JPH04276331A - 浮上型磁気ヘッド及び光磁気記録再生装置 - Google Patents

浮上型磁気ヘッド及び光磁気記録再生装置

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Publication number
JPH04276331A
JPH04276331A JP3633291A JP3633291A JPH04276331A JP H04276331 A JPH04276331 A JP H04276331A JP 3633291 A JP3633291 A JP 3633291A JP 3633291 A JP3633291 A JP 3633291A JP H04276331 A JPH04276331 A JP H04276331A
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JP
Japan
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magnetic head
magneto
protrusions
disk
recording medium
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Application number
JP3633291A
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English (en)
Inventor
Junichiro Nakayama
純一郎 中山
Hiroyuki Katayama
博之 片山
Kenji Ota
賢司 太田
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Publication of JPH04276331A publication Critical patent/JPH04276331A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浮上型磁気ヘッドおよ
びこの浮上型磁気ヘッドを用いて情報を磁気光学的に記
録する光磁気記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光磁気記録媒体を使用した光磁気記録方
式は、ガラス、プラスティック、セラミックス等からな
る基板上に、金属磁性体からなる垂直磁化膜を形成した
ものを記録媒体として使用し、上記垂直磁化膜の所望の
部位の磁化の向きを反転させて、情報を記録している。
【0003】即ち、情報を記録する際には、まず、記録
媒体に外部磁場発生装置からの外部磁場を印加すること
等によって該記録媒体を初期化し、磁化の方向を一方向
(上向きまたは下向き)に揃えておく。その後、垂直磁
化膜における所望の記録部位にレーザビームを照射して
該記録部位の温度をキュリー点近傍以上、もしくは補償
点近傍以上に加熱し、該記録部位の保磁力(Hc)をゼ
ロ、または、ほとんどゼロとした上で、初期化の方向と
逆向きの外部磁場(バイアス磁場)を印加して磁化の向
きを反転させる。
【0004】そして、該記録部位に対するレーザビーム
の照射をやめると、上記記録部位の温度は常温に戻るの
で、反転した磁化の向きが固定されて、熱磁気的に情報
が記録される。
【0005】再生する際は、直線偏光し、かつ、記録時
よりもパワーの小さいレーザビームを該記録部位に照射
する。そして、レーザビームが照射された記録部位から
の反射光、あるいは透過光の偏光面の回転が磁化の向き
によって異なる現象(磁気カー効果または磁気ファラデ
ー効果)を利用して光学的に情報の読出を行う。
【0006】このように、光磁気記録は、書換可能な大
容量メモリ素子として近年注目されているが、記録媒体
に記録された情報の書換は、下記の■または■のいずれ
かの方法により行わねばならない。
【0007】■  書換時に記録媒体を一旦初期化した
上で新たな情報を記録する。
【0008】■  消去(初期化)動作を行わずに、情
報を直接書き換えることができる外部磁場発生装置、も
しくは記録媒体を開発する。
【0009】しかし、■は、初期化装置が別途必要であ
る。また、初期化装置の代わりに、消去用と記録用に磁
