JPH04276094A - 合金磁石のめっき法 - Google Patents

合金磁石のめっき法

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JPH04276094A
JPH04276094A JP3063976A JP6397691A JPH04276094A JP H04276094 A JPH04276094 A JP H04276094A JP 3063976 A JP3063976 A JP 3063976A JP 6397691 A JP6397691 A JP 6397691A JP H04276094 A JPH04276094 A JP H04276094A
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Takuji Nomura
卓司 野村
Hiroshi Watanabe
寛 渡辺
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は合金磁石のめっき法に関
し、更に詳しくは、磁気特性を低下させることなく被処
理物である磁石表面をめっき処理に適した状態にし得る
前処理工程を有する合金磁石のめっき法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】磁石はその製造方法から大別して、焼結
磁石、鋳造磁石、ボンド磁石等があり、組成から大別し
てアルニコ、Sm−Co、Nd−Fe−B等の合金磁石
とフェライトなどの酸化物磁石がある。焼結磁石とは磁
性粉体を高温下で成形したものであり、また鋳造磁石と
は溶融合金を鋳型に注入して成形した物である。一方ボ
ンド磁石は、磁性粉末とバインダーとなる樹脂の配合物
を射出成形、押し出し成形、圧縮成形などによって成形
して得ることができる。
【0003】これら磁石に、割れ、欠けの防止や美観の
付与及び耐食性の付与を目的とした金属被覆処理を施す
方法の一つとしてめっき法が多用されていることは周知
の事実である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】めっき法には蒸着めっ
き法、溶融めっき法、無電解めっき法、電気めっき法、
置換めっき法等があるがいずれの方法であっても被処理
物の表面は清浄かつ活性である必要があり、清浄でない
場合や活性状態でない場合にはめっき金属と被処理物の
密着性を低下せしめる原因となる。しかし、一方上記磁
石はその成形過程において、 (1)加熱されることによる表面酸化 (2)樹脂成分などの表面付着 (3)離型剤などの付着 などが発生し、めっきに適した表面状態とは言い難い。 このため、めっき前にクロム酸、硫酸などの強酸で洗浄
する処理が行われているが、上記合金磁石ではこの酸に
よって表面の磁性合金が溶解、酸化し磁気特性を低下さ
せる問題がある。本発明は上記問題を解決することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、前処理として酸処理を行う替わりに、バレル研磨
処理を行うことによって上記問題が解決することを見い
だし本発明を完成させたものである。
【0008】すなわち、本発明の第1は、合金磁石をバ
レル研磨した後、めっきを施すことを特徴とする合金磁
石のめっき法を内容とするものである。
【0009】本発明の第2は、バレル研磨の後、無電解
めっき法にてめっきを施すことにあり、第3は電気めっ
きを施すことにある。
【0010】また、本発明の第4は、バレル研磨を塩化
第1スズ、塩化パラジウム、硝酸銀の内1種又は2種以
上を主たる構成成分としてなる溶液中で行うことにある
【0011】そして、本発明の第5は、前記合金磁石が
ボンド磁石である場合に、最も優れた作用効果を有する
のである。
【0012】
【実施例】本発明に用いられるバレル研磨法には大別し
て乾式法と湿式法とがあり、湿式法とは、水、有機溶媒
などの溶媒中でバレル研磨を行う方法であり、乾式法と
はこれら溶媒を使用しない方法である。
【0013】本発明で行われるバレル研磨とは、一般的
に多数の被処理物と必要に応じて研磨剤や溶媒を容器に
入れ、容器に回転、振動などの運動を加える方法であり
、これによって、被処理物同士または被処理物と研磨剤
が衝突して、被処理物の汚染層を除去し、清浄な活性面
を表面に露出させる効果がある。さらには、被処理物表
面に微細な凹凸ができることによってめっき層がアンカ
ー効果を呈して密着性を向上せしめる作用も併せ持つ。
【0014】本発明で用いられるバレル研磨装置には回
転バレル装置、遠心バレル装置、振動バレル装置などが
例示できる。
【0015】本発明で用いられる上記研磨剤とは、セラ
ミック製、金属製の粒状のものなどが例示でき、その形
状、体積、表面粗度、投入数などは被処理物の形状、体
積、投入数、硬度によって適宜選択しなければならない
が、被処理物よりも硬いものが好ましい。研磨剤は、研
磨を加速して処理時間を短縮したり、被処理物の表面粗
度を調整する目的に対し有効である。
【0016】また、本発明に用いられる上記溶媒は研磨
した汚染層の被処理物への再付着を防止する上で有効で
ある。また、溶媒に水を使用した場合には磁石表面の酸
化、腐食を防止するために (1)PHを中性及び弱アルカリ性に調整して使用する
。 (2)不活性ガスをバブリングして溶存酸素量を低下さ
せる。などの手段を講じることもできる。また、洗浄性
の向上を目的として界面活性剤を添加することも有効で
ある。
【0017】本発明に用いられるめっき法には上述のご
とく蒸着めっき法、溶融めっき法、無電解めっき法、電
気めっき法、置換めっき法等が例示できるが、この内無
電解めっき法、電気めっき法がその量産性、品質安定性
、装置価格及び処理費用の点で特に好ましい。
【0018】無電解めっきとは、還元剤が酸化されるこ
とにより放出される電子が、溶液中の金属イオンを被処
