましくは3,000〜50,000である。高
分子結合剤はそれ自体でラジカル重合可能なエチレン性
不飽和基を有していてもよい。印刷用版材に使用した場
合レリーフの耐久性、耐インキ性、耐溶剤性の向上を目
的としている。具体的には、イオン性基を有しない水溶
性高分子バインダー(例えば、ポリビニルアルコール、
ポリアミド樹脂、セルロース系樹脂等);イオン性基お
よび/または非イオン性親水性基を有する水溶性、水分
散性高分子バインダー(例えば、アクリル樹脂、ポリエ
ステル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、ポリブタ
ジエン系樹脂、ポリアルカジエン系樹脂、ポリウレタン
樹脂、ポリウレア樹脂、フッソ樹脂、シリコーン樹脂、
アミノ樹脂、フェノール樹脂、ビニル樹脂、変性ポリビ
ニルアルコール、変性ポリアミド樹脂、変性セルロース
系樹脂等の酸性基や塩基性基で変性された酸価あるいは
アミン価が2〜100である高分子バインダー、これら
は水性塗料や水溶性インキのバインダー、あるいは水現
像性版材のバインダーとして使用されているもの);イ
オン性基を有する三次元架橋樹脂、前記樹脂で粒子径が
0.01〜5μの粒子状である樹脂(代表例としては、
脂肪族共役ジエン系モノマーとアクリルモノマーを重合
して得られるポリマー粒子);有機溶剤現像性あるいは
有機溶剤可溶性高分子(例えばポリブタジエン、ポリイ
ソプレン、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体等
のポリジエン系の単独重合体、共重合体、あるいはブロ
ック共重合体等の高分子、アクリル樹脂、ポリエステル
樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリウレア樹脂、フッソ樹脂、シリコーン樹脂、ア
ミノ樹脂、フェノール樹脂やそれらの変性樹脂、例えば
、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート等のア
クリレート変性樹脂)等が挙げられる。
【0016】その他添加剤として、溶剤(例えば、水、
アルコール類等)、可塑剤、熱重合禁止剤、老化防止剤
等を本発明の感光性樹脂組成物に加えても良い。具体的
には、増感色素(i)はモノマー(iii)と高分子バ
インダー(iv)の合計100重量部に対し、0.00
01〜5重量部、好ましくは0.0005〜2重量部、
より好ましくは0.005〜1重量部で存在する。重合
開始剤(ii)は同じ基準で0.01〜15重量部、好
ましくは0.05〜10重量部、より好ましくは0.2
〜5重量部で存在する。増感色素が上記範囲より少ない
と、前露光により溶存酸素除去効果が少なく、上記範囲
より多いと、照射光線を吸収してしまい酸素除去効果が
逆に小さく、着色が大きくなる。光ラジカル重合開始剤
が上記範囲より少ないと、硬化が不充分となり、多すぎ
ると表面の硬化が進み底部の硬化不充分となる。モノマ
ー(iii)と高分子結合剤(iv)の比率は重量比(
iii)/(iv)で0.1/99.9〜99.9/0
.1、好ましくは1/99〜99/1である。モノマー
(iii)が少なすぎると、成膜性が乏しく、架橋が不
充分となる。モノマー(iii)が多すぎると膜の強靭
性が悪くなる。
【0017】本発明の感光性樹脂組成物の調製は通常の
方法、例えば上記各配合剤をニーダー等で混練したり、
適当な溶剤に溶解混合して行なうことができる。上記の
ようにして得られる感光性樹脂組成物を例えば印刷用版
材として用いる場合、常用されている塗布手段により適
当な支持体(例えば、アルミニウム板、ポリエステルシ
ート、銅板、亜鉛板、クロムメッキ板、ガラス板、鉄板
など)の上に塗布され揮発分を揮散させられることによ
り、あるいは押し出し成型等により感光性樹脂板になる
。本発明に於いては、塗装した樹脂層の層厚は特に限定
されないが、例えば0.1〜10mmである。UV塗料
とした場合には必要により、シンナーを加えてスプレー
法、ロールコーター法、デイプ法により膜をつくり硬化
させる。そのときの膜厚は1μ〜200μである。
【0018】系外から酸素が樹脂層に溶解侵入してくる
のを防ぐため、必要により樹脂層上に適当なフィルム(
例えば、日本合成化学社製ハイセロン等)を被覆しても
よい。このようにして得られた感光性樹脂板の樹脂層全
面を光照射する。照射光の波長は、増感色素(i)の吸
収波長、例えばλmax400〜800nmのものであ
り、かつ重合開始剤(ii)の最大吸収波長λmaxと
異なるものである。そのような光としては可視光が挙げ
られる。上記波長の照射光を得るために、光源から発す
る光を必要に応じ適当なフィルター(例えば、キモト(
株)製クリヤーカラー)等を通して光照射しても良い。 照射時間は樹脂層の層厚等に応じ適宜選択されるが、例
えば10秒〜120分である。光源は、増感色素(i)