気ヘッドを2個設けた場合も、部品点数の増加は避けら
れない。さらに、磁気ヘッドを1個だけ使用して、書換
時に記録済の情報の消去および新たな情報の記録を順次
行う場合には、消去に要する時間が記録時と同じ時間だ
け必要になる。一方、■を満足する記録媒体は、磁化膜
の組成や膜厚の制御が必要である。
【0010】以上より、■を満足する外部磁場発生装置
(磁気ヘッド)を開発することが最も有用である。これ
は、例えば、レーザビームの出力を一定にし、磁気ヘッ
ドからの外部磁場を高速で反転(スイッチング)させて
記録すれば良い。外部磁場を高速で反転させるためには
、磁気ヘッドのコイル、およびコイル芯を充分に小型化
しなければならず、これに伴って、磁場発生領域も小さ
くなる。このため、磁気ヘッドと記録媒体とを接近させ
なければならない。
【0011】磁気ヘッドと記録媒体とを接近させるため
に、従来より、図12に示すようなスライダ形状の浮上
型磁気ヘッドが採用されている。この浮上型磁気ヘッド
は、ヘッドスライダ部31、およびヘッドコイル部32
から構成されている。ヘッドコイル部32は、ヘッドス
ライダ部31の一端に形成されている。図11に示すよ
うに、ヘッドコイル部32には、磁場を発生させる電源
37が接続され、電源37の極性に応じて、発生する磁
場の向きが変化するようになっている。
【0012】上記構成の浮上型磁気ヘッドは、その起動
時、および停止時に記録媒体と接するので、ハードディ
スク等でディスク表面にフッ素系オイル等の潤滑油を塗
布しているのと同様に、潤滑油33を保護樹脂膜34上
に塗布することが考えられる。これにより、浮上型磁気
ヘッドおよび光磁気記録媒体の磨耗を低減することがで
きる。なお、保護樹脂膜34は垂直磁化膜35上に形成
され、垂直磁化膜35は透明な基板36に形成されてい
る。
【0013】ところが、光磁気記録媒体は可搬性を有し
、つまり、装置からの取外しが可能であり、この点が上
記ハードディスクの場合と異なっている。従って、光磁
気記録媒体の表面上に液体潤滑油を塗布すると、その表
面に塵埃等が付着しやすくなり、それが原因となって光
磁気記録媒体の表面上に傷が生じることもある。これに
伴って、光磁気記録媒体の信頼性が低下する。また、液
体潤滑油を塗布すると、浮上型磁気ヘッドの起動時およ
び停止時に浮上型磁気ヘッドが光磁気記録媒体の表面に
吸着しやすくなる問題がある。
【0014】また、光磁気記録媒体の表面上に液体潤滑
油を塗布しない記録媒体も製造されている。このような
場合、液体潤滑油を塗布した光磁気記録媒体との互換性
がなくなるという不具合を生じる。
【0015】一方、浮上型磁気ヘッドの底面に潤滑剤を
塗布することも考えられるが、製造工程が増える上に、
浮上型磁気ヘッドに塗布する潤滑剤は光磁気記録媒体に
塗布する潤滑剤の数百倍の耐久性が必要であるため、対
応が困難であった。
【0016】そこで、浮上型磁気ヘッドの底面に物理的
凹凸を形成して光磁気記録媒体との間の摩擦力を軽減さ
せ、潤滑性を付与することを旨とする発明が本件出願人
により特許出願された(特願平2ー206319号)。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、浮上型
磁気ヘッドの底面に物理的凹凸を設けた場合、光磁気記
録媒体の起動時および停止時における浮上型磁気ヘッド
と光磁気記録媒体との間の吸着の問題は解消できたもの
の、摩擦力は依然として大きく、従って、ディスク状磁
気記録媒体または浮上型磁気ヘッドにスクラッチング(
かき傷)および磨耗が生じやすいため、改良が望まれて
いた。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る浮
上型磁気ヘッドは、上記課題を解決するために、ディス
ク状磁気記録媒体に情報を記録するための磁場を発生す
る磁気ヘッド本体と、この磁気ヘッド本体を支持すると
ともに上記ディスク状磁気記録媒体上で滑走可能なスラ
イダを有する浮上型磁気ヘッドにおいて、少なくとも上
記スライダの底面に複数の突起が設けられ、かつ、上記
突起が複数の円弧上に沿って形成されるとともに、ディ
スク状磁気記録媒体の円周方向と上記突起の方向がほぼ
一致するように配置されていることを特徴とするもので
ある。