理物上に金属として析出させる原理に基づくものであり
、本発明に用いられる無電解めっき金属種としてはCu
、Ni、Co、Sn、Ag、Au、Pt、及びNi−C
o、Ni−Co−B、Ni−Co−P、Ni−Fe−P
、Ni−W−P、Ni−P、Co−Fe−P、Co−W
−P、Co−Ne−Mn−Re−P合金などが例示でき
、めっき浴を適宜選択して使用できる。またPH調整剤
、緩衝剤、錯化剤、促進剤、安定剤、改良剤などを目的
に応じて添加することもできる。
【0019】電気めっきとは、被処理物を陰極(カソー
ド)とし、この上で還元反応が起こって金属が被処理物
上に析出し、その際陽極においては陰極の被処理物上に
析出した金属を補うための金属溶解が発生する機構によ
って実現される。
【0020】本発明に用いられる電気めっき金属種とし
てはZn、Sn、Cu、Ni、Au、Ag、Pbなどが
例示でき、めっき浴を適宜選択して使用できる。またP
H調整剤、光沢剤、レベラー剤、梨地形成剤などを目的
に応じて添加することもできる。
【0021】本発明のめっき法として無電解めっきを選
択した場合には一般的に前処理として被処理表面の触媒
化処理が施される。触媒化処理とは、下記のごとく2段
階の工程によって行われることが一般的であり、その一
例を以下に示す。 (1)塩化第1Sn・2H2 O:20〜40g/lc
onc.HCl      :10〜20ml/l処理
液温度:常温 浸漬時間  :1〜3分 上記処理液に被処理物を浸漬後、水洗。 (2)PdCl2 ・2H2 O:0.1〜0.6g/
lconc.HCl    :1〜5ml/l処理液温
度:常温 浸漬時間  :2〜5分 上記処理液に浸漬。 上記(1)、(2)の処理によって、被処理物表面で下
記の反応が起こり、触媒効果の高い金属Pdが被処理物
表面に析出し、後に行われる無電解めっきの金属析出を
助長する効果をしめす。
【0022】Sn2++Pd2+→Sn4++Pd0 
【0023】上記(1)の工程を本発明のバレル研磨中
に実施することは工程を短縮する点で有効である。これ
を実現するためには上記(1)の溶液中、あるいは上記
(1)と同様の作用を示す非水系溶液などを溶媒として
バレル研磨すればよい。
【0024】本発明によって最も効果を発現するのは被
処理物がボンド磁石の場合である。即ち、ボンド磁石は
その成形法から表面がポーラスであり、特に樹脂結合剤
配合量の少ない圧縮成形ボンド磁石にその傾向は大きい
。このようなボンド磁石を従来技術による強酸に浸漬し
、洗浄処理を行った場合、浸漬液がボンド磁石の内部に
侵入、残留して、めっき処理後内部より腐食が発生して
めっき層が剥離したり膨れる原因となる。したがって、
強酸を用いない本発明は被処理物がボンド磁石とりわけ
圧縮成形法によるボンド磁石の場合に絶大な効果を示す
結果となる。
【0025】以下、本発明を実施例及び比較例を挙げて
更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら制限
されない。
【0026】(比較例及び実施例)本発明の効果を明確
にするために、表面がポーラスであり、腐食しやすいN
d−Fe−B系圧縮成形ボンド磁石を被処理材料に使用
した。表1にこのサンプルの詳細を示す。
【0027】
【表1】
【0028】比較例1〜5、及び実施例1〜3の前処理
条件をそれぞれ表2、表3に示す。
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】バレル研磨は回転式バレル研磨装置を用い
た。バレル容器は101に対し、被処理物(実施例1)
体積または被処理物+研磨剤(実施例2、3)の体積が
31になるようにした。また、被処理物と研磨剤の体積
比は3:1になるようにした。バレル容器の回転数は1
2rpmで行った。表4に比較例1〜5、及び実施例1
〜3の前処理後の磁気特性を示す。
【0032】
【表4】
【0033】上記前処理が終了したサンプルに全て同一
条件で電気めっきを施し、外観観察、クロスカット・テ
ープ剥離試験、80℃×95%×400時間の耐湿試験
を行い評価した。その電気めっき条件を表5、表6に示
す。
【0034】
【表5】
【0035】
【表6】
【0036】その評価結果を表7に示す。
【0037】
【表7】
【0038】ここで、表7中、y/100はクロスカッ
トされた100ケの碁盤目の内テープ剥離によってyケ
剥離したことを示す。
【0039】
【発明の効果】本発明によって磁気特性を低下させるこ
となく、密着性が良好かつ、耐食性良好な金属被覆を可
能ならしめる合金磁石のめっき法を提供しうる。とりわ
け、酸に対して腐食性を有するポーラスな合金磁石に適
用した場合、その効果は絶大である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  合金磁石をバレル研磨した後、めっき
    を施すことを特徴とする合金磁石のめっき法。
  2. 【請求項2】  前記めっきが無電解めっき法であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の合金磁石のめっき法。
  3. 【請求項3】  前記めっきが電気めっきであることを
    特徴とする請求項1記載の合金磁石のめっき法。
  4. 【請求項4】  前記バレル研磨を塩化第1スズ、塩化
    パラジウム、硝酸銀の内1種又は2種以上を主たる構成
    成分としてなる溶液中で行うことを特徴とする請求項2
    記載の合金磁石のめっき法。
  5. 【請求項5】  前記合金磁石がボンド磁石であること
    を特徴とする請求項1又は2又は3又は4記載の合金磁
    石のめっき法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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