の吸収波長λmaxの光を放射するものなら特に限定さ
れず、例えば白熱ランプ、蛍光ランプ、ケミカルランプ
、中圧若しくは高圧水銀ランプ、ハライドランプ等であ
って良い。但し、光重合開始剤(ii)の吸収波長域の
光を発する場合は、フィルター等でカットする必要があ
る。
【0019】次いで、上記前露光(I)を行った後、本
露光(II)を行う。本露光(II)は通常の露光方法
であっても良い。即ち、上記フィルターを用いた場合は
、それを除いて、画像を形成するように、例えば、ネガ
フィルムを被覆して光照射して、露光部分の樹脂層を重
合・硬化させる。照射光は重合開始剤(ii)の吸収波
長、例えばλmax300〜500nmの光を含んでい
れば良いが、重合を効率的に行うにはなるべくこの吸収
波長λmaxと一致する波長の光が好ましい。そのよう
な光としては、例えば紫外光が挙げられる。照射時間は
、所望の重合度等に応じ適宜選択されるが、例えば3秒
〜30分である。光源は上記のような照射光を放射する
ものであれば特に限定されず、例えばケミカルランプ、
中圧若しくは高圧ランプ、ハライドランプ、水銀ランプ
等であってよい。
【0020】(I)増感色素(i)のみを励起させる光
で全面前露光(バンプ)し、次いで(II)光重合開始
剤(ii)を励起させる光で本露光する本法においては
、(II)の本露光においては (1)光重合開始剤(ii)を励起させる光源の利用(
2)光重合開始剤(ii)と同時に増感色素(i)を励
起させる光源の利用 (3)光重合開始剤(ii)を励起させる光源と増感色
素(1)を励起させる光源の併用 のいずれの光源を用いてもよい。従って(2)及び(3
)の光源では本露光をしながら溶存酸素の増加を阻止す
ることができる。例えレーザー光による三次元造形シス
テムにおいては(3)の光源系を用いれば長時間を要す
る本露光の間中にも有効に重合阻害を防ぐことができる
【0021】上記本露光(II)を行った後、通常の現
像等を行うことにより、画像が作製される。即ち、上記
ネガフィルムを剥がし、未露光部分を、適当な溶剤(例
えば、水若しくはアルカリ水等の水性溶剤、アルコール
類、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラク
ロロエチレン、パークロロエチレン等のハロゲン化炭化
水素類又はトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等
の有機溶剤等)のスプレー、又はブラシ等によって除去
する。その後、必要に応じ通常の乾燥又は後露光等を行
って画像を得ることができる。
【0022】
【発明の効果】本発明の前露光(I)により、厚膜の感
光性樹脂膜に対しても溶存酸素を均一に十分に除去でき
る。その結果、本露光(II)において、酸素により阻
害されることなく、均一に速やかに、かつ完全に重合を
行うことができる。それ故、得られる画像は重合むらが
少なく、特に厚さ方向にも少ないので、小さな独立点も
サイドエッチすることなく再現し、主露光が過剰に要ら
ない事とあいまって理想的なショルダーが得られ、かつ
白ぬき深度、網点深度を大きくすることができる。本発
明のもう一つの大きな効果は、この方式をフレキソ版材
に応用した場合に得られる。
【0023】フレキソ印刷においてはゴム弾性を有する
版材を用いるため印刷時、画線部や網点部分が太るいわ
ゆるドットゲインがおこる。そのため、製版された版上
の画線のサイズや網点のサイズがネガフィルムにおける
それらのサイズより小さめに仕上がっていると好都合と
なる。即ち、適度なカラーロスをつくる必要がある。本
方式を用いると酸素による重合阻害が極端に軽減される
ので光照射(主露光)による重合硬化が速やかにおこな
われる。従って主露光の所要時間を短縮できその結果、
画線や網点のサイズをネガフィルムのそれより大巾に小
さくすることができる。
【0024】この技術の応用は、印刷用刷版に限らず、
電子工業においてはシャドウマスク、プリント配線、I
C、LSI等の電子部品のレジスト、意匠分野において
はサンドブラストのレジスト、三次元造形システム等の
ようにイメージを形成するものからUV塗料、UVイン
キ、UV接着剤およびセラミック工業における歯科材料
、グラスファイバーコーティング材、セラミック結合剤
等のイメージを形成しないものまで適用が可能である。 特に、三次元造形システムの使用が有効である。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳しく説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。 (実施例1〜3及び比較例1〜4)重合度500、鹸化
度80モル%の部分鹸化ポリ酢酸ビニル40重量部と表
−1に示す量の増感色素を予め水60重量部に加熱混合