【0019】また、請求項2の発明に係る浮上型磁気ヘ
ッドは、ディスク状磁気記録媒体に情報を記録するため
の磁場を発生する磁気ヘッド本体と、この磁気ヘッド本
体を支持するとともに上記ディスク状磁気記録媒体上で
滑走可能なスライダを有する浮上型磁気ヘッドにおいて
、少なくとも上記スライダの底面に複数の突起が設けら
れ、かつ、上記突起が同心円上に沿って形成されるとと
もに、ディスク状磁気記録媒体の円周方向と上記突起の
方向がほぼ一致するように配置されていることを特徴と
している。
【0020】さらに、請求項3の発明に係る浮上型磁気
ヘッドは、ディスク状磁気記録媒体に情報を記録するた
めの磁場を発生する磁気ヘッド本体と、この磁気ヘッド
本体を支持するとともに上記ディスク状磁気記録媒体上
で滑走可能なスライダを有する浮上型磁気ヘッドにおい
て、少なくとも上記スライダの底面に複数の突起が設け
られ、かつ、上記突起が浮上型磁気ヘッドの長手方向に
沿ってほぼ直線状に形成されるとともに、ディスク状磁
気記録媒体の接線方向と上記突起の方向がほぼ一致する
ように配置されていることを特徴とするものである。
【0021】なお、上記請求項1、請求項2または請求
項3の浮上型磁気ヘッドは、光ヘッドと磁気ヘッドとを
備え、ディスク状磁気記録媒体としての光磁気ディスク
に情報の記録再生を行う光磁気記録再生装置における上
記磁気ヘッドとして使用することができる(請求項4)
【0022】
【作用】上記請求項1の構成によれば、少なくともスラ
イダの底面に設けられる複数の突起を複数の円弧上に沿
って形成するとともに、上記突起が成す円弧の曲率をデ
ィスク状磁気記録媒体の曲率とほぼ一致させ、かつ、突
起の方向とディスク状磁気記録媒体の円周方向をほぼ一
致させたので、ディスク状磁気記録媒体とスライダとの
間の摩擦力が低減し、スライダがディスク状磁気記録媒
体上を滑走する際のスクラッチングおよび磨耗が生じに
くくなる。
【0023】また、請求項2の構成によれば、少なくと
もスライダの底面に設けられる複数の突起をディスク状
磁気記録媒体の内径以上かつ外径以下の範囲で半径が可
変の同心円に沿って形成するとともに、上記突起が成す
同心円の曲率をディスク状磁気記録媒体の曲率にほぼ対
応させ、かつ、突起の方向とディスク状磁気記録媒体の
円周方向をほぼ一致させたので、請求項1の構成と同様
にディスク状磁気記録媒体とスライダとの間の摩擦力を
低減させることができる。
【0024】さらに、請求項3の構成によれば、浮上型
磁気ヘッドの長手方向に沿ってほぼ直線状に複数の突起
を形成するとともに、ディスク状磁気記録媒体の接線方
向と上記突起の方向をほぼ一致させたので、ディスク状
磁気記録媒体とスライダとの間の摩擦力を低減させるこ
とができる。
【0025】また、請求項4の如く、光磁気ディスクに
記録再生する光磁気記録再生装置の磁気ヘッドとして本
発明の浮上型磁気ヘッドを使用すると、上記突起により
浮上型磁気ヘッドに潤滑性が付与されるので、光磁気デ
ィスクに潤滑剤を塗布することが不要となる。
【0026】
【実施例】本発明の実施例を図1ないし図10に基づい
て説明すれば、以下のとおりである。図4に示すように
、ディスク状磁気記録媒体としての光磁気ディスク11
は、基板12と、基板12上に設けられた記録膜13と
、記録膜13を覆う保護樹脂膜14を備えている。基板
12は、例えば、ガラスまたはポリカーボネイト(PC
)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アモルフ
ァスポリオレフィン(APO)等の透光性の樹脂により
形成されている。
【0027】記録膜13は、具体的に区分して図示して
いないが、例えば、AlN(窒化アルミニウム)からな
る第1の透光性誘電体膜(膜厚800Å程度)、DyF
eCo等の希土類遷移金属合金薄膜からなる垂直磁化膜
(膜厚200Å程度)、AlNからなる第2の透光性誘
電体膜(膜厚250Å程度)、およびAl等からなる反
射膜(膜厚500Å程度)等が基板12上にそれぞれス
パッタリング、蒸着等により積層された多層構造を有す
るものとすることができる。
【0028】保護樹脂膜14は、記録膜13の損傷およ
び塵埃の付着を防止するとともに、記録膜13の酸化を
防止している。保護樹脂膜14の材料としては、例えば
、作業性、プロセス時間等の点で有利なウレタンアクリ
レートとアクリル酸エステルモノマーの混合物(粘度3
00cps程度)等の紫外線硬化樹脂を使用することが
できる。保護樹脂膜14の形成に当たっては、上記のよ
うな紫外線硬化樹脂を記録膜13上に塗布した後、紫外
線を約600mJ/cm2 程度照射して紫外線硬化樹
脂を硬化させれば良い。
【0029】図5に示すように、光磁気記録装置におけ
る浮上型磁気ヘッド15は、光磁気ディスク11上で滑
走可能なスライダ16と、光磁気ディスク11の回転方
向に見てスライダ16の後端部に支持される磁気ヘッド
本体17とを有している。光磁気ディスク11における
保護樹脂膜14の表面に対向するスライダ16の底面に
は、光磁気ディスク11の回転に伴って生じる空気流を
導入し、浮上型磁気ヘッド15の浮上を開始させるため
の、10°以下程度の傾きを有する傾斜部18と、上記
空気流による浮上圧を全面で受け止め、安定した浮上状
態を保つためのフラット部19とが設けられている。
【0030】図1に示すように、上記フラット部19及
び磁気ヘッド本体17の底面には、互いにほぼ平行に、
円弧状に伸びる複数条の突起1・1…が設けられている
。図2に模式的に示すように、各突起1・1…の曲率半
径Rは一定であり、従って、各突起1・1…の曲率中心
は順次ずらされている。上記曲率半径Rは光磁気ディス
ク11の内径(ここでは、記録可能領域の最内周位置の
半径を意味する)をrIN、外径(記録可能領域の最外
周位置の半径)をrOUT とすると、rIN≦R≦r
OUT となるように設定することができる。
【0031】また、図3から明らかなように、浮上型磁
気ヘッド15は突起1・1…の方向と光磁気ディスク1
1の円周方向とがほぼ一致するように配置されている。 浮上型磁気ヘッド15の半径方向への移動は、例えば、
磁気ヘッド本体17が常に光磁気ディスク11の直径L
ーL上を通過するように行われる。なお、図3では便宜
上、突起1・1…の湾曲の向きが図1等と逆向きになっ
ているが、要するに突起1・1…の湾曲の向きと光磁気
ディスク11の円周方向とがほぼ一致していれば良い。
【0032】スライダ16の上部には溝20が設けられ
、スライダ16を光磁気ディスク11に付勢する板ばね
等からなるサスペンション21の端部が溝20内でスラ
イダ16に接続されている。
【0033】磁気ヘッド本体17におけるコイル芯とし
ては、MnーZnフェライト等が使用され、このコイル
芯にCu細線等からなるコイルを20〜50ターン程度
巻いた後、この磁気ヘッド本体17がガラスまたはエポ
キシ樹脂等によりスライダ16に接着されるようになっ
ている。
【0034】磁気ヘッド本体17のコイルは電源22に
接続され、発生させる外部磁界の向きに応じて、電源2
2の極性が変化されるようになっている。また、光磁気
ディスク11を挟んで浮上型磁気ヘッド15と対向する
位置には、光ヘッド23が配置されるとともに、浮上型
磁気ヘッド15および光ヘッド23は、図示しないリニ
アモータ等の移動手段により互いに連動して光磁気ディ
スク11の半径方向に移動されるようになっている。な
お、光磁気ディスク11はスピンドルモータ24により
回転駆動される。
【0035】上記の構成において、光磁気記録再生装置
に光磁気ディスク11が装着されると、まず、浮上型磁
気ヘッド15は所定の浮上開始位置(例えば、光磁気デ
ィスク11の最内周位置)に移動させられる。浮上型磁
気ヘッド15が浮上開始位置に到達すると、スピンドル
モータ24により光磁気ディスク11の回転が開始され
る。
【0036】これにより、浮上型磁気ヘッド15は光磁
気ディスク11上で滑走した後、光磁気ディスク11の
回転速度が上昇するに伴って、光磁気ディスク11と浮
上型磁気ヘッド15との間に流れる空気流による浮上圧
を受けて光磁気ディスク11の表面から上昇する。そし
て、サスペンション21により浮上圧と逆方向の押圧を
受けて、所定の高さでバランスし、光磁気ディスク11
の表面との間に、例えば、数μm〜数10μm程度の隙
間を保った状態で浮上型磁気ヘッド15が浮上する。
【0037】所定の高さに浮上した後、磁界変調方式に
よる記録を行う場合、光磁気ディスク11の記録膜13
における記録部位に光ヘッド23からレーザパワー2.