して溶解させ、その水溶液にグリセリンモノメタクリレ
ート15重量部、グリセリンジメタクリレート15重量
部、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン
1.2重量部、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフ
ェノール0.08重量部を混合溶解して、均一な感光性
樹脂組成物を得た。
【0026】次いで、上記組成物を緑色のハレーション
防止層を有する鉄板上に流延し、一昼夜暗所で加熱乾燥
させ、1.0mm厚の樹脂層を得た。その後、樹脂層上
にハイセロン(ポリビニルアルコール、日本合成化学社
製)を16μm厚でラミネートした。この感光性樹脂版
を、表−1に示す光源を用い、表−1に示すフィルター
を通して表−1に示す照射条件で光照射し、バンプした
。次いで、フィルターを用いた場合はこれを取り除き、
ネガフィルムを真空密着して、表−1に示す光源及び照
射条件で露光・硬化させた。その後、ネガフィルムを剥
がし、40℃の水を4kg/cm2の水圧で約2分間版
面にスプレーして未露光部分を洗いだして現像処理し、
10分間90℃で乾燥器で乾燥させ画像を得た。
【0027】得られてた画像の残存独立点の直径、サイ
ドエッチの有無、直径3.5mmの白ぬき深度、及び6
5line90%網点白ぬき深度を測定した。これらの
結果を表−1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】(実施例4)感光性樹脂組成物として、ブ
タジエン80モル%、メタクリル酸6.5モル%、ジビ
ニルベンゼン1モル%、メチルメタクリレート12.5
モル%を有する粒子径が0.06μの三次元共重合体粒
子(66.5重量部)に対し、N,N−ジメチルアミノ
プロピルメタクリルアミド(8部)、フェノキシエトキ
シエタノール(6部)、ラウリルメタクリレート(12
部)、トリメチロールプロパントリアクリレート(5部
)、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン
(2部)。2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ
ール(0.5部)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチ
ルフェノール、ローズベンガル(0.0075部)を6
0℃に加温した2本ロールで練り上げ、得られた混合物
を加圧2軸ニーダーにより十分に混練した。このように
して得られた感光性樹脂組成物をT−ダイを有するニー
ダー押し出し機により、鉄板上に押し出し、鏡面を有す
る厚さ約0.4mmの感光性樹脂層を有するラミネート
板を得た。
【0031】このようにして得られた、感光性樹脂層の
表面にヒドロキシメチルセルロース(15g)を蒸留水
(95g)に溶解し、この中に、平均粒径が15μmの
シリカ(4g)を分散させたマット化層形成用コーティ
ング材を乾燥膜厚が3μmになるように塗布し、70℃
で2分間乾燥した。この感光性樹脂版を表−2に示す光
源を用い、表−2に示すフィルターを通して表−2に示
す照射条件で光照射し、バンプした。次いで、フィルタ
ーを用いた場合はこれを取り除き、ネガフィルムを真空
密着して、表−2に示す光源及び照射条件で露光・硬化
させた。その後、ネガフィルムを剥がし、ブラシ溶出装
置を使って、40℃の水温で2分間溶出した後、2KW
高圧水銀ランプ付き乾燥炉内で110℃の温度で2分間
後露光乾燥を行った。以上の製版工程で得られたレリー
フプレートの画像評価を行った。その結果を表−2に記
す。
【0032】網点直径の実測値を比較例と比較すると5
%のドット径が98μmから88μmと約10μmのカ
ラーロスが得られている。また、90%のホール径も1
13μmから126μmと約13μm大きくなっている
ことがわかる。
【0033】(実施例5)実施例4に記載されている共
重合体を、ブタジエン79モル%、メタクリル酸6.7
モル%、エチレングリコールジメタクリレート1.3モ
ル%、メチルメタクリレート13モル%を有する共重合
体に替える以外は実施例4と同様に感光性樹脂版を作成
し、製版を行い、画像評価を行った。その結果を表−2
に記す。
【0034】(比較例5)実施例4に記載されているロ
ーズベンガルを除く以外は実施例4と同様に感光性樹脂
版を作成し、表−2の通り紫外光で全面前露光を行って
製版した。画像評価結果を表−2に示す。
【0035】(比較例6)ローズベンガルを除く以外は
実施例5の通り行い、感光性樹脂版を作成し、表−2の
通り紫外光で全面前露光を行って製版した。画像評価結
果を表−2に示す。
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】実施例6 NKエステルBPE−1300(新中村化学工業KK製