5〜10.0mW程度のレーザビームが照射され、上記
記録部位における記録膜13の温度が上記垂直磁化膜の
キュリー点近傍以上または補償点近傍以上に上昇させら
れて、保磁力がゼロまたはほぼゼロとされる。
【0038】この状態で、浮上型磁気ヘッド15により
上記記録部位に記録すべき情報に応じて上向きまたは下
向きの外部磁場が印加され、磁化の向きが所望の向きに
設定される。その後、記録部位に対するレーザビームの
照射を終了すると、記録部位の温度が低下し、やがて常
温に戻る。このようにして、記録部位に設定された磁化
の向きが保持されて、所望の情報が記録される。
【0039】一方、情報の再生は、光ヘッド23から、
記録時よりも小さい、レーザパワー0.5〜2.0mW
程度のレーザビームを照射して、その反射光における偏
光面の回転を検出することにより、光学的に行われる。
【0040】また、記録、再生等が終了すると、浮上型
磁気ヘッド15が所定の浮上停止位置(例えば、光磁気
ディスク11の最内周位置)に移動させられた後、光磁
気ディスク11の回転速度が徐々に低下させられる。こ
れにより、上記浮上圧が減少するので、浮上型磁気ヘッ
ド15は光磁気ディスク11の表面に接近し、やがて光
磁気ディスク11上で滑走した後、光磁気ディスク11
の回転の停止に伴って光磁気ディスク11上で静止する
【0041】本実施例における浮上型磁気ヘッド15は
、スライダ16の底面に、突起1・1…を設け、かつ、
突起1・1…の方向を光磁気ディスク11の円周方向と
ほぼ一致させたので、光磁気ディスク11の回転の起動
時および停止時における光磁気ディスク11と浮上型磁
気ヘッド15との間の摩擦力が低減し、光磁気ディスク
11またはスライダ16にスクラッチング、磨耗等が生
じにくくなる。
【0042】以下、本実施例の浮上型磁気ヘッド15と
、図9および図10に示すように、浮上型磁気ヘッド1
5の幅方向に伸びる直線状の突起2・2…を設けた第1
比較例と、突起を設けない浮上型磁気ヘッドである第2
比較例(図示せず)とのそれぞれについて、静止摩擦係
数を求めた結果を表1に示す。なお、保護樹脂膜14は
ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂とし、保護樹脂
膜14上に潤滑剤は使用しなかった。また、本実施例、
第1および第2比較例における突起1・1…、2・2…
、3・3…の高さは共に0.5μmとした。第3比較例
はスライダの底面に0.05μm以上の突起が存在しな
いようにした。さらに、実施例および各比較例のスライ
ダ16はCaTiO3 製とした。
【0043】表1から明らかなように、本実施例の如く
、突起1・1…の向きを光磁気ディスク11の円周方向
とほぼ一致させた場合は、静止摩擦係数が0.6であり
、各比較例より摩擦力が低減することが分かった。
【0044】
【表1】
【0045】次に、本発明の他の実施例を説明する。図
6に示すように、この実施例では、スライダ16の底面
に設ける突起1・1…の曲率中心を全て同一位置とし、
突起1・1…を同心円状に形成したものである。ここで
、光磁気ディスク11の内径をrin、外径をrout
 とし、かつ、スライダ16上の最も内側の突起1の曲
率半径をRIN、最も外側の突起1の曲率半径をROU
T とすると、例えば、rIN≦RIN≦ROUT ≦
rout となるように、突起1・1…の曲率半径を段
階的に変化させることができる。
【0046】以下、図6の実施例および上記と同様の第
1・第2比較例について、静止摩擦係数を求めた結果を
表2に示す。但し、図6の実施例と第1および第2比較
例とにおける突起1・1…、2・2…の高さは共に1.
5μmとし、第2比較例はスライダの底面に0.05μ
m以上の突起が存在しないようにし、その他の条件は表
1の場合と同一とした。
【0047】
【表2】
【0048】表2から明らかなように、図6の実施例の
浮上型磁気ヘッド15も静止摩擦係数が0.6であり、
各比較例より摩擦力が低減することが分かった。
【0049】次に、本発明のさらに他の実施例を説明す
る。図7および図8に示すように、この実施例では、ス
ライダ16の底面に設ける突起1・1…を、浮上型磁気
ヘッドの長手方向に沿って直線状に形成したものである
。なお、この浮上型磁気ヘッドは、突起1・1…の方向
が光磁気ディスク11の接線方向とほぼ一致するように
配置される。
【0050】以下、図7の実施例および上記と同様の第
1・第2比較例について、静止摩擦係数を求めた結果を
表3に示す。但し、この実施例および第1比較例におけ
る突起1・1…、2・2…の高さはともに1.5μmと
し、第2比較例はスライダ底面に0.05μm以上の突
起が存在しないようにし、その他の条件は表1の場合と
同一とした。
【0051】
【表3】
【0052】表3から明らかなように、図7の実施例の
浮上型磁気ヘッドの静止摩擦係数は0.8であり、各比
較例より摩擦力が低減することが分かった。
【0053】なお、上記の各実施例では、スライダ16
をCaTiO3 製としたが、これに限らずAl2 O
3 +TiC製またはフェライト製としても良い。また
、スライダ16の底面形状は、傾斜部18付のフラット
形状以外に円筒型としても良い。
【0054】また、上記の実施例では、浮上型磁気ヘッ
ド15が所定の浮上開始位置に移動させられた後にスピ
ンドルモータ24により光磁気ディスク11の回転が開
始される接触式起動停止(CSS)方式としているが、
これに限らず、光磁気ディスク11の回転の停止時には
浮上型磁気ヘッド15を光磁気ディスク11の表面から
持ち上げた状態で支持しておき、光磁気ディスク11が
回転を開始した後、浮上型磁気ヘッドを光磁気ディスク
11の表面に極力接触させないようにして浮上させる非
接触式起動停止方式の浮上型磁気ヘッドに本発明を適用
しても良い。
【0055】
【発明の効果】請求項1の発明に係る浮上型磁気ヘッド
は、以上のように、スライダと磁気ヘッド本体のうち、
少なくともスライダの底面に複数の突起が設けられ、か
つ、上記突起が上記ディスク状磁気記録媒体の内径以上
で外径以下の一定半径の複数の円弧上に沿って形成され
るとともに、ディスク状磁気記録媒体の円周方向と上記
突起の方向がほぼ一致するように配置されている構成で
ある。
【0056】これにより、ディスク状磁気記録媒体とス
ライダとの間の摩擦力が低減し、スライダがディスク状
磁気記録媒体上を滑走する際のスクラッチングおよび磨
耗が生じにくくなる。
【0057】さらに、浮上型磁気ヘッドに凹凸を設けて
潤滑性を付与することにより、ディスク状磁気記録媒体
に潤滑剤を塗布する工程が不要となるとともに、ディス
ク状磁気記録媒体を潤滑剤を塗布しない仕様で統一でき
るので、製造者の異なる各ディスク状磁気記録媒体間で
互換性を付与することができる。しかも、上記突起がデ
ィスク状磁気記録媒体の円周方向とほぼ一致する方向に
伸びているので、浮上型磁気ヘッドの浮上特性にも悪影
響を与えない。
【0058】また、請求項2の発明に係る浮上型磁気ヘ
ッドは、スライダと磁気ヘッド本体のうち、少なくとも
スライダの底面に複数の突起が設けられ、かつ、上記突
起がディスク状磁気記録媒体の内径以上で外径以下の範
囲で半径が可変の同心円上に沿って形成されるとともに
、ディスク状磁気記録媒体の円周方向と上記突起の方向
がほぼ一致するように配置されていることを特徴として
いる。
【0059】これにより、請求項1の構成と同様にディ
スク状磁気記録媒体とスライダとの間の摩擦力を低減さ
せることができる等、請求項1の浮上型磁気ヘッドと同
様の効果を奏する。
【0060】請求項3の発明に係る浮上型磁気ヘッドは
、ディスク状磁気記録媒体に情報を記録するための磁場
を発生する磁気ヘッド本体と、この磁気ヘッド本体を支
持するとともに上記ディスク状磁気記録媒体上で滑走可
能なスライダを有する浮上型磁気ヘッドにおいて、少な
くとも上記スライダの底面に複数の突起が設けられ、か
つ、上記突起が浮上型磁気ヘッドの長手方向に沿ってほ
ぼ直線状に形成されるとともに、ディスク状磁気記録媒
体の接線方向と上記突起の方向がほぼ一致するように配
置されている構成である。
【0061】これにより、浮上型磁気ヘッドの長手方向
に沿ってほぼ直線状に複数の突起を形成するとともに、
ディスク状磁気記録媒体の接線方向と上記突起の方向を
ほぼ一致させたので、ディスク状磁気記録媒体とスライ
ダとの間の摩擦力を低減させることができる。
【0062】なお、上記請求項1、請求項2または請求
項3の浮上型磁気ヘッドは、光ヘッドと磁気ヘッドとを
備え、ディスク状磁気記録媒体としての光磁気ディスク
に情報の記録再生を行う光磁気記録再生装置における上
記磁気ヘッドとして使用することができる(請求項4)