)オリゴマー500grと2−ヒドロキシエチルメタク
リレート500grに2−エチルアントラキノン0.0
5mol、四臭化炭素0.05mol、N−メチルジエ
タノールアミン0.25molおよびローズベンガル0
.5grを溶解し、光硬化性組成物を得た。上記組成物
3grを直径55mm、深さ7mmのアルミニウム製円
筒状の缶に入れ、イエローランプを用い5cmの距離か
ら全面前露光として15分間照射した。その後照射を続
けながら更にオムニクローム社製15mWのHe−Cd
レーザーを走査モード(15mm/sec)で照射した
結果硬化物が得られた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)増感色素、(ii)光ラジカル重合
    開始剤、(iii)ラジカル重合可能なエチレン性不飽
    和基を有するモノマー、及び(iv)高分子結合剤を含
    有する感光性樹脂組成物を、(I)増感色素(i)のみ
    を励起させる光で全面前露光(バンプ)し、次いで(I
    I)光重合開始剤(ii)を励起させる光で本露光する
    ことを特徴とする感光性樹脂組成物の露光方法。
JP3131069A 1990-06-05 1991-06-03 感光性樹脂組成物の露光方法 Pending JPH04278955A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3131069A JPH04278955A (ja) 1990-06-05 1991-06-03 感光性樹脂組成物の露光方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14661490 1990-06-05
JP2-146614 1990-06-05
JP3131069A JPH04278955A (ja) 1990-06-05 1991-06-03 感光性樹脂組成物の露光方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04278955A true JPH04278955A (ja) 1992-10-05

Family

ID=26466012

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3131069A Pending JPH04278955A (ja) 1990-06-05 1991-06-03 感光性樹脂組成物の露光方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04278955A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003066605A (ja) * 2001-08-23 2003-03-05 Asahi Kasei Corp フレキソ印刷用感光性樹脂組成物
JP2006301591A (ja) * 2005-03-22 2006-11-02 Hitachi Via Mechanics Ltd 露光装置及び露光方法並びに配線基板の製造方法
JP2008507726A (ja) * 2004-07-20 2008-03-13 マクダーミッド プリンティング ソリューションズ, エルエルシー 改良されたレリーフ像刷版のバンプ露光方法
WO2015129275A1 (en) * 2014-02-26 2015-09-03 Toyo Gosei Co., Ltd. Reagent for Enhancing Generation of Chemical Species
JP2016035582A (ja) * 2013-02-20 2016-03-17 国立大学法人大阪大学 レジスト材料

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003066605A (ja) * 2001-08-23 2003-03-05 Asahi Kasei Corp フレキソ印刷用感光性樹脂組成物
JP2008507726A (ja) * 2004-07-20 2008-03-13 マクダーミッド プリンティング ソリューションズ, エルエルシー 改良されたレリーフ像刷版のバンプ露光方法
JP2006301591A (ja) * 2005-03-22 2006-11-02 Hitachi Via Mechanics Ltd 露光装置及び露光方法並びに配線基板の製造方法
JP2016035582A (ja) * 2013-02-20 2016-03-17 国立大学法人大阪大学 レジスト材料
JP5988115B2 (ja) * 2013-02-20 2016-09-07 国立大学法人大阪大学 レジストパターン形成方法