【0063】このように、光磁気ディスクへの情報の記
録に本発明の浮上型磁気ヘッドを使用すると、浮上型磁
気ヘッドに上記突起による潤滑性が付与され、従って、
光磁気ディスクに潤滑剤を塗布する必要がなくなるので
、光磁気ディスクを光磁気記録再生装置から取り外した
場合にも塵埃等が付着しにくくなる。これにより、塵埃
等の付着に伴う光磁気ディスクまたは浮上型磁気ヘッド
の損傷も生じにくくなるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における浮上型磁気ヘッドを
底面側から見た様子を示す斜視図である。
【図2】上記浮上型磁気ヘッドの底面の突起を模式的に
示す説明図である。
【図3】上記浮上型磁気ヘッドを含む光磁気記録再生装
置および光磁気ディスクを示す平面図である。
【図4】上記光磁気記録再生装置を示す概略構成図であ
る。
【図5】上記浮上型磁気ヘッドを示す斜視図である。
【図6】本発明の他の実施例における浮上型磁気ヘッド
の底面の突起を模式的に示す説明図である。
【図7】本発明の他の実施例における浮上型磁気ヘッド
を底面側から見た様子を示す斜視図である。
【図8】図7の浮上型磁気ヘッドの底面の突起を模式的
に示す説明図である。
【図9】第1比較例における浮上型磁気ヘッドを底面側
から見た様子を示す斜視図である。
【図10】第1比較例の浮上型磁気ヘッドの底面の突起
を模式的に示す説明図である。
【図11】従来の光磁気記録再生装置を示す概略構成図
である。
【図12】従来の光磁気記録再生装置に含まれる浮上型
磁気ヘッドの斜視図である。
【符号の説明】
1    突起 11  光磁気ディスク(ディスク状磁気記録媒体)1
5  浮上型磁気ヘッド 16  スライダ 17  磁気ヘッド本体 23  光ヘッド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディスク状磁気記録媒体に情報を記録する
    ための磁場を発生する磁気ヘッド本体と、この磁気ヘッ
    ド本体を支持するとともに上記ディスク状磁気記録媒体
    上で滑走可能なスライダを有する浮上型磁気ヘッドにお
    いて、少なくとも上記スライダの底面に複数の突起が設
    けられ、かつ、上記突起が複数の円弧上に沿って形成さ
    れるとともに、ディスク状磁気記録媒体の円周方向と上
    記突起の方向がほぼ一致するように配置されていること
    を特徴とする浮上型磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】ディスク状磁気記録媒体に情報を記録する
    ための磁場を発生する磁気ヘッド本体と、この磁気ヘッ
    ド本体を支持するとともに上記ディスク状磁気記録媒体
    上で滑走可能なスライダを有する浮上型磁気ヘッドにお
    いて、少なくとも上記スライダの底面に複数の突起が設
    けられ、かつ、上記突起が同心円上に沿って形成される
    とともに、ディスク状磁気記録媒体の円周方向と上記突
    起の方向がほぼ一致するように配置されていることを特
    徴とする浮上型磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】ディスク状磁気記録媒体に情報を記録する
    ための磁場を発生する磁気ヘッド本体と、この磁気ヘッ
    ド本体を支持するとともに上記ディスク状磁気記録媒体
    上で滑走可能なスライダを有する浮上型磁気ヘッドにお
    いて、少なくとも上記スライダの底面に複数の突起が設
    けられ、かつ、上記突起が浮上型磁気ヘッドの長手方向
    に沿ってほぼ直線状に形成されるとともに、ディスク状
    磁気記録媒体の接線方向と上記突起の方向がほぼ一致す
    るように配置されていることを特徴とする浮上型磁気ヘ
    ッド。
  4. 【請求項4】光ヘッドと磁気ヘッドとを備え、ディスク
    状磁気記録媒体としての光磁気ディスクに情報の記録再
    生を行う光磁気記録再生装置において、上記磁気ヘッド
    が請求項1、請求項2または請求項3に記載の浮上型磁
    気ヘッドであることを特徴とする光磁気記録再生装置。
JP3633291A 1991-03-01 1991-03-01 浮上型磁気ヘッド及び光磁気記録再生装置 Pending JPH04276331A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6072663A (en) * 1997-03-17 2000-06-06 Fujitsu Limited Magnetic head slider with elongated projections for reducing stiction and dust buildup

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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