US9977332B2 (en) 2013-02-20 2018-05-22 Osaka University Resist patterning method, latent resist image forming device, resist patterning device, and resist material
US10670967B2 (en) 2013-02-20 2020-06-02 Osaka University Resist patterning method, latent resist image forming device, resist patterning device, and resist material
WO2015129275A1 (en) * 2014-02-26 2015-09-03 Toyo Gosei Co., Ltd. Reagent for Enhancing Generation of Chemical Species

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4272608A (en) Photosensitive compositions containing thermoplastic ionomeric elastomers useful in flexographic printing plates
US4177074A (en) Butadiene/acrylonitrile photosensitive, elastomeric polymer compositions for flexographic printing plates
JP2793963B2 (ja) 水性現像可能なフレキソグラフ印刷板
EP0828195B1 (en) Method for improving photoimage quality
AU2002333253B2 (en) Photosensitive, flexo printing element and method for the production of newspaper flexo printing plates
US5330882A (en) Process for exposing a photosensitive resin composition to light
EP0307835A2 (en) Process for detackifying photopolymer flexographic printing plates
TWI588608B (zh) 具有提升硬化效能之柔版印刷板之製造方法及光硬化組成物
US5135837A (en) Photosensitive elastomeric element having improved solvent resistance
US4548894A (en) Photosensitive recording materials for the production of abrasion-resistant and scratch-resistant gravure printing plates comprising particles
JP2009063873A (ja) 感光性印刷版原版
EP0331007B1 (de) Lichtempfindliche Aufzeichnungsmaterialien zur Herstellung kratzfester Tiefdruckformen
JPH04278955A (ja) 感光性樹脂組成物の露光方法
JPH0148534B2 (ja)
US4550072A (en) Photosensitive recording materials containing particles for the production of abrasion-resistant gravure printing plates, and the production of gravure printing plates using these recording materials
JP4848273B2 (ja) 感光性重合体の印刷版をディジタル的に処理するための高反射性基板
JP6931083B2 (ja) 改善された貯蔵安定性を有するフレキソ印刷版
EP0260943A2 (en) Photopolymer printing plate with matte surface
JPS5914744B2 (ja) 地汚れの防止された印刷版の製造法
JPS58100128A (ja) 液中後露光方法
JP3603351B2 (ja) カラーフィルターレジストの塗布方法
JPH10228108A (ja) 感光性組成物、感光材料、レリーフパターンの製造法及びポリイミドパターンの製造法
MXPA97006886A (en) Method to improve photo-ima